JPH05126725A - 走査型分析顕微鏡 - Google Patents

走査型分析顕微鏡

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JPH05126725A
JPH05126725A JP3245787A JP24578791A JPH05126725A JP H05126725 A JPH05126725 A JP H05126725A JP 3245787 A JP3245787 A JP 3245787A JP 24578791 A JP24578791 A JP 24578791A JP H05126725 A JPH05126725 A JP H05126725A
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JP
Japan
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light
sample
microscope
scanning
objective lens
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Withdrawn
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JP3245787A
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English (en)
Inventor
Kazuo Hakamata
袴田和男
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 対物レンズを含む光学系により絞った光ビー
ムで試料を走査し、この光ビームと試料との相互作用に
よる光、熱あるいは音を検出して、上記光ビームが照射
された試料の部分を分析する走査型分析顕微鏡におい
て、顕微鏡倍率に応じて分析値が変動することを防止す
る。 【構成】 光ビーム11を走査させる機構として、対物レ
ンズ17を含むプローブ15を全体的に試料23に対して相対
移動させる機構を用い、そしてこの相対移動の幅を変え
て顕微鏡倍率を変更させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透過あるいは反射型の
分光測光顕微鏡、ラマン分光測光顕微鏡、光音響顕微鏡
等の分析顕微鏡に関し、特に詳細には走査型の分析顕微
鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、対物レンズを含む光学系によ
り細く絞った落射照明光を試料に照射し、その際試料で
反射した光やあるいは試料を透過した光を分光測光する
ことにより、試料中の含有物の同定、結晶の解析、膜厚
の測定等を行なう分光測光顕微鏡が知られている。この
種の分析顕微鏡においては、試料を透過した光を定量測
光することにより、試料中の吸光物質の定量測定を行な
うことも可能である。
【0003】また、上記の反射光や透過光の代りに、光
照射により試料が発した蛍光を分光測光、定量測光する
蛍光顕微鏡や、上記蛍光の強度を時間分解して測定する
時間分解蛍光顕微鏡も公知となっている。さらに、試料
への光照射により生じるラマン散乱光を分光測光するラ
マン分光測光顕微鏡や、光ビームが試料に照射された際
の光熱変換過程で生じる熱や音を何らかの方法で測定し
て試料を分析する光音響顕微鏡も知られている。
【0004】以上述べたように、細く絞った光ビームを
試料に照射し、そのときの光と試料との相互作用による
光、熱あるいは音を検出する分析顕微鏡としてはその
他、波長分散蛍光顕微鏡、時間分解ラマン顕微鏡、波長
分散ラマン顕微鏡、時間分解光音響顕微鏡等が公知とな
っている。
【0005】そしてこの種の分析顕微鏡の1つとして、
光ビームを試料上で走査させて、試料を2次元的に分析
可能とした走査型分析顕微鏡も提供されている。従来、
この走査型分析顕微鏡においては、光ビームによって試
料を走査するために、顕微鏡対物レンズに通す前の段階
で光ビームを偏向させるようにしていた。そして顕微鏡
倍率の変更は、上記対物レンズとしてNA(開口数)の
