JPH11109456A - ストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動や衝撃に対して安定した、放電管の電極
とリード線との半田付けが得られる。 【解決手段】 ストロボ光を発光する発光管１と、スト
ロボ光を被写体に向けて反射する反射傘２と、反射傘２
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル４
と、少なくとも発光管１と反射傘２とを被覆する発光枠
５とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行
うときはストロボパネル４を被写体の方向に向けた第１
の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときはストロボパネ
ル４を下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
ユニットにおいて、発光管１の電極を抱持する形状にリ
ード線の線材を予め形成し、前記リード線を前記電極に
半田付けしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ストロボ撮影を行
うときと行わないときとで、ストロボ発光枠を回動させ
て姿勢を変化させるストロボ内蔵レンズ付きフィルムユ
ニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来よりストロボを内蔵したレンズ付き
フィルムユニットが市販されているが、近年特に小型化
の競争が激化し、小型化のために赤目現象が発生する危
険度が増加してきた。

【０００３】赤目現象とは、ストロボ光が被写体の瞳孔
を通って網膜で反射し、毛細血管の赤い色によって瞳が
赤く撮影される現象である。この現象は、ストロボ光の
発光中心と撮影レンズの光軸とが被写体に対して成す角
度が小さい程発生し易く、撮影レンズ、撮影距離、被写
体条件（赤目現象の発生度は個人、人種によって大きな
差があり、また同一人でも視線、瞳孔の開き具合によっ
ても大きな差がある。）を同一とすれば、ストロボ光の
発光中心と撮影レンズの光軸との間隔が小さい程、発生
し易い。

【０００４】従って、超小型のレンズ付きフィルムユニ
ットにおいて、ストロボ発光部を隅に固定しただけで
は、上記の赤目現象の発生の危険は避けることはできな
い。

【０００５】この赤目現象の発生を低減させるため、特
開平８−６２６７５号公報には、ストロボ撮影を行うと
きにはストロボ発光部を前面から見て右方向にスライド
させて、ストロボ光の発光中心と撮影レンズの光軸との
間隔を広げる内容が開示されている。

【０００６】また、特開平８−１２２９７８号公報にお
いては、発光枠を後カバーの一部と一体化させ、後カバ
ーの一部を屈曲させて発光枠を９０度回動させることに
より、ストロボ光の発光中心と撮影レンズの光軸との間
隔を広げる内容が開示されている。

【０００７】その他に、レンズ付きフィルムユニットに
おいては、フィルムの全駒をストロボ撮影したとして
も、２４駒とか２７駒程度のストロボ撮影ができればよ
い。従って、レンズ付きフィルムユニットは通常のカメ
ラと異なって、ユーザーが電池交換をすることができな
い構成となっている。従来のレンズ付きフィルムユニッ
トのストロボスイッチの操作部としては、充電中は前面
から操作釦を押してメインスイッチをオンにするタイプ
や、操作レバーを横に摺動させてメインスイッチをオン
にして先端を横方向に突出させるタイプ等がある。しか
し、前面から操作釦を押すタイプは鞄等の中で不用意に
押され続けてメインスイッチがオンのままになることが
あり、操作レバーを横に摺動させるタイプも操作レバー
を戻し忘れてメインスイッチがオンのままになることが
ある。何れにしろ、このようにメインスイッチが長時間
オンの状態にされると、電池が消耗してその後にストロ
ボ撮影ができなくなってしまう。この点からも、ストロ
ボ撮影時にストロボ発光部が可動することが望ましい。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】以上の如く、赤目や電
池消耗に対する対策としてレンズ付きフィルムユニット
においてもストロボ発光部が可動することが望ましい。
一方、レンズ付きフィルムユニットにおいては、超小型
化と低価格が要求され、更に予め内蔵されたフィルム１
本のみを撮影する使命であるので高い信頼性が要求され
る。しかし、ストロボ発光部を可動することは、超小型
化、低価格、高信頼性と逆行しかねない多数の問題を有
している。

【０００９】本発明は、ストロボ発光部を可動にして
も、超小型化、低価格、高信頼性を損なわないように各
種の機能を改善したストロボ内蔵レンズ付きフィルムユ
ニットを提案することを発明の課題とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題は下記の何れか
により解決される。

【００１１】（１）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、前記発光管の電極を抱持する
形状にリード線の線材を予め形成し、前記リード線を前
記電極に半田付けしたこと。

【００１２】（２）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、前記発光管の電極を抱持する
形状の抱持部を有する金属板にてリード線の線材を予め
狭着した後、前記抱持部を前記電極に半田付けしたこ
と。

【００１３】（３）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、少なくとも、前記発光管が挿
着された反射傘と、前記ストロボパネルとを保持した保
持枠を備え、前記保持枠の一部は前記発光管の電極の近
傍に位置し、前記保持枠は融点が２００℃以上の樹脂よ
り形成されていること。

【００１４】（４）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、少なくとも、前記発光管が挿
着された反射傘と、前記ストロボパネルとを保持した保
持枠を備え、前記発光管の長手方向の一端に近接した第
１の係止部を前記保持枠に立設し、前記発光管の長手方
向の他端の近傍に位置する第２の係止部を前記発光部に
立設したこと。

