JP2001138450A - 射出成形同時絵付用シート - Google Patents

射出成形同時絵付用シート

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JP2001138450A
JP2001138450A JP32206399A JP32206399A JP2001138450A JP 2001138450 A JP2001138450 A JP 2001138450A JP 32206399 A JP32206399 A JP 32206399A JP 32206399 A JP32206399 A JP 32206399A JP 2001138450 A JP2001138450 A JP 2001138450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性と表面物性に優れ、ポリオレフィン系
樹脂やABS樹脂に密着良くラミネ−トできる上、シー
ト層間の密着性も良くする。 【解決手段】 射出成形同時絵付用シートSは、透明ア
クリル樹脂の表面シート1の裏面に、バインダーの樹脂
がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との
混合物又はアクリルウレタン樹脂から成り、これに着色
剤が添加されて成る装飾層2と、2液硬化型ウレタン樹
脂の硬化物から成る接着剤層3と、ポリオレフィン系樹
脂又はABS樹脂から成り且つ表面(接着剤層側の面)
に活性水素含有極性官能基を有する基材シート4と、が
この順に積層された構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層間密着性が良い
ラミネートタイプの射出成形同時絵付用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹脂成形物の表面を絵付した
絵付成形品が各種用途で使用されている。例えば、特公
昭50−19132号公報、特公昭43−27488号
公報等に開示の射出成形同時絵付方法等では、射出成形
同時絵付用シートを射出成形の雌雄両型間に配置した
後、溶融樹脂をキャビティ内に射出充填することで、樹
脂成形物の成形と同時にその表面に射出成形同時絵付用
シートを接着積層して、該シートで絵付された絵付成形
品を得る方法を開示している。
【0003】そして、得られる絵付成形品に塗装感や表
面艶等の意匠性を付与して高級感を出すとともに十分な
耐擦傷性、耐候性等の表面物性も得る為には、表面シー
トには、透明性に優れたポリメチルメタクリレート(P
MMA)等の透明アクリル樹脂シートを使用して、その
裏面に装飾層を印刷形成する一方、樹脂成形物の色を隠
したり、射出成形型で真空成形する際の成形性を調整し
たりする等の為に、樹脂成形物側には適宜着色不透明と
する基材シートとしてABS樹脂シート等を、熱ラミネ
ート法やドライラミネート法等によって積層した構成の
射出成形同時絵付用シート等が使用されてきた(特開平
11−91041号公報等参照)。なお、基材シートに
ABS樹脂シートを用いた構成は、従来、射出成形樹脂
として射出成形同時絵付にて良く使用されているABS
樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)に対する射出成形同時絵付用シートの密着性を考慮
した構成である。
【0004】また、特に最近では、射出成形樹脂として
特にポリプロピレン等の安価なポリオレフィン系樹脂の
使用が望まれる事が多い。そこでこの様な場合、基材シ
ートにはABS樹脂シートに代えて、ポリオレフィン系
樹脂シートを使用した構成の射出成形同時絵付用シート
も試みられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した様
な、表面シートに透明アクリル樹脂を使用し、基材シー
トにABS樹脂又はポリオレフィン系樹脂を使用した構
成に於いては、それぞれ、射出成形樹脂がABS樹脂又
はポリオレフィン系樹脂の場合には、射出成形同時絵付
用シートとの樹脂成形物との密着性は良くなるにして
も、射出成形同時絵付用シートの層内での密着性の点に
おいては、間に装飾層を挟んだ表面シートと基材シート
との密着性(層間密着性)が必ずしも良いものでは無か
った。
【0006】そこで、本発明の課題は、ラミネートタイ
プの射出成形同時絵付用シートにおいて、透明アクリル
樹脂の表面シートと、間に装飾層を挟んで、ABS樹脂
又はポリオレフィン系樹脂からなる基材シートとの層間
密着性を良くする事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の射出成形同時絵付用シートでは、図1
の断面図で示す射出成形同時絵付用シートSの如く、ラ
ミネートタイプの射出成形同時絵付用シートにおいて、
透明アクリル樹脂の表面シート1の裏面に、バインダー
の樹脂がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体との混合物又はアクリルウレタン樹脂から成り、これ
に着色剤が添加されて成る装飾層2と、2液硬化型ウレ
タン樹脂の硬化物から成る接着剤層3と、基材シート4
とがこの順に積層され、且つ基材シート4は、表面に活
性水素含有極性官能基を有するポリオレフィン系樹脂か
ら成るシート、又は、表面に活性水素含有極性官能基を
有するABS樹脂から成るシートとする構成とした。
【0008】この様に、ラミネ−ト後に最表面層となる
表面シート1に透明アクリル樹脂を採用し、一方、樹脂
成形物に接する最裏面層となる基材シート4にはABS
樹脂又はポリオレフィン系樹脂を採用し、これら層間に
設ける装飾層2にはバインダーの樹脂がアクリル樹脂と
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合物又はアクリ
ルウレタン樹脂から成り、これに着色剤が添加されて成
る層として、そして、該装飾層2と基材シート4間に
は、2液硬化型ウレタン樹脂の硬化物から成る接着剤層
3を設け、且つ、ABS樹脂又はポリオレフィン系樹脂
から成る基材シート4は、その表面(「表面」とは接着
剤層3に接する側の面。図1で上側。)が、活性水素含
有極性官能基を有する基材シートとする事によって、こ
の射出成形同時絵付用シートを用いて得られる絵付成形
品に優れた透明性及び表面物性を付与できる上、特にA
BS樹脂(基材シートがABS樹脂の形態の場合)又は
