JPH11107227A - 道路標示構造物及びその製造方法 - Google Patents
道路標示構造物及びその製造方法Info
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- JPH11107227A JPH11107227A JP9273081A JP27308197A JPH11107227A JP H11107227 A JPH11107227 A JP H11107227A JP 9273081 A JP9273081 A JP 9273081A JP 27308197 A JP27308197 A JP 27308197A JP H11107227 A JPH11107227 A JP H11107227A
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Abstract
示構造物及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 道路に設置されて必要な標示に用いられ
るものであり、コンクリートや金属で形成される基体部
材(6、レール本体28)の鉛直面状の標示面にアクリ
ル系樹脂からなる塗料層(18)を形成し、この塗料層
に無数のビーズ(ガラスビーズ64)を固定し、それを
光反射層(20)としたものである。
Description
ードレール等の道路設備を標示物として使用する道路標
示構造物及びその製造方法に関する。
路には塗料を用いた各種の道路標示やガードレールがあ
る。通常、標示は、走行車両の運転者や通行人に対して
安全性を高めるために、路面の他、道路を囲む壁面に形
成されている。また、これらの標示は、反射層によって
前照灯等からの光で標示内容が運転者に視認できるよう
な対策が施されている。例えば、塗料によって無数のガ
ラスビーズを保持させることにより、標示面を反射層と
し、前照灯等からの光を反射し、その標示を浮き上がら
せる効果がある。このような標示は、走行安全性を高め
る主要な道路標識として機能している。
標示を形成する塗料は、標示の性格上、標示面の材質は
コンクリート、標示面の形態は垂直面が一般的である。
道路縁に設置される縁石ブロックは周知のようにコンク
リートで形成されたものであり、その表面は粗い凹凸面
を成している。路面のような平面に塗料を塗布した場合
には、その塗料面は路面に密着するような重力を受ける
のに対し、垂直面では、塗料面とコンクリート面とをず
らす方向に重力を受けることになり、塗料面とコンクリ
ート面との接着力は平面の場合と大きく異なっている。
形成されており、このようなガードレールの垂直面にも
道路標示が形成されるが、塗料面と垂直面を成す金属面
とをずらす方向に重力を受けることになり、接着力は平
面の場合と大きく異なっている。このような状況は、防
塵壁、防音壁、壁高欄の場合にも同様である。
る道路標示には樹脂系塗料が用いられてきたが、十分な
接着強度が得られていないため、剥離や劣化等で標示機
能が低下するという問題があった。コンクリート壁面は
脆く、しかもその劣化は塗料側の接着力を損なう原因に
なっている。金属面はそれ自体に強度があるが、塗料の
接着力、その劣化が問題となる。
耐用寿命の長い道路標示構造物及びその製造方法を提供
することを目的とする。
及びその製造方法は、道路に設置されて必要な標示に用
いられるものであり、コンクリートや金属で形成される
基体部材(6、レール本体28)の鉛直面状の標示面に
アクリル系樹脂からなる塗料層(18)を形成し、この
塗料層に無数のビーズ(ガラスビーズ64)を固定し、
それを光反射層(20)としたものである。
れて必要な標示に用いられる道路標示構造物であって、
道路に固定されて鉛直方向に壁面を持つ基体部材と、こ
の基体部材の前記壁面にアクリル系樹脂を含む塗料を塗
布して形成された塗料層と、この塗料層に無数のビーズ
を固定するとともに、その一部の表面を前記塗料層から
露出させて前記塗料層に形成された光反射層とを備えた
ことを特徴とする。
脂で塗料層を形成した場合には、塗料層の基体部材に対
する接着力が高く、標示劣化が防止される。そして、そ
の塗料層には、ビーズを固定し、その一部を表面に露出
させることにより、光反射層が形成されており、自動車
