JPH11111243A - 電池ケース用Niメッキ鋼板及び電池ケース - Google Patents

電池ケース用Niメッキ鋼板及び電池ケース

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JPH11111243A
JPH11111243A JP9274207A JP27420797A JPH11111243A JP H11111243 A JPH11111243 A JP H11111243A JP 9274207 A JP9274207 A JP 9274207A JP 27420797 A JP27420797 A JP 27420797A JP H11111243 A JPH11111243 A JP H11111243A
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JP
Japan
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battery case
steel sheet
plated steel
plating
surface roughness
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JP9274207A
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Yutaka Takahashi
豊 高橋
Teruaki Yamada
輝昭 山田
Koji Fujii
浩二 藤井
Michihiro Koino
通博 濃野
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Original Assignee
Nippon Steel Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池ケース用のNiメッキ鋼板及びアルカリ
1次の電池ケースに関するもので、電池ケース内面と電
池ケースに充填されている正極合剤との接触抵抗を低減
することができる電池ケース及びそれを可能ならしめる
Niメッキ鋼板を提供すること。 【解決手段】 (1)アルカリ1次電池ケース用表面処
理鋼板であって、電池ケースの内面側になる面の表面粗
さRaが0.8〜2.0μmで、且つ、電池ケースの外
面側になる面の表面粗さRaが0.18μm以下である
ことを特徴とする電池ケース用Niメッキ鋼板。(2)
前記(1)のNiメッキ鋼板を深絞り加工して製造され
たことを特徴とするアルカリ1次用の電池ケース。
(3)前記(1)または(2)において、C:≦0.0
030%,Mn:0.04〜0.50%,P:≦0.0
30%,S:≦0.030%,solAl:0.010
〜0.090%,N:≦0.0050%,B:0.00
10〜0.0050%、その他不可避的不純物及びFe
の組成であることを特徴とするNiメッキ鋼板或いは電
池ケース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池ケース用のN
iメッキ鋼板及びアルカリ1次の電池ケースに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルカリ1次電池の電池ケースは
Niメッキ鋼板を多段絞りによって製缶されてきたが、
最近、アルカリ電池の特徴である大きな電流を取り出す
ことができる高負荷放電性を更に優れたものにする開発
が行われ、電池ケース内面と電池ケースに充填されてい
る正極合剤との接触抵抗を低減する方法が提案されてい
る。特公平7−99686号公報は、DI加工において
ポンチの胴部に縦溝を設け電池缶内面胴部に縦溝を設け
ることによって接触抵抗の低減を図る方法であるが、胴
部の縦溝の影響でDI加工時のパンチの抜け性が低下し
生産障害を起こしやすい、そのためポンチ抜け性に影響
する鋼板のイヤリング特性に対し厳しい制限を設ける必
要があること、また、この方法では縦方向の溝のみであ
り、接触面積を増大させるという目的には横方向にも溝
を設けることが理想であるが、理想が達成される方法に
