JP2008113038A - 自励発振型半導体レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造歩留りが高く、高温動作時や高出力動作時においても安定に自励発振する自励発振型半導体レーザを提供する。
【解決手段】第1導電型の第1のクラッド層102、活性層103及び第2導電型の第2のクラッド層104と、第2のクラッド層のストライプ部の両側の電流狭窄層108とを有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成され、第1のクラッド層中に光モードを第1の導電側に引き込むモード引き込み層102bが設けられ、pn接合と平行かつ共振器長方向と垂直な横方向の導波に関して作りつけの屈折率差Δnがパルセーションを維持して発生可能な範囲内に保持され、導波の外側にあたる第2のクラッド層の厚さdが、ストライプ部を通して活性層に対して注入される電流の横方向の広がりを略ストライプ部の底部のストライプ幅Wの近傍に抑止可能な狭さに設定された構成とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、自励発振させることでマルチモード化を実現する自励発振型半導体レーザに関するものである。
半導体レーザは、光ディスク装置等の光源として用いられるが、この際、戻り光ノイズをいかに抑制するかが重要である。
この戻り光ノイズを抑制するための対策を施した半導体レーザの一つに、半導体レーザを自励発振させることでマルチモード化を図った、いわゆる自励発振型半導体レーザが知られている。
図7は、従来の自励発振型半導体レーザの構成例を示す断面図である。
なお、ここではAlGaInP系の材料により自励発振型半導体レーザを構成した場合を示す。
図7に示すように、この自励発振型半導体レーザ10は、n型GaAs基板11上に、n型AlGaInPクラッド層12、GaInP活性層13、p型AlGaInPクラッド層14、p型GaInP中間層15およびp型GaAsキャップ層16が順次積層されている。
そして、p型AlGaInPクラッド層14の上層部、p型GaInP中間層15およびp型GaAsキャップ層16は、一方向に延びるメサ型のストライプ形状を有している。
すなわち、これらのp型AlGaInPクラッド層14の上層部、p型GaInP中間層15およびp型GaAsキャップ層16からストライプ部17が構成されている。
このストライプ部17の両側の部分にはn型GaAs電流狭窄層18が埋め込まれ、これにより電流狭窄構造が形成されている。
p型GaAsキャップ層16およびn型GaAs電流狭窄層18の上には、たとえばTi/Pt/Au電極のようなp側電極19が設けられている。
一方、n型GaAs基板11の裏面には、たとえばAuGe/Ni/Au電極のようなn側電極20が設けられている。
図8は図7に示す自励発振型半導体レーザ10の屈折率分布を示す略線図である。
ここでは、自励発振型半導体レーザ10のpn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な方向(以下、この方向を横方向という)の屈折率分布を、図7に対応させて示している。
図8に示すように、自励発振型半導体レーザ10は、横方向における屈折率が、ストライプ部17に対応する部分における屈折率n1が高く、ストライプ部17の両側に対応する部分における屈折率n2が低い、いわゆるステップ状に屈折率分布を有している。
このように自励発振型半導体レーザ10では、横方向における屈折率をステップ状に変化させることにより、横方向の光導波を行っている。
この場合、ストライプ部17に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δn(=n1−n2)は0.003程度以下とされ、GaInP活性層13の横方向での光の閉じ込めが緩和されている。
上述のように構成された自励発振型半導体レーザ10の動作時には、図7に示すように、GaInP活性層13の内部の利得領域21の幅WG に対して光導波領域22の幅WP が大きくなり、利得領域21の外側における光導波領域22が可飽和吸収領域23となる。
この自励発振型半導体レーザ10では、横方向の屈折率変化を小さくすることで横方向への光のしみだし量を多くし、光とGaInP活性層13の内部の可飽和吸収領域23との相互作用を多くさせることにより自励発振を実現している。このため、可飽和吸収領域23を十分に確保することが必要である。
上述したように、従来の自励発振型半導体レーザ10は、図9に示すように、いわゆるリッジ(Ridge) 構造を有し、可飽和吸収体(SAR;Saturable Absorbing Reagion) を活性層内の光導波路両脇に設けて自励発振を行わせている。
