JPH11109634A - ポジ型感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 - Google Patents
ポジ型感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法Info
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- JPH11109634A JPH11109634A JP10003870A JP387098A JPH11109634A JP H11109634 A JPH11109634 A JP H11109634A JP 10003870 A JP10003870 A JP 10003870A JP 387098 A JP387098 A JP 387098A JP H11109634 A JPH11109634 A JP H11109634A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 遠紫外線、X線、電子線などの露光に対し高
感度で解像度が高いポジ型感光性樹脂組成物及び解像度
の優れたレジスト像を形成することができるレジスト像
の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ水溶液可溶性樹脂、
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物、(C)
酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加す
る酸分解性基を有する物質、(D)溶剤としてプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートを含
むポジ型感光性樹脂組成物及びこの感光性樹脂組成物を
基板上に塗布、乾燥した後、露光、加熱、現像すること
を特徴とするレジスト像の製造法。
感度で解像度が高いポジ型感光性樹脂組成物及び解像度
の優れたレジスト像を形成することができるレジスト像
の製造法を提供する。 【解決手段】 (A)アルカリ水溶液可溶性樹脂、
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物、(C)
酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加す
る酸分解性基を有する物質、(D)溶剤としてプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートを含
むポジ型感光性樹脂組成物及びこの感光性樹脂組成物を
基板上に塗布、乾燥した後、露光、加熱、現像すること
を特徴とするレジスト像の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポジ型感光性樹脂組
成物およびレジスト像の製造法に関し、さらに詳しく
は、X線、電子線、遠紫外線等の活性放射線を照射して
微細なレジスト像を得るためのポジ型感光性樹脂組成物
およびレジスト像の製造法に関する。
成物およびレジスト像の製造法に関し、さらに詳しく
は、X線、電子線、遠紫外線等の活性放射線を照射して
微細なレジスト像を得るためのポジ型感光性樹脂組成物
およびレジスト像の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポジ型感光性樹脂組成物には、フ
ェノ−ルやクレゾ−ルを原料として用いるノボラック樹
脂及び1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4ま
たは5−スルホニルクロリドとポリヒドロキシベンゾフ
ェノン、ナフト−ル、没食子酸エステルなどの水酸基を
有する化合物とのエステルからなる感光剤を含有するも
のが用いられている。
ェノ−ルやクレゾ−ルを原料として用いるノボラック樹
脂及び1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4ま
たは5−スルホニルクロリドとポリヒドロキシベンゾフ
ェノン、ナフト−ル、没食子酸エステルなどの水酸基を
有する化合物とのエステルからなる感光剤を含有するも
のが用いられている。
【0003】例えば特公昭54−20330号公報に
は、アルキル基がエチル基以上の没食子酸エステルと
1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4または5
−スルホニルクロリドとを反応させた感光剤を用いた感
光性樹脂組成物が示されている。その他には、特開昭6
0−42753号公報、特開昭60−158440号公
報、特開昭61−86749号公報、特公昭37−18
015号公報、特開昭61−118744号公報および
特開昭61−185741号公報に示されている。
は、アルキル基がエチル基以上の没食子酸エステルと
1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4または5
−スルホニルクロリドとを反応させた感光剤を用いた感
光性樹脂組成物が示されている。その他には、特開昭6
0−42753号公報、特開昭60−158440号公
報、特開昭61−86749号公報、特公昭37−18
015号公報、特開昭61−118744号公報および
特開昭61−185741号公報に示されている。
【0004】また、上記ポジ型感光性樹脂組成物の溶剤
としては、従来酢酸2−エトキシエチルまたは酢酸2−
エトキシエチルとキシレン、酢酸ブチルの混合溶剤が用
いられている。最近では、3−オクタノンを用いた例と
して特開平4−29146号公報、モノオキシカルボン
酸エステルを用いた例として特公平3−22619号公
報に記載されている。
としては、従来酢酸2−エトキシエチルまたは酢酸2−
エトキシエチルとキシレン、酢酸ブチルの混合溶剤が用
いられている。最近では、3−オクタノンを用いた例と
して特開平4−29146号公報、モノオキシカルボン
酸エステルを用いた例として特公平3−22619号公
報に記載されている。
【0005】上記の感光性樹脂組成物は、解像度が優れ
ているために波長300〜500nmの紫外線を使用した
露光装置と組み合わせて半導体装置などの製造に使用さ
れている。しかしながら、半導体装置は、高性能化のた
めに、ますます微細化され、半導体装置の線幅は0.3
ミクロン以下の物も試作されつつある。このような微細
