JPH11101808A - 近接場光学顕微分光測定装置 - Google Patents
近接場光学顕微分光測定装置Info
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- JPH11101808A JPH11101808A JP28250997A JP28250997A JPH11101808A JP H11101808 A JPH11101808 A JP H11101808A JP 28250997 A JP28250997 A JP 28250997A JP 28250997 A JP28250997 A JP 28250997A JP H11101808 A JPH11101808 A JP H11101808A
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Abstract
ペクトル測定を現実的な時間で行え、近接場光学顕微鏡
と分光器が互いにノイズの影響を及ぼさず、プローブ光
照射装置とプローブ光検出器を載置したステージを駆動
し、自動でプローブ光照射装置とプローブ光検出器のプ
ローブに対する位置をアライメントする装置を提供する
ことにある。 【解決手段】 プローブ28先端にエバネッセント光を
発生させる励起光を照射する励起光照射手段30と、プ
ローブ28を被測定物24に近づけることによりエバネ
ッセント光場に発生する被測定光を集光する集光手段3
2と、集光手段32により集光された光を、その波長毎
に分光する分光手段34と、分光手段により得られる分
光光を検出する検出手段36とを備え、検出手段36
が、各波長の光を同時に検出可能なマルチチャンネル検
出手段であることを特徴とする近接場光学顕微分光測定
装置。
Description
を利用した分光測定装置、特に測定効率の改良に関す
る。
非破壊で微細極小部分の観察が行え、さらに分光分析器
等を接続することにより、観察対称の形状、構造のみで
なく、その成分等まで分析を行うことも可能であり、各
種の分野で応用が行われている。しかしながら、一般的
な光学顕微鏡は、光の波長より小さいものは観察するこ
とができず、その分解能には限界があった。
能を持ち、分光分析測定のできる近接場光学顕微分光装
置が開発され、その応用が期待されている。この近接場
光学顕微分光装置は、微小開口を有するプローブから取
り出された近接場光を試料に照射し、試料からの散乱光
や発光を集光し、分光検出するものである。このとき近
接場光の分布は、光の波長に依存せず、プローブの微小
開口によってのみ決定される。そのため、より小さい微
小開口を形成することで分光測定の空間分解能は光の波
長を超えることができる。
て励起された対象物から数十nm程度の領域に限られて
いる。そのためプローブと試料の間の距離を常にモニタ
ーし調整する必要がある。プローブ−試料間の距離の調
整にはシアフォースフィードバックと言われる方式を用
いるのが一般的である。シアフォースフィードバックに
おいては、プローブを微小振動させ、プローブ光をプロ
ーブに照射し、プローブからの変調された反射光を検出
し、この変調された反射光の振幅からプローブと試料の
距離を知ることができると言うものであった。
起光に対するエバネッセント光のスループットは−3乗
のオーダーであり、プローブから取り出せる近接場光の
強度はμW程度が普通である。また、その近接場光によ
って励起される発光や散乱光の強度はさらに少なく、例
えば散乱光として、ラマン散乱光を検出する場合は、エ
バネッセント光に対する散乱効率が−3乗以下のオーダ
ーであるため、励起光強度に対して、−6乗以下の信号
強度しか見込めない。さらに光源の光が光ファイバーに
入るときの効率、ポリクロメータの透過効率、2π方向
に出るラマン散乱光の内の極一部しか収集できないこ
と、検出器の量子効率などを総合すると、励起光強度に
対して、1000counts/secに相当する−1
1乗以下の信号強度となる。そのためフォトンモードの
フォトマルチプライヤーで測定する必要があったが、測
定に非常に時間がかかり、測定に数日以上をの時間を必
要としていた。そのためマッピングでスペクトル測定を
行うことは、事実上不可能に近かった。
光は、レンズ系やミラー系で空間を伝播させることによ
って分光器に結合されているため、近接場光学顕微鏡と
