JPH11108163A - 潤滑装置 - Google Patents

潤滑装置

Info

Publication number
JPH11108163A
JPH11108163A JP9291691A JP29169197A JPH11108163A JP H11108163 A JPH11108163 A JP H11108163A JP 9291691 A JP9291691 A JP 9291691A JP 29169197 A JP29169197 A JP 29169197A JP H11108163 A JPH11108163 A JP H11108163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
lubricating oil
gear
rotating member
ring gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9291691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Morise
勝 森瀬
Noriyuki Takahashi
徳行 高橋
Makoto Funahashi
眞 舟橋
Hideki Yasue
秀樹 安江
Yoshihiro Iijima
祥浩 飯島
Kazuyuki Watanabe
和之 渡辺
Terubumi Miyazaki
光史 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9291691A priority Critical patent/JPH11108163A/ja
Publication of JPH11108163A publication Critical patent/JPH11108163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/0421Guidance of lubricant on or within the casing, e.g. shields or baffles for collecting lubricant, tubes, pipes, grooves, channels or the like
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0493Gearings with spur or bevel gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/027Gearboxes; Mounting gearing therein characterised by means for venting gearboxes, e.g. air breathers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リングギヤの回転により輸送される潤滑油
が、ブリーザプラグまたはカウンタドライブギヤ側に輸
送されることを抑制できる潤滑装置を提供する。 【解決手段】 潤滑油が封入されたケーシング2と、ケ
ーシング2の内部に配置されたカウンタドライブギヤ7
およびリングギヤ10とを備え、カウンタドライブギヤ
7とリングギヤ10とが、軸線方向の投影領域が相互に
異なる位置に配置され、ケーシング2におけるカウンタ
ドライブギヤ7の外周側に、ケーシング2の内部と外部
とを連通するブリーザプラグ27が形成されている潤滑
装置において、ケーシング2の内部に、リングギヤ10
の外周側の潤滑油を捕捉し、かつ、捕捉した潤滑油を内
周方向に案内する突出部31および案内面32および第
1案内溝33が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の差動装
置などのように、回転部材を備えた機構を潤滑する場合
に用いられる潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の動力伝達装置は、回転部材の回
転によりトルクが伝達されるように構成されている。こ
れらの動力伝達装置のうち、変速機や差動装置は複数の
歯車を備えており、各歯車の噛み合い部分に発熱や摩耗
が発生する。このため、歯車が収納されたケーシングの
内部に潤滑油を封入し、この潤滑油により各歯車を潤滑
および冷却する構成が採用されている。このような潤滑
装置を備えた終減速装置の一例が、実開平1−1025
59号公報に記載されている。
【0003】この公報に記載された終減速装置は、出力
軸およびドライブギヤを内蔵したトランスアクスルケー
スと、ドライブギヤに噛み合うリングギヤを内蔵したキ
ャリヤカバーとを備えている。また、リングギヤにはデ
フケースが固定されており、デフケースにはピニオンギ
ヤが取り付けられている。さらに、キャリヤカバーの内