この場合、図9に示すように、電流広がりによって生じる活性層内ゲイン領域(その幅をGとする)をできるだけ狭くし、逆に光導波スポットサイズ(その幅をPとする)を比較的大きめに設定して、P>Gなる関係を満たした場合、この差分が可飽和吸収体として機能し、自励発振を生じさせていた。
このために具体的には導波の屈折率差Δnを0.005〜0.001程度のインデックスガイド(Index Guide) とゲインガイド(Gain Guide)の中間的なガイドとしてこの関係を満足させている。
ところが、このような従来の半導体レーザでは、可飽和吸収体の広さが光の広がり具合と電流の広がり具合の程度の微妙な釣り合いで決まるため、「自励発振を生じるレーザの歩留りが悪い」、「自励発振が高温動作時に電流拡散が増え、可飽和吸収体を狭くすることで抑制される」、「高出力動作時に同様に電流拡散が増え、可飽和吸収体を狭くし抑制される」等の不安定性が見られる。
特に、高温、高出力時にいわゆるパルセーション(Pulsation) が停止し、ノイズの問題が発生する。
さらに、自励発振型半導体レーザは、一般に電流しきい値Ithが通常のインデックスガイド型やゲインガイド型に比べてかなり高く(1.5倍程度)、また方式によってはいわゆるL−I特性に電流しきい値Ith付近で立上がりの鋭いキンクを生じるものであり、レーザ応用上ネックになっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造歩留りが高く、高温動作時や高出力動作時においても安定に自励発振する自励発振型半導体レーザを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、第1導電型の第1のクラッド層と、上記第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層上に形成された第2導電型の第2のクラッド層と、上記第2のクラッド層に設けられたストライプ部の両側の部分に第1導電型の電流狭窄層が埋め込まれた電流狭窄構造を有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成された自励発振型半導体レーザであって、上記pn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な横方向の導波に関して作りつけの屈折率差Δnをパルセーションを維持して発生可能な範囲内に保持するように、上記第1導電型の第1のクラッド層中に、光モードを第1の導電側に引き込むモード引き込み層が設けられ、かつ、上記導波の外側にあたる上記第2のクラッド層の厚さdが、上記ストライプ部を通して活性層に対して注入される電流の横方向の広がりを略上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wの近傍に抑止可能な狭さに設定されている。
また、本発明は、第1導電型の第1のクラッド層と、上記第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層上に形成された第2導電型の第2のクラッド層と、上記第2のクラッド層に設けられたストライプ部の両側の部分に第1導電型の電流狭窄層が埋め込まれた電流狭窄構造を有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成された自励発振型半導体レーザであって、上記pn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な横方向の導波に関して作りつけの屈折率差Δnをパルセーションを維持して発生可能な範囲内に保持するように、上記第1導電型の第1のクラッド層側のガイド層の厚さを上記第2導電型の第2のクラッド層側のガイド層の厚さより厚くした非対称構造を備えた保持機構と、
上記第1導電型の第1のクラッド層中に設けられ、光モードを第1の導電側に引き込むモード引き込み層とを有し、かつ、上記導波の外側にあたる上記第2のクラッド層の厚さdが、上記ストライプ部を通して活性層に対して注入される電流の横方向の広がりを略上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wの近傍に抑止可能な狭さに設定されている。
また、本発明では、上記屈折率差Δnは、0.003以下0.001以上である。
また、本発明では、上記第2のクラッド層の厚さdは、400nm以下である。
また、本発明では、上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wが、4μm以下である。
また、本発明では、上記モード引き込み層は、その屈折率を第1のクラッド層の屈折率をより高く設定して構成されている。