分光器は同じ架台上に接近して据え付けられていた。し
かし、近接場光学顕微分光装置で分光測定を行う場合
は、分光器の波長スキャンを行う検出器のシャッターの
スイッチの、ON/OFFの切り替えを行うなどの操作
が必要になり、この際に機械ノイズや電気ノイズが近接
場光学顕微鏡に伝わり、近接場光学顕微鏡の測定像にノ
イズとして観察されたり、プローブと試料がノイズによ
り衝突しプローブが破壊されるなどの問題があった。
めにプローブ−試料間の距離を計測するためには、プロ
ーブ光が確実にプローブ光を検出する検出器にはいるこ
とが必要であるが、プローブは消耗品であるために、測
定ごとに交換する必要があり、測定の度にプローブ光を
手動でアライメントする必要があった。しかしこのアラ
イメントは微妙であり、慣れを必要とする困難なもので
あった。
り、その第一の目的は装置の光学的スループットを高め
ると共に、より広範囲のマッピングスペクトル測定を現
実的な時間で行えることが可能な装置を提供することに
ある。さらに、本発明の第二の目的は、近接場光学顕微
鏡と分光器が互いにノイズの影響を及ぼさない装置を提
供することにある。さらに、本発明の第三の目的は、プ
ローブ光照射装置とプローブ光検出器を載置したXZス
テージを駆動し、自動でプローブ光照射装置とプローブ
光検出器のプローブに対する位置をアライメントする装
置を提供することにある。
に本発明にかかる近接場光学顕微分光測定装置は、被測
定物表面にエバネッセント光を発生させる励起光を照射
する励起光照射手段と、前記エバネッセント光の場へプ
ローブを進入させることにより発生する被測定光を集光
する集光手段と、前記集光手段により集光された光を、
その波長毎に分光する分光手段と、前記分光手段により
得られる分光光を検出する検出手段とを備え、前記検出
手段が、各波長の分光光を同時に検出可能なマルチチャ
ンネル検出手段であることを特徴とする。
にかかる近接場光学顕微分光測定装置は、プローブ先端
にエバネッセント光を発生させ、プローブ先端を被測定
物に近づけることにより発生する被測定光により分光分
析を行う近接場光学顕微分光測定装置において、プロー
ブ先端にエバネッセント光を発生させる励起光を照射す
る励起光照射手段と、前記プローブを被測定物に近づけ
ることにより前記エバネッセント光の場に発生する被測
定光を集光する集光手段と、前記集光手段により集光さ
れた光を、その波長毎に分光する分光手段と、前記分光
手段により得られる分光光を検出する検出手段とを備
え、前記検出手段が、各波長の分光光を同時に検出可能
なマルチチャンネル検出手段であることを特徴とする。
を任意の箇所に移動可能とする移動手段を備えることが
好適である。また本発明において、集光された被測定光
を光ファイバーに導入し、それを分光手段に結合するこ
とにより、近接場光学顕微鏡と、集光手段、分光手段、
検出手段とが、機械的、電気的に分離されていることが
好適である。また本発明において、前記散乱光を検出す
るマルチチャンネル検出手段には、高感度CCDを用い
ることが好適である。
制御に、シアフォースフィードバックシステムを用い
た、試料−プローブ位置制御機構において、前記プロー
ブと被測定物との間の距離を検出し、エバネッセント光
の有効距離内に制御する試料−プローブ位置制御手段
と、前記プローブを微小振動させ、その振動の共振周波
数を求めるプローブ共振周波数検出手段とを備え、前記
試料−プローブ位置制御手段は、プローブにプローブ光
を照射するプローブ光照射装置、前記プローブからのプ
ローブ光の反射光、あるいは透過光を検出するプローブ
光検出器、および、前記プローブ光照射装置と前記プロ
ーブ光検出器をそれぞれ載置して駆動する一組の自動X
Zステージを備え、前記プローブ光のプローブからの反
射光または透過光を前記プローブ光検出器によりモニタ
ーすることにより、プローブ光照射装置を載置した自動
XZステージを駆動することにより、プローブ光をプロ
ーブ上に自動でアライメントし、加振されたプローブか
らの変調された反射光または透過光をプローブ光検出器
により検出し、検出器の出力のAC成分が最大になるよ
うにプローブ光検出器を載置したXZステージを駆動さ
せて、プローブ光検出器の位置を自動でアライメントす
ることが好適である。また本発明において、被測定物か