部にはドライブシャフトが設けられており、ドライブシ
ャフトの端部に固定されたサイドギヤがピニオンギヤに
噛み合わされている。そして、トランスアクスルケース
およびキャリヤカバーの内部には潤滑油が封入されてい
る。なお、ドライブシャフトとキャリヤカバーとの間に
は密封装置が取り付けられ、密封装置により潤滑油の漏
れが防止されている。
【0004】上記構成の終減速装置においては、出力軸
の回転が、ドライブギヤおよびリングギヤを介してデフ
ケースに伝達され、デフケースの回転がドライブシャフ
トに伝達される。すなわち、出力軸の回転が減速されて
ドライブシャフトに伝達される。そして、各ギヤの噛み
合い部分や発熱部が潤滑油により潤滑および冷却され
る。
【0005】一方、上記のような終減速装置において
は、各ギヤ同士の噛み合い部分の摩擦熱により、トラン
スアクスルケースおよびキャリヤカバーの内部の温度が
上昇し、かつ、圧力が上昇し、潤滑油が密封部分から外
部に漏れる可能性がある。そこで、この種の潤滑装置に
おいては、トランスアクスルケースおよびキャリヤカバ
ーの内部と外部とを連通する通気路が形成されている。
そして、トランスアクスルケースおよびキャリヤカバー
の内部の圧力上昇分が通気路を介して外部に逃がされ、
潤滑油が密封部分から漏れることが防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リング
ギヤの回転によって掻き上げられた潤滑油が高速回転部
材側に輸送された場合は、高速回転部材によって潤滑油
が激しく撹拌されて泡立つ。その結果、潤滑油が通気路
を介して外部に漏れてしまい、潤滑不良が生じる可能性
があった。
【0007】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、第2回転部材の回転に伴って輸送される潤滑油
が、通気路または第1回転部材側に輸送されることを抑
制することの可能な潤滑装置を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するためこの発明は、潤滑油が封入されたケーシ
ングと、このケーシングの内部に配置された第1回転部
材および第2回転部材とを備え、前記第1回転部材と前
記第2回転部材とが、軸線方向の投影領域が相互に異な
る位置に配置され、前記ケーシングにおける前記第1回
転部材の外周側に、前記ケーシングの内部と外部とを連
通する通気路が形成されている潤滑装置において、前記
ケーシングの内部に、前記第2回転部材の回転に伴って
輸送される潤滑油を捕捉し、かつ、捕捉した潤滑油が前
記第1回転部材または前記通気路側に輸送されることを
抑制する案内機構が設けられていることを特徴とする。
【0009】この発明によれば、第2回転部材の回転に
伴って輸送される潤滑油が案内機構により捕捉され、か
つ、捕捉された潤滑油が通気路または第1回転部材側に
輸送されることが抑制される。したがって、第1回転部
材の回転により撹拌される潤滑油量が減少し、潤滑油が
通気路から漏れることを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明の潤滑装置の一実
施例を添付図面に基づいて説明する。図1は、潤滑装置
の適用対象である車両用のトランスアクスル1の側面端
面図、図2は図1のII−II線における部分的な平面断面
図である。このトランスアクスル1は、中空に構成され
たケーシング2を備えており、このケーシング2は第1
分割体2Aと第2分割体2Bとを突き合わせてボルト
(図示せず)により締め付け固定したものである。そし
て、主として第1分割体2Aの内部には変速機構3が配
置され、第1分割体2Aの内部および第2分割体2Bの
内部に亘り最終減速機4が配置されている。
【0011】前記変速機構3は、車両の走行状態に基づ
いて自動的に変速段を切り替えることの可能な自動変速
機として機能するものである。この変速機構3は、相互
に平行に配置されたインプットシャフト5およびカウン
タシャフト6を備えている。このインプットシャフト5
およびカウンタシャフト6は、車両の幅方向に配置され
ている。また、インプットシャフト5には、動力源(図
示せず)から出力されたトルクが入力されるように構成
されている。
【0012】インプットシャフト5の外周側には、軸線
方向に複数の遊星歯車機構(図示せず)が配置されてい
るとともに、インプットシャフト5にはカウンタドライ
ブギヤ7が取り付けられている。また、インプットシャ
フト5の外周側には、複数の摩擦係合装置が配置されて
おり、これらの摩擦係合装置の動作により、各遊星歯車
機構のトルク伝達経路が切り替えられるように構成され
ている。
【0013】前記カウンタシャフト6には、カウンタド
リブンギヤ8およびファイナルドライブギヤ9が取り付
けられている。そして、カウンタドライブギヤ8とカウ
ンタドライブギヤ7とが噛み合わされている。つまり、
インプットシャフト5に入力された回転が遊星歯車機構