の前照灯等の光を受け、それを効果的に反射することが
できる。したがって、このような道路標示構造物を使用
することで、コンクリートや金属からなる基体部材の垂
直壁面等に標示し、アクリル系樹脂が持つ高い付着強度
によって耐用年数の増強を図ることができる。
は、道路に設置されて必要な標示に用いられる道路標示
構造物であって、所望の形状に形成されている基体部材
の壁面の全面又はその一部にアクリル系樹脂を含む塗料
を塗布して塗料層を形成し、この塗料層の硬化前に無数
のビーズを散布して前記塗料層を硬化させて光反射層を
形成することを特徴とする。
形成すると、塗料層が基体部材に強力に付着し、その接
着力の低下がなく、標示劣化が防止される。また、塗料
層に対するビーズの固定強度も高く、光反射層の損傷や
劣化が防止できる。
造方法おいて、基体部材は、道路に設置される縁石ブロ
ック、ガードレール、防音壁、防塵壁、壁高欄、その他
の道路付設構造物であることを特徴とする。道路標示構
造物は、道路に付設される各種の構造物を標示手段とし
て用いることができる種々のものを包含する。基体部材
には、その壁面に前記塗料を塗布し、その塗布層を以て
ビーズを壁面に保持させて光反射層を形成する。例え
ば、金属板で形成されたガイドレールに対し、ガラスビ
ーズを付着して光反射層を形成する場合、上記アクリル
系樹脂からなる塗料を用いることで、耐候性が高く、付
着強度の高い光反射を得ることができる。
造方法おいて、塗料層は、ジシクロペンテニールオキシ
エチレン及びメタアクリレートに、メトキシポリエチレ
ングリコール♯900、メタアクリレート又はその他の
軟化剤を付与したアクリル系樹脂に、促進剤とともに、
キュメンハイドロパーオキサイト又はその他の硬化剤を
添加してなる塗料を用いたことを特徴とする。
エチレン及びメタアクリルートに、メトキシポリエチレ
ングリコール♯900、メタアクリレート又はその他の
軟化剤を付与してなる主剤に、キュメンハイドロパーオ
キサイト又はその他の硬化剤を添加してなる塗料は、浸
透性、低粘度、低臭気、高追随性を有する熱硬化性のア
クリル系樹脂である。このアクリル系樹脂は、上記の通
り、主剤、促進剤及び硬化剤の3液で構成される。硬化
時間は、3液混合後、外気温度等で硬化時間は相違する
が、1〜2時間で硬化する。その硬化は、空気嫌気性を
有するため、空気(酸素)に接触している面が最後に硬
化する。そして、コンクリートや金属板等に対して高い
付着強度を有する。水分によって白化現象を起こし、硬
化が疎外されるが、硬化後は、水分や塩水を遮断する性
質がある。また、硬化後の重ね塗りが可能である。
造方法おいて、光反射層の表面に透明樹脂を塗布して透
明保護層を形成することを特徴とする。透明保護層の形
成により、機械的な磨耗や化学的な劣化から光反射層を
防護でき、光反射を長期に亘って維持することができ
る。
造方法おいて、塗料は、アルキルフェノール、その他の
遅延剤を添加してなることを特徴とする。遅延剤の添加
量により、硬化時間が調整され、所望の硬化時間を設定
できる。高温期にはこの遅延剤の添加量を多くして硬化
時間を遅らせることができる。
造方法おいて、塗料に添加する促進剤には、ナフテン酸
ロバルト、その他の促進剤を用いることができる。促進
剤の添加により、硬化を促進させることができる。低温
期には、この促進剤の添加量を増加させて硬化時間を早
めることができる。
造方法おいて、塗料は、ジシクロペンテニールオキシエ
チレン及びメタアクリレートに、メトキシポリエチレン
グリコール♯900、メタアクリレート又はその他の軟
化剤を付与したアクリル系樹脂に、キュメンハイドロパ
ーオキサイト又はその他の硬化剤及び促進剤を添加した
塗料であって、着色剤を混入してなることを特徴とす
る。
形態を参照して詳細に説明する。
実施形態を示している。道路2の縁部には道路標示構造
物として縁石4が設置される。この縁石4は、基体部材
6がコンクリート製の構造体であって、その形状は、水
平を成す底面部8と直角を成す背面部10を有し、前面
側には直角に近い前面部12と、底面部8と並行面を成
す上面部14を有し、前面部12と上面部14との成す
角部部分には曲面部16を有し、かつ、道路への設置や
加工の便宜から一定の長さを持つブロック体である。し
たがって、このような縁石4の基体部材6は、鉛直面に