ポリオレフィン系樹脂(基材シートがポリオレフィン系
樹脂の形態の場合)の樹脂成形物に密着良くラミネート
でき、しかも射出成形同時絵付用シートの各層の密着性
(層間密着性)も良好にできる様になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0010】〔表面シート〕表面シート1は、透明アク
リル樹脂からなる透明な樹脂シートである。透明アクリ
ル樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレ
ート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メ
タ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合
体、メチル(メタ)アクリレート−エチル(メタ)アク
リレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチ
レン共重合体等のアクリル樹脂〔但し、(メタ)アクリ
レートとは、アクリレート又はメタクリレートの意味〕
を単体又は2種以上の混合物として用いる。表面シート
に良好な耐擦傷性を付与する為に、透明アクリル樹脂に
は、滑剤として炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤等の滑剤
を添加すると好ましい。但し、滑剤を添加し過ぎると射
出成形同時絵付時に型内でシートが滑って、シワ、歪み
等を生じ易くなる。その為、滑剤は表面シートの動摩擦
係数が0.2〜0.9になる様に添加すると良い。添加
量でいうと0.1〜0.5質量%程度である。また、表
面シートに耐候(光)性を付与する為には、表面シート
中に、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、微粒
子酸化セリウム等の紫外線吸収剤、及び/又は、ヒンダ
ードアミン系ラジカル捕捉剤等の光安定剤を添加するこ
とが好ましい。紫外線吸収剤、及び光安定剤の添加量
は、いずれも通常0.1〜5質量%程度とする。なお、
表面シートは単層の他、2層以上の積層体の透明アクリ
ル樹脂シートとして用いても良い。また、透明とは通常
は無着色透明だが、必要に応じ適宜公知の着色剤の添加
によって着色透明としても良い。表面シートに透明アク
リル樹脂を使用し、装飾層をその下層とする事で、透明
アクリル樹脂による優れた透明性によって塗装感や表面
艶等の高級感溢れる意匠性を付与出来る事になる。ま
た、ポリオレフィン系樹脂等にくらべて、耐候性及び耐
擦傷性等の表面物性も良好にできる。
【0011】なお、表面シートの厚みは特に制限は無
く、通常は20〜200μm程度とする。但し、上記の
如く、耐候性、表面の耐摩耗性等の点から、表面シート
の厚みは30μm以上、より好ましくは50μm以上と
するのが良い。
【0012】〔装飾層〕装飾層2は、印刷等で例えば絵
柄等を表現した層である。装飾層2は、そのバインダー
の樹脂に特定の樹脂を使用し、着色剤を含有する層とす
る。装飾層2のバインダーの樹脂としては、アクリル樹
脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混合物、或い
はアクリルウレタン樹脂を使用する。この様な特定樹脂
を使用する事で、装飾層を表面シートと後述の接着剤層
間に密着良く形成できる。なお、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体とアクリル樹脂との混合物の組み合わせは、
アクリル樹脂はアクリル樹脂の表面シートとの密着性向
上に寄与し、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は印刷適
性や成形適性向上に寄与する。また、アクリルウレタン
樹脂はその単体でそれら適性を満足させる事ができる。
【0013】上記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とし
ては、通常、酢酸ビニル含有量が5〜20質量%程度、
平均重合度350〜900程度のものが用いられる。ま
た、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、必要に応じ、
更にマレイン酸、フマル酸等のカルボン酸を共重合させ
たものでも良い。
【0014】上記アクリル樹脂としては、例えば、ポリ
メチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アク
リレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メ
タ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレー
ト−スチレン共重合体等のアクリル樹脂、或いは、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等
と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルとを共重合させて得られるアクリルポリオール等
のアクリル樹脂を、単体又は2種以上混合して使用す
る。なお、(メタ)アクリレートとはアクリレート又は
メタクリレートの意味である。アクリル樹脂と塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体との混合比は、アクリル樹脂/
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体=1/9〜9/1(質
量比)程度である。
【0015】上記アクリルウレタン樹脂としては、2液
硬化型のアクリルウレタン樹脂、或いは熱可塑性のアク
リルウレタン樹脂等を使用すれば良い。
【0016】例えば、2液硬化型のアクリルウレタン樹
脂は、アクリルポリオールを主剤とし、イソシアネート
を架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。アクリ
ルポリオールとしては、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重
合体、オクチル(メタ)アクリレート−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−ブ
チル(メタ)アクリレート−2ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート−スチレン共重合体等を単体又は2種
