JPH11105211A - 車輌の内外装用シート - Google Patents

車輌の内外装用シート

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JPH11105211A
JPH11105211A JP27002697A JP27002697A JPH11105211A JP H11105211 A JPH11105211 A JP H11105211A JP 27002697 A JP27002697 A JP 27002697A JP 27002697 A JP27002697 A JP 27002697A JP H11105211 A JPH11105211 A JP H11105211A
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JP
Japan
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acrylic resin
primer layer
sheet
resin film
layer
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JP27002697A
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English (en)
Inventor
Akio Inaba
昭夫 稲葉
Toshimasa Mori
敏雅 森
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Okamoto Industries Inc
Original Assignee
Okamoto Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性、耐溶剤性
に優れたポリプロピレン製の車輌の内外装用シートを提
供する。 【構成】ポリプロピレンシート1の表面にアクリル樹脂
フィルム2を貼着してなる車輌の内外装用シートであ
る。ポリプロピレンシート1とアクリル樹脂フィルム2
との間にポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹
脂プライマー層3を介在させる。またこれらのプライマ
ー層の上に、アクリル系樹脂プライマー層4や印刷イン
キ層5、或いは該印刷インキ層5の上に更にアクリル系
樹脂プライマー層4を設けてからアクリル樹脂フィルム
2を貼着してもよい。アクリル樹脂フィルムの表面にア
クリル系樹脂の塗膜層6を形成してもよい。また裏面に
接着用プライマー層7を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板や合成樹脂板等の
表面に貼着して、車輌の内装や外装の表装材として用い
るシートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
不織布、織布などのシートを、鋼板や合成樹脂板等の表
面に貼着し、自動車、電車、飛行機などの車輌の内装や
外装に用いる技術は慣用されている。この鋼板や合成樹
脂板等の表面に貼着するシートには、そのシートの表面
に必要に応じ印刷を施して使用している。また、上記の
シート類をインストメンタルパネルやサイドモールなど
の化粧材に使用することも慣用されている。本発明で
は、かかる車輌の内部及び外部の鋼板、合成樹脂板等の
表面に貼着するための装飾用シートを車輌の内外装用シ
ートと称す。
【0003】ポリプロピレンの優れた物理的、化学的特
性に注目し、ポリプロピレンシートを車輌の内外装用シ
ートに使用することが試みられているが、その耐摩耗
性、耐スクラッチ性、耐候性の点において、過酷な環境
に遭遇する車輌の内外装用シートとしては十分とはいえ
ない問題点がある。本発明は、耐摩耗性、耐スクラッチ
性、耐候性を改良したポリプロピレンシートを基材とす
る車輌の内外装用シートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、車輌の内
外装用シートに適するポリプロピレンシートについて種
々検討した結果、ポリプロピレンシートの表面にアクリ
ル樹脂フィルムを貼着すると両者の特性が相俟って車輌
の内外装用シートとして優れたものになることを知見
し、本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、ポリプロピレンシート
の表面にアクリル樹脂フィルムを貼着したことを特徴と
する車輌の内外装用シートである。また本発明は、ポリ
プロピレンシートの表面にポリウレタン系プライマー層
又はエポキシ系樹脂プライマー層を介してアクリル樹脂
フィルムを貼着したことを特徴とする車輌の内外装用シ
ートである。また本発明は、上記の車輌の内外装用シー
トのポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プ
ライマー層とアクリル樹脂フィルムとの間に、印刷イン
キ層及び/又はアクリル系樹脂プライマー層を設けたこ
とを特徴とする車輌の内外装用シートである。更に本発
明は上記した各車輌の内外装用シートのアクリル樹脂フ
ィルムの表面にアクリル系樹脂プライマーを用いて塗膜
層を設けたことを特徴とする車輌の内外装用シートであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリプロピレン
は、特に限定されるものではなく、例えばポリプロピレ
ンのホモ重合体、ポリプロピレンとポリエチレンとのラ
ンダム又はブロック共重合体、ポリプロピレンとEPD
Mとの混合物、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン
ラバー共重合体との混合物、リアクターTPOなどの重
合体である。またポリプロピレンのホモ重合体としては
アイソタクチック構造のもの、シンジオタクチック構造
のもの或いはこれらの混合物が用いられる。ポリプロピ
レンシートは上記の重合体又は重合体混合物を押出成型
機又はカレンダーで、厚さ0.05〜0.5mmに成形
したシートである。
【0007】本発明で用いられるアクリル樹脂フィルム
は、アクリル酸或いはメタクリル酸又はこれらの誘導体
を単独で或いは主成分として重合させた重合体をフィル
ムにしたものである。特にアクリル酸又はメタクリル酸
のメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキルエ
ステルの重合体が好ましく用いられ、ポリメチルメタク
リレートが耐候性の点から特に好ましい。フィルムの厚
さは25〜50μmが好ましい。なお、車輌の内外装用
シートの表面に使用できる物性をもつものとしてポリビ
ニリデンフルオライド(PVDF)等のフッ素系フィル
ムが考えられるがコストが高い。
【0008】ポリプロピレンシートの表面にアクリル樹
脂フィルムを貼着すると両者の特性が相俟って車輌の内
外装用シートとして優れたものになるが、ポリプロピレ
ンはその分子構造上アクリル樹脂フィルムとの親和性が
乏しく、その表面にアクリル樹脂フィルムを接着させる
には、適切な接着用のプライマー層を形成させる必要が
ある。本発明では、この接着用のプライマー層として、
ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライ
マー層を形成させる。かかる特定のプライマー層を形成
させることによって、ポリプロピレンシートにアクリル
樹脂フィルムを強固に且つ耐久性よく貼着できる。ま
た、ポリプロピレンシートの表面に上記の接着用のプラ
イマー層を設けるには、予め該シートにコロナ放電処理
を施しておき、その後接着用プライマーを塗布して、プ
ライマー層を形成するのが好ましい。コロナ放電処理を
施すことによって接着用のプライマーのシートへの結合
性を高めることができる。図1はこの態様の車輌の内外
装用シートの一例の正面図で、1はポリプロピレンシー
ト、2はアクリル樹脂フィルム、3はポリウレタン系プ
ライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー層である。
【0009】上記のポリウレタン系プライマー層のポリ
ウレタンとしては、ポリエステル系ポリウレタンが好ま
しい。すなわち、アジピン酸、フタル酸等の二塩基酸
と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の
グリコールやトリメチロールプロパン等のトリオールと
の縮合反応によって得られる縮合系ポリエステルポリオ
ールとトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トリジンジイソシアネート等の硬化剤
とを原料に用いたポリウレタンが好ましい。
【0010】また、上記のエポキシ系樹脂プライマー層
のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、その水
素化又は臭素化物、ビスフェノールF型、ビフェニール
型などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂等のグリシジルエステル型
エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミニジフェニルメ
タン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂などが用いら
れる。また、硬化剤としてはジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタンなどのアミン類、これらアミンをダイ
