JP2007201281A - 半導体レーザ - Google Patents

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Abstract

【課題】光閉じ込め層におけるキャリア走行時間の増加および高温におけるキャリアのリーク電流の増加を抑えつつ活性層への閉じ込め効率を向上可能な半導体レーザを提供する。
【解決手段】半導体レーザ11aでは、活性領域17aはp型クラッド層13とn型クラッド層15との間に設けられており、また半導体レーザ11aは多重量子井戸構造23aを有する。第1の光閉じ込め層19aは、p型クラッド層13と活性領域17aとの間に設けられている。第2の光閉じ込め層21aは、n型クラッド層15と活性領域17aとの間に設けられている。多重量子井戸構造23aはバリア層25aを含み、第1の光閉じ込め層19aは、多重量子井戸構造23aのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいバンドギャップESCH1を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザに関する。
非特許文献1には、SCH層を含む単一量子井戸構造の埋め込みヘテロ構造半導体レーザが記載されている。この半導体レーザは高反射コーティングを持っており、そのしきい値電流は非常に小さい。
非特許文献2には、SCH構造のInGaAs/InGaAsP半導体レーザが記載されている。この半導体レーザは多重量子井戸構造を有しており、1.54マイクロメートルの光を発生する。しきい値電流は低く、量子効率は高く、CW光出力は高く、しきい値電流および量子効率は、キャビティ長にあまり依存しない。
非特許文献3には、半導体レーザについての解析結果が示されている。量子井戸構造の半導体レーザでは、キャリアトランスポートが高速応答特性に影響を与えるので、バルク半導体レーザで用いられるK因子(Kファクタ)では、その特性を記述できない。
"Ultralow-threshold graded-index separate-confinement singlequantum well buried heterostructure (Al,Ga)As lasers with high reflectivitycoatings" Pamela L. Derry, Amnon Yariv, Kam Y. Lau, Nadav Bar-Chaim, KevinLee, and Jan Rosenberg, Applied Physics Letters Volume 50, Issue 25,(1987), pp. 1773-1775 "Low internal loss separate confinement heterostructureInGaAs/InGaAsP quantum well laser"U. Koren, B. I. Miller, Y. K. Su, T. L. Koch, and J. E.Bowers, AppliedPhysics Letters Volume 51, Issue 21, (1987), pp. 1744-1746 "Effects of Carrier Transport on Relative Intensity Noise AndCritique Of K Factor Predictions Of Modulation Responce"R. Nagarajan, M. Ishikawa, and J. E. Bowers, ELECTRONICS Letters Volume 28, No 9, (1992),pp. 846-848
多重量子井戸(MQW)構造およびその両側に設けられた光閉じ込め層を有する半導体レーザでは、活性層における光閉じ込めを高くするために、次のような方策が採られる。その一つの方策として、光閉じ込め層(SCH層)の厚みを厚くすることがあり、また別の方策として。MQW構造内におけるバリア層のバンドギャップを小さくすることがある。
しかしながら、光閉じ込め層の厚みを厚くすると、半導体レーザにおける内部量子効率の低下が大きくなってくる。原因としては、SCH層の厚みが大きくなると、半導体レーザへのキャリア注入時に、SCH層に蓄積するキャリア量が増加していくからである。このキャリアの蓄積のため、キャリアがSCH層内を走行するために長い時間がかかり、これにより、半導体レーザの動特性が劣化する。さらには、キャリアの蓄積のため、量子井戸へキャリアが有効的に注入されなくなり、半導体レーザにおける内部量子効率が低下してしまう。
MQW構造内におけるバリア層のバンドギャップを狭くすると、MQW構造の実効屈折率が上がる。しかしながら、高温時における内部量子効率の低下が大きくなる。原因としては、実効屈折率を上げようとして、バリア層のバンドギャップを狭くすることは、等価的に、量子井戸構造において井戸層に対してバリア層の高さを低くすることになる。特に、伝導帯においてバリアの高さが低くなると、高温においてキャリアがオーバーフローしやすくすり、量子井戸構造へ注入されない無効キャリアが増加する。したがって、半導体レーザにおける内部量子効率が低下する。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、光閉じ込め層におけるキャリア走行時間の増加および高温におけるキャリアのリーク電流の増加を抑えつつ、活性層へのキャリアの閉じ込め効率を向上可能な半導体レーザを提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、半導体レーザは、(a)p型クラッド層と、(b)n型クラッド層と、(c)前記p型クラッド層と前記n型クラッド層との間に設けられており多重量子井戸構造を有する活性領域と、(d)前記p型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第1の光閉じ込め層と、(e)前記n型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第2の光閉じ込め層とを備え、前記第1の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む。
