JP2002015712A - 電池缶およびその製造方法 - Google Patents

電池缶およびその製造方法

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JP2002015712A JP2001131397A JP2001131397A JP2002015712A JP 2002015712 A JP2002015712 A JP 2002015712A JP 2001131397 A JP2001131397 A JP 2001131397A JP 2001131397 A JP2001131397 A JP 2001131397A JP 2002015712 A JP2002015712 A JP 2002015712A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内容積を大きく保ちながらも側周壁内面と正極
合剤や活物質との接触面積の増大を図ることのできる形
状を有する電池缶およびそのような電池缶を高い生産性
で確実に製造することのできる製造方法を提供する。 【解決手段】電池缶1は、しごきダイス11〜13を多
段配置したしごき工程を経て側周壁1aの厚みt1 が底
壁1bの厚みt0 に対してt1 =αt0 (α=0.2 〜0.
7 )に形成され、側周壁1aの内周面が、しごき工程後
の絞り工程を経ることによって平均表面粗さが0.2 μm
〜2.0 μmの粗面に形成されている。電池缶1の製造方
法は、カップ状中間製品4にDI加工を施して電池缶素
体7を製作する第1の工程と、電池缶素体7を、複数段
に配置した絞りダイス18,19で絞り加工して側周壁
1aの厚みを変えることなく所定の外径rに縮径するこ
とにより、電池缶1を製作する第2の工程とを有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ乾電池や
ニッケルカドミウム蓄電池或いはリチウム二次電池など
の各種電池の外体ケースとして用いられる電池缶および
その電池缶をDI(drawing とironing、つまり絞り加
工としごき加工の両方)加工を少なくとも一製造工程に
用いて製造することのできる製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電池缶の製造方法としては、トラ
ンスファプレス機による深絞り加工および抜き加工を10
〜13工程繰り返すことによって所定形状の電池缶を製作
する、いわゆるトランスファ絞り加工法と、プレス機に
よる深絞り工程によってカップ状中間製品を製作した
後、絞りダイスを用いた絞り工程およびしごきダイスを
用いたしごき工程によって前記カップ状中間製品から所
定形状の電池缶を製作するDI加工法が主に採用されて
いる。DI加工法は、トランスファ絞り加工法に比較し
て、工程数の削減により生産性が向上し、カップ状中間
製品をしごき加工する工程において側周壁のみを引き延
ばして薄肉とできることから、内容積が大となるので、
充填剤を増大させることによる容量アップに応じて電池
特性が向上し、且つ軽量化を図ることができるなどの長
所を有しているので、その利用率が近年において高まっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DI加
工法で製缶した電池缶は、上述の種々の長所を有する反
面、しごき加工時に電池缶の側周壁の内面がポンチの胴
部に強く押し付けられて、その側周壁の内面の表面が平
滑化されてしまう。その結果、電池缶の内部に収容した
活物質または正極合剤と側周壁の内面との接触面積が少
なくなり、電池内部抵抗が高くなって電池特性が劣化す
るという課題がある。特に、アルカリ乾電池では、正極
を兼ねる電池缶の側周壁の内面とペレット状の正極合剤
との二次的な接触のみにより正極側の電気的導通を図っ
ているので、上述の接触面積の低減による電池内部抵抗
の増大は電池性能を大きく低下させ、中でも大きな電流
を取り出すことのできる高負荷放電特性が低下してしま
う。
【0004】そこで、従来では、電池缶の側周壁の内周
面に、電池保存後の内部抵抗を低減させることを目的と
して、カーボンなどの導電塗料や導電剤を塗布したり、
側周壁内面にニッケル−錫めっき合金層を形成して、側
周壁内面と正極合剤や活物質との間の電池内部抵抗の低
減を図っている。ところが、このような手段では、電池
内部抵抗の低減がどうしても不十分となる上に、側周壁
内面自体の表面が平滑面であることから、導電塗料や導
電剤を保持する能力が弱く、所要の電池保存後特性を得
ることができない。
【0005】一方、上記のDI加工法以外の加工法、例
えば上述のトランスファ絞り加工法で製缶された電池缶
は、絞り工程を多数回繰り返すときの小さなしわの発生
によって側周壁内面が粗面化されるので、正極合剤や活
物質との接触面積が大きくなって電池内部抵抗の上昇を
抑えることが可能である。ところが、トランスファ絞り