本発明によれば、自励発振型半導体レーザの動作時に、電流はストライプ部を流れるが、この場合、第2のクラッド層の電流狭窄層との間の厚さdがたとえば400nm以下の十分に小さい値に設定されていることから、横方向の電流の広がりは、ストライプ幅W程度に抑えられる。
また、第1のクラッド層側のガイド層の厚みを増やし、SCH構造が非対称化され、あるいは光モードを第1導電側に引き込むように、たとえば第1のクラッド層より屈折率を高くしたモード引き込み層が設けられていることから、横方向の導波に関して、ストライプ部に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δnが、パルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値に維持されている。
したがって、横方向への光の広がりは、ストライプ幅Wより大きくなり、いわゆるインデックスガイドにように光が絞り込まれ、パルセーションが発生しなくなるということがなく、パルセーションが安定に持続して発生される。
すなわち、自励発振が安定に行われる。
以上説明したように、本発明によれば、製造歩留りが高く、高温動作時や高出力動作時においても安定に自励発振する自励発振型半導体レーザを実現できる利点がある。
第1実施形態
図1は、本発明に係る自励発振型半導体レーザの第1の実施形態を示す断面図である。
なお、ここではAlGaInP系の材料により レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成された自励発振型半導体レーザを構成した場合を示す。
図1に示すように、この自励発振型半導体レーザ100は、n型(第1導電型)GaAs基板101上に、n型AlGaInPクラッド層(第1のクラッド層)102、GaInP活性層103、p型(第2導電型)AlGaInPクラッド層(第2のクラッド層)104、p型GaInP中間層105およびp型GaAsキャップ層106が順次積層されている。
そして、p型AlGaInPクラッド層104の上層部、p型GaInP中間層105およびp型GaAsキャップ層106は、一方向に延びるメサ型のストライプ形状を有している。
すなわち、これらのp型AlGaInPクラッド層104の上層部、p型GaInP中間層105およびp型GaAsキャップ層106からストライプ部107が構成されている。
このストライプ部107の両側の部分にはn型GaAs電流狭窄層108が埋め込まれ、これにより電流狭窄構造が形成されている。
p型GaAsキャップ層106およびn型GaAs電流狭窄層108の上には、たとえばTi/Pt/Au電極のようなp側電極109が設けられている。
一方、n型GaAs基板101の裏面には、たとえばAuGe/Ni/Au電極のようなn側電極110が設けられている。
そして、自励発振型半導体レーザ100においては、パルセーションを安定に生じさせるために、電流は活性層横方向に広がらず、光スポットは広がらせその差を大きくして、可飽和吸収領域を広く確保するように、p型AlGaInPクラッド層104の電流狭窄層108との間の厚さdが、たとえばd≦400nm、好適にはd≦350nm程度に設定される。
さらに、いわゆる横方向(pn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な方向)の導波に関して、ストライプ部107に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δn(=n1−n2)を、パルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値を維持できるように、n型AlGaInPクラッド層102側のガイド層102aの厚みを増やし、SCH構造が非対称化されている。
図2は、このSCH構造を非対称化した図1の自励発振型半導体レーザ100のn型AlGaInPクラッド層102、GaInP活性層103、p型AlGaInPクラッド層104に亘る屈折率分布を示す図である。
このような非対称化構造を実現することにより、いわゆる光モードがn側に引き込まれ、p型AlGaInPクラッド層104の電流狭窄層108との間の厚さdを400nm以下の小さい値に設定しても、横方向の屈折率差Δnを0.001〜0.003の範囲内の小さな値を維持できる。
なお、非対称の程度は、屈折率差Δnとして0.003以下0.001以上、可能ならば0.002以下0.0012以上程度となるように構成される。
また、自励発振型半導体レーザ100においては、メサ形状底部のストライプ幅Wが、W≦4.0μmに設定されている。
図3に、図1の自励発振型半導体レーザ100におけるn型AlGaInPクラッド層102、GaInP活性層103、p型AlGaInPクラッド層104部分の化合物の各組成比例を示す。
