JPH11107568A - 櫛歯式立体収納設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造の櫛歯式受渡し機構で、離れた収
納室に荷を受渡し可能とし、空間の有効利用を図る。 【解決手段】収納室３を、搬送空間１側の手前側収納室
３ｉと奥側の奥側収納室３ｏとを有する複数連収納室に
構成し、搬送台車２に、搬送台車２上から奥側駐車室３
ｏまでシフトレール２４に案内されて出退自在なシフト
台車１１と、このシフト台車１１を出退移動させるパン
タグラフ式出退装置１２とを配設し、シフト台車１１
に、各収納室３，４の固定櫛歯１３Ｆ，１３Ｒを上下方
向に通過可能な可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒと、この可動櫛
歯１４Ｆ，１４Ｒを上下方向に駆動する櫛歯リフト装置
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、固定された櫛歯に
対して上下方向に通過する櫛歯を利用して車などの大型
の荷を受け渡しする櫛歯式立体収納設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、大型の荷、たとえば車を収容する
立体駐車設備には、設置する空間スペースを有効利用す
るために、駐車室を奥行き方向に２台または３台収容す
るものが提案されている。これらの立体駐車設備は、通
常パレットを介して車を受け渡しするパレット式か、ま
たは車を直接受け渡しするスラット式コンベヤ装置に構
成されている。これらの形式の他に、櫛歯形のホークを
利用して車を受け渡しする櫛歯式立体駐車装置もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、コンベヤ式立
体駐車設備は、高価で複雑であり、保守点検個所が多く
なるという問題があり、またパレット式立体駐車装置
は、駐車室と搬送台車との受け渡し機構が複雑で、また
入出庫に時間がかかるという問題があった。

【０００４】一方、従来の櫛歯式は、構造も簡単で入出
庫時間も短いが、片持ち式で可動櫛歯を駐車室まで出退
するため、大きいストロークで移動して入出庫するに
は、バランス的およびフレームの強度的な問題が大き
く、実用化が困難であった。

【０００５】本発明のうち請求項１記載の発明は、上記
問題点を解決して、櫛歯式であっても、大きいストロー
クで移動させても、スムーズに安定して入出庫すること
ができる櫛歯式立体収納設備を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項１記載の発明は、複数の収納階にそれ
ぞれ形成された搬送空間に沿って走行自在な搬送台車
と、前記搬送空間の側部に形成された複数の収納室と、
これら収納室の一部で各収納階にわたって形成された昇
降空間に昇降自在な昇降台が配置された昇降装置とを具
備し、少なくとも搬送台車と収納室に設けられて上下方
向に通過可能な櫛歯により荷を受け渡しする櫛歯式立体
収納設備において、前記収納室の一部を、少なくとも搬
送空間側の手前側収納室と奥側の奥側収納室とを有する
複数連収納室に構成し、前記搬送台車に、搬送台車上か
ら奥側駐車室までガイド部材に案内されて出退自在なシ
フト台車と、このシフト台車を出退移動させるシフト台
車送り手段とを配設し、前記シフト台車に、各収納室の
固定櫛歯を上下方向に通過可能な可動櫛歯と、この可動
櫛歯を上下方向に駆動する櫛歯リフト装置を配設したも
のである。

【０００７】上記構成によれば、搬送台車に奥側の収納
室に出退されるシフト台車を設けるとともに、このシフ
ト台車に櫛歯リフト装置により昇降駆動される可動櫛歯
を設けたので、重量のある荷であっても片持ち支持にな
らずに安定して搬送できるとともに、収納室との間で荷
を正確に受渡しすることができる。したがって、収納室
の奥側にも容易かつ正確に荷を搬送することができ、櫛
歯による受渡し機構とあいまって、簡単な構造でメンテ
ナンスも少なく、多くの荷を収納できる立体収納設備を
提供することができる。

【０００８】また請求項２記載の発明は、上記構成にお
いて、シフト台車送り手段を、搬送台車と受渡し台車と
の間に伸縮自在に連結されたパンタグラフ式出退機構に
より構成し、前記搬送台車に、パンタグラフ式出退機構
を垂直軸心周りに反転させて、搬送空間両側の収納室に
荷を受渡し可能な出退反転装置を配設したものである。

【０００９】上記構成によれば、シフト台車送り手段に
パンタグラフ式出退機構を採用したので、シフト台車を
安定して正確に出退移動させることができ、出退反転装
置により、１つの出退機構で搬送台車両側の収納室への
荷の受渡しが可能となる。