この半導体レーザによれば、第1の光閉じ込め層のバンドギャップは、多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいので、第1の光閉じ込め層の厚みを厚くすること無く、またバリア層の障壁を低くすること無く、活性層への閉じ込め効率を向上できる。第1の光閉じ込め層の厚みを厚くすることが無くてもキャリア走行時間の増加が抑えられ、またバリア層の障壁を低くすることが無くてもキャリアのリークの増加を抑えることができる。
本発明に係る半導体レーザでは、前記多重量子井戸構造は、前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた一または複数の第2の井戸層とを含み、前記第1の井戸層の厚みは前記第2の井戸層の厚みよりも薄い。
この半導体レーザによれば、第1の井戸層の厚みが第2の井戸層の厚みよりも薄いので、第1の井戸層からの光の波長成分と第2の井戸層からの光の波長成分との差を小さくできるので、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。
本発明の別の側面によれば、半導体レーザは、(a)p型クラッド層と、(b)n型クラッド層と、(c)前記p型クラッド層と前記n型クラッド層との間に設けられており多重量子井戸構造を有する活性領域と、(d)前記p型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第1の光閉じ込め層と、(e)前記n型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第2の光閉じ込め層とを備え、前記第1の光閉じ込め層は、前記第2の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む。
この半導体レーザによれば、第2の光閉じ込め層のバンドギャップは、多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいので、光閉じ込め層の厚みを厚くすること無く、またバリア層の障壁を低くすること無く、活性層への閉じ込め効率を向上できる。光閉じ込め層の厚みを厚くすることが無いので、キャリアの走行時間の増加が抑えられ、またバリア層の障壁を低くすることが無いので、キャリアのリークの増加を抑えることができる。
本発明に係る半導体レーザでは、前記多重量子井戸構造は、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた一または複数の第2の井戸層とを含み、前記第1の井戸層の厚みは前記第2の井戸層の厚みよりも薄い。
この半導体レーザによれば、第1の井戸層からの光の波長成分と第2の井戸層からの光の波長成分との差を小さくできるので、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。
本発明に係る半導体レーザでは、前記第1の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む。
この半導体レーザによれば、第1および第2の光閉じ込め層のバンドギャップは、多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいので、光閉じ込め層の厚みを厚くすること無く、またバリア層の障壁を低くすること無く、活性層へのキャリア(電子、正孔)の閉じ込め効率を向上できる。光閉じ込め層の厚みを厚くすることが無くても、キャリア(電子、正孔)の走行時間の増加が抑えられる。また、バリア層の障壁を低くすることが無くても、キャリア(電子、正孔)のリークの増加を抑えることができる。
本発明に係る半導体レーザでは、前記多重量子井戸構造は、前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた第2の井戸層と、前記第1の井戸層と前記第2の井戸層との間に設けられた一または複数の第3の井戸層とを含み、前記第1の井戸層の厚みは前記第3の井戸層の厚みよりも薄く、前記第2の井戸層の厚みは前記第3の井戸層の厚みよりも薄い。
この半導体レーザによれば、第1および第3の井戸層の厚みが第2の井戸層の厚みよりも薄いので、第1の井戸層からの光の波長成分と第2の井戸層からの光の波長成分との差を小さくできると共に、第3の井戸層からの光の波長成分と第2の井戸層からの光の波長成分との差を小さくできるので、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、光閉じ込め層におけるキャリア走行時間の増加および高温におけるキャリアのリーク電流の増加を抑えつつ活性層への閉じ込め効率を向上可能な半導体レーザが提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の半導体レーザに係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1(A)は、本実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。シンボルEcは伝導帯のエネルギレベルを示し、シンボルEvは価電子帯のエネルギレベルを示す。図1(B)は、本実施の形態に係る半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11aは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17aと、第1の光閉じ込め層19aと、第2の光閉じ込め層21aとを備える。活性領域17aはp型クラッド層13とn型クラッド層15との間に設けられており、また半導体レーザ11aは多重量子井戸構造23aを有する。第1の光閉じ込め層19aは、p型クラッド層13と活性領域17aとの間に設けられている。第2の光閉じ込め層21aは、n型クラッド層15と活性領域17aとの間に設けられている。多重量子井戸構造23aはバリア層25aを含み、第1の光閉じ込め層19aは、多重量子井戸構造23aのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいバンドギャップESCH1を有する。第1の光閉じ込め層19aのバンドギャップESCH1は、多重量子井戸構造23aの井戸層27のバンドギャップEよりも大きいを有する。