【００１５】（５）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、３本のリード線を前記発光管
の陽極、陰極、及びトリガー電極と各々接続し、少なく
とも、前記発光管が挿着された反射傘と前記ストロボパ
ネルとを保持した保持枠に、前記ストロボ発光部が回動
するための回動軸の軸方向と略平行な方向に長く、幅が
前記リード線の太さと略同一の切り欠きを設けると共
に、該切り欠きの入り口近傍にて且つ前記発光管側に突
部を立設し、前記３本のリード線を前記切り欠きに順次
挿入して最後に挿入したリード線を前記突部の側部に当
接させたこと。

【００１６】（６）ストロボ用メインスイッチをストロ
ボ用プリント基板に実装したストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、前記プリント基板は縦長に配
設され、前記ストロボ用メインスイッチは前記プリント
基板の長手方向に沿って実装されていること。

【００１７】（７）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、ストロボが充電したとき点灯
若しくは点滅を行うネオン管のリードを曲折してストロ
ボ用プリント基板の面に当接させ、前記ネオン管の長手
方向がストロボ用プリント基板の面と略平行な方向にな
るように前記ネオン管を前記ストロボ用プリント基板に
実装したこと。

【００１８】（８）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、正面から見て前記発光管の電
極は前記ストロボパネルの側面より横方向に突出してお
り、前記ストロボパネルの側面と前記発光枠とが成す空
間に、前記ストロボ発光部を回動させる捻りコイルバネ
を配設したこと。

【００１９】（９）ストロボ光を発光する発光管と、ス
トロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘
の前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネル
と、少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発
光枠とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を
行うときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた
第１の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記スト
ロボパネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発
光部を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフ
ィルムユニットにおいて、前記発光管の陽極、陰極、及
びトリガー電極と接続した３本のリード線をプリント基
板に接続し、前記３本のリード線を前記プリント基板の
近傍にて前記ストロボ発光枠が回動するための回動軸の
軸方向と平行に並設したこと。

【００２０】（１０）絶縁物からなる支持部材によって
片持ち支持され、一端がストロボ用プリント基板に実装
された可動接片と固定接片とからなるトリガースイッチ
を有するストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニットにお
いて、前記可動接片の片持ち支持される部分において根
本から前記固定接片に圧接する位置迄の長さをＬとした
とき、前記固定接片の片持ち支持される長さは１／３Ｌ
〜２／３Ｌに形成されていること。

【００２１】

【発明の実施の形態】本発明のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットの実施の形態を図１乃至図２１を参照
して詳細に説明する。

【００２２】図１はストロボ撮影を行うときの発光枠等
の正面図、図２はストロボ撮影を行わないときの発光枠
等の断面図、図３はストロボ撮影を行うときの発光枠等
の断面図、図４は反射傘やストロボパネル等を係着した
保持枠の外観図、図５は発光管と陽極用リード線の斜視
図、図６は発光管と陽極用リード線の他の斜視図、図７
は発光管の抜けを防止した斜視図、図８は発光枠等を正
面から見た斜視図、図９はネオン管の側面図、図１０は
第１の壁部の正面図、図１１は第１の壁部の上面図、図
１２は保持部の拡大図、図１３は発光枠をユニット本体
に嵌合させる状態を示す斜視図、図１４は発光枠の軸受
け部の断面図、図１５はユニット本体の軸受けの拡大側
面図、図１６はストロボ撮影を行わないときの発光枠等
の右側面図、図１７はストロボ撮影を行うときの発光枠
等の右側面図、図１８はストロボ撮影を行うときと行わ
ないときとの停止位置を示す左側面図、図１９はリード
線被覆部材を背面から見た斜視図、図２０は図１９のＡ
−Ａ断面図、図２１はトリガースイッチの図である。

【００２３】図１、図２及び図３において、ストロボ光
を発光する発光管１は、ストロボ光を被写体に向けて反
射する反射傘２に取り付けられ、更に反射傘２は発光管
１と共に保持枠３に取り付けられている。そして、反射
傘２の前方をストロボ光を透過させるため透明若しくは
半透明に形成されたストロボパネル４により被覆してい
る。

【００２４】ここで、発光管１の背面は反射傘２に密着
し、反射傘２は４か所の曲げ部２ａにて保持枠３に係合
していて後方に移動することはできず（図１に曲げ部２
ａは図示してあるが、保持枠３は省略してある。）、更
にストロボパネル４が図示していない係止爪にて保持枠
３に係着しているので、反射傘２は前後に移動すること
はできない。無論、反射傘２は左右にも保持枠３により
規制されている。更に、保持枠３の腕部３ａが発光管１
の前面に当接しているので、発光管１は前後方向に位置
決めされている。

【００２５】このように、発光管１、反射傘２、ストロ
ボパネル４を保持した保持枠３が発光枠５に係合して更
に保持されている。

【００２６】図４に反射傘やストロボパネル等を係着し
た保持枠の図を示す。図４（Ａ）は保持枠の背面図、図
４（Ｂ）は図４（Ａ）をＳ方向から見た側面図である。

【００２７】発光管１の陽極１ａには陽極用リード線２
３が半田付けされ、陰極１ｂには陰極用リード線２４が
半田付けされ、更に、反射傘２に固着されたトリガー電
極板１２にはトリガー用リード線２５が半田付けされて
いる。