【００１０】さらに請求項３記載の発明は、上記構成に
おいて、昇降台にシフト台車が進入可能な搬入出空間が
形成されるとともに、可動櫛歯が上下方向に通過可能な
台付固定櫛歯を配設し、これら台付固定櫛歯間に、荷を
櫛歯長さ方向に搬送可能な移載用コンベヤを台付固定櫛
歯の受け面の上下位置に昇降自在に配設したものであ
る。

【００１１】上記構成によれば、台付固定櫛歯間を昇降
する移載用コンベヤにより、入出庫部での荷の移載を容
易に行うことができる。さらに請求項４記載の発明は、
複数の収納階にわたって形成された昇降空間に昇降台が
昇降自在に配置された昇降装置と、前記昇降空間の両側
に配置された複数の収納室とを具備し、前記昇降台と収
納室の間で上下方向に通過可能な櫛歯により荷を受け渡
しする櫛歯式立体収納装置において、前記収納室少なく
とも一部を、昇降空間側の手前側収納室と搬送空間外側
の奥側収納室とを有する複数連収納室に構成し、前記昇
降台に、昇降台上から奥側駐車室までガイド部材に案内
されて出退自在なシフト台車と、このシフト台車を出退
移動させるシフト台車送り手段とを配設し、前記シフト
台車に、各収納室の固定櫛歯を上下方向に通過可能な可
動櫛歯と、この可動櫛歯を上下方向に駆動するリフト装
置を配設したものである。

【００１２】上記構成によれば、昇降台に、奥側の収納
室に出退されるシフト台車を設けるとともに、このシフ
ト台車に櫛歯リフト装置により昇降駆動される可動櫛歯
を設けたので、重量のある荷であっても片持ち支持にな
らずに安定して搬送できるとともに、収納室との間で荷
を正確に受渡しすることができる。したがって、収納室
の奥側にも容易かつ正確に荷を搬送することができ、櫛
歯による受渡し機構とあいまって、簡単な構造でメンテ
ナンスも少なく、多くの荷を収納できる立体収納設備を
提供することができる。

【００１３】また請求項５記載の発明は、シフト台車送
り手段を、昇降台とシフト台車との間に伸縮自在に連結
されたパンタグラフ式出退機構により構成し、昇降台
に、シフト台車送り手段とシフト台車とを垂直軸心周り
に反転可能で、昇降空間両側の収納室に荷を受渡し可能
な出退反転装置を配設したものである。

【００１４】上記構成によれば、シフト台車送り手段に
パンタグラフ式出退機構を採用したので、シフト台車を
安定して正確に出退移動させることができ、出退反転装
置により、搬送台車両側の収納室への荷の受渡しが可能
となる。

【００１５】

【発明の実施の形態】ここで、本発明に係る収納対象を
車とした櫛歯式立体駐車設備の実施の形態を図１〜図９
に基づいて説明する。

【００１６】図１に示すように、この立体駐車設備は、
複数の収納階Ｂ１〜Ｂ３にそれぞれ形成された搬送空間
１に沿って走行自在に配置された搬送台車２と、前記搬
送空間１の両側に配置された複数の収納室３，４と、こ
れら収納室４の１つで各収納階Ｂ１〜Ｂ３および入出庫
階Ｆにわたる昇降空間５に昇降台６が昇降自在に配置さ
れた昇降装置７とが具備されており、収納室３は、搬送
空間１側の手前側収納室３ｉと搬送空間１外側の奥側収
納室３ｏとを有する２連収納室に構成されている。また
入出庫階Ｆ１には、昇降台６との間で車を受渡しする入
出庫コンベヤ装置８が配設されている。

【００１７】図２に示すように、前記搬送台車２には、
搬送台車２上から奥側収納室３ｏまで出退自在なシフト
台車１１と、このシフト台車１１を出退移動させるシフ
ト台車送り手段であるパンタグラフ式出退機構１２とが
配設され、シフト台車１１に、各収納室３，４の固定櫛
歯１３Ｆ，１３Ｒを上下方向に通過可能な可動櫛歯１４
Ｆ，１４Ｒと、この可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒを上下方向
に昇降駆動する櫛歯リフト装置１５が配設されている。