加工法では、しごき加工を殆ど行なわないことが多く、
その場合には側周壁の厚みが底壁の厚みに比較して殆ど
薄くならないので、電池缶の内容積を大きくすることが
できず、活物質などの充填量が少なくなって充放電特性
が低下する欠点がある。しかも、この電池缶の製造方法
では、上述のように工程数が多いために、生産性の向上
を図ることができない上に、製造コストが高くつく。
【0006】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、内容積を大きく保ちながらも側周壁
内面と正極合剤や活物質との接触面積の増大を図ること
のできる形状を有する電池缶およびそのような電池缶を
高い生産性で確実に製造することのできる製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電池缶は、しごきダイスを多段配置したし
ごき工程を経て側周壁の厚みt1 が底壁の厚みt0 に対
してt1 =αt0 (α=0.2 〜0.7 )に形成され、前記
側周壁の内周面が、前記しごき工程後の絞り工程を経る
ことによって平均表面粗さが0.2 μm〜2.0 μmの粗面
に形成されていることを特徴としている。
【0008】この電池缶では、側周壁の内周面が0.2 μ
m〜2.0 μmの平均表面粗さを有する粗面に形成されて
いるので、内部に収容される電極合剤や活物質と側周壁
の内周面との接触面積が大きくなって電池内部抵抗を格
段に低減することができる。また、側周壁の内周面にカ
ーボンなどの導電材を塗布する場合には、その導電材な
どの保持力が向上して、電池の保存後特性を長期間にわ
たり高く保つことが可能となる。上記接触面積を増大さ
せるには、平均表面粗さを0.2μm〜2.0 μmの範囲に
設定すればよい。また、この電池缶は、しごき工程を経
ることにより、側周壁の厚みが底壁の厚みよりも薄く形
成されて大きな内容積を有しているので、正極合剤や活
物質の充填量を増大させることができ、充放電特性など
の電池性能の向上を図ることができる。
【0009】本発明の電池缶の製造方法は、カップ状中
間製品に、少なくとも一つの絞りダイスによる絞り加工
と多段配置したしごきダイスによるしごき加工とを施す
ことにより、側周壁の厚みt1 が底壁の厚みt0 に対し
てt1 =αt0 (α=0.2 〜0.7 )となる電池缶素体を
製作する第1の工程と、前記電池缶素体を、複数段に配
置した絞りダイスで絞り加工して側周壁の厚みを変える
ことなく所定の外径に縮径することにより、電池缶を製
作する第2の工程とを有していることを特徴としてい
る。
【0010】この電池缶の製造方法では、第2の工程に
しごき加工が存在しないので、電池缶素体を、その側周
壁の厚みをそのまま保持しながら、その外径が所定の小
さな外径となるように縮径する状態に塑性変形される。
したがって、電池缶の側周壁の内周面は、側周壁の厚み
を変えることなく縮径する過程で発生する極めて小さ
く、且つ多数のしわによって粗面化されるので、微小な
凹凸が全体にわたり疎密なく形成されて、正極合剤や活
物質との接触面積を確実に増大させることができる粗面
となる。しかも、側周壁の内周面の粗面化は、特別な工
程を要することなく、電池缶の一連の製造過程を経るこ
とによって形成されるので、高い生産性で製造すること
ができる。
【0011】また、第1の工程では、カップ状中間製品
をしごき加工するので、側周壁の厚みが底壁の厚みより
薄くなり、第2の工程では側周壁の厚みを変えることな
く縮径するので、大きな内容積を有するものとなる。さ
らに、第2の工程では、電池缶素体の縮径に伴う変形分
の材料が底壁に逃がすように流動されるので、側周壁よ
りも大きな厚みを有する底壁の周端部分に段部が形成さ
れ、座屈などの発生を防止できる強度を有した電池缶を
得ることができる。
【0012】上記製造方法において、カップ状の中間製
品を、外部パンチで押動しながら、直列に配列した第1
の工程の各ダイス内を通過させることにより、電池缶素
体を製作し、前記外部パンチを、その先端部が前記第1
の工程の最終段のしごきダイスを通過し終えた時点で停
止させ、且つ前記外部パンチの内部に出入自在の内部パ
ンチを前記外部パンチから突出して進行を継続させ、前
記電池缶素体を、前記内部パンチで押動しながら、前記
第1の工程の各ダイスの後段側に連続して直列に配列し
た第2の工程の各絞りダイス内を通過させることによ
り、電池缶を製缶することもできる。
【0013】これにより、上述の製造方法による効果を
得られるのに加えて、カップ状中間製品に対して第1の
工程と第2の工程とを連続的に行って一挙に電池缶を製
作することができ、生産性が格段に向上する利点があ
る。
【0014】さらに、上記製造方法の第2の工程におい
て、電池缶の外径rの電池缶素体の外径Rに対する絞り
比r/Rが0.4 〜0.9 となる絞り加工を施すことが好ま
しい。
【0015】このように第2の工程における絞り比を0.