異なるものを複数用意しておき、それらを交換すること
によって実現していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
して顕微鏡倍率を変更すると、試料上における光ビーム
のスポット径が、対物レンズのNAに応じて変わること
になる。つまり、NAが大きいほどスポット径はより小
さくなる。このように光ビームのスポット径が変化する
と、分析値が変わってしまうことが確認されている。そ
うであると、当然のこととして顕微鏡使用者は、どの分
析値を正しいものとして採用すればよいのか分からなく
なってしまう。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、光ビームのスポット径変化により分析値
が変動することのない走査型分析顕微鏡を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による走査型分析
顕微鏡は、前述したように対物レンズを含む光学系によ
り絞った光ビームで試料を走査し、この光ビームと試料
との相互作用による光、熱あるいは音を検出して、上記
光ビームが照射された試料の部分を定量的または定性的
に分析する走査型分析顕微鏡において、光ビームを走査
させる機構として、上記対物レンズを含む光学系を全体
的に試料に対して相対移動させ、そしてこの相対移動の
幅が変更可能とされた機構が用いられたことを特徴とす
るものである。
【0009】
【作用および発明の効果】上記の走査機構を用いれば、
光学系の試料に対する相対移動幅を変更させることによ
り、顕微鏡倍率を変えることができる。したがってこの
走査型分析顕微鏡においては、顕微鏡倍率を変えるため
に対物レンズを交換する必要がなく、常に同一の対物レ
ンズを使用することができる。そうであれば、対物レン
ズのNAに応じて光ビームのスポット径が変わることが
なくなり、よって、このスポット径の変化により分析値
が変動してしまうことを防止可能となる。
【0010】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
【0011】図2は、本発明の第1実施例による共焦点
走査型蛍光顕微鏡を示すものであり、また図1は、その
走査機構の平面形状を詳しく示している。なおこの蛍光
顕微鏡は、時間分解蛍光顕微鏡としても、また試料の反
射拡大像を撮像する一般的な光学式走査型顕微鏡として
も使用できるものである。
【0012】まず、この顕微鏡が一般的な走査型顕微鏡
として使用される場合について説明する。図2に示され
るように単色光レーザ10からは、単一波長の照明光11が
連続的に射出される。直線偏光したこの照明光11は、P
偏光状態で偏光ビームスプリッタ25の膜面25aに入射
し、そこを透過する。偏光ビームスプリッタ25を通過し
た照明光11は、偏波面調整用のλ/2板12を通過し、入
射用レンズ13で集光されて、偏波面保存光ファイバー14
内に入射せしめられる。
【0013】この偏波面保存光ファイバー14としては、
図3に断面形状を示すように、クラッド14a内にコア14
bが配され、このコア14bの両側に応力付与部14c、14
cが形成されてなる、いわゆるPANDA型のものが用
いられている。そして直線偏光した照明光11は、λ/2
板12を適宜回転させることにより、偏波面の向きが応力
付与部14c、14cの並び方向、あるいはそれに直交する
方向と揃う状態にして(本実施例では後者の方向、すな
わち図3の矢印U方向)、該光ファイバー14内に入射せ
しめられる。
【0014】この光ファイバー14の一端はプローブ15に
固定されており、該光ファイバー14内を伝搬した照明光
11はこの一端から出射する。この際光ファイバー14の一
端は、点光源状に照明光11を発することになる。プロー
ブ15には、コリメーターレンズ16および対物レンズ17か
らなる送光光学系(受光光学系を兼ねる)18が固定され
ている。なお、コリメーターレンズ16と対物レンズ17と
の間には、λ/4板19が配設されている。
【0015】上記の照明光11はコリメーターレンズ16に
よって平行光とされ、λ/4板19を通過して円偏光とさ
れ、次に対物レンズ17によって集光されて、試料台22に