以上混合して使用する。また、イソシアネートとして
は、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価
イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イ
ソシアネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ト
リレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジ
イソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネ
ート、或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体、
又は多量体を用いる事もできる。例えば、トリレンジイ
ソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量
体(trimer)等がある。また、熱可塑性のアクリ
ルウレタン樹脂は、例えば2価のアクリルポリオールと
2価のイソシアネートとをウレタン結合させて得られる
様な、線状高分子からなる。
【0017】なお、装飾層のバインダーの樹脂として
は、副成分の範囲内で、必要に応じて、適宜その他の樹
脂、例えば、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性や2
液硬化型等の(アクリルウレタン樹脂以外の)ウレタン
樹脂等の樹脂を併用しても良い。
【0018】装飾層2は、上記特定樹脂をバインダーの
樹脂として、着色剤が添加された樹脂液を使用して形成
することができる。該樹脂液は、バインダーの樹脂、着
色剤、それに通常は希釈溶剤等からなる液状組成物であ
り、例えば、装飾層を印刷形成する場合は、インキであ
り、塗工形成する場合は塗液である。
【0019】上記、着色剤としては、公知の染料や顔料
で良く、例えばチタン白、カーボンブラック、弁柄、黄
鉛、コバルトブルー等の無機顔料、アニリンブラック、
フタロシアニンブルー、イソインドリノン、キナクリド
ン等の有機顔料、アルミニウム箔粉等の金属顔料、二酸
化チタン被覆雲母等の真珠光沢(パール)顔料、その他
染料等を用いる事ができる。
【0020】この様に、装飾層2は、上記特定樹脂をバ
インダーの樹脂として、着色剤を含有する層であるが、
装飾層としては、これ以外の点に於いては、基本的には
特に制限は無い。なお、装飾層の絵柄は、木目、石目、
布目、砂目、皮絞模様、幾何学模様、文字、記号、全面
ベタ等と任意である。
【0021】なお、装飾層2は、通常、樹脂液として印
刷インキ又は塗料で、公知の印刷又は塗工法(塗工法は
全ベタ柄のとき)により形成するが、通常は、装飾層2
は表面シート1に対して樹脂液を施して形成する。そし
て、装飾層2が形成された表面シート1を、間に接着剤
層3を介して、特定の基材シート4と、ドライラミネー
ション法等の公知の積層法で積層すれば、本発明の射出
成形同時絵付用シートが得られる。
【0022】なお、装飾層としては、木目柄等による装
飾目的の層の他に、銀粉等の導電性粉末をバインダー中
に分散させた、導電性層等の機能層でも良い。
【0023】〔接着剤層〕接着剤層3は、装飾層2と基
材シート4との間に介在しこれらの層間密着性を向上さ
せる。この接着剤層3は、本発明では2液硬化型ウレタ
ン樹脂の硬化物として形成する。
【0024】2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを
主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウ
レタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個
以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオ
ール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、
分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソ
シアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシ
アネート、或いは、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレ
ンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネー
ト、或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体、又
は多量体を用いる事もできる。例えば、トリレンジイソ
シアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体
(trimer)等がある。
【0025】なお、接着剤層は、上記2液硬化型ウレタ
ン樹脂を用いた接着剤をインキ又は塗液として、公知の
印刷法又は塗工法で形成すれば良い。接着剤層の厚みは
特に制限はないが、例えば5〜20μm程度である。そ
して、表面シートと基材シートとを間に、装飾層及びこ
の接着剤層が挟まれた状態で積層後、接着剤層の2液硬
化型ウレタン樹脂の硬化反応を完結させて接着剤層を硬
化物として、その最終接着力を得れば良い。
【0026】なお、接着剤層の形成に於いて、接着剤を
施す面は、基材シート面、或いは、装飾層形成済みの表
面シートの該装飾層面であるが、或いは、これら両方で
も良い。接着剤を施す面は、密着性の点で通常は、基材
シート面である。
【0027】〔基材シート〕基材シート4としては、表
面に活性水素含有極性官能基を有するポリオレフィン系
樹脂から成る樹脂シート、又は、表面に活性水素含有極
性官能基を有するABS樹脂から成る樹脂シートを使用
する。
【0028】ポリオレフィン系樹脂シート又はABS樹
脂シートの表面に、活性水素含有極性官能基を有する様
にするには、該表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、
オゾン吹付処理等を行い、水酸基、カルボキシル基、ア
ミノ基等の活性水素含有極性官能基を表面に生成させれ
ば良い。なお、活性水素含有極性官能基を有する面は、