により変速されるとともに、カウンタドライブギヤ7お
よびカウンタドリブンギヤ8を介してカウンタシャフト
6に伝達される。
【0014】つぎに、最終減速機4の構成を具体的に説
明する。最終減速機4はリングギヤ10を備えており、
リングギヤ10とファイナルドライブギヤ9とが噛み合
わされている。リングギヤ10は、中空のデフケース1
1の外周に対してボルト12により締め付け固定されて
いる。このリングギヤ10の外径は、インプットシャフ
ト5およびカウンタシャフト6に取り付けられている各
ギヤの外径よりも大きい値に設定されている。また、ケ
ーシング2の内部には2つの軸受13,14が配置され
ており、デフケース11が軸受13,14により回転可
能に支持されている。上記構成により、リングギヤ10
は第1分割体2A側の突き合わせ端側に回転可能に支持
されている。
【0015】そして、この実施例においては、インプッ
トシャフト5およびカウンタドライブギヤ7の回転中心
A1が、カウンタシャフト6およびカウンタドリブンギ
ヤ8の回転中心B1よりも低い位置に設定され、リング
ギヤ10の回転中心C1が、回転中心A1よりも低い位
置に設定されている。つまり、各回転中心A1,B1,
C1が、相互に異なる高さに配置されている。さらに、
カウンタドライブギヤ7とリングギヤ10とが、軸線方
向(図示せず)における相互の投影領域が異なる位置に
配置されている。具体的には相互の投影領域が全く交錯
しない位置に配置されている。
【0016】前記デフケース11にはピニオンピン15
が固定されており、ピニオンピン15には複数のピニオ
ンギヤ16が回転可能に取り付けられている。また、デ
フケース11の内部には2つのサイドギヤ17,18が
配置され、サイドギヤ17,18と、複数のピニオンギ
ヤ16とが噛み合わされている。そして、サイドギヤ1
7,18には別個にドライブシャフト19,20が固定
され、ドライブシャフト19,20が、デフケース11
の軸穴21,22に回転可能に配置されている。なお、
ドライブシャフト19,20の端部には前輪(図示せ
ず)が取り付けられている。
【0017】さらに、ケーシング2には軸穴23,24
が形成され、軸穴23,24にドライブシャフト19,
20が別個に配置されている。この軸穴23,24には
密封装置25,26が別個に取り付けられ、軸穴23,
24の内周面と、ドライブシャフト19,20との間を
液密に密封している。この密封装置25,26は、ケー
シング2の内部に封入された潤滑油が、軸穴23,23
から外部に漏れることを防止するための構成である。
【0018】また、ケーシング2におけるインプットシ
ャフト5またはカウンタドライブギヤ7の外周側、より
具体的には上方には、ブリーザプラグ27が取り付けら
れている。このブリーザプラグ27は、ケーシング2の
内部の圧力を外部に逃がすための構成であり、ケーシン
グ2の内部と外部とを連通する通気路を備えている。こ
の通気路は、ケーシング2の内部の圧力変化に応じて開
閉するように構成されている。つまり、カウンタドライ
ブギヤ7により潤滑油が撹拌されて泡立った場合でも、
泡状の潤滑油がブリーザプラグ27に到達するまでの時
間を可及的に長くするため、ケーシング2の上部にブリ
ーザプラグ27が配置されている。
【0019】また、前記第1分割体2Aの開口端、言い
換えれば第2分割体2Bとの突き合わせ端側の内周に
は、回転中心A1を曲率の中心とするほぼ円弧形状の第
1内周面28と、回転中心B1を曲率の中心とするほぼ
円弧形状の第2内周面29とが形成されている。さら
に、第1内周面28と第2内周面29との境界部分に
は、ケーシング2の一部を上方に山形に突出した突出部
30が形成されている。そして、第1内周面28がカウ
ンタドライブギヤ7の外周側に配置され、第2内周面2
9がリングギヤ10の外周側に配置されている。
【0020】そして、第1分割体2Aの内部、具体的に
は回転中心C1から車両の後方に向けてほぼ水平に延ば
した線分(図示せず)と、第2内周面29とが交差する
位置に、案内機構が設けられている。案内機構は、リン
グギヤ10の回転に伴って輸送される潤滑油(飛沫を含
む)を捕捉し、捕捉した潤滑油がブリーザプラグ27ま
たはカウンタドライブギヤ7側に輸送されることを抑制
するための構成である。以下、この案内機構を具体的に
説明する。
【0021】図3は、ケーシング2の第1分割体2Aの
部分的な側面端面図、図4は第1分割体2Aの第2内周
面29の形状を示す図、図5は第2分割体2Bの突き合
わせ端側の部分的な側面端面図である。すなわち、第2
内周面29における回転中心C1とほぼ同じ高さには、
リングギヤ10側に向けて突出した突出部31が形成さ
れている。この突出部31は、リングギヤ10の歯先面
およびリングギヤ10の側面に対向する領域に亘って形
成され、第1分割体2Aとリングギヤ10の歯先面との
隙間が、突出部31により局部的に狭められている。