近い前面部12から曲面部16及び上面部14に至る外
面部に標示面23が構成されている。
樹脂からなる塗料を用いて塗料層18が形成され、その
表面に散布された無数のガラスビーズによって光反射層
20が形成されている。この光反射層20の表面には、
透明樹脂の塗布により透明保護層22が形成されてお
り、この透明保護層22により、光反射層20の表面の
防護が図られている。
第2の実施形態を示している。道路2上には道路標示構
造物としてガードレール24が設置される。このガード
レール24は、金属製の構造体であって、道路2上に立
設された支柱26に板状を成す基体部材としてのレール
本体28が取り付けられている。レール本体28は、金
属板であって、機械的な強度の向上とともに軽量化を図
るために凹面部30を挟んで上下側に突面部32が形成
された屈曲曲板が使用されている。このレール本体28
の前面部は、凹面部30から両突面部32に至る外面部
に標示面23が構成されている。
らなる塗料を用いて塗料層18が形成され、その表面に
散布された無数のガラスビーズによって光反射層20が
形成されている。この光反射層20の表面には、透明樹
脂の塗布により透明保護層22が形成されており、この
透明保護層22により、光反射層20の表面の防護が図
られている。
造方法に用いる塗料について説明する。
主剤及び添加剤の組成及び構造式を示している。
クロペンテニールオキシエチレン及びメタアクリレート
に軟化剤を混入したものを主剤とし、この主剤に上記の
硬化剤、遅延剤又は促進剤の何れかを選択的に一定の比
率で添加し、又は前記主剤に遅延剤、硬化剤及び促進剤
の全部を一定の比率で添加して得られる。このアクリル
系樹脂は、主剤に促進剤を混ぜて攪拌した後、硬化剤を
混ぜて攪拌することにより得られ、80〜100mPa
・aの低粘度である。そのため、含浸性に優れ、コンク
リートの空隙部やアスファルト壁面に浸透する。また、
毛細管現象により、被付着物の表面を這い上がる性質を
有し、散布骨材に強力に固着する。このアクリル系樹脂
は、熱硬化性樹脂であるため、硬化後は、再加熱しても
液化しない。また、発熱反応で固化するため、樹脂量が
多いほど硬化時間が短く、厚みが厚い程早く、薄い場合
には遅い。溶融型ペイントと逆の特性がある。
に硬化剤、遅延剤、又は促進剤を選択的に一定の比率で
添加し、又は前記主剤に遅延剤、硬化剤及び促進剤の全
部を一定の比率で添加、調合することができる。このア
クリル系樹脂は、3液混合の硬化反応型樹脂であって、
気温、樹脂温度、被塗物の温度によって硬化時間が変化
し、夏等の高温期には20〜30分で硬化するが、冬等
の低温期には塗布後硬化まで1〜2時間程度を要する。
混合したアクリル系樹脂の混合後の比較的高温期におけ
る温度上昇及び硬化状態を示している。この場合、気温
24℃、湿度42%、初期樹脂温度26℃、測定量は1
00gである。図3において、期間Aは液状で変化な
し、期間Bは粘度の上昇期、期間Cはゲル化から急速に
ゴム化、期間Dは弾性のあるゴム状態が急速に硬化し、
期間Eは完全硬化である。69℃で3分間を経て、硬化
した。即ち、気温24℃前後では、主剤、促進材、硬化
剤の混合後、25分前後で液状からゴム状態に急速に変
化し、硬化することが分かる。
混合したアクリル系樹脂の混合後の比較的低温期におけ
る温度上昇及び硬化状態を示している。この場合、気温
14℃、湿度75%、初期樹脂温度15℃、測定量は1
00gである。図4において、期間Aは液状で変化な
し、期間Bは粘度の上昇期、期間Cは粘度上昇、期間D
は急速にゲル化、期間Eは硬化直前現象、期間Fはゴム
化し、弾性を有する、期間Gは弾性のあるゴム状態が急
速に硬化する。69℃で2分間を経て、硬化した。即
ち、外気温14℃の寒冷期では、高温期の2倍程度の硬
化時間を要することが分かる。
の硬化剤の混合後の硬化状態を示している。図5の場
合、外気温27℃、湿度45%下では、硬化剤の混合
後、発熱を伴いながら、31分30秒で完全硬化が生じ
た。また、図6の場合、外気温28℃、湿度50%下で
は、硬化剤の混合後、発熱を伴いながら、31分00秒
で完全硬化が生じた。
アクリル系樹脂の硬化状態を示している。遅延剤0%に
対し、遅延剤1%の混合により硬化が状態が遅延するこ
とが分かる。