射出成形同時絵付用シートの層間密着性を向上させる点
で、少なくとも接着剤層側の面であれば良い。しかし、
他方の面、すなわち、樹脂成形物の被着体に接する側と
なる裏面側も、該樹脂成形物との密着性向上が望まれる
場合には該樹脂成形物の樹脂に応じて適宜、活性水素含
有極性官能基を有する面としても良い。そして、基材シ
ート表面の活性水素含有極性官能基は、接着剤層中のイ
ソシアネート基と反応してウレタン結合等の化学結合を
生じて、接着剤層を基材シートに強固に接着させる事が
できる。
【0029】なお、活性水素含有極性官能基を有する様
にした表面は、その濡れ指数が0.4mN/cm2 (4
0dyn/cm2 )以上となる様にすると接着剤層と基
材シートとの密着性がより良い。
【0030】射出成形同時絵付用シートの最裏面層とな
る基材シートにポリオレフィン系樹脂を使用すること
で、射出成形同時絵付用シートを、ポリオレフィン系樹
脂からなる樹脂成形物に密着良くラミネ−トできる様に
なり、また、基材シートにABS樹脂を使用すること
で、射出成形同時絵付用シートを、ABS樹脂からなる
樹脂成形物に密着良くラミネ−トできる様になる。
【0031】なお、上記ポリオレフィン系樹脂として
は、例えば、ポリエチレン(低密度、又は高密度)、ポ
リプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチ
レン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合
体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹
脂、或いは各種のオレフィン系熱可塑性エラストマーが
用いられる。これらのポリオレフィン系樹脂は1種類の
みの単独使用でも良いが、或いは2種類以上を併用して
も良い。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、
例えば下記のものが使用できる。
【0032】(1)特公平6−23278号公報記載
の、(A) ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが
25,000以上、且つ、質量平均分子量Mwと数平均
分子量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶
なアタクチックポリプロピレン10〜90質量%と、
(B) ハードセグメントとして、メルトインデックスが
0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタ
クチックポリプロピレン90〜10質量%、との混合物
からなる軟質ポリプロピレン。なお、特に成形性を良好
にし、印刷適性(見当精度)とも両立させるには、アイ
ソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピ
レンとの混合割合は、アタクチックポリプロピレンの質
量比で下限は5質量%以上、上限は50質量%以下、よ
り好ましくは40質量%以下が好ましい。
【0033】(2)エチレン−プロピレン−ブテン共重
合体樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、その
ブテンとして、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン
の3種の構造異性体のいずれも用いることができる。共
重合体としては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を
一部含む上記エチレン−プロピレン−ブテン共重合体の
好ましい具体例としては次の(i) 〜(iii) が挙げられ
る。 (i) 特開平9−111055号公報記載のもの。これ
は、エチレン、プロピレン及びブテンの三元共重合体に
よるランダム共重合体である。単量体成分の質量比はプ
ロピレンが90質量%以上とする。メルトフローレート
は、230℃、2.16kgで1〜50g/10分のも
のが好適である。そして、このような三元ランダム共重
合体100質量部に対して、燐酸アリールエステル化合
物を主成分とする透明造核剤を0.01〜50質量部、
炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3質
量部を熔融混練してなるものである。 (ii)特開平5−77371号公報記載のもの。これは、
エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体であ
って、プロピレン成分含有率が50質量%以上の非晶質
重合体20〜100質量%に、結晶質ポリプロピレンを
80〜0質量%添加してなるものである。 (iii) 特開平7−316358号公報記載のもの。これ
は、エチレン、プロピレン、1−ブテンの三元共重合体
であって、プロピレン及び/又は1−ブテンの含有率が
50質量%以上の低結晶質重合体20〜100質量%に
対して、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶質ポ
リオレフィン80〜0質量%を混合した組成物に対し
て、N−アシルアミノ酸アミン塩、N−アシルアミノ酸
エステル等の油ゲル化剤を0.5質量%添加してなるも
のである。
【0034】なお、エチレン−プロピレン−ブテン共重
合体樹脂は、単独で用いても良いし、上記(i) 〜(iii)
に必要に応じ更に他のポリオレフィン系樹脂を混合して
用いても良い。
【0035】(3)特公昭53−21021号公報記載
の如き、(A) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチ
ルペンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)をハ
ードセグメントとし、これに(B) 部分架橋したエチレン
−プロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン三元共重合体ゴム等のモノオレフィン
共重合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均一に
配合し混合してなるオレフィン系エラストマー。なお、
モノオレフィンゴム/オレフィン重合体=50/50〜
90/10(質量比)の割合で混合する。
【0036】(4)特公昭53−34210号公報等に
記載の如き、(B) 未架橋モノオレフィン共重合体ゴム