【００２８】この中で、陽極１ａに対する陽極用リード
線２３の半田付け、陰極１ｂに対する陰極用リード線２
４の半田付けに関しては、保持枠３の一部の近傍にて行
わなければならないので、保持枠３をＰＳ（ポリスチレ
ン）で成型した場合は半田熱により保持枠３が溶融する
恐れがある。従って、保持枠３に反射傘２とストロボパ
ネル４を組み付けた後、３本のリード線を一端を上述の
各々に半田付けし、他端を後述するプリント基板に接続
していない状態で、発光管１を図４（Ａ）における反射
傘２の左側から陽極用リード線２３と共に挿入し、陽極
１ａが反射傘２の右側から突出したとき、陽極用リード
線２３を反射傘２から引き出すといった組立作業を行う
ことになる。

【００２９】しかし、この組立作業は比較的面倒な作業
であるので、発光管１を反射傘２に挿入した後に、両極
の半田付けをする方が好ましい。このためには、保持枠
３の材質は融点が２００℃以上の耐熱性のあるエンジニ
アリングプラスチックを用いることが望ましい。この条
件を満たす材料としては、ガラス繊維を混ぜて強化した
ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）や、同じくガラ
ス繊維入りのＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）、
ＰＰＳ（ポリフェニレンサルファイド）、ＰＥＥＫ（ポ
リエーテルエーテルケトン）等がある。

【００３０】また、リード線の半田付けに関しては、リ
ード線の線材を直線のまま電極の側部に沿わして半田付
けすると、振動や衝撃に対して不安定な半田付けになり
かねない。この問題を解決した２種の手段を図５及び図
６に示す。

【００３１】図５は発光管と陽極用リード線の斜視図で
あり、例えば陽極用リード線２３の線材２３ａをＵ字状
や？の形状、即ち発光管１の陽極１ａを抱持する形状に
予め形成して陽極１ａに半田付けすれば、振動や衝撃に
対して安定した半田付けが得られる。

【００３２】また、図６は発光管と陽極用リード線の斜
視図であり、例えば陽極用リード線２３の線材２３ａを
リング状の部分２６ａを有する板材２６により、かしめ
て固定し、リング状の部分２６ａに陽極１ａを挿入して
半田付けしてもよい。この場合、板材は必ずしもリング
状に形成されていなくても、Ｕ字状や？状の形状にて発
光管１の陽極１ａを抱持する形状に形成してあればよ
く、材質は導電性のよい銅材が好ましい。この結果、同
様に振動や衝撃に対して安定した半田付けが得られる。

【００３３】なお、上述の図５及び図６に関して、発光
管１の陰極１ｂにも適用可能であることは言うまでもな
い。

【００３４】また、反射傘２に挿入した発光管１が振動
や衝撃によって、抜けたりずれたりすることを防止した
構成を図７の拡大斜視図に示す。前述の如く、発光管１
の前面を保持枠３に設けた腕部３ａにて保持している
が、陽極１ａ側の腕部３ａには第１の係止部３ｄが設け
られ、発光管１の右長手方向への移動を係止している。
一方、発光枠５には第２の係止部５ｇが立設して、発光
管１の陰極１ｂ側のガラス管の近傍に突出している。従
って、発光管１を図４の左方向から反射傘２に挿入して
半田付けを行った後、発光枠５に装着すれば、発光管１
の長手方向は第１の係止部３ｄと第２の係止部５ｇによ
って規制されることになり、抜けたりずれたりすること
が防止される。

【００３５】また、図４（Ａ）に示すように３本の陽極
用リード線２３、陰極用リード線２４、及びトリガー用
リード線２５は、後述する発光枠５の回動軸と略平行な
方向に長く、幅が各リード線の太さと略同一である、保
持枠３に設けられた切り欠き３ｂに挿入されており、こ
の結果、発光枠１が回動して各リード線に張力が加わっ
てもその影響は切り欠き３ｂの位置迄で、各半田付けの
部分への影響はなく、発光枠１の回動によって半田付け
が外れるといった問題は生じない。また、ピン３ｃを保
持枠３における切り欠き３ｂの入り口近傍にて且つ発光
管１側に立設して、最後に挿入する陽極用リード線２３
をピン３ｃの側部に当接させることにより、３本のリー
ド線が切り欠き３ｂから抜けずに保持される。

【００３６】次に、図８に示すように、発光枠５の下方
にはプリント基板２１が配置され、図示していないがス
トロボの発振回路、充電回路、発光回路等の電気部品が
実装されている。

【００３７】図示していないが、本レンズ付きフィルム
ユニットにおいては円筒型のストロボ用電池が従来とは
異なった位置に配置されている。従来のレンズ付きフィ
ルムユニットにおいては、ストロボ用電池はフィルムを
予めロール状に巻き取るロールフィルム室の側部に立て
て配置されているが、本レンズ付きフィルムユニットに
おいては、撮影レンズの下方に横に配置されている。こ
のために、本レンズ付きフィルムユニットは横方向の寸
法が従来より小さくすることができ、プリント基板２１
は横方向に短い縦長に形成されることになる。従って、
後述するように発光枠操作部材７を操作することにより
作動するメインスイッチ２２をプリント基板２１の長手
方向に沿って配置することが効率のよい配置となる。