【0022】また、この突出部31の下面には案内面3
2が形成されている。この案内面32は第2分割体2B
から離れるに従いほぼ直線状に下降する方向に傾斜され
ている。さらに、突出部31の下方には、第2内周面2
9の一部を外周側に窪ませた第1案内溝33が形成され
ている。この第1案内溝33は、リングギヤ10の外周
面と対向する領域から、リングギヤ10の側面と対向す
る領域に亘り形成されている。具体的には、この第1案
内溝33は第1分割体2Aの内面から、第2分割体2B
の内周面に亘って形成されている。
【0023】さらにまた、第2分割体2Bの内周面に
は、第1案内溝33に接続された第2案内溝34が形成
されている。この第2案内溝34はリングギヤ10の外
周側から軸受14側に向けて傾斜している。つまり、リ
ングギヤ10から離れるに従って内周側に向かう方向の
傾斜を備えている。
【0024】さらにまた、第2分割体2Bの内面におけ
る第2案内溝34の上方には、案内リブ35が形成され
ている。この案内リブ35は、その固定端よりも自由端
の方が内周側に位置するような傾斜が設定されている。
【0025】さらにまた、図2および図5に示すよう
に、第2分割体2Bの内周面には円弧形状のプレート3
6が配置されている。このプレート36は、第2分割体
2B側に存在する潤滑油が、リングギヤ10側に移行す
ることを抑制するための構成である。このプレート36
は、回転中心C1を中心として配置され、ボルト37に
より第2分割体2Bに対して締め付け固定されている。
なお、プレート36の円周方向の切欠き部分は、リブ3
5に対応する位置に配置されている。上記構成のプレー
ト36は、ドライブシャフト19,20の軸線方向にお
いて、リブ35とほぼ同一の位置に配置されている。
【0026】ここで、図1ないし図4に示された実施例
の構成と、この発明の構成との対応関係を説明する。す
なわち、インプットシャフト5およびカウンタドライブ
ギヤ7が、この発明の第1回転部材に相当する。また、
リングギヤ10が、この発明の第2回転部材に相当し、
案内面32または第1案内溝33または第2案内溝34
またはリブ35のうちの少なくとも一つが、この発明の
案内機構に相当する。
【0027】つぎに上記実施例の動作を説明する。ま
ず、動力源からインプットシャフト5にトルクが入力さ
れてインプットシャフト5が回転すると、この回転が遊
星歯車機構により変換されてカウンタドライブギヤ7が
図1の時計方向に回転する。すると、カウンタドリブン
ギヤ8が反時計方向に回転し、カウンタシャフト6およ
びファイナルドライブギヤ9ならびにリングギヤ10を
介してデフケース11にトルクが伝達される。デフケー
ス11に伝達されたトルクは、ピニオンギヤ16および
サイドギヤ17,18を介してドライブシャフト19,
20に伝達される。すなわち、カウンタドライブギヤ7
およびカウンタドリブンギヤ8の回転が、リングギヤ1
0により減速されてドライブシャフト19,20に伝達
され、ドライブシャフト19,20のトルクにより前輪
が駆動される。つまり、カウンタドライブギヤ7の回転
速度の方が、リングギヤ10の回転速度よりも高い。
【0028】ここで、左右の前輪に作用する抵抗が異な
った場合は、抵抗の高い側のドライブシャフトに接続さ
れたサイドギヤに沿ってピニオンギヤ16が公転し、抵
抗の高い側のサイドギヤが減速された分だけ、反対側の
サイドギヤを速く駆動する。したがって、最終減速機4
は差動装置としての機能をも備えている。
【0029】上記動作中、各ギヤの噛み合い部分および
発熱部分が、潤滑油により潤滑および冷却される。そし
て、各ギヤの噛み合い部分の摩擦熱によりケーシング2
の内部温度が上昇し、かつ、圧力が上昇した場合は、こ
の圧力がブリーザプラグ27を介してケーシング2の外
部に逃がされ、圧力の上昇が抑制される。したがって、
ケーシング2の内部に封入された潤滑油が、密封装置2
5,26の密封部分からケーシング2の外部に漏れるこ
とが防止される。
【0030】また、この実施例によれば、リングギヤ1
0が図1、図3の時計方向に回転し、リングギヤ10の
外周側に存在している潤滑油が回転方向に輸送される。
ここで、ケーシング2の内周面に突出部31および案内
面32ならびに案内溝33が形成されているため、輸送
される潤滑油が突出部31により捕捉されるとともに、
案内面32および第1案内溝33によりリングギヤ10
の外周から内周に向けて輸送される。すると、潤滑油が
第2案内溝34によりさらに内周側に輸送されるととも
に、潤滑油の一部がリブ35により内周側に輸送され
る。
【0031】すなわち、ケーシング2の内部に封入され
た潤滑油のうち、リングギヤ10の外周側に存在する潤
滑油を、リングギヤ10の回転半径が小さく、かつ、回
転速度が低い内周側、具体的には第2分割体2B側に、
強制的に輸送することができる。このため、リングギヤ
10の外周側に存在し、かつ、リングギヤ10の回転に