らの散乱光や発光をプローブに再導入することによって
集光することが好適である。
実施形態について説明する。本発明は、励起光を照射
し、それにより発生するエバネッセント光場と呼ばれる
一種のエネルギーフィールドを散乱させることで、その
散乱されたエバネッセント光を光として観測し、あるい
は、エネルギーを得た試料が発光する光を観測すること
で、その光から試料の有用な情報を得るものである。そ
してこの方法には、試料表面にエバネッセント光を発生
させる方法と、プローブ先端にエバネッセント光を発生
させる方法がある。以下にその原理を説明する。
させた際の説明図である。試料10の裏面にはプリズム
12が配置されており、励起光14が試料裏面において
全反射するように構成されている。励起光が試料裏面に
おいて反射されると、試料表面にはエバネッセント光場
16が発生し、このエバネッセント光場16にプローブ
18を進入させるとエバネッセント光場16が散乱さ
れ、試料の有用な情報を持つ光として観測されるのであ
る。
ッセント光場を生じさせた際の説明図である。図1と同
じ部材は図1での符号をそのまま用いている。励起光1
4はプローブ18中に導入され、プローブの表面を覆う
金属皮膜20に照射される。この金属皮膜20表面には
エバネッセント光場が発生する。そしてプローブ18の
微小開口部分から外部に伝わりプローブ先端部分にエバ
ネッセント光場16が形成され、プローブが試料10に
近づくことにより、エバネッセント光場16が試料によ
って散乱され、試料の有用な情報を持つ光として観測さ
れるのである。
分光測定装置により、被測定試料の形状測定及び成分測
定を同時に行い得るように構成されている。図3は、本
発明の一実施形態にかかる近接場光学顕微分光測定装置
の概略図である。同図において近接場光学顕微測定装置
22は被測定試料24を載置するサンプルステージ26
と、該サンプルステージ26に近接配置されたプローブ
28と、プローブ28の先端にエバネッセント光場を形
成させる励起光を照射する励起光照射手段としての光源
30と、プローブ28先端に生じるエバネッセント光場
に試料24が進入することにより発生する散乱光あるい
は発光等を集光する集光手段としての対物レンズ32
と、該対物レンズ32で集光された被測定光を分光する
分光手段としての分光器34と、該分光器34で分光さ
れた各波長光を同時検出可能なマルチチャンネル検出器
36とを備える。
移動機構38上に載置され、コントローラ40の指示に
よりサンプルステージ26を所定位置に位置決め制御す
ることができる。またプローブ28は、試料−プローブ
位置制御機構42により図中上下方向に移動制御され、
プローブ28と試料24の間隔を一定に維持する。
用フィルタ44が設置され、励起光強度を所望値に制御
している。さらに対物レンズ32と分光器34の間に
は、励起光除去フィルタ46が設けられ、プローブ28
から漏れ出す励起光を除去する。
る過程で本発明がどのように動作するかを説明する。試
料移動機構38上に試料を載置し、試料の任意の場所を
観察、測定できるように試料24の観察測定位置をコン
トローラ40によって変える。光源30より発した励起
光であるレーザー光は、フィルタ44を通されることに
よって、観察に適した強度に変化させられ、プローブ2
8中に導入される。
り成るもので、全体に金属被覆を施され、近接場光とし
て取り出す波長以下の大きさの微小開口を持っている。
プローブ中に導入されたレーザー光は、そのままプロー
ブ先端を被覆する金属表面に照射される。励起光を照射
された金属は、その表面にエバネッセント光と呼ばれる
表面波を発する。プローブは、その先端に光の波長より
も小さい微小開口を持つため、励起光はほぼ全くこの開
口を抜けることはないが、エバネッセント光はこの微小
開口より外部に洩れだし、プローブ先端にエバネッセン
ト光の場を形成する。このエバネッセント光の場の中に
試料24を近づけることにより、エバネッセント光を試
料24で散乱させ、あるいは試料24を発光させ、その
その試料の有用な情報を含んだ被測定光である散乱光や
発光を観察、測定するのである。
周囲の光の波長以内の領域に局在するため、試料に非接
触、非破壊の測定装置のためには、試料とプローブの間
の距離を光の波長以内の間で制御しなければならない。
この試料とプローブの間の距離を検出し、位置制御を行
