JPH11107503A - 免振床装置 - Google Patents

免振床装置

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JPH11107503A
JPH11107503A JP9266767A JP26676797A JPH11107503A JP H11107503 A JPH11107503 A JP H11107503A JP 9266767 A JP9266767 A JP 9266767A JP 26676797 A JP26676797 A JP 26676797A JP H11107503 A JPH11107503 A JP H11107503A
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vibration
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Takeshi Yamazaki
武志 山崎
Yoshiyuki Fujiwara
義幸 藤原
Yukio Okuda
幸男 奥田
Kazuo Ebihara
和夫 海老原
Koichi Maeda
恒一 前田
Masataka Kaneko
正孝 金子
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Osaka Gas Co Ltd
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床荷重の変動に応じて緩衝ばねのばね定数を
段階的に変化させることにより、床の固有周期を略一定
の範囲に維持する。 【解決手段】 免振ユニット10の緩衝ばね16を、そ
れぞれ巻回ピッチ間が密着状態に至る荷重の異なる第1
コイルばね要素16aと第2コイルばね要素16bとを
直列配置して構成し、床荷重Fの変動に応じて、設定加
重を超える毎に順次変位吸収機能を失わせ、これにより
変位吸収機能を発揮するばね16a,16bの数を高荷
重側で減じて、床12の荷重変動に対する緩衝ばね16
のばね定数を段階的に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床をその下方のス
ラブに弾性支持させて、このスラブから床に入力される
上下振動を免振するようにした免振床装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電算機器や計測制御機器等の精密機器類
を設置する部屋の場合、それらの設置床は外部からの上
下振動を遮断(免振)可能な免振床とするのが望まし
く、この様な免振床装置として、床の支持フレームをそ
の下方の支持基盤であるスラブに対して上下変位自在に
配置し、当該支持フレームをコイルばねを用いた多数の
免振ユニットを介してスラブ上に弾性支持するようにし
た構造のものがある。
【0003】ここで、このような免振床装置にあって
は、床の固有周期はコイルばねのばね定数と床荷重とに
よって定まるが、従来にあっては、上記コイルばねには
支持荷重に拘わらずばね定数が一定な線形特性を有する
ものを用い、そのばね定数は床面上に設置される機器類
などの重量を含んだ床荷重に合わせて定めることによ
り、床の固有周期が免振に適した値となるようにしてい
る。また、支持フレームと免振ユニットとの間には、床
荷重に相応して縮むコイルばねの変位を吸収して床面を
所定の高さに調整するためのレベル調整ボルトを介在さ
せている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の免振床装置では、免振ユニットのコイルばねには、
ばね定数が一定な線形特性を有するものを使用している
ので、室内に設置する機器類の入れ替えや増設、あるい
はレイアウト変更などによって床荷重に変動が来される
と、床の固有周期もこれに伴って変化してしまう。この
ため、このような床荷重の変動が来された後には、上記
免振に適する床の固有周期を保持することができなくな
って、免振機能が著しく低下されてしまうことになる。
従って、このような場合には、変動後の床荷重に適した
ばね定数の免振ユニットに付け替えねばならず、極めて
大がかりな作業が必要になってしまうといった課題があ
った。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、床荷重の大小に拘わらず床
の固有周期を略一定の範囲内に維持することができる免
振床装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の免振床装置は、床をその下方のスラブに対
