JPH11112087A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JPH11112087A
JPH11112087A JP27316397A JP27316397A JPH11112087A JP H11112087 A JPH11112087 A JP H11112087A JP 27316397 A JP27316397 A JP 27316397A JP 27316397 A JP27316397 A JP 27316397A JP H11112087 A JPH11112087 A JP H11112087A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作電圧の増大を伴わずに閾値電流を低減す
ることが可能な半導体レーザ素子を提供する。また、発
振波長ずれを併せて防止することも可能とする。 【解決手段】 多重量子井戸構造の活性層105を挟ん
で、第1ガイド層104及び第2ガイド層106が設け
られた半導体レーザ素子において、第1ガイド層104
及び第2ガイド層106を量子井戸層120に隣接させ
ると共に第1ガイド層104及び第2ガイド層106の
禁制帯幅を量子井戸層120の禁制帯幅より大きくし、
且つ、第1ガイド層104及び第2ガイド層106の少
なくとも一方の禁制帯幅を量子障壁層121の禁制帯幅
よりも小さくする構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、レー
ザビームプリンタ及び光伝送等の分野において光源とし
て用いられる半導体レーザ素子に関し、特に多重量子井
戸構造の活性層を有する半導体レーザ素子の構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ素子の低電流化のために、
例えば、特公平4−67354号公報には、活性層に電
子のドブロイ波長以下の層厚、即ち、約20nm以下の
量子井戸層を多重に設けた多重量子井戸(MQW:Mu
ltiple QuantumWell)活性層を用い
ることが記載されている。
【0003】図13に示すように、この半導体レーザ素
子は、n−GaAs基板701上に、n−GaAsバッ
ファ層702、n−AlGaAsクラッド層703、n
−AlGaAsガイド層704、MQW活性層705、
p−AlGaAsガイド層706、p−AlGaAsク
ラッド層707及びp−GaAsキャップ層708が順
次積層された構造を有する。
【0004】ここで、MQW活性層705は、複数のG
aAs量子井戸層710と、量子井戸層710で挟まれ
たAlGaAs量子障壁層711とからなり、この量子
井戸層3層と量子障壁層2層による交互の繰り返しによ
り構成されている。
【0005】図14は、このMQW活性層705付近に
おける各層のエネルギーバンドダイヤグラムである。n
−AlGaAsガイド層704及びp−AlGaAsガ
イド層706の禁制帯幅は共に量子障壁層711の禁制
帯幅と等しく設定されている。ガイド層704、706
の禁制帯幅と量子障壁層711の禁制帯幅を等しくする
ことにより、量子井戸層710は全て同じ禁制帯幅の半
導体層で挟まれるので、量子井戸層710間で量子化準
位の拡がりは小さくなり、発光スペクトルが狭くなるこ
とにより、閾値電流の低減が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の半導
体レーザ素子においては、閾値電流のさらなる低減が要
求されており、上記の従来例で閾値電流をさらに低減せ
んとすれば、MQW活性層の量子井戸層への光の閉じ込
め率を増大させる必要がある。従って、従来例ではガイ
ド層の層厚を厚くしていた。
【0007】しかし、ガイド層の層厚を厚くすると次に
述べる問題が発生する。
【0008】一般に、ガイド層のドーパント濃度は、ガ
イド層からMQW活性層へのドーパント拡散を抑制する
ために、通常、クラッド層のドーパント濃度よりかなり
低く設定するか、又はノンドープに設定する。そのため
に、ガイド層を厚くすると、ガイド層における素子抵抗
の増大の影響で、動作電圧が増大する。従って、従来例
では、閾値電流を低減できるものの、動作電圧の増大に
よる特性悪化という新たな問題が生じていた。
【0009】また、この従来例では、ガイド層の禁制帯
幅を量子障壁層の禁制帯幅と等しく設定している。この
ことは、ガイド層のAl組成比を量子障壁層のAl組成
比と同じまで高く設定することに相当する。従って、こ
の場合には、クラッド層からのドーパントが活性層まで
拡散して量子井戸層のAl組成比が変化し易くなって、
発振波長が設定値からずれてしまい、波長制御が困難に
なるといった問題が生じていた。
【0010】本発明は、こうした従来技術の課題を解決
するものであり、動作電圧の増大を伴わずに閾値電流を
低減することが可能な半導体レーザ素子を提供すること
を目的とする。
【0011】また、本発明の他の目的は、併せて発振波
長ずれを防止することが可能な半導体レーザ素子を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ素
子は、複数の量子井戸層と、該複数の量子井戸層で挟ま
れた量子障壁層からなる多重量子井戸構造の活性層を挟
んで、第1ガイド層及び第2ガイド層が設けられた半導
体レーザ素子であって、該第1ガイド層及び該第2ガイ
ド層を該量子井戸層に隣接させると共に該第1ガイド層
及び該第2ガイド層の禁制帯幅を該量子井戸層の禁制帯
幅より大きくし、且つ、該第1ガイド層及び該第2ガイ
ド層の少なくとも一方の禁制帯幅を該量子障壁層の禁制
帯幅よりも小さくしてなり、そのことにより上記目的が
達成される。
【0013】好ましくは、前記第1ガイド層及び前記第
2ガイド層を挟むように第1導電型の第1クラッド層と
第2導電型の第2クラッド層が設けられ、該第1クラッ
ド層と該第2クラッド層との間に前記活性層のレーザ発
振光のエネルギーと略等しい発光エネルギーを有する可
飽和吸収層を設ける構成とする。
【0014】また、好ましくは、前記第1ガイド層及び
前記第2ガイド層を挟むように第1導電型の第1クラッ
ド層と第2導電型の第2クラッド層が設けられ、該第2
クラッド層の外側であって該第1クラッド層と反対側の
位置に第2導電型の第3クラッド層が設けられ、該第1
クラッド層と該第3クラッド層との間に前記活性層のレ
ーザ発振光のエネルギーと略等しい発光エネルギーを有
する可飽和吸収層を設ける構成とする。
【0015】また、好ましくは、前記第1ガイド層及び
前記第2ガイド層を挟むように第1導電型の第1クラッ
ド層と第2導電型の第2クラッド層が設けられ、該第2
クラッド層の外側であって該第1クラッド層と反対側の
位置に第2導電型の第3クラッド層がストライプ状に形
成され、ストライプ内部の活性層に閉じ込められた光の
屈折率naとストライプ外部の活性層に閉じ込められた