なレジスト線幅を得るためには、上記の波長300〜5
00nmの紫外線よりも波長をさらに短くすることが望ま
れ、遠紫外線、X線、電子線などの露光技術がある。上
記のポジ型感光性樹脂組成物は遠紫外線、X線、電子線
などの露光に対し感度が低い欠点がある。
ているために波長300〜500nmの紫外線を使用した
露光装置と組み合わせて半導体装置などの製造に使用さ
れている。しかしながら、半導体装置は、高性能化のた
めに、ますます微細化され、半導体装置の線幅は0.3
ミクロン以下の物も試作されつつある。このような微細
なレジスト線幅を得るためには、上記の波長300〜5
00nmの紫外線よりも波長をさらに短くすることが望ま
れ、遠紫外線、X線、電子線などの露光技術がある。上
記のポジ型感光性樹脂組成物は遠紫外線、X線、電子線
などの露光に対し感度が低い欠点がある。
【0006】高感度化を達成するための感光性樹脂組成
物として、活性エネルギ−線で酸を発生する化合物とこ
の酸によって反応が進行する化合物を含む組成物が提案
されており、米国特許第3,779,778号明細書、
特開昭59−454392号公報、特開平2−2585
0号公報等に記載されているが、さらに高感度で高解像
度のものが望まれている。
物として、活性エネルギ−線で酸を発生する化合物とこ
の酸によって反応が進行する化合物を含む組成物が提案
されており、米国特許第3,779,778号明細書、
特開昭59−454392号公報、特開平2−2585
0号公報等に記載されているが、さらに高感度で高解像
度のものが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、前記の従来技術の問題を解決し、遠紫外線、X線、
電子線などの露光に対し高感度で解像度が高いポジ型感
光性樹脂組成物を提供するものである。請求項2記載の
発明は、解像度の優れたレジスト像を形成することがで
きるレジスト像の製造法を提供するものである。
は、前記の従来技術の問題を解決し、遠紫外線、X線、
電子線などの露光に対し高感度で解像度が高いポジ型感
光性樹脂組成物を提供するものである。請求項2記載の
発明は、解像度の優れたレジスト像を形成することがで
きるレジスト像の製造法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)アルカ
リ水溶液可溶性樹脂、(B)活性化学線照射により酸を
生じる化合物、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質及び
(D)溶剤としてプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルプロピオネートを含むポジ型感光性樹脂組成物に
関する。また、本発明はこの感光性樹脂組成物を基板上
に塗布、乾燥した後、露光、加熱、現像することを特徴
とするレジスト像の製造法に関する。
リ水溶液可溶性樹脂、(B)活性化学線照射により酸を
生じる化合物、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質及び
(D)溶剤としてプロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルプロピオネートを含むポジ型感光性樹脂組成物に
関する。また、本発明はこの感光性樹脂組成物を基板上
に塗布、乾燥した後、露光、加熱、現像することを特徴
とするレジスト像の製造法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるアルカリ水溶
液可溶性樹脂は、アルカリ水溶液に可溶である樹脂であ
れば使用することができる。例えば、ノボラック樹脂、
アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合体、ヒ
ドロキシスチレンの重合体などが挙げられる。特に、ポ
リ(ビニルフェノ−ル)を包含するヒドロキシスチレン
の重合体、ノボラック樹脂が好ましい。
液可溶性樹脂は、アルカリ水溶液に可溶である樹脂であ
れば使用することができる。例えば、ノボラック樹脂、
アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合体、ヒ
ドロキシスチレンの重合体などが挙げられる。特に、ポ
リ(ビニルフェノ−ル)を包含するヒドロキシスチレン
の重合体、ノボラック樹脂が好ましい。
【0010】上記ノボラック樹脂についてさらに詳しく
説明する。ノボラック樹脂はフェノール性水酸基を1個
以上有するフェノール類をアルデヒド類を用いて重縮合
させ得ることができる。例えば、フェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キ
シレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノールなどのフェノール性
水酸基を1個有するフェノール類、レゾルシノール、カ
テコールなどのフェノール性水酸基を2個有するフェノ
ール類、フロログルシン、ピロガロール、ヒドロキシヒ
ドロキノン等のフェノール性水酸基を3個有するフェノ
ール類が挙げられる。これらのフェノール類は、それぞ
れ一種単独で又は二種以上を用いることができる。アル
デヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド等を挙げることができる。アルデヒド類
の使用量は、フェノール類1モルに対して0.5〜1.
5モルの範囲が好ましい。
説明する。ノボラック樹脂はフェノール性水酸基を1個
以上有するフェノール類をアルデヒド類を用いて重縮合
させ得ることができる。例えば、フェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キ
シレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノールなどのフェノール性
水酸基を1個有するフェノール類、レゾルシノール、カ
テコールなどのフェノール性水酸基を2個有するフェノ
ール類、フロログルシン、ピロガロール、ヒドロキシヒ
ドロキノン等のフェノール性水酸基を3個有するフェノ
ール類が挙げられる。これらのフェノール類は、それぞ
れ一種単独で又は二種以上を用いることができる。アル
デヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド等を挙げることができる。アルデヒド類
の使用量は、フェノール類1モルに対して0.5〜1.