4 〜0.9 の範囲に設定すれば、電池缶の側周壁の内周面
を、充填剤に対し大きな接触面積を得るのに必要な0.2
μm〜2.0 μmの範囲の平均表面粗さに形成することが
できる。絞り比を0.4 以下に設定した場合には、電池缶
素体を絞り加工して歪みの少ない好ましい電池缶を製缶
すること自体が困難となり、絞り比を0.9 以上に設定し
た場合には、電池缶の側周壁が十分に粗面化されないこ
とから、上記接触面積を大きくする効果が不十分とな
る。より好ましくは絞り比を0.5〜0.8の範囲に設
定するものである。
【0016】本発明の電池は、上記発明の電池缶に発電
要素が収容され、前記電池缶の開口部を封口して構成さ
れている。
【0017】この電池は、正極合剤や活物質と電池缶の
側周壁との接触面積が従来電池缶に比較して格段に増大
するから、電池内部抵抗が低減して極めて優れた電池性
能を発揮する。特に、正極合剤と電池缶とが互いの接触
のみによって電気的導通される構造のアルカリ乾電池で
は極めて優れた電池性能を発揮する顕著な効果を得られ
る。また、電池缶の内周面にカーボンなどの導電剤を塗
着する場合には、電池缶の粗面化された内周面によって
導電剤の保持力が向上し、電池内部抵抗のさらなる低減
を図ることができるとともに、電池の保存後特性が向上
する。さらに、電池缶はその側周壁の薄肉化によって大
きな内容積を有しているから、活物質などの充填量の増
大を図ることができ、充放電特性などの電池性能が向上
する。しかも、電池缶は、底壁の厚みが側周壁よりも大
きく、且つその底壁の周端部分に段部が形成されるの
で、強度が向上して座屈などの電池缶の変形の発生が確
実に防止される。なお電池としては、アルカリ乾電池の
他、アルカリ蓄電池であるニッケルカドミウム蓄電池、
ニッケル水素蓄電池や、リチウム二次電池、リチウム一
次電池にも有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1(a)は
本発明の一実施の形態に係る電池缶1を示す一部破断し
た側面図、(b)は(a)のA−A線で切断した拡大断
面図、(c)は(b)のB部を模式的に示した拡大図で
ある。(a)に示すように、この電池缶1の側周壁1a
の厚みt1 は、底壁1bの厚みt0 に対してt1 =αt
0 (α=0.2 〜0.7 )に形成されている。これにより、
この電池缶1は、側周壁1aの厚みt1 が薄くなってい
る分だけ内容積を大きくすることができる。したがっ
て、この電池缶1は、活物質または正極合剤の充填量を
多くして電池容量の増大を図りながらも、比較的厚い底
壁1bおよび底壁1bと側周壁1aとの境界となる底周
端部分の段部1cの存在によって十分な耐圧強度を有す
る。
【0019】また、この電池缶1は、(b)に示すよう
に、鋼鉄板2の表面にニッケルめっき層3が形成されて
なるニッケルめっき鋼板を素材として製作されている。
このニッケルめっき鋼板を用いているのは、この電池缶
1の主な適用対象となるアルカリ乾電池やニッケルカド
ミウム蓄電池などの電解液として用いられる強アルカリ
性の水酸化カリウムに対してニッケルが耐アルカリ腐食
性に強いこと、電池を外部端子に接続する際にニッケル
が安定した接触抵抗を有していること、電池を組み立て
る際のスポット溶接に対してニッケルがスポット溶接性
に優れているなどの理由による。
【0020】さらに、(c)に示すように、電池缶1の
側周壁1aの内面は、多数の凹凸が全体にわたり疎密の
ない微細な配置に形成されて、平均表面粗さRaが0.2
μm〜2.0 μmになるよう設定されている。(d)は、
(c)の比較のために示したDI加工法により製缶され
た従来の電池缶における側周壁の内面の粗度を模式的に
示したものである。この(d)との比較から明らかなよ
うに、この実施の形態の電池缶1では、その側周壁1a
の内面が従来の電池缶に比較して比較的大きな凹凸が微
細な配置に形成された粗面になっているので、電池缶1
内に収容される正極合剤や活物質との接触面積が大きく
なって電池内部抵抗を格段に低減することができ、ま
た、側周壁1aの内面にカーボンなどの導電材を塗布す
る場合には、その導電材などの保持力が向上して、電池
の保存後特性が高くなる。
【0021】つぎに、上述した顕著な効果を有する実施
の形態の電池缶1を生産性良く高精度に製作することの
できる製造方法について説明する。先ず、本発明の第1
の実施の形態に係る電池缶1の製造方法では、図2に示
す第1の工程と図3に示す第2の工程とを経て電池缶1
を製造する。図2の第1の工程には、周知の絞り兼しご
き機を用いたDI加工法が採用されている。この絞り兼
しごき機は、この第1の工程の前工程において製作され
て送給されてくるカップ状中間製品4に、1段の絞り加
工および3段のしごき加工を一挙に施して、同図(b)
に示す電池缶素体7を製作する。なお、カップ状中間製
品4は、周知の工程を経ることから図示を省略している
が、フープ状としてプレス機に供給される電池缶素材