光の屈折率nbとの差Δnが下記(1)式の条件 2×10-3≦Δn≦7×10-3・・・・(1) を満たす構成とする。
【0016】また、好ましくは、前記第2導電型の第2
クラッド層がp型クラッド層であり、前記第2ガイド層
が該p型クラッド層側に位置し、該第2ガイド層の禁制
帯幅を前記量子障壁層の禁制帯幅よりも小さくした構成
とする。
【0017】また、好ましくは、前記第1ガイド層又は
前記第2ガイド層の禁制帯幅の内、小さい方の禁制帯幅
を前記活性層のレーザ発振光のエネルギーに相当する禁
制帯幅より大きくした構成とする。
【0018】また、好ましくは、前記第1ガイド層又は
前記第2ガイド層の禁制帯幅の内、小さい方の禁制帯幅
をEg、前記量子障壁層の禁制帯幅をEb、前記活性層
のレーザ発振光のエネルギーに相当する禁制帯幅をEλ
とした場合に、Eg、Eb及びEλが下記(2)式の条
件 Eλ+100meV≦Eg≦Eb−50meV・・・・(2) を満たす構成とする。
【0019】以下に、本発明の作用について説明する。
【0020】上記構成において、ガイド層の禁制帯幅を
量子障壁層の禁制帯幅より小さくすることは、ガイド層
の屈折率を量子障壁層の屈折率より大きく設定すること
に相当する。従って、MQW活性層の量子井戸層への光
の閉じ込め率が増大し、閾値電流が低減する。しかも、
上記従来例のように閾値電流の低減のためにガイド層の
層厚を厚くする必要もないので、素子抵抗の増大に伴う
動作電圧の増大も抑制される。
【0021】また、ガイド層の禁制帯幅を量子障壁層の
禁制帯幅より小さくすることは、例えば、Al系半導体
層の場合は、ガイド層のAl組成比を量子障壁層のAl
組成比より小さく設定することに相当する。このため、
クラッド層からガイド層へのドーパント拡散が抑制され
る。従って、MQW活性層へのドーパント拡散が抑制さ
れるので、MQW活性層の量子井戸層のAl組成比の変
化が抑制され発振波長ずれが防止される。
【0022】また、ガイド層の禁制帯幅を制御すること
は屈折率を制御することに相当する。従って、2つのガ
イド層の屈折率をそれぞれ適当な値に設定して、垂直放
射角を調整することが可能となる。
【0023】さらに、ガイド層のAl組成比を量子障壁
層のAl組成比より小さく設定することにより、ガイド
層の非発光再結合準位の数が低減する。このため、量子
井戸層からガイド層に漏れだしたキャリヤに対して、非
発光再結合が抑制される。その結果、キャリヤが発光に
有効に利用され、閾値電流の低減が可能となる。
【0024】加えて、MQW活性層のレーザ発振光の禁
制帯幅と略等しい発光エネルギーの禁制帯幅を有する可
飽和吸収層を、2つのクラッド層の間、例えば、上記第
1クラッド層と上記第2クラッド層の間又は上記第1ク
ラッド層と上記第3クラッド層の間に設ける構成による
場合には、可飽和吸収効果によりレーザ発振光がパルス
状に発振する自励発振が起こる。自励発振状態ではレー
ザの縦モードがマルチモードになり、各縦モードのスペ
クトル線幅が広がる。このため、レーザのコヒーレンシ
ーが低下して、戻り光による影響を受け難くなり、雑音
が低減される。
【0025】尚、この可飽和吸収層を設ける構成による
場合には、MQW活性層と可飽和吸収層の間のクラッド
層のドーパントが可飽和吸収層で拡散が抑制され、MQ
W活性層側への拡散が増大することが考えられる。しか
しながら、ガイド層のAl組成比を量子障壁層のAl組
成比より小さく設定しているため、クラッド層からガイ
ド層へのドーパント拡散が抑制される。従って、MQW
活性層へのドーパント拡散が抑制されるので、MQW活
性層の量子井戸層のAl組成比の変化が抑制され発振波
長ずれが防止される。
【0026】さらに、ストライプ状の第3クラッド層を
設け、上記屈折率差Δnを上記(1)式の範囲内で設定
すると、ストライプ外部の活性層における可飽和吸収量
が増大し、ストライプ内部に光を閉じ込めたまま自励発
振が起きる。その結果、ストライプ外部の可飽和吸収効
果による波面の影響を受け難くなって、活性層に水平方
向の放射光のスポット位置のずれが小さくなる。即ち、
非点隔差が低減し、光学特性が改善する。
【0027】また、クラッド層の種類によっては、例え
ば、AlGaInP系クラッド層では、特にAlGaA
s系クラッド層に比べてp型クラッド層のドーパントが
より拡散しやすい傾向にある。従って、このようなクラ
ッド層にあっては、p型クラッド層側の第2ガイド層の
禁制帯幅を量子障壁層の禁制帯幅より小さくすることに
より、ドーパントの活性層への拡散が抑制され、上記の
波長ずれが一層効果的に防止される。
【0028】また、2つのガイド層の内、禁制帯幅の小
さい方のガイド層の禁制帯幅を活性層のレーザ発振光の
エネルギーに相当する禁制帯幅より大きく設定すると、
図3に示すように閾値電流を一層効果的に低減すること
が可能となる。
【0029】特に、2つのガイド層の内、禁制帯幅の小
さい方のガイド層の禁制帯幅Egを上記(2)式の関係
を満たすように設定すると、図3に示すように閾値電流
をより一層効果的に低減することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。
【0031】(実施形態1)図1及び図2は本発明の半
導体レーザ素子の実施形態1を示す。
【0032】図1に示すように、この半導体レーザ素子
は、n−GaAs基板101上に、層厚0.5μmのn
−GaAsバッファ層102、層厚1.5μmのn−A
0.5Ga0.5As第1クラッド層103、層厚15nm
のAl0.25Ga0.75As第1ガイド層104、ノンドー
プMQW活性層105、層厚15nmのAl0.25Ga
0.75As第2ガイド層106、層厚0.2μmのp−A
0.5Ga0.5As第2クラッド層107、層厚0.00
3μmのp−GaAsエッチングストッパ層108、層
厚1.2μmのp−Al0.5Ga0.5As第3クラッド層
109及び層厚0.8μmのp−GaAsキャップ層1
10を有機金属気相成長法(MOCVD法)により順次
積層した構造を有する。
【0033】ここで、MQW活性層105は、図2に示
すように層厚8nmのAl0.1Ga0.9As量子井戸層1
20と、層厚5nmのAl0.35Ga0.65As量子障壁層
121とからなり、この量子井戸層3層と量子障壁層2
層による交互の繰り返しにより構成されている。尚、各
半導体層の禁制帯幅はAl組成比によって決まる。
【0034】尚、P−GaAsエッチングストッパ層1
08の層厚は0.003μmと非常に薄いために、エッ
チングストッパ層は光の閉じ込め作用又は内部の光吸収
に影響を及ぼさない。また、エッチングストッパ層は次
に述べるリッジストライプをエッチングにより制御よく
形成するのに有用である。但し、エッチングストッパ層
がない場合にも、リッジストライプ形成に対して時間で
エッチングを制御することは可能である。
【0035】次に、上記の積層体の表面にフォトレジス
