JPH11111230A - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents

ショートアーク型放電ランプ

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JPH11111230A
JPH11111230A JP28122597A JP28122597A JPH11111230A JP H11111230 A JPH11111230 A JP H11111230A JP 28122597 A JP28122597 A JP 28122597A JP 28122597 A JP28122597 A JP 28122597A JP H11111230 A JPH11111230 A JP H11111230A
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lamp
discharge lamp
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switch
trigger wire
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Mitsuo Narita
光男 成田
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Ushio Inc
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Ushio Denki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明が解決しようとする課題は、放電ラ
ンプを消灯させた直後であっても、良好に再始動させる
ことができる構造を提供することである。 【解決手段】 内部に一対の電極(2,3)を具え、発
光物質が封入された発光管の両端に封止部(4,5)が
形成される構造において、前記電極のうち一方の電極と
同電位にあるトリガワイヤ8が、他方の電極の根元近傍
に相当する石英ガラスに巻かれており、かつ、トリガワ
イヤ8の途中には、放電ランプが冷えた状態では導通状
態となり、暖かい状態では非導通状態となるスイッチ1
1が接続されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はショートアーク型
放電ランプに関する。特に、トリガワイヤを備えたショ
ートアーク型放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般照明やスポット照明にはメタルハラ
イドランプが使われ、さらには、OHPやスライドプロ
ジェクタ、実物投影器、液晶プロジェクタなどの投影機
にもメタルハライドランプが組み込まれる。図3は、こ
のようなメタルハライドランプを示したものである。ラ
ンプ1は石英ガラスからなり、その内部に一対の電極
2,3を有している。この電極は、それぞれ封止部4,
5において金属箔に接続されて、さらに外部リードにつ
ながる。そして、一方の外部リード6にはトリガワイヤ
8が接続されて、このワイヤ8が他方の電極2の根元近
傍において巻き付けつけられる。そして、ランプ1の軸
線とほぼ一致した状態で凹面反射鏡9が設けられ、凹面
反射鏡9の首部にランプ1の封止部4の先端が挿入され
固定される。ランプ1には電源10が接続されて電力が
供給される。
【0003】このように通常トリガワイヤは何れか一方
の電極と同電位になるように巻かれ、このワイヤによっ
てランプが冷えた状態での始動特性が改善される。これ
は、以下の理由による。すなわち、トリガワイヤがない
ときは、ランプに印加されるパルス高圧はそのまま両電
極間に均等に加わる。例えば、アーク長5mmのランプ
に20KVのパルス高圧が印加された場合、電位傾度は
4KV/mmとなり、このエネルギで電子は加速される
ことになる。一方、ワイヤを図3に示すように取り付け
た場合、ワイヤが巻き付けられた他方の電極2の根元近
傍では、石英ガラスの静電容量を媒体として、もう一方
の電極3との間にパルス高圧が印加されるため、電位傾
度は上記に比べてかなり高くなると言える。従って、ワ
イヤを設けることで、電子は十分な加速エネルギーを与
えられ、これによって発生した荷電粒子がタウンゼント
なだれ現象を起こし、絶縁破壊へと導かれることがわか
る。
【0004】これに対して、ランプが安定点灯状態から
消灯直後、すなわち、ランプが十分に冷えていない状態
でパルス高圧を印加して、ランプを始動させようとする
場合を考えてみる。この場合はトリガワイヤが設けられ
ていると、絶縁破壊に必要な荷電粒子数は十分に存在す
るが、ランプの内部圧力がまだ高いため(通常の冷えた
状態では不活性ガスが1気圧以下であるが、消灯直後は
数気圧から数十気圧の内部圧力が残っている)パルス高
圧が他方の電極の根元近傍にランプ内壁でコロナ放電と
なり電極間のアーク放電へと移行することがなく、結果
としてランプが不点灯となるケースが多い。そして、図
3からワイヤを除いた場合、消灯直後でもランプは点灯
した。ただし、パルス高圧が低い時にはランプは点灯し
ないが、ワイヤを設けたときのようにランプ内壁でコロ
ナ放電を起こすことはない。以上のように、トリガワイ
ヤは、通常の使用条件でランプが冷えた状態ならば点灯
性を阻害することはないが、消灯直後の再始動に対して
は、ランプの点灯性を阻害していることがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、消灯させた直後であっても、良好に再始
動できるショートアーク型放電ランプを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のショートアー
ク型放電ランプは、内部に一対の電極を具え、発光物質
が封入された発光管の両端に封止部が形成される構造に
おいて、前記電極のうち一方の電極と同電位にあるトリ
ガワイヤが、他方の電極の根元近傍に相当する石英ガラ
スに巻かれており、かつ、トリガワイヤの途中には、放
電ランプが冷えた状態では導通状態となり、暖かい状態
では非導通状態となるスイッチが接続されていることを
特徴とする。
【0007】さらに、請求項2にかかる放電ランプは、
その周囲を覆うように反射ミラーが設けられ、この反射
ミラーの背面に前記スイッチが設けられたことを特徴と
する。
【0008】さらに、請求項3にかかる放電ランプは、