至っていない。
【0003】また、特開平7−811527号公報は、
硬くて脆いNi−Sn合金メッキを電池缶内面側にして
深絞りする事によって電池ケース内面胴部のNi−Sn
メッキ層に割れを発生させ(電池缶ケース胴に対して横
方向に割れる)接触面積を増大させる方法であるが、こ
の方法では特公平7−99686号公報とは逆に横方向
の割れが主体であるので理想の縦横方向にも溝を設ける
方法に至っていない。また、メッキ層を割るため単層で
は下地の鉄が正極剤によって溶解され電池性能が劣化し
やすいため、良好な耐食性を確保するためには下地Ni
メッキが必要でありコストアップがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、電池ケース用のNiメッキ鋼板及びアルカ
リ1次の電池ケースに関するもので、電池ケース外面の
光沢を確保した上で、電池ケース内面と電池ケースに充
填されている正極合剤との接触抵抗を低減することがで
きる電池ケース及びそれを可能ならしめるNiメッキ鋼
板を提供することである。尚、本明細書中のNiメッキ
鋼板とは、「メッキ層の最表層(焼鈍時に生成する薄い
酸化層を除いた最表層)の組成の主成分(50%以上含
有する成分)がNiであるNi系合金メッキ並びにメッ
キ後拡散処理を行う拡散メッキを含むNiメッキ鋼板」
を指す。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するため、前述の従来技術の特徴を詳細に調査
し、電池ケース内面と電池ケースに充填されている正極
合剤との接触抵抗をより低減するためには、横方向或い
は縦方向の一方向のみの電池ケース胴部の溝ではなく、
縦及び横方向にも溝を設けるべきであるとの考えに基づ
き本発明の電池ケース及びそれを可能ならしめるNiメ
ッキ鋼板の本発明を完成したものであり、その要旨とす
るところは下記の通りである。
【0006】(1)アルカリ1次電池ケース用表面処理
鋼板であって、電池ケースの内面側になる面の表面粗さ
Raが0.8〜2.0μmで、且つ、電池ケースの外面
側になる面の表面粗さRaが0.18μm以下であるこ
とを特徴とする電池ケース用Niメッキ鋼板。 (2)前記(1)のNiメッキ鋼板を深絞り加工して製
造されたことを特徴とするアルカリ1次用の電池ケー
ス。 (3)前記(1)または(2)において、C:≦0.0
030%,Mn:0.04〜0.50%,P:≦0.0
30%,S:≦0.030%、solAl:0.010
〜0.090%,N:≦0.0050%,B:0.00
10〜0.0050%、その他不可避的不純物及びFe
の組成であることを特徴とするNiメッキ鋼板或いは電
池ケースにある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成条件の詳細な
説明を行う。 (Niメッキ下地鋼板)下地鋼板は、低炭素Al−K
鋼、B−添加低炭素鋼或いは極低炭素鋼にTi,Nb単
独或いは複合添加したものでもよく特に限定する必要は
ない。尚、鋼板の深絞り性の指標であるr値の面内の異
方性を示すΔr値を0.15程度に低減したものはプレ
ス時の歩留まりがよく生産障害も少なくて好ましい下地
鋼板である。更に、請求項(3)に示すように、極低炭
素鋼にBを0.0010〜0.0050%添加したB添
加極低炭素鋼は深絞り加工時に顕著な肌荒れが生じ、N
iメッキ板の電池ケース内面の高いRaの効果に鋼板の
肌荒れ効果が附加され更に優れた接触抵抗を有する電池
ケースを製造することができる。
【0008】このようにB添加極低炭素鋼がプレス加工
によって顕著な肌荒れが発生するのは焼鈍板のG,S
(粒径)が大きく成りやすいばかりでなく、熱延板の結
晶粒径が異常に大きいと言うことに起因している。この
原因はC:0.0030%以下で他の組成もMn:0.
04〜0.50%,P:≦0.030%,S:≦0.0
30%,solAl:0.010〜0.090%,N:
≦0.0050%と高純化された鋼にBを0.0010
〜0.0050%添加することで熱延及び焼鈍時の結晶
粒の成長の抑制効果が顕著であるAlNの生成を回避
し、粒成長の抑制効果の極めて弱いBNにしてしまうこ
