JPH11105666A - 車両のエアーバッグ装置 - Google Patents
車両のエアーバッグ装置Info
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- JPH11105666A JPH11105666A JP9290349A JP29034997A JPH11105666A JP H11105666 A JPH11105666 A JP H11105666A JP 9290349 A JP9290349 A JP 9290349A JP 29034997 A JP29034997 A JP 29034997A JP H11105666 A JPH11105666 A JP H11105666A
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Abstract
エアーバッグの展開しきい値またはエアーバッグの展開
圧力の少なくとも一方を変更することで、衝突対象物に
合致した適切なエアーバッグの展開を行なうことができ
る車両のエアーバッグ装置の提供を目的とする。 【解決手段】所定の状態に応じてエアーバッグの展開状
態を可変制御する車両のエアーバッグ装置であって、衝
突対象物を検出する衝突物体検出手段S11と、上記衝
突物体検出手段S11で検出した衝突物体に応じてエア
ーバッグの展開しきい値またはエアーバッグの展開圧力
の少なくとも一方を変更する変更手段S13とを備えた
ことを特徴とする。
Description
アーバッグを展開して乗員を拘束保護する運転席エアー
バッグ、助手席エアーバッグ、サイドエアーバッグのよ
うな車両のエアーバッグ装置に関する。
に応じてエアーバッグの展開状態を可変制御する車両の
エアーバッグ装置が既に発明されている。例えば、車速
(所定の走行状態)が大きい程、衝突時の衝突度が大と
なるので、これに対応してエアーバッグの展開時期を早
める装置、並びに舵角(所定の走行状態)が大きい程、
乗員に付勢される遠心力により乗員の衝突時の挙動が不
安定になるので、これに対応してエアーバッグの展開時
期を早める装置が知られている。
のように、乗員がシートベルトを装着していない時(所
定の状態)は、装着時に対してエアーバッグの展開圧力
を増大方向に変更し、エアーバッグによる乗員保護性能
の向上を図る装置も知られている。しかし、上述のよう
に所定の状態または所定の走行状態に応じてエアーバッ
グの展開状態(例えば展開時期や展開圧力)を如何に制
御しても、衝突対象物に合致した適切なエアーバッグの
展開を行なうことができない問題点があった。
の変化を示すように自車が静止物体と衝突した場合には
特性e1の如く変化し、自車が移動体と衝突した場合に
は特性e2の如く変化し、自車が電柱やポール等に衝突
した場合または自車が衝突対象車両としてのトラック等
(車高が高い車両)に潜り込むように衝突した場合には
自車の塑性変形をともなって特性e3の如く変化するの
で、単に所定の状態(車速、舵角、シートベルト装着の
有無)に応じてエアーバッグの展開状態を可変するだけ
では、衝突対象物に対応した適切なエアーバッグの展開
を行なうことができない問題点があった。
め、この衝突速度と展開しきい値とを比較して、衝突速
度が展開しきい値を超えた時に、エアーバッグを展開制
御する場合、自車が電柱等に衝突するポール衝突時には
加速度Gの変化が図17の特性e3で示すようにその衝
突初期において極めて小さいので、エアーバッグの展開
時期が過度におくれる懸念があった。
載の発明は、衝突物体検出手段で検出した衝突物体に応
じてエアーバッグの展開しきい値(展開時期を左右する
値)またはエアーバッグの展開圧力の少なくとも一方を
変更することで、衝突対象物に合致した適切なエアーバ
ッグの展開を行なうことができる車両のエアーバッグ装
置の提供を目的とする。
求項1記載の発明の目的と併せて、衝突対象物の面積が
所定値よりも小さい時、エアーバッグの展開時期を早め
ることで、ポール衝突、車衝突、壁衝突等の衝突面積の
差異に対応した適切なエアーバッグの展開を実行するこ
とができ、特に衝突面積が小さいポール衝突時にエアー
バッグを適切な時期において確実に展開させることがで
きる車両のエアーバッグ装置の提供を目的とする。