メタルハライドランプであることを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明のショートアーク型放電ランプは、ラ
ンプが冷えた状態では、スイッチによりトリガワイヤを
導通状態とするので、通常の条件でランプを点灯させる
ことができる。また、ランプ消灯直後のようにランプが
暖かい状態においてはスイッチによりトリガワイヤを非
導通状態とするので、パルス高圧がコロナ放電によって
消耗されることなくランプの点灯性が改善される。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例を示す。
図3と同一番号は同一部分を表す。ランプ1の外部リー
ド6にはリード線60が接続されて電源10とつなが
る。そして、リード線60の途中にはトリガワイヤ8が
分岐しており、このトリガワイヤ8は、スイッチ11を
介して反射鏡9に設けられた穴を貫通して、ランプ1の
封止部4において電極2の根元近傍で巻き付けられる。
【0011】スイッチ11は反射鏡9の背面(反射面と
は反対面)に付着しており、このスイッチ11には、例
えば、バイメタルを使うことができる。そして、バイメ
タルスイッチは、例えば、100℃未満で導通し、10
0℃以上で開くように設定され、ランプが安定点灯状態
において100℃以上となる位置に設定する。これによ
り、ランプが十分に冷えた状態ではスイッチ11が10
0℃未満を検出するので導通状態となり、トリガには電
極3に印加されると同電位の電圧が印加されることにな
って、良好にランプを点灯始動させることができる。一
方、ランプがまだ暖かい状態、すなわち、安定点灯状態
からの消灯直後にあっては、スイッチ11が100℃以
上を検出するので遮断状態となり、トリガ8には何ら電
位の印加もされずに前述の問題を生ずることはない。な
お、スイッチ8を取り付ける位置やスイッチの遮断温度
の設定は、ランプの大きさ(定格電力等)や反射ミラー
の大きさによって変更することができ、この実施例に示
すものに限定されず、その他の構成が適用できることは
いうまでもない。
【0012】図2は本発明の他の実施例を示す。スイッ
チ11は電磁開閉器で反射鏡9から離れて配置され、コ
ントロール回路40からの信号によって開閉制御され
る。ここで、コントロール回路40での制御は、例え
ば、ランプの点灯状態の検知、および消灯状態の経過時
間等を検出することによって行われる。具体的には、ラ
ンプの点灯状態は、ランプに供給される電圧や電流から
判断され、そのような状態の時間を測定することで消灯
後の経過時間も認識することもできる。この実施例で
は、ランプや反射鏡の温度を検知する必要がないので、
スイッチ11は反射鏡9の背面に設ける必要はない。
【0013】次に、本発明の効果を示す実験について説
明する。AC250Wでアーク長2.5mmのショート
アーク型メタルハライドランプを使い、図1に示すよう
にトリガワイヤを設けたものと、トリガワイヤを設けて
いないものの2種類のランプを使った。そして、各々の
ランプに対して、ランプが十分に冷えた状態と、ランプ
を10分間安定点灯させた後消灯させ、消灯後15秒、
30秒、45秒、60秒の各状態で再始動を実験した。
実験は、それぞれに対して、100回行い点灯した回数
(確率)をカウントした。ここで、1回に印加するパル
ス高圧は20KVであり、印加回数は1回だけである。
図4に実験結果を示す。点灯性に関しては95%以上が
確保されていれば、実用上は約3秒間パルス高圧を印加
するので十分点灯できるといえる。この結果、トリガワ
イヤがある場合には、ランプが冷えた状態、あるいは消
灯45秒後の状態において良好に再始動できることがわ
かる。また、トリガワイヤがない場合は、消灯30秒後
までの状態ならば良好にランプを再始動できていること
がわかる。
【0014】本発明のショートアーク型放電ランプは、
メタルハライドランプに限定されず、その他のランプ、
例えば、水銀ランプにも応用できる。また、ショートア
ーク型放電ランプは、交流点灯のものに限定されず、直
流点灯のものにも適用できる。
【0015】
【発明の効果】以上、本発明のショートアーク型放電ラ
ンプでは、トリガワイヤにスイッチを設けて、ランプが
冷えた状態ではスイッチによりトリガワイヤを導通状態
とするので、通常の条件でランプを点灯させることがで
きる。また、ランプ消灯直後のようにランプが暖かい状
態においてはスイッチによりトリガワイヤを非導通状態
とするので、パルス高圧がコロナ放電によって消耗され
ることなくランプの点灯性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のショートアーク型放電ランプを示
す。
【図2】この発明のショートアーク型放電ランプの他の
実施例を示す。
【図3】従来のショートアーク型放電ランプを示す。
【図4】本発明の効果を示す。
【符号の説明】
1 放電ランプ 2 電極 3 電極 4 封止部 5 封止部 6 外部リード 8 トリガワイヤ 9 反射鏡 10 バラスト 11 スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に一対の電極を具え、発光物質が封入
    された発光管の両端に封止部が形成されたショートアー
    ク型放電ランプにおいて、 前記電極のうち一方の電極と同電位にあるトリガワイヤ
    が、他方の電極の根元近傍に相当する石英ガラスに巻か
    れており、 かつ、トリガワイヤの途中には、放電ランプが冷えた状
    態では導通状態となり、暖かい状態では非導通状態とな
    るスイッチが接続されていることを特徴とするショート
    アーク型放電ランプ。
  2. 【請求項2】前記放電ランプには、その周囲を覆うよう
    に反射ミラーが設けられ、この反射ミラーの背面に前記
    スイッチが設けられたことを特徴とする請求項1に記載
    するショートアーク型放電ランプ。
  3. 【請求項3】前記放電ランプは、メタルハライドランプ
    であることを特徴とする請求項1に記載するショートア
    ーク型放電ランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2003523607A (ja) * 2000-02-15 2003-08-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電気ランプ及び反射器のユニット

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