この半導体レーザ11aによれば、第1の光閉じ込め層19aのバンドギャップESCH1が多重量子井戸構造23aのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層19a、21aの厚みを厚くすること無く、またバリア層25aの障壁を低くすること無く、活性領域21aへの電子の閉じ込め効率を向上できる。この結果、正孔Hの走行時間T1の増加が抑えられる。また、高温において正孔および電子が多重量子井戸構造23aのバリア層25aから溢れてしまうキャリアリークを抑えることができる。p型クラッド層13の伝導帯と第1の光閉じ込め層19aの伝導帯とのエネルギ差が、p型クラッド層13の伝導帯とバリア層25aの伝導帯とのエネルギ差より大きくなる。
半導体レーザ11aでは、多重量子井戸構造23aは複数の井戸層27を含む。バリア層25aおよび井戸層27は交互に配列されている。また、バリア層25aのバンドギャップEは井戸層27のバンドギャップEより大きい。活性領域17a、第1の光閉じ込め層19aおよび第2の光閉じ込め層21aは、光導波構造29を構成する。
第1の光閉じ込め層19aの導電型はi型またはp型であることが好ましい。第2の光閉じ込め層21aの導電型は、i型またはn型であることが好ましい。
図2は、図1に示された半導体レーザの全体を概略的に示す図面である。半導体レーザ11aは、導電性を有する基板31を含む。基板31の表面31a上には、n型クラッド層15、光導波構造29(第2の光閉じ込め層21a、活性領域17a、第1の光閉じ込め層19a)およびp型クラッド層13が順に設けられている。また、n型クラッド層15、第2の光閉じ込め層21a、活性領域17a、第1の光閉じ込め層19aおよびp型クラッド層13はストライプ状のメサ構造33を有している。メサ構造33は、ブロック領域35によって埋め込まれている。メサ構造33およびブロック領域35上には、第2のp型クラッド層37が設けられている。第2のp型クラッド層37上には、p型コンタクト層39が設けられている。アノード電極40aは、p型コンタクト層39上に設けられており、またp型コンタクト層39に電気的に接続されている。カソード電極40bは、基板31の裏面31bに設けられており、基板31に電気的に接続されている。
InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザの一例を以下に示すと、
基板31:Snドープn型InP基板、不純物濃度2×1018cm−3
n型クラッド層15:
シリコンドープInP、500nm、不純物濃度1×1018cm−3
第2の光閉じ込め層21a:
GaInAsP、バンドギャップ波長1.10μm、厚さ50nm
活性領域17a:多重量子井戸構造(発光波長:1.49μm帯)
井戸層:GaInAsP、バンドギャップ波長1.62μm
バリア層:GaInAsP、バンドギャップ波長1.10μm
第1の光閉じ込め層19a:
GaInAsP、バンドギャップ波長1.20μm、厚さ20nm
p型クラッド層13:
亜鉛ドープInP、500nm、不純物濃度0.8×1018cm−3
ブロック領域35:InP
第2のp型クラッド層37:
亜鉛ドープInP、1500nm、不純物濃度1.5×1018cm−3
p型コンタクト層39:
亜鉛ドープGaInAs、500nm、不純物濃度2.0×1019cm−3
である。この実施例によれば、InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザでは、高温動作においても電子の閉じ込めが弱まることがない。
また、InP/AlGaInAs系半導体レーザの一例を以下に示すと、
基板31:Snドープn型InP基板、不純物濃度2×1018cm−3
n型クラッド層15:
シリコンドープInP、500nm、不純物濃度1×1018cm−3
第2の光閉じ込め層21a:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.20μm(バリア層と同じ)
活性領域17a:多重量子井戸構造(発光波長:1.55μm帯)
井戸層:AlGaInAs、バンドギャップ波長1.72μm
バリア層:AlGaInAs、バンドギャップ波長1.20μm
第1の光閉じ込め層19a:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.30μm(バリア層より小さい)
p型クラッド層13:
亜鉛ドープInP、500nm、不純物濃度0.8×1018cm−3
ブロック領域35:InP
第2のp型クラッド層37:
亜鉛ドープInP、1500nm、不純物濃度1.5×1018cm−3
p型コンタクト層39:
亜鉛ドープGaInAs、1000nm、不純物濃度2.0×1019cm−3
である。この実施例によれば、InP/AlGaInAs系半導体レーザでは、伝導帯エネルギー不連続ΔEcがInP/InGaAsP系のものよりも、一般的に大きい。つまり、本構造を用いることで閉じ込めを下げることなく、さらに大きいΔEcを取れるようになると考えられるため、温度特性の向上が考えられる。