【００３８】また、ストロボが充電したとき、点灯（点
滅でもよい）を行うネオン管２７が図８に示すようにプ
リント基板２１の左上に配置されている。図９の側面図
に示すように、ネオン管２７のリード２７ａを約９０度
に曲折し、リード２７ａをプリント基板２１の裏面に当
接させ、ネオン管２７の長手方向がプリント基板２１の
面と略平行な方向になるように実装している。この結
果、ユーザーはネオン管２７を先端の矢印の方向から視
認することになるが、ネオン管２７のリード２７ａがプ
リント基板２１の面に当接しているので位置が定まり、
位置ずれの問題が解消する。

【００３９】また、このプリント基板２１には切り欠き
２１ａが設けられ、少なくとも陽極用リード線２３と陰
極用リード線２４が挿入されていて、リード線に張力が
かかったとき、プリント基板２１との半田付けが外れる
のを防止している。

【００４０】また、図２及び図３に示すように、プリン
ト基板２１が見えるのを防止するために、第１のプリン
ト基板２１の上端部に外装部材６より壁部６ａを突出さ
せ、プリント基板２１を被覆する。

【００４１】更に、発光枠５が回動するときストロボパ
ネル４の下端部４ａが描く軌跡の近傍に、ユニット本体
１０より形成した円弧状の第１の壁部１０ｊを配置し、
ユニット本体１０の上面１０ｋとなす空隙１０ｍに、３
本の陽極用リード線２３、陰極用リード線２４、及びト
リガー用リード線２５を側方より挿入する。この結果、
図３の如く発光枠５が回動して起立したときも、リード
線が見えるような見苦しいことにはならない。

【００４２】このとき、壁部６ａの先端と第１の壁部１
０ｊの先端を近接させているので、プリント基板２１は
更に被覆されている。

【００４３】この第１の壁部１０ｊを図１０及び図１１
を参照して詳述する。図１０は第１の壁部の正面図、図
１１は第１の壁部の上面図である。

【００４４】図１０において、第１の壁部１０ｊはユニ
ット本体１０の上面１０ｋより右端に立設した支持壁１
０ｎのみによって支持されていて、空隙１０ｍの前後や
左側は開いているので、リード線の挿入は容易である。
なお、構成によっては、支持壁を第１の壁部１０ｊの左
端に立設してもよい。

【００４５】また、外装部材６より突部６ｂを空隙１０
ｍの側部に突設すれば、振動等によって各リード線が空
隙１０ｍより抜けることを防止できる。

【００４６】また、第１の壁部１０ｊの後端に、第１の
壁部１０ｊと略直交する第２の壁部１０ｐを立設するこ
とにより、立ち上がったリード線が見えるのを防止でき
る。

【００４７】更に、図１２の拡大図に示すように、第２
の壁部１０ｐの後部に前述の３本のリード線を保持する
切り欠きを有する保持部１０ｑを設け、３本のリード線
を発光枠５の回動軸に平行に固定すると、リード線の位
置が安定し、発光枠５の回動によってリード線が伸び縮
みしても、プリント基板２１の半田付け部への影響は全
くなくなる。

【００４８】以上の如き構成した、発光管１、反射傘
２、保持枠３、ストロボパネル４、発光枠５等からなる
ストロボ発光部を、ストロボ撮影を行わないときは外装
部材６の中に埋没させてストロボパネル４を下方に向け
た第２の姿勢とし、ストロボ撮影を行うときは外装部材
６より起立させ、ストロボパネル４を被写体に向けた第
１の姿勢にする。このようにストロボ撮影を行わないと
きと行うときとでストロボ発光部を回動させる構成を以
下に説明する。

【００４９】図１３に示すように、発光枠５は右側壁の
内面より第１の支軸５ａを突出させ、左側壁の外面より
第１の支軸５ａと同方向に第２の支軸５ｂを突出させて
いる。部分的にしか図示していないが、撮影を行うため
の各種の撮影手段を搭載したユニット本体１０には第１
の軸受け１０ａと第２の軸受け１０ｃを設けてある。図
１３に示すように、第１の支軸５ａと、軸受け１０ａに
穿設した第１の支軸５ａと嵌合する貫通孔１０ｂには所
定のテーパーが設けられていて、第１の支軸５ａを貫通
孔１０ｂに挿入し易く構成されている。

【００５０】また、第２の支軸５ｂは太い根本部５ｂ１
と細い先端部５ｂ２とからなる段付きの軸に形成されて
いる。一方、軸受け１０ｃには後方に開放された半円形
の嵌合面１０ｄと、上方に開放された半円形の嵌合面１
０ｅとからなり、半円形の嵌合面１０ｄより半円形の嵌
合面１０ｅの方が内径が小さい。この軸受け１０ｃの拡
大側面図を図１４に示す。そして、第２の支軸５ｂの太
い根本部５ｂ１は半円形の嵌合面１０ｄと嵌合し、細い
先端部５ｂ２は半円形の嵌合面１０ｅと嵌合する。

【００５１】なお、軸受け１０ｃにおいてこのような軸
受け形状にしたのは、金型構造上、軸受け１０ａの貫通
孔１０ｂの金型は軸方向に簡単に抜くことができるが、
軸受け１０ｃに関しては困難であるので、金型を後方に
抜く構造と上方に抜く構造とを組み合わせて横方向に抜
かずに済ませるようにしたからである。また、金型のバ
ラツキ及び第２の支軸５ｂの挿入し易さを考慮して、半
円形の嵌合面１０ｄより半円形の嵌合面１０ｅの方の内
径を小さくしてある。

