JPH11107123A - 多色緯入れ用のエアジェットルームにおける緯入れ装置 - Google Patents

多色緯入れ用のエアジェットルームにおける緯入れ装置

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JPH11107123A
JPH11107123A JP27269597A JP27269597A JPH11107123A JP H11107123 A JPH11107123 A JP H11107123A JP 27269597 A JP27269597 A JP 27269597A JP 27269597 A JP27269597 A JP 27269597A JP H11107123 A JPH11107123 A JP H11107123A
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weft
air
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main nozzle
clamp
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Kiyoshi Arie
潔 有江
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Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色緯入れ時において緯入れトラブルを少な
くする。 【解決手段】 ドラム式の緯糸貯留装置40、40…
と、リードホルダ32に搭載する主ノズルユニット20
と、主ノズルユニット20の後部に配設する糸クランパ
10とを設ける。糸クランパ10は、主ノズルユニット
20により、待機中の緯糸W、W…に対して長時間に亘
って常時噴射のエア圧が加えられても、撚り戻りが緯糸
貯留装置40、40…にまで波及することを防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、緯入れトラブル
を少なくし、高品質の織布を能率よく製織することがで
きる多色緯入れ用のエアジェットルームにおける緯入れ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エアジェットルームは、緯入れ用の主ノ
ズルをリードホルダ上に搭載するとともに、主ノズルに
対する緯糸の供給位置を織前よりも送出し側に偏位さ
せ、筬の後退位置に合わせるのが普通である。このとき
の緯糸は、緯入れ開始時において主ノズルに対して直線
状に供給されるから、緯入れ時の飛走速度の立上りが急
峻となり、織機の高速運転が可能になるからである。
【0003】一方、このようにして主ノズルに緯糸を供
給すると、筬打ち時に筬が織前にまで前進することによ
り緯糸貯留装置から主ノズルまでの距離が長くなり、緯
糸貯留装置と主ノズルとの間において緯糸張力が過大に
なる傾向がある。多色緯入れ用の緯糸貯留装置は、係止
ピンを使用するドラム式であって、緯入れ時以外にドラ
ムから余分の緯糸を解舒することができないからであ
る。また、織前の近傍に配設するカッタによって緯入れ
された緯糸の後端を切断すると、筬が後退することによ
って主ノズルの先端から余分の緯糸が長く突出し、その
緯糸が他の緯糸と絡まってしまうおそれがある。そこ
で、エアジェットルームにおいては、緯糸貯留装置と主
ノズルとの間に緯糸引戻し装置を配設し、緯糸貯留装置
と主ノズルとの間、主ノズルと織前との間の各距離が変
化することに伴って発生するこれらの問題を解決するこ
とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術によっても、多色緯入れを行なう際には、なお
万全ではないことがわかった。すなわち、多色緯入れを
するときは、緯入れされずに長時間に亘って待機する緯
糸が存在し、その緯糸は、主ノズル内において直線状の
正規の姿勢を維持するために、主ノズルに供給する低圧
のエア圧によって常時吹き流されているから、これに起
因して緯糸に撚り戻りが発生し、それが緯糸貯留装置に
まで波及して緯糸切れが生じ易くなり、織布の品質や織
機の稼動率を低下させてしまうことがあるからである。
また、このような緯糸切れを生じると、緯糸の先端部分