5モルの範囲が好ましい。
【0011】重縮合のための触媒としては高分子量化さ
せることのできる酸触媒が好ましい。その酸触媒として
は、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等
の有機酸を挙げることができる。酸触媒の使用量は、フ
ェノール類1モルに対して、1×10-5〜1×10-1モ
ルの範囲が好ましい。重縮合の反応温度と反応時間は、
合成原料の反応性に応じて適宜調整することができる
が、通常、反応温度は、60〜130℃であり、反応時
間は、1〜12時間である。重縮合の方法としては、フ
ェノール類、アルデヒド類及び触媒を一括で仕込む方
法、触媒存在下にフェノール類及びアルデヒド類を反応
の進行と共に加えていく方法などを挙げることができ
る。重縮合終了後は、反応系内に存在する未反応原料、
縮合水、触媒等を除去するために、減圧下、例えば、2
0〜50mmHgで、反応系内の温度を150〜200℃に
上昇させて、その後、樹脂を回収する。
せることのできる酸触媒が好ましい。その酸触媒として
は、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等
の有機酸を挙げることができる。酸触媒の使用量は、フ
ェノール類1モルに対して、1×10-5〜1×10-1モ
ルの範囲が好ましい。重縮合の反応温度と反応時間は、
合成原料の反応性に応じて適宜調整することができる
が、通常、反応温度は、60〜130℃であり、反応時
間は、1〜12時間である。重縮合の方法としては、フ
ェノール類、アルデヒド類及び触媒を一括で仕込む方
法、触媒存在下にフェノール類及びアルデヒド類を反応
の進行と共に加えていく方法などを挙げることができ
る。重縮合終了後は、反応系内に存在する未反応原料、
縮合水、触媒等を除去するために、減圧下、例えば、2
0〜50mmHgで、反応系内の温度を150〜200℃に
上昇させて、その後、樹脂を回収する。
【0012】本発明に使用する活性化学線照射により酸
を生じる化合物としては、オニウム塩、ハロゲン化合
物、フェノ−ル性水酸基を複数含む化合物のスルホン酸
エステル、キノンジアジド化合物などが挙げられる。
を生じる化合物としては、オニウム塩、ハロゲン化合
物、フェノ−ル性水酸基を複数含む化合物のスルホン酸
エステル、キノンジアジド化合物などが挙げられる。
【0013】オニウム塩としては、例えば、ヨードニウ
ム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム
塩、ジアゾニウム塩などを挙げることができ、好ましく
はジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウ
ム塩、トリアルキルスルホニウム塩(アルキル基の炭素
数は1〜4)があり、オニウム塩の対アニオンは、例え
ば、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢
酸、トルエンスルホン酸などがある。
ム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム
塩、ジアゾニウム塩などを挙げることができ、好ましく
はジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウ
ム塩、トリアルキルスルホニウム塩(アルキル基の炭素
数は1〜4)があり、オニウム塩の対アニオンは、例え
ば、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢
酸、トルエンスルホン酸などがある。
【0014】ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハ
ロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含
有ヘテロ環状化合物などを挙げることができ、好ましく
はトリクロロメチルトリアジン、ブロモアセチルベンゼ
ンなどがある。
ロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含
有ヘテロ環状化合物などを挙げることができ、好ましく
はトリクロロメチルトリアジン、ブロモアセチルベンゼ
ンなどがある。
【0015】スルホン酸エステル化合物としては、フェ
ノ−ル性水酸基を複数有する化合物とアルキルスルホン
酸あるいは芳香族スルホン酸とのエステルがある。フェ
ノ−ル性水酸基を複数有する化合物としてはフェノ−ル
性水酸基を複数有する芳香族化合物等があり、具体的に
はレゾルシノ−ル、ピロガロ−ル、1,2−ジヒドロキ
シナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレンなどが
ある。スルホン酸としてはアルキルスルホン酸、芳香族
スルホン酸があり、としてメタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸等、
芳香族スルホン酸としてベンゼンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸等がある。
ノ−ル性水酸基を複数有する化合物とアルキルスルホン
酸あるいは芳香族スルホン酸とのエステルがある。フェ
ノ−ル性水酸基を複数有する化合物としてはフェノ−ル
性水酸基を複数有する芳香族化合物等があり、具体的に
はレゾルシノ−ル、ピロガロ−ル、1,2−ジヒドロキ
シナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレンなどが
ある。スルホン酸としてはアルキルスルホン酸、芳香族
スルホン酸があり、としてメタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸等、
芳香族スルホン酸としてベンゼンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸等がある。
【0016】フェノ−ル性水酸基を複数有する族化合物
とスルホン酸とのエステルは、通常のエステル化反応に
より合成できる。例えば、アルカリ性触媒下でフェノ−
ル性水酸基を複数有する化合物とスルホン酸の塩化物を
反応させて合成することができる。これにより得られた
合成物は、適当な溶媒を用いて再結晶法あるいは再沈殿
法により精製処理を行うことができる。
とスルホン酸とのエステルは、通常のエステル化反応に
より合成できる。例えば、アルカリ性触媒下でフェノ−
ル性水酸基を複数有する化合物とスルホン酸の塩化物を
反応させて合成することができる。これにより得られた
合成物は、適当な溶媒を用いて再結晶法あるいは再沈殿
法により精製処理を行うことができる。
【0017】キノンジアジド化合物としては、ジアゾベ
ンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などを挙
げることができる。
ンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物などを挙
げることができる。
【0018】本発明に用いられる側鎖に酸触媒反応によ
りアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸分解性
基を有する化合物として望ましいものは、酸によって効
率的に側鎖の酸分解性基が解離され、その最終生成物の
アルカリ水溶液に対する溶解性が解離前の化合物のそれ
と著しく異なる化合物である。このような化合物として
は、アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合
体、ヒドロキシスチレンの重合体(ポリビニルフェノー
ルを包含する)などのアルカリ水溶液可溶性樹脂のフェ
ノール性水酸基、カルボキシル基などの水素原子を酸の
存在下で解離することが可能な基で置換した化合物が挙
げられる。
りアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸分解性
基を有する化合物として望ましいものは、酸によって効
率的に側鎖の酸分解性基が解離され、その最終生成物の
アルカリ水溶液に対する溶解性が解離前の化合物のそれ
と著しく異なる化合物である。このような化合物として
は、アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合
体、ヒドロキシスチレンの重合体(ポリビニルフェノー
ルを包含する)などのアルカリ水溶液可溶性樹脂のフェ
ノール性水酸基、カルボキシル基などの水素原子を酸の
存在下で解離することが可能な基で置換した化合物が挙
げられる。
【0019】酸の存在下で解離することが可能な基の具
体例としては、メトキシメチル基、メトキシエトキシメ
チル基、テトラヒドロピラニル基、2−メトキシテトラ
ヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル
基、2−エトキシテトラヒドロピラニル基、2−メトキ
シ−4−メチルテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロ
フラニル基、ベンジルオキシメチル基、1−メトキシエ
チル基、1−エトキシエチル基、メトキシベンジル基、
t−ブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、t−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル
基、トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基な
どを挙げることができる。その中でもテトラヒドロピラ
ニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボ
ニル基、1−エトキシエチル基、トリエチルシリル基な
どが好ましい。
体例としては、メトキシメチル基、メトキシエトキシメ
チル基、テトラヒドロピラニル基、2−メトキシテトラ
ヒドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル
基、2−エトキシテトラヒドロピラニル基、2−メトキ
シ−4−メチルテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロ
フラニル基、ベンジルオキシメチル基、1−メトキシエ
チル基、1−エトキシエチル基、メトキシベンジル基、
t−ブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基、t−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル
基、トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基な
どを挙げることができる。その中でもテトラヒドロピラ
ニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボ
ニル基、1−エトキシエチル基、トリエチルシリル基な
どが好ましい。
【0020】酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対し溶
解度を増加する酸分解性基を有する物質において、酸の
存在下で解離することが可能な基によるフェノール性水
酸基またはカルボキシル基の水素の置換率は15〜10
0%であることが好ましく、さらに、30〜100%で
あることが好ましい。酸分解性基を有するビニル重合体
は、必ずしもその水酸基またはカルボキシル基の全てが
酸分解性基で保護されている必要はない。酸分解性基を
有するビニル重合体の分子量については、GPCにより
求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1,
500〜3,000のものが好ましい。この分子量の範
囲の重合体は、アルカリ水溶液可溶性樹脂との相溶性が
良いので、レジスト表面のアルカリ水溶液に対する難溶
化層の形成がなく、高解像度のレジスト材料となる。
解度を増加する酸分解性基を有する物質において、酸の
存在下で解離することが可能な基によるフェノール性水
酸基またはカルボキシル基の水素の置換率は15〜10
0%であることが好ましく、さらに、30〜100%で
あることが好ましい。酸分解性基を有するビニル重合体
は、必ずしもその水酸基またはカルボキシル基の全てが
酸分解性基で保護されている必要はない。酸分解性基を
有するビニル重合体の分子量については、GPCにより
求めたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が1,
500〜3,000のものが好ましい。この分子量の範
囲の重合体は、アルカリ水溶液可溶性樹脂との相溶性が
良いので、レジスト表面のアルカリ水溶液に対する難溶
化層の形成がなく、高解像度のレジスト材料となる。
【0021】上記感光性樹脂組成物に使用する溶剤とし
てはプロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピ
オネートが用いられる。プロピレングリコールモノアル
キルエーテルプロピオネートは、感光性樹脂組成物の基
板に対する塗工性を高め、活性化学線照射により酸を生
じる化合物を良く溶解する。プロピレングリコールモノ
アルキルエーテルプロピオネートのアルキル基としては
メチル基またはエチル基が好ましい。プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネートは酢酸2−エト