求項1記載の発明の目的と併せて、衝突対象車両の車
高、地上最低高もしくはバンパ位置が高い程、エアーバ
ッグの展開時期を早めることで、トラック、バス、乗用
車等の衝突車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位置
の高さの差異に対応した適切なエアーバッグの展開を実
行することができる車両のエアーバッグ装置の提供を目
的とする。 この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、衝突対象車両の車
高、地上最低高もしくはバンパ位置が高い程、エアーバ
ッグの低圧展開時期を早め、高圧展開時期を遅らせるこ
とで、車高、地上最低高もしくはバンパ位置の高低に対
応して低圧時の展開遅れ防止と、高圧時の乗員拘束性能
向上との独立を図ることができる車両のエアーバッグ装
置の提供を目的とする。 この発明の請求項5記載の発
明は、上記請求項3または4記載の発明の目的と併せ
て、衝突対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位
置が所定値以上の時、エアーバッグの高圧展開時期を早
めることで、自車がトラック等に潜り込むように衝突し
た場合、ルーフが潰れ、ピラーが後退してくるが、高圧
展開を早めることで、乗員の前方への移動を阻止して、
乗員とピラーとの干渉を防止することができる車両のエ
アーバッグ装置の提供を目的とする。
求項1記載の発明の目的と併せて、オフセット衝突のよ
うに衝突対象物が車両中心からずれている時に、エアー
バッグの展開時期を早めることで、車両に対して遠心
力、モーメントが付勢されて乗員の挙動が不安定となる
衝突時にエアーバッグの展開時期を早めて乗員保護の向
上を図ることができる車両のエアーバッグ装置の提供を
目的とする。
求項6記載の発明の目的と併せて、車両に遠心力、モー
メントが付勢されて乗員の挙動が不安定となるオフセッ
ト衝突時に、サイドエアーバッグ装置の展開を実行する
ことで、乗員をより一層良好に保護することができる車
両のエアーバッグ装置の提供を目的とする。
の発明は、所定の状態に応じてエアーバッグの展開状態
を可変制御する車両のエアーバッグ装置であって、衝突
対象物を検出する衝突物体検出手段と、上記衝突物体検
出手段で検出した衝突物体に応じてエアーバッグの展開
しきい値またはエアーバッグの展開圧力の少なくとも一
方を変更する変更手段とを備えた車両のエアーバッグ装
置であることを特徴とする。
求項1記載の発明の構成と併せて、上記変更手段は衝突
対象物の面積が所定値より小さい時、エアーバッグの展
開時期を早める車両のエアーバッグ装置であることを特
徴とする。
求項1記載の発明の構成と併せて、上記変更手段は衝突
対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位置が高い
程、エアーバッグの展開時期を早める車両のエアーバッ
グ装置であることを特徴とする。
求項3記載の発明の構成と併せて、上記変更手段は衝突
対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位置が高い
程、エアーバッグの低圧展開時期を早め、高圧展開時期
遅らせる車両のエアーバッグ装置であることを特徴とす
る。
求項3または4記載の発明の構成と併せて、上記変更手
段は衝突対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位
置が所定値以上の時、エアーバッグの高圧展開時期を早
める車両のエアーバッグ装置であることを特徴とする。
求項1記載の発明の構成と併せて、上記変更手段は衝突
対象物が車両中心からずれている時、エアーバッグの展
開時期を早める車両のエアーバッグ装置であることを特
徴とする。
求項6記載の発明の構成と併せて、シートに内蔵された
サイドエアーバッグ装置を備え、上記衝突物体検出手段
で検出した衝突対象物の衝突位置が車両中心からずれて
いる時、上記サイドエアーバッグ装置の展開を実行する
車両のエアーバッグ装置であることを特徴とする。
によれば、上述の衝突物体検出手段は衝突対象物を検出
し、上述の変更手段は衝突物体検出手段で検出した衝突