トからなるストライプマスクを形成し、選択エッチング
によりp−GaAsエッチングストッパ層108の表面
でエッチングを停止させて、底部のストライプ幅2.2
μmのリッジストライプ111を形成する。
【0036】リッジストライプ111の両側を埋め込む
ように、層厚0.6μmのn−Al0.7Ga0.3As第1
電流光閉じ込め層112、層厚0.3μmのn−GaA
s第2電流閉じ込め層113及び層厚0.3μmのp−
GaAs平坦化層114をMOCVD法により順次成長
させる。
【0037】次に、p−GaAsキャップ層110及び
p−GaAs平坦化層114の表面を覆うように、層厚
3μmのp−GaAsコンタクト層115をMOCVD
の法により成長させる。n−GaAs基板101表面及
びp−GaAsコンタクト層115表面にそれぞれn型
電極116及びp型電極117を形成する。劈開法によ
り共振器長を375μmに調整し、共振器端面の光出射
側の端面反射率が10%、後側の端面反射率が75%と
なるように、各端面にAl23膜とSi膜を形成する。
【0038】本実施形態1の半導体レーザ素子におい
て、n型電極116とp型電極117の間に順方向電圧
を印加した場合、発振波長0.78μm、閾値電流15
mA、電流−光出力特性のスロープ効率1.0W/A、
光出力35mWにおける動作電流50mA、動作電圧
1.8Vが得られた。
【0039】これに対して、従来例の第1ガイド層70
4と第2ガイド層706の禁制帯幅を量子障壁層711
の禁制帯幅に等しくした場合(従来形態1)、即ち、第
1ガイド層704と第2ガイド層706のAl組成比を
0.35とした場合は、閾値電流25mA、動作電流6
0mA、動作電圧1.8Vとなる。
【0040】このように、本実施形態1の半導体レーザ
素子では、動作電圧の増大を伴わずに閾値電流を25m
Aから15mAまで低減することができた。その結果を
表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】また、第1ガイド層704及び第2ガイド
層706の層厚を50nmまで厚く設定した場合(従来
形態2)には、閾値電流を本実施形態と同じ15mAま
で低減することができる。しかし、その場合にはガイド
層704、706の層厚の増大による素子抵抗の増大の
ために、動作電圧は2.1Vに増大するという問題が発
生する。その結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】本実施形態1では、発振波長の設定値0.
78μmに対して、作製した半導体レーザ素子の発振波
長も0.78μmとなり、発振波長の制御ができる。こ
れに対して、上記従来形態1の場合には、発振波長の設
定値0.78μmに対して、発振波長が0.775μm
まで波長ずれが起こり、発振波長の制御が困難となる。
【0045】本実施形態1の半導体レーザ素子では、図
2に示すように、第1ガイド層104及び第2ガイド層
106を量子井戸層120に隣接させると共に第1ガイ
ド層104及び第2ガイド層106の禁制帯幅を量子井
戸層120の禁制帯幅より大きくし、且つ、第1ガイド
層104及び第2ガイド層106の禁制帯幅を量子障壁
層121の禁制帯幅よりも小さくしている。
【0046】ここで、第1ガイド層104及び第2ガイ
ド層106の禁制帯幅を量子障壁層121の禁制帯幅よ
りも小さくすることは、ガイド層104、106のAl
組成比を量子障壁層121のAl組成比より小さく設定
することに相当する。このため、クラッド層103、1
07からガイド層104、106へのドーパント拡散が
抑制される。従って、MQW活性層105へのドーパン
ト拡散が抑制されるので、MQW活性層105の量子井
戸層120のAl組成比の変化が抑制され発振波長ずれ
が防止される。
【0047】また、第1ガイド層104又は第2ガイド
層106の禁制帯幅を制御することは屈折率を制御する
ことに相当する。従って、2つのガイド層104、10
6の屈折率をそれぞれ適当な値に設定して、垂直放射角
を調整することが可能となる。
【0048】さらに、ガイド層104、106のAl組
成比を量子障壁層121のAl組成比より小さく設定す
ることにより、ガイド層104、106の非発光再結合
準位の数を低減できる。このため、量子井戸層120か
らガイド層104、106に漏れだしたキャリヤに対し
て、非発光再結合を抑制できる。従って、キャリヤを発
光に有効に利用でき、閾値電流の低減が可能となる。
【0049】本実施形態1の半導体レーザ素子におい
て、第1ガイド層104及び第2ガイド層106のAl
組成比を変化させた場合、即ち、禁制帯幅を変化させた
場合の閾値電流の変化を調べた。図3に、その結果をガ
イド層104、106の禁制帯幅と閾値電流との関係で
示す。ここで、Egは第1ガイド層104及び第2ガイ
ド層106の禁制帯幅を、Ebは量子障壁層121の禁
制帯幅を、EλはMQW活性層105のレーザ発振光の
エネルギーに相当する禁制帯幅をそれぞれ表す。この結
果から、EgがEbより小さくなると閾値電流は減少
し、EgがEλ以下ではEg=Ebのときよりも逆に閾
値電流は増大することがわかる。特に、Egが下記
(2)式の条件を満たすときに閾値電流は最小になる。
【0050】 Eλ+100meV≦Eg≦Eb−50meV・・・・(2) このように、閾値電流はガイド層104、106の禁制
帯幅に大きく依存する。ここで、EgがEλ+100m
eVより小さくなると閾値電流が増大するのは、MQW
活性層105の量子井戸層120に注入されたキャリヤ
が、第1ガイド層104及び第2ガイド層106に隣接
する量子井戸層120から第1ガイド層104及び第2
ガイド層106にキャリヤが漏れだして、量子井戸層1
20内のキャリヤの閉じ込め率が低下するために、発振
に必要なキャリヤが増大して、閾値電流が増加するため
である。
【0051】また、EgがEb−50meVより大きい
ときに閾値電流が増大するのは、EgがEb−50me
Vより大きいと第1ガイド層104及び第2ガイド層1
06の屈折率が低下するので、MQW活性層105への
光の閉じ込め率が減少し、発振に多くの電流を必要とす
るためである。
【0052】(実施形態2)図4及び図5は、本発明の
半導体レーザ素子の実施形態2を示す。
【0053】図4に示すように、この半導体レーザ素子
は、n−GaAs基板201上に、層厚0.5μmのn
−GaAsバッファ層202、層厚1.5μmのn−A
0.5Ga0.5As第1クラッド層203、層厚10nm
のAl0.27Ga0.73As第1ガイド層204、ノンドー
プMQW活性層205、層厚10nmのAl0.27Ga
0.73As第2ガイド層206、層厚0.2μmのp−A
0.5Ga0.5As第2クラッド層207、層厚0.2μ
mのp−Al0.2Ga0.8Asエッチングブロック層20
8、層厚0.003μmのp−GaAsエッチングスト