とによるものである。
【0009】(Niメッキ)対象とするNiメッキ鋼板
は、「メッキ層の最表層(焼鈍時に生成する薄い酸化層
を除いた最表層)の組成の主成分(50%以上含有する
成分)がNiであるNi系合金メッキ並びにメッキ後拡
散処理を行う拡散メッキを含むNiメッキ鋼板」であ
る。Niメッキ層の厚みは、5〜50g/mm2 厚みの
Niメッキ鋼板で、メッキ厚みが5g/mm2 未満では
Niメッキ時のピンホールが多くなり耐食性が劣化する
ので5g/mm2 以上が好ましい。又、50g/m2
になると、耐食性の向上効果が飽和し、かつ電気メッキ
で50g/m2 超のメッキを施すには製造コストが高く
なりすぎるので、50g/m2 以下が好ましい。
【0010】また、最表層のNiメッキの種類は、内面
側はアルカリに対し耐食性があるNi主成分のNi単成
分或いはNi−Sn系でも何ら問題はない。外面側の最
表層のNiメッキも耐錆性と美観性に優れるNi主成分
のNi単成分或いはNi−Sn系でよい。尚、最表層以
外のメッキ(下層のメッキは)はCrメッキ等でもよく
特に限定する必要はない。更に、Niメッキ処理後拡散
処理したものは耐食性が特に優れるので好ましいメッキ
である。尚、脆いメッキを施す従来法との組み合わせで
も更に良好な効果が得られる。
【0011】拡散メッキ鋼板の場合は、冷間圧延の状態
の未再結晶の鋼板にNiメッキを施した後再結晶焼鈍と
Niの拡散処理を兼ねた1回焼鈍法でも、拡散処理を分
離した2回焼鈍法でも本発明の効果を損なうものではな
い。Niメッキ条件は、例えばワット浴のような通常行
われているメッキ方法で、無光沢或は光沢Niメッキで
よく特に限定する必要はない。
【0012】(調質圧延)下地鋼板の鋳造、熱延、冷
延、焼鈍は通常の方法でよいが調質圧延は本発明のNi
メッキ鋼板の表面粗度を得るために以下のような方法で
造るのが好ましい。本発明のNiメッキ鋼板は、電池内
面側に相当する面のRaを0.8〜2.0μm、外面側
に相当する面は0.18μmに規制する必要がある。そ
の手段としては、1スタンド或いは2スタンドの調質圧
延機の上下のロール粗度を規制し製造するのが好まし
く、本発明者らが種々検討した結果、電池ケース内面側
に相当する鋼板表面側のロール表面粗度Raを約2.5
μmとし、外面側のロール表面粗度Raを0.08μm
以下程度に規制し伸び率と張力及び圧下力を調整するこ
とで得られる。
【0013】(電池缶の成型法)成型法は、トランスフ
ァープレス等での多段の深絞りプレス法でもよく、特公
平7−99686号公報のようなDI成型法でも良い。
尚、DI成型法では、ポンチ胴部に缶内面側が強く押し
つけられるため平滑化される傾向にあり、若干接触抵抗
値が低下するが本発明の効果は発揮できる。好ましい成
型法として、はしごき加工が殆どない多段深絞り成形法
である。
【0014】(電池ケースの表面粗さ)本発明者らは、
本発明が解決しようとする課題である「電池ケース内面
と電池ケースに充填されている正極合剤との接触抵抗を
低減することができる電池ケース及びそれを可能ならし
めるNiメッキ鋼板の提供」について、従来法の特公平
7−99686号公報及び特開平7−811527号公
報について種々の角度から検討した結果、それぞれの方
法は、縦方向の溝のみであったり、横方向の割れのみで
あるなど、「横方向にも縦方向にも溝を造る」という理
想が達成される方法に至っていないことに着目し、
(1)特開平7−811527号公報の欠点である「単
層メッキの場合にはメッキ層が割れることによる下地の
鉄が正極剤によって溶解され電池性能が劣化しやすい」
という欠点をなくすため、メッキ層を割らない方法で本
発明の課題を解決すること、
【0015】(2)1次電池としての商品価値上不可欠
な電池ケース外面の光沢をも確保すること、を前提とし
て種々検討し、電池ケースの内面側になる面の表面粗さ
Raが0.8〜2.0μmで、且つ、電池ケースの外面
側になる面の表面粗さRaが0.18μm以下であるこ
とを特徴とする電池ケース用Niメッキ鋼板を素材とし
て深絞り成形すれば、電池ケース内面と電池ケースに充
填されている正極合剤との接触抵抗が低減する電池ケー