を、所定形状に打ち抜いたのちに、深絞り加工を行うこ
とにより製作される。このカップ状中間製品4の側周壁
の厚みT1 と底壁の厚みT0 とはほぼ同一である。
【0022】前記第1の工程に用いる絞り兼しごき機
は、第1のパンチ8、ダイス機構9およびストリッパ
(図示せず)を備えて構成されており、ダイス機構9
は、絞りダイス10および第1ないし第3しごきダイス
11〜13が第1のパンチ8の軸心と同心となる配置で
直列に配列された構成になっている。中間製品搬送部
(図示せず)により搬送されて図2(a)に図示の成形
箇所に位置決めされたカップ状中間製品4は、(a)の
位置から図示矢印方向に進行する第1のパンチ8で押動
されることにより、先ず絞りダイス10によって、その
形状が第1のパンチ8の先端形状に沿った形状になるよ
うに絞られる。この絞り加工によって、カップ状中間製
品4は若干小径、且つ胴長に塑性変形されるが、その肉
厚における変化は殆どない。
【0023】カップ状中間製品4は、第1のパンチ8の
押動がさらに進むことにより、第1しごきダイス11に
よって第1段のしごき加工が施されて、側周壁1aが展
延されて肉厚が小となるとともに加工硬化によって硬度
が高められる。さらに第1のパンチ8の押動が進むと、
カップ状中間製品4は、第1しごきダイス11よりも内
径が小さい第2しごきダイス12によって次の第2段の
しごき加工が施され、続いて、第2しごきダイス12よ
りも内径がさらに小さい第3しごきダイス13によって
次の第3段のしごき加工が施されて、同図(b)に示す
ように、側周壁1aが順次展延されて肉厚がさらに小と
なるとともに硬度が高められる。このDI加工法による
絞り加工およびしごき加工を経て製作完了した電池缶素
体7は、ストリッパによって絞り兼しごき機から取り外
される。この電池缶素体7は、側周壁7aの厚みt1
底壁7bの厚みt0 に対してt1 =αt0 (α=0.2 〜
0.7 )と小さくなる。
【0024】つぎの第2の工程では、第1の工程で製作
した電池缶素体7に対して、図3に示すような絞りプレ
ス機を用いた絞り加工が行われる。この絞りプレス機
は、第1の工程で製作されたのちに送給されてくる電池
缶素体7に、2段の絞り加工を施して、同図(b)に示
す所要の電池缶1を製作する。この第2の工程に用いる
絞りプレス機は、第2のパンチ14、ダイス機構17お
よびストリッパ(図示せず)を備えて構成されており、
ダイス機構17は、第1絞りダイス18および第2絞り
ダイス19が第2のパンチ14の軸心と同心となる配置
で直列に配列された構成になっている。
【0025】電池缶素体搬送部(図示せず)により搬送
されて図3(a)に図示の成形箇所に位置決めされた電
池缶素体7は、第2のパンチ14が図示矢印方向に進行
するのに伴う押動を受けて、第1絞りダイス18によっ
て、その形状が第2のパンチ14の先端形状に沿った形
状になるように絞られる。その絞り加工によって、電池
缶素体7は、側周壁7aの厚みが殆ど変化しない状態を
保持したまま若干小径、且つ胴長に塑性変形される。こ
の電池缶素体7は、第2のパンチ14の押動がさらに進
むことにより、第1絞りダイス18よりも内径が小さい
第2絞りダイス19によって、上述と同様の状態にさら
に絞られて、同図(b)に示すように、所要の電池缶1
が出来上がる。製作完了した電池缶1は、ストリッパに
よって絞りプレス機から取り外される。
【0026】このようにして製作された電池缶1は、第
1の工程のDI加工法により製作された電池缶素体7
が、第2の工程において絞り加工を施されただけであっ
て、しごき加工を施されないので、電池缶素体7におけ
る側周壁7aの厚みt1 をそのまま保持しながら電池缶
素体7の外径Rが所定の小さな外径rとなるように縮径
する状態に塑性変形される。但し、この第2の工程で
は、電池缶素体7の縮径に伴う変形分の材料が底壁1b
に逃がすように流動されるので、底壁の厚みt0 は殆ど
変わらないが、底壁1bの周端部分に段部1cが形成さ
れる。
【0027】この電池缶1の製造方法では、第2の工程
において、電池缶素体7の側周壁7aの厚みt1 を変化
させずに、その外径Rを所定の小さな外径rになるよう
縮径させることから、必然的に側周壁7aの内周面が粗
面化され、図1に示した本発明の実施の形態の電池缶1
を高精度に製造することができる。ここで、側周壁7a
の内周面は、側周壁の厚みt1 を変えることなく縮径す
る過程で発生する極めて小さく、且つ多数のしわによっ
て粗面化されることから、極めて微小な凹凸が全体にわ
たり疎密なく形成された良好な粗面となるので、正極合
剤や活物質との接触面積を確実に増大させることができ
る。これに対し、例えば、胴部に縦溝を設けたパンチを
用いてDI加工を行うことにより側周壁の内面に縦溝な
どを形成した従来の電池缶では、上述の接触面積がさほ
ど大きくならない。また、製造後の電池缶1は、電池缶
素体7の側周壁7aの薄い厚みをそのまま保持するの