【００５２】また、金型を後方に抜く構造と前方に抜く
構造とを組み合わせてもよい。即ち、金型を略９０度若
しくは略１８０度ずらして抜く構造とすればよい。

【００５３】また、軸受け１０ａの孔を貫通孔とせずに
盲孔とすることは、支軸５ａの嵌合長を変えない場合、
軸受け１０ａの幅が広くなり、後述するリード線のスペ
ースが少なくなるので好ましくない。

【００５４】以上の構成の軸受け１０ａ，１０ｃに対し
て、支軸５ａ，５ｂを図１の右方向及び図１３の左下方
向から挿入すればよい。

【００５５】なお、図１３に示すように発光枠５の後部
の幅を狭め、発光枠５の主要部の幅Ｌより、支軸５ａを
突出させた側壁の外面から支軸５ｂの先端迄の長さを小
さくすることにより、軸受け１０ｃが周囲の部材の配置
に影響を及ぼすことがない。

【００５６】次に、図１、図８、図１６及び図１７に示
すように、発光枠５を回動操作するための発光枠操作部
材７と発光枠５を確実に作動させる捻じりコイルバネで
あるタンブラーバネ８を組み込む。発光枠操作部材７は
図示していないがユニット本体１０に当接して上下に摺
動可能な構造になっており、最終的には外装部材６を装
着することによって外れることが防止されている。ま
た、発光枠操作部材７は、支軸５ａ，５ｂを軸受け１０
ａ，１０ｃに挿入した方向である発光枠５の右側壁の外
面に当接するので、発光枠が図１における右方向に抜け
ることを防止している。

【００５７】ここで、発光枠５の右側壁の外面には回動
用ピン５ｃが立設し、発光枠操作材７の長孔７ａと嵌合
している。また、発光枠５の右側壁の内面にはバネ掛け
ピン５ｄが立設してタンブラーバネ８の一端が係合し、
ユニット本体１０に立設したバネ掛け部１０ｆにはタン
ブラーバネ８の他端が係合している。タンブラーバネ８
は発光枠５が図１６の如く外装部材６に埋没した第２の
姿勢と、図１６の如く外装部材６から起立した第１の姿
勢の略中間で最も撓んだ状態になる。従って、図１６の
第２の姿勢にて発光枠操作部材７の操作部７ｂを指先で
上方に押し上げると、長孔７ａによって回動用ピン５ｃ
が押し上げられ、発光枠５は支軸５ａ，５ｂを中心に時
計方向に回動する。このとき、回動角度の略半分まで
は、タンブラーバネ８をより付勢することになるが、回
動角度の略半分のデッドポイントを過ぎると、タンブラ
ーバネ８の付勢力の方向が逆になり、指を放しても発光
枠５はタンブラーバネ８の付勢力により回動し、自動的
に第１の姿勢となる。

【００５８】また、図１７の状態で発光枠操作部材７の
操作部７ｂを指先で下方に押し下げると、長孔７ａによ
って回動用ピン５ｃが押し下げられ、発光枠５は支軸５
ａ，５ｂを中心に反時計方向に回動する。このとき、回
動角度の略半分までは、タンブラーバネ８をより付勢す
ることになるが、回動角度の略半分のデッドポイントを
過ぎると、タンブラーバネ８の付勢力の方向が逆にな
り、指を放しても発光枠５はタンブラーバネ８の付勢力
により回動し、自動的に第２の姿勢となる。

【００５９】更に、図１８に示すように、発光枠５の左
側壁に停止用ピン５ｅを立設し、発光枠５が第２の姿勢
のときは停止用ピン５ｅはユニット本体１０の第２の停
止壁１０ｇに当接し、発光枠５が第１の姿勢のときは停
止用ピン５ｅはユニット本体の第１の停止壁１０ｈに当
接する。従って、前述の如くタンブラーバネ８によって
第１の姿勢でも第２の姿勢でも付勢された状態になって
いるが、第２の停止壁１０ｇと第１の停止壁１０ｈがス
トッパーとなって発光枠５は位置決めされる。

【００６０】なお、図１８の構成とは逆にユニット本体
１０に停止用ピンを立設し、発光枠５に長穴を設け、停
止ピンを長穴に係合させて長穴の端部をストッパーとす
る構成にしてもよい。

【００６１】また、発光枠５の姿勢を変化させるため
に、必ずしも前述の如く発光枠操作部材７の操作部７ｂ
を指先で上下に操作しなくてもよい。即ち、捻りコイル
バネを発光枠５を第２の姿勢から第１の姿勢に突出させ
る方向にのみ付勢し、第２の姿勢においては発光枠５を
ロックし、第１の姿勢にするときはそのロックを解除し
て捻りコイルバネの付勢力によって発光枠５を回動させ
てもよい。

【００６２】また、発光枠５を第２の姿勢から第１の姿
勢に突出させるには、発光枠５の上部前方を指先で起こ
してやればよいし、発光枠５を第１の姿勢から第２の姿
勢に収納するときは、発光枠５の上面を直接指先で押し
下げてもよい。従って、発光枠操作部材７の操作部７ｂ
は必ずしも必要ではない。