(ソフトセグメント)と、(A) オレフィン系共重合体
(結晶性、ハードセグメント)と架橋剤とを混合し、加
熱し剪断応力を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレ
フィン系エラストマー。なお、(B) モノオレフィンゴム
/(A) オレフィン系共重合体=60/40〜80/20
(質量比)である。
【0037】(5)特公昭56−15741号公報等に
記載の如き、(A) アイソタクチックポリプロピレン、プ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1
共重合体等のペルオキシドと混合・加熱すると分子量を
減じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重合
体(ハードセグメント)と、(B) エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三
元共重合体ゴム等のペルオキシドと混合・加熱すること
により、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型モ
ノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、(C)
ポリイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシドと混合
・加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオキシド
非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動性改質
成分)、及び(D) パラフィン系、ナフテン系、芳香族系
等の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有機ペルオキシドの
存在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エラストマ
ー。なお、(A) が90〜40質量部、(B) が10〜60
質量部で、(A) +(B) =100質量部として、これに、
(C) 及び/又は(D) が5〜100質量部の配合比とな
る。
【0038】(6)特開平2−139232号公報に記
載の如き、エチレン−スチレン−ブチレン共重合体から
なるオレフィン系熱可塑性エラストマー。
【0039】(7)活性水素含有極性官能基として水酸
基又は/及びカルボキシル基を持たせた、上記(1)か
ら(6)のオレフィン系熱可塑性エラストマー。例え
ば、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のグラフト
重合で水酸基を、また、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸等の共重合体でカルボキシル基を導入したオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーを用いる。これら水酸基、カ
ルボキシル基はどちらか一方、又は両方を併用してもよ
い。
【0040】基材シートの表面に活性水素含有極性官能
基を持たせるには、上記(7)の様に、樹脂自体に活性
水素含有極性官能基を持たせても良く、この様な場合に
は、前記したコロナ放電処理やプラズマ処理等を適宜省
略しても良い。
【0041】ポリオレフィン系樹脂の基材シートは、延
伸シート、未延伸シートのいずれでも良いが、成形性の
点では未延伸シートの方が好ましい。ポリオレフィン系
樹脂の基材シートは、Tダイ押出法等の公知の成膜法に
よって既にシートとした物を使用しても良いが、表面シ
ートに装飾層、接着剤層等を形成した積層シートに対し
て、Tダイ押出法等によってシートとして成膜と同時に
積層しても良い(この場合には、表面シート側に接着剤
層を予め形成しておき、また、ポリオレフィン系樹脂は
樹脂自体に活性水素含有極性官能基を有する樹脂を使用
するか、或いは溶融押出しされたポリオレフィン系樹脂
シートの接着面に、オゾン吹付処理等を施して活性水素
含有極性官能基を生成させる)。なお、前者の場合は、
ドライラミネーション等の公知の積層法で積層すれば良
い。
【0042】また、ポリオレフィン系樹脂の基材シート
とする場合、そのポリオレフィン系樹脂の種類は、射出
成形同時絵付用シートを積層する樹脂によって適宜選択
すると良い。例えば、積層する樹脂が、ポリプロピレン
系の場合はポリプロピレンを使用し、ポリエチレン系の
場合はポリエチレンを使用したりするのが好ましい。ポ
リエチレンやポリプロピレンを採用した場合は、基材シ
ートの入手容易性、汎用性、低コスト等の利点が得られ
る。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーを使用し
た場合には、射出成形同時絵付用シート全体としての必
要な厚みを、高価なアクリル樹脂の表面シートで出すよ
りかは、低コストとなり、また、撓りやすくハンドリン
グも容易となる。また、オレフィン系熱可塑性エラスト
マーは、結晶質ポリオレフィン樹脂からなるハードセグ
メントとゴム(エラストマー)成分からなるソフトセグ
メントとからなる為、結晶質ポリオレフィン樹脂(高密
度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン等)
の基材シートの場合に起き易い、ネッキング(局所的に
不均一にシートの伸びが集中すること)を生じ難く、成
形性の点でも有利である。
【0043】一方、基材シートに用いるABS樹脂とし
ては、従来公知のABS樹脂を使用することができる。
【0044】ポリオレフィン系樹脂又はABS樹脂から
なる基材シートには、更に必要に応じ、難燃剤、滑剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤等の各種
の添加剤を添加しても良い。
【0045】例えば、難燃剤としては水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム等が用いられる。紫外線吸収剤
としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等
が用いられる。また、光安定剤としては、ヒンダードア
ミン系ラジカル捕捉剤等が用いられる。また、充填剤と