マー酸で変性したポリアミドなどのアミン変性物、ドデ
セニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの
酸無水物類、トリレンジイソシアネート、イソシアネー
トプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのジイ
ソシアネート類が用いられる。
【0011】そして、上記のエポキシ樹脂に、ヘキサメ
チレングリコールとアジピン酸とフタル酸との反応生成
物を配合し、硬化剤にトリレンジイソシアネートを用い
たプライマーは、耐熱性があり、また耐寒性にも優れて
いるので特に好ましい。ヘキサメチレングリコールとア
ジピン酸とフタル酸との反応生成物において、アジピン
酸とフタル酸との重量割合は1:1が好ましい。この反
応物は、ポリヘキサメチレンアジペートとポリヘキサメ
チレンフタレートとの混合物の形態でも、ヘキサメチレ
ンアジペートとヘキサメチレンフタレートの共縮合の形
態でもよい。
【0012】本発明は、上記したとおり、ポリプロピレ
ンシートの表面にポリウレタン系プライマー層又はエポ
キシ系樹脂プライマー層を設けてアクリル樹脂フィルム
を貼着する技術を一態様とするものであるが、この態様
において、ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系
樹脂プライマー層の上に更にアクリル系樹脂プライマー
層を設けてからアクリル樹脂フィルムを貼着すると、ア
クリル樹脂フィルムをより一層強固に且つ耐久性よく接
着することができる。上記のアクリル系樹脂プライマー
層の形成に用いるアクリル系樹脂としては、アクリル重
合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、例えばア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどと、ヒド
ロキシメチルメタクリレート、スチレン、アクリル酸な
どとの共重合体とイソシアネートの反応物が好適に用い
られる。図2はこの態様の車輌の内外装用シートの一例
を示す正面図で、1はポリプロピレンシート、2はアク
リル樹脂フィルム、3はポリウレタン系プライマー層又
はエポキシ系樹脂プライマー層、4はアクリル系樹脂プ
ライマー層である。
【0013】また、上記の接着用のプライマーとして、
側鎖にカルボキシル基、4級アンモニュウム塩基、ヒド
ロキシル基を有する架橋性共重合体の如き帯電防止性を
有する樹脂を用いてもよい。この架橋性共重合体は、例
えば、(メタ)アクリル酸、フタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸、アクロイルオキシエチル琥珀酸のようなカルボ
キシル基を有する単量体と、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートの4級化物のような4級アンモニュウ
ム塩基を有する単量体と、グリセリンジグリシジールエ
ーテル、トリメチロールプロパントリアジリジエーテル
のようなヒドロキシル基を有する単量体と、アルキル
(メタ)アクリレート、スチレン、エチレン、塩化ビニ
ルなどの他の単量体とを適宜に組み合わせて共重合させ
た共重合体である。帯電防止性のある接着用プライマー
を用いることにより、車輌の内外装用シートに帯電防止
性が付与され、静電気発生に基づく塵埃の装飾シート表
面への付着を防止することができる。この帯電防止性を
有する接着用プライマーは、ポリプロピレンシートとア
クリル樹脂フィルムとの間に介在させるが、その介在位
置は適宜であり、特にポリウレタン系又はエポキシ樹脂
系接着用プライマー層とアクリル系樹脂プライマー層と
の間に設けるのが好ましい。
【0014】また、車輌の内外装用シートには、その表
面に装飾用の印刷を施すことが多い。本発明では、この
印刷はアクリル樹脂フィルムを貼着する前に施してお
く。特に前記エポキシ系樹脂プライマー層を形成させた
ポリプロピレンシートはいわゆる印刷特性がよく、印刷
し易い。印刷はそれ自体既知の種々の方法で行う。印刷
用のインキとしては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタン、酢酸セルロース、アクリル系樹脂等
を固形バインダーに用いたインキが用いられ、この印刷
インキ層はアクリル樹脂フィルムとの接着性が良いもの
が好ましい。図3はこの態様の車輌の内外装用シートの
一例を示す正面図で、1はポリプロピレンシート、2は
アクリル樹脂フィルム、3はポリウレタン系プライマー
層又はエポキシ系樹脂プライマー層、5は印刷インキ層
である。
【0015】また本発明は、上記ポリウレタン系プライ
マー層又はエポキシ系樹脂プライマー層の上に印刷イン
キ層を設ける態様において、この印刷インキ層の上に更
にアクリル系樹脂プライマー層を設けてからアクリル樹