スの製造が可能となることを見出したものである。
【0016】電池ケースの内面側になる面の表面粗さR
aが0.8μm未満では縦方向及び横方向にも溝が入る
ものの溝の深さが浅く良好な接触抵抗が確保できない。
また、Raが2.0μm超では内面の接触抵抗は確保で
きるものの内面の荒い粗度が外面に転写され1次電池と
しての良好な外面の光沢が確保できない。また、電池ケ
ース外面側の鋼板の表面粗度Raは、0.18μm以下
でなければ、1次電池としての外面の光沢を確保するこ
とができない。
【0017】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例により説明す
る。 (実施例1)通常の製鋼熱延条件で製造した0.015
%Nb−0.015%Tiを添加した極低炭素Al−K
鋼の熱延鋼板を用い、0.30mm厚みの冷間圧延コイ
ルを製造し、アルカリ脱脂、酸洗後ワット浴で両面2μ
mのNiメッキを施し、鋼板の再結晶焼鈍を兼ね790
℃×40secのNi拡散熱処理を連続焼鈍で行い、2
スタンドの調質圧延機でロール表面粗度を種々調整した
ロールを用いドライ調質圧延を行い、表1に示す表面粗
度を有するNi拡散メッキ鋼板を試作し、試作したNi
拡散メッキ鋼板をアルカリ1次電池ケースに多段深絞り
プレスで単一サイズの電池ケースを製造した。
【0018】試作したNiメッキ鋼板の表面粗さはRa
を測定し、表1に示す。試作した電池ケース外面の光沢
評価は種々の市販電池の電池ケースの光沢を調査し、ほ
ぼ平均値に近い光沢レベルを示すものを〇、最も優れた
光沢レベルのものを◎ 、平均値に満たないレベルのも
のを×、として評価し表1に示す。接触抵抗値は、試作
した電池ケースに二酸化マンガン、黒鉛、水酸化カリウ
ムを添加配合した正極合剤を充填し接触抵抗値を測定
し、市販電池の電池ケースの接触抵抗値と比較し、10
%程度改善されたものを〇とし、20%程度改善された
レベルのものを◎、従来レベルのものを×、として評価
し表1に示す。耐食性の評価は、5%塩水,35℃,3
と12時間の塩水噴霧試験を行い赤錆発生が12時間で
も発生しなかったものを☆、3時間で発生しなかったも
のを◎ 、発生したが従来の無拡散Niメッキレベルの
ものを〇、と評価し表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】試料No1,2は、Niメッキ鋼板の電池
ケース外面及び内面側の表面粗度Raがそれぞれ0.0
5,0.11μmと表裏異粗度でない通常の表面粗度を
有する電池ケース用Niメッキ鋼板の比較例で、外面光
沢性は優れるが高負荷放電性を向上させるのに必要な接
触抵抗値が従来並で発明の目標値を達成していない。試
料No3は、表裏面ともにRaが0.60μmのNiメ
ッキ鋼板の比較例で、外面光沢性,接触抵抗値も発明の
目標レベルをクリアーできていない。試料No4は、従
来は電池ケース用に使用されていなかった表裏面ともに
Raが粗い1.50μmのNiメッキ鋼板の比較例で、
接触抵抗値は発明の目標レベルをクリアーできるもの
の、外面光沢が劣悪である。
【0021】試料No5は、表裏異粗度鋼板であるが、
外面側の鋼板粗度Raが0.05μmと鏡面仕上げで本
発明の鋼板の条件を満たしているものの、内面側のRa
が0.60μmと本発明のRa値に満たない比較例で、
良好な接触抵抗値が確保されていない。試料No6,
7,8は、電池ケース内面側ならびに外面側の表面粗度
Raが本発明の条件を満たす表裏異粗度Niメッキ鋼板
の発明の実施例で、外面の光沢性並びに内面の接触抵抗
値も優れている。
【0022】試料No9は、内面側のRaが2.50μ
mと本発明の範囲を超えた比較例で、接触抵抗値は良好
であったが、外面の光沢評価がNiメッキ板の外面側の
Raが0.05μmであったにもかかわらず1次電池と
して必要な光沢レベルを確保できていない。これは、内
面側の表面粗さがあまりにも荒すぎるため、深絞り加工
時に内面の荒い凹凸による歪みの不均一が外面の歪みの
均一性に影響を及ぼしたためである。
【0023】(実施例2)通常の製鋼熱延条件で製造し
たC:0.0018%,Mn:0.10%,P:0.0
