JPH1110368A - 摩擦撹拌接合法 - Google Patents
摩擦撹拌接合法Info
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- JPH1110368A JPH1110368A JP17133597A JP17133597A JPH1110368A JP H1110368 A JPH1110368 A JP H1110368A JP 17133597 A JP17133597 A JP 17133597A JP 17133597 A JP17133597 A JP 17133597A JP H1110368 A JPH1110368 A JP H1110368A
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Abstract
ブを挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ
撹拌しながら、プローブを挿入状態で移動させることに
より両接合部材を突合せ接合する摩擦撹拌接合法におい
て、溶接不良のない高品位の接合品を得ること。 【解決手段】 板状の位置決め部20b とこれに断面T状
をなして連設された鍔部20a とを備えた接合補助材20
を、その位置決め部20b が両接合部材1,2 の突合せ部3
に介在配置され、鍔部20a が両接合部材の突合せ部3を
跨ぎかつ接合部材1,2 のプローブ挿入側の面に沿うよう
に配置する。プローブ12をこの接合補助材の鍔部20a 及
び位置決め部20b に接触させる態様にして挿入し、摩擦
熱にて両接合部材1,2 とともにこれらを軟化させること
により、両接合部材の突合せ部3に形成された間隙4
に、この軟化された接合補助材の鍔部20a 素地を充填し
ながら、両接合部材を突合せ接合する。
Description
ウム材等の金属材からなる接合部材の接合に用いられる
摩擦撹拌接合法に関する。
ム」の語はその合金を含む意味において用いる。
として、次のような方法が提案されている。即ち、図6
に示すように、径大の円柱状回転子(111)の端部軸
線上に、接合部材(101)(102)よりも硬質の径
小のピン状プローブ(112)が突出して一体に設けら
れた接合装置(110)を用い、前記回転子(111)
を高速で回転させつつ、突き合わせた2枚の板状の接合
部材(101)(102)の突合せ部(103)又はそ
の近傍に前記プローブ(112)を挿入する。挿入は、
回転子(111)のプローブ側平坦面からなる肩部(1
11a)が接合部材(101)(102)に当接するま
で行う。そして、プローブ挿入状態のまま、突合せ部
(103)に沿って、プローブ(112)を接合部材
(101)(102)に対し相対的に移動させる。プロ
ーブ(112)の回転により発生する摩擦熱、あるいは
さらに回転子(111)の肩部(111a)と接合部材
(101)(102)の表面との摺動に伴い発生する摩
擦熱により、プローブ(112)との接触部分近傍にお
いて接合部材(101)(102)は軟化し、かつプロ
ーブの回転により撹拌されるとともに、プローブ(11
2)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプローブ(11
2)の進行圧力を受けてプローブの通過溝を埋めるよう
にプローブ(112)の進行方向後方へと回り込む態様
で塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化さ
れる。この現象がプローブ(112)の移動に伴って順
次繰り返されていき、最終的に2個の接合部材(10
1)(102)が突合せ部(103)において接合一体
化されるものである。
合であるため、接合部材(101)(102)を形成し
ている金属材の種類に制限を受けないとか、MIGやT
IG等といった溶融溶接と比較して接合時の熱歪みによ
る変形が少ない、等の利点がある。
01)(102)の突合せ面には、少なからず凹凸が存
在している。そのため、接合部材(101)(102)
を突き合わせると、その突合せ部(103)には必然的
に間隙(図示せず)が形成されることとなる。このよう
な状態のままで摩擦撹拌接合により突合せ接合を行う
と、撹拌が不十分となったり接合部において未接合部分
が生じたりする等、接合不良を招いてしまう虞がある。
とくに摩擦撹拌接合は、固相接合であるので、突合せ部
(103)に形成された隙間が僅かであってもかかる接
合不良を招き易い。
めになされたものであって、突合せ接合を行う場合であ
っても、接合不良を防止し得て、高品位の突合せ接合品
を得ることのできる摩擦撹拌接合法を提供することを目
的とする。
め、この発明は、2個の接合部材を突き合わせるととも
に、突合せ部又はその近傍に回転するプローブを挿入
し、プローブとの接触部を摩擦熱にて軟化させ撹拌しな
がら、プローブを挿入状態で突合せ部に沿って相対的に
移動させることにより両接合部材を突合せ接合する摩擦
撹拌接合法において、板状の位置決め部とこれに断面T
状をなして連設された鍔部とを備えた接合補助材を、そ
の位置決め部が両接合部材の突合せ部に介在配置され、
鍔部が両接合部材の突合せ部を跨ぎかつ接合部材のプロ
ーブ挿入側の面に沿うように配置し、前記プローブをこ
の接合補助材の鍔部及び位置決め部に接触させる態様に
して挿入し、摩擦熱にて両接合部材とともにこれらを軟
化撹拌させることにより、両接合部材を突合せ接合する
ことを特徴とするものである。
助材は、回転するプローブとの接触により発生する摩擦
熱にて軟化されて、その鍔部素地の一部乃至全部が、突
合せ部に形成された間隙へ充填され間隙を閉塞するもの
となる。このような鍔部素地の間隙への充填は、プロー
ブの相対的な移動に伴って生じることから、両接合部材
は、プローブ挿入位置において間隙が閉塞された状態の
もとで接合されるものとなり、その結果、接合不良や未
接合部の発生といった溶接不良が防止されて、高品位の