【００１８】また昇降台６には、図７に示すように、シ
フト台車１１が進入可能な搬入出空間１６が形成される
とともに、可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒが上下方向に通過可
能な台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒが配設され、これら台
付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒ間に、入出庫階Ｆ１で車を櫛
歯長さ方向に搬送して入出庫コンベヤ装置８との間で受
渡しする移載用コンベヤ１８Ｆ，１８Ｒがコンベヤ昇降
装置１９を介して昇降自在に配設されている。

【００１９】以下、その詳細を説明する。図２に示すよ
うに、前記各収納室３ｏ，３ｉ，４には、搬送空間１に
連通する受渡し空間２１が形成され、受渡し空間２１の
前後に、左右の側部フレーム２２，２３から前後方向に
一定間隔をあけて車輪を支持可能な複数のホークが内側
に突出された前輪用固定櫛歯１３Ｆおよび後輪用固定櫛
歯１３Ｒが配設されている。また、受渡し空間２１に
は、シフト台車１１の移動を案内するガイド部材である
シフトレール２４がそれぞれ配設されている。

【００２０】前記搬送台車２には、台車本体２５の四隅
に搬送空間１に沿って配設された走行レール１ａを走行
する走行車輪２６と、これら走行車輪２６の一部または
全部を回転駆動する走行駆動装置（図示せず）とが設け
られており、また図３，図４に示すように、台車本体２
５上に出退反転装置２７を介してパンタグラフ式出退機
構１２が設けられている。

【００２１】この出退反転装置２７は、台車本体２５に
軸受を介して回転自在に支持された垂直反転軸２８に反
転テーブル２９が取り付けられ、スプケットとチェーン
からなる伝動機構により連結された反転用モータ３０に
より反転駆動される。またパンタグラフ式出退機構１２
は、反転テーブル２９の側部に、出退用モータ３１に連
結されて回転駆動される出退用ねじ軸３２が接線方向に
配設され、出退用ねじ軸３２の正逆方向のねじ部に螺合
された雌ねじ部材３３，３３に、パンタグラフ本体３４
を構成する基端側リンクアーム３４ａの端部がそれぞれ
回動自在にピン連結され、出退用ねじ軸３２の作用で雌
ねじ部材３３，３３を互いに接近離間することにより、
基端側リンクアーム３４ａを開閉してパンタグラフ本体
３４を伸縮することができる。また、パンタグラフ本体
３４の先端側リンクアーム３４ｂには、雌ねじ部材３
３，３３が最大に離間した収縮位置で先端部が旋回テー
ブル２９の中心位置上方に位置する補助アーム３５がピ
ンおよびガイドアーム３６を介して連結されており、補
助アーム３５の先端部に垂直ピン３７を介して回動自在
にシフト台車１１の台車フレーム１１ａに連結されてい
る。したがって、パンタグラフ式出退機構１２の収縮位
置で反転モータ３０により反転テーブル２９を反転させ
ると、旋回テーブル２９とシフト台車１１が垂直ピン３
７でのみ連結されていることから、パンタグラフ式出退
機構１２のみが反転され、シフト台車１１は静止されて
反転されることがない。これにより、パンタグラフ式出
退機構１２の出退方向を反転させてシフト台車１１を搬
送台車２の両側方に出退させることができる。

【００２２】図５，図６に示すように、シフト台車１１
には、台車フレーム１１ａの四隅位置に搬送台車２上お
よびシフトレール２４上を走行自在なガイド車輪４１が
配設されている。そして、台車フレーム１１ａの前部お
よび後部には、前輪用可動櫛歯１４Ｆを有する櫛歯支持
体４２Ｆと，後輪用可動櫛歯１４Ｒを有する櫛歯支持体
４２Ｒがリフトレール４３Ｆ，４３Ｒおよびリニアベア
リングを介して昇降自在に配置され、櫛歯リフト装置１
５により櫛歯支持体４２Ｆ，４２Ｒを介して可動櫛歯１
４Ｆ，１４Ｒを昇降駆動するように構成される。前記櫛
歯リフト装置１５は、台車フレーム１１ａに、リフト用
モータ４３によりウォームギャ機構４４，４４を介して
回転駆動されるリフト駆動軸４５，４５が配設され、リ
フト駆動軸４５，４５の両端部にそれぞれ巻取り用スプ
ロケット４６Ｆ，４６Ｒが取付けられている。そして、
これら巻取り用スプロケット４６Ｆ，４６Ｒと櫛歯支持
体４２Ｆ，４２Ｒの間にリフトチェーン４７Ｆ，４７Ｒ
が連結され、リフト用モータ４３を正逆転駆動すること
により、この巻取り用スプロケット４６Ｆ，４６Ｒにリ
フトチェーン４７Ｆ，４７Ｒを巻取りまたは繰出して、
櫛歯支持体４２Ｆ，４２Ｒを介して可動櫛歯１４Ｆ，１
４Ｒを固定櫛歯１３Ｆ，１３Ｒを通過する一定範囲で昇
降させ、シフト台車４と収納室３，４との間で車を受渡
しすることができる。