して上下変位自在に配置し、該床の荷重をこれら床とス
ラブとの間に介設した緩衝ばねで支持するとともに、ス
ラブ側から床に伝達される振動を該緩衝ばねで免振する
ようにした免振床装置において、上記緩衝ばねは、その
ばね定数が床荷重の増大に合わせて段階的に高まる非線
形特性を付与してコイルばねで構成したことを特徴とす
る。
【0007】上記の構成でなる本発明の免振床装置で
は、床荷重が小さい時は、緩衝ばねは小さなばね定数で
荷重を支持する一方、床荷重が大きくなると順次段階的
にばね定数が大きくなって荷重を支持するから、[荷重
/ばね定数]の平方根に比例する床の固有周期を、床荷
重の大小に拘わりなく略一定の範囲内に維持することが
でき、地震などの振動外力に対する免振効果を床荷重の
変動に拘わりなく良好に保持することができる。
【0008】ここで、上記緩衝ばねは、コイルの巻回ピ
ッチ間が密着状態に至る荷重の異なる複数のコイルばね
要素を直列に配置して、多段に積み重ねた構成とするこ
とで、あるいは、コイルの巻回ピッチを途中で段階的に
変えて、ピッチ間が密着状態に至る荷重の異なる複数の
コイルばね要素をもつ単体の不等ピッチコイルばねを用
いる構成とすることで、上記非線形特性を付与できる。
【0009】即ち、密着状態に至る荷重の異なる複数の
コイルばね要素を直列に配置した構成の緩衝ばねは、床
荷重が小さい時は、複数のコイルばね要素の全てが機能
して、これらを直列に合成して得られる小さなばね定数
で荷重を支持する一方、床荷重が大きくなるに従い、密
着状態に至る荷重が小さいコイルばねが順次ばねとして
の変位吸収機能を失っていき、これに伴い段階的に緩衝
ばねのばね定数は大きくなっていく。従って、床荷重の
変動に対する緩衝ばねのばね定数を順次段階的に増大さ
せることができる。
【0010】また、コイルの巻回ピッチを途中で段階的
に変えて一体的に連続形成した単体の不等ピッチコイル
ばねを緩衝ばねとして用いた場合も同様に、床荷重が小
さい時は、ピッチが狭くばね定数が小さい部分と、ピッ
チが広くばね定数が大きい部分とが全て機能し、全体と
してピッチが狭いその小さなばね定数より更に小さなば
ね定数で加重を支持して変位を吸収する一方、床荷重が
大きくなるに従い、密着状体に至る荷重が小さいコイル
ばね部分が順次ばねとしての変位吸収機能を失ってい
き、これに伴い段階的に緩衝ばねのばね定数は大きくな
っていく。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1から図4は
本発明の免振床装置の一実施形態を示し、図1は免振床
装置の拡大断面図、図2は免振床装置に用いられる緩衝
ばねを示す拡大図、図3は緩衝ばねの変形量と荷重変動
との関係を示す特性図、図4は床荷重と床の固有周期と
の関係を示す特性図である。
【0012】図1に示すように本実施形態の免振床装置
は、床12をその下方の支持基盤であるスラブ14に対
して上下変位自在に配置し、これら床12とスラブ14
との間に免振ユニット10を介在させて、この免振ユニ
ット10に内蔵された緩衝ばね16により床荷重を支持
するとともに、スラブ14側から床12に伝達される振
動を免振するようになっている。
【0013】ここで、本発明にあっては上記免振ユニッ
ト10の緩衝ばね16を、そのばね定数が床荷重の増大
に合わせて段階的に高まる非線形特性を付与したコイル
ばねで構成することを基本としており、本実施形態で
は、ばね定数とコイルの巻回ピッチが密着状態に至る荷
重とが共に異なる複数(本実施形態では2本)の第1コ
イルばね要素16aと第2コイルばね要素16bとを直
列に配置して緩衝ばね16を構成することで、上記非線
形特性を付与するようにしている。つまり、床12上に
載置される機器の重量に応じた緩衝ばね16の縮み量に
合わせて免振ユニット10内で変位の吸収機能を発揮す
るコイルばね要素16a,16bの数を段階的に変化さ
せ、もって床荷重の変動に対する緩衝ばね16のばね定
数を段階的に設定変更する構成となっている。
【0014】更に、詳しく説明すると、上記免振ユニッ
ト10は、上記緩衝ばね16の下方に位置してスラブ1
4に設置されるベースプレート18と、緩衝ばね16の
上方に配置される上方取付け板20とを備える。上記ベ
ースプレート18の中心部からはガイド支柱22が立設
されており、このガイド支柱22の上端は上方取付け板
20の中央部を貫通し、上方取付け板20はガイド支柱
22に摺動自在に挿通されている。
【0015】また、このガイド支柱22を中心にして上
記緩衝ばね16を構成する第1コイルばね要素16aと
第2コイルばね要素16bとが上下に直列に配置されて
いる。緩衝ばね16の上端には、ガイド支柱22に挿通