図3に示すように、n型クラッド層102は(Al0.7 Ga0.30.5 In0.5 P、活性層103を含むn型クラッド層側の領域は(Al0.5 Ga0.50.5
In0.5 P/GaInP、p型クラッド層103は(Al0.7 Ga0.30.5 In0.5 Pとなるように構成される。
以上のような構造を有する自励発振型半導体レーザ100の製造は、周知の一般的な方法で行われる。以下に、製造方法の概略を簡単に説明する。
まず、n型GaAs基板101上に、n型AlGaInPクラッド層102、GaInP活性層103、p型AlGaInPクラッド層104、p型GaInP中間層105およびp型GaAsキャップ層106を、たとえば有機金属化学気相成長(MOCVD)法により順次成長させる。
またこのとき、n型AlGaInPクラッド層102側のガイド層102aの厚みを増やし、SCH構造が非対称化される。
次に、p型GaAsキャップ層106上に所定形状のレジストパターンを形成した後、このレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、臭酸系のエッチング液などを用いたウェットエッチング法により、p型GaAsキャップ層106、p型GaInP中間層105およびp型AlGaInPクラッド層104を、p型AlGaInPクラッド層104の厚さ方向の所定の深さまでエッチングする。
これにより、p型AlGaInPクラッド層104の上層部、p型GaInP中間層105およびp型GaAsキャップ層106が一方向に延びる所定幅のストライプ形状にパターニングされる。すなわち、ストライプ部107が形成されるとともに、厚さdがたとえば400nm以下に設定される。
次に、エッチングマスクとして用いたレジストパターンを成長マスクとして用いて、ストライプ部107の両側の部分にn型GaAs電流狭窄層108を形成する。
次に、成長マスクとして用いたレジストパターンを除去した後、p型GaAsキャップ層106およびn型GaAs電流狭窄層108の上にp側電極109を形成し、n型GaAs基板101の裏面にn側電極110を形成する。
以上により、自励発振型半導体レーザ100の製造が完了する。
次に、上記構成による動作を説明する。
自励発振型半導体レーザ100の動作時に、電流はストライプ部107を流れるが、この場合、p型AlGaInPクラッド層104の電流狭窄層108との間の厚さdが400nm以下の十分に小さい値に設定されていることから、横方向の電流の広がりは、p型AlGaInPクラッド層104のストライプ幅W程度に抑えられる。
一方、n型AlGaInPクラッド層102側のガイド層102aの厚みを増やし、SCH構造が非対称化されていることから、横方向の導波に関して、ストライプ部107に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δn(=n1−n2)が、パルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値に維持されている。
したがって、横方向への光の広がりは、p型AlGaInPクラッド層104のストライプ幅Wより大きくなり、いわゆるインデックスガイドにように光が絞り込まれ、パルセーションが発生しなくなるということがなく、パルセーションが安定に持続して発生される。
すなわち、自励発振が安定に行われる。
図4および図5は、図1の自励発振型半導体レーザの、ウェル(Well)数、屈折率差Δn、ストライプ幅Wの各構造パラメータを変化させた場合の構造パラメータ依存性を示す図である。
図4において、横軸はウェル数(但し、Δn≒1.5×10-3に固定)を、縦軸は相対ノイズRINをそれぞれ表している。
また、図5において、横軸は屈折率差Δn(但し、ウェル数=6に固定)を、縦軸は相対ノイズRINをそれぞれ表している。
また、両図とも、常温(25°C)と高温(60°c)におけるシミュレーション結果を示している。
図からわかるように、最も安定した自励発振を得られる構造は、ストライプ幅W=3.5μm、ウェル数=7、屈折率差Δn=1.6×10-3(0.0016)である。
すなわち、シミュレーションの結果、前述したメサ形状底部のストライプ幅Wが、W≦4.0μmに設定され、屈折率差Δnとして0.003以下0.001以上、可能ならば0.002以下0.0012以上程度となるように構成されるという条件の正当性を裏付ける結果が得られている。