が主ノズルから抜け出て経糸に絡まり、主ノズルに対す
る糸通しが必要になることとも相俟って、復旧に思わぬ
時間を要することも少なくない。なお、以下の説明にお
いて、待機中の緯糸の姿勢を維持するために主ノズルに
常時供給するエア圧を「常時噴射のエア圧」と呼ぶこと
にする。
【0005】そこで、この発明の目的は、リードホルダ
上に搭載する主ノズルユニットの後部に糸クランパを設
けることによって、多色緯入れをする場合であっても、
常時噴射のエア圧によって生じる緯入れトラブルを一掃
することができる多色緯入れ用のエアジェットルームに
おける緯入れ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、複数のドラム式の緯糸貯留装置
と、リードホルダに搭載する主ノズルユニットと、リー
ドホルダ上において主ノズルユニットの後部に配設する
糸クランパとを備えてなり、糸クランパは、主ノズルユ
ニットによって緯入れする緯糸のクランプを緯入れ期間
に合わせて解放することをその要旨とする。
【0007】なお、糸クランパは、クランプ中の緯糸が
常時噴射のエア圧によって主ノズルユニット側に引き出
されることがなく、筬打ち時において緯糸貯留装置側に
引戻し可能なクランプ力に設定することができる。
【0008】さらに、糸クランパは、複数の単動形のエ
アシリンダと、エアシリンダに共通のクランプベースと
を備えることができる。
【0009】
【作用】かかる発明の構成によるときは、糸クランパ
は、リードホルダ上において主ノズルユニットの後部に
配設されており、主ノズルユニットによって緯入れする
緯糸のクランプを緯入れ期間に合わせて解放する。そこ
で、糸クランパは、緯入れされずに待機している緯糸が
常時噴射のエア圧によって長時間に亘って吹き流されて
も、撚り戻りが緯糸貯留装置にまで波及することを有効
に阻止し、それに起因する緯糸切れを防止することがで
きる。
【0010】糸クランパのクランプ力を適切に設定すれ
ば、筬打ちの際に緯糸貯留装置から主ノズルユニットま
での距離が長くなっても、クランプ中の緯糸を緯糸貯留
装置側に引き戻すことが可能であり、したがって、その
間において緯糸張力が過大になることがない上、主ノズ
ルユニットの先端から突出する余分の緯糸の長さを短く
することができるから、その緯糸が他の緯糸と絡まった
りするおそれもない。
【0011】複数の単動形のエアシリンダと共通のクラ
ンプベースとを組み合わせる糸クランパは、全体を小形
軽量に構成することができ、リードホルダ上に支障なく
搭載することが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0013】多色緯入れ用のエアジェットルームにおけ
る緯入れ装置は、複数のドラム式の緯糸貯留装置40、
40…と、リードホルダ32に搭載する主ノズルユニッ
ト20と、リードホルダ32上において主ノズルユニッ
ト20の後部に配設する糸クランパ10とを備えてなる
(図1、図2)。ただし、ここでは、主ノズルユニット
20は、4本のノズル21、21…を有し、給糸体Wa
、Wa …からの4本の緯糸W、W…を選択して緯入れ
する4色緯入れ用のシステムが例示されている。また、
給糸体Wa 、Wa …から糸クランパ10に至る緯糸W、
W…の経路には、各緯糸Wごとに、テンサ51、糸ガイ
ド51a、緯糸貯留装置40、補助ノズル52がこの順
に配設されている。
【0014】筬31を立設するリードホルダ32は、図
示しないスレイソードによって支持されており、スレイ
ソードを介して筬31を前後に往復揺動させることによ
り、緯糸W、W…を織前Wf に筬打ちして織布Wc を製
織することができる。なお、緯糸W、W…は、その1本
ずつが選択された上、経糸Wp 、Wp …が形成する経糸
開口に主ノズルユニット20を介して緯入れされる。た
だし、織前Wf の近傍には、緯入れされた緯糸Wの後端
を切断するカッタCが配設されている。また、リードホ
ルダ32には、筬31に沿って所定数のサブノズル3
3、33…が配列されている。
【0015】主ノズルユニット20は、4本のノズル2
1、21…を束ねるようにしてベース材22上に搭載
し、別のベース材23を介してリードホルダ32に組み
付けられている。各ノズル21の先端は、筬31の筬羽
31a、31a…に形成する緯入れガイド溝31bに指