されるガイド部21aを有するスプリングシート21が
取り付けられる。また、ベースプレート18と上方取付
け板20とにはそれぞれ緩衝ばね16の外周側を覆う筒
状部18a,20aが設けられている。
【0016】上記上方取付け板20の上面には、図示す
る左右方向に延びる矩形の連結板25が一体的に溶接さ
れて立設されており、かつこの連結板25はガイド支柱
22を避けてこれを挟むようにして図示する紙面の直交
方向両側に並設されている。また、これらの連結板25
の左右両側には、それぞれ側方から下方に向けて延びる
L字状をした板材でなるフレーム連結部材24がボルト
により一体的に接合されており、このフレーム連結部材
24の下端は水平配置されるS造のフレーム28の一端
に一体的に溶接接合されている。即ち、免振ユニット1
0の左右両側に配置されている各フレーム28,28は
それぞれフレーム連結部材24と連結板25とを介し
て、免振ユニット10の上方取付け板20に結合されて
いて、しかも両フレーム28,28は上記フレーム連結
部材24,24と連結板25とにより、ばね要素16の
上半部をU字状に跨ぐようにして相互に結合されてい
る。また、各フレーム28,28の他端は隣設する図外
の免振ユニットに同様にフレーム連結部材等を介して結
合され、両端が各々免振ユニット10により支持されて
水平配置されるようになっている。
【0017】また、上記上方取付け板20には、これに
螺合されてレベル調整ボルト26が設けられ、その先端
は上部取付け板20を貫通して、上記緩衝ばね16上端
のスプリングシート21に当接している。一方、上記フ
レーム28の上側には支持脚30を介して床面材13が
支持されるようになっており、床面材13,支持脚3
0,フレーム28,フレーム連結部材24等からなる床
12自身の荷重及び床面上に載置される機器類等の荷重
は、上記上部連結板25及びレベル調整ボルト26を介
して免振ユニット10のスプリングシート21に伝達さ
れるようになっている。
【0018】尚、上記ガイド支柱22の上方に位置する
床面材13には所定の面積をもって切り欠いた点検口1
3aが設けられ、この点検口13aは蓋13bによって
着脱可能に閉止されている。
【0019】ところで、上記緩衝ばね16は図2に示す
ように、直列配置された第1コイルばね要素16a,第
2コイルばね要素16bのうち、例えば上方に配置され
る第1コイルばね要素16aのピッチP1 を下方に配置
される第2コイルばね要素16bのピッチP2 より小さ
くすることにより、第1コイルばね要素16aが密着状
体に至る荷重Waと第2コイルばね要素16bが密着状
態に至る荷重Wbとを相違させて、第1コイルばね要素
16aが密着状態に至った以後のばね定数を密着以前よ
り大きくすることができる。
【0020】ここで、本実施形態では、上記第1コイル
ばね要素16aと第2コイルばね要素16bとは線径が
均一な単一のばね鋼を用いて、一体的な不等ピッチコイ
ルばねとして連続形成してある。即ち、具体的には、S
UP9,SUP9A等のばね鋼を用いて線径15mm,
コイル平均径198mmにて連続的に巻回し、第1コイ
ルばね要素16a部分はピッチP1 を32.8mmにし
て巻数4.9(長さ約160mm)とし、第2コイルば
ね要素16b部分はピッチP2 を89.8mmにして巻
数3.35(長さ約300mm)として、全長約460
mmの単一な不等ピッチコイルばねに一体形成してあ
る。また、ばね定数は第1コイルばね要素16a部分が
K1 =1.33kg/mmで、第2コイルばね要素16
b部分がK2 =1.94kg/mmとなっている。
【0021】従って、上記緩衝ばね16は、上記床12
上に載置される機器類の重量などを含んだ床荷重Fに応
じて、スラブ14とスプリングシート21との間で変位
の吸収機能を発揮するコイルばね要素の数が段階的に変
化する。即ち、第1コイルばね要素16aの各ピッチP
1 間が押しつぶされて密着状態となる設定荷重Wa(約
116kgf)よりも、床荷重Fの方が小さいF<Wa
の範囲では、第1コイルばね要素16aと第2コイルば
ね要素16bとがともに働いて床荷重Fを支持するとと
もに変位の吸収機能を発揮するが、床荷重Fが大きく上
記設定荷重Waを超える場合には、第1コイルばね要素
16aはそのピッチP1 間が密着した状態になって変位
の吸収機能を失い、それ以後は第2コイルばね要素16
bのみで増大する荷重を負担するとともに変位吸収機能
を発揮する。
【0022】また、上記床荷重Fによる緩衝ばね16の
縮みに相応させて、レベル調整ボルト26の操作により
スプリングシート21と上部取付け板20との間隙を調
整し、床12の高さを所定値Sに設定保持する。この