図3(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図3(B)は、図3(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11bは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17bと、第1の光閉じ込め層19aと、第2の光閉じ込め層21aとを備える。半導体レーザ11bは、多重量子井戸構造23bを有しており、また多重量子井戸構造23bは、p型クラッド層13とn型クラッド層15との間に位置する。半導体レーザ11bでは、多重量子井戸構造23bは、バリア層25aと、第1の井戸層27aと、一または複数の第2の井戸層27bとを含む。第1の井戸層27aは、バリア層25aと第1の光閉じ込め層19aとの間に位置している。第2の井戸層27bは、バリア層25aと第2の光閉じ込め層21aとの間に設けられている。第1の井戸層27aの厚みDW1は第2の井戸層27bの厚みDW2よりも薄い。
この半導体レーザ11bによれば、第1の井戸層27aの厚みDW1が第2の井戸層27bの厚みDW2よりも薄いので、第1の井戸層27aからの光の波長成分と第2の井戸層27bからの光の波長成分との差を小さくでき、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。つまり、第1の光閉じ込め層19aのエネルギバンドギャップがバリア層25aのエネルギバンドギャップと異なるので、多重量子井戸構造23b内の最も第1の光閉じ込め層19aに近い井戸層における準位が他の井戸層の準位とほぼ同じになるように、井戸層27aの厚みDW1を第2の井戸層27bの厚みDW2よりも薄くする。この半導体レーザ11bによっても、第1の光閉じ込め層19aのバンドギャップESCH1は、多重量子井戸構造23aのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層19a、21aの厚みを厚くすること無く、またバリア層25aの障壁を低くすること無く、活性領域21aへの閉じ込め効率を向上できる。この結果、キャリア走行時間T1の増加が抑えられる。また、高温におけるキャリアリークを抑えることができる。
本実施の形態に係る半導体レーザ11a、11bでは、第1の光閉じ込め層19aと多重量子井戸構造23aのバリア層25aとの伝導帯エネルギー差ΔEcは電子の熱揺らぎkT(k:ボルツマン定数、温度300Kは25.8meVに相当する)以上大きいことが好ましい。熱揺らぎによって、電子が光閉じ込め層から量子井戸層へ戻ってしまうことがないからである。第1の光閉じ込め層19aと多重量子井戸構造23aの井戸層27との伝導帯エネルギー差ΔEcは電子の熱揺らぎkT(温度300Kは25.8meVに相当する)以上大きいことが好ましい。熱揺らぎによって、電子が量子井戸層から井戸層へ漏れてしまうことのないからである。
(第2の実施の形態)
図4(A)は、本実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図4(B)は、本実施の形態に係る半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11cは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17aと、第1の光閉じ込め層19cと、第2の光閉じ込め層21cとを備える。第1の光閉じ込め層19cは、p型クラッド層13と活性領域17aとの間に設けられている。半導体レーザ11cは多重量子井戸構造23cを有している。第2の光閉じ込め層21cは、n型クラッド層15と活性領域17aとの間に設けられている。第2の光閉じ込め層21cは、多重量子井戸構造23cのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいバンドギャップESCH2を有する。
この半導体レーザ11cによれば、第2の光閉じ込め層21cのバンドギャップESCH2が多重量子井戸構造23cのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層21cの厚みを厚くすること無く、またバリア層25aの障壁△Bを低くすること無く、多重量子井戸構造23cへの正孔の閉じ込め効率を向上できる。この結果、電子のキャリア走行時間T3の増加が抑えられる。また、高温において正孔および電子が多重量子井戸構造23cから溢れてしまうキャリアリークを抑えることができる。n型クラッド層15の伝導帯と第1の光閉じ込め層19cの伝導帯とのエネルギ差が、n型クラッド層15の伝導帯とバリア層25aの伝導帯とのエネルギ差より大きくなる。
第2の光閉じ込め層21cの導電型は、i型またはn型であることが好ましい。また、第1の光閉じ込め層19cの導電型はi型またはp型であることが好ましい。
InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザの一例を以下に示すと、
第1の光閉じ込め層21c:
GaInAsP、バンドギャップ波長1.1μm、厚さ50nm
第2の光閉じ込め層19c:
GaInAsP、バンドギャップ波長1.2μm、厚さ20nm
である。この実施例によれば、InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザでは、高温動作においても電子の閉じ込めが弱まることがない。
また、InP/AlGaInAs系半導体レーザの一例を以下に示すと、
第1の光閉じ込め層19c:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.20μm(バリア層と同じ)