【００６３】このため、図８及び図１３に示すように、
発光枠５の上面に凹凸の文字と図形からなる表示部５ｆ
を形成すれば、指掛かりとなって指が滑ることなく確実
に発光枠４の姿勢を変化させることができる。なお、表
示部５ｆとしては、文字、記号、図形、若しくは模様の
何れかか、又はこれらの２つ以上の組み合わせであって
もよい。

【００６４】また、プリント基板２１の上にはバネ性の
ある金属板から形成されたメインスイッチ２２が設けら
れ、発光枠操作部材７が上方に移動操作されて発光枠５
が第１の姿勢に回動したときは、腕部７ｃによりメイン
スイッチ２２はオンとなりストロボの受電が開始し、発
光枠操作部材７が下方に移動操作されて発光枠５が第２
の姿勢に回動したときは、腕部７ｃによりメインスイッ
チ２２はオフとなり、ストロボの充電が停止する。

【００６５】また、発光枠５の回動ピン５ｃと停止用ピ
ン５ｅ、軸受け１０ａ，１０ｃ、発光枠操作部材７等は
常に外装部材６により被覆され、発光枠５が第１の姿勢
に回動したときも、これらの内部機構部材は被覆されて
いる。

【００６６】また、発光管１のガラス管の両端には電極
を保持し、発光しない部分がある。この発光しない部分
と電極は、図１に示すように例えば陽極１ａの側が反射
傘２の右外壁より右方向に突出している。陰極１ｂにつ
いても同様である。このように反射傘２の外壁と発光枠
５の内壁の間隔Ｄは、いわばデッドスペースとなってい
る。この無駄なスペースに本実施の形態においては前述
のようにタンブラーバネ８を配置して、スペースの効率
的な利用を行っている。

【００６７】更に、前述の実施の形態においては、第１
の壁部１０ｊと第２の壁部１０ｐをユニット本体１０に
設けたが、ユニット本体１０には第１の壁部１０ｊと第
２の壁部１０ｐを設けずに図１９及び図２０に示すよう
なリード線被覆部材を新設してもよい。

【００６８】図１９はリード線被覆部材を背面から見た
斜視図であり、図２０は図１９のＡ−Ａ断面図である。
リード線被覆部材３１は上方からプリント基板３２を挟
着すると共に、係着爪３１ａがプリント基板３２の孔３
２ａに係着することによってプリント基板３２に保持さ
れている。そして、リード線被覆部材３１とユニット本
体１０の上面１０ｋによって形成される空隙３３に３本
のリード線３４を通過させる。また、リード線被覆部材
３１をプリント基板３２と共にユニット本体１０に組み
込んだときは、斜面３１ｃは前述の第１の壁部１０ｊと
同様に、発光枠５が回動するときストロボパネル４の下
端部４ａが描く軌跡の近傍に配置される。空隙３３を通
過した３本のリード線３４は上方に立ち上げられた後、
保持腕３１ｅにより第２の壁部１０ｐに相当する縦壁３
１ｄとの間で保持されている。

【００６９】また、３本のリード線３４は前述の陽極用
リード線２３、陰極用リード線２４、トリガー用リード
線２５に相当するが、この３本のリード線３４を発光枠
５が回動するための回動軸（第１の支軸５ａ、第２の支
軸５ｂ）と平行に並設することにより、３本のリード線
３４の位置が安定し、発光枠５の回動によって各リード
線が伸び縮みしても、プリント基板２１の半田付け部へ
の影響は全くなくなり、しかも３本のリード線３４を並
設したので、発光枠５の回動時に抵抗になることがな
い。

【００７０】また、発光枠５を閉鎖するとき、リード線
被覆部材３１が浮き上がることによりストロボパネル４
に当接することを防止するため、リード線被覆部材３１
の後端３１ｂをユニット本体１０の下面１０ｒに挿入す
る。

【００７１】また、リード線３４は縦壁３１ｄにより外
部より見えないように被覆されている。

【００７２】このようにリード線被覆部材３１をストロ
ボユニットの１部品として新設することにより、リード
線３４の配線が容易になり、またリード線３４を確実に
被覆することができる。即ち、図１０及び図１１に示し
た実施の形態においては、ストロボユニットの組立時に
リード線をユニット本体に挟み込む作業が必要になり、
その作業時にリード線の被覆を破ったり、断線させた
り、引っ張られて半田付け部が外れてしまったりする恐
れがあるが、この実施の形態においてはストロボユニッ
トのままでリード線をリード線被覆部材にて保持するこ
とができるので、このような問題は解消して組立の作業
性が向上し、リード線の断線等をカメラへの組み込み前
に発見できるという利点がある。

【００７３】なお、以上の実施の形態の説明において
は、ストロボ発光部とプリント基板とを接続する部材と
して、リード線にて説明したが、本発明はリード線に限
定されるものではない。即ち、複数のリード線を平坦上
に接合した、所謂フラットケーブルを用いてもよいし、
可撓性のある薄板の金属板を用いてもよい。要は、スト
ロボ発光部とプリント基板とを電気的に接続する電気接
続部材であれば、どのような形態のものでもよい。

