JP3045700B2 - 摩擦撹拌接合法及びそれに用いられる接合工具 - Google Patents

摩擦撹拌接合法及びそれに用いられる接合工具

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JP3045700B2 JP9343315A JP34331597A JP3045700B2 JP 3045700 B2 JP3045700 B2 JP 3045700B2 JP 9343315 A JP9343315 A JP 9343315A JP 34331597 A JP34331597 A JP 34331597A JP 3045700 B2 JP3045700 B2 JP 3045700B2
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直毅 西川
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    • B23K20/12Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
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    • B23K2101/04Tubular or hollow articles
    • B23K2101/06Tubes

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、エンジ
ンマウント、サスペンションアーム、スペースフレーム
等の車両用金属製部品を製作する際に用いられる摩擦撹
拌接合法及びそれに用いられる接合工具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、TIGやMIG溶接法などの溶融
接合法やろう付けに代わる接合手段として、固相接合法
の一つである摩擦撹拌接合法が開発されている。この接
合法を、例えば図3に示すように、突合せ状態にかつ周
方向に回転自在に保持された互いに同形・同寸の2個の
円柱形の金属製接合部材(101)(101)を突合せ
部(102)において接合する場合について説明すれ
ば、径大の円柱状回転子(111)と、該回転子(11
1)の肩部(112)軸線上に回転子(111)と一体
回転自在に突設されたプローブ(113)とを有する接
合工具(110)を用い、前記回転子(111)を回転
させて接合部材(101)(101)の突合せ部(10
2)にその表面から回転するプローブ(113)を挿入
する。挿入は回転子(111)の肩部(112)が接合
部材(101)(101)の突合せ部(102)表面に
当接するまで行うことが、摩擦熱をより多く発生させ得
て接合部材(101)(101)を迅速に軟化させるこ
とができる点等で望ましい。
【0003】そして、プローブ挿入状態で、プローブが
順次、突合せ部(102)を通過するように接合部材
(101)(101)を1回転させる。プローブ(11
3)の回転により発生する摩擦熱と、回転子(111)
の肩部(112)と接合部材(101)(101)の周
面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって、プローブ
(113)との接触部分近傍において接合部材(10
1)(101)は軟化しかつ撹拌されるとともに、接合
部材(101)(101)の回転移動に伴って、軟化撹
拌部分がプローブ(113)の通過溝を埋めるように塑
性流動したのち、摩擦熱を急速に失って冷却固化され
る。
【0004】この現象が接合部材(101)(101)
の回転に伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合
部材(101)(101)が突合せ部(102)におい
て接合一体化される。
【0005】また、プローブ(113)を接合部材(1
01)(101)の突合せ部(102)に挿入した状態
で、プローブ(113)を突合せ部(102)に沿って
接合部材(101)(101)の周方向に移動させるこ
とにより、接合部材(101)(101)を突合せ部
(102)において接合一体化することもできる。
【0006】また、同図では、断面円形の接合部材(1
01)(101)を周方向の接合予定部位において接合
一体化する場合を示したが、断面円形の接合部材を長さ
方向の接合予定部位において接合一体化する場合(図示
せず)についても、上記と略同様の手順により接合する
ことができる。すなわち、例えば帯板状金属材を円筒状
に成形したのち、その軸方向の継ぎ目を突合せ接合して
得られる管材を製作する場合には、円筒状に成形された
接合部材の継ぎ目部にその表面から、前記プローブを挿
入し、プローブを継ぎ目部に挿入した状態で、かつ回転
子の肩部を継ぎ目部の表面に当接させた状態で、プロー
ブを継ぎ目部に沿って移動させ、あるいはプローブが順
次、継ぎ目部を通過するように接合部材を移動させるこ
とにより、接合部材を接合する方法が考えられる。
【0007】かかる摩擦撹拌接合法によれば、固相接合