載置された試料23上で(表面あるいはその内部で)微小
な光点Pに結像する。試料23で反射した反射光11”は旋
回方向が逆向きの円偏光となり、λ/4板19を通過し
て、偏波面の向きが照明光11のそれと直交する直線偏光
とされる。この反射光11”の光束は、コリメーターレン
ズ16によって集光されて、偏波面保存光ファイバー14内
に入射せしめられる。このときの反射光11”の偏波面の
向きは、図3の矢印V方向となる。光ファイバー14を伝
搬した反射光11”はその一端から出射し、レンズ13によ
って平行光とされる。
【0016】この反射光11”はλ/2板12を通過後、S
偏光状態で偏光ビームスプリッタ25の膜面25aに入射
し、そこで反射する。この反射光11”は、集光レンズ26
で集光され、アパーチャピンホール27を通して光検出器
28によって検出される。この光検出器28は例えばフォト
マルチプライヤ(光電子増倍管)等からなり、そこから
は、試料23の照明光照射部の明るさを示す信号Sが出力
される。
【0017】上述のように、λ/4板19と偏光ビームス
プリッタ25とから構成される光アイソレータを設けたこ
とにより、反射光11”がレーザ10側に戻ることがなくな
り、より大光量の反射光11”が光検出器28に導かれるよ
うになる。また、入射用レンズ13や光ファイバー14の端
面等で反射した照明光11が、光検出器28に入射すること
も防止され、S/Nの高い信号Sが得られるようにな
る。
【0018】次に、照明光11の光点Pの2次元走査につ
いて、図1を参照して説明する。プローブ15は、水平に
配された鉄製の音叉30の一先端部に、光学系18の光軸が
垂直となる状態で固定されている。この音叉30は、その
基部30aが架台32に固定されて、所定の固有振動数で振
動可能となっている。そして音叉30の内側には、その両
先端部とそれぞれ若干の間隔をおいて、電磁石31が配設
されている。この電磁石31は、取付部材34を介して架台
32に固定されている。
【0019】上記電磁石31には、駆動回路33から、音叉
30の固有振動数と等しい周波数の矩形パルス電流Eが印
加される。こうして音叉30の両端部に断続的に磁界が作
用することにより、音叉30はその固有振動数で振動す
る。そこで、この音叉30に固定されているプローブ15
は、図1、図2中のX方向(水平方向)に高速で往復移
動し、光点Pの主走査がなされる。
【0020】また試料台22は架台32に対して、Z方向
(光学系18の光軸方向)に往復移動可能なZ移動ステー
ジ24Z、およびX、Z両方向に対して直角なY方向に往
復移動可能なY移動ステージ24Yを介して取り付けられ
ている。そこで、上記のようにして光点Pの主走査を行
なうとき、同時にY移動ステージ24Yを往復駆動させる
と、光点Pの副走査がなされる。
【0021】そして、光点Pの2次元走査を行なう毎
に、Z移動ステージ24Zを移動させることにより、たと
え試料23の表面に微細な凹凸が有ったとしても、試料23
をZ方向に移動させた範囲内で、全ての面に焦点が合っ
た画像を担う信号Sを得ることが可能となる。
【0022】以上説明した通り本装置においては、音叉
30を共振させ、振幅の大きなこの振動を利用して照明光
光点Pを主走査させるようにしているので、主走査幅を
大きく確保して、試料23の広い領域を撮像可能となる。
なお本実施例では図1に示す通り、音叉30の他端部に、
プローブ15と同じ構成のダミープローブ15’が取り付け
られている。それにより、音叉30の一端部、他端部の機
械的バランスを良好に保ち、理想に近い共振系を構成で
きるようになる。
【0023】また本実施例では、音叉30の内側に電磁石
31を配して、音叉30の両端部にそれぞれ磁界を作用させ
るようにしているので、電磁石を音叉30の1つの端部の
外側にのみ配する場合に比べれば、音叉30に作用する磁
束密度、つまりは作用する力を、より大きくすることが
できる。
【0024】次に図4を参照して、電気的な構成につい
て説明する。前述した光検出器28が出力する信号Sは、
アンプ40で増幅されてからA/D変換器41に入力され、
そこでデジタルの画像信号Sdに変換される。この画像
信号Sdは、画像処理装置42において例えば階調処理等
の画像処理を受けた後、CRT表示装置等の画像再生装