第2の光閉じ込め層21c:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.30μm(バリア層より小さい)
である。この実施例によれば、InP/AlGaInAs系半導体レーザでは、伝導帯エネルギー不連続ΔEcがInP/InGaAsP系のものよりも、一般的に大きい。つまり、本構造を用いることで閉じ込めを下げることなく、さらに大きいΔEcを取れるようになると考えられるため、温度特性の向上が考えられる。
図5(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図5(B)は、図5(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11dは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17dと、第1の光閉じ込め層19cと、第2の光閉じ込め層21cとを備える。活性領域17dは、多重量子井戸構造23dを有しており、またp型クラッド層13とn型クラッド層15との間に位置する。半導体レーザ11dでは、多重量子井戸構造23dは、バリア層25aと、第1の井戸層27cと、一または複数の第2の井戸層27dとを含む。第1の井戸層27cは、バリア層25aと第1の光閉じ込め層19cとの間に位置している。第2の井戸層27dは、バリア層25aと第2の光閉じ込め層21cとの間に設けられている。第2の井戸層27dの厚みDW3は第1の井戸層27cの厚みDW4よりも薄い。
この半導体レーザ11dによれば、第2の井戸層27dの厚みDW3が第1の井戸層27cの厚みDW4よりも薄いので、第1の井戸層27cからの光の波長成分と第2の井戸層27dからの光の波長成分との差を小さくでき、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。つまり、第2の光閉じ込め層21cのエネルギバンドギャップがバリア層25aのエネルギバンドギャップと異なるので、多重量子井戸構造23d内の最も第2の光閉じ込め層21cに近い井戸層における準位が他の井戸層の準位とほぼ同じになるように、第2の井戸層27dの厚みDW3が第1の井戸層27cの厚みDW4よりも薄い。この半導体レーザ11dによっても、第2の光閉じ込め層21cのバンドギャップESCH2は、多重量子井戸構造23dのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層19c、21cの厚みを厚くすること無く、またバリア層25aの障壁を低くすること無く、活性領域21dへの閉じ込め効率を向上できる。また、電子のキャリア走行時間T3の増加が抑えられる。また、高温におけるキャリアリークの増加を抑えることができる。
(第3の実施の形態)
図6(A)は、本実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図6(B)は、図6(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11eは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17aと、第1の光閉じ込め層19eと、第2の光閉じ込め層21eとを備える。第1の光閉じ込め層19eは、p型クラッド層13と活性領域17aとの間に設けられている。半導体レーザ11eは多重量子井戸構造23eを有している。第2の光閉じ込め層21eは、n型クラッド層15と活性領域17aとの間に設けられている。第1の光閉じ込め層19eは、多重量子井戸構造23cのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいバンドギャップESCH3を有する。第2の光閉じ込め層21eは、多重量子井戸構造23cのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいバンドギャップESCH4を有する。
この半導体レーザ11cによれば、第1および第2の光閉じ込め層19e、21eのバンドギャップESCH3、ESCH4が多重量子井戸構造23eのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層19e、21eの厚みを厚くすること無く、またバリア層25aの障壁△Bを低くすること無く、多重量子井戸構造23eへの正孔および電子の閉じ込め効率を向上できる。この結果、電子のキャリア走行時間T4および正孔のキャリア走行時間T5の増加が抑えられる。また、高温において正孔および電子が多重量子井戸構造23eから溢れてしまうキャリアリークを抑えることができる。
第1および第2の実施の形態と同様に、第1の光閉じ込め層19eの導電型はi型またはp型であることが好ましい。また、第2の光閉じ込め層21eの導電型は、i型またはn型であることが好ましい。
InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザの一例を以下に示すと、
第1の光閉じ込め層21e:GaInAsP、バンドギャップ波長1.20μm
第2の光閉じ込め層19e:GaInAsP、バンドギャップ波長1.20μm
バリア層25a:GaInAsP、バンドギャップ波長1.10μm
である。この実施例によれば、InP/InGaAsP系埋め込みヘテロ構造半導体レーザでは、高温動作においても電子の閉じ込めが弱まることがない。
また、InP/AlGaInAs系半導体レーザの一例を以下に示すと、
バリア層25a:AlGaInAs、バンドギャップ波長1.20μm
第1の光閉じ込め層19e:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.30μm(バリア層より小さい)
第2の光閉じ込め層21e:
AlGaInAs、バンドギャップ波長1.30μm(バリア層より小さい)