接合品が得られる。
材の突合せ面を平坦にするための特別な加工を施す必要
がないから、簡便な接合方法となり得て、作業能率が向
上する。
している金属とは異なるものを選択することにより、得
られる接合品の局部的な特性改良が可能となる。
合法を図面に基づいて説明する。
るものである。これらの図において、(1)(2)は同
一平面内において幅方向の一端面を突き合わせ状態に配
置されたアルミニウム鋳物材(ダイカスト材を含む)か
らなる2個の板状接合部材である。各接合部材(1)
(2)は、図2に示すように、突合せ面にうねり状の凹
凸を生じているため、突合せ部(3)に間隙(4)が形
成されている。なお、同図は、説明の便宜上、間隙
(4)を誇張して示している。
を用い、そのプローブ(12)を突合せ部(3)に接合
部材(1)(2)の上面側から挿入して両接合部材
(1)(2)の突合せ接合を行うと、間隙(4)の存在
によって接合不良を生じてしまう虞がある。そこで、こ
の実施形態では、図3に示すようにアルミニウム製接合
補助材(20)を用いて両接合部材(1)(2)を接合
する。
め部(20b)と、これに断面T状をなして連設された
1つの鍔部(20a)とを備えており、全体形状が断面
T字状に形成されたものである。かかる接合補助材(2
0)は次のようにして両接合部材(1)(2)に装着さ
れる。すなわち、図3に示すように両接合部材(1)
(2)を少し離して、この離間部に位置決め部(20
b)を配置させる。そして、両接合部材(1)(2)を
突き合わせる。これにより、図4に示されるように、接
合補助材(20)は、その位置決め部(20b)が両接
合部材(1)(2)の突合せ部(3)に介在配置される
と共に、その鍔部(20a)が両接合部材(1)(2)
の突合せ部(3)を跨ぎかつ接合部材(1)(2)の上
面に沿うように配置される。
助材(20)を装着した後、図1に示すように、接合装
置(10)を用いて摩擦撹拌接合を行う。この接合装置
(10)は、径大の円柱状回転子(11)の端部軸線上
に径小のピン状プローブ(12)が突出して一体に設け
られたものであり、回転子(11)を回転させることに
よりプローブ(12)も回転させうるものとなされてい
る。なお、プローブ(12)及び回転子(11)は、接
合部材(1)(2)及び接合補助材(20)よりも硬質
でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱材料によ
って形成されている。
のように摩擦撹拌接合法を行う。前記接合装置(10)
の回転子(11)を高速で回転させつつ、プローブ(1
2)を両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)に挿入
する。挿入は、プローブ(12)先端が接合補助材(2
0)の鍔部(20a)の肉厚を越えて接合部材(1)
(2)に挿入されるまで行い、また回転子(11)のプ
ローブ(12)側平坦面からなる肩部(11a)が接合
補助材(20)の鍔部(20a)に当接するまで行う。
そして、プローブ挿入状態のまま、回転子(11)の肩
部(11a)で鍔部(20a)を両接合部材(1)
(2)に押し付けながら、突合せ部(3)に沿って、プ
ローブ(12)を進行方向と逆方向に僅かに傾けて回転
子(11)の肩部(11a)の進行方向側の部分を僅か
に浮かせた状態で、相対的に移動させる。すると、プロ
ーブ(12)の回転により発生する摩擦熱、あるいはさ
らに回転子(11)の肩部(11a)と接合補助材(2
0)の鍔部(20a)との摺動に伴い発生する摩擦熱に
より、プローブ(12)との接触部分近傍において両接
合部材(1)(2)は軟化すると共に、接合補助材(2
0)の鍔部(20a)及び位置決め部(20b)も軟化
する。そして、この軟化した接合補助材(20)の鍔部
(20a)素地の一部乃至全部は、両接合部材(1)
(2)の突合せ部(3)に形成された間隙(4)に充填
され、かつ位置決め部(20b)及び両接合部材(1)
(2)の軟化部分とともに撹拌される。そして、プロー
ブ(12)の移動に伴って、これら軟化撹拌部分がプロ
ーブ(12)の進行圧力を受けてプローブの通過溝を埋
めるようにプローブ(12)の進行方向後方へと回り込
む態様で塑性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却
固化される。この現象がプローブ(12)の移動に伴っ
て順次繰り返されていき、最終的に両接合部材(1)
(2)が、突合せ部(3)において接合一体化される。
間隙(4)への充填によって、間隙(4)が存在しなく
なり、撹拌不良や未接合部の発生といった溶接不良が防
止されて、高品位の突合せ接合品が得られる。
部(20a)素地の略全部が過不足なしに突合せ部
(3)の間隙(4)に充填され、接合された両接合部材
(1)(2)の表面は略平坦状になっている。
この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種
々変更可能である。例えば、上記実施形態では、プロー
ブ(12)を、接合部材(1)(2)の上面側から即ち
片面側から挿入することにより接合するものであるが、
プローブ(12)を、接合部材(1)(2)の両面側か
ら挿入することにより接合しても良く、この場合には、
図5に示すような接合補助材(20)が好適に用いられ
る。この接合補助材(20)を説明すると、接合補助材
(20)は、板状の位置決め部(20b)と、これに断
面T状をなして連設された上下の2つの鍔部(20a)
(20a)とを備えており、全体形状が断面横H字状に
形成されているものである。そして、位置決め部(20
b)が両接合部材(1)(2)の突合せ部(3)に介在
配置されると共に、両鍔部(20a)(20a)が両接
合部材(1)(2)の突合せ部(3)を跨ぎかつ接合部
材(1)(2)のプローブ挿入側の面、即ち上下両面に
沿うように配置されている。そして、プローブ(12)
は両接合部材(1)(2)の上下両面側から挿入され、