キシエチルに比べて急性毒性が低く、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネートのLD50は、1
2,000mg/kg(ラット)以上で、酢酸2−エトキシ
エチルのLD50は、2,900mg/kg(ラット)であ
る。類似構造のプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートのLD50は、8,900〜10,000mg
/kg(ラット)である。シクロヘキサノンのLD50は、
1,500mg/kg(ラット)、乳酸エチルのLD50は、
5,000mg/kg(ラット)、酢酸イソアミルのLD50
は、16,600mg/kg(ラット)、ヘプタノンのLD
50は、1,670mg/kg(ラット)である。
てはプロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピ
オネートが用いられる。プロピレングリコールモノアル
キルエーテルプロピオネートは、感光性樹脂組成物の基
板に対する塗工性を高め、活性化学線照射により酸を生
じる化合物を良く溶解する。プロピレングリコールモノ
アルキルエーテルプロピオネートのアルキル基としては
メチル基またはエチル基が好ましい。プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネートは酢酸2−エト
キシエチルに比べて急性毒性が低く、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネートのLD50は、1
2,000mg/kg(ラット)以上で、酢酸2−エトキシ
エチルのLD50は、2,900mg/kg(ラット)であ
る。類似構造のプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートのLD50は、8,900〜10,000mg
/kg(ラット)である。シクロヘキサノンのLD50は、
1,500mg/kg(ラット)、乳酸エチルのLD50は、
5,000mg/kg(ラット)、酢酸イソアミルのLD50
は、16,600mg/kg(ラット)、ヘプタノンのLD
50は、1,670mg/kg(ラット)である。
【0022】溶剤としては、他のものを併用することも
できる。これらの例としては、エチレングリコ−ルモノ
メチルエ−テル等のグリコ−ルエ−テル類、メチルセロ
ソルブアセテ−ト等のエチレングリコ−ルアルキルエ−
テルアセテ−ト類、プロピレングリコ−ルメチルエ−テ
ルアセテ−ト等のプロピレングリコ−ルアルキルエ−テ
ルアセテ−ト類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、環状ケトンとして
は、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプ
タノンなどが好ましい。アルコキシカルボン酸エステル
としては、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロ
ピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、メトキ
シ酢酸メチル等、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソア
ミル等のエステル類、等がある。これらの溶剤は単独で
または2種以上混合して用いてもよい。
できる。これらの例としては、エチレングリコ−ルモノ
メチルエ−テル等のグリコ−ルエ−テル類、メチルセロ
ソルブアセテ−ト等のエチレングリコ−ルアルキルエ−
テルアセテ−ト類、プロピレングリコ−ルメチルエ−テ
ルアセテ−ト等のプロピレングリコ−ルアルキルエ−テ
ルアセテ−ト類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、環状ケトンとして
は、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプ
タノンなどが好ましい。アルコキシカルボン酸エステル
としては、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロ
ピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸エチル、メトキ
シ酢酸メチル等、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソア
ミル等のエステル類、等がある。これらの溶剤は単独で
または2種以上混合して用いてもよい。
【0023】プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ルプロピオネートと他の溶剤との使用割合は、プロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート/他
の溶剤=100/0〜50/50(重量部)であり、好
ましくは100/0〜70/30(重量部)であり、さ
らに好ましくは100/0〜90/10(重量部)であ
る。他の溶剤の使用割合が上記範囲より多くなると、活
性化学線照射により酸を生じる化合物の溶解性を損な
う。
ルプロピオネートと他の溶剤との使用割合は、プロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート/他
の溶剤=100/0〜50/50(重量部)であり、好
ましくは100/0〜70/30(重量部)であり、さ
らに好ましくは100/0〜90/10(重量部)であ
る。他の溶剤の使用割合が上記範囲より多くなると、活
性化学線照射により酸を生じる化合物の溶解性を損な
う。
【0024】(A)アルカリ水溶液可溶性樹脂、(B)
活性化学線照射により酸を生じる化合物、(C)酸触媒
反応によりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加する酸分
解性基を有する物質及び(D)溶剤の好ましい割合は、
(A)アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量部に対し、
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物0.5〜
30重量部、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液に
対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質3〜30
0重量部、(D)溶剤200〜1000重量部である。
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物が多すぎ