物体に応じてエアーバッグの展開しきい値(展開スレッ
シュ)またはエアーバッグの展開圧力の少なくとも一方
を変更する。この結果、衝突対象物に合致した適切なエ
アーバッグの展開を行なうことができる効果がある。
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の変更手
段は衝突対象物の面積が所定値より小さい時、エアーバ
ッグの展開時期を早めるので、ポール衝突、車衝突、壁
衝突等の衝突面積の差異に対応した適切なエアーバッグ
の展開を実行することができ、特に衝突面積が小さいポ
ール衝突時にエアーバッグを適切な時期に確実に展開さ
せることができる効果がある。
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述変更手段
は衝突対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位置
が高い程、エアーバッグの展開時期を早めるので、トラ
ック、バス、乗用車等の衝突車両の車高、地上最低高も
しくはバンパ位置の高さの差異に対応した適切なエアー
バッグの展開を実行することができる効果がある。
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述の変更手
段は衝突対象車両の車高、地上最低高もしくはバンパ位
置が高い程、エアーバッグの低圧展開時期を早め、高圧
展開時期を遅らせる。この結果、衝突対象車両の車高、
地上最低高もしくはバンパ位置の高低に対応して低圧時
の展開遅れ防止と、高圧時の乗員拘束性能向上との両立
を図ることができる効果がある。
上記請求項3または4記載の発明の効果と併せて、上述
の変更手段は衝突対象車両の車高、地上最低高もしくは
バンパ位置が所定値以上の時、エアーバッグの高圧展開
時期を早める。上述の所定値以上の時、例えば自車がト
ラック等に潜り込むように衝突した場合には、ルーフが
潰れ、ピラーが後退してくるが、高圧展開時期を早める
ので、乗員の前方への移動を阻止して、乗員とピラーと
の干渉を確実に防止して、乗員を保護することができる
効果がある。
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の変更手
段は衝突対象物が自車の車両中心からずれている時、エ
アーバッグの展開時期を早めるので、車両に対して遠心
力、モーメントが付勢されて乗員の挙動が不安定となる
衝突時(オフセット衝突時)にエアーバッグの早期展開
により乗員保護の向上を図ることができる効果がある。
上記請求項6記載の発明の効果と併せて、衝突物体検出
手段で検出した衝突対象物の衝突位置が自車の車両中心
からずれている場合には、サイドエアーバッグ装置の展
開が実行される。この結果、車両に遠心力、モーメント
が付勢されて、乗員の挙動が不安定となるオフセット衝
突時には、展開したサイドエアーバッグにより乗員をよ
り一層良好に保護することができる効果がある。
述する。図面は車両のエアーバッグ装置を示し、図1に
おいて、左右側部のカウルサイドパネル間に水平に張架
したパイプ状のステアリングサポートメンバ1を設け、
このステアリングサポートメンバ1で、ドライバーズ側
にステアリングホイール2のステアリングシャフト3を
支持し、パッセンジャーズ側に助手席エアーバッグ装置
4を支持している。
が高く、衝突時においても変形しにくいもので、このよ
うな高剛性のカウルサイドパネルに対して取付けられた
剛性の高いステアリングサポートメンバ1に助手席エア
ーバッグ装置4を支持させているので、この助手席エア
ーバッグ装置4は衝突時において変位することなく、確
実に作動する。
にはブロアユニット5、クーラユニット6およびヒータ
ユニット7からなる空気調和装置8が配設されている。
また上述の助手席エアーバッグ装置4はステアリングサ
ポートメンバ1に固設された固定ブラケット9,9に支
承されている。
10にはロアレール11、アッパレール12を介してシ
ート13が前後方向にスライド可能に取付けられてい
る。このシート13はシートクッション14と、リクラ
イニング可能なシートバック15と、ヘッドレスト16
とを備え、上述のシートクッション14およびシートバ
ック15に複数の圧力センサ17…を内蔵して、これら