で、大きな内容積を維持する。
【0028】また、この電池缶1の製造方法では、電池
の一連の製造工程を経ることによって側周壁1aの内周
面を粗面化することができ、粗面化するための工程を別
途必要としないので、電池缶1を高い生産性で製造する
ことができる。
【0029】本発明は、図1(e)に示すように正極端
子1pが電池缶の底壁1dに一体形成された電池缶に適
用されることができる。この電池缶においても、しごき
ダイスを多段配置したしごき工程を経て側周壁1aの厚
みtが底壁1dの厚みtに対してt=αt(α
=0.2〜0.7)に形成され、前記側周壁1aの内周
面が、前記しごき工程後の絞り工程を経ることによって
平均表面粗さが0.2μm〜2.0μmの粗面に形成さ
れている。なお、前記正極端子1pは前記しごき工程の
前の工程である絞りダイスによる絞り加工によって形成
される。
【0030】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る
電池缶1の製造方法を具現化した製造工程を示す概略断
面図であり、同図において、図2および図3と同一若し
くは同等のものには、同一の符号を付して、その説明を
省略する。この実施の形態では、カップ状中間製品4に
対し、第1の実施の形態における第1の工程のDI加工
法による絞り加工およびしごき加工と第2の工程におけ
る絞り加工とを一連の工程で一挙に施すことにより、電
池缶1を製造するものである。
【0031】この実施の形態の製造方法に用いる加工プ
レス機は、第1の実施の形態の第1の工程で用いた第1
のパンチ8と同一の外形を有し、且つ中空となった外部
パンチ20の内部に、第1の実施の形態の第2の工程で
用いた第2のパンチ14とほぼ同一形状の内部パンチ2
1が、出入自在に収容されている。一方、ダイス機構2
2は、第1の工程P1用の絞りダイス10と、第1ない
し第3しごきダイス11〜13と、第2の工程P2用の
第1絞りダイス18および第2絞りダイス19とが、両
パンチ20,21の軸心と同心となる配置で直列に配列
された構成になっている。
【0032】上記プレス加工機では、内部パンチ21を
収容した外部パンチ20が、カップ状中間製品4を押動
しながら図示矢印方向に進行して、絞りダイス10およ
び第1ないし第3しごきダイス11〜13を順次通過す
ることにより、第1の工程P1であるDI加工によって
カップ状中間製品4から電池缶素体7が製作される。外
部パンチ20は、(b)に示すように、先端部が第1の
工程P1の最終段の第3しごきダイス13を通過し終え
た時点で停止され、且つ内部パンチ21のみが外部パン
チ20内から突出して進行を継続する。この内部パンチ
21は、電池缶素体7を押動しながら進行して、第1絞
りダイス18および第2絞りダイス19を順次通過する
ことにより、第2の工程P2である絞り加工によって電
池缶素体7から所要の電池缶1が製作される。
【0033】したがって、上記第2の実施の形態の製造
方法では、第1の実施の形態の第1および第2の工程と
ほぼ同様の第1および第2の工程P1,P2を経てカッ
プ状中間製品4から一実施の形態で示した電池缶1を製
缶することができるのに加えて、カップ状中間製品4を
一連の一工程で一挙に電池缶1に塑性変形することがで
きるから、生産性が格段に向上する利点がある。
【0034】本発明者は、上記の第1の実施の形態の製
造方法により電池缶1を実際に製缶して、その電池缶1
における側周壁1aの内周面の平均表面粗さの状態の確
認を行った。図5(a),(b)は、電池缶素体7の側
周壁7aおよび電池缶1の側周壁1aのそれぞれの表面
粗さを周方向(軸心に対し直交方向)に沿って測定した
実測値を示すグラフであり、図6(a),(b)は、電
池缶素体7の側周壁7aおよび電池缶1の側周壁1aの
それぞれの表面粗さを軸心方向に沿って測定した実測値
を示すグラフである。
【0035】上記の表面粗さの測定には、商品名「サー
フコム1400(株式会社東京精密製)」の表面粗さ形
状測定機を用いて行った。各グラフにおける横軸は、平
均表面粗さRa(JISB0601−1982)を求め
るための評価長さである測定長さを示し、縦軸は表面粗
さを示している。この図5および図6の表面粗さ曲線か
ら明らかなように、本発明の製造方法により得られた電
池缶1における側周壁1aの内周面の表面は、DI加工
法で製作しただけの電池缶素体7における側周壁7aの
内表面、換言すると、従来の電池缶における側周壁の内
表面に比較して格段に粗面化されていることが確認でき
た。
【0036】図7は、図5および図6の表面粗さ曲線の
データに基づき算出した電池缶1の電池缶素体7に対す
る絞り比と平均表面粗さRaとの関係を示す特性図であ
る。絞り比は、第2の工程における電池缶1の外径rと
電池缶素体7の外径Rとの比(r/R)である。また、
図7において、C1は電池缶1の周方向における平均表
面粗さRaの特性曲線、C2は電池缶1の軸心方向にお