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、パルセーションを安定に生じさせるために、電流は活性層横方向に広がらず、光スポットは広がらせその差を大きくして、可飽和吸収領域を広く確保するように、p型AlGaInPクラッド層104の電流狭窄層108との間の厚さdを、たとえばd≦400nm、好適にはd≦350nm程度に設定し、さらに、横方向の導波に関して、ストライプ部107に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δn(=n1−n2)を、パルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値を維持できるように、n型AlGaInPクラッド層102側のガイド層102aの厚みを増やし、SCH構造を非対称化させたので、製造歩留りが高く、高温動作時や高出力動作時においても安定に自励発振する自励発振型半導体レーザを実現できる利点がある。
第2実施形態
図6は、本発明に係る自励発振型半導体レーザの第2の実施形態を示す断面図である。
本第2の実施形態が上述した第1の実施形態と異なる点は、n型AlGaInPクラッド層102中に、光モードをn側に引き込むため、すなわち横方向の屈折率差Δnをパルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値を維持できるようにするために、モード引き込み層102bを設けたことにある。
このモード引き込み層102bを持つ構成は、それ単独、または第1の実施形態で示したn型AlGaInPクラッド層102側のガイド層102aの厚みを増やし、SCH構造を非対称化させた構造に加えて設けることが可能である。
特に、SCH構造を非対称化させた構造に加えて設ける場合には、SCH構造を非対称化させた構造のみでは屈折率差Δnの調整が困難な場合に有効である。
モード引き込み層102bとしては、n型クラッド層102中に屈折率がクラッド層より高い活性層やガイド層に近い層を挿入にして構成される。
具体的には、AlGaInPにおけるAlの組成比xを(活性層中のAlの組成比)<x<(クラッド層のAlの組成比)、本実施形態においては、0<x<0.7の範囲内にある値、たとえば0.5に設定される。
したがって、モード引き込み層102bは(Al0.5 Ga0.50.5 In0.5
Pのように構成される。
なお、光の吸収を避けるため活性層のバンドギャップにより大きい組成にすることが望ましい。
本第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の場合と同様に、パルセーションを安定に生じさせるために、電流は活性層横方向に広がらず、光スポットは広がらせその差を大きくして、可飽和吸収領域を広く確保するように、p型AlGaInPクラッド層104の電流狭窄層108との間の厚さdを、たとえばd≦400nm、好適にはd≦350nm程度に設定し、さらに、横方向の導波に関して、ストライプ部107に対応する部分とその両側に対応する部分との屈折率差Δn(=n1−n2)を、パルセーションを持続して発生可能な0.001〜0.003の範囲内の小さな値を維持でき、これにより、製造歩留りが高く、高温動作時や高出力動作時においても安定に自励発振する自励発振型半導体レーザを実現できる利点がある。
なお、上述した第1および第2の実施形態においては、AlGaInP/GaInP系の自励発振型半導体レーザを例に説明したが、本発明がAlGaAs/GaAs、AlGaN/InGaN、ZnMgSSe/ZnS系等、種々のレーザに適用できることはいうまでもない。
本発明に係る自励発振型半導体レーザの第1の実施形態を示す断面図である。 SCH構造を非対称化した図1の自励発振型半導体レーザのn型AlGaInPクラッド層、GaInP活性層、p型AlGaInPクラッド層に亘る屈折率分布を示す図である。 図1の自励発振型半導体レーザ100におけるn型AlGaInPクラッド層102、GaInP活性層103、p型AlGaInPクラッド層104部分の化合物の各組成比例を示す図である。 図1の自励発振型半導体レーザの、ウェル(Well)数、屈折率差Δn、ストライプ幅Wの各構造パラメータを変化または固定させた場合の構造パラメータ依存性を示す図である。 図1の自励発振型半導体レーザの、ウェル(Well)数、屈折率差Δn、ストライプ幅Wの各構造パラメータを変化または固定させた場合の構造パラメータ依存性を示す図である。 本発明に係る自励発振型半導体レーザの第2の実施形態を示す断面図である。 従来の自励発振型半導体レーザの構成例を示す断面図である。 図7に示す自励発振型半導体レーザの屈折率分布を示す略線図である。 従来の自励発振型半導体レーザのゲイン幅と光スポット幅との関係を示す模式図である。
符号の説明
100,100A…自励発振型半導体レーザ、101…n型GaAs基板、102…n型AlGaInPクラッド層、102a…ガイド層、102b…モード引き込み層、103…GaInP活性層、104…p型AlGaInPクラッド層、105…p型GaInP中間層、106…p型GaAsキャップ、107…ストライプ部、108…n型GaAs電流狭窄層、109…p側電極、110…n側電極。