うのが試料−プローブ位置制御機構42である。試料−
プローブ位置検出機構42の詳しい構成と動作原理は後
ほど詳しく説明する。
の波長以内の領域、つまりはプローブ28が試料に近づ
くことにより、散乱されたエバネッセント光や試料の発
光は、対物レンズ32により集光され、集光された散乱
光や発光は、光ファイバー48に導入され、励起光除去
フィルタ46に至る。この励起光除去フィルタ46は、
例えば、測定でラマン分光分析を行うならば、散乱光に
含まれる励起光と波長の変わらないレイリー光、あるい
は励起光そのものを除去し、試料のキャラクタリゼーシ
ョンを行うのに有効な試料の分子振動分だけ励起光より
波長の変化したラマン光のみを測定解析するためのもの
である。
光は、光ファイバー48によって分光器34に導入され
分光され、分光された光は、マルチチャンネル検出器3
6に導入され、観察、測定される。本実施形態において
はマルチチャンネル検出器36として液体窒素冷却CC
Dを用いた。このようにマルチチャンネル検出器36を
使用することにより、従来用いられてきたフォトマルチ
プライヤーで測定すると、前述したように測定に数日以
上をの時間を必要としていたが、マルチチャンネル検出
器を用いることによって、1000程度のスペクトルデ
ータを同時に測定することが可能となり、スペクトル測
定時間を1/1000以下に短縮することができ、より
広範囲のマッピングスペクトル測定を現実的な時間で行
えることが可能となった。
光された散乱光や発光を光ファイバーに導入し分光器に
結合することで、図3において点線で囲まれた近接場分
光顕微鏡とその他点線外の集光手段、分光手段、検出手
段などが、機械的・電気的に分離されて構成されている
ことである。これらは前述したノイズの問題を解決する
ためであり、本実施形態においては、ノイズの影響でプ
ローブ28が破壊されることもなく、また測定像もノイ
ズの影響を受けることはなかった。
について詳しく説明する。図4は本発明の一実施形態に
かかる試料−プローブ位置制御機構の概略図である。こ
れらは、プローブと試料の間の距離を自動で制御するも
のである。同図において、試料−プローブ位置制御機構
42は、試料−プローブ位置制御手段を構成するプロー
ブ28にプローブ光を照射するプローブ光照射装置50
と、該プローブ光照射装置50が照射したプローブ光の
プローブからの反射光あるいは透過光を検出し、プロー
ブの振動周波数を計測できるプローブ光検出器52と、
プローブ光照射装置50及び、プローブ光検出器52を
載置してそれぞれ独立に駆動する自動XZステージ5
4、56と、自動XZステージをコントロールするステ
ージコントローラ58、60と、プローブ共振周波数検
出手段を構成するプローブ28を微小振動させる加振器
(図示せず)と、プローブの共振周波数を求める手段
(図示せず)を備える。
た状態で用いられる。プローブには常時プローブ光照射
装置50によりプローブ光が照射されている。本実施形
態においては、プローブ光照射装置は、プローブ光光源
とプローブにプローブ光を集光するレンズを備えてい
る。そして、プローブに照射されたプローブ光の透過光
をプローブ光検出器52によってやはり常時検出されて
いる。プローブ光検出器52は本実施形態では、PIN
型検出器を用いている。プローブ28は、加振器によっ
て、一定の振幅で振動している。振動の持つ周期性から
光強度を変えられた光をプローブ光検出器52で検出す
ると、プローブ光照射装置50でのプローブ光のもとも
との光強度よりプローブ28がプローブ光をあるいは遮
り、あるいはプローブ光照射位置よりずれることによ
り、プローブ光検出器52で検出される光強度を変えら
れた光の光強度は、一定の振幅を持ったsin曲線とし
て観測される。
させられているのであるから、プローブ光検出器52で
検出される光強度を変えられたの光強度は、一定の振幅
を持ったsin曲線のままで変化することはないが、エ
バネッセント光の場に試料が入るほどプローブ28が近
づくと、プローブ28にはシアフォースが働き、プロー
ブ28の振動が制振される。この制振の割合は、プロー
ブ28が試料に近づくほど大きくなり、このためプロー
ブ28の振幅の変化から、プローブ光検出器52により
検出される信号も変化し、この検出信号の変化から試料
にどれだけ近づいたかを検出し、制振の割合が一定にな