ける平均表面粗さRaの特性曲線である。同図に示すよ
うに、絞り比をそれぞれ「1.00」,「0.87」,「0.79」
および「0.65」に設定したときに、これに対応して周方
向の平均表面粗さが「0.24」,「0.48」,「0.58」,
「0.76」となり、且つ軸心方向の平均表面粗さが「0.1
5」,「0.28」,「0.41」,「0.68」となる。
【0037】ところで、電池缶1内に収容する正極合剤
または活物質と側周壁1aとの接触面積の増大を図るた
めの指標となるパラメータは、電池缶1の周方向におけ
る平均表面粗さRaである。上記接触面積を増大させる
には、前記平均表面粗さRaを、0.2μm〜2.0 μmの
範囲に設定するのが好ましい。そのためには、第2の工
程における絞り比を0.4 〜0.9 の範囲に設定すればよ
く、より好ましくは0.5〜0.8 の範囲である。絞り比を
0.4 以下に設定した場合には、第2の工程において電池
缶素体7を歪みの少ない好ましい電池缶1に製缶するこ
と自体が困難となり、絞り比を0.9 以上に設定した場合
には、電池缶1の側周壁1aが十分に粗面化されないこ
とから、上記接触面積を大きくするという効果が不十分
となる。
【0038】さらに、第2の工程で絞り比(r/R)を
上述の範囲に設定して形状に歪みの少ない電池缶1を得
るためには、第1の工程において、側周壁7aの厚みt
1 と底壁7bの厚みt2 との比(t1 /t2 )が0.2 〜
0.7 の範囲となる電池缶素体7を製作することが好まし
い。
【0039】図8は単3型アルカリ乾電池を示す一部切
欠き断面図であり、この乾電池の電池缶23は、上記実
施の形態の製造方法により製缶されたものである。正極
を兼ねる電池缶23の内部には、正極活物質である二酸
化マンガンと導電剤である黒鉛と電解質の水酸化カリウ
ムとを混練してペレット状に成型された複数個の正極合
剤24が加圧状態で挿入されている。その正極合剤24
の内方中空部にはセパレータ27が挿入され、そのセパ
レータ27の内側には、電解液としてのか性カリの水溶
液と、粘性物質および亜鉛粉末からなる負極ゲル状物質
28とが注入されている。
【0040】電池缶23の開口部は、防爆機構を備えた
封口体29の中央部に、負極集電体30と負極端子底板
31とを一体化した部品をワッシャ32を間に圧入状態
に介在させてなる組立体が挿入されたのちに、封口体2
9の嵌合部に強く密着させることによって封口されてい
る。正極を兼ねる電池缶23の底部には正極端子33が
一体形成されている。また、電池缶23の外周面には外
装ラベル34が巻き付け状態で貼着されている。
【0041】このアルカリ乾電池における正極合剤24
と電池缶23とは、互いの二次的な接触のみによって電
気的導通が図られている。電池缶23は、上述の第1ま
たは第2の製造方法によって製缶されて、図1に示した
ように側周壁23aの内周面に微細な凹凸を極めて多数
有する粗面になっている。そのため、このアルカリ乾電
池では、正極合剤24と電池缶23の側周壁23aの内
周面との接触面積が従来電池缶に比較して格段に増大
し、電池内部抵抗が低減して極めて優れた電池性能を発
揮する。また、電池缶23の内周面にカーボンなどの導
電剤を塗着する場合には、粗面化された内周面によって
導電剤の保持力が向上し、電池内部抵抗のさらなる低減
を図ることができるとともに、電池の保存後特性が向上
する。
【0042】電池缶23は、第1の工程におけるDI加
工法によりカップ状中間製品4が電池缶素体7とされる
工程を経ているので、側周壁23aが延伸されてその厚
みが底壁に比較して薄くなり、第2の工程においてその
側周壁23aの厚みを変えることなく縮径されているか
ら、大きな内容積を有している。したがって、電池缶2
3には、より多くの正極合剤24や負極ゲル状物質28
を充填することができるから、充放電特性などの電池性
能が向上する。しかも、電池缶23は、第2の工程にお
いて電池缶素体の側周壁の厚みを変えることなく縮径さ
れるので、縮径に伴う変形分の材料が底壁に逃がすよう
に流動され、側周壁よりも厚みの大きい底壁の周端部分
に段部が形成される。したがって、電池缶23は、側周
壁23aの厚みを薄くして内容積の増大を図りながら
も、厚みの大きい底壁と段部の存在とによって強度が向
上しているので、座屈などが発生するのを確実に防止さ
れる。
【0043】図9はニッケルカドミウム蓄電池を示す一
部破断した斜視図であり、この電池の電池缶37も上記
実施の形態の製造方法により製缶されたものである。こ
の電池缶37の内部に収容された電極群38は、水酸化
ニッケルを主成分とする正極活物質が芯材に塗着されて
なる正極電極板39と、水素吸蔵合金粉を主成分とする
負極活物質が芯材に塗着されてなる負極電極板40と
が、これらの間にセパレータ41を介在して積層した状
態て渦巻き状に巻回されてなる。電池缶37には、上記
電極群38が収容されたのちに、電解液(図示せず)が