のアクリル系樹脂は、低温期には促進剤で硬化を早め、
高温期には遅延剤で硬化を遅らせることで、作業の効率
化を図ることができる。そして、このようなアクリル系
樹脂からなる塗料は、コンクリート面等の皮膜形成塗
装、添加する着色料である顔料等でカラー塗装に用いる
ことができる。
を添加することで、道路標示用塗料を形成できる。この
道路標示用塗料では、滑り止め、カラー塗装、カラー舗
装、陥没部修復材、段差修正材等の道路塗装又は道路補
修材として使用できる。カラー塗装やカラー舗装の場合
には、骨材や着色材である顔料を選択することにより、
所望の発色が得られる。また、標示用塗料としては、ア
クリル系樹脂に骨材を添加したものを用いる。その場
合、コンクリート壁面やガードレール壁面に塗料を塗布
し、その塗料面にガラスビースを散布した上に反射層を
形成する。
道路標示構造物に塗布される最終的な配合であり、促進
剤及び硬化剤を混ぜ合わせると、その塗料は硬化反応を
開始してしまうので、その反応防止とともに現場作業の
迅速化のため、促進剤と硬化剤とを分離してA剤とB剤
に分けて予備配合をする。この場合、主剤と顔料を2分
し、A剤とB剤とし、A剤側に促進剤、B剤側に硬化剤
を混ぜ合わせたものを予備配合とする。表3は、この予
備配合によるA剤とB剤の一例を示す。
しており、夏季、即ち、外気が高温の場合には硬化が早
くなるので、硬化剤を少なくし、冬季、即ち、外気が低
温の場合には硬化が遅くなるので、硬化剤を多くする。
塗装装置の一例を示している。この塗装装置は、ガン吹
き塗装装置であって、A剤用のタンク41、B剤用のタ
ンク42を備える。各タンク41、42にはホース4
4、46を介して2液エアレスポンプ48のシリンダ5
0A、50Bが連結されており、シリンダ50Aの負圧
により吸い上げられたA剤は、ヒータ52Aにより温め
られ、フィルタ53Aにより固形物が除かれ、同様にシ
リンダ50Bの負圧により吸い上げられたB剤は、ヒー
タ52Bにより温められ、フィルタ53Bにより固形物
が除かれる。スタティックミキサ54に導かれた流動性
の高いA剤及びB剤は、混合されて表2に示した塗料と
なり、ガン56により塗装面に吹き付けられる。
している。このビーズ吹付装置は、エアーポンプ72に
より得た圧搾空気をガン74に導き、圧搾空気により生
じた負圧をビーズ溜76に作用させてガン74に吸い込
み、そのガン74の噴射口に取り付けられたガイド78
を通してガラスビーズ64を吹き出すようにしたもので
ある。
形態を説明する。
ける塗装工程を示し、図11は、道路標示構造物である
縁石4を示している。
歩車道境界ブロックとして使用される。大きさは用途に
より相違しているが、底面部8と背面部10を直角に
し、前面部12をを傾斜面とし、この前面部12との間
に曲面部16を設けて上面部14が形成されたものであ
る。高さは数種あるが、長さは通常、60センチメート
ルに設定されている。
説明すると、図10のステップS1で示すように、清掃
を行う。アクリル系樹脂そのものに接着能力があるの
で、標示塗装を行う縁石4の基体部材6に対して下地処
理として清掃を行う。この清掃処理は、古い縁石4の場
合には、コンクリートの劣化による表面のがさつき、染
み込んだ土埃、樹液等を削って除去し、また、新しい縁
石4の場合には、コンクリートアク、表面のモルタル層
を削り取る。
の表面の標示面に対してケガキを行った後、ステップS
3に示すように、マスキング処理を行う。このマスキン
グは、図12に示すように、標示面23を選択的に残し
て粘着テープ等を用いてマスキング58を施す。
ートによる覆いを施す。図13に示すように、マスキン
グ58の上から周囲面を覆うビニールシート等の養生シ
ート60を設置し、粘着テープ等の固定手段を用いて固
定する。
は、塗料の混合処理及び吹き付け処理を行う。現場で混
合した塗料を図8に示した塗装装置を用いて図14の
(A)に示すように、標示面23に塗料62を吹き付
け、塗料層18を形成する。即ち、図8において、A剤
及びB剤の重量、粘度が同程度になるように調合し、2
液エアレスポンプ48を以てA剤及びB剤を1対1の割
合で吸い上げ、スタティックミキサ54を以て瞬時に攪
拌混合してガン吹き塗装を行う。A剤とB剤の混合され
たものは、熱硬化反応により気温20℃前後のとき、お