【００７４】最後に、トリガースイッチについて図２１
により説明する。図２１において６１は可動接片、６２
は固定接片であってトリガースイッチを構成し、図示し
ていないシャッタ羽根の開放に伴って可動接片６１の先
端が押圧され、可動接片６１は撓んで固定接片６２に当
接することによりオンとなり、周知の如く発光管１が発
光する。本実施の形態においては、可動接片６１と固定
接片６２は樹脂からなる絶縁性の支持部材６３にアウト
サートされ、支持されている。可動接片６１は充分な長
さで片持ち支持されているが、固定接片６２は支持部材
６３に設けた腕部６３ａの先端部６３ｂにて、その途中
が更に支持され、片持ち支持される長さは可動接片６１
より短くなっている。そして、可動接片６１と固定接片
６２の端末はプリント基板２１に接続されている。

【００７５】ここで、可動接片６１の片持ち支持される
部分において根本から固定接片６２と接触するまでの長
さをＬとすると、固定接片６２の先端部６３ｂに対する
根本から片持ち支持されている長さは、１／３Ｌ〜２／
３Ｌに形成されている。この結果、可動接片６１と固定
接片６２の端末を共にプリント基板２１に接続した状態
で、可動接片６１はシャッタ羽根の開放に伴って充分に
撓むことができる長い片持ち支持となり、固定接片６２
はあまり撓む必要がないので短い片持ち支持となって、
組立前に予期せぬ外力による変形が生じることのない構
成になっている。

【００７６】

【発明の効果】請求項１に記載のストロボ内蔵レンズ付
きフィルムユニットによれば、リード線の線材にて電極
を抱持した状態で半田付けするので、振動や衝撃に対し
て安定した半田付けが得られる。

【００７７】請求項２に記載のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットによれば、リード線に接続した金属板
にて電極を抱持した状態で半田付けするので、振動や衝
撃に対して安定した半田付けが得られる。

【００７８】請求項３に記載のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットによれば、保持枠の近傍に発光管の電
極が位置しても、半田付けによる熱で保持枠が溶融し難
い。

【００７９】請求項４に記載のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットによれば、発光管の両端が第１の係止
部と第２の係止部により係止されるので、発光管が振動
や衝撃によって反射傘からずれたり、抜けたりすること
がない。

【００８０】請求項５に記載のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットによれば、発光枠が回動して各リード
線に張力が加わってもその影響は切り欠きの位置迄で、
各半田付けの部分への影響はなく、発光枠の回動によっ
て半田付けが外れるといった問題は生じない。

【００８１】請求項６，７に記載のストロボ内蔵レンズ
付きフィルムユニットによれば、メインスイッチをプリ
ント基板に効率よく配置することができる。

【００８２】請求項８に記載のストロボ内蔵レンズ付き
フィルムユニットによれば、ネオン管のリードがプリン
ト基板の面に当接しているので、ネオン管の位置が定ま
り、位置ずれの問題が生じない。

【００８３】請求項９，１０に記載のストロボ内蔵レン
ズ付きフィルムユニットによれば、ストロボ発光部を回
動させるために必要な捻りコイルバネをデッドスペース
に配置するので、スペース効率が向上する。

【００８４】請求項１１，１２に記載のストロボ内蔵レ
ンズ付きフィルムユニットによれば、３本のリード線を
並設することにより各リード線の位置が安定し、発光枠
の回動のときに各リード線が抵抗になるようなことがな
い。

【００８５】請求項１３に記載のストロボ内蔵レンズ付
きフィルムユニットによれば、固定接片はあまり撓む必
要がないので短い片持ち支持となって、組立前に予期せ
ぬ外力による変形が生じるといった問題がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ストロボ撮影を行うときの発光枠等の正面図で
ある。

【図２】ストロボ撮影を行わないときの発光枠等の断面
図である。

【図３】ストロボ撮影を行うときの発光枠等の断面図で
ある。

【図４】反射傘やストロボパネル等を係着した保持枠の
外観図である。

【図５】発光管と陽極用リード線の斜視図である。

【図６】発光管と陽極用リード線の他の斜視図である。

【図７】発光管の抜けを防止した斜視図である。

【図８】発光枠等を正面から見た斜視図である。

【図９】ネオン管の側面図である。

【図１０】第１の壁部の正面図である。

【図１１】第１の壁部の上面図である。

【図１２】保持部の拡大図である。

【図１３】発光枠をユニット本体に嵌合させる状態を示
す斜視図である。

【図１４】発光枠の軸受け部の断面図である。

【図１５】ユニット本体の軸受けの拡大側面図である。

【図１６】ストロボ撮影を行わないときの発光枠等の右
側面図である。

【図１７】ストロボ撮影を行うときの発光枠等の右側面
図である。

【図１８】ストロボ撮影を行うときと行わないときとの
停止位置を示す左側面図である。

【図１９】リード線被覆部材を背面から見た斜視図であ
る。

【図２０】図１９のＡ−Ａ断面図である。

【図２１】トリガースイッチの図である。

【符号の説明】

１ 発光管 １ａ 陽極 １ｂ 陰極 ２ 反射傘 ３ 保持枠 ３ｂ，２１ａ 切り欠き ３ｄ 第１の係止部 ４ ストロボパネル ５ 発光枠 ５ｇ 第２の係止部 ７ 発光枠操作部材 ８ タンブラーバネ ２１，３２ プリント基板 ２３ 陽極用リード線 ２４ 陰極用リード線 ２５ トリガー用リード線 ２７ ネオン管 ３１ リード線被覆部材 ６１ 可動接片 ６２ 固定接片