注液され、その開口部が、封口板43、安全弁44、絶
縁ガスケット47および金属キャップ46を組み立てて
なる封口体42で密閉されている。
【0044】このニッケルカドミウム蓄電池では、一般
には渦巻き状に巻回されている電極群38の正極電極板
39からは正極リードが引き出されて封口板43に接続
され、負極電極板40からは負極リードが引き出されて
電池缶37の底部に接続されている。
【0045】このような構成のニッケルカドミウム蓄電
池では、負極電極板40の負極リードが負極を兼ねる電
池缶37に接続されているので、電池缶37の側周壁3
7aの内周面と負極電極板40との接触による電気的導
通を特に必要としないが、電極群38が、電池缶37の
側周壁37aの粗面化された内周面に大きな接触面積で
接触することによって電池缶37の内部で固定化される
ため、外部からの衝撃や、落下などに対して電極群38
が電池缶37の内面とのズレが抑制され、内部ショート
を防止することができる。また、この電池は、アルカリ
乾電池と同様に、側周壁37aの厚みを薄くして内容積
の増大を図りながらも、厚みの大きい底壁とその周壁と
その周端部の段部とによって強度が向上しているので、
座屈などの発生が確実に防止されている。
【0046】また、ニッケルカドミウム蓄電池には、電
極群38の最外周に位置する負極電極板40が負極を兼
ねる電池缶37の内周面に面接触されていることによ
り、負極側の電気的導通を図っている構成のものもあ
る。すなわち、この構成の電池では、負極電極板40の
リード部が電池缶37の底部にスポット溶接されていな
い。したがって、最外周の負極電極板40と電池缶37
の内周面とは大きな接触面積で接触させる必要がある
が、この電池缶37は、上述の第1または第2の製造方
法によって製缶されて、側周面37aの内周面に微細な
凹凸を極めて多数有する粗面になっているため、最外周
の負極電極板40と電池缶37の側周壁37aの内周面
との接触面積は、従来電池缶に比較して格段に増大し、
電池内部抵抗が低減して優れた充放電特性を得ることが
できる。
【0047】図10は円筒型リチウム二次電池を示す縦
断面図であり、この電池の電池缶48も上記実施の形態
の製造方法により製缶されたものである。この電池缶4
8内には、正極電極板49および負極電極板50がこれ
らの間にセパレータ51を介在して積層した状態で渦巻
き状に巻回されてなる電極群52が収容されている。正
極電極板49からは正極リード53が引き出されて封口
板54に接続され、負極電極板50からは負極リード5
7が引き出されて電池缶48の底部に接続されている。
電極群52の上下部にそれぞれ絶縁リング58,58が
設けられている。電池缶48の開口部は、電解液(図示
せず)を注液したのちに、安全弁59を設けた封口板5
4および絶縁パッキング60によって封口されている。
【0048】このリチウム二次電池では、負極電極板5
0の負極リード57が負極を兼ねる電池缶48に接続さ
れているので、電池缶48の側周壁48aの内周面と負
極電極板50との接触による電気的導通を特に必要とし
ないが、電極群52が、電池缶48の側周壁48aの粗
面化された内周面に大きな接触面積で接触することによ
って電池缶48の内部で固定化されているので、外部か
らの衝撃に対して電極群52が電池缶48の内部で妄り
に動くのが防止されて、電池内部抵抗の変化が抑制され
る利点がある。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の電池缶によれば、
側周壁の内面が適当な粗面に形成されているので、内部
に収容される電極合剤や活物質と側周壁の内面との接触
面積が大きくなって電池内部抵抗を格段に低減すること
ができ、また、側周壁の内面にカーボンなどの導電材を
塗布した場合に、その導電材の保持力が向上して、電池
の保存後特性を長期間にわたり高く保つことが可能とな
る。さらに、側周壁の厚みは、しごき工程を経ることに
よって底壁の厚みよりも薄く形成されているので、正極
合剤や活物質の充填量を増大させることができ、充放電
特性などの電池性能の向上を図ることができる。
【0050】また、本発明の電池缶の製造方法によれ
ば、第1の工程で製作した電池缶素体を、しごき加工が
存在しない第2の工程において、側周壁の厚みをそのま
ま保持しながら所定の小さな外径に縮径する状態に塑性
変形させるようにしたので、電池缶の側周壁の内面は、
極めて小さく、且つ多数のしわの発生により粗面化さ
れ、微小な凹凸が全体にわたり疎密なく形成されて、正
極合剤や活物質との接触面積が確実に増大する粗面に形
成することができる。また、第1の工程では、カップ状
中間製品をしごき加工するので、側周壁の厚みが底壁の
厚みより薄くなり、第2の工程では側周壁の厚みを変え
ることなく縮径するので、大きな内容積を有する電池缶
を製造できる。さらに、第2の工程では、電池缶素体の
縮径に伴う変形分の材料が底壁に逃がすように流動され