伴って輸送される潤滑油(飛沫を含む)が、ケーシング
2の内周面に沿ってカウンタドライブギヤ7側に輸送さ
れる(掻き出される)ことが抑制される。したがって、
カウンタドライブギヤ7の回転に伴って撹拌される潤滑
油量が抑制され、潤滑油の泡立ちによりブリーザプラグ
27から外部に漏れることが抑制される。
【0032】また、この実施例では、突出部31により
リングギヤ10の外周面とケーシング2との隙間が局部
的に狭められているため、第2分割体2B側に存在する
潤滑油が、リングギヤ10の外周側に移行することが抑
制される。さらに、この実施例においては、第2分割体
2Bの内周面にプレート36が固定されているため、第
2分割体2B側に存在する潤滑油が所定量以下である場
合は、潤滑油がプレート36により堰止められて第2分
割体2B側に保持される。したがって、リングギヤ10
の外周側に潤滑油が進入することが可及的に抑制され、
カウンタドライブギヤ7側での潤滑油の撹拌が一層抑制
される。
【0033】なお、図1ないし図5の実施例では、ケー
シング2の内部に、案内面32および第1案内溝33お
よび第2案内溝34およびリブ35がすべて配置されて
いるが、これらの案内機構のうちの少なくとも一つをケ
ーシング2の内部に設けることも可能である。
【0034】また、特に図示しないが、ケーシング2の
内周面におけるリングギヤ10の外周側に、リングギヤ
10の軸線方向に延びる案内溝のみを設ける構成を採用
してもよい。この案内溝を採用した場合、リングギヤ1
0の外周側の潤滑油が軸線方向に輸送され、その後、潤
滑油が自重によりケーシング2の底部側に移行し、潤滑
油がブリーザプラグ27またはカウンタドライブギヤ7
側に輸送されることを防止できる。したがって、上記実
施例と同様の効果を得られる。
【0035】ここで、上記の具体例に基づいて開示され
たこの発明の特徴的な構成を列挙すれば以下の通りであ
る。すなわち、潤滑油が封入されたケーシングと、この
ケーシングの内部に配置された第1回転部材および第2
回転部材とを備え、前記第1回転部材と前記第2回転部
材とが、軸線方向の投影領域が相互に異なる位置に配置
され、前記ケーシングにおける前記第1回転部材側に、
前記ケーシングの内部と外部とを連通する通気路が形成
されている潤滑装置において、前記ケーシングの内部
に、前記第2回転部材の外周側の潤滑油を捕捉し、か
つ、捕捉した潤滑油を内周方向に案内する案内機構が設
けられていることを特徴とする潤滑装置。
【0036】また、潤滑油が封入されたケーシングと、
このケーシングの内部に配置され、かつ、相互にトルク
伝達可能に接続されたカウンタドライブギヤおよびカウ
ンタドリブンギヤならびにリングギヤと、このリングギ
ヤにピニオンギヤおよびサイドギヤを介して接続された
ドライブシャフトとを備え、前記カウンタドライブギヤ
と前記リングギヤとが、軸線方向の投影領域が相互に異
なる位置に配置され、前記ケーシングにおける前記カウ
ンタドライブギヤ側に、前記ケーシングの内部と外部と
を連通する通気路が形成されている差動装置の潤滑機構
において、前記ケーシングの内部に、前記リングギヤの
外周側の潤滑油を捕捉し、かつ、捕捉した潤滑油を内周
方向に案内する案内機構が設けられていることを特徴と
する差動装置の潤滑機構。
【0037】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、第2回
転部材の回転に伴って輸送される潤滑油が案内機構によ
り捕捉され、かつ、捕捉された潤滑油が通気路または第
1回転部材側に輸送されることが抑制される。したがっ
て、第1回転部材の回転により撹拌される潤滑油量が減
少し、潤滑油が通気路から漏れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の潤滑装置の適用対象であるトランス
アクスルのケーシングを示す側面端面図である。
【図2】図1に示されたケーシングに内蔵された最終減
速機の構成を示す平面断面図である。
【図3】図1の実施例で用いられるケーシングの第1分
割体を示す部分的な側面図である。
【図4】図3に示された第1分割体の内周面の形状を示
す図である。
【図5】図1の実施例で用いられるケーシングの第2分
割体を示す部分的な側面図である。
【符号の説明】
5 インプットシャフト 7 カウンタドライブギヤ 10 リングギヤ 27 ブリーザプラグ 31 突出部 32 案内面 33 第1案内溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安江 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 飯島 祥浩 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 和之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 宮崎 光史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油が封入されたケーシングと、この