よそ30〜50分で硬化する。気温が低い場合には、A
剤及びB剤を加熱して硬化反応を早め、また、気温が高
い(30℃以上)場合には、冷却して硬化反応を鈍らせ
る。
て形成された塗料層18が硬化する前に、ステップS6
に示すように、ガラスビーズの散布を行う。図14の
(B)に示すように、ガン74を用いてガラスビーズ6
4をムラなく吹き付け散布を行って光反射層20を形成
した後、塗料層18の硬化を待つ。
光反射層20を形成した後、ステップS7に移行し、塗
料層18が硬化前にマスキング58及び養生シート60
を除去し、ステップS8に移行する。ステップS8で
は、コーティング処理を行う。図14の(C)に示すよ
うに、透明樹脂63を吹き付け、光反射槽20の艶出
し、汚れ防止として透明保護層22を形成し、ステップ
S9の路面清掃を経て処理を完了する。
3の断面状態を示している。基体部材6の表面に一様に
形成された塗料層18の表面層には一様にガラスビーズ
64が固着されて、その表面の一部が塗料層18から露
出する形態で固定されることにより、光反射層20が形
成されており、その表面には透明保護層22が形成され
ている。
であるガードレール24を示している。このガードレー
ル24に対する塗装標示について説明する。
すように、路上に複数の支柱26が一定の間隔で立設さ
れ、この支柱26を支持部材としてレール本体28がボ
ルトナットや、溶接等の固定手段によって機械的に固定
される。このようなガードレール24の製造及び組み立
ては周知の方法による。そして、標示面23は、レール
本体28や支柱26に設定される。
から突面部32に至るエリアが標示面23に設定されて
いる。そこで、図10の塗装工程に従えば、レール本体
28の標示面23及びその近傍を洗浄し、その表面の清
浄化を行う。
に、マスキング58を施し、図示しないが養生シートを
以て被覆を行う。
(C)に示すように、塗料62のガン吹き付け塗装を行
い、硬化前にその上からガラスビーズ64を吹き付け、
硬化前にマスキング58を除き、透明保護層22を形成
する。これらの処理は、縁石4に対する処理と全く同様
である。
体28の表面に一様に形成された塗料層18の表面層に
は一様にガラスビーズ64が固着されて、その表面の一
部が塗料層18から露出する形態で固定されることによ
り、光反射層20が形成されており、その表面には透明
保護層22が形成されている。
の標示面23にアクリル系樹脂からなる塗料を用いた塗
料層18を形成し、その上にガラスビーズ64による光
反射層20を形成したので、縁石4又はガードレール2
4の鉛直面を成す標示面23に強固な標示を行うことが
でき、長期に亘って安定した標示を維持することができ
る。
うに、自動車の前照灯からの光等の入射光を受けると、
ガラスビーズ64が持つ回帰性反射特性により、反射光
が入射光を発した側に得られ、運転者に必要な標示の存
在及びその内容を伝えることができる。図20におい
て、66は凹面からなる反射面であり、αは入射角、β
は屈折角及び反射面66における反射角を示している。
縁石、ガードレールを例に取って説明したが、本発明の
道路標示構造物及びその製造方法による標示は、このよ
うな縁石、ガードレールだけでなく、防音壁、防塵壁
等、道路に設置される構造物の他、道路壁面等の道路自
体を標示構造物とすることができ、本発明は実施形態に
限定されるものではない。
直面のずり落ちに打ち勝つ接着力が得られることが確認
されており、実施形態で示した組成に限定されるもので
はない。
次のような効果が得られる。 a.道路標示構造物の垂直面に強固な反射面を形成で
き、その標示の劣化を防止した耐用寿命の長い道路標示
構造物を実現できるので、長期に亘って視線誘導がで
き、しかも、その標示塗装処理を路上等、現場において
容易に行うことができる。 b.コンクリートの保護塗装及びその補修を兼ねて視線
誘導標示を形成でき、母材であるコンクリート壁の劣化
防止に寄与することができる。垂直面の塗装が可能にな
るので、面表示ができ、従来の標示に対して遠方から確
認できる視線誘導標示ができ、高速走行車両に対して安
全性を高めることができる。 c.標示面は面表示ないし線表示が可能になるので、光
の反射量を増大でき、結果として安全性を向上させるこ
とができる。 d.垂直面を成す反射面を形成しているので、雨天時、