向しており、各ノズル21の後部には、ノズルボデー2
1aが付設されている。また、各ノズルボデー21aに
は、緯入れ用のエアホースを接続するコネクタ21bが
付属している(図3)。
【0016】糸クランパ10は、共通のクランプベース
11と、クランプベース11に対向するエアシリンダ1
0a、10aとを備えている(図3、図4)。ただし、
糸クランパ10は、上下対称の2組のエアシリンダ10
a、10aを主ノズルユニット20の後部に一体に組み
付け(図2、図3)、主ノズルユニット20とともに、
リードホルダ32の一端に搭載されている。
【0017】エアシリンダ10a、10aは、シリンダ
ブロック13、13に突設する取付部13p、13pを
介し、ベース材22の上面、下面に対し、それぞれ下向
き、上向きにねじ止めされている。なお、ベース材22
の上面、下面には、それぞれ取付部13pのガイド部1
3qに適合するガイド溝22aが形成されている。
【0018】クランプベース11は、十字形に形成され
ている(図3、図4)。クランプベース11の左右のア
ームには、それぞれクッション材11a、11aが上下
面に埋設されている。なお、各クッション材11aは、
上下のエアシリンダ10a、10aの各クランプロッド
12に対応している。また、クランプベース11には、
緯糸W、W…をガイドするガイド板11bがねじ止めさ
れている。ガイド板11bには、ノズル21、21…の
ノズルボデー21a、21a…の緯糸挿入孔に対応し
て、緯糸W、W…を挿通させる糸メール11b1 、11
b1 …が四隅部に装着されている。なお、クランプベー
ス11の上下のアームは、シリンダブロック13、13
を貫通するボルト11c、11cを介し、シリンダブロ
ック13、13に連結されている。
【0019】各エアシリンダ10aは、シリンダブロッ
ク13にクランプロッド12、12を組み合わせること
により、各クランプロッド12ごとに、独立の単動形の
エアシリンダを形成している(図4、図5)。なお、上
下のエアシリンダ10a、10aは、互いに対称形に構
成されている。そこで、以下、上部のエアシリンダ10
aに着目して説明する。
【0020】シリンダブロック13には、上から下に向
けてエアチャンバ13a、13aが形成されている。各
クランプロッド12の上端には、フランジ12aが形成
され、フランジ12aの下部には、エアチャンバ13a
に適合するシール材12bが装着されている。また、エ
アチャンバ13aの下部には、ブッシュ13bが装着さ
れており、クランプロッド12は、ブッシュ13bを上
下に摺動自在に貫通している。
【0021】クランプロッド12の上端には、長い手動
操作ノブ14が付設されている。また、各エアチャンバ
13aの上端は、手動操作ノブ14が上下に貫通する押
え片13cを介して閉じられており、押え片13cと、
クランプロッド12のフランジ12aとの間には、復帰
用のばね13dが介装されている。ただし、押え片13
c、13cは、シリンダブロック13の上端面にねじ止
めする共通の蓋板13eを介して抜け止めされており、
手動操作ノブ14、14は、蓋板13eの上方に高く突
出している。また、シリンダブロック13には、ポート
13f、13fが形成されており、各ポート13fは、
対応するエアチャンバ13aの下部にエアを導入するこ
とができる。なお、各ポート13fには、エアホースを
接続するコネクタ13gが付属している(図3)。
【0022】シリンダブロック13の下端面には、クラ
ンプロッド12、12に共通する溝13hが横向きに形
成されている(図4、図6)。また、溝13hには、ク
ランプロッド12、12に対応して段付きの装着孔13
j、13jが形成され、各装着孔13jには、ストップ
リング13k1 を介し、シールリング13kが溝13h
の底部13h1 から離して装着されている(図4、図
5)。なお、シールリング13kには、クランプロッド
12が摺動自在に貫通している。
【0023】かかる糸クランパ10は、各エアシリンダ
10aのエアチャンバ13a、13aにエアを導入しな
いとき、各クランプロッド12がばね13dを介してク
ランプベース11側に付勢され(図4の矢印K1 方
向)、クランプロッド12の先端面とクッション材11
aとの間に緯糸Wを挾み込むようにしてクランプするこ
とができる。主ノズルユニット20を介して特定の緯糸