際、載置する機器等の重量が重く、床荷重Fが設定荷重
Waよりも大きくなって緩衝ばね16の縮み量も大きく
なる場合には、レベル調整ボルト26は予め十分長いも
のにして取り付けておく。
【0023】以上のような本実施形態の免振床装置にあ
っては、上述の如く床12上に載置した機器類等の重量
を含めた床荷重Fが小さくて上記設定荷重Waに満たな
い場合には、第1,第2コイルばね要素16a,16b
の両者が共に働いて荷重を支持するとともに変位の吸収
機能を発揮するが、このときの緩衝ばね16の全体的な
ばね定数Kは、1/K=(1/K1 ) +( 1/K2 )と
して得られ、第1,第2コイルばね要素16a,16b
のそれぞれのばね定数K1 またはK2 のいずれよりも小
さな値になる。
【0024】また、床荷重Fが上記設定荷重Wa以上の
場合には、第1コイルばね要素16aは押し潰されて各
ピッチP1 間が密着した状態となるので、このときの緩
衝ばね16のばね定数Kは第2コイルばね要素16bの
大きなばね定数K2 となる。
【0025】図3は床荷重Fの変動と緩衝ばね16の縮
み(変形)量との関係を示すもので、緩衝ばね16全体
としてのばね特性を表す。同図に示すように緩衝ばね1
6のばね特性は2段の折れ線グラフとして得られる。即
ち,このばね特性において、A点は第1コイルばね要素
16aのピッチP1 間が密着状態に至った時点を示し、
B点は第2コイルばね要素16bもそのピッチP2 間が
密着状態に至った時点を示す。ここで、O点からA点の
間では、2つのコイルばね要素16a,16bが共に働
くからその全体としてのばね定数はK=K1 ・K2 /
(K1 +K2 )となり、また、A点以後B点まではK=
K2 となる。つまり、上記緩衝ばね16のばね特性は、
縮み量(荷重変動)に対してばね定数Kが段階的に増大
し、全体として不連続な非線形ばね特性を呈する設定と
なっている。
【0026】ところで、上記床12の固有周期Tは一般
に知られるように次の数式1によって得られる。同式中
Wは荷重、Kはばね定数、gは重力加速度である。 [数式1] T=2π(W/K・g)1/2
【0027】そして、数式1によって得られる固有周期
Tと床荷重Fとの関係は、図4に示すような特性図とな
る。即ち、この周期特性図は上記図3に示した各変位点
O,Aに対応した点o,a,bがプロットされており、
床荷重FがWaより小さい範囲F<Waでは、緩衝ばね
16のばね定数Kは第1,第2コイルばね要素16a,
16bを直列合成したばね定数K1 ・K2 /(K1 +K
2 )となって一定である。このため当該F<Waの範囲
では床荷重Fが大きいほど床12の固有周期Tは長くな
る。
【0028】そして、床荷重がWa(a点)以上の範囲
F≧Waでは、緩衝ばね16のばね定数はK2 と高まっ
てその固有周期Tは一旦低下し、このF≧Wbの範囲に
おいても床荷重Fが大きいほど固有周期Tは長くなる。
【0029】従って、床12の固有周期Tは床面荷重F
の通常の使用範囲で若干上下するものの略一定した範囲
内に設定でき、例えば本実施形態で示すように緩衝ばね
16を上記図3に示すばね特性とすることにより、図4
に示すように床の固有周期Tを略0.5〜0.9秒前後
の範囲内に収めることができる。
【0030】このように、載置機器等の重量の増減範囲
を考慮して予め想定した通常使用範囲の床荷重Fに合わ
せて、第1,第2コイルばね要素16a,16bのばね
定数K1 ,K2 と、第1コイルばね要素16aのピッチ
P1 間が密着状態になる設定荷重Waとを適宜決定する
ことで、当該通常使用範囲内で床荷重Fが如何様に変動
されても、床12の固有周期Tを略0.5〜0.9秒前
後のほぼ一定の範囲内に自動的に維持することができ、
地震等の振動外力に対して良好な免振効果を保たせるこ
とができる。
【0031】ここで、載置機器の増設や移設、並びにレ
イアウト変更等により床荷重Fが変動された場合には、
当然に床12の沈みこみ量が変わってしまうが、床面の
高さはレベル調整ボルト26によって容易に所定の高さ
Sに再設定調節可能であるから、レベル調整ボルト26
を操作して高さ調整をおこなうだけの簡単な作業です
み、緩衝ばね16の交換といった大がかりな作業を行う
必要がない。
【0032】なお、本実施形態では、ばね性状の異なる
2つのコイルばね要素16a,16bを直列に連続形成
した単体の不等ピッチコイルばねを、緩衝ばね16とし
て用いた場合を開示したが、本発明はこれに限られるこ
とはなく、3つ以上のコイルばね要素を直列配置した不
等ピッチコイルばねを採用することもできる。このよう
に直列配置するコイルばね要素の数を増加することによ
り、固有周期Tをより緻密に制御することができる。