ッパ層209、層厚1.2μmのp−Al0.5Ga0.5
s第3クラッド層210及び層厚0.8μmのp−Ga
Asキャップ層211をMOCVD法により順次積層し
た構造を有する。
【0054】ここで、MQW活性層205は、図5に示
すように層厚10nmのAl0.1Ga0.9As量子井戸層
220と、層厚5nmのAl0.35Ga0.65As量子障壁
層221とからなり、この量子井戸層3層と量子障壁層
2層による交互の繰り返しにより構成されている。
【0055】次に、上記の積層体の表面にフォトレジス
トからなるストライプマスクを形成し、選択エッチング
によりp−GaAsエッチングストッパ層209表面で
エッチングを停止させて、底部のストライプ幅2.2μ
mのリッジストライプ212を形成する。
【0056】リッジストライプ212の両側を埋め込む
ように、層厚0.6μmのn−Al0.7Ga0.3As第1
電流光閉じ込め層213、層厚0.3μmのn−GaA
s第2電流閉じ込め層214及び層厚0.3μmのp−
GaAs平坦化層215を順次MOCVD法により成長
させる。
【0057】次に、p−GaAsキャップ層211及び
p−GaAs平坦化層215の表面を覆うように、層厚
3μmのp−GaAsコンタクト層216をMOCVD
法により成長させる。n−GaAs基板201表面及び
p−GaAsコンタクト層216表面にそれぞれn型電
極217及びp型電極218を形成する。劈開法により
共振器長を375μmに調整し、共振器端面の光出射側
の端面反射率が12%、後側の端面反射率が95%とな
るように、各端面にAl23膜とSi膜を形成する。
【0058】本実施形態2の半導体レーザ素子におい
て、n型電極217とp型電極218の間に順方向電圧
を印加した場合、発振波長0.78μm、閾値電流30
mA、電流−光出力特性のスロープ効率0.75W/
A、光出力30mWにおける動作電流70mA、動作電
圧1.8Vが得られた。
【0059】本実施形態2の半導体レーザ素子では、図
5に示すように、第1ガイド層204及び第2ガイド層
206を量子井戸層220に隣接させると共に第1ガイ
ド層204及び第2ガイド層206の禁制帯幅を量子井
戸層220の禁制帯幅より大きくし、且つ、第1ガイド
層204及び第2ガイド層206の禁制帯幅を量子障壁
層221の禁制帯幅よりも小さくしている。また、第1
クラッド層203と第3クラッド層210との間にMQ
W活性層205のレーザ発振光のエネルギーと略等しい
発光エネルギーを有するp−GaAsエッチングストッ
パ層209を設けている。
【0060】ここで、層厚0.2μmのp−Al0.2
0.8Asエッチングブロック層208に隣接する層厚
0.003μmのp−GaAsエッチングストッパ層2
09の発光エネルギーを、MQW活性層205のレーザ
発振光のエネルギーに略等しくしているため、このエッ
チングストッパ層209が可飽和吸収層として機能す
る。このエッチングストッパ層209の可飽和吸収効果
により、レーザ発振光がパルス状に発振する自励発振が
起こる。自励発振状態ではレーザの縦モードがマルチモ
ードになり、各縦モードのスペクトル線幅が広がる。こ
のため、レーザのコヒーレンシーが低下して、戻り光に
よる影響を受け難くなり、雑音を低減させることができ
る。
【0061】本実施形態2では、発振波長の設定値0.
78μmに対して、作製した半導体レーザ素子の発振波
長も0.78μmとなり、発振波長の制御ができる。
【0062】これに対して、従来例の第1ガイド層70
4と第2ガイド層706の禁制帯幅を量子障壁層711
の禁制帯幅に等しくした場合(従来形態1)、即ち、第
1ガイド層704と第2ガイド層706のAl組成比を
0.35とした場合には、発振波長の設定値0.78μ
mに対して、発振波長が0.77μmまで波長ずれが起
こり、発振波長の制御が困難となる。
【0063】これは、本実施形態2では、可飽和吸収用
に低Al組成比からなるp−Al0.2Ga0.8Asエッチ
ングブロック層208及びp−GaAsエッチングスト
ッパ層209をp型第2クラッド層207に隣接して配
置したために、p型第2クラッド層207のドーパント
がこれらの低Al組成比の層で拡散が抑制され、逆に反
対側のMQW活性層205側への拡散が増大したことに
起因する。
【0064】これに対し、上記従来形態1では、ガイド
層704、706のAl組成比が量子障壁層711のA
l組成比と同じになるために、p型第2クラッド層70
7のドーパントがMQW活性層705の量子井戸層71
0まで拡散し易くなり、拡散により量子井戸層710の
Al組成比の変化が生じて、発振波長が短波長側にシフ
トしてしまう。
【0065】このように、本実施形態2は波長ずれを防
止するのに有効である。また、ドーパント拡散によるM
QW活性層205の量子井戸層220のAl組成比の変
化は、量子井戸層220の層厚、量子障壁層221の層
厚にも影響を及ぼす。このため、波長ずれ以外にも、電
気的特性及び光学的特性においても設計値とのずれが生
じる。本実施形態2によれば、このような問題を解決す
ることも可能となる。
【0066】尚、上記の実施形態2では、可飽和吸収層
として、p−Al0.2Ga0.8Asエッチングブロック層
208に隣接してp−GaAsエッチングストッパ層2
09を設ける例を示したが、それ以外に、p型クラッド
層中に、MQW活性層の量子準位と略等しい量子準位の
単一量子井戸層を設ける形態、MQW活性層の量子準位
と略等しい量子準位の多重量子井戸層を設ける形態及び
MQW活性層の量子準位と略等しい禁制帯幅の20nm
よりも厚いバルク型半導体層を設ける形態とすることも
可能である。上記いずれの形態においても同様の効果が
得られる。
【0067】さらに、上記の実施形態2では、p型クラ
ッド層中に可飽和吸収層を設ける形態を示しているが、
それ以外にn型クラッド層中に可飽和吸収層を設ける形
態とすることも可能である。即ち、可飽和吸収層は、M
QW活性層を挟むp型クラッド層とn型クラッド層との
間に適宜設ければ良い。
【0068】(実施形態3)図6は、本発明の半導体レ
ーザ素子の実施形態3を示す。
【0069】図6に示すように、この半導体レーザ素子
は、n−GaAs基板301上に、n−Ga0.5In0.5
Pバッファ層302、層厚1.5μmのn−(Al0.7
Ga0.30.5In0.5p第1クラッド層303、層厚3
5nmの(Al0.4Ga0.60.5In0.5P第1ガイド層
304、ノンドープMQW活性層305、層厚35nm
の(Al0.4Ga0.60.5In0.5P第2ガイド層30
6、層厚1.5μmのp−(Al0.7Ga0.30.5In
0.5p第2クラッド層307及び層厚0.3μmのp−
Ga0.5In0.5pキャップ層308を分子線エピタキシ
ャル成長法(MBE法)により順次積層した構造を有す
る。
【0070】ここで、MQW活性層305は、層厚8n
mのGa0.5In0.5P量子井戸層と、層厚5nmの(A