【００２３】図７〜図９に示すように、昇降台６には、
シフト台車１１が進入可能な搬入出空間１６が形成され
るとともに、可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒが上下方向に通過
可能な台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒが配設され、これら
台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒ間に、入出庫階Ｆ１で車を
櫛歯長さ方向に搬送して入出庫コンベヤ装置８との間で
受渡しする移載用コンベヤ１８Ｆ，１８Ｒがコンベヤ昇
降装置１９を介して昇降自在に配設されている。

【００２４】前記昇降台６の台フレーム６ａには、台付
固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒが櫛歯支持フレーム５１を介し
て配設されるとともに、中間位置に形成された搬入出空
間１６に、シフト台車１１を案内する前後一対の台付シ
フトレール５２が配設されている。また移載用コンベヤ
１８Ｆ，１８Ｒは、搬入出空間１６前後のコンベヤフレ
ーム５３Ｆ，５３Ｒに支持された左右一対のコンベヤ駆
動軸５４，５４およびコンベヤ従動軸５５，５５にそれ
ぞれ台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒの隙間ピッチでスプロ
ケットが配設され、これらスプロケット間に搬送チェー
ン５６Ｆ，５６Ｒが巻張され、コンベヤ駆動軸５５に連
結連動されたコンベヤ駆動モータ５０，５０により駆動
される。さらにコンベヤ昇降装置１９は、昇降用モータ
５７と、昇降用モータ５７により連動機構および連動軸
５８を介して駆動される４台のコンベヤ昇降ジャッキ５
９Ｆ，５９Ｒからなり、コンベヤ昇降ジャッキ５９Ｆ，
５９Ｒにより前後のコンベヤフレーム５３Ｆ，５３Ｒを
同期して昇降可能に構成される。これにより、搬送台車
２と昇降台６との間で車を受渡しする場合に、搬送チェ
ーン５６上の搬送面を、図８のように台付固定櫛歯１７
Ｆ，１７Ｒとの間に可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒが挿入可能
な下限位置まで下降させ、入出庫階Ｆ１で入出庫コンベ
ヤ８と昇降台６との間で車を受渡しする場合に、図 の
ように台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒより上位となる上限
位置との間で昇降させることができる。

【００２５】上記構成において、車を収納室３に入庫す
る場合、入出庫コンベヤ８上に車が停止されると、昇降
台６が入出庫階Ｆ１に上昇され停止される。そしてコン
ベヤ昇降装置１９により移載用コンベヤ１８Ｆ，１８Ｒ
が上限位置まで上昇されると、入出庫コンベヤ８および
移載用コンベヤ１８Ｆ，１８Ｒが駆動されて車が入出庫
コンベヤ８から昇降台６上に移載される。さらにコンベ
ヤ昇降装置１９により移載用コンベヤ１８Ｆ，１８Ｒが
下降されて車が台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒに受け渡さ
れ、下限位置に待機される。

【００２６】昇降装置７により昇降台６が下降されて目
的の駐車階Ｂ２に停止されると、昇降台６に対向して停
止された搬送台車２からシフト台車１１がパンタグラフ
式出退装置１２により昇降台６の搬入出空間１６に移動
され、ついで櫛歯リフト装置１５により可動櫛歯１４
Ｆ，１４Ｒが台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒの隙間を通っ
て上昇され、車が台付固定櫛歯１７Ｆ，１７Ｒから可動
櫛歯１４Ｆ，１４Ｒに受け渡される。そして、パンタグ
ラフ式出退装置１２によりシフト台車１１が昇降台６か
ら後退されて搬送台車２上に復帰され、車が搬送台車２
上に移送される。