である。この実施例によれば、InP/AlGaInAs系半導体レーザでは、伝導帯エネルギー不連続ΔEcがInP/InGaAsP系のものよりも、一般的に大きい。つまり、本構造を用いることで閉じ込めを下げることなく、さらに大きいΔEcを取れるようになると考えられるため、温度特性の向上が考えられる。
図7(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図7(B)は、図7(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。半導体レーザ11fは、p型クラッド層13と、n型クラッド層15と、活性領域17fと、第1の光閉じ込め層19eと、第2の光閉じ込め層21eとを備える。活性領域17fは、多重量子井戸構造23fを有しており、またp型クラッド層13とn型クラッド層15との間に位置する。半導体レーザ11fでは、多重量子井戸構造23fは、バリア層25aと、第1の井戸層27fと、第2の井戸層27gと、一または複数の第3の井戸層27hとを含む。第1の井戸層27fは、バリア層25aと第1の光閉じ込め層19eとの間に位置している。第2の井戸層27gは、バリア層25aと第2の光閉じ込め層21eとの間に位置している。第3の井戸層27hは第1の井戸層27fと第2の井戸層27gとの間に位置している。バリア層25aと、第1〜第3の井戸層27f、27g、27hは交互に配列されている。第1の井戸層27fの厚みDW5は第3の井戸層27hの厚みDW6よりも薄く、また第2の井戸層27gの厚みDW7は第3の井戸層27hの厚みDW6よりも薄い。
この半導体レーザ11fによれば、第1および第2の井戸層27f、27gからの光の波長成分と第3の井戸層27hからの光の波長成分との差を小さくでき、半導体レーザからの光の波長成分の単色性が良好になる。つまり、光閉じ込め層19e、21eのバンドギャップエネルギがバリア層25aのバンドギャップエネルギと異なるので、多重量子井戸構造23f内の最も第1の光閉じ込め層19eに近い井戸層における準位が他の井戸層の準位とほぼ同じになるように、井戸層27fの厚みDW5を第3の井戸層27hの厚みDW6よりも薄くすると共に、多重量子井戸構造23f内の最も第2の光閉じ込め層21eに近い井戸層における準位が他の井戸層の準位とほぼ同じになるように、井戸層27gの厚みDW7を第3の井戸層27hの厚みDW6よりも薄くする。この半導体レーザ11fによっても、第1および第2の光閉じ込め層19e、21eのバンドギャップESCH3、ESCH4が多重量子井戸構造23fのバリア層25aのバンドギャップEよりも小さいので、光閉じ込め層19e、21eの厚みを大きくすること無く、またバリア層25aの障壁を下げること無く、活性領域21fへの閉じ込め効率を向上できる。また、電子および正孔のキャリア走行時間T4、T5の増加が抑えられる。また、高温におけるキャリアリークを抑えることができる。
図8〜図12を参照しながら、量子井戸構造における電子および正孔の振る舞いを説明する。多くの半導体レーザでは、バリア層のバンドギャップEは、光閉じ込め層のバンドギャップESCHに等しいか或いはより狭い。図8(A)は、バリア層の材料が光閉じ込め層の材料と同じ半導体レーザのバンド構造を示す図面である。半導体レーザ41は、n型InP基板43、n型InPクラッド層45、第1の光閉じ込め層47、井戸層49、バリア層51、第2の光閉じ込め層53およびp型クラッド層55を含む。n型InP基板43は、錫(Sn)濃度2×1018cm−3のn導電型を示す。井戸層49は、5nm厚さおよび発光波長λg1.55μmのInGaAsPからなる。バリア層51は、8nm厚さおよびバンドギャップ波長λg1.15μmのInGaAsPからなる。p型クラッド層55の亜鉛(Zn)濃度は、0.8×1018cm−3であり、またp型クラッド層55の厚みは500nmである。
半導体レーザとして、低しきい値および低光損失(つまり、高出力)の特性を得るためには、活性層への光閉じ込めが高いことが好ましい。量子井戸構造は、活性層へのキャリアの閉じ込めを行うために役立ち、また活性層を挟む光閉じ込め層は、活性層への光閉じ込めを高めるために役立つ。光閉じ込め層のバンドギャップは、光閉じ込め層から井戸層へキャリアが有効に注入されるように、バリア層のバンドギャップ以上である。このような事情により、光閉じ込め層のバンドギャップが決定されるので、さらに光閉じ込めを向上するためには、光閉じ込め層の厚みを大きくことになる。光閉じ込め層の厚みを大きくすると、光導波路の実効屈折率が大きくなり、この結果、光閉じ込め性能が高くなる。
図8(B)は、図8(A)に示された半導体レーザの光閉じ込め層よりも厚い光閉じ込め層を有する半導体レーザのバンド構造を示す図面である。半導体レーザ41aは、光閉じ込め層47、53の代わりに、光閉じ込め層47a、53aを有する。第1の光閉じ込め層47aおよび第2の光閉じ込め層53aは、それぞれ、厚さ120nmおよびバンドギャップ波長λg1.15μmのInGaAsPからなる。
図9は、光閉じ込め(SCH)層の厚みと光閉じ込め係数との関係を示す図面である。図9では、発振波長1.55μm、歪み1%、井戸層の数8、バリア層8nmおよび井戸層の厚み5nmを有する半導体レーザの特性を示す。SCH波長とは、光閉じ込め層のバンドギャップ波長を示す。図9を参照すると、光閉じ込め層の厚みを大きくすると、光閉じ込め係数が大きくなる。しかしながら、光閉じ込め層の厚みを大きくすると、光閉じ込め層にキャリアが蓄積することになり、キャリアが光閉じ込め層を走行する時間T、Tが長くなる。この結果、非特許文献3にも記載されているように動特性が劣化する。