しては、例えば、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリナイト等の体質
顔料等が用いられる。
【0046】また、着色剤を添加することで、基材シー
トに着色隠蔽性を付与して、射出成形同時絵付用シート
を積層する樹脂の色を隠蔽し且つ装飾層の下地色を整え
る事もできる。着色剤には、前述装飾層のところで述べ
た如き、公知の着色剤を使用すれば良い。
【0047】なお、基材シートは、2層等の複層構成と
しても良い。例えば、2層とする場合、直接2層を熱融
着で積層しても良いが、層間に接着層を介して積層して
も良い。接着層には前述接着剤層で述べた2液硬化型ウ
レタン樹脂等が使用できる。また。層間に接着層を介在
させずに2層等と複層構成とするには、例えば、Tダイ
による共押出法によって成膜と同時に積層すれば良い。
接着層を介して積層するには、例えば、ドライラミネー
ション法で積層すれば良い。
【0048】また、例えばポリオレフィン系樹脂の基材
シートを2層構成とする場合では、表面側(接着剤層に
接する側)のポリオレフィン系樹脂のシートを樹脂自体
が活性水素含有極性官能基を有する樹脂を使用して、他
方の側は樹脂自体に活性水素含有極性官能基を持たせな
い樹脂を使用する組み合わせも可能である。これによっ
て、基材シートをより低コストにできる。
【0049】また、ポリオレフィン系樹脂やABS樹脂
からなる基材シートを2層構成とすることで、例えば、
樹脂成形物側の基材シートは着色隠蔽層として専ら着色
隠蔽付与、成形性、及び射出成形同時絵付けの為に必要
な厚さを確保した層として使用し、表側の基材シート
は、着色剤等を添加せず、専ら接着剤層との密着を確保
した層として使用する事も出来、コストを最小限にして
且つ複数の要求物性を満たすことができる。そして、上
記隠蔽性によって、射出成形樹脂の色に左右されずに、
絵付けによる色調表現を安定化することもできる。
【0050】なお、基材シートの厚みは、用途、及び表
面シートの厚さ(射出成形同時絵付用シート全体としの
必要厚さ)等によるが、通常は50μm〜2mm程度と
する。また、該厚みは、射出成形同時絵付用シート全体
の総厚が200μm以上となる様するのが、ハンドリン
グの容易さ等の点で好ましい。また特に、オフライン予
備成形を行う場合には、総厚は400μm以上とするこ
とが好ましい。これらの為に、該厚みは、通常は表面シ
ートの厚みよりも厚くする。また、射出成形同時絵付用
シート全体としての必要な厚みは、高価なアクリル樹脂
の表面シートよりは、この基材シートで出すのが、より
低コストとなり好ましい。
【0051】〔射出成形同時絵付方法〕ここで、上述し
た本発明の射出成形同時絵付用シートの使用用途であ
る、射出成形同時絵付方法について、一応説明してお
く。ここでの射出成形同時絵付方法は、ラミネ−ト形態
となり、特公昭50−19132号公報、特公昭43−
27488号公報等に記載されるように、射出成形同時
絵付用シートを、一対の型の間に配置した後、両型を型
締めし、両型で形成されるキャビティ内に流動状態の樹
脂を射出し充填して固化させて、樹脂成型物の成形と同
時にその表面に射出成形同時絵付用シートを積層して、
樹脂成形物を絵付けする方法である。
【0052】なお、基本的には、射出成形同時絵付方法
としては、従来公知の各種形態をとり得る。例えば、射
出成形同時絵付用シートの予備成形を行う形態、或いは
行わない形態。また、射出成形同時絵付用シートの予熱
を行う形態、行わない形態。なお、予備成形時には通常
は射出成形同時絵付用シートは予熱する。但し、なかで
も、予備成形をオフラインで行う形態が、本発明の射出
成形同時絵付用シートの場合は、特に好適である。
【0053】なお、もちろんの事だが、射出成形同時絵
付用シートの絞りが大きい場合は、予備成形を行うのが
好ましい。一方、射出成形同時絵付用シートの絞りが少
ない場合は、射出される流動状態の樹脂の樹脂圧で該シ
ートを成形しても良い。この際、絞りが浅ければ、予備
成形無しで樹脂射出と同時に型内に充填される流動状態
の樹脂の樹脂圧で射出成形同時絵付用シートを成形して
も良い。また、樹脂圧で射出成形同時絵付用シートを成
形する場合でも、該シートは予熱せずに射出樹脂の熱を
利用しても良い。また、射出成形同時絵付用シートの予
備成形は、通常は、射出成形型を真空成形型と兼用して
行うが、型間に該シートを供給する前に、型外部で別の
真空成形型で該シートを真空成形する様な予備成形(オ
フライン予備成形)でも良い。但し、予備成形は、射出
成形型を真空成形型と兼用して行う形態が効率的で且つ
精度良く積層できる点で好ましい。しかし、予備成形済
み射出成形同時絵付用シートを予め別の場所で纏めて製
造しておく場合等では、予備成形は、射出成形型とは別
の型で行うオフライン予備成形の形態が好ましい。特に
このオフライン予備成形による形態は、前述の如く本発
明の射出成形同時絵付用シートの形状保持性を活かせる
一形態として好適である。なお、本発明に於いて真空成
形とは真空圧空成形も包含する。
【0054】ところで、図2は射出成形同時絵付方法を
或る一形態で説明する概念図である。図2に示す形態で
は、射出成形型は別の型である真空成形型で、射出成形
同時絵付用シートを加熱し軟化させて予備成形した後
に、成形された射出成形同時絵付用シートを射出成形型
に挿入後、型締めして樹脂を射出する、オフラン予備成
形による形態である。そこで次に、図2を用いて、この
形態の射出成形同時絵付方法を更に説明する。
【0055】先ず、図2(A)の如く、型面に吸引孔3
1等の吸引手段を有する真空成形型Mvを用いて、ヒー
タ32で加熱軟化させた射出成形同時絵付用シートを真
空成形により予備成形する。なお、真空成形型Mvは、
鉄やアルミニウム等の金属、或いはセラミックス等から
なる。また、射出成形同時絵付用シートSは適宜枠状の
シートクランプ33で固定する。この際、射出成形同時
絵付用シートの基材シート側は、射出樹脂側(図面上
方)となる向きとする。また、ヒータ32による加熱軟
化は、例えば非接触の輻射加熱とするが、接触による伝
導加熱でも良い。そして、予備成形は、吸引孔から吸引
して真空成形して、射出成形同時絵付用シートを真空成
形型Mvの型面に沿わせ真空成形する。なお、真空成形
は圧空も併用する真空圧空成形でも良く、これも包含す
る。
【0056】次いで、予備成形された射出成形同時絵付
用シートSを、図2(B)の如く、一対の射出成形型M
aとMbとの間に供給する。ここでは射出成形型Maの
方は射出ノズルと連通する湯道(ランナー)及び湯口