であるため、接合部材である金属材の種類に制限を受け
ないとか、TIGやMIG溶接法などの溶融溶接法に比
して熱歪みによる変形が少ない、等の利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように接合予定部位の表面が曲面である接合部材を該接
合予定部位において接合一体化する場合において、接合
部材の径が小さいとき、即ち接合予定部位の表面の曲率
が大きいときには、次のような問題が生じる。すなわ
ち、例えば図3(ii)に示すように、接合部材(10
1)(101)の突合せ部(102)にプローブ(11
3)を挿入した後、摩擦熱を多く発生させるべく、回転
子(111)の肩部(112)を接合部材(101)
(101)の周面に接触させても、従来の回転子(11
1)の肩部(112)における突合せ部(102)表面
との当接面(112a)は平坦面であるので、その接触
面積は小さく、そのため摩擦熱を多く発生させることが
できず、接合部材(101)(101)を迅速に軟化さ
せることができない。
【0009】この発明は、このような難点を解決するた
めになされたもので、接合予定部位の表面が曲面である
接合部材を該接合予定部位において接合一体化するに際
し、接合予定部位の表面の曲率が大きくても接合部材を
迅速に軟化させることのできる摩擦撹拌接合法及びそれ
に用いられる接合工具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る摩擦撹拌接合法は、接合予定部位の
表面が曲面である接合部材の前記接合予定部位にその表
面から、回転子の肩部軸線上に該回転子と一体回転自在
に突設されたプローブを、前記回転子の肩部が前記接合
予定部位の表面に当接するまで挿入し、前記プローブを
前記接合予定部位に挿入した状態で、かつ前記肩部を前
記接合予定部位の表面に当接させた状態で、前記プロー
ブを前記接合予定部位に沿って移動させ、あるいは前記
プローブが順次、前記接合予定部位を通過するように接
合部材を回転又は移動させることにより、接合部材を前
記接合予定部位において接合するものであって、前記接
合予定部位の表面に当接する前記肩部の当接面が、前記
接合予定部位の表面に適合する曲面に形成され、この当
接面を前記接合予定部位の表面に面接触状態に当接させ
ながら、プローブを移動させ、あるいは接合部材を回転
又は移動させることを特徴とするものである。
【0011】これによれば、接合の際に、回転子の肩部
における接合予定部位表面との当接面と、接合部材の接
合予定部位の表面との摺動に従い発生する摩擦熱をより
多く発生させうるものとなり、この摩擦熱とプローブの
回転により発生する摩擦熱とによって、プローブとの接
触部分近傍において接合部材が迅速に軟化する。したが
って、接合予定部位の表面の曲率が大きい接合部材、例
えば小径の接合部材であっても、摩擦熱を多く発生させ
うるものとなる。また、摩擦熱の発生量が多くなること
から、接合速度を速くすることができ、接合作業能率が
向上する。
【0012】また、この発明に係る接合工具は、接合予
定部位の表面が曲面である接合部材を前記接合予定部位
において接合する摩擦撹拌接合法に用いられるものであ
って、回転子と、前記回転子の肩部軸線上に該回転子と
一体回転自在に突設され、かつ前記接合予定部位にその
表面から、前記回転子の肩部が接合予定部位の表面に当
接するまで挿入されるプローブとを有し、かつ前記接合
予定部位の表面に当接する前記肩部の当接面が、前記接
合予定部位の表面に適合する曲面に形成されていること
を特徴とするものであるから、上記接合方法を容易に実
施することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示実施形態に
基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態を示
し、図2はこの発明の第2実施形態を示している。
【0014】まず、図1に示された第1実施形態につい
て説明する。
【0015】図1において、(1)(1)はアルミニウ
ム又はその合金等の金属材からなる円柱形の接合部材で
ある。各接合部材(1)(1)は、互いに同径・同寸に
形成されている。この第1実施形態では、前記2個の接
合部材(1)(1)を、端部同士を突き合わせた突合せ
部(2)において、即ち周方向の接合予定部位において
接合する場合を示しおり、各接合部材(1)(1)は、
それぞれ図示しない駆動機構を備えたチャック装置によ
って、突合せ状態のもとで、各接合部材(1)(1)の
中心軸を回転軸(P)として周方向に回転自在に保持さ
れている。
【0016】(10)は、摩擦撹拌接合を行うために用
いられる接合工具である。前記接合部材(1)(1)
は、この接合工具(10)によって、突合せ部(2)が
摩擦撹拌接合されて接合一体化される。この接合工具
(10)は、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子
(11)の肩部(12)軸線(Q)上に該回転子(1
1)と一体回転自在に突設された径小のピン状プローブ
(13)とを有している。前記回転子(11)及びプロ