ると溶剤に対する溶解性が不足する傾向があり、少なす
ぎると感度が不足する傾向がある。(C)酸触媒反応に
よりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加する酸分解性基
を有する物質が少なすぎると現像時に塗膜の膜減りが大
きくなる傾向があり、多すぎると感度が低下する傾向が
ある。(A)アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量部に
対し、(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物2
〜15重量部、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質5〜2
00重量部配合することが特に好ましい。
活性化学線照射により酸を生じる化合物、(C)酸触媒
反応によりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加する酸分
解性基を有する物質及び(D)溶剤の好ましい割合は、
(A)アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量部に対し、
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物0.5〜
30重量部、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液に
対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質3〜30
0重量部、(D)溶剤200〜1000重量部である。
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物が多すぎ
ると溶剤に対する溶解性が不足する傾向があり、少なす
ぎると感度が不足する傾向がある。(C)酸触媒反応に
よりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加する酸分解性基
を有する物質が少なすぎると現像時に塗膜の膜減りが大
きくなる傾向があり、多すぎると感度が低下する傾向が
ある。(A)アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量部に
対し、(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物2
〜15重量部、(C)酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質5〜2
00重量部配合することが特に好ましい。
【0025】本発明になるポジ型感光性樹脂組成物は、
目的に応じて副次的な成分を含有してもよい。これらの
例としては、例えば貯蔵安定性を図るための熱重合(熱
反応)防止剤、塗布膜厚の均一性にする界面活性剤、例
えば、パ−フルオロアルキルエ−テル、パ−フルオロア
ルキルエステルなどがある。また基板との密着性を向上
させるための密着性向上剤等も使用することができる。
目的に応じて副次的な成分を含有してもよい。これらの
例としては、例えば貯蔵安定性を図るための熱重合(熱
反応)防止剤、塗布膜厚の均一性にする界面活性剤、例
えば、パ−フルオロアルキルエ−テル、パ−フルオロア
ルキルエステルなどがある。また基板との密着性を向上
させるための密着性向上剤等も使用することができる。
【0026】本発明のポジ型感光性樹脂組成物を基板上
に塗布、乾燥して得られる塗膜は、この塗膜中の活性化
学線照射により酸を生じる化合物が活性エネルギ−線に
よって分解し、酸分解基と反応してアルカリ現像液に可
溶となる。活性エネルギ−線としては、遠紫外線、X
線、電子線が使われ、公知の手段により行われる。活性
エネルギ−線で露光後に反応を促進させる目的で加熱を
行うことが好ましい。加熱は通常ホットプレ−ト、オ−
ブンを使用して行うことができる。加熱温度は50〜1
50℃が好ましく、加熱時間は0.5〜60分間程度で
ある。露光後(また、露光し、次いで加熱した後)、現
像をし、レジスト像を得る。現像液にはアルカリ水溶液
として、通常水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化テトラメチルアンモニウム、コリン等の5重量%以
下、好ましくは1.5〜3.0重量%の水溶液が用いら
れる。現像の方法には、浸せき、スプレ−、パドル(液
もり)法などを用いる。
に塗布、乾燥して得られる塗膜は、この塗膜中の活性化
学線照射により酸を生じる化合物が活性エネルギ−線に
よって分解し、酸分解基と反応してアルカリ現像液に可
溶となる。活性エネルギ−線としては、遠紫外線、X
線、電子線が使われ、公知の手段により行われる。活性
エネルギ−線で露光後に反応を促進させる目的で加熱を
行うことが好ましい。加熱は通常ホットプレ−ト、オ−
ブンを使用して行うことができる。加熱温度は50〜1
50℃が好ましく、加熱時間は0.5〜60分間程度で
ある。露光後(また、露光し、次いで加熱した後)、現
像をし、レジスト像を得る。現像液にはアルカリ水溶液
として、通常水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化テトラメチルアンモニウム、コリン等の5重量%以
下、好ましくは1.5〜3.0重量%の水溶液が用いら
れる。現像の方法には、浸せき、スプレ−、パドル(液
もり)法などを用いる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 合成例1(メタパラクレゾ−ルノボラック樹脂の合成) 500mlのフラスコにm−クレゾ−ル55gとp−クレ
ゾ−ル45g、ホルマリン37重量%水溶液52.45
gおよび蓚酸0.2gを仕込み、95℃で3時間反応さ
せた。次に105℃で1時間還流脱水させ、その後に1
80℃で1時間1mmHgまで減圧して未反応のクレゾ−ル
を回収除去後、ステンレス性のバットに空けて、メタパ
ラクレゾ−ルノボラック樹脂(ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ(GPC)による測定、ポリスチレン換
算重量平均分子量10,000)を得た。
る。 合成例1(メタパラクレゾ−ルノボラック樹脂の合成) 500mlのフラスコにm−クレゾ−ル55gとp−クレ
ゾ−ル45g、ホルマリン37重量%水溶液52.45
gおよび蓚酸0.2gを仕込み、95℃で3時間反応さ
せた。次に105℃で1時間還流脱水させ、その後に1
80℃で1時間1mmHgまで減圧して未反応のクレゾ−ル
を回収除去後、ステンレス性のバットに空けて、メタパ