図10(A)および図10(A)は、バリア層の障壁を低くして実効屈折率を上げた半導体レーザのバンド構造を示す図面である。半導体レーザ41bは、n型InP基板43、n型InPクラッド層45、第1の光閉じ込め層47b、井戸層49b、バリア層51b、第2の光閉じ込め層53bおよびp型クラッド層55を含む。井戸層49bは、5nm厚さおよび発光波長λg1.55μmのInGaAsPからなる。バリア層51bは、8nm厚さおよびバンドギャップ波長λg1.25μmのInGaAsPからなる。第1の光閉じ込め層47bおよび第2の光閉じ込め層53bは、それぞれ、80nm厚さおよびバンドギャップ波長λg1.25μmのInGaAsPからなる。
図10(A)には、常温におけるキャリアの振る舞いが示されている。この半導体レーザ41bでは、バリア層の障壁が低くなっているので、量子井戸構造の実効屈折率が高くなり、光閉じ込め係数が大きくなる。光閉じ込め層の厚みを大きくしていないので、キャリアが光閉じ込め層を走行する時間T、Tが長くなることはない。図10(B)には、高温におけるキャリアの振る舞いが示されている。高温では、井戸層に対する障壁の高さが常温に比べて下がることにより、高温でキャリアのリークL、L、I、Iが増え、逆に光出力が劣化する。
図11は、光閉じ込め係数とバリア層のバンドギャップ波長との関係を示す図面である。図11では、図12(A)に示される半導体レーザの特性を示す。半導体レーザ61は、n型InP基板63、n型InPクラッド層65、第1の光閉じ込め層67、井戸層69、バリア層71、第2の光閉じ込め層73およびp型クラッド層75を含む。n型InP基板63は、錫(Sn)濃度2×1018cm−3のn導電型を示す。井戸層69は、厚さ5nmおよび発光波長λg1.55μmのInGaAsPからなる。バリア層71は、厚さ8nmおよびバンドギャップ波長λg1.15μmのInGaAsPからなる。p型クラッド層75は、亜鉛(Zn)濃度0.8×1018cm−3のn導電型を示し、500nm厚さを有する。この半導体レーザ61では、光閉じ込め層67、73の厚さは80nmである。図11を参照すると、図12(A)に示される半導体レーザでは、バリア層のバンドギャップ波長を固定して光閉じ込め層のバンドギャップ波長を小さくしても、シンボル「■」に示されるように光閉じ込め係数を高く維持できる。これと異なり、図8(A)に示される半導体レーザでは、バリア層のバンドギャップ波長を光閉じ込め層のバンドギャップ波長と同じにして短くしても、シンボル「◆」に示されるように光閉じ込め係数が低下する。
本発明の実施の形態によれば、光閉じ込め性能を低くすることなく、光閉じ込め層のキャリアの走行時間T、Tを長くすることなく、高温でのキャリアリークL、Lを増やすことがない半導体レーザを提供できる。この半導体レーザの構造では、光閉じ込め層のバンドギャップエネルギをバリア層のバンドギャップエネルギよりも小さくする。この構造では、光閉じ込め層のバンドギャップエネルギを小さくするので、光閉じ込めを高くすることが可能となる。
これ故に、高温での動作特性に対する利点が大きく、半導体レーザの特性温度等の温度特性の側面で大きく有利になる。また、光閉じ込め層とクラッド層との間のバンドギャップ差△E、△Eも大きくなるので、高温においてクラッド層へリークするキャリアI、Iも抑えることができる。
本発明の実施の形態によれば、光閉じ込め層を厚くしなければ、光閉じ込め層におけるキャリア走行時間が長くなることはなく、動特性が劣化することない。また、バリア層のバンドギャップエネルギを狭くしたりしなければ、高温でのキャリアオーバーフローL、Lが増えることもない。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1(A)は、第1の実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図1(B)は、図1(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。 図2は図1に示された半導体レーザの全体を概略的に示す図面である。 図3(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図3(B)は、図3(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。 図4(A)は、第2の実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図4(B)は、本実施の形態に係る半導体レーザの構造を示す図面である。 図5(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図5(B)は、図5(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。 図6(A)は、第3の実施の形態に係る半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図6(B)は、図6(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。 図7(A)は、本実施の形態に係る一変形例の半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図7(B)は、図7(A)に示された半導体レーザの構造を示す図面である。 図8(A)は、バリア層の材料が光閉じ込め層の材料と同じ半導体レーザのバンド構造を示す図面である。図8(B)は、図8(A)に示された半導体レーザの光閉じ込め層よりも長い光閉じ込め層を有する半導体レーザのバンド構造を示す図面である。 図9は、光閉じ込め層の厚みと光閉じ込め係数との関係を示す図面である。 図10(A)および図10(A)は、バリア層の障壁を低くして実効屈折率を上げた半導体レーザのバンド構造を示す図面である。 図11は、光閉じ込め係数とバリア層のバンドギャップ波長との関係を示す図面である。 図12(A)は、本実施の形態に係る一例の半導体レーザの構造を示す図面である。図12(B)は、図12(A)に示された半導体レーザの高温におけるキャリアの振る舞いを示す図面である。