    ケーシングの内部に配置された第1回転部材および第2
    回転部材とを備え、前記第1回転部材と前記第2回転部
    材とが、軸線方向の投影領域が相互に異なる位置に配置
    され、前記ケーシングにおける前記第1回転部材の外周
    側に、前記ケーシングの内部と外部とを連通する通気路
    が形成されている潤滑装置において、 前記ケーシングの内部に、前記第2回転部材の回転に伴
    って輸送される潤滑油を捕捉し、かつ、捕捉した潤滑油
    が前記第1回転部材または前記通気路側に輸送されるこ
    とを抑制する案内機構が設けられていることを特徴とす
    る潤滑装置。
JP9291691A 1997-10-08 1997-10-08 潤滑装置 Pending JPH11108163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9291691A JPH11108163A (ja) 1997-10-08 1997-10-08 潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9291691A JPH11108163A (ja) 1997-10-08 1997-10-08 潤滑装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11108163A true JPH11108163A (ja) 1999-04-20

Family

ID=17772166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9291691A Pending JPH11108163A (ja) 1997-10-08 1997-10-08 潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11108163A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006275164A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用デファレンシャル装置
JP2008151202A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Toyota Motor Corp 車両用変速機
WO2011121861A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-06 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用変速機
JP2013019500A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Honda Motor Co Ltd 小型車両用パワーユニットにおけるギヤ室の潤滑構造
US8371978B2 (en) 2010-03-31 2013-02-12 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle transmission
JP2014206254A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 本田技研工業株式会社 ケーシングの構造
JP2014222088A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 本田技研工業株式会社 無段変速機
JP2015094389A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 本田技研工業株式会社 変速機の潤滑構造
WO2015146632A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 動力伝達装置
US10316956B2 (en) * 2014-03-27 2019-06-11 Aisin Aw Co., Ltd. Power transfer device
JP2020186761A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 スズキ株式会社 車両用駆動装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006275164A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用デファレンシャル装置
JP2008151202A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Toyota Motor Corp 車両用変速機