脂フィルムを貼着してもよい。この態様をとると、アク
リル樹脂フィルムをより一層強固に且つ耐久性よく接着
することができる。このアクリル系樹脂プライマー層の
形成に用いるアクリル系樹脂としては、アクリル重合体
に水酸基を導入したアクリルポリオール、例えばアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステルなどと、ヒドロキ
シメチルメタクリレート、スチレン、アクリル酸などと
の共重合体とイソシアネートの反応物が好適に用いられ
る。図4はこの態様の車輌の内外装用シートの一例を示
す正面図で、1はポリプロピレンシート、2はアクリル
樹脂フィルム、3はポリウレタン系プライマー層又はエ
ポキシ系樹脂プライマー層、5は印刷インキ層、4はア
クリル系樹脂プライマー層である。
【0016】上記の接着用のプライマー層を形成させた
ポリプロピレンシートとアクリル樹脂フィルムとの接着
は次のようにして行う。すなわち、ポリプロピレンシー
ト及びアクリル樹脂フィルムを、ポリプロピレンシート
の接着用のプライマー層がアクリル樹脂フィルムと接す
るように重ね合わせ、この重ね合わせたものをロール温
度100〜190℃のヒーター付き加熱ロールを通した
後、両者を圧着ロールで圧着させ、冷却して巻き取る。
その際、必要に応じ圧着ロールとしてエンボスロールを
使用し凹凸模様を付けたり、艶を調整してもよい。
【0017】また、本発明においては、上記の車輌の内
外装用シートの表面のアクリル樹脂フィルム層の上に更
にアクリル系樹脂塗膜層を設けてもよい。このアクリル
系樹脂塗膜層の形成には上記したアクリル系樹脂プライ
マーが使用できる。このアクリル系樹脂塗膜層を設ける
ことによって耐溶剤性が改善される。また、このアクリ
ル系樹脂プライマーに光沢調整剤(例えばシリカ粉末)
を配合して塗布してもよく、これによってアクリル系樹
脂塗膜の光沢を調整することができ、したがって車輌の
内外装用シート表面の光沢を調節できる。同様にアクリ
ル系樹脂プライマーに抗菌剤を配合して抗菌剤を付与し
たり、帯電防止剤を配合して帯電防止性を付与したりし
てもよい。図5はこの態様の車輌の内外装用シートの一
例を示す正面図で、1はポリプロピレンシート、2はア
クリル樹脂フィルム、3はポリウレタン系プライマー層
又はエポキシ系樹脂プライマー層、6はアクリル系樹脂
塗膜層である。また、上記の各プライマー層、アクリル
系樹脂塗膜層及びポリプロピレンシート層の少なくとも
一つの層に、雲母粉末、貝殻粉末、アルミニウム粉末な
どを混入させてメタリック調の色彩を有するものとして
もよい。
【0018】本発明の車輌の内外装用シートを車輌内又
は車輌外の鋼板や合成樹脂板に貼着し、一体化して装飾
するには種々の方法が採用できる。例えば、この鋼板や
合成樹脂板に接着剤を用いて内外装用シートを貼着す
る。また、本発明の内外装用シートを表皮材として用い
て射出プレス成形法(SPモールド)を採用してもよ
い。すなわち、本発明の内外装用シートを、雄、雌金型
間に供給し、両金型を適度のクリアランスまで接近させ
て、基板となる溶融樹脂例えばポリプロピレン樹脂を供
給し、型閉めして、内外装シートと基板の樹脂とを一体
化して基板の表面を装飾するようにしてもよい。
【0019】上記のSPモールドを採用する場合には必
要ないが、更に車輌の内外装用シートの裏面に接着剤用
プライマー層を設けて、車輌の内外装用シートの鋼板、
合成樹脂板等への接着性を向上させることもある。接着
用プライマー層は、ポリプロピレンシートの裏面にコロ
ナ放電処理を施し、その上に設けるのが好ましい。接着
剤用プライマー層としては前述したポリウレタン系プラ
イマーが好ましく用いられる。またこの接着剤用プライ
マー層にシリカ粉末を混入しておくと、ロールに巻き取
って製品にしたときにシート表面と裏面のプライマー層
とがくっつくという支障を生じることがない。このシリ
カ粉末の粒径は、10〜70nmである。シリカ粉末は
接着剤用プライマーの固形分に対し10〜70重量%配
合する。10%重量以下ではこの付着防止効果がなく、
また70%重量以上ではプライマー層が脆弱になり、膜
強度が低下するので好ましくない。図6はこの態様の車
輌の内外装用シートの一例を示す正面図で、1はポリプ
ロピレンシート、2はアクリル樹脂フィルム、3はポリ
ウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー
層、4はアクリル系樹脂プライマー層、5は印刷インキ
層、6はアクリル系樹脂塗膜層、7は接着用プライマー
層である。
【0020】
【実施例】次に実施例をもって本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 溶融粘度2.0、結晶化温度123℃のポリプロピレン
ホモ重合体100重量部にカルシウムステアレート0.