複数の圧力センサ17の圧力分布により乗員の体重を検
出する体重センサ18を構成している。
ルト19を設け、このシートベルト19先端の係入金具
20がシート13側のバックル21に係入された時(シ
ートベルト装着時)にONとなるシートベルトスイッチ
22を設けている。さらに、インストルメントパネル2
3の例えば下域部には乗員のシート13に対する着座位
置を検出するために乗員位置検出センサ24を配設して
いる。このセンサ24は単一もしくは複数の赤外線セン
サやCCDカメラあるいは超音波センサ等により構成す
ることができる。なお、該センサ24の取付け位置はイ
ンパネ下部に限定されることなく、ルーフ側に設けても
よい。
5における内側部には図3、図4に示す如くサイドエア
ーバッグ装置25が内蔵されている。このサイドエアー
バッグ25は車両の側面衝突時にドアと乗員との間をエ
アーバッグ26が後方から前方に展開するものである。
に示すように、ケーシング27内にエアーバッグ26お
よびインフレータ28が収納され、シートバック15の
クッション部材15a内に埋設されている。また上述の
ケーシング27にはエアーバッグリッド29が設けられ
る一方、上述のケーシング27は取付用の補強部材30
を介してシートフレーム31に固定されている。
ディの前部には衝突物体検出手段としてのクラッシュセ
ンサ32が複数個設けられている。これらの各クラッシ
ュセンサ32は所定の照射角を有する超音波センサによ
り構成され、衝突対象物(衝突対象車両を含む)を検出
する。なお上述のクラッシュセンサ32を超音波センサ
で構成する手段に代えて、CCDカメラの撮像情報を画
像処理する手段であってもよく、相手車両と自車との車
両間通信により相手車両の情報なかんずく車高、地上最
低高、バンパ位置の情報を入手する手段であってもよ
く、障害物検知センサとしての既存のコーナセンサを用
いる手段であってもよい。
ク図を示し、エアーバッグCPU(以下単にCPUと略
記する)40は、車速センサ33からの車速V、舵角セ
ンサ34からの舵角θ、スロットルセンサ35からのス
ロットル開度TVO、シートベルトスイッチ22からの
ON、OFF信号、車両間通信装置36からの相手車両
データ、乗員位置検出センサ24からの乗員位置情報、
体重センサ18からの信号、車両前後方向の加速度を検
出する加速度センサ(以下単に縦Gセンサと略記する)
37からの加速信号、車両左右方向の加速度を検出する
加速度センサ(以下単に横Gセンサと略記する)38か
らの加速度信号、クラッシュセンサ32からの衝突物体
検出信号等の必要な各種入力信号に基づいて、ROM3
9に格納されたプログラムに従って、運転席エアーバッ
グ装置41、助手席エアーバッグ装置4およびサイドエ
アーバッグ装置25の高圧インフレータドライバ42,
43,44、低圧インフレータドライバ45,46,4
7と、警報装置48と、ワーニング49とを駆動制御
し、またRAM50は必要なデータやマップを記憶す
る。
4,25は衝突時に展開して乗員を拘束保護するエアー
バッグ51,52,26を有し、運転席エアーバッグ装
置41はステアリングホイール部に設けられている。ま
た上述の各エアーバッグ51,52,26にはガス排出
用のベントホールと、このベントホールの排気面積を可
変調整する排気バルブ(図示せず)がそれぞれ設けら
れ、該排気バルブはCPU40により開度調整される。
開させるインフレータ53(但し、各エアーバッグ装置
41,4,25のインフレータを一括して図示してい
る)は図8に示す如く中央の仕切部53aを介して均等
配置され、低圧イフンレータドライバ45,46,47
により一方53bのみを作動(化学物質に着火し、ガス
を発生)した時には図9に示す低圧特性xが得られ、高
圧インフレータドライバ42,43,44により両方5
3b,53cを作動した時には図9に示す高圧特性yが
得られるように構成している。なお図9に示す各特性
x,yは前述の排気バルブによりエアーバッグ51,5
2,26のベントホールの排気面積を可変調整すること
で、図9の矢印方向にそのタンク圧力をコントロールす
ることができる。
は、車速Vが大きい程、衝突時の衝突度が大となるの
で、これに対応してエアーバッグ51,52の展開時期