上記実施形態と同様の手順で接合が行われ、もって接合
不良のない高品位の接合品が得られる。
(1)(2)としてアルミニウム鋳物材を用いたが、接
合部材(1)(2)の種類はとくに限定されることはな
く、アルミニウム展伸材あるいはアルミニウム以外の金
属のものを用いても良い。接合補助材(20)について
も同様に、アルミニウム以外の金属のものを用いても良
く、また接合部材(1)(2)と同種金属である必要も
なく異種金属のものであっても良い。このように接合補
助材(20)として異種金属のものを用いると、得られ
る接合品の局部的な特性改良が可能となり、用途拡大に
寄与するものとなる。
接合法は、板状の位置決め部とこれに断面T状をなして
連設された鍔部とを備えた接合補助材を、その位置決め
部が両接合部材の突合せ部に介在配置され、鍔部が両接
合部材の突合せ部を跨ぎかつ接合部材のプローブ挿入側
の面に沿うように配置し、プローブをこの接合補助材の
鍔部及び位置決め部に接触させる態様にして挿入し、摩
擦熱にて両接合部材とともにこれらを軟化撹拌させるこ
とにより、両接合部材を突合せ接合するものであるか
ら、突合せ部に間隙が形成された状態のままで突合せ接
合を行う場合であっても、摩擦熱にて軟化した鍔部素地
が間隙へ充填され、これにより間隙が閉塞されて、間隙
の存在による撹拌不良や未接合部の発生といった溶接不
良が防止され、高品位の接合品を得ることができる。
部材の突合せ面を平坦にするための特別な加工を施す必
要がないから、簡便な突合せ接合方法となり得て作業能
率を向上させることができる。
成している金属とは異なるものを選択することにより、
得られる接合品の局部的な特性改良が可能となり、用途
拡大に寄与する。とくに、摩擦撹拌接合法は固相接合の
一種であることから、接合補助材の金属を選択するに際
し、高温割れ感受性を考慮する必要がなく各種金属の選
択が可能となり、もって多種多様の特性改良を実現する
ことができる。
(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)のI−I線断面図であ
る。
合補助材を用いることなく突き合わせた状態の図であっ
て、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)のII−II線断面図
である。
状態の図であって、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)の
III −III 線断面図である。
図であって、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)のIV−IV
線断面図である。
た図であって、(イ)は斜視図、(ロ)は(イ)のV−
V線断面図である。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 2個の接合部材(1)(2)を突き合わ
せるとともに、突合せ部(3)又はその近傍に回転する
プローブ(12)を挿入し、プローブとの接触部を摩擦熱
にて軟化させ撹拌しながら、プローブ(12)を挿入状態
で突合せ部(3)に沿って相対的に移動させることによ
り両接合部材(1)(2)を突合せ接合する摩擦撹拌接
合法において、 板状の位置決め部(20b )とこれに断面T状をなして連
設された鍔部(20a )とを備えた接合補助材(20)を、
その位置決め部(20b )が両接合部材(1)(2)の突
合せ部(3)に介在配置され、鍔部(20a )が両接合部
材(1)(2)の突合せ部(3)を跨ぎかつ接合部材
(1)(2)のプローブ挿入側の面に沿うように配置
し、 前記プローブ(12)をこの接合補助材(20)の鍔部(20
a )及び位置決め部(20b )に接触させる態様にして挿
入し、摩擦熱にて両接合部材(1)(2)とともにこれ
らを軟化撹拌させることにより、両接合部材(1)
(2)を突合せ接合することを特徴とする摩擦撹拌接合
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17133597A JP3825140B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 摩擦撹拌接合法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17133597A JP3825140B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 摩擦撹拌接合法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1110368A true JPH1110368A (ja) | 1999-01-19 |
JP3825140B2 JP3825140B2 (ja) | 2006-09-20 |
Family
ID=15921326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17133597A Expired - Fee Related JP3825140B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 摩擦撹拌接合法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3825140B2 (ja) |
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- 1997-06-27 JP JP17133597A patent/JP3825140B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3825140B2 (ja) | 2006-09-20 |
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