Wを緯入れするときは、その緯糸Wをクランプしている
クランプロッド12に対応するエアチャンバ13aにエ
アを導入し、ばね13dに抗してクランプロッド12を
クランプベース11から離す方向に駆動することにより
(同図の矢印K2 方向)、緯糸Wのクランプを解放する
ことができる。なお、このとき、エアチャンバ13a内
のエアは、ブッシュ13bとクランプロッド12との間
の隙間を介して少量ずつが溝13h側に流出するが、こ
のときのエアの流れは、シールリング13kによって横
方向に曲げられ、溝13hを介して外部に放出される
(同図の矢印K3 方向)。
【0024】緯入れ終了によって緯糸Wを再クランプす
るときは、図示しない開閉弁を介し、エアチャンバ13
aに導入するエアを遮断する。そこで、エアチャンバ1
3a内のエアは、ブッシュ13bとクランプロッド12
との間の隙間を介して外部に流出し、クランプロッド1
2は、ばね13dによって速やかにクランプベース11
側に駆動され、クッション材11aとの間に緯糸Wをク
ランプすることができる。このとき、クランプロッド1
2が移動することによってエアチャンバ13a内のエア
が一時に外部に放出されるが、このときのエアの流れ
も、シールリング13kによって曲げられ(同図の矢印
K4 方向)、緯糸Wに当ったりするおそれがない。
【0025】すなわち、シリンダブロック13に形成す
る溝13hは、シールリング13k、13kとともに、
エアチャンバ13a、13aからのエアを排出するエア
排出孔として作用する。また、このときのエア排出孔
は、クランプロッド12、12の先端方向を避けたもの
となっている。
【0026】各給糸体Wa からの緯糸Wは、テンサ5
1、糸ガイド51aを介して緯糸貯留装置40に導入さ
れている(図1)。
【0027】緯糸貯留装置40は、緯糸Wを挿通させる
屈曲回転パイプ41と、屈曲回転パイプ41からの緯糸
Wを巻き付けて貯留するドラム42と、ドラム42の周
面に進出して緯糸Wを係止する係止ピン43とを主要部
材として構成されている。なお、緯糸貯留装置40に
は、フード44が付属しており、係止ピン43は、駆動
用のソレノイド43aを介して、図示しない緯糸貯留装
置40のフレームに搭載されている。ドラム42には、
1回分の緯入れに必要な長さ以上の緯糸Wが常時貯留さ
れており、所定のタイミングにおいて係止ピン43をド
ラム42の周面から後退させることにより、緯糸Wを解
舒して緯入れさせることができ、所定巻数の緯糸Wが解
舒された時点において係止ピン43をドラム42の周面
に進出させることにより、ドラム42からの緯糸Wを係
止して所定長さに測長することができる。なお、緯糸貯
留装置40は、屈曲回転パイプ41を固定パイプとし、
ドラム42を回転させる形式であってもよい。
【0028】各補助ノズル52は、緯糸貯留装置40、
糸クランパ10の間において、図示しない織機フレーム
上に固定されている。補助ノズル52の基部は、緯糸貯
留装置40からの緯糸Wの解舒方向に合わせ、先端は、
緯入れ開始時における糸クランパ10、主ノズルユニッ
ト20の位置に適合するように設置されている。すなわ
ち、補助ノズル52、52…は、それぞれ緯糸貯留装置
40からの緯糸Wの解舒方向を主ノズルユニット20に
よる緯入れ方向に修正するように、その配設位置や方向
が設定されている。
【0029】いま、2本の緯糸W、Wを交互に緯入れす
るとして、織機の各サイクルにおける主ノズルユニット
20、糸クランパ10は、図7のように作動させればよ
い。すなわち、主ノズルユニット20のノズル21を介
して特定の緯糸Wを緯入れするとき、その緯糸Wに対応
する糸クランパ10のクランプロッド12は、緯入れ期
間Tに合わせて緯糸Wのクランプを解放させる。また、
その緯糸Wに対応する補助ノズル52は、ノズル21の
緯入れタイミングと同一タイミングにより作動させ、緯
糸貯留装置40からの緯糸Wを助勢すればよい。なお、
図7の横軸は、筬31による筬打ちタイミングをθ=0
°とする織機のクランク角θであり、符号13aは、ク
ランプロッド12を駆動するために、対応するエアチャ
ンバ13aにエアを導入する図示しない開閉弁の開閉状
態を示している。
【0030】2本以上の緯糸W、W…による多色緯入れ
を実行する場合も全く同様であり、糸クランパ10は、
主ノズルユニット20によって緯入れする緯糸Wの緯入