【0033】また、本実施形態では上記第1,第2コイ
ルばね要素16a,16bを線径が均一な単一のばね鋼
の線材で連続的に巻回形成した単体の不等ピッチコイル
ばねで緩衝ばね16を構成する場合を開示したが、図5
に示すようにこれら第1,第2コイルばね要素16a,
16bをそれぞれ分離して別体に形成し、それぞれをス
プリングシート32などを介して直列に結合して緩衝ば
ね16を構成するようにしてもよいことは勿論である。
そして、このようにばね性状の異なるコイルばね要素1
6a,16bを各々分離して別体に形成して、これらを
直列配置して積み重ねることで、緩衝ばね16を構成す
るようにすると、個々のコイルばね要素16a,16b
を、使用するばね鋼の材質や線材の太さなどを異ならせ
て作製できるから、その作製上の制約が大幅に緩和され
て、緩衝ばね16の特性設定の自由度が高くなり、また
廉価に作製できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の免振床装置
は、緩衝ばねをばね定数が床荷重の増大に合わせて段階
的に高まる非線形特性を有するコイルばねで構成したの
で、床荷重が小さい時は小さなばね定数で支持する一
方、床荷重が大きくなると順次段階的にばね定数が高く
なって荷重を支持するから、[荷重/ばね定数]の平方
根に比例する床の固有周期を、略一定の範囲内に維持す
ることができ、地震などの振動外力に対する免振効果を
床荷重の変動に拘わりなく良好に保持することができ
る。
【0035】また、上記非線形特性を有するコイルばね
は、コイルの巻回ピッチ間が密着状態に至る荷重の異な
る複数のコイルばね要素を直列に配置した構成とするこ
とで得ることができ、さらにはコイルの巻回ピッチを途
中で段階的に変えて、ピッチ間が密着状体に至る荷重の
異なる複数のコイルばね要素をもつ単体の不等ピッチコ
イルばねを用いる構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる免振床装置の一実施形態を示す
拡大断面図である。
【図2】図1の免振床装置に用いられている不等ピッチ
コイルばねの拡大図である。
【図3】本発明にかかる免振床装置の一実施形態に用い
られている不等ピッチコイルばねの変形量と荷重変動と
の関係を示す特性図である。
【図4】本発明に係る免振床装置の一実施形態における
床の固有周期と床荷重との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の免振床装置に用いる非線形特性を有す
るコイルばねの別の形態例を示す図である。
【符号の説明】
10 免振ユニット 12 床 14 スラブ 16 緩衝ばね 16a 第1コイルばね要素 16b 第2コイルばね要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 幸男 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 海老原 和夫 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 前田 恒一 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 金子 正孝 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床をその下方のスラブに対して上下変位
    自在に配置し、該床の荷重をこれら床とスラブとの間に
    介設した緩衝ばねで支持するとともに、スラブ側から床
    に伝達される振動を該緩衝ばねで免振するようにした免
    振床装置において、 上記緩衝ばねは、そのばね定数が床荷重の増大に合わせ
    て段階的に高まる非線形特性を付与してコイルばねで構
    成したことを特徴とする免振床装置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝ばねは、コイルの巻回ピッチ間
    が密着状態に至る荷重の異なる複数のコイルばね要素を
    直列に配置して構成したことを特徴とする請求項1記載
    の免振床装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝ばねは、コイルの巻回ピッチを
    途中で段階的に変えて、ピッチ間が密着状態に至る荷重
    の異なる複数のコイルばね要素をもつ単体の不等ピッチ
    コイルばねで構成したことを特徴とする請求項1記載の
    免振床装置。
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