符号の説明
Ec…伝導帯エネルギレベル、Ev…価電子帯エネルギレベル、11a…半導体レーザ、13…p型クラッド層、15…n型クラッド層、17a…活性領域、19a…第1の光閉じ込め層、21a…第2の光閉じ込め層、23a…多重量子井戸構造、E…バリア層バンドギャップ、ESCH1…第1の光閉じ込め層のバンドギャップ、E…井戸層バンドギャップ、H…正孔、T1…正孔の走行時間、29…光導波構造、31…基板、31a…基板表面、31b…基板裏面、33…メサ構造、35…ブロック領域、37…第2のp型クラッド層、39…p型コンタクト層、40a…アノード電極、40b…カソード電極、
11b…半導体レーザ、17b…活性領域、23b…多重量子井戸構造、27a…第1の井戸層、27b…第2の井戸層、DW1…第1の井戸層の厚み、DW2…第2の井戸層の厚み、11c…半導体レーザ、19c…第1の光閉じ込め層、21c…第2の光閉じ込め層、ESCH2…第2の光閉じ込め層のバンドギャップ、23c…多重量子井戸構造、11d…半導体レーザ、17d…活性領域、23d…多重量子井戸構造、27c…第1の井戸層、27d…第2の井戸層、DW3…第2の井戸層の厚み、DW4…第1の井戸層の厚み、T3…電子のキャリア走行時間、11e…半導体レーザ、19e…第1の光閉じ込め層、21e…第2の光閉じ込め層、23e…多重量子井戸構造、ESCH3…第1の光閉じ込め層のバンドギャップ、ESCH4…第2の光閉じ込め層のバンドギャップ、T4…電子のキャリア走行時間、T5…正孔のキャリア走行時間、11f…半導体レーザ、17f…活性領域、23f…多重量子井戸構造、27f…第1の井戸層、27g…第2の井戸層、27h…第3の井戸層、DW5…第1の井戸層の厚み、DW6…第3の井戸層の厚み、DW7…第2の井戸層27gの厚み、41…半導体レーザ、43…n型InP基板、45…n型InPクラッド層、47…第1の光閉じ込め層、49…井戸層、51…バリア層、53…第2の光閉じ込め層、55…p型クラッド層、41a…半導体レーザ、47a…第1の光閉じ込め層、53a…第2の光閉じ込め層、T、T…キャリアが光閉じ込め層を走行する時間、41b…半導体レーザ、47b…第1の光閉じ込め層、53b…第2の光閉じ込め層、49b…井戸層、51b…バリア層、55…p型クラッド層、49b…井戸層、61…半導体レーザ、63…n型InP基板、65…n型InPクラッド層、67…第1の光閉じ込め層、69…井戸層、71…バリア層、73…第2の光閉じ込め層、75…p型クラッド層、△E、△E…光閉じ込め層とクラッド層との間のバンドギャップ差、I、I…高温におけるクラッド層へリークするキャリア、L、L…高温でのキャリアオーバーフロー

Claims (6)

  1. p型クラッド層と、
    n型クラッド層と、
    前記p型クラッド層と前記n型クラッド層との間に設けられており多重量子井戸構造を有する活性領域と、
    前記p型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第1の光閉じ込め層と、
    前記n型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第2の光閉じ込め層とを備え、
    前記第1の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む、ことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 前記多重量子井戸構造は前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた一または複数の第2の井戸層とを含み、
    前記第1の井戸層の厚みは前記第2の井戸層の厚みよりも薄い、ことを特徴とする請求項1に記載された半導体レーザ。
  3. p型クラッド層と、
    n型クラッド層と、
    前記p型クラッド層と前記n型クラッド層との間に設けられており多重量子井戸構造を有する活性領域と、
    前記p型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第1の光閉じ込め層と、
    前記n型クラッド層と前記活性領域との間に設けられた第2の光閉じ込め層とを備え、
    前記第2の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造のバリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む、ことを特徴とする半導体レーザ。
  4. 前記多重量子井戸構造は、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた一または複数の第2の井戸層とを含み、
    前記第1の井戸層の厚みは前記第2の井戸層の厚みよりも薄い、ことを特徴とする請求項3に記載された半導体レーザ。
  5. 前記第1の光閉じ込め層は、前記多重量子井戸構造の前記バリア層のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する部分を含む、ことを特徴とする請求項3に記載された半導体レーザ。
  6. 前記多重量子井戸構造は、前記バリア層と前記第1の光閉じ込め層との間に設けられた第1の井戸層と、前記バリア層と前記第2の光閉じ込め層との間に設けられた第2の井戸層と、前記第1の井戸層と前記第2の井戸層との間に設けられた一または複数の第3の井戸層とを含み、
    前記第1の井戸層の厚みは前記第3の井戸層の厚みよりも薄く、
    前記第2の井戸層の厚みは前記第3の井戸層の厚みよりも薄い、ことを特徴とする請求項5に記載された半導体レーザ。
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