ラクレゾ−ルノボラック樹脂(ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ(GPC)による測定、ポリスチレン換
算重量平均分子量10,000)を得た。
【0028】合成例2(酸触媒反応によりアルカリ水溶
液に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質の合
成) 撹拌機を装着した1リットルのセパラブルフラスコにポ
リ(P−ビニルフェノ−ル)(丸善石油化学(株)商品名
リンカ−M)20g,酢酸エチル300mlを仕込み、室
温(25℃)下で撹拌溶解させた。次いでフラスコ中に
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン105g,12N塩酸
0.5mlを加え室温かで1時間撹拌し、その後3日間放
置した。反応溶液に水酸化テトラメチルアンモニウム
2.38重量%水溶液を160ml加えてよく撹拌し有機
層を取り出した。ここで得られた有機層溶液を蒸留水3
00mlで3回洗浄し有機層を乾燥させエバポレ−タによ
って濃縮した。濃縮溶液50mlに対し石油エ−テル50
0mlを用いて再沈殿を行った。この再沈殿操作を2回繰
り返した後、生成物を減圧乾燥器(圧力;3mmHg、40
℃)で8時間乾燥し、水酸基にテトラヒドロピラニル基
を反応させた物を得た。
液に対し溶解度を増加する酸分解性基を有する物質の合
成) 撹拌機を装着した1リットルのセパラブルフラスコにポ
リ(P−ビニルフェノ−ル)(丸善石油化学(株)商品名
リンカ−M)20g,酢酸エチル300mlを仕込み、室
温(25℃)下で撹拌溶解させた。次いでフラスコ中に
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン105g,12N塩酸
0.5mlを加え室温かで1時間撹拌し、その後3日間放
置した。反応溶液に水酸化テトラメチルアンモニウム
2.38重量%水溶液を160ml加えてよく撹拌し有機
層を取り出した。ここで得られた有機層溶液を蒸留水3
00mlで3回洗浄し有機層を乾燥させエバポレ−タによ
って濃縮した。濃縮溶液50mlに対し石油エ−テル50
0mlを用いて再沈殿を行った。この再沈殿操作を2回繰
り返した後、生成物を減圧乾燥器(圧力;3mmHg、40
℃)で8時間乾燥し、水酸基にテトラヒドロピラニル基
を反応させた物を得た。
【0029】合成例3(活性化学線照射により酸を生じ
る化合物の合成) 0.5リットルのセパラブルフラスコ内でトリフルオロ
メタンスルホン酸銀25gをテトラヒドロフラン200
ccに溶解し、これにヨウ化トリメチルスルホニウム20
gを加え撹拌した。室温下で1日間反応させた後、析出
したヨウ化銀をろ過で除去し、ろ液を濃縮し、得られた
生成物をエチルアルコ−ルに溶解、再結晶し、トリメチ
ルスルホニオトリフロロメタンスルホナ−ト17gが得
られた。
る化合物の合成) 0.5リットルのセパラブルフラスコ内でトリフルオロ
メタンスルホン酸銀25gをテトラヒドロフラン200
ccに溶解し、これにヨウ化トリメチルスルホニウム20
gを加え撹拌した。室温下で1日間反応させた後、析出
したヨウ化銀をろ過で除去し、ろ液を濃縮し、得られた
生成物をエチルアルコ−ルに溶解、再結晶し、トリメチ
ルスルホニオトリフロロメタンスルホナ−ト17gが得
られた。
【0030】実施例1 合成例1で得たメタパラクレゾールノボラック樹脂92
g、合成例2で得た物質8g、合成例3で得たトリメチ
ルスルホニオトリフロロメタンスルホナート5gをプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート3
20gに溶解させた後、孔径0.2μmのメンブランフ
ィルターで濾過して感光性溶液を得た。得られた溶液を
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理したシリコン
基板上に塗布し、120℃、2分間ホットプレートで乾
燥して1μm厚の感光膜を得た。ついで、塗膜に50kV
の加速電圧の電子線描画装置を用いて、3.5μC/cmの
照射量でホールパタン描画後、100℃で、10分間オ
ーブンで加熱後、水酸化テトラメチルアンモニウムの
2.38重量%水溶液で120秒間現像した。0.4μ
mのホールパタンが得られた。
g、合成例2で得た物質8g、合成例3で得たトリメチ
ルスルホニオトリフロロメタンスルホナート5gをプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート3
20gに溶解させた後、孔径0.2μmのメンブランフ
ィルターで濾過して感光性溶液を得た。得られた溶液を
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理したシリコン
基板上に塗布し、120℃、2分間ホットプレートで乾
燥して1μm厚の感光膜を得た。ついで、塗膜に50kV
の加速電圧の電子線描画装置を用いて、3.5μC/cmの
照射量でホールパタン描画後、100℃で、10分間オ
ーブンで加熱後、水酸化テトラメチルアンモニウムの
2.38重量%水溶液で120秒間現像した。0.4μ
mのホールパタンが得られた。
【0031】実施例2 実施例1で用いた活性化学線照射により酸を生じる化合
物をトリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼンに変え
て2gを用い、他は実施例1の樹脂、合成例2で得た物
質を用いてプロピレングリコールモノメチルエーテルプ
ロピオネート320gに溶解させた後、孔径0.2μm
のメンブランフィルターで濾過して感光性溶液を得た。
得られた溶液をHMDS処理したシリコン基板上に塗布
し、120℃、2分間ホットプレートで乾燥して1μm
厚の感光膜を得た。ついで、塗膜に30kVの加速電圧の
電子線描画装置を用いて、7.0μC/cmの照射量でホー
ルパタン描画後、100℃で、10分間オーブンで熱処
理後、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38重量
%水溶液で120秒間現像した。0.4μmのホールパ
タンが得られた。
物をトリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼンに変え
て2gを用い、他は実施例1の樹脂、合成例2で得た物
質を用いてプロピレングリコールモノメチルエーテルプ
ロピオネート320gに溶解させた後、孔径0.2μm
のメンブランフィルターで濾過して感光性溶液を得た。
得られた溶液をHMDS処理したシリコン基板上に塗布
し、120℃、2分間ホットプレートで乾燥して1μm
厚の感光膜を得た。ついで、塗膜に30kVの加速電圧の
電子線描画装置を用いて、7.0μC/cmの照射量でホー