0.5Ga0.50.5In0.5P量子障壁層とからなり、こ
の量子井戸層4層と量子障壁層3層による交互の繰り返
しにより構成されている。
【0071】次に、上記の積層体の表面にフォトレジス
トからなるストライプマスクを形成し、選択エッチング
を行い、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第2クラ
ッド層307の平坦部の残し厚さが0.3μmとなるよ
うにエッチングを停止させて、幅5μmのリッジストラ
イプ309を形成する。
【0072】次に、リッジストライプ309の外側を埋
め込むように、層厚1.2μmのn−GaAs電流光閉
じ込め層310をMBE法により成長させる。
【0073】次に、n−GaAs基板301表面及びp
−GaAキャップ層308表面にそれぞれn型電極31
1及びp型電極312を形成する。劈開法により共振器
長を500μmに調整し、共振器端面の光出射側端面の
反射率が50%、後側の反射率が85%となるように、
各端面にAl23膜とSi膜を形成する。
【0074】本実施形態3の半導体レーザ素子で、n型
電極311とp型電極312の間に順方向電圧を印加し
た場合、発振波長0.65μm、閾値電流30mA、電
流−光出力特性のスロープ効率0.6W/A、光出力3
mWにおける動作電流35mA、動作電圧2Vが得られ
た。このように、本実施形態3では、動作電圧の増大を
抑制して閾値電流を低減できる。
【0075】また、本実施形態3では、発振波長の設定
値0.65μmに対して、作製した半導体レーザ素子の
発振波長も0.65μmとなり、発振波長の制御ができ
る。
【0076】これに対して、第1ガイド層704及び第
2ガイド層706の禁制帯幅を量子障壁層711の禁制
帯幅に等しくした場合(従来形態1)、即ち、第1ガイ
ド層704及び第2ガイド層706のAl組成比を0.
5とした場合には、発振波長の設定値0.65μmに対
して、発振波長が0.64μmまで波長ずれが起こり、
発振波長の制御が困難となる。これは、p型クラッド層
707のドーパントが拡散しやすい傾向にあるため、p
型クラッド層707のドーパントがMQW活性層705
へ拡散し、量子井戸層710のAl組成比が変化するた
めに波長ずれを起こすためである。
【0077】このように、クラッド層の種類によって
は、例えば、AlGaInP系クラッド層では、特にA
lGaAs系クラッド層に比べてp型クラッド層のドー
パントがより拡散しやすい傾向にある。従って、このよ
うなクラッド層にあっては、p型クラッド層側の第2ガ
イド層の禁制帯幅を量子障壁層の禁制帯幅より小さくす
ることにより、ドーパントの活性層への拡散を抑制し
て、波長ずれを一層効果的に防止できる。
【0078】(実施形態4)図7は、本発明の半導体レ
ーザ素子の実施形態4を示す。
【0079】図7に示すように、この半導体レーザ素子
は、n−GaAs基板401上に、層厚0.5μmのn
−GaAsバッファ層402、層厚1.2μmのn−A
0.5Ga0.5As第1クラッド層403、層厚0.2μ
mのn−Al0.48Ga0.52As第2クラッド層404、
層厚5nmのAl0.27Ga0.73As第1ガイド層40
5、ノンドープMQW活性層406、層厚5nmのAl
0.27Ga0.73As第2ガイド層407、層厚0.15μ
mのp−Al0.5Ga0.5As第2クラッド層408、層
厚0.002μmのp−GaAsエッチングストッパ層
409、層厚1.0μmのp−Al0.5Ga0.5As第3
クラッド層410及び層厚0.8μmのp−GaAsキ
ャップ層411をMOCVD法により順次積層した構造
を有する。
【0080】ここで、MQW活性層406は、層厚10
nmのAl0.13Ga0.87As量子井戸層と、層厚5nm
のAl0.35Ga0.65As量子障壁層とからなり、この量
子井戸層8層と量子障壁層7層による交互の繰り返しに
より構成されている。
【0081】尚、n型第2クラッド層404は、垂直方
向の放射角の制御用に用いられるものであり、本発明の
効果には影響を及ぼさない。
【0082】次に、上記の積層体の表面にフォトレジス
トからなるストライプマスクを形成し、選択エッチング
によりp−GaAsエッチングストッパ層409表面で
エッチングを停止させて、底部のストライプ幅2.2μ
mのリッジストライプ412を形成する。
【0083】リッジストライプ412の両側を埋め込む
ように、層厚0.6μmのn−Al0.7Ga0.3As第1
電流光閉じ込め層413、層厚0.3μmのn−GaA
s第2電流閉じ込め層414及び層厚0.3μmのp−
GaAs平坦化層415をMOCVD法により順次成長
させる。
【0084】次に、p−GaAsキャップ層411及び
p−GaAs平坦化層415の表面を覆うように、層厚
3μmのp−GaAsコンタクト層416をMOCVD
法により成長させる。n−GaAs基板401表面及び
p−GaAsコンタクト層416表面にそれぞれn型電
極417及びp型電極418を形成する。劈開法により
共振器長を200μmに調整し、共振器端面の光出射側
の端面反射率が30%、後側の端面反射率が75%とな
るように、各端面にAl23膜とSi膜を形成する。
【0085】本実施形態4の半導体レーザ素子におい
て、n型電極417とp型電極418の間に順方向電圧
を印加した場合、発振波長0.78μm、閾値電流15
mA、電流−光出力スロープ効率0.75W/A、光出
力3mWの動作電流19mA、動作電圧1.8Vが得ら
れた。
【0086】本実施形態4の半導体レーザ素子では、ス
トライプ外部のMQW活性層での可飽和吸収効果を利用
して、レーザ発振光がパルス状に発振する自励発振が起
こる。自励発振状態ではレーザの縦モードがマルチモー
ドになり、各縦モードのスペクトル線幅が広がる。この
ため、レーザのコヒーレンシーが低下して、戻り光によ
る影響を受け難くなり、雑音を低減させることができ
る。
【0087】本実施形態4の半導体レーザ素子において
は、活性層に水平方向と垂直方向の放射光の最小スポッ
ト位置の差、即ち、非点隔差は5μmとなる。
【0088】これに対して、従来例の第1ガイド層70
4及び第2ガイド層706の禁制帯幅を量子障壁層71
1の禁制帯幅に等しくした場合(従来形態1)、即ち、
第1ガイド層704及び第2ガイド層706のAl組成
比を0.35とした場合には、放射角の非点隔差は15
μmに増大する。非点隔差が増大すると、放射光をレン
ズで集光するとき、集光スポットサイズの増大を生じ、
光デイスク等のシステムで使用することが困難となる。
【0089】即ち、本実施形態4の半導体レーザ素子に
よれば、ガイド層405、407に隣接する量子井戸層
のストライプ外部における可飽和吸収量を増大すること
ができ、ストライプ内部に光を閉じ込めたまま自励発振
を起こすことができる。その結果、ストライプ外部の可
飽和吸収効果による波面の影響を受け難くなって、活性