【００２７】搬送台車２が搬送空間１に沿って移動され
るとともに、出退反転装置２７によりが１８０度反転さ
れ、目的の収容室３に対向して停止される。そして、パ
ンタグラフ式出退装置１２によりシフト台車１１が受渡
し空間２１に沿ってシフトレール２４上を移動され奥側
収納室３ｏに停止される。次いで櫛歯リフト装置１５に
より可動櫛歯１４Ｆ，１４Ｒが固定櫛歯１３Ｆ，１３Ｒ
間通って下降され、車がリフト台車１１から奥側収納室
３ｏに受け渡される。その後、グラフ式出退装置１２に
よりシフト台車１１が後退されて搬送台車２上に復帰さ
れる。

【００２８】出庫作業は逆の手順で行われる。上記実施
の形態によれば、櫛歯式立体駐車装置であっても、搬送
空間１から奥側に２連以上の収納室３ｉ，３ｏを設け
て、空間を有効に利用でき、構造が簡易で故障率の低い
立体駐車設備を提供することができる。また収納室３，
４は構造が簡単で、駆動部分もなくメンテナンスフリー
であり、保守点検に要する時間および費用を大幅に低減
することができる。

【００２９】上記実施の形態では、搬送台車２にシフト
台車１１を設けた立体駐車設備を示したが、図１０に示
すように、昇降台６１の昇降空間５の両側に収納室６２
Ａ〜６２Ｅを設けて、昇降台６１から直接収納室６２Ａ
〜６２Ｄに車を入出庫する小型の立体駐車設備では、昇
降装置６０の昇降台６１に、上記実施の形態と同一構造
のシフト台車６３を搭載してもよい。上記実施の形態に
おいて、同一部材には同一符号を付して説明を省略す
る。この実施の形態においても、先の実施の形態同一の
効果を奏することができる。

【００３０】なお、上記各実施の形態では、車を収納対
象としたが、コンテナやパッケージングされた大型の荷
などであってもよい。

【００３１】

【発明の効果】以上に述べたごとく本発明の請求項１記
載の発明によれば、搬送台車に、奥側の収納室に出退さ
れるシフト台車を設けるとともに、このシフト台車に櫛
歯リフト装置により昇降駆動される可動櫛歯を設けたの
で、重量のある荷であっても片持ち支持にならずに安定
して搬送できるとともに、収納室との間で荷を正確に受
渡しすることができる。したがって、収納室の奥側にも
容易かつ正確に荷を搬送することができ、櫛歯による受
渡し機構とあいまって、簡単な構造でメンテナンスも少
なく、多くの荷を収納できる立体収納設備を提供するこ
とができる。

【００３２】また請求項２記載の発明によれば、シフト
台車送り手段にパンタグラフ式出退機構を採用したの
で、シフト台車を安定して正確に出退移動させることが
でき、出退反転装置により、１代の出退機構で搬送台車
両側の収納室への荷の受渡しが可能となる。

【００３３】さらに請求項３記載の発明によれば、台付
固定櫛歯間を昇降する移載用コンベヤにより、入出庫部
での荷の移載を容易に行うことができる。さらに請求項
４記載の発明によれば、昇降台に収納室に出退されるシ
フト台車を設けるとともに、このシフト台車に櫛歯リフ
ト装置により昇降駆動される可動櫛歯を設けたので、重
量のある荷であっても片持ち支持にならずに安定して搬
送できるとともに、収納室との間で荷を正確に受渡しし
てすることができる。したがって、収納室の奥側にも容
易かつ正確に荷を搬送することができ、櫛歯による受渡
し機構とあいまって、簡単な構造でメンテナンスも少な
く、多くの荷を収納できる立体収納設備を提供すること
ができる。

【００３４】また請求項５記載の発明によれば、シフト
台車送り手段にパンタグラフ式出退機構を採用したの
で、シフト台車を安定して正確に出退移動させることが
でき、出退反転装置により、搬送台車両側の収納室への
荷の受渡しが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る立体駐車設備の実施の形態を示す
全体正面断面図である。