るように距離制御を行うものである。
は、プローブ光がプローブ28に確実にあたり、さらに
プローブ28にあたったプローブ光をプローブ光検出器
52により確実に検出することが不可欠であるが、プロ
ーブが消耗品であるため、測定ごとに交換する必要があ
る。このため測定の度にプローブ光を手動でアライメン
トする必要があったが、このアライメントは微妙であ
り、慣れを必要とする困難なものであった。何故ならば
プローブは極細の形状をしており、その先端の先鋭化さ
れた部位となると、目視することは不可能であること、
並びに、プローブ光も極細のスポットレーザーなどを用
いているためである。しかし本発明の位置制御機構は、
このアライメントを自動で行うものである。
とプローブ光検出器52は、上下左右に自由に位置を変
えられるように、それぞれ、自動XZステージ54、5
6上に載置されている。プローブ28は、プローブ光照
射装置50とプローブ光検出器52のアライメントの際
は加振を止められ、プローブ28にプローブ光照射装置
50より、プローブ光を照射し、プローブを挟んだ反対
側からプローブ光検出器52、加振を止めてアライメン
トする際には面型検出器を用いてプローブよりのプロー
ブ光の透過光を検出するようにプローブ光照射装置50
の位置が変えられ、自動XZステージ54を駆動して、
プローブ光検出器52の出力が最小になるように自動で
アライメントされる。その後、プローブを加振した状態
では、プローブ光検出器52にPIN型検出器を用い、
プローブ光検出器52の乗った自動XZステージ56を
駆動し、得られる信号のsin曲線の振幅が最大になる
ように位置を調整する。本発明によれば、このような手
順によって、プローブ光照射装置50と、プローブ光検
出器52の位置をそれぞれ自動でアライメントできる。
らの透過光を用いてプローブ光照射装置とプローブ光検
出器のアライメントを行ったが、反射光を用いても良
く、反射光を用いる場合は、プローブの加振を止めてプ
ローブ光照射装置とプローブ光検出器をアライメントす
る際に、プローブ光を照射し、プローブ光検出器により
プローブ光の反射光を検出する位置に変えられ、自動X
Zステージを駆動してプローブ光検出器の出力が最大に
なるようにアライメントする事が透過光の場合と異なる
だけで、後は同様の手順によってアライメントすること
ができ、またプローブの位置を制御をすることができ
る。以上のように、本実施形態のような構成を持つ近接
場光学顕微分光測定装置は、Heクライオスタット内や
超高真空チャンバ内で使用することもできる。
を用いて、ポリジアセチレン結晶のラマンスペクトルの
測定を行った。励起光には、波長532nmのグリーン
レーザーを用い、プローブ開口径は約200nmであっ
た。図5に観測されたポリジアセチレン結晶のラマンス
ペクトル測定結果を示す。波数約1500cm-1にC=
C、波数約2100cm-1にC≡Cの伸縮振動に帰属さ
れる特徴的な共鳴ラマンピークが観測された。測定に要
した時間は5分であり、従来のフォトマルチプライヤー
を用いて測定していた場合は約80時間であったので、
およそ1000倍の測定時間の短縮が可能となってい
る。
によれば、液体窒素冷却CCDなどのマルチチャンネル
検出器を使用することにより、スペクトル測定時間を短
縮でき、より広範囲のマッピングスペクトル測定を現実
的な時間で行うことが可能である。 また、本発明にお
ける近接場光学顕微測定装置によれば、集光された散乱
光や発光を光ファイバーに導入し、それを分光手段に結
合することにより、近接場光学顕微鏡と集光手段、分光
手段、検出手段とを機械的・電気的に分離することによ
り、互いにノイズの影響を及ぼすことがない。また、本
発明における近接場光学顕微測定装置によれば、試料−
プローブの位置制御のための、プローブ光照射装置とプ
ローブ光検出器がそれぞれ自動でアライメントするの
で、手動でアライメントする困難さのない装置を提供す
ることができる。
説明図
た際の説明図
略図
成の概略図
定したポリジアセチレンのラマンスペクトル
Claims (7)
- 【請求項1】 被測定物表面にエバネッセント光を発生
させる励起光を照射する励起光照射手段と、 前記エバネッセント光の場へプローブを進入させること
により発生する被測定光を集光する集光手段と、 前記集光手段により集光された光を、その波長毎に分光