層に水平方向の放射光のスポット位置のずれが小さくな
って、非点隔差が改善される。従って、放射光の非点隔
差を低減して、光学特性を改善することが可能となる。
【0090】図8は、本実施形態4と従来形態1につい
ての半導体レーザ素子の屈折率差Δnと非点隔差ΔZと
の関係を示す。ここで、屈折率差Δnは、ストライプ内
部の活性層に閉じこめられた光の屈折率naと、ストラ
イプ外部の活性層に閉じこめられた光の屈折率nbとの
差を表す。この結果から屈折率差が非点隔差に依存する
ことが認められ、しかも本実施形態4は従来形態1に比
べ非点隔差ΔZが低く抑えられていることがわかる。
【0091】自励発振を起こすには、ストライプ外部に
光を滲みださせるために、屈折率差Δnを7×10-3
下にする必要がある。非点隔差ΔZは屈折率差Δnを減
少するにしたがい増大する傾向にある。本実施形態4の
半導体レーザ素子で、非点隔差ΔZを10μm以下にす
るには屈折率差Δnを2×10-3以上にする必要があ
る。そこで、本実施形態4では、屈折率差Δnを下記
(1)式の条件を満たす範囲に設定することにより、非
点隔差10μm以下の良好な光学特性を有する自励発振
型の低雑音半導体レーザ素子を構成している。
【0092】 2×10-3≦Δn≦7×10-3・・・・(1) これに対して、従来形態1では自励発振を起こすのに必
要な屈折率差7×10-3以下において、非点隔差ΔZは
10μmより大きくなる。従って、従来形態1では非点
隔差を低減して、自励発振を起こすことはできない。
【0093】(実施形態5)図9及び図10は、本発明
の半導体レーザ素子の実施形態5を示す。
【0094】図9に示すように、この半導体レーザ素子
は、n−GaAs基板501上に、層厚0.5μmのn
−GaAsバッファ層502、層厚1.5μmのn−A
0.5Ga0.5As第1クラッド層503、層厚15nm
のAl0.3Ga0.7As第1ガイド層504、ノンドープ
MQW活性層505、層厚15nmのAl0.25Ga0.75
As第2ガイド層506、層厚0.2μmのp−Al
0.5Ga0.5As第2クラッド層507、層厚0.003
μmのp−GaAs第1エッチングストッパ層508、
層厚0.01μmのp−Al0.6Ga0.4As第2エッチ
ングストッパ層509、層厚1.0μmのn−Al0.5
Ga0.5As電流光閉じ込め層510及び層厚0.8μ
mのn−GaAsキャップ層511をMOCVD法によ
り順次積層した構造を有する。
【0095】ここで、MQW活性層505は、図10に
示すように層厚8nmのAl0.1Ga0.9As量子井戸層
520と、層厚5nmのAl0.35Ga0.65As量子障壁
層521からなり、この量子井戸層2層と量子障壁層1
層による交互の繰り返しにより構成されている。
【0096】尚、p−GaAs第1エッチングストッパ
層508及びp−Al0.6Ga0.4As第2エッチングス
トッパ層509の各層厚は非常に薄いために、エッチン
グストッパ層は光の閉じ込め作用又は内部の光吸収に影
響を及ぼさない。
【0097】次に、上記積層体の表面にフォトレジスト
からなるストライプ窓を形成し、選択エッチングにより
p−GaAs第1エッチングストッパ層表面に到達する
幅2.5μmのストライプ溝512を形成する。
【0098】次に、ストライプ溝512を埋め込むよう
に、層厚1.5μmのp−Al0.5Ga0.5As第3クラ
ッド層513及び層厚2μmのp−GaAsコンタクト
層514をMOCVD法により順次成長させる。
【0099】n−GaAs基板501表面及びp−Ga
Asコンタクト層514表面にそれぞれn型電極515
及びp型電極516を形成する。劈開法により共振器長
を375μmに調整し、共振器端面の光出射側の端面反
射率が30%、後側の端面反射率が95%となるよう
に、各端面にAl23膜を形成する。
【0100】本実施形態5の半導体レーザ素子におい
て、n型電極515とp型電極516の間に順方向電圧
を印加した場合、発振波長0.78μm、閾値電流10
mA、電流−光出力特性のスロープ効率0.75W/
A、光出力3mWの動作電流14mA、動作電圧1.7
Vが得られた。
【0101】本実施形態5の半導体レーザ素子では、図
10に示すように、第1ガイド層504及び第2ガイド
層506を量子井戸層520に隣接させると共に第1ガ
イド層504及び第2ガイド層506の禁制帯幅を量子
井戸層520の禁制帯幅より大きくし、且つ、第1ガイ
ド層504及び第2ガイド層506の禁制帯幅を量子障
壁層521の禁制帯幅よりも小さくしている。さらに、
第1ガイド層504と第2ガイド層506の禁制帯幅を
異ならせている。
【0102】本実施形態5では、第1ガイド層504と
第2ガイド層506の禁制帯幅が異なる、即ち、Al組
成比が異なる。このとき、垂直方向の放射角度は25度
である。これに対して、第1ガイド層504と第2ガイ
ド層506の禁制帯幅を等しくした場合、即ち、Al組
成比を共に0.25とした場合には、垂直方向の放射角
度は30度になる。このように、両ガイド層504、5
06のAl組成比を適当な値に設定することによって、
レーザの放射光特性を制御することが可能となる。
【0103】(実施形態6)図11及び図12は、本発
明の半導体レーザ素子の実施形態6を示す。
【0104】図11に示すように、この半導体レーザ素
子は、サファイア基板601上に、層厚0.05μmの
GaNバッファ層602、層厚3μmのn−GaN第1
クラッド層603、層厚0.1μmのn−In0.05Ga
0.95N第2クラッド層604、層厚0.5μmのn−A
0.05Ga0.95N第3クラッド層605、層厚20nm
のノンドープIn0.1Ga0.9N第1ガイド層606、ノ
ンドープMQW活性層607、層厚20nmのノンドー
プIn0.1Ga0.9N第2ガイド層608、層厚20nm
のp−Al0.2Ga0.8N第4クラッド層609、層厚
0.1μmのp−GaN第5クラッド層610、層厚
0.5μmのp−Al0.05Ga0.95N第6クラッド層6
11及び層厚0.2μmのp−GaNコンタクト層61
2をMOCVD法により順次積層した構造を有する。
【0105】ここで、MQW活性層607は、図12に
示すように層厚4nmのIn0.2Ga0.8N量子井戸層6
20と、層厚8nmのIn0.05Ga0.95N量子障壁62
1とからなり、この量子井戸層3層と量子障壁層2層に
よる交互の繰り返しにより構成されている。
【0106】次に、上記積層体の表面にストライプ状の
レジストマスクを形成し、ドライエッチングにより幅2
μmのリッジストライプ630を形成し、n−GaN第
1クラッド層603及びp−GaNコンタクト層612
にそれぞれn型電極640及びp型電極641を形成す
る。劈開法により共振器長は700μm、共振器端面の
光出射側の端面反射率と後側の端面反射率30%となる
ように誘電体膜のコーティングにより調整する。