(ゲート)を有し、射出成形型Mbはそのキャビティ面
が前記予備成形型Mvの型面と同一又は略同一形状を成
し、予備成形済の射出成形同時絵付用シートを固定する
型となる。これらの型は鉄等の金属、或いはセラミック
スからなる。型開き状態に於いて両型Ma、Mb間に射
出成形同時絵付用シートSを供給し、型Mbに射出成形
同時絵付用シートSを枠状のシートクランプ42で押圧
する等して固定する。この際、射出成形同時絵付用シー
トのポリオレフィン系樹脂シート側は、図面右側の射出
樹脂側となる様にする事はもちろんである。次いで、図
2(C)の如く両型を型締めし、両型で形成されるキャ
ビティに加熱熔融状態等の流動状態の樹脂を充填する。
そして、射出成形同時絵付用シートの不要部分がある場
合は、それを適宜トリミングすれば、図3の断面図で概
念的に示す如き、樹脂成形物5の表面に射出成形同時絵
付用シートSが積層した構成の絵付成形品Pが得られ
る。
【0057】〔射出成形樹脂〕なお、射出成形同時絵付
方法に於いて、射出成形して樹脂成形物5とする樹脂と
しては、基本的には、射出成形同時絵付方法に於ける従
来公知のものが使用でき特に制限はなく、製品の要求物
性やコスト等に応じて選定される。但し、本発明の射出
成形同時絵付用シートは、その基材シートの樹脂に応じ
て、該樹脂がポリオレフィン系樹脂の場合にはポリオレ
フィン系樹脂に対して、該樹脂がABS樹脂の場合には
ABS樹脂に対して密着が良い様に構成されているの
で、ポリオレフィン系樹脂或いはABS樹脂が好適であ
る。なお、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチル
ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン
−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオ
レフィン系樹脂、或いは各種のオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーが用いられる。
【0058】なお、本発明の射出成形同時絵付用シート
は、ポリオレフィン系樹脂と密着性が良い形態もある
が、その密着性をより向上させる必要がある場合には、
これらポリオレフィン系樹脂に、エチレンプロピレンゴ
ムを添加すると良い。エチレンプロピレンゴムはエチレ
ン−プロピレン共重合体からなるゴム(EPR)であ
り、非晶質のランダム共重合体である。また、エチレン
プロピレンゴムとしては純粋なエチレン−プロピレン共
重合体の他に、エチレン−プロピレン−ジエンターポリ
マー(EPDM)も使用できる。エチレンプロピレンゴ
ムはポリオレフィン樹脂100部に対し1〜40部(質
量基準)の範囲で添加するのが、密着性向上、剛性維持
の点から好ましい。
【0059】なお、射出成形樹脂は、用途に応じて適
宜、着色剤を添加して着色した樹脂を使用しても良い。
着色剤には、前述装飾層で述べた如き公知の着色剤を使
用できる。また、射出成形樹脂には、必要に応じて適
宜、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム等の無機物粉末、ガラス繊維等の充填剤、安定
剤、滑剤等の公知の各種添加剤を含有させる。
【0060】〔絵付成形品〕本発明の射出成形同時絵付
用シートを樹脂成形物に積層する事で、図3の断面図で
概念的に示す如き絵付成形品Pが得られる。すなわち、
前述した本発明の射出成形同時絵付用シートSがポリオ
レフィン系樹脂やABS樹脂、或いはその他の樹脂から
なる樹脂成形物5の表面に積層した構成の成形品であ
る。樹脂成形物5の樹脂としては、射出成形同時絵付用
シートの基材シートの樹脂に応じて、該樹脂がポリオレ
フィン系樹脂の場合にはポリオレフィン系樹脂が好適で
あり、該樹脂がABS樹脂の場合にはABS樹脂が好適
である。もちろん、射出成形同時絵付用シートSは、そ
の基材シートが樹脂成形物と接する様に積層されてい
る。樹脂成形物5の表面に射出成形同時絵付用シートS
を積層するには、前述した射出成形同時絵付方法が好適
である。ポリオレフィン系樹脂又はABS樹脂からなる
樹脂成形物の場合、その樹脂成形物に射出成形同時絵付
用シートが積層した絵付成形品は、射出成形同時絵付用
シートと樹脂成形物との密着性に優れ、また表面の透明
性も良好な成形品とする事ができる。
【0061】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳述する。
【0062】〔実施例1〕図1の如き構成の射出成形同
時絵付用シートSを次の様にして作製した。無着色のポ
リメチルメタクリレート(PMMA)にアクリルゴムを
混合してなり、これに脂肪族アルコール系滑剤を0.2
質量%添加してなるシート(厚さ0.125mm)を透
明アクリル樹脂から成る基材シート1として、その片面
に、バインダーの樹脂がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体との1対1質量比混合物で、弁柄を主
成分とする着色剤を使用した着色インキを印刷して木目
柄の装飾層2を形成し、更にアクリルポリオール100
質量部と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート8質
量部とからなる2液硬化型ウレタン樹脂の接着剤からな
る塗液を全面に塗工して接着剤層3を厚さ2μmに形成
して、印刷シートとした。
【0063】次に、弁柄、チタン白、黄鉛及びカーボン
ブラックを着色剤として添加して黄褐色に着色した不透
明なポリプロピレンからなる基材シート4(厚さ0.3
mm)の表面(接着剤層を形成する側の面)に、コロナ
放電処理を行って活性水素含有極性官能基を生成させ
て、0.42mN/cm2 の濡れ指数とした。そして、
この処理面に、アクリルポリオール100質量部に対し
て、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート8質量部
を添加した2液硬化型ウレタン樹脂系接着剤を塗工し
て、厚さ12μmの(未硬化の)接着剤層3を形成し
た。次いで、この接着剤層3と上記印刷シートの装飾層
2とが接する様にして、基材シート4を上記印刷シート
にドライラミネーション法によって積層して、接着剤層
の2液硬化型ウレタン樹脂は硬化を完結させて硬化物と
して、本発明の射出成形同時絵付用シートSを得た。
【0064】〔実施例2〕実施例1に於いて、基材シー