する分光手段と、 前記分光手段により得られる分光光を検出する検出手段
と、を備え、 前記検出手段が、各波長の分光光を同時に検出可能なマ
ルチチャンネル検出手段であることを特徴とする近接場
光学顕微分光測定装置。 - 【請求項2】 プローブ先端にエバネッセント光を発生
させ、プローブ先端を被測定物に近づけることにより発
生する被測定光により分光分析を行う近接場光学顕微分
光測定装置において、 プローブ先端にエバネッセント光を発生させる励起光を
照射する励起光照射手段と、 前記プローブを被測定物に近づけることにより前記エバ
ネッセント光の場に発生する被測定光を集光する集光手
段と、 前記集光手段により集光された光を、その波長毎に分光
する分光手段と、 前記分光手段により得られる分光光を検出する検出手段
と、を備え、 前記検出手段が、各波長の分光光を同時に検出可能なマ
ルチチャンネル検出手段であることを特徴とする近接場
光学顕微分光測定装置。 - 【請求項3】 被測定物の測定箇所を任意の箇所に移動
可能とする移動手段を備えたことを特徴とする請求項1
乃至2記載の近接場光学顕微分光測定装置。 - 【請求項4】 集光された被測定光を光ファイバーに導
入し、それを分光手段に結合することにより、近接場光
学顕微鏡と、集光手段、分光手段、検出手段とが、機械
的、電気的に分離されていることを特徴とする請求項1
乃至2記載の近接場光学顕微分光測定装置。 - 【請求項5】 前記散乱光を検出するマルチチャンネル
検出手段には、高感度CCDを用いることを特徴とする
請求項1乃至2記載の近接場光学顕微分光測定装置。 - 【請求項6】 試料−プローブ位置制御に、シアフォー
スフィードバックシステムを用いた、試料−プローブ位
置制御機構において、 前記プローブと被測定物との間の距離を検出し、エバネ
ッセント光の有効距離内に制御する試料−プローブ位置
制御手段と、 前記プローブを微小振動させ、その振動の共振周波数を
求めるプローブ共振周波数検出手段と、を備え、 前記試料−プローブ位置制御手段は、プローブにプロー
ブ光を照射するプローブ光照射装置、前記プローブから
のプローブ光の反射光、あるいは透過光を検出するプロ
ーブ光検出器、および、前記プローブ光照射装置と前記
プローブ光検出器をそれぞれ載置して駆動する一組の自
動XZステージを備え、 前記プローブ光のプローブからの反射光または透過光を
前記プローブ光検出器によりモニターすることにより、
プローブ光照射装置を載置した自動XZステージを駆動
し、プローブ光をプローブ上に自動でアライメントし、 加振されたプローブからの変調された反射光または透過
光をプローブ光検出器により検出し、検出器の出力のA
C成分が最大になるようにプローブ光検出器を載置した
XZステージを駆動させて、プローブ光検出器の位置を
自動でアライメントすることを特徴とする請求項1乃至
2記載の近接場光学顕微分光測定装置。 - 【請求項7】 被測定物からの散乱光や発光をプローブ
に再導入することによって集光することを特徴とする請
求項1乃至2に記載の近接場光学顕微分光測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28250997A JP3889134B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 近接場光学顕微分光測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28250997A JP3889134B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | 近接場光学顕微分光測定装置 |
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JPH11101808A true JPH11101808A (ja) | 1999-04-13 |
JP3889134B2 JP3889134B2 (ja) | 2007-03-07 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3889134B2 (ja) |
Cited By (5)
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