【0107】本実施形態6の半導体レーザ素子におい
て、n型電極640とp型電極641の間に順方向電圧
を印加した場合、発振波長0.41μm、閾値電流10
0mA、電流−光出力特性のスロープ効率0.2W/
A、閾値電流時の動作電圧6Vが得られた。このよう
に、本実施形態6では、動作電圧の増大を抑制して閾値
電流を低減できる。
【0108】本実施形態6の半導体レーザ素子では、図
12に示すように、第1ガイド層606及び第2ガイド
層608を量子井戸層620に隣接させると共に第1ガ
イド層606及び第2ガイド層608の禁制帯幅を量子
井戸層620の禁制帯幅より大きくし、且つ、第1ガイ
ド層606及び第2ガイド層608の禁制帯幅を量子障
壁層621の禁制帯幅よりも小さくしている。さらに、
ガイド層606、608の禁制帯幅を量子井戸層620
と量子障壁層621の中間に設定している。
【0109】ここで、各半導体層の組成比と禁制帯幅と
の関係については、各半導体層のIn組成比が増大する
と、禁制帯幅は減少し屈折率は増大する関係にある。ま
た、各半導体層のAl組成比が増大すると、禁制帯幅は
増大し屈折率は減少する関係にある。
【0110】本実施形態6では、ガイド層606、60
8にノンドープのInGaN層を用いているので、n−
第3クラッド層605及びp−第4クラッド層609か
らのドーパントがMQW活性層607に拡散するのが、
ガイド層606、608によって抑制されるので、組成
比の変動にともなう発振波長ずれを防止することができ
る。
【0111】さらに、ガイド層606、608にInG
aNを適用し、その禁制帯幅を量子井戸層620と量子
障壁層621の中間に設定しているので、ガイド層60
6、608の屈折率を増大させることができる。このた
め、動作電圧の増大を抑制しつつMQW活性層607へ
の光の閉じ込め率を増大させ、閾値電流を低減すること
が可能となる。
【0112】これに対して、従来例では、ガイド層70
4、706にn型又はp型のGaN層を用いるために、
ドーパントがMQW活性層705に拡散して発振波長ず
れを引き起こすという問題が生じる。それを防止するた
めに、ガイド層704、706をノンドープにすると、
動作電圧が増大するという別の問題が生じる。
【0113】尚、上記の各実施形態では、第1ガイド層
及び第2ガイド層の禁制帯幅を量子障壁層の禁制帯幅よ
り小さくした場合について述べたが、第1ガイド層又は
第2ガイド層のいずれか一方の禁制帯幅を量子障壁層の
禁制帯幅より小さくすることも可能である。
【0114】また、本発明は、上述の各実施形態で示し
た層厚、Al、In等の組成比、キャリヤ濃度に限定さ
れるものではなく、それ以外の条件とすることも可能で
ある。
【0115】また、成長法については、MOCVD法及
びMBE法以外に、LPE法、ガスソースMBE法、A
LE(原子線エピタキシー)法を適用することも可能で
ある。
【0116】
【発明の効果】上記の本発明の半導体レーザ素子によれ
ば、ガイド層の禁制帯幅を量子障壁層の禁制帯幅より小
さくし、即ち、ガイド層の屈折率を量子障壁層の屈折率
より大きく設定しているので、MQW活性層の量子井戸
層への光の閉じ込め率を増大することができ、閾値電流
を低減できる。加えて、従来例のようにガイド層の層厚
を厚くする必要もないので、素子抵抗の増大に伴う動作
電圧の増大も抑制することができ、閾値電流を低減でき
る。
【0117】また、ガイド層の禁制帯幅を量子障壁層の
禁制帯幅より小さくし、例えば、Al系半導体層の場合
は、ガイド層のAl組成比を量子障壁層のAl組成比よ
り小さく設定しているので、クラッド層からガイド層へ
のドーパント拡散を抑制することができる。その結果、
MQW活性層へのドーパント拡散を抑制することができ
るので、MQW活性層の量子井戸層のAl組成比の変化
を抑制することができ発振波長ずれを防止できる。
【0118】また、ガイド層の禁制帯幅を制御すること
は屈折率を制御することに相当し、2つのガイド層の屈
折率をそれぞれ適当な値に設定して、垂直放射角を調整
することができる。
【0119】さらに、ガイド層のAl組成比を量子障壁
層のAl組成比より小さく設定することにより、ガイド
層の非発光再結合準位の数を低減することができるの
で、量子井戸層からガイド層に漏れだしたキャリヤに対
して、非発光再結合を抑制することができる。その結
果、キャリヤを発光に有効に利用でき、閾値電流を低減
できる。
【0120】また、特に請求項2及び請求項3記載の半
導体レーザ素子によれば、MQW活性層のレーザ発振光
の禁制帯幅と略等しい発光エネルギーの禁制帯幅を有す
る可飽和吸収層を、2つのクラッド層の間に設ける構成
をとるので、可飽和吸収効果によりレーザ発振光がパル
ス状に発振する自励発振が起こる。自励発振状態ではレ
ーザの縦モードがマルチモードになり、各縦モードのス
ペクトル線幅が広がる。このため、レーザのコヒーレン
シーが低下して、戻り光による影響を受け難くなり、雑
音を低減することができる。
【0121】尚、この可飽和吸収層を設ける構成による
場合には、MQW活性層と可飽和吸収層の間のクラッド
層のドーパントが可飽和吸収層で拡散が抑制され、MQ
W活性層側への拡散が増大することが考えられるが、ガ
イド層のAl組成比を量子障壁層のAl組成比より小さ
く設定しているため、クラッド層からガイド層へのドー
パント拡散を抑制することができる。従って、MQW活
性層へのドーパント拡散を抑制することができるので、
MQW活性層の量子井戸層のAl組成比の変化を抑制し
て発振波長ずれを防止することができる。
【0122】また、特に請求項4記載の半導体レーザ素
子によれば、ストライプ状の第3クラッド層を設け、上
記屈折率差Δnを上記(1)式の範囲内で設定するの
で、ストライプ外部の活性層における可飽和吸収量を増
大させて、ストライプ内部に光を閉じ込めたまま自励発
振を起こすことができる。その結果、ストライプ外部の
可飽和吸収効果による波面の影響を受け難くなって、活
性層に水平方向の放射光のスポット位置のずれを小さく
でき、即ち、非点隔差を低減し、光学特性を改善でき
る。
【0123】また、特に請求項5記載の半導体レーザ素
子によれば、p型クラッド層側の第2ガイド層の禁制帯
幅を量子障壁層の禁制帯幅より小さくするので、例え
ば、AlGaInP系クラッド層のようにp型クラッド
層のドーパントが拡散しやすい傾向にあるクラッド層に
対し、ドーパントの活性層への拡散を抑制して波長ずれ
を一層効果的に防止できる。
【0124】また、特に請求項6記載の半導体レーザ素
子によれば、2つのガイド層の禁制帯幅の内小さい方の
ガイド層の禁制帯幅を、活性層のレーザ発振光のエネル
ギーに相当する禁制帯幅より大きく設定するので、図3
に示すように閾値電流を一層効果的に低減できる。
【0125】また、特に請求項7記載の半導体レーザ素
子によれば、2つのガイド層の禁制帯幅の内小さい方の
ガイド層の禁制帯幅Egを上記(2)式の関係を満たす