ーブ(13)は、ともに前記接合部材(1)(1)より
硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐え得る耐熱材料
によって形成されている。また、前記プローブ(13)
の周面には、突合せ部(2)の撹拌用凹凸(図示せず)
が形成されている。
【0017】かかる構成の接合工具(10)は、接合部
材(1)(1)の突合せ部(2)上方に、プローブ(1
3)を下方に向ける態様にして配置されるとともに、図
示しない昇降装置に取り付けられて上下方向に移動しう
るものとなされており、この昇降装置を操作すること
で、プローブ(13)を、接合部材(1)(1)の突合
せ部(2)にその表面から回転子(11)の肩部(1
2)が接合部材(1)(1)の突合せ部(2)表面に当
接するまで挿入したり、挿入したプローブ(13)を接
合部材(1)(1)の突合せ部(2)から引き抜いたり
することができるものとなされている。
【0018】而して、プローブ(13)の突合せ部
(2)への挿入の際に突合せ部(2)表面に当接する回
転子(11)の肩部(12)の当接面(12a)は、接
合部材(1)(1)の周面の曲率と同じ曲率を有する曲
面に形成されて突合せ部(2)の表面に適合するものと
なされており、プローブ(13)を突合せ部(2)に挿
入したときに該突合せ部(2)の表面に面接触状態に当
接するものとなされている。
【0019】次に、この接合工具(10)を用いて、前
記接合部材(1)(1)を突合せ部(2)において接合
する場合について説明する。
【0020】まず、接合工具(10)の回転子(11)
を回転させてこれと一体回転するプローブ(13)を回
転させながら下方に移動させ、接合部材(1)(1)の
突合せ部(2)にその表面から該プローブ(13)を回
転子(11)の肩部(12)が突合せ部(2)の表面に
当接するまで挿入する。
【0021】プローブ(13)が突合せ部(2)に挿入
された状態において、回転子(11)の肩部(12)の
突合せ部(2)表面との当接面(12a)は、上述した
ように接合部材(1)(1)の周面の曲率と同じ曲率を
有する曲面に成形されて突合せ部(2)の表面に適合す
るものとなされているので、同図(ii)に示すように接
合部材(1)(1)の突合せ部(2)の表面に面接触状
態に当接し、この当接により、プローブ(13)の回転
により発生する摩擦熱により軟化した軟化部分の素材の
飛散を防止し、更に回転子(11)の肩部(12)の当
接面(12a)と接合部材(1)(1)の突合せ部
(2)表面との摺動による摩擦熱を発生させて、プロー
ブ(13)との接触部分及びその近傍の軟化を促進す
る。
【0022】そして、プローブ(13)を接合部材
(1)(1)の突合せ部(2)に挿入した状態のもと
で、回転子(11)の肩部(12)の当接面(12a)
を突合せ部(2)の表面に面接触状態に当接させなが
ら、接合部材(1)(1)を回転させる。回転子(1
1)の肩部(12)の当接面(12a)が接合部材
(1)(1)の突合せ部(2)の表面に面接触状態に当
接していることから、摩擦熱は従来よりも多く発生する
ものとなり、接合部材(1)(1)は、回転子(11)
の肩部(12)の当接面(12a)と接合部材(1)
(1)の突合せ部(2)表面との摺動に伴い発生する摩
擦熱と、プローブ(13)の回転により発生する摩擦熱
とにより、プローブ(13)との接触部分近傍において
迅速に軟化し、かつ撹拌されるとともに、接合部材
(1)(1)の回転に伴って、軟化撹拌部分がプローブ
(13)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩
擦熱を急速に失って冷却固化される。
【0023】この現象が接合部材(1)(1)の回転に
伴って順次繰り返されていき、最終的に両接合部材
(1)(1)が突合せ部(2)において接合一体化され
る。同図(i)において(3)はプローブ(13)によ
り接合された接合部である。
【0024】かくして接合された接合部材(1)(1)
は、その径が小さいものであっても、回転子(11)の
肩部(12)の当接面(12a)と、接合部材(1)
(1)の突合せ部(2)の表面との摺動に従い発生する
摩擦熱が多く発生することから、プローブ(13)との
接触部分近傍において迅速に軟化するとともに、摩擦熱
不足による接合不良が回避された接合状態が良好な突合
せ接合品となる。
【0025】而して、この第1実施形態において、接合
部材(1)(1)の接合は、プローブ(13)が順次、
突合せ部(2)を通過するように接合部材(1)(1)
を回転させることにより遂行されているが、プローブ
(13)を接合部材(1)(1)の突合せ部(2)に沿
って接合部材(1)(1)の周方向に移動させることに
より遂行しても良い。
【0026】この場合には、プローブ(13)を接合部
材(1)(1)の突合せ部(2)に挿入した状態で、回
転子(11)の肩部(12)の当接面(12a)を突合
せ部(2)の表面に面接触状態に当接させながら、プロ
ーブ(13)を移動させることとなる。
【0027】次に、図2に示された第2実施形態につい