03重量部及びりん酸エステル0.1重量部を添加し、
コニーダーで混練し、175℃〜200℃に加熱したカ
レンダーにてカレンダー加工して厚さ0.15mmのシ
ートを製造した。このポリプロピレンホモ重合体シート
の表面をコロナ放電処理し、その面に、アジピン酸とエ
チレングリコールとを反応させて得たポリエステルポリ
オールにトリレンジイソシアネートを硬化剤として添加
したものを塗布し、乾燥して2.0g/m2のポリウレ
タンプライマー層を形成した。
【0021】アクリル樹脂フィルムとしてアクリプレン
フィルム(ポリメチルメタクリレート:三菱レイヨン株
式会社製)を用いた。その厚さは25μであった。上記
のポリプロピレンシートとアクリル樹脂フィルムを、そ
れぞれロール温度50℃の予熱ロールを通して予熱す
る。この予熱したポリプロピレンシートとアクリル樹脂
フィルムとを、ポリプロピレンシートの接着用プライマ
ー層がアクリル樹脂フィルムと接するように重ね合わ
せ、この重ね合わせたものを加熱ロールを通し、次いで
圧着ロールとしてエンボスロールを用いて圧着し、更に
テイクアップロール、アニーリングロール及びクーリン
グロールを順次通過させて巻き取った。剛性、耐熱性等
の機械的もしくは物理的性質に優れ、且つ表面の耐摩耗
性、耐スクラッチ性、耐候性が良好な車輌の内外装用シ
ートが得られた。
【0022】実施例2 実施例1における接着用ポリウレタンプライマー層に代
えて、エポキシ樹脂にポリヘキサメチレングリコールと
アジピン酸とフタル酸(アジピン酸とフタル酸との重量
比1:1)との反応物を配合し、更にトリメチレンイソ
シアネートを添加した組成物のメチルエチルケトン溶液
を塗布し、乾燥して1.8g/m2のエポキシ系樹脂プ
ライマー層を形成した。次いで、実施例1と同様にして
アクリプレンフィルムを貼着し、車輌の内外装用シート
を製造した。剛性、耐熱性等の機械的もしくは物理的性
質に優れ、且つ表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候
性が良好な車輌の内外装用シートが得られた。
【0023】実施例3 実施例1、実施例2において、各プライマー層を形成さ
せた後、その上にアクリル酸メチル−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体とイソシアネートとの反応物を
塗布し、乾燥して、2.5g/m2のアクリル系樹脂プ
ライマー層を形成した。次いで、実施例1と同様にして
アクリプレンフィルムを貼着し、車輌の内外装用シート
を製造した。剛性、耐熱性等の機械的、物理的性質に優
れ、且つ表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性が良
好な車輌の内外装用シートが得られた。
【0024】実施例4 実施例1、実施例2において、各プライマー層を形成さ
せた後、その上にグラビア印刷により多色刷りを施し
た。次いで、実施例1と同様にしてアクリプレンフィル
ムを貼着し、車輌の内外装用シートを製造した。剛性、
耐熱性等の機械的、物理的性質に優れ、且つ表面の耐摩
耗性、耐スクラッチ性、耐候性が良好な印刷された車輌
の内外装用シートが得られた。
【0025】実施例5 実施例1に示したポリプロピレンホモ重合体シートの表
裏両面にコロナ放電処理を施した。その表面に、アジピ
ン酸とエチレングリコールとを反応させて得たポリエス
テルポリオールにトリレンジイソシアネートを硬化剤と
して添加したものを塗布し、乾燥して、2.5g/m2
のポリウレタンプライマー層を形成した。次に該ポリウ
レタンプライマー層の上にグラビア印刷により多色刷り
を施した。更にその上にアクリル酸メチル−ヒドロキシ
エチルメタクリレート共重合体とイソシアネートとの反
応物を塗布し、乾燥して3.0g/m2のアクリル系樹
脂プライマー層を形成させた。その後、該アクリル系樹
脂プライマー層の上に厚さ25μのアクリプレンフィル
ムを実施例1と同様な操作で貼着した。最後に、コロナ
放電処理した裏面に上記のポリエステルポリオールとト
リレンジイソシアネートの混合物を塗布し、乾燥し2.