Claims (14)

  1. 第1導電型の第1のクラッド層と、上記第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層上に形成された第2導電型の第2のクラッド層と、上記第2のクラッド層に設けられたストライプ部の両側の部分に第1導電型の電流狭窄層が埋め込まれた電流狭窄構造を有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成された自励発振型半導体レーザであって、
    上記pn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な横方向の導波に関して作りつけの屈折率差Δnをパルセーションを維持して発生可能な範囲内に保持するように、上記第1導電型の第1のクラッド層中に、光モードを第1の導電側に引き込むモード引き込み層が設けられ、かつ
    上記導波の外側にあたる上記第2のクラッド層の厚さdが、上記ストライプ部を通して活性層に対して注入される電流の横方向の広がりを略上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wの近傍に抑止可能な狭さに設定されている
    自励発振型半導体レーザ。
  2. 上記屈折率差Δnは、0.003以下0.001以上である
    請求項1記載の自励発振型半導体レーザ。
  3. 上記第2のクラッド層の厚さdは、400nm以下である
    請求項1記載の自励発振型半導体レーザ。
  4. 上記第2のクラッド層の厚さdは、400nm以下である
    請求項2記載の自励発振型半導体レーザ。
  5. 上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wが、4μm以下である
    請求項1記載の自励発振型半導体レーザ。
  6. 上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wが、4μm以下である
    請求項4記載の自励発振型半導体レーザ。
  7. 上記モード引き込み層は、その屈折率を第1のクラッド層の屈折率をより高く設定して構成されている
    請求項1記載の自励発振型半導体レーザ。
  8. 第1導電型の第1のクラッド層と、上記第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層上に形成された第2導電型の第2のクラッド層と、上記第2のクラッド層に設けられたストライプ部の両側の部分に第1導電型の電流狭窄層が埋め込まれた電流狭窄構造を有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が活性層の両脇に形成された自励発振型半導体レーザであって、
    上記pn接合と平行で、かつ、共振器長方向と垂直な横方向の導波に関して作りつけの屈折率差Δnをパルセーションを維持して発生可能な範囲内に保持するように、上記第1導電型の第1のクラッド層側のガイド層の厚さを上記第2導電型の第2のクラッド層側のガイド層の厚さより厚くした非対称構造を備えた保持機構と、
    上記第1導電型の第1のクラッド層中に設けられ、光モードを第1の導電側に引き込むモード引き込み層とを有し、かつ
    上記導波の外側にあたる上記第2のクラッド層の厚さdが、上記ストライプ部を通して活性層に対して注入される電流の横方向の広がりを略上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wの近傍に抑止可能な狭さに設定されている
    自励発振型半導体レーザ。
  9. 上記屈折率差Δnは、0.003以下0.001以上である
    請求項8記載の自励発振型半導体レーザ。
  10. 上記第2のクラッド層の厚さdは、400nm以下である
    請求項8記載の自励発振型半導体レーザ。
  11. 上記第2のクラッド層の厚さdは、400nm以下である
    請求項9記載の自励発振型半導体レーザ。
  12. 上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wが、4μm以下である
    請求項8記載の自励発振型半導体レーザ。
  13. 上記ストライプ部の底部のストライプ幅Wが、4μm以下である
    請求項11記載の自励発振型半導体レーザ。
  14. 上記モード引き込み層は、その屈折率を第1のクラッド層の屈折率をより高く設定して構成されている
    請求項8記載の自励発振型半導体レーザ。
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