て説明する。図2には上記第1実施形態と同一の要素に
同一の符号が付されており、以下、この第2実施形態を
上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0028】この第2実施形態は、帯板状金属材を円筒
状に成形したのち、その軸方向の継ぎ目部(7)を突合
せ接合して得られる管材を製作する場合を示している。
【0029】この第2実施形態において、円筒状に成形
された接合部材(6)は、次のようにして接合される。
すなわち、径大の円柱状回転子(11)と、該回転子
(11)の肩部(12)軸線(Q)上に該回転子(1
1)と一体回転自在に突設された径小のピン状プローブ
(13)とを有し、かつ回転子(11)の肩部(12)
における接合部材(6)の継ぎ目部(7)表面との当接
面(12a)が、接合部材(6)の周面の曲率と同じ曲
率を有する曲面に成形されて継ぎ目部(7)の表面に適
合するものとなされた接合工具(10)を用い、接合部
材(6)の継ぎ目部(7)にその表面から回転するプロ
ーブ(13)を、回転子(11)の肩部(12)が継ぎ
目部(7)の表面に当接するまで挿入する。
【0030】プローブ(13)が継ぎ目部(7)に挿入
された状態において、回転子(11)の肩部(12)の
継ぎ目部(7)表面との当接面(12a)は、上述した
ように接合部材(6)の周面の曲率と同じ曲率を有する
曲面に成形されて突合せ部(2)の表面に適合するもの
となされているから、同図(ii)に示すように接合部材
(6)の継ぎ目部(7)の表面に面接触状態に当接す
るものとなる。
【0031】そして、プローブ(13)を継ぎ目部
(7)に挿入した状態のもとで、回転子(11)の肩部
(12)の当接面(12a)を継ぎ目部(7)の表面に
面接触状態に当接させながら、プローブ(13)を継ぎ
目部(3)に沿って移動させる。プローブ(13)の回
転により発生する摩擦熱と、回転子(11)の肩部(1
2)の当接面(12a)と接合部材(6)の継ぎ目部
(7)表面との摺動に伴い発生する摩擦熱とによって、
プローブ(13)との接触部分近傍において接合部材
(6)は迅速に軟化し、かつ撹拌されるとともに、プロ
ーブ(13)の移動に伴って、軟化撹拌部分がプローブ
(13)の通過溝を埋めるように塑性流動したのち、摩
擦熱を急速に失って冷却固化される。
【0032】この現象がプローブ(13)の移動に伴っ
て順次繰り返されていき、最終的に接合部材(6)が継
ぎ目部(7)において接合一体化される。同図(i)に
おいて(8)はプローブ(13)により接合された接合
部である。
【0033】かくして接合された接合部材(6)は、そ
の径が小さいものであっても、回転子(11)の肩部
(12)の当接面(12a)と、接合部材(6)の継ぎ
目部(7)の表面との摺動に従い発生する摩擦熱が多く
発生することから、上記第1実施形態と同様に、プロー
ブ(13)との接触部分近傍において迅速に軟化すると
ともに、摩擦熱不足による接合不良が回避された接合状
態が良好な管材となる。
【0034】而して、この第2実施形態において、接合
部材(6)の接合は、プローブ(13)を接合部材
(6)の継ぎ目部(7)に沿って移動させことにより遂
行されているが、プローブ(13)が順次、継ぎ目部
(7)を通過するように接合部材(1)を移動させるこ
とにより遂行してもよい。
【0035】この場合には、プローブ(13)を接合部
材(6)の継ぎ目部(7)に挿入した状態で、回転子
(11)の肩部(12)の当接面(12a)を、継ぎ目
部(7)の表面に面接触状態に当接させながら、接合部
材(6)を移動させることとなる。
【0036】以上、この発明の2つの実施形態について
説明したが、この発明に係る摩擦撹拌接合法及び接合工
具は、いずれも、直径が100mm以下という小径の接
合部材、即ち接合予定部位の表面の曲率半径が50mm
以下の接合部材の接合に特に好適である。すなわち、従
来法において、接合予定部位の表面の曲率半径が50m
m以下である接合部材を接合する場合は、回転子の肩部
を接合予定部位の表面に接触させても、その接触面積は
極めて小さく、これに伴い発生する摩擦熱の量も極めて
少ない。これに対し、この発明に係る摩擦撹拌接合法及
び接合工具によれば、このように接合予定部位の表面の
曲率が大きい接合部材であっても摩擦熱の発生量を多く
することができ、かかる接合部材の接合を迅速にかつ確
実に遂行することができる。
【0037】
【発明の効果】上述の次第で、この発明に係る摩擦撹拌
接合法は、接合予定部位の表面に当接する肩部の当接面
が、接合予定部位の表面に適合する曲面に形成され、こ
の当接面を接合予定部位の表面に面接触状態に当接させ
ながら、プローブを移動させ、あるいは接合部材を回転
又は移動させるものなので、接合の際に、回転子の肩部
における接合予定部位表面との当接面と、接合部材の接
合予定部位の表面との摺動に従い発生する摩擦熱をより
多く発生させうるものとなり、この摩擦熱とプローブの
回転により発生する摩擦熱とによって、プローブとの接
触部分近傍において接合部材を迅速に軟化させることが
できる。したがって、接合予定部位の表面の曲率が大き