水滴の付着に伴う反射効率の低下を防止でき、特に雨天
夜間時の安全走行に寄与することができる。
実施形態を示す縁石の断面図である。
実施形態を示すガードレールの断面図である。
いられる塗料を構成するアクリル系樹脂の硬化状態を示
す図である。
いられる塗料を構成するアクリル系樹脂の硬化状態を示
す図である。
いられる塗料を構成するアクリル系樹脂の硬化状態を示
す図である。
いられる塗料を構成するアクリル系樹脂の硬化状態を示
す図である。
いられる塗料を構成するアクリル系樹脂の硬化状態を示
す図である。
る。
塗装工程を示すフローチャートである。
施した状態を示す断面図である。
トを施した状態を示す斜視図である。
は塗料層の形成処理を示す図、(B)はガラスビーズの
吹き付けを示す図、(C)は透明樹脂の吹き付けを示す
図である。
キングを施した状態を示す側面図である。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 道路に設置されて必要な標示に用いられ
る道路標示構造物であって、 道路に固定されて鉛直方向に壁面を持つ基体部材と、 この基体部材の前記壁面にアクリル系樹脂を含む塗料を
塗布して形成された塗料層と、 この塗料層に無数のビーズを固定するとともに、その一
部の表面を前記塗料層から露出させて前記塗料層に形成
された光反射層と、 を備えたことを特徴とする道路標示構造物。 - 【請求項2】 道路に設置されて必要な標示に用いられ
る道路標示構造物であって、所望の形状に形成されてい
る基体部材の壁面の全面又はその一部にアクリル系樹脂
を含む塗料を塗布して塗料層を形成し、この塗料層の硬
化前に無数のビーズを散布して前記塗料層を硬化させて
光反射層を形成することを特徴とする道路標示構造物の
製造方法。 - 【請求項3】 前記基体部材は、道路に設置される縁石
ブロック、ガードレール、防音壁、防塵壁、壁高欄、そ
の他の道路付設構造物であることを特徴とする請求項1
に記載の道路標示構造物又は請求項2に記載の道路標示
構造物の製造方法。 - 【請求項4】 前記塗料層は、ジシクロペンテニールオ
キシエチレン及びメタアクリレートに、メトキシポリエ
チレングリコール♯900、メタアクリレート又はその
他の軟化剤を付与したアクリル系樹脂に、促進剤ととも
に、キュメンハイドロパーオキサイト又はその他の硬化
剤を添加してなる塗料を用いたことを特徴とする請求項
1に記載の道路標示構造物又は請求項2に記載の道路標
示構造物の製造方法。 - 【請求項5】 前記光反射層の表面に透明樹脂を塗布し
て透明保護層を形成することを特徴とする請求項1に記
載の道路標示構造物又は請求項2に記載の道路標示構造
物の製造方法。 - 【請求項6】 前記塗料は、アルキルフェノール、その
他の遅延剤を添加してなることを特徴とする請求項4に
記載の道路標示構造物又は道路標示構造物の製造方法。 - 【請求項7】 前記促進剤には、ナフテン酸ロバルト、
その他の促進剤を添加してなることを特徴とする請求項
4に記載の道路標示構造物又は道路標示構造物の製造方
法。 - 【請求項8】 前記塗料は、ジシクロペンテニールオキ
シエチレン及びメタアクリレートに、メトキシポリエチ
レングリコール♯900、メタアクリレート又はその他
の軟化剤を付与したアクリル系樹脂に、キュメンハイド
ロパーオキサイト又はその他の硬化剤及び促進剤を添加
した塗料であって、着色剤を混入してなることを特徴と
する請求項4に記載の道路標示構造物又は道路標示構造
物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09273081A JP3096262B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 道路標示構造物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09273081A JP3096262B2 (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | 道路標示構造物及びその製造方法 |
Publications (2)
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