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 前記発光管の電極を抱持する形状にリード線の線材を予
   め形成し、前記リード線を前記電極に半田付けしたこと
   を特徴とするストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニッ
   ト。
2. 【請求項２】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 前記発光管の電極を抱持する形状の抱持部を有する金属
   板にてリード線の線材を予め狭着した後、前記抱持部を
   前記電極に半田付けしたことを特徴とするストロボ内蔵
   レンズ付きフィルムユニット。
3. 【請求項３】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 少なくとも、前記発光管が挿着された反射傘と、前記ス
   トロボパネルとを保持した保持枠を備え、前記保持枠の
   一部は前記発光管の電極の近傍に位置し、前記保持枠は
   融点が２００℃以上の樹脂より形成されていることを特
   徴とするストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
4. 【請求項４】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 少なくとも、前記発光管が挿着された反射傘と、前記ス
   トロボパネルとを保持した保持枠を備え、前記発光管の
   長手方向の一端に近接した第１の係止部を前記保持枠に
   立設し、前記発光管の長手方向の他端の近傍に位置する
   第２の係止部を前記発光部に立設したことを特徴とする
   ストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
5. 【請求項５】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 ３本のリード線を前記発光管の陽極、陰極、及びトリガ
   ー電極と各々接続し、 少なくとも、前記発光管が挿着された反射傘と前記スト
   ロボパネルとを保持した保持枠に、前記ストロボ発光部
   が回動するための回動軸の軸方向と略平行な方向に長
   く、幅が前記リード線の太さと略同一の切り欠きを設け
   ると共に、該切り欠きの入り口近傍にて且つ前記発光管
   側に突部を立設し、前記３本のリード線を前記切り欠き
   に順次挿入して最後に挿入したリード線を前記突部の側
   部に当接させたことを特徴とするストロボ内蔵レンズ付
   きフィルムユニット。
6. 【請求項６】 ストロボ用メインスイッチをストロボ用
   プリント基板に実装したストロボ内蔵レンズ付きフィル
   ムユニットにおいて、 前記プリント基板は縦長に配設され、前記ストロボ用メ
   インスイッチは前記プリント基板の長手方向に沿って実
   装されていることを特徴とするストロボ内蔵レンズ付き
   フィルムユニット。
7. 【請求項７】 ストロボ用電源としての円筒型電池を撮
   影レンズの下方に配設したことを特徴とする請求項６に
   記載のストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
8. 【請求項８】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 ストロボが充電したとき点灯若しくは点滅を行うネオン
   管のリードを曲折してストロボ用プリント基板の面に当
   接させ、前記ネオン管の長手方向がストロボ用プリント
   基板の面と略平行な方向になるように前記ネオン管を前
   記ストロボ用プリント基板に実装したことを特徴とする
   ストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
9. 【請求項９】 ストロボ光を発光する発光管と、ストロ
   ボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の前
   方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、少
   なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠と
   を有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行うと
   きは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１の
   姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボパ
   ネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部を
   回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィルム
   ユニットにおいて、 正面から見て前記発光管の電極は前記ストロボパネルの
   側面より横方向に突出しており、前記ストロボパネルの
   側面と前記発光枠とが成す空間に、前記ストロボ発光部
   を回動させる捻りコイルバネを配設したことを特徴とす
   るストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
10. 【請求項１０】 前記捻りコイルバネは、前記ストロボ
    発光部を回動範囲の略中央を死点として前記第１の姿勢
    の方向と前記第２の姿勢の方向との双方に付勢したタン
    ブラーバネであることを特徴とする請求項９に記載のス
    トロボ内蔵レンズ付きフィルムユニット。
11. 【請求項１１】 ストロボ光を発光する発光管と、スト
    ロボ光を被写体に向けて反射する反射傘と、該反射傘の
    前方を被覆しストロボ光を透過するストロボパネルと、
    少なくとも前記発光管と前記反射傘とを被覆する発光枠
    とを有するストロボ発光部を備え、ストロボ撮影を行う
    ときは前記ストロボパネルを被写体の方向に向けた第１
    の姿勢に、ストロボ撮影を行わないときは前記ストロボ
    パネルを下方に向けた第２の姿勢に前記ストロボ発光部
    を回動させて切り換えるストロボ内蔵レンズ付きフィル
    ムユニットにおいて、 前記発光管の陽極、陰極、及びトリガー電極と接続した
    ３本のリード線をプリント基板に接続し、前記３本のリ
    ード線を前記プリント基板の近傍にて前記ストロボ発光
    枠が回動するための回動軸の軸方向と平行に並設したこ
    とを特徴とするストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニッ
    ト。
12. 【請求項１２】 前記ストロボ発光部を第１の姿勢に回
    動させたときに前記３本のリード線を被覆する被覆部材
    に前記３本のリード線を係着したことを特徴とする請求
    項１１に記載のストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニッ
    ト。
13. 【請求項１３】 絶縁物からなる支持部材によって片持
    ち支持され、一端がストロボ用プリント基板に実装され
    た可動接片と固定接片とからなるトリガースイッチを有
    するストロボ内蔵レンズ付きフィルムユニットにおい
    て、 前記可動接片の片持ち支持される部分において根本から
    前記固定接片に圧接する位置迄の長さをＬとしたとき、
    前記固定接片の片持ち支持される長さは１／３Ｌ〜２／
    ３Ｌに形成されていることを特徴とするストロボ内蔵レ
    ンズ付きフィルムユニット。