い接合部材、例えば小径の接合部材であっても、摩擦熱
を多く発生させることができ、かかる接合部材の接合を
迅速にかつ確実に遂行することができる。さらに、この
摩擦撹拌接合法は、摩擦熱の発生量が多くなることか
ら、接合速度を速くすることができ、接合作業能率が向
上するという効果を奏する。
【0038】また、この発明に係る接合工具は、回転子
と、前記回転子の肩部軸線上に該回転子と一体回転自在
に突設され、かつ前記接合予定部位にその表面から、前
記回転子の肩部が接合予定部位の表面に当接するまで挿
入されるプローブとを有し、かつ前記接合予定部位の表
面に当接する前記肩部の当接面が、前記接合予定部位の
表面に適合する曲面に形成されているので、接合部材の
接合予定部位にその表面から、プローブを回転子の肩部
が接合予定部位の表面に当接するまで挿入すると、肩部
の当接面が接合部材の接合予定部位の表面に面接触状態
に当接しうるものとなる。その結果、上記接合方法を容
易に実施することができる。
【0039】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施形態(第1実施形態)を
示す図であって、(i)は全体斜視図、(ii)は図1
(i)中I−I線断面図である。
【図2】この発明のもう一つの実施形態(第2実施形
態)を示す図であって、(i)は全体斜視図、(ii)は
図2(i)中II−II線断面図である。
【図3】従来の摩擦撹拌接合法及びそれに用いられる接
合工具を示す図であって、(i)は全体斜視図、(ii)
は図3(i)中III −III 線断面図である。
【符号の説明】
1、6…接合部材 2…突合せ部(接合予定部位) 7…継ぎ目部(接合予定部位) 3、8…接合部 10…接合工具 11…回転子 12…肩部 12a…当接面 13…プローブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 斉礼 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニ ウム株式会社内 (72)発明者 橋本 武典 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニ ウム株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−33749(JP,A) 特開 平10−180467(JP,A) 国際公開95/26254(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/12 JICSTファイル(JOIS) WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合予定部位(2)(7)の表面が曲面
    である接合部材(1)(6)の前記接合予定部位(2)
    (7)にその表面から、回転子(11)の肩部(12)軸線
    上に該回転子(11)と一体回転自在に突設されたプロー
    ブ(13)を、前記回転子(11)の肩部(12)が前記接合
    予定部位(2)(7)の表面に当接するまで挿入し、前
    記プローブ(13)を前記接合予定部位(2)(7)に挿
    入した状態で、かつ前記肩部(12)を前記接合予定部位
    (2)(7)の表面に当接させた状態で、前記プローブ
    (13)を前記接合予定部位(2)(7)に沿って移動さ
    せ、あるいは前記プローブ(13)が順次、前記接合予定
    部位(2)(7)を通過するように接合部材(1)
    (6)を回転又は移動させることにより、接合部材
    (1)(6)を前記接合予定部位(2)(7)において
    接合する摩擦撹拌接合法であって、 前記接合予定部位(2)(7)の表面に当接する前記肩
    部(12)の当接面(12a )が、前記接合予定部位(2)
    (7)の表面に適合する曲面に形成され、この当接面
    (12a )を前記接合予定部位(2)(7)の表面に面接
    触状態に当接させながら、プローブ(13)を移動させ、
    あるいは接合部材(1)(6)を回転又は移動させるこ
    とを特徴とする摩擦撹拌接合法。
  2. 【請求項2】 接合予定部位(2)(7)の表面が曲面
    である接合部材(1)(6)を前記接合予定部位(2)
    (7)において接合する摩擦撹拌接合法に用いられる接
    合工具(10)であって、 回転子(11)と、 前記回転子(11)の肩部(12)軸線上に該回転子(11)
    と一体回転自在に突設され、かつ前記接合予定部位
    (2)(7)にその表面から、前記回転子(11)の肩部
    (12)が接合予定部位(2)(7)の表面に当接するま
    で挿入されるプローブ(13)とを有し、 かつ前記接合予定部位(2)(7)の表面に当接する前
    記肩部(12)の当接面(12a )が、前記接合予定部位
    (2)(7)の表面に適合する曲面に形成されているこ
    とを特徴とする接合工具。
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