4g/m2のポリウレタンプライマー層を形成して巻き
取った。剛性、耐熱性等の機械的もしくは物理的性質に
極めて優れ、且つ表面の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐
候性が良好な、印刷模様を有する車輌の内外装用シート
が得られた。また、この車輌の内外装用シートは裏面に
接着用ポリウレタンプライマー層を設けたため、鋼板、
合成樹脂板等への接着性が優れていた。更に、裏面に設
けるポリウレタンプライマー層に平均粒径50nmのシ
リカ20重量%添加したところ、巻き取ったとき、シー
ト表面と裏面のプライマー層の接着が緩和された。
【0026】実施例6 実施例1で得た車輌の内外装用シートのアクリル樹脂フ
ィルムの表面に、アクリル酸メチル−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体とイソシアネートとの反応物で
あるアクリル系樹脂プライマーを塗布し、乾燥して4.
0g/m2のアクリル系樹脂塗膜層を形成した。剛性、
耐熱性等の機械的もしくは物理的性質に優れ、且つ表面
の耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性、耐溶剤性に優れ
た車輌の内外装用シートが得られた。また、上記のアク
リル系樹脂プライマーに平均粒径20nmのシリカ10
重量%配合し同様にして塗布してアクリル系樹脂塗膜層
を形成した。つや消し表面を有する車輌の内外装用シー
トが得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン製の車輌の内外
装用シートは、その表面にアクリル樹脂フィルムを貼着
したので、耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐候性が優れ、
ポリプロピレンシートとアクリル樹脂フィルムとの両者
の特性が相俟った優れた車輌の内外装用シートである。
また、ポリプロピレンシートにポリウレタン系プライマ
ー層又はエポキシ系樹脂プライマー層を形成させること
によって、ポリプロピレンシートにアクリル樹脂フィル
ムを強固に且つ耐久性よく貼着できる。更に、これらの
プライマー層の上や印刷インキ層の上に更にアクリル系
樹脂プライマー層を設けることによって、アクリル樹脂
フィルムを一層堅固に且つ耐久性よく貼着できる。更
に、上記の車輌の内外装用シートのアクリル樹脂フィル
ムの表面にアクリル系樹脂プライマーを塗布して塗膜を
形成させることによって、表面の耐溶剤性が改善でき
る。また、アクリル系樹脂プライマーに粉末シリカなど
のツヤ調整剤を配合することによって、車輌の内外装用
シートの光沢を調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車輌の内外装用シートの一例を示す正
面図
【図2】本発明の車輌の内外装用シートの他の示す正面
【図3】本発明の車輌の内外装用シートの印刷インキ層
を設けた一例を示す正面図
【図4】本発明の車輌の内外装用シートの印刷インキ層
を設けた他の例を示す正面図
【図5】本発明の車輌の内外装用シートの表面に塗膜を
設けた一例を示す正面図
【図6】本発明の車輌の内外装用シートの裏面に接着用
プライマー層を設けた一例を示す正面図
【符号の説明】
1 ポリプロピレンシート、2 アクリル樹脂フィル
ム、3 ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹
脂プライマー層、4 アクリル系樹脂プライマー層、5
印刷インキ層、6 アクリル系樹脂塗膜層、7 接着
用プライマー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B60R 13/04 B60R 13/04 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレンシートの表面にアクリル樹
    脂フィルムを貼着したことを特徴とする車輌の内外装用
    シート。
  2. 【請求項2】ポリプロピレンシートの表面にポリウレタ
    ン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー層を介
    してアクリル樹脂フィルムを貼着したことを特徴とする
    車輌の内外装用シート。
  3. 【請求項3】請求項2記載の車輌の内外装用シートにお
    いて、ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂
    プライマー層とアクリル樹脂フィルムの間にアクリル系
    樹脂プライマー層を設けたことを特徴とする車輌の内外
    装用シート。
  4. 【請求項4】請求項2記載の車輌の内外装用シートにお
    いて、ポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂
    プライマー層とアクリル樹脂フィルムとの間に印刷イン
    キ層を設けたことを特徴とする車輌の内外装用シート。
  5. 【請求項5】印刷インキ層とアクリル樹脂フィルムの間
    にアクリル系樹脂プライマー層を設けたことを特徴とす
    る請求項4記載の車輌の内外装用シート。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車
    輌の内外装用シートのアクリル樹脂フィルムの表面にア
    クリル系樹脂塗膜層を設けたことを特徴とする車輌の内
    外装用シート。
  7. 【請求項7】アクリル系樹脂塗膜層が、ツヤ調整剤を含
    む請求項6記載の車輌の内外装用シート。
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