09%,S:0.005%,solAl:0.035
%,N:0.0017%,B:0.0015%のB添加
極低炭素Al−K鋼の熱延鋼板を用い、実施例1と同じ
条件で0.30mm厚み両面2μmのNiメッキをワッ
ト浴で施し、鋼板の再結晶焼鈍を兼ね750℃×40s
ecのNi拡散熱処理を連続焼鈍で行い、2スタンドの
調質圧延機で同様に表1に示す表面粗度を有するNi拡
散メッキ鋼板を試作し、試作したNi拡散メッキ鋼板を
アルカリ1次電池ケースに多段深絞りプレスで単一サイ
ズの電池ケースを製造した。電池ケースの品質調査は、
実施例1と同じ条件で評価し表1に示す。
【0024】試料No10,11は、電池ケース内面側
ならびに外面側の表面粗度Raが本発明の条件を満たす
請求項2の表裏異粗度Niメッキ鋼板の発明の実施例
で、いずれも外面の光沢性に優れ且つ内面の接触抵抗値
は、B添加極低炭素鋼の肌荒れ性が大きくなると言う特
徴が活かされ、市販材よりも20%程度改善された接触
抵抗値が得られている。
【0025】(実施例3)Niメッキの原板は、実施例
1と同じ組成及び製造条件で、冷延、焼鈍、そして調質
圧延を施した冷延鋼板を製造し、その後、実施例1と同
じ条件で両面2μmのNiメッキを施し、0.30mm
のNiメッキ鋼板を製造し、同様に電池ケースを製造し
た。電池ケースの品質調査は、実施例1と同じ条件で評
価し表1に示す。試料No12,13は、電池ケース内
面側ならびに外面側の表面粗度Raが本発明の条件を満
たす請求項1の表裏異粗度のNiメッキ層の拡散処理を
行わないNiメッキ鋼板の発明の実施例で、外面の光沢
性は拡散処理を行った本発明の実施例よりも無拡散Ni
メッキのためNiメッキ層の加工性が悪いのでメッキ層
が割れ外面の光沢は〇レベルの評価であるが、内面の接
触抵抗値は、Niメッキ層の割れ効果が附加される結
果、市販材よりも20%程度良好な値が得られている。
尚、耐食性は無拡散Niメッキ層が割れた影響で従来材
レベルである。以上の実施例の結果から明らかなように
本発明の効果は顕著である。
【0026】
【発明の効果】以上の実施例の結果から明らかなよう
に、本発明の方法によって、本発明が解決しようとする
課題の「電池ケース用のNiメッキ鋼板及びアルカリ1
次の電池ケースにおいて、電池ケース外面の光沢性を確
保した上で、電池ケース内面と電池ケースに充填されて
いる正極合剤との接触抵抗を低減することができる電池
ケース及びそれを可能ならしめるNiメッキ鋼板を提供
すること」が十分に達成でき、工業的価値が極めて大で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25D 3/12 C25D 3/12 (72)発明者 濃野 通博 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ1次電池ケース用表面処理鋼板
    であって、電池ケースの内面側になる面の表面粗さRa
    が0.8〜2.0μmで、且つ、電池ケースの外面側に
    なる面の表面粗さRaが0.18μm以下であることを
    特徴とする電池ケース用Niメッキ鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のNiメッキ鋼板を深絞り
    加工して製造されたことを特徴とするアルカリ1次用の
    電池ケース。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、C:≦0.
    0030%,Mn:0.04〜0.50%,P:≦0.
    030%,S:≦0.030%,solAl:0.01
    0〜0.090%,N:≦0.0050%,B:0.0
    010〜0.0050%、その他不可避的不純物及びF
    eの組成であることを特徴とするNiメッキ鋼板或いは
    電池ケース。
JP9274207A 1997-10-07 1997-10-07 電池ケース用Niメッキ鋼板及び電池ケース Withdrawn JPH11111243A (ja)

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