置43に入力される。この画像再生装置43においては、画
像信号Sdが担持する画像、すなわち試料23の顕微鏡像
が再生される。
【0025】上記画像再生装置43には、上記画像処理装
置42および制御回路60を介して、例えばパーソナルコン
ピュータ等のコンピュータ44が接続されている。画像処
理の指令や、走査型顕微鏡の基本的操作指令すなわち観
察用画像の撮像指令等は、すべてこのコンピュータ44の
キーボード等の入力操作部を用いて与えられる。またこ
の場合、A/D変換器41における画像信号Sのサンプリ
ング周期は、サンプリングクロック発生器61から入力さ
れるサンプリングクロックCLKに基づいて規定され
る。
【0026】前述したY移動ステージ24Yは、発振器45
から所定周波数の信号を受けるドライバ46により、該周
波数で往復移動するように駆動される。またZ移動ステ
ージ24Zは、画像処理装置42から出力されてD/A変換
器47によりアナログ化されたZ軸コントロール信号Fs
に基づいて、所定のZ位置上に来るようにドライバ48に
より駆動される。そして発振器45、D/A変換器47は各
々、画像処理装置42から発せられる垂直同期信号Vs、
フォーカス方向信号Fsに基づいて作動制御され、ステ
ージ24Y、24Zの移動の同期が取られる。
【0027】一方電磁石用駆動回路33は、パルス発生器
49と、その後段のドライバ50とから構成されている。ド
ライバ50は、オープンコレクタバッファ51、フォトカプ
ラ52、パワーMOS−FET53、ダイオード54、コンデ
ンサ55等からなり、上記パルス発生器49から入力される
周波数信号Sfと同じ周波数の矩形パルス電流Eを電磁
石31に印加する。またパルス発生器49は、画像処理装置
42から発せられる水平同期信号Hsに基づいて作動制御
され、ステージ24Y、24Zの移動と、プローブ15の往復
移動との同期が取られる。
【0028】ここで、上記パルス発生器49が出力する信
号Sfの周波数は、周波数切換信号Cfに応じて、何通
りかのうちの1つに択一的に切り換えられる。この信号
Sfの周波数が高いほど、プローブ15の振幅すなわち主
走査幅は狭くなる。このようにして照明光主走査幅が変
化しても、例えば上記周波数切換信号Cfに応じてA/
D変換器41におけるサンプリング周期を変化させる等の
処置を取れば、常に1主走査ライン当り一定の画素数か
らなるデジタル画像信号Sdが得られる。このような画
像信号Sdに基づいて画像再生装置43において再生され
る顕微鏡像は、常に一定サイズのものとなる。したがっ
てこの顕微鏡像の倍率は、上記主走査幅に反比例するこ
とになる。このように本装置においては、プローブ15の
試料23に対する相対移動幅(主走査幅)を変化させるこ
とにより、顕微鏡倍率が変えられるようになっている。
【0029】次に、この走査型顕微鏡が蛍光顕微鏡とし
て使用される場合について説明する。この場合、前述し
た照明光11は、試料23中の蛍光物質を励起する励起光と
して作用することになる。すなわち、励起光(照明光)
光点Pの照射を受けた試料23の部分からは、蛍光Fが発
せられる。この蛍光Fは、先に説明した反射光11”と同
様の光路を辿って、光検出器28により光電的に検出され
る。なおこの場合は、偏光ビームスプリッタ25と光検出
器28との間に、励起光(照明光)11をカットして蛍光F
のみを透過させるフィルター29が挿入される(図2参
照)。
【0030】上記蛍光Fの光量を検出した光検出器28の
出力Sは、図4に示した電気回路において反射光11”を
検出した場合と同様に処理され、試料23の蛍光像が画像
再生装置43において再生される。また、このように蛍光
像を再生する他、コンピュータ44において所定のプログ
ラムに基づき、デジタル画像信号Sdから蛍光の定量測
定を行なうことも可能である。
【0031】次に、時間分解蛍光測定について説明す
る。この際、図4に示される制御回路60は、コンピュー
タ44からの指令に基づいて、所定時間間隔(例えばナノ
秒〜ピコ秒程度の範囲)でトリガ信号Tを発する。励起
光源としての単色光レーザ10は、このトリガ信号Tが入
力される毎にパルス状に励起光11を発する。またこのト
リガ信号Tは、遅延回路62において所定時間tの遅延が