を早めると共に、舵角θが大きい程、乗員に付勢される
遠心力により乗員の衝突時の挙動が不安定になるので、
これに対応してエアーバッグ51,52の展開時期を早
めるように構成されている。
出手段としての複数のクラッシュセンサ32で検出した
衝突物体に応じてエアーバッグ51,52の展開しきい
値またはエアーバッグ51,52の展開圧力の少なくと
も一方を変更する変更手段(図10,図11,図12,
図13,図15,図16に示す各ステップS2,S1
3,P2,P12,U2,U13参照)を兼ねる。
置の作用を図10、図11、図12、図13、図15、
図16に示すそれぞれのフローチャートを参照して以下
に詳述する。まず図10に示すフローチャート(メイン
ルーチン)と、図11に示すフローチャート(サブルー
チン)とを参照して、衝突対象物の面積が所定値より小
さい時に、エアーバッグ51,52の展開時期を早める
制御について説明する。
プS1で、CPU40は複数のクラッシュセンサ32か
らの入力信号に基づいて衝突対象物の衝突面積を演算す
る。つまり、この第1ステップS1で相手面積の演算に
よりポール衝突、車衝突、壁衝突の何れかを判別するこ
とができる。
アーバッグ51,52の展開時期の設定(展開しきい値
の変更)を実行する。この第2ステップS2の処理は図
11に示すサブルーチンにより実行されるので後述す
る。次に第3ステップS3で、CPU40はエアーバッ
グ51,52の展開制御を実行する。なすわち、縦Gセ
ンサ37からの加速度信号を入力し、この信号を積分し
て、衝突速度を求め、衝突速度が展開しきい値を超える
と、エアーバッグ51,52を展開させる。
S11で、CPU40は先の第1ステップS1で予め演
算された衝突面積の読込みを実行し、次の第2ステップ
S12(比較手段)で、CPU40は読込んだ衝突面積
と所定値とを比較して、衝突面積<所定値の時(YES
判定時)には次の第3ステップS13に移行し、衝突面
積>所定値の時(NO判定時)には別の第4ステップS
14に移行する。
は展開しきい値を小さい値aに設定する一方、上述の第
4ステップS14で、CPU40は展開しきい値を相対
的に大きい値b(但しa<b)に設定する。ここに、展
開しきい値が小さい値に設定されると、エアーバッグ5
1,52はその展開時期が早くなることを意味し、サブ
ルーチンの各ステップS13,S14で設定された展開
しきい値a,bは図10のメインルーチンに反映され
る。
(請求項1,2に相当)によれば、上述の衝突物体検出
手段(クラッシュセンサ32参照)は衝突対象物を検出
し、上述の変更手段(各ステップS2,S13参照)は
衝突物体検出手段(クラッシュセンサ32参照)で検出
した衝突物体に応じてエアーバッグ51,52の展開し
きい値(展開スレッシュ)を変更する。この結果、衝突
対象物に合致した適切なエアーバッグ51,52の展開
を行なうことができる効果がある。
S13参照)は衝突対象物の面積が所定値より小さい
時、エアーバッグ51,52の展開時期を早めるので、
ポール衝突、車衝突、壁衝突等の衝突面積の差異に対応
した適切なエアーバッグ51,52の展開を実行するこ
とができ、特に衝突面積が小さいポール衝突時にエアー
バッグ51,52を適切な時期において確実に展開させ
ることができる効がある。
ルーチン)と、図13に示すフローチャート(サブルー
チン)とを参照して、衝突対象車両の車高、値地上最低
高もしくはバンパ位置が高い程、エアーバッグの低圧展
開時期を早め、高圧展開時期を遅らせる制御について説
明する。この場合、図7に示すRAM50は図14に示
すマップM1を記憶する。なお、このマップM1はCD
−ROM(図示せず))に記憶させてもよい。
地上最低高h4,h3,h2,h1(但し、h1<h2
<h3<h4)に対応して、低圧展開しきい値αL1,
αL2,αL3,αL4(但し、αL1<αL2<αL
3<αL4)と、高圧展開しきい値αH1,αH4,α
H3,αH2(但し、αH1<αH2<αH3<αH
4)とをそれぞれ設定した記憶手段である。なお上述の
地上最低高h1はバンパ相互の衝突を基準とした値であ
る。
地上最低高(h3>h2>h1)が高い程、低圧展開し
きい値(αL2<αL3<αL4)が小さく、その展開
時期が早くなるように設定されると共に、地上最低高