ト4に用いた樹脂を、ポリプロピレンからABS樹脂に
代えた他は、実施例1と同様にして、本発明の射出成形
同時絵付用シートを作製した。なお、基材シートの表面
の濡れ指数は0.43mN/cm2 であった。
【0065】〔比較例1〕実施例1に於いて、コロナ放
電処理を省略した他は、実施例1同様に射出成形同時絵
付用シートを作製した。なお、基材シートの表面の濡れ
指数は0.23mN/cm2 であった。
【0066】〔比較例2〕実施例2に於いて、コロナ放
電処理を省略した他は、実施例2同様に射出成形同時
付用シートを作製した。なお、基材シートの表面の濡れ
指数は0.37mN/cm2 であった。
【0067】〔性能評価〕上記実施例及び比較例として
得た各射出成形同時絵付用シートについて、その層間密
着性について、表面シートと基材シートとをT形剥離試
験(JIS K6854に準拠)によって剥離して、そ
のときの剥離強度で評価した。図4はT形剥離試験を概
念的に示す説明図であり、T形剥離試験では、射出成形
同時絵付用シートSは、表面シート側11と基材シート
側12とに引き剥がして、その剥離強度を、測定する。
なお、試験条件は、試験片の引張速度50mm/分、測
定温度は室温(20℃)である。以上の結果、表1に示
す様に、比較例1及び2に対して、実施例1及び2は剥
離強度が大きく、層間密着性として満足できるものであ
った。
【0068】
【表1】
【0069】次に、図2の概念図で説明した様なオフラ
ンイ予備成形による射出成形同時絵付けを行って、各射
出成形同時絵付用シートを用い、絵付成形品を作製して
みた。なお、射出成形樹脂には、基材シートがポリプロ
ピレンである実施例1及び比較例1の射出成形同時絵付
用シートに対しては、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ムを10質量%添加したポリプロピレン樹脂を使用し、
基材シートがABS樹脂である実施例2及び比較例2の
射出成形同時絵付用シートに対しては、ABS樹脂を使
用した。そして、図3に示す如き、射出成形同時絵付用
シートSが樹脂成形物5に積層された絵付成形品Pを作
製した。絵付成形品は、いずれも、木目柄で絵付けされ
且つ透明性も良好で、高級感溢れる意匠感を有する成形
品であった。
【0070】そして、射出成形同時絵付用シートと樹脂
成形物との密着性も評価してみた。この密着性は碁盤目
テストで評価した。すなわち、絵付成形品表面を被覆し
た射出成形同時絵付用シート表面を、カッタナイフで碁
盤目状に(線間隔1mm)を11本(縦)×11本
(横)の樹脂成形物にまで達する刻みを入れた。次い
で、刻みの上に、セロハン粘着テープ(ニチバン株式会
社製、「セロテープ」(登録商標)24mm幅、産業
用)を貼着し、手で剥離する碁盤目テストを、10回繰
り返した。一つも碁盤目(10個×10個)の剥脱が無
いものは良好、一つでも有るものは不良とした。この結
果、実施例1及び実施例2は良好となったが、比較例1
及び比較例2では、不良となった。剥離箇所は表面シー
トと基材シートとの間であった。
【0071】
【発明の効果】本発明の射出成形同時絵付用シートによ
れば、該シートの層間密着性に優れる。したがって、絵
付成形品とした時にシートの層間で剥離し難い。そし
て、ポリオレフィン系樹脂或いはABS樹脂に密着良く
ラミネートできる。しかも、得られる絵付成形品に優れ
た透明性を付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形同時絵付用シートを示す断面
図。
【図2】射出成形同時絵付方法の一例を説明する概念
図。
【図3】得られる絵付成形品の一例を例示する断面図。
【図4】T形剥離試験を説明する説明図。
【符号の説明】
1 表面シート 2 装飾層 3 接着剤層 4 基材シート 5 樹脂成形物 11 表面シート側(のシート) 12 基材シート側(のシート) 31 吸引孔 32 ヒータ 33 シートクランプ 42 シートクランプ Ma 射出成形型(雄型) Mb 射出成形型(雌型) Mv 真空成形型 P 絵付成形品 S 射出成形同時絵付用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/40 B32B 27/40 // B29C 45/14 B29C 45/14 B29K 105:20 B29K 105:20 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F100 AD11 AK03D AK07 AK15B AK15J AK22B AK22J AK25A AK25B AK25J AK51B AK51C AK51J AL01B AN02 AS00B BA04 BA07 BA10A BA10D CA13B CA19 CB10C EJ55 GB90 HB01 JK06 JL11 JN01A 4F206 AA03 AA15E AA18E AA21 AA31 AA42 AG03 AH81 JA07 JB19 JB22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラミネートタイプの射出成形同時絵付用
    シートにおいて、 透明アクリル樹脂の表面シートの裏面に、バインダーの
    樹脂がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
    との混合物又はアクリルウレタン樹脂から成り、これに
    着色剤が添加されて成る装飾層と、2液硬化型ウレタン
    樹脂の硬化物から成る接着剤層と、表面に活性水素含有
    極性官能基を有するポリオレフィン系樹脂から成る基材
    シートと、をこの順に積層して成る、射出成形同時絵付
    用シート。
  2. 【請求項2】 ラミネートタイプの射出成形同時絵付用
    シートにおいて、 透明アクリル樹脂の表面シートの裏面に、バインダーの
    樹脂がアクリル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
    との混合物又はアクリルウレタン樹脂から成り、これに
    着色剤が添加されて成る装飾層と、2液硬化型ウレタン
    樹脂の硬化物から成る接着剤層と、表面に活性水素含有
    極性官能基を有するABS樹脂から成る基材シートと、
    をこの順に積層して成る、射出成形同時絵付用シート。
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