JPH11107569A - 入出庫部の車止め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】入出庫部において、入庫停止を正確に実施で
き、さらに前進出庫をスムーズに行う。 【解決手段】車輪ＦＷを介して車を左右方向に搬送可能
な入出庫用前輪コンベヤ５の前部に、ブロックリフト装
置１５によりコンベヤ搬送面に沿う待機位置Ｌとコンベ
ヤ搬送面上方の係止位置Ｈとの間で出退自在な係止ブロ
ック１４を配設した。出庫時には係止ブロックを待機位
置に後退してスムーズに発進できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、立体駐車場の入出
庫部で車が前進して入庫および出庫される入出庫部にお
いて、入出庫コンベヤや入出庫コンベヤ付ターンテーブ
ル、入出庫コンベヤ付昇降台などに配置される立体駐車
設備の車止め装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、車を入出庫部に進入させて一定位
置で停止させる車止め装置は、たとえば停止基準となる
前輪用コンベヤのスラットバーに、凸形の固定係止具を
突設したり、またはスラットバーに前輪がはまり込む車
輪止め凹部を形成したものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、立体駐車場の
初めての利用者は、この固定係止具や車輪止め凹部の意
味が理解できず、１回で規定位置に停止できる利用者は
ほとんどいないのが現状で、数回の前後進を繰り返し、
係員の指示により初めて規定位置に停止させることがで
きる。また固定係止具では、出庫時に前進で通り抜けす
る場合、走行面の凹凸が利用者に不快感を与えていた。
また車輪止め凹部でも同様に、発進時にアクセルをある
程度踏み込む必要があり、吹かし過ぎによる誤操作の恐
れがあり、また凹凸の津宇梶に生じる振動により、装置
の寿命が損なわれるという問題があった。

【０００４】本発明のうち請求項１記載の発明は、上記
問題点を解決して、入庫停止を１回で正確に行えるとと
もに、通り抜け発進時に振動や不快感もなく、スムーズ
に発進できる入出庫部の車止め装置を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項１記載の発明は、前進して入庫される
とともに前進して発信される入出庫部に配置され、車の
車輪を係止して位置決め停止するための入出庫部の車止
め装置であって、車輪を介して車を左右方向に搬送可能
な入出庫用コンベヤの車輪停止位置の前部に、ブロック
リフト装置によりコンベヤ搬送面以下の待機位置とコン
ベヤ搬送面上方の係止位置との間で出退自在な係止ブロ
ックを配設したものである。

【０００６】上記構成によれば、入庫時には、ブロック
リフト装置により係止ブロックを係止位置に上昇させ
て、コンベヤ上に進入した車の前輪を確実に係止し、車
を１度で正確に停止させることができる。そして出庫時
には、ブロックリフト装置により係止ブロックを待機位
置に下げることで、車をスムーズかつ安全に発進させる
ことができ、振動もなく装置の寿命を縮めることもな
い。

【０００７】

【発明の実施の形態】ここで、本発明に係る立体駐車設
備の入出庫部に設けられた車止め装置の実施の形態を図
１〜図６に基づいて説明する。

【０００８】図２，３に示すように、出入り口に開閉自
在な入出庫用シャッター２が配設された入出庫部１に
は、入庫された車の方向を９０度変更して駐車階の駐車
室に入庫し、さらに駐車室から出庫された車の出庫方向
を９０度変更するためのターンテーブル３が垂直軸心周
りに旋回自在に配設されている。そして、このターンテ
ーブル３には、入出庫部１から各駐車階に昇降自在な昇
降装置の昇降台４が嵌合配置されている。

【０００９】この昇降台４には、車を横送りするため
に、停止基準となる前輪ＦＷを搬送する前輪用コンベヤ
５と、前輪用コンベヤ５と同期駆動されて後輪を搬送す
る後輪用コンベヤ６とが搭載され、両コンベヤは、チェ
ーンのリンク間にスラットバーがそれぞれ掛け渡された
スラットコンベヤにより構成されている。そして、前輪
用コンベヤ５の前部に本発明に係る車止め装置７が配設
されている。

【００１０】この車止め装置７は、図 に示すように、
昇降台フレーム１１に立設されたガイド部材１２に昇降
自在に案内されるリフトプレート１３を介して幅方向に
配設された係止ブロック１４と、この係止ブロック１４
を前輪用コンベヤ５の搬送面に沿う待機位置Ｌと搬送面
の上方に所定高さｈで突出する係止位置Ｈの間で昇降さ
せるブロックリフト装置１５とで構成され、入出庫部１
には、車の停止を確認するための停止位置検出装置１６
が設けられている。ここで係止位置Ｈの係止ブロック１
４の高さｈは、車の底部部材に接触せず、十分に車輪の
前進を防止できる高さに設定されている。

【００１１】前記ブロックリフト装置１５は、図１およ
び図４〜７に示すように、昇降台フレーム１１に軸受を
介して前後方向に配設された左右一対の支軸２１Ａ，２
１Ｂと、両支軸２１Ａ，２１Ｂを連動するためのリンク
レバー２２ａ，２２ｂおよびリンクアーム２２ｃからな
る平行リンク機構２２と、支軸２１Ａに駆動レバー２３
を介して９０度往復回動させるリフトシリンダ２４と、
両支軸２１Ａ，２１Ｂにそれぞれ取付けられて先端部の
リフトローラ２５ａ，２５ｂによりリフトプレート１３
の受動部１３ａ，１３ｂを押し上げるリフトレバー２５
Ａ，２５Ｂとで構成され、リフトシリンダ２４を出退さ
せることにより、支軸２１Ａ，２１Ｂを介してリフトレ
バー２５Ａ，２５Ｂを回動させ、係止ブロック１４を待
機位置Ｌと係止位置Ｈの間で平行出退移動させることが
できる。