与えられた上で、サンプリングクロックT’としてA/
D変換器41に入力される。A/D変換器41は、このクロ
ックT’が入力される毎に画像信号Sをサンプルホール
ドして、デジタル画像信号Sdを作成する。上記遅延時
間tを一定にしておいて、励起光11のX−Y走査を1回
(1画面分)行なえば、この遅延時間tに対応した情報
を担う信号Sdを得ることができる。また遅延時間tの
設定を変える毎にX−Y走査を1回ずつ行なえば、遅延
時間tに応じて情報の異なる複数組の信号Sdを得るこ
とができる。遅延時間tと信号Sdの値(つまり蛍光F
の強度)との関係は、試料23中の蛍光物質に応じた特有
のものとなる。そこで、コンピュータ44において所定の
プログラムに基づいて上記複数組の信号Sdを処理すれ
ば、試料23中の物質の同定等の分析をすることができ
る。
【0032】そして、先に述べた通り本装置において
は、顕微鏡倍率の変更はプローブ15の移動幅を変えるこ
とによってなされ、この倍率変更のために対物レンズ17
を交換する必要がない。つまり対物レンズ17として常に
同じものが使用されるから、絞られた励起光11の光点P
の径は常に一定となる。したがって、この光点Pの径が
変化するために、上記のようにして求められる分析値が
変わってしまうということがない。
【0033】次に図5を参照して、本発明の第2実施例
について説明する。この図5は、本発明の第2実施例に
よる走査型の波長分散蛍光顕微鏡の概略構成を示してい
る。なおこの図5において、既に説明したものと同等の
要素については同番号を付してあり、それらについての
重複した説明は省略する(以下、同様)。
【0034】この図5において70は顕微鏡本体、すなわ
ち、図1および図2に示した機構から基本的に単色光レ
ーザ10および光検出器28を除いた部分である。したがっ
て本装置においても、照明光(励起光)11の2次元走査
および倍率変更等の基本操作は、第1実施例の装置にお
けるのと同様になされる。この点は、以下に説明する実
施例においても同様である。
【0035】本装置において、試料から発せられて励起
光11と分離された蛍光Fは分光器(モノクロメータ)71
に送られ、そこで分散せしめられる。分散した蛍光Fは
その波長順に一線に並ぶように導かれ、この並び方向に
延びるように配置されたラインセンサ72によって各波長
毎に検出される。これらの蛍光Fを検出したラインセン
サ72の各受光素子毎の出力信号Sν1、Sν2、Sν3
……Sνnは、画像処理装置42に送られて必要な画像処
理を受けた後、画像再生装置43に送られる。画像再生装
置43においては、これらの信号Sν1、Sν2、Sν3
……Sνnが各々担う合計n枚の蛍光像が再生され得
る。
【0036】なお本例では、信号Sν1、Sν2、Sν
3……SνnのA/D変換も画像処理装置42内で行なわ
れる。また、顕微鏡本体70、分光器71および画像処理装
置42の作動は、制御回路60を介してコンピュータ44によ
って制御される。
【0037】この実施例においても、コンピュータ44に
おいて所定のプログラムに基づいて上記信号Sν1〜S
νnを処理することにより、試料23中の物質の同定等の
分析をすることができる。
【0038】次に図6を参照して、本発明の第3実施例
について説明する。図6は、本発明の第3実施例による
走査型の波長分散ラマン顕微鏡の概略構成を示してい
る。本装置において励起光11の照射により試料から生じ
たラマン散乱光Rは、分光器(ダブルモノクロメータ)
73に送られ、そこで分散せしめられる。分散したラマン
散乱光Rは、ラインセンサ72によって波長毎に検出され
る。
【0039】この場合も第2実施例におけるのと同様
に、ラインセンサ72の出力信号Sν1〜Sνnに基づい
て、画像再生装置43においてラマン像を再生したり、あ
るいは試料の分析を行なうことができる。
【0040】なおラインセンサ72に代えて、例えば光電
子増倍管等、1つの受光部を有する光検出器を用いて、
ある特定波長のラマン散乱光Rのみを検出するように構
成することも勿論可能である。
【0041】次に図7を参照して、本発明の第4実施例
について説明する。図7は、本発明の第4実施例による
走査型の時間分解光音響顕微鏡の概略構成を示してい