るので、底壁の厚みは、電池缶素体のときよりも若干大
きくなり、且つ底壁の周端部分に段部が形成されるの
で、座屈などの発生を防止できる強度を有した電池缶を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施の形態に係る電池缶
を示す一部破断した側面図、(b)は(a)のA−A線
で切断した拡大断面図、(c)は(b)のB部を模式的
に示した拡大図、(d)は(c)に対する比較のために
示した従来の電池缶の模式的な拡大断面図、(e)は同
実施の形態に係る他の電池缶を示す一部破断した側面
図。
【図2】(a),(b)は同上の電池缶を製造するため
の本発明の第1の実施の形態に係る製造方法を具現化し
た第1の工程の製造過程を順に示した概略断面図。
【図3】(a),(b)は同上の製造方法の第2の工程
の製造過程を順に示した概略断面図。
【図4】(a),(b)は同上の電池缶を製造するため
の本発明の第2の実施の形態に係る製造方法を具現化し
た製造過程を順に示す概略断面図。
【図5】(a),(b)は同上の製造方法における第1
の工程で製作された電池缶素体の側周壁および製造完了
後の電池缶の側周壁のそれぞれの内周面の表面粗さを周
方向に沿って測定した実測値を示すグラフ。
【図6】(a),(b)は、同上の電池缶素体の側周壁
および電池缶の側周壁のそれぞれの内周面の表面粗さを
軸心方向に沿って測定した実測値を示すグラフ。
【図7】電池缶の電池缶素体に対する絞り比と側周壁の
平均表面粗さとの関係を示す特性図。
【図8】単3型アルカリ乾電池を示す一部切欠き断面
図。
【図9】ニッケル・カドミウム蓄電池を示す一部破断し
た斜視図。
【図10】円筒型リチウム二次電池を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 電池缶 1a 電池缶の側周壁 1b 電池缶の底壁 4 カップ状中間製品 7 電池缶素体 10 第1の工程の絞りダイス 11〜13 しごきダイス 20 外部パンチ 21 内部パンチ 23,37,48 電池缶 23a,37a,48a 電池缶の側周壁 24 正極合剤(発電要素) 38,52 電極群(発電要素)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 祥治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA04 AA09 BB03 CC06 DD05 KK01 KK02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 しごきダイスを多段配置したしごき工程
    を経て側周壁の厚みt1 が底壁の厚みt0 に対してt1
    =αt0 (α=0.2 〜0.7 )に形成され、 前記側周壁の内周面が、前記しごき工程後の絞り工程を
    経ることによって平均表面粗さが0.2 μm〜2.0 μmの
    粗面に形成されていることを特徴とする電池缶。
  2. 【請求項2】 カップ状中間製品に、少なくとも一つの
    絞りダイスによる絞り加工と多段配置したしごきダイス
    によるしごき加工とを施すことにより、側周壁の厚みt
    1 が底壁の厚みt0 に対してt1 =αt0 (α=0.2 〜
    0.7 )となる電池缶素体を製作する第1の工程と、 前記電池缶素体を、複数段に配置した絞りダイスで絞り
    加工して側周壁の厚みを変えることなく所定の外径に縮
    径することにより、電池缶を製作する第2の工程とを有
    していることを特徴とする電池缶の製造方法。
  3. 【請求項3】 カップ状の中間製品を、外部パンチで押
    動しながら、直列に配列した第1の工程の各ダイス内を
    通過させることにより、電池缶素体を製作し、 前記外部パンチを、その先端部が前記第1の工程の最終
    段のしごきダイスを通過し終えた時点で停止させ、且つ
    前記外部パンチの内部に出入自在の内部パンチを前記外
    部パンチから突出して進行を継続させ、 前記電池缶素体を、前記内部パンチで押動しながら、前
    記第1の工程の各ダイスの後段側に連続して直列に配列
    した第2の工程の各絞りダイス内を通過させることによ
    り、電池缶を製缶するようにした請求項2に記載の電池
    缶の製造方法。
  4. 【請求項4】 第2の工程において、電池缶の外径rの
    電池缶素体の外径Rに対する絞り比r/Rが0.4 〜0.9
    となる絞り加工を施すようにした請求項2または3に記
    載の電池缶の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電池缶に発電要素が収
    容され、前記電池缶の開口部が封口されてなる電池。
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