れ期間Tに合わせて、対応するクランプロッド12を駆
動し、その緯糸Wのクランプを解放すればよく、補助ノ
ズル52、52…は、対応するノズル21の作動タイミ
ングに合わせて作動させればよい。糸クランパ10は、
緯入れ期間T以外のすべての期間において緯糸W、W…
をクランプしているから、主ノズルユニット20により
常時噴射のエア圧が待機中の緯糸W、W…に加えられて
も、緯糸W、W…の撚り戻りが糸クランパ10の上流側
にまで波及するおそれがない。
【0031】また、糸クランパ10のクランプ力とし
て、クランプ中の緯糸W、W…が常時噴射のエア圧によ
って主ノズルユニット20側に引き出されることがな
く、筬打ち時において緯糸W、W…を補助ノズル52、
52…、緯糸貯留装置40、40…側に引戻し可能とな
るように、復帰用のばね13d、13d…のばね力を設
定すれば、カッタCによって切断された緯糸Wがノズル
21の先端から長く突出したり、それが他の緯糸W、W
…と絡まったりするトラブルを防止することができる。
一方、緯糸Wは、緯入れ直後にカッタCによって切断す
ると、張力が失われてノズル21内に戻る傾向があり、
これを防止するために緯入れ用のエア圧や常時噴射のエ
ア圧を一時的に高くすることがあるが、糸クランパ10
は、その所要圧力を低くし、または所要加圧時間を短く
することができる。糸クランパ10は、リードホルダ3
2上において主ノズルユニット20の直近の後部に配設
されているから、常時噴射のエア圧等を緯糸Wの極く短
い範囲に及ぼせば十分であるからである。
【0032】以上の説明において、糸クランパ10のク
ランプ力は、緯糸W、W…が伸縮性に富む場合は、緯糸
W、W…を引戻し可能に設定する必要がなく、十分強力
に設定すれば足りる。また、補助ノズル52、52…
は、必要に応じて設ければよく、これを削除してもよ
い。
【0033】
【他の実施の形態】各エアシリンダ10aのシリンダブ
ロック13には、溝13hに代えて、クランプロッド1
2、12に対して横向きのエア排出孔13m、13mを
形成することができる(図8)。各エア排出孔13mに
は、クランプロッド12のまわりに大径のエア溜め13
nが形成されており、エア溜め13nは、エア排出孔1
3mからのエアの流出速度を小さくし、排出音のレベル
を低下させることができる。なお、図8の糸クランパ1
0は、2本のクランプロッド12、12を有する単動形
のエアシリンダ10aと、クランプロッド12、12に
共通のクランプベース11とによって構成されている。
【0034】エア排出孔13mは、クランプロッド12
に対し、斜めに形成してもよい(図9(A))。また、
エア排出孔13mは、盲栓13m1 を介し、クランプロ
ッド12から離れた位置においてクランプロッド12と
平行に開口させてもよい(同図(B))。すなわち、エ
ア排出孔13mは、クランプロッド12の先端方向を避
けた方向であれば、任意の方向に形成し、開口させるこ
とができる。
【0035】糸クランパ10は、2本のクランプロッド
12、12を有する上部のエアシリンダ10aと、4本
のクランプロッド12、12…を有する下部のエアシリ
ンダ10aと、共通のクランプベース11とを組み合わ
せることにより(図10)、全体として6色の多色緯入
れ用に形成することができる。なお、クランプベース1
1は、各色用のノズルボデー21a、21a…に対応し
て図示しない緯糸W、W…をクランプすることができる
ように、クッション材11a、11a…の配設位置が工
夫されている。また、クランプロッド12、12…は、
筬31による筬打ち運動の接線方向(図10の矢印K5
方向)に対して直角または斜めに配設されており、筬打
ち運動によってエアシリンダ10a、10aが不用意に
誤作動するおそれを少なくすることができる。
【0036】なお、図10のエアシリンダ10a、10
aは、その双方に各4本のクランプロッド12、12…
を設けることにより、8色の多色緯入れ用に容易に拡張
することができる。
【0037】以上の説明において、各クランプロッド1
2には、エアの流れを妨げる邪魔板12cを付設しても
よい(図3、図4、図8の各二点鎖線)。邪魔板12c
は、エアチャンバ13aから流出するエアの流れを横方
向に曲げ、緯糸Wにエアが当ることを防止する。なお、
邪魔板12cは、溝13h、シールリング13kや、エ