ルパタン描画後、100℃で、10分間オーブンで熱処
理後、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38重量
%水溶液で120秒間現像した。0.4μmのホールパ
タンが得られた。
【0032】参考例 活性化学線照射により酸を生じる化合物のトリス(メタ
ンスルホニルオキシ)ベンゼンの溶解性を確認するため
に、トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン2gを
プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネー
ト200gを混合したところ、完全に溶解した。
ンスルホニルオキシ)ベンゼンの溶解性を確認するため
に、トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン2gを
プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネー
ト200gを混合したところ、完全に溶解した。
【0033】比較例1〜6 活性化学線照射により酸を生じる化合物のトリス(メタ
ンスルホニルオキシ)ベンゼンの溶解性を確認するため
に、トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン2gと
以下の溶剤200gを混合したところ、全量は溶解しな
かった。 比較例1:2−ヘキサノン 比較例2:ヘプタノン 比較例3:乳酸エチル 比較例4:乳酸プロピル 比較例5:乳酸イソアミル 比較例6:酢酸イソアミル
ンスルホニルオキシ)ベンゼンの溶解性を確認するため
に、トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン2gと
以下の溶剤200gを混合したところ、全量は溶解しな
かった。 比較例1:2−ヘキサノン 比較例2:ヘプタノン 比較例3:乳酸エチル 比較例4:乳酸プロピル 比較例5:乳酸イソアミル 比較例6:酢酸イソアミル
【0034】
【発明の効果】請求項1のポジ型感光性樹脂組成物に用
いる溶剤は溶解性が高く、解像度の優れたレジスト像を
与えるポジ型感光性樹脂組成物溶液を提供することがで
き、写真工業、電子工業、印刷工業等の分野に広く使用
することが可能となる。請求項2における方法により解
像度の優れるレジスト像を作製することができる。
いる溶剤は溶解性が高く、解像度の優れたレジスト像を
与えるポジ型感光性樹脂組成物溶液を提供することがで
き、写真工業、電子工業、印刷工業等の分野に広く使用
することが可能となる。請求項2における方法により解
像度の優れるレジスト像を作製することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 政弘 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 粕谷 圭 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 木村 忠広 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)アルカリ水溶液可溶性樹脂、
(B)活性化学線照射により酸を生じる化合物、(C)
酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対し溶解度を増加す
る酸分解性基を有する物質、(D)溶剤としてプロピレ
ングリコールモノアルキルエーテルプロピオネートを含
むポジ型感光性樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物を基板
上に塗布、乾燥した後、露光、加熱、現像することを特
徴とするレジスト像の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10003870A JPH11109634A (ja) | 1997-06-24 | 1998-01-12 | ポジ型感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16734797 | 1997-06-24 | ||
JP9-167347 | 1997-08-05 | ||
JP9-210290 | 1997-08-05 | ||
JP21029097 | 1997-08-05 | ||
JP10003870A JPH11109634A (ja) | 1997-06-24 | 1998-01-12 | ポジ型感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11109634A true JPH11109634A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=27276016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10003870A Pending JPH11109634A (ja) | 1997-06-24 | 1998-01-12 | ポジ型感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11109634A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009084573A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Samsung Electronics Co Ltd | 光酸発生剤及びこれを含む化学増幅型レジスト組成物 |
-
1998
- 1998-01-12 JP JP10003870A patent/JPH11109634A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009084573A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Samsung Electronics Co Ltd | 光酸発生剤及びこれを含む化学増幅型レジスト組成物 |
US8536347B2 (en) | 2007-09-28 | 2013-09-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Photoacid generator, chemically amplified resist composition including the same, and associated methods |
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