JP4670806B2 (ja) * 2006-12-15 2011-04-13 トヨタ自動車株式会社 車両用変速機
JP5429364B2 (ja) * 2010-03-31 2014-02-26 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用変速機
CN102770691A (zh) * 2010-03-31 2012-11-07 爱信艾达株式会社 车辆用变速器
US8371978B2 (en) 2010-03-31 2013-02-12 Aisin Aw Co., Ltd. Vehicle transmission
JPWO2011121861A1 (ja) * 2010-03-31 2013-07-04 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用変速機
WO2011121861A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-06 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用変速機
DE112010004719B4 (de) * 2010-03-31 2017-07-13 Aisin Aw Co., Ltd. Fahrzeuggetriebe
JP2013019500A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Honda Motor Co Ltd 小型車両用パワーユニットにおけるギヤ室の潤滑構造
JP2014206254A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 本田技研工業株式会社 ケーシングの構造
JP2014222088A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 本田技研工業株式会社 無段変速機
JP2015094389A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 本田技研工業株式会社 変速機の潤滑構造
WO2015146632A1 (ja) * 2014-03-27 2015-10-01 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 動力伝達装置
US10316956B2 (en) * 2014-03-27 2019-06-11 Aisin Aw Co., Ltd. Power transfer device
JP2020186761A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 スズキ株式会社 車両用駆動装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20110051199A (ko) 윤활제 흐름제어를 제공하는 차동장치의 커버
JPH11108163A (ja) 潤滑装置
JPH063255B2 (ja) 自動変速機のトランスアクスルケ−ス
JP2010223344A (ja) 潤滑装置
JP7269795B2 (ja) 変速装置
EP4151887B1 (en) Drive device
CN218818069U (zh) 一种轴承润滑结构及变速器
JP2018031447A (ja) 動力伝達装置
JPH0854052A (ja) 差動機構の潤滑構造
JPH0561497B2 (ja)
CN213575465U (zh) 变速箱
CN216112076U (zh) 一种动力传动过渡箱
EP2112405B1 (en) Structure for lubricating power transmission device
CN212717911U (zh) 一种行星齿轮变速器润滑系统
CN210686923U (zh) 行星排动力系统、混合动力系统及车辆
KR200170922Y1 (ko) 자동차용 변속기의 기어축베어링에 오일을 공급하기 위한 구조
JP2010048286A (ja) 動力伝達装置
JPH10306868A (ja) インタアクスルデフの潤滑装置
JP2000274517A (ja) 車両用変速装置の潤滑構造
JP2591408Y2 (ja) デファレンシャルのブリーザ装置
JPH094700A (ja) 遊星歯車機構の潤滑構造
JPH0744844Y2 (ja) ディファレンシャル装置における潤滑機構
JP6740936B2 (ja) 軸受潤滑構造
JPH0670459B2 (ja) 4輪駆動用自動変速機の潤滑油冷却装置
JPH0211261Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040203