ア排出孔13mと併用してもよいが、これらを設けるこ
となく、邪魔板12cのみを設けてもよいものとする。
【0038】なお、各ノズル21に緯糸Wを挿通させる
とき、ノズル21に十分高圧のエアを導入するととも
に、対応するクランプロッド12による緯糸Wのクラン
プを一時的に解放するが、このとき、単一の糸通し用の
スイッチを設け、それを操作することにより、糸通しし
ようとするノズル21と、それに対応するクランプロッ
ド12とを同時に一挙動により動作させることが好まし
い。また、このときのエアシリンダ10aは、手動操作
ノブ14を省略してもよい。
【0039】糸通し用にノズル21に導入するエアは、
一般に緯入れ用のエア圧より低くてもよいが、ノズル2
1に緯糸Wが容易に吸い込まれるように、緯入れ待機時
においてノズル21に加える常時噴射用のエア圧より十
分高いエア圧に設定するのがよい。また、糸通し用、常
時噴射用の各エア圧の切換えは、エア管路に挿入する三
方弁を切り換えることによって行なうことができる。
【0040】なお、緯入れ不良を生じた緯糸Wを経糸開
口から自動的に除去するために自動緯糸除去装置を設備
する場合、糸クランパ10は、自動緯糸除去装置の動作
に連動させる。すなわち、自動緯糸除去装置によって緯
糸貯留装置40から緯糸Wを引き出すときは、緯糸Wの
クランプを自動的に解放し、不良緯糸除去装置の動作完
了とともに、緯糸Wを再クランプすればよい。
【0041】また、糸クランパ10は、エアシリンダ1
0aによって駆動する他、ソレノイド駆動としてもよ
い。このときのクランプロッド12は、ソレノイドのプ
ランジャロッドをそのまま利用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、緯糸貯留装置と、リードホルダに搭載する主ノズル
ユニット、糸クランパとを組み合わせることによって、
糸クランパは、主ノズルユニットの直近の後部において
待機中の緯糸をクランプすることができるから、常時噴
射のエア圧が主ノズルユニットに加えられても、緯糸に
生じる撚り戻りが糸クランパを越えて緯糸貯留装置にま
で波及するおそれがなく、それに起因する緯糸切れを有
効に防止することができ、高品質の織布を能率よく製織
することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体構成平面説明図
【図2】 要部正面図
【図3】 糸クランパの分解斜視説明図
【図4】 糸クランパの要部縦断面説明図
【図5】 図4の要部分解斜視図
【図6】 図4の要部斜視図
【図7】 動作説明線図
【図8】 他の実施の形態を示す図4相当図(1)
【図9】 他の実施の形態を示す要部断面図
【図10】 他の実施の形態を示す図4相当図(2)
【符号の説明】
W…緯糸 T…緯入れ期間 10…糸クランパ 10a…エアシリンダ 11…クランプベース 20…主ノズルユニット 32…リードホルダ 40…緯糸貯留装置 52…補助ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のドラム式の緯糸貯留装置と、リー
    ドホルダに搭載する主ノズルユニットと、リードホルダ
    上において前記主ノズルユニットの後部に配設する糸ク
    ランパとを備えてなり、前記糸クランパは、前記主ノズ
    ルユニットによって緯入れする緯糸のクランプを緯入れ
    期間に合わせて解放することを特徴とする多色緯入れ用
    のエアジェットルームにおける緯入れ装置。
  2. 【請求項2】 前記糸クランパは、クランプ中の緯糸が
    常時噴射のエア圧によって前記主ノズルユニット側に引
    き出されることがなく、筬打ち時において前記緯糸貯留
    装置側に引戻し可能なクランプ力に設定することを特徴
    とする請求項1記載の多色緯入れ用のエアジェットルー
    ムにおける緯入れ装置。
  3. 【請求項3】 前記糸クランパは、複数の単動形のエア
    シリンダと、該エアシリンダに共通のクランプベースと
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の多色緯入れ用のエアジェットルームにおける緯入れ装
    置。
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