(h3>h2>h1)が高い程、高圧展開しきい値(α
H4>αH3>αH2)が大きく、その展開時期が遅く
なるように設定されている。但し、衝突対象車両の地上
最低高が所定値以上の値h4の場合には、低圧展開しき
い値αL1および高圧展開しきい値αH1が共に小さ
く、低圧展開時期および高圧展開時期が共に早くなるよ
うに設定されている。以下、図12、図13を参照し
て、その作用について述べる。
プP1で、CPU40は複数のクラッシュセンサ32か
らの入力信号により衝突対象車両の地上最低高を検出す
る。つまり、この第1ステップP1で衝突対象車両がト
ラック、バス、乗用車の何れかを判別することができ
る。なお、超音波センサにより構成された上述のクラッ
シュセンサ32により衝突対象車両の地上最低高を検出
する手段に代えて、CCDカメラの撮像情報を画像処理
する手段であってもよく、相手車両と自車との車両間通
信により相手車両の地上最低高を入手する手段であって
もよく、さらには赤外線センサにより相手車両の地上最
低高を検出してもよい。
アーバッグ51,52の展開時期の設定(展開しきい値
の変更)を実行する。この第2ステップP2の処理は図
13に示すサブルーチンにより実行されるので後述す
る。次に第3ステップP3で、CPU40はエアーバッ
グ51,52の展開制御を実行する。すなわち、縦Gセ
ンサ37からの加速度信号を入力し、この信号を積分し
て衝突速度を求め、衝突速度が展開しきい値を超える
と、エアーバッグ51,52を展開させる。
P11で、CPU40は先の第1ステップP1で予め検
出した衝突対象車両の地上最低高の読込みを実行し、次
の第2ステップP12(読込み設定手段)で、CPU4
0は読込んだ地上最低高(h1,h2,h3またはh4
の何れか1つに)対応してRAM50のマップM1(図
14参照)から低圧展開しきい値および高圧展開しきい
値を読込んで設定する。この第2ステップP12で読込
み設定された展開しきい値は図12のメインルーチンに
反映される。
(請求項1,3,5に相当)によれば、上述変更手段
(各ステップP2,P12参照)は衝突対象車両の地上
最低高が高い程、エアーバッグの展開時期を早めるの
で、トラック、バス、乗用車等の衝突車両の地上最低高
の差異に対応した適切なエアーバッグ51,52の展開
を実行することができる効果がある。
P12参照)は衝突対象車両の地上最低高が高い程、低
圧展開しきい値を小さくしてエアーバッグ51,52の
低圧展開時期を早め、高圧展開しきい値を大きくして、
高圧展開時期を遅らせる。この結果、衝突対象車両の地
上最低高の高低に対応して低圧時の展開遅れ防止と、図
17の特性e3で示すように大きい衝撃力がタイミング
をずらして付勢される場合の高圧時の乗員拘束性能向上
との両立を図ることができる効果がある。
2,P12参照)は衝突対象車両の地上最低高が所定値
以上の時(図14の地上最低高h4参照)、高圧展開し
きい値αH1を小さく設定して、エアーバッグ51,5
2の高圧展開時期を早める。すなわち、自車がトラック
等に潜り込むように衝突した場合には、ルーフが潰れ、
ピラーが後退してくるが、低圧展開時期および高圧展開
時期を上述の如く早めるので、乗員の前方への移動を阻
止して、乗員とピラーとの干渉を確実に防止して、乗員
を保護することができる効果がある。
ルーチン)と、図16に示すフローチャート(サブルー
チン)とを参照して、衝突対象物が車両中心からずれて
いる時、エアーバッグの展開時期を早める制御について
説明する。図15に示すフローチャートの第1ステップ
U1で、CPU40は複数のクラッシュセンサ32から
の入力信号に基づいて衝突対象物の自車に対する衝突中
心を検知する。
アーバッグ51,52の展開時期の設定(展開しきい値
の変更)を実行する。この第2ステップU2の処理は図
16に示すサブルーチンにより実行されるので後述す
る。次に第3ステップU3で、CPU40はエアーバッ
グ51,52の展開制御を実行する。すなわち、縦Gセ
ンサ37からの加速度信号を入力し、この信号を積分し
て衝突速度を求め、衝突速度が展開しきい値を超える
と、エアーバッグ51,52を展開させ、さらにオフセ
ット衝突時にはサイドエアーバッグ26も展開させる。