【図２】同立体駐車設備のシフト台車およびパンタグラ
フ式出退機構を示す平面図である。

【図３】同立体駐車設備のパンタグラフ式出退機構を示
す平面図である。

【図４】同立体駐車設備のパンタグラフ式出退機構およ
び出退反転装置を示す側面断面図である。

【図５】同立体駐車設備のシフト台車を示す平面断面図
である。

【図６】同立体駐車設備のシフト台車を示す正面半断面
図である。

【図７】同立体駐車設備の昇降台を示す平面図である。

【図８】同立体駐車設備の昇降台を示す正面断面図であ
る。

【図９】同立体駐車設備の昇降台の動作を示す正面断面
図である。

【図１０】本発明に係る他の立体駐車設備の実施の形態
を示す全体正面断面図である。

【符号の説明】

１ 搬送空間 １ａ 走行レール ２ 搬送台車 ３，４ 収納室 ３ｉ 手前側収納室 ３ｏ 奥側収納室 ５ 昇降空間 ６ 昇降台 ７ 昇降装置 ８ 入出庫コンベヤ １１ シフト台車 １２ パンタグラフ式出退機構 １３Ｆ，１３Ｒ 固定櫛歯 １４Ｆ，１４Ｒ 可動櫛歯 １５ 櫛歯リフト装置 １６ 搬入出空間 １７ 台付固定櫛歯 １８ 移載コンベヤ １９ コンベヤ昇降装置 ２１ 受渡し空間 ２４ シフトレール ２７ 出退反転装置 ３４ パンタグラフ本体 ６１ 昇降台 ６２Ａ〜６２Ｂ 収納室 ６３ シフト台車

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の収納階にそれぞれ形成された搬送
   空間に沿って走行自在な搬送台車と、前記搬送空間の側
   部に形成された複数の収納室と、これら収納室の一部で
   各収納階にわたって形成された昇降空間に昇降自在な昇
   降台が配置された昇降装置とを具備し、少なくとも搬送
   台車と収納室とに設けられて上下方向に通過可能な櫛歯
   により荷を受け渡しする櫛歯式立体収納設備において、 前記収納室の少なくとも一部を、搬送空間側の手前側収
   納室と奥側の奥側収納室とを有する複数連収納室に構成
   し、 前記搬送台車に、搬送台車上から奥側駐車室までガイド
   部材に案内されて出退自在なシフト台車と、このシフト
   台車を出退移動させるシフト台車送り手段とを配設し、 前記シフト台車に、各収納室の固定櫛歯を上下方向に通
   過可能な可動櫛歯と、この可動櫛歯を上下方向に駆動す
   る櫛歯リフト装置を配設したことを特徴とする櫛歯式立
   体収納設備。
2. 【請求項２】 シフト台車送り手段を、搬送台車と受渡
   し台車との間に伸縮自在に連結されたパンタグラフ式出
   退機構により構成し、 前記搬送台車に、パンタグラフ式出退機構を垂直軸心周
   りに反転させて、搬送空間両側の収納室に荷を受渡し可
   能な出退反転装置を配設したことを特徴とする請求項１
   記載の櫛歯式立体収納設備。
3. 【請求項３】昇降台にシフト台車が進入可能な搬入出空
   間を形成するとともに、可動櫛歯が上下方向に通過可能
   な台付固定櫛歯を配設し、 これら台付固定櫛歯間に、荷を櫛歯長さ方向に搬送可能
   な移載用コンベヤを台付固定櫛歯の受け面の上下位置に
   昇降自在に配設したことを特徴とする請求項１または２
   記載の櫛歯式立体収納設備。
4. 【請求項４】 複数の収納階にわたって形成された昇降
   空間に昇降台が昇降自在に配置された昇降装置と、前記
   昇降空間の両側に配置された複数の収納室とを具備し、
   前記昇降台と収納室の間で上下方向に通過可能な櫛歯に
   より荷を受け渡しする櫛歯式立体収納装置において、 前記収納室の少なくとも一部を、昇降空間側の手前側収
   納室と搬送空間外側の奥側収納室とを有する複数連収納
   室に構成し、 前記昇降台に、昇降台上から奥側駐車室までガイド部材
   に案内されて出退自在なシフト台車と、このシフト台車
   を出退移動させるシフト台車送り手段とを配設し、 前記シフト台車に、各収納室の固定櫛歯を上下方向に通
   過可能な可動櫛歯と、この可動櫛歯を上下方向に駆動す
   るリフト装置を配設したことを特徴とする櫛歯式立体収
   納設備。
5. 【請求項５】 シフト台車送り手段を、昇降台とシフト
   台車との間に伸縮自在に連結されたパンタグラフ式出退
   機構により構成し、 昇降台に、シフト台車送り手段とシフト台車とを垂直軸
   心周りに反転可能で、昇降空間両側の収納室に荷を受渡
   し可能な出退反転装置を配設したことを特徴とする請求
   項４記載の櫛歯式立体収納設備。