ように設定するので、図3に示すように閾値電流を一層
効果的に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の半導体レーザ素子の断
面構造を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態1の活性層付近のエネルギ
ーバンドダイヤグラムである。
【図3】 本発明のガイド層の禁制帯幅と閾値電流との
関係を示す図である。
【図4】 本発明の実施形態2の半導体レーザ素子の断
面構造を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態2の活性層付近のエネルギ
ーバンドダイヤグラムである。
【図6】 本発明の実施形態3の半導体レーザ素子の断
面構造を示す図である。
【図7】 本発明の実施形態4の半導体レーザ素子の断
面構造を示す図である。
【図8】 半導体レーザ素子の屈折率差と非点隔差との
関係を示す図である。
【図9】 本発明の実施形態5の半導体レーザ素子の断
面構造を示す図である。
【図10】 本発明の実施形態5の活性層付近のエネル
ギーバンドダイヤグラムである。
【図11】 本発明の実施形態6の半導体レーザ素子の
断面構造を示す図である。
【図12】 本発明の実施形態6の活性層付近のエネル
ギーバンドダイヤグラムである。
【図13】 従来の半導体レーザ素子の断面構造を示す
図である。
【図14】 従来の活性層付近のエネルギーバンドダイ
ヤグラムである。
【符号の説明】
101,201,301,401,501,601,7
01 n−GaAs基板 102,202,302,402,502,602,7
02 n−GaAsバッファ層 103,203,303,403,503,603,7
03 n−第1クラッド層 404,604 n−第2クラッド層 605 n−第3クラッド層 104,204,304,405,504,606,7
04 第1ガイド層 105,205,305,406,505,607,7
05 MQW活性層 120,220,520,620,710 量子井戸層 121,221,521,621,711 量子障壁層 106,206,306,407,506,608,7
06 第2ガイド層 107,207,307,507,707 p−第2ク
ラッド層 408 p−第3クラッド層 609 p−第4クラッド層 610 p−第5クラッド層 611 p−第6クラッド層 208 p−エッチングブロック層 108,209,409,508,509 p−エッチ
ングストッパ層 109,210,410,513 p−第3クラッド層 110,211,308,411 p−キャップ層 111,212,309,412,512 ストライプ 112,213,310,413,510 n−第1電
流光閉じ込め層 113,214,414 n−第2電流閉じ込め層 114,215,415 p−平坦化層 115,216,416,514,612,708 p
−コンタクト層 116,117,217,218,311,312,4
17,418,515,516,640,641 電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の量子井戸層と、該複数の量子井戸
    層で挟まれた量子障壁層とからなる多重量子井戸構造の
    活性層を挟んで、第1ガイド層及び第2ガイド層が設け
    られた半導体レーザ素子であって、 該第1ガイド層及び該第2ガイド層を該量子井戸層に隣
    接させると共に該第1ガイド層及び該第2ガイド層の禁
    制帯幅を該量子井戸層の禁制帯幅より大きくし、且つ、
    該第1ガイド層及び該第2ガイド層の少なくとも一方の
    禁制帯幅を該量子障壁層の禁制帯幅よりも小さくした半
    導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記第1ガイド層及び前記第2ガイド層
    を挟むように第1導電型の第1クラッド層と第2導電型
    の第2クラッド層が設けられ、該第1クラッド層と該第
    2クラッド層との間に前記活性層のレーザ発振光のエネ
    ルギーと略等しい発光エネルギーを有する可飽和吸収層
    を設けた請求項1記載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 前記第1ガイド層及び前記第2ガイド層
    を挟むように第1導電型の第1クラッド層と第2導電型
    の第2クラッド層が設けられ、該第2クラッド層の外側
    であって該第1クラッド層と反対側の位置に第2導電型
    の第3クラッド層が設けられ、該第1クラッド層と該第
    3クラッド層との間に前記活性層のレーザ発振光のエネ
    ルギーと略等しい発光エネルギーを有する可飽和吸収層
    を設けた請求項1記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記第1ガイド層及び前記第2ガイド層
    を挟むように第1導電型の第1クラッド層と第2導電型
    の第2クラッド層が設けられ、該第2クラッド層の外側
    であって該第1クラッド層と反対側の位置に第2導電型
    の第3クラッド層がストライプ状に形成され、ストライ
    プ内部の活性層に閉じ込められた光の屈折率naとスト
    ライプ外部の活性層に閉じ込められた光の屈折率nb
    の差Δnが下記(1)式の条件を満たす 2×10-3≦Δn≦7×10-3・・・・(1) 請求項1又は請求項3記載の半導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 前記第2導電型の第2クラッド層がp型
    クラッド層であり、前記第2ガイド層が該p型クラッド
    層側に位置し、該第2ガイド層の禁制帯幅を前記量子障
    壁層の禁制帯幅よりも小さくした請求項1〜請求項4の
    いずれかに記載の半導体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 前記第1ガイド層又は前記第2ガイド層
    の禁制帯幅の内、小さい方の禁制帯幅を前記活性層のレ
    ーザ発振光のエネルギーに相当する禁制帯幅より大きく
    した請求項1〜請求項5のいずれかに記載の半導体レー
    ザ素子。
  7. 【請求項7】 前記第1ガイド層又は前記第2ガイド層
    の禁制帯幅の内、小さい方の禁制帯幅をEg、前記量子
    障壁層の禁制帯幅をEb、前記活性層のレーザ発振光の
    エネルギーに相当する禁制帯幅をEλとした場合に、E
    g、Eb及びEλが下記(2)式の条件を満たす Eλ+100meV≦Eg≦Eb−50meV・・・・(2) 請求項6記載の半導体レーザ素子。
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