る。本装置においては、顕微鏡本体70の試料台22(図2
参照)に、マイクロフォン74が組み込まれている。試料
にパルス状励起光11が照射された際の無放射遷移過程
(非発光の光熱変換過程)で生じた音は、上記マイクロ
フォン74によって集音される。このマイクロフォン74の
出力信号SAはアンプ75によって増幅された後、A/D
変換器41によってデジタル音声信号SAdに変換され
る。
【0042】本装置においても第1実施例装置における
のと同様に、単色光レーザ10をパルス駆動させるトリガ
信号Tは、遅延回路62において所定時間tの遅延が与え
られた上で、サンプリングクロックT’としてA/D変
換器41に入力される。A/D変換器41は、このクロック
T’が入力される毎に信号SAをサンプルホールドし
て、デジタル音声信号SAdを作成する。上記遅延時間
tを一定にしておいて、励起光11のX−Y走査を1回
(1画面分)行なえば、この遅延時間tに対応した情報
を担う信号SAdを得ることができる。また遅延時間t
の設定を変える毎にX−Y走査を1回ずつ行なえば、遅
延時間tに応じて情報の異なる複数組の信号SAdを得
ることができる。遅延時間tと信号SAdの値(つまり
上記音の大きさ)との関係は、試料の物性に応じた特有
のものとなる。そこで、コンピュータ44において所定の
プログラムに基づいて上記複数組の信号SAdを処理す
れば、試料23中の物質の同定等の分析をすることができ
る。
【0043】なお上記マイクロフォン74の代りに圧電素
子を用いて、試料中に発生した弾性波を測定するように
してもよいし、あるいは赤外検出器を用いて、上記光熱
変換過程で生じた熱を測定するようにしてもよい。
【0044】以上説明した第2、3および4実施例にお
いても、顕微鏡倍率はプローブ15(図2参照)の移動幅
を変更することによって変えられるので、倍率変更のた
めに分析値が変わってしまうことがない。
【0045】なお本発明は、以上説明した4つのタイプ
の分析顕微鏡に限らず、細く絞った光ビームを試料上に
おいて走査させるあらゆる走査型分析顕微鏡に対して適
用可能であり、そしていずれの場合も上記と同様の効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の走査型分析顕微鏡に用い
られた照明光走査機構の平面図
【図2】第1実施例の走査型分析顕微鏡を示す一部破断
正面図
【図3】第1実施例の走査型分析顕微鏡に用いられた偏
波面保存光ファイバーの断面図
【図4】第1実施例の走査型分析顕微鏡の電気回路図
【図5】本発明の第2実施例の走査型分析顕微鏡の概略
構成図
【図6】本発明の第3実施例の走査型分析顕微鏡の概略
構成図
【図7】本発明の第4実施例の走査型分析顕微鏡の概略
構成図
【符号の説明】 10 単色光レーザ 11 照明光(励起光) 11” 反射光 14 偏波面保存光ファイバー 15 プローブ 16 コリメーターレンズ 17 対物レンズ 18 送光光学系 22 試料台 23 試料 26 集光レンズ 27 アパーチャピンホール 28 光検出器 29 励起光カットフィルター 30 音叉 31 電磁石 32 架台 33 電磁石駆動回路 41 A/D変換器 42 画像処理装置 43 画像再生装置 44 コンピュータ 46、48、50 ドライバ 49 パルス発生器 60 制御回路 61 サンプリングクロック発生器 62 遅延回路 71、73 分光器 72 ラインセンサ 74 マイクロフォン F 蛍光 R ラマン分散光

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズを含む光学系により絞った光
    ビームで試料を走査し、この光ビームと試料との相互作
    用による光、熱あるいは音を検出して、前記光ビームが
    照射された試料の部分を定量的または定性的に分析する
    走査型分析顕微鏡において、 前記光ビームを走査させる機構として、前記対物レンズ
    を含む光学系を全体的に試料に対して相対移動させ、こ
    の相対移動の幅が変更可能とされた機構が用いられたこ
    とを特徴とする走査型分析顕微鏡。
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