U11で、CPU40は先の第1ステップU1で予め検
知した衝突中心の読込みを実行し、次の第2ステップU
12(判定手段)で、CPU40は衝突中心が自車の車
両中心からずれているか否か、換言すればオフセット衝
突か否かを判定する。而して、YES判定時(オフセッ
ト衝突時)には次の第3ステップU13に移行し、NO
判定時(非オフセット衝突時)には別の第4ステップU
14に移行する。
は展開しきい値を小さい値Cに設定すると共に、サイド
エアーバッグ26を展開設定する。一方、上述の第4ス
テップU14では、CPU40は展開しきい値を相対的
に大きい値d(但しc<d)に設定する。ここに、展開
しきい値が小さい値に設定されると、エアーバッグ5
1,52はその展開時期が早くなることを意味し、サブ
ルーチンの各ステップU13,U14で設定された展開
しきい値c,dは図15のメインルーチンに反映され
る。
(請求項1,6,7に相当)によれば、上述の変更手段
(各ステップU2,U13参照)は衝突対象物が自車の
車両中心からずれている時、展開しきい値を小さい値に
設定して、エアーバッグ51,52の展開時期を早める
ので、車両に対して遠心力、モーメントが付勢されて、
乗員の挙動が不安定となる衝突時(オフセット衝突時)
にエアーバッグ51,52の早期展開により乗員保護の
向上を図ることができる効果がある。
サ32参照)で検出した衝突対象物の衝突位置(衝突中
心)が自車の車両中心からずれている場合には、横Gセ
ンサ38の出力に関係なくサイドエアーバッグ装置25
のエアーバッグ26もの展開される。この結果、車両に
遠心力、モーメントが付勢されて、乗員の挙動が不安定
となるオフセット衝突時には、展開したサイドエアーバ
ッグ装置25のエアーバッグ26により乗員をより一層
良好に保護することができる効果がある。
において、この発明の衝突物体検出手段は、実施例のク
ラッシュセンサ32に対応し、以下同様に、変更手段
は、CPU制御による各ステップS2,S13,P2,
P12,U2,U13に対応するも、この発明は上述の
実施例の構成のみに限定されるものではない。
検出手段で検出した衝突物体の面積、地上最低高、衝突
位置に応じてエアーバッグの展開しきい値を変更すべく
構成したが、これはエアーバッグの展開圧力であっても
よく、或は展開しきい値と展開圧力の双方を変更すべく
構成してもよい。また衝突対象車両の地上最低高を検知
する手段に代えて、車高またはバンパ位置を検知すべく
構成してもよい。
内前部の斜視図。
視図。
図。
図。
図。
ン。
ン。
ン。
ルーチン。
ン。
Claims (7)
- 【請求項1】所定の状態に応じてエアーバッグの展開状
態を可変制御する車両のエアーバッグ装置であって、衝
突対象物を検出する衝突物体検出手段と、上記衝突物体
検出手段で検出した衝突物体に応じてエアーバッグの展
開しきい値またはエアーバッグの展開圧力の少なくとも
一方を変更する変更手段とを備えた車両のエアーバッグ
装置。 - 【請求項2】上記変更手段は衝突対象物の面積が所定値
より小さい時、エアーバッグの展開時期を早める請求項
1記載の車両のエアーバッグ装置。 - 【請求項3】上記変更手段は衝突対象車両の車高、地上
最低高もしくはバンパ位置が高い程、エアーバッグの展
開時期を早める請求項1記載の車両のエアーバッグ装
置。 - 【請求項4】上記変更手段は衝突対象車両の車高、地上
最低高もしくはバンパ位置が高い程、エアーバッグの低
圧展開時期を早め、高圧展開時期遅らせる請求項3記載
の車両のエアーバッグ装置。 - 【請求項5】上記変更手段は衝突対象車両の車高、地上
最低高もしくはバンパ位置が所定値以上の時、エアーバ
ッグの高圧展開時期を早める請求項3または4記載の車
両のエアーバッグ装置。 - 【請求項6】上記変更手段は衝突対象物が車両中心から
ずれている時、エアーバッグの展開時期を早める請求項
1記載の車両のエアーバッグ装置。 - 【請求項7】シートに内蔵されたサイドエアーバッグ装
置を備え、上記衝突物体検出手段で検出した衝突対象物
の衝突位置が車両中心からずれている時、上記サイドエ
アーバッグ装置の展開を実行する請求項6記載の車両の
エアーバッグ装置。
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