【００１２】前記停止位置検出装置１６は、図１および
図２に示すように、３組の光電管センサ３１，３２，３
３からなり、入庫位置で投受光器３１ａ，３１ｂの光軸
Ｓ１が車体Ｍを斜めに横切る車体検知センサ３１と、投
受光器３２ａ，３２ｂの光軸Ｓ２が車止め装置７の係止
位置の係止ブロック１４上方を横切る異常検知センサ３
２と、投受光器３３ａ，３３ｂの光軸Ｓ３が係止位置Ｈ
の係止ブロック１４の後部で前輪コンベヤ５上を横切る
前輪検知センサ３３とで構成されている。

【００１３】上記構成において、車が入庫される場合に
は、ブロックリフト装置１５により係止ブロック１４が
係止位置Ｈに上昇されている。車は、出入り口からター
ンテーブル３のテーブル板を介して後輪コンベヤ６上に
進入し、さらにテーブル板から前輪コンベヤ５に移動さ
れる。そして、前輪コンベヤ５からさらに前進する位置
で係止ブロック１４に係止されて停止される。ここで、
停止位置検出装置１６では、３組のセンサ３１，３２，
３３が作動されて、車体検知センサ３１および前輪検セ
ンサ３３により、車体Ｍと前輪ＦＷの停止位置が確認さ
れるとともに、異常検知センサ３２により、前輪ＦＷが
係止ブロック１４を乗り越えて停止していないかどうか
が確認される。さらに運転者および同乗者が降車して入
出庫部１から出た後、ターンテーブル３が駆動され、昇
降台４が目的の駐車階まで上昇される。

【００１４】出庫時には、入出庫部１に下降されてター
ンテーブル３に停止された昇降台４が、前部を出入り口
に向くように旋回され停止される。次いで入出庫用シャ
ッター２が開けられて運転者が入室し、車に乗り込む。
この時、車止め装置７は、ブロックリフト装置１５が駆
動されて係止ブロック１４が待機位置Ｌに退入されてお
り、前輪ＦＷと後輪は係止ブロック１４上をスムーズに
通り抜けて車が発進され、出庫が完了する。

【００１５】上記実施の形態によれば、入出庫部１の車
乗り込み位置までの走行区間で走行面が平滑となるた
め、運転者に不安感や違和感を与えることがない。また
前輪ＦＷを係止ブロック１４に当接させて停止するた
め、停止位置に確実に停止させることができる。また出
庫時には、係止ブロック１４が待機位置Ｌに下降される
ことから、凹凸がなくスムーズに発進させることがで
き、アクセルのふかし過ぎによる誤動差の恐れも無い。
これにより、利用者に容易に利用できる安全な構造を提
供することができる。

【００１６】

【発明の効果】以上に述べたごとく本発明の請求項１記
載の発明によれば、入庫時には、リフト装置により係止
ブロックを係止位置に上昇させて、コンベヤ上に進入し
た車の車輪を確実に係止し、車を１度で正確に停止させ
ることができる。なお、後輪の前部に設置することもで
き、この場合には、前輪の通過後に係止ブロックを待機
位置から係止位置に上昇させればよい。そして出庫時に
は、リフト装置により係止ブロックを待機位置に下げる
ことで、車をスムーズかつ安全に発進させることがで
き、振動もなく装置の寿命を縮めることもない。

【００１７】また請求項１記載の発明によれば、前輪の
位置を確認することができるので、ま車を確実に停止位
置に停止させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る車止め装置の実施の形態を示す側
面図である。

【図２】同車止め装置を有する入出庫部の平面図であ
る。

【図３】同車止め装置を有するターンテーブルのターン
テーブル断面図である。

【図４】同車止め装置の平面部分断面図である。

【図５】図４に示すＡ−Ａ断面図である。

【図６】図４に示すＢ−Ｂ断面図である。

【図７】図４に示すＣ−Ｃ部分断面図である。

【符号の説明】

１ 入出庫部 ３ ターンテーブル ４ 昇降台 ５ 前輪コンベヤ ６ 後輪コンベヤ ７ 車止め装置 １４ 係止ブロック １５ ブロックリフト装置 １６ 停止位置検出器 ２１Ａ，２１Ｂ 支軸 ２２ 平行リンク機構 ２３ 駆動レバー ２４ リフトシリンダ ３１ 車体検知センサ ３２ 異常検知センサ ３３ 前輪検知センサ Ｈ 係止位置 Ｌ 待機位置 Ｓ１〜Ｓ３ 光軸 ＦＷ 前輪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武知 英一 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 白水 真之 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28号 日立造船株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前進して入庫されるとともに前進して出
   庫される入出庫部に配置され、車の車輪を係止して位置
   決め停止するための入出庫部の車止め装置であって、 車輪を介して車を左右方向に搬送可能な入出庫用前輪コ
   ンベヤの車輪停止位置の前部に、ブロックリフト装置に
   よりコンベヤ搬送面に沿う待機位置とコンベヤ搬送面上
   方の係止位置との間で出退自在な係止ブロックを配設し
   たことを特徴とする入出庫部の車止め装置。
2. 【請求項２】 係止位置の係止ブロックの上方と前輪コ
   ンベヤ上側に、それぞれ光軸が通過して前輪を検出する
   停止位置検出センサを配置したことを特徴とする入出庫
   部の車止め装置。