JPH11101749A - 農産物選別用の受皿及びこれを用いた農産物選別装置 - Google Patents

農産物選別用の受皿及びこれを用いた農産物選別装置

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JPH11101749A
JPH11101749A JP26214397A JP26214397A JPH11101749A JP H11101749 A JPH11101749 A JP H11101749A JP 26214397 A JP26214397 A JP 26214397A JP 26214397 A JP26214397 A JP 26214397A JP H11101749 A JPH11101749 A JP H11101749A
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勝弘 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光性が高く、かつ透過光量の減衰をできる
だけ小さくできるようにして農産物透過光を検出するの
に用いる受皿を提供する。 【解決手段】 フリートレイ式受皿6の本体61の中央
に設けた透過光導出用の貫通穴632と、この貫通穴6
32の上端開口に農産物と環状に弾着接触して外乱光が
漏光として侵入することを防ぐ受座631と、この受座
631とは別に、農産物の側面に弾着係合して該農産物
を動かないように支持する周方向に離隔して設けた複数
のひれ状支持片692を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、選別装置におい
て、桃、梨、リンゴ、柑橘、メロン等の農産物を選別仕
分けする作業に用いる受皿と、これを用いて選別仕分け
をする農産物の選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】農産物を選別する選別装置で用いられる
受け皿は、従来から、種々の目的に合わせて多くの型の
受皿が提案されている。農産物選別装置は、一般にバケ
ットコンベア等のコンベアに受皿を拘束(連結)した形
式のものが多く用いられているが、近時においては、例
えば実公平7−37746号公報、特開平8−8990
8号公報でフリートレイ式の受皿も提案され実施に供さ
れている。このようなフリートレイ式の受皿は、走行チ
ェーン等に連結されて走行するバケット式受皿と比べ、
搬送途中の撮像ステージで他の受皿とは無関係に一時的
に停止できて、撮像に適した状態の確保が比較的容易で
ある点で優れている。
【0003】ところで、近時は装置の処理能力の向上が
望まれて、受皿を高速で搬送する傾向が大きくなってい
るが、このために、走行が比較的安定しているバケット
等の拘束型の受皿でも搬送途中で農産物が転がり落ちる
ことを防止する対策が求められるようになっており、ま
たこの拘束型の受皿に比べて停止させる際に衝撃を受け
ることが多いフリートレイ式の受皿では、搬送する農産
物がより転がり落ち易いので、より高度な対策が求めら
れている。
【0004】この転がり落ちの問題に対処するため、上
記の各公報に提案されたフリートレイ式受皿では、載置
部凹所に上向きのクッション材などを設けて農産物を安
定載置する工夫をしているが、近時の農産物の選別仕分
け処理にあっては光学的な手法で形状,寸法(大きさ)
や色(着色状態)等の外観を撮像してその撮像情報を仕
分けに利用する場合が多くなっており、上記のように農
産物の安定のために凹所を深くしてクッション材を設け
ることは、農産物全体をできるだけ広く撮像することが
望まれる光学計測手法を用いる場合には好ましくない場
合もある。
【0005】ところで、近時にあっては、農産物の内部
品質(例えば糖度等)を選別要素に用いることも提案さ
れ、特開平4−83148号公報、実公昭58−253
45号公報、特開平3−160344号公報等では、選
別ラインで農産物を搬送させながら透過光を測定するも
のではないが、農産物内部の透過光を計測する方法の原
理が説明されている。
【0006】この内部品質の計測法を用いた選別方法
は、外観計測により選別を行う上記した方法とは異な
り、特に農産物内部を透過する減衰の大きな微小強度の
光を計測対象光とするため、これに適した新たな構造を
もつ受皿の使用が望まれるが、上述したバケット式等の
コンベア拘束型の受皿も、あるいはコンベア非拘束型の
フリートレイ式の受皿についても、適当な構造のものが
提案・開示されていない。また、特開平6−28890
3号、特開平7−253397号公報、特公平7−72
712号公報は、透過光計測の方法を選別ラインに応用
した提案をするが、これもフリートレイ式の受皿を使用
した場合の受皿と光源、受光手段などの計測時の配置関
係や、計測時のノイズの影響を低減するチョッピングと
同期ロックイン増幅等の構成を説明しているにすぎな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、透過光
を用いて農産物の内部品質を計測するのに適した受皿の
構造、特に、減衰が大きい透過光をできるだけ効率よく
検出することを可能とする一方で、走行・停止の切換
え、走行方向の転向、振動、受皿同士の衝突などで衝撃
を受け易く、このために転がり落ちが起き易い球塊状の
農産物を安定に載置することができる受皿については、
適当な提案が従来されていない。
【0008】本発明者は、以上のような従来技術の下
で、減衰が大きい透過光をできるだけ効率よく検出する
ことで精度の高い内部品質の計測を行うことを実現しな
がら、高速で搬送される受皿上の農産物が転がり落ちる
という問題、特にフリートレイ式の受皿は衝撃を受け易
いために載置した農産物が転がり落ち易いという問題を
効果的に解消することができる受皿を提供するために鋭
意研究を進めて本発明をなすに至った。
【0009】すなわち、本発明の目的の一つは、透過光
検出のための望ましい構成として、外乱光の侵入を防ぐ
遮光性をできるだけ高度に実現すると共に、透過光量の
減衰を可及的に小さくするために農産物に対する入射側
と透過光を検出する受光側をできるだけ接近させること
ができる受皿を提供するところにある。
【0010】また本発明のもう一つの目的は、上記の光
学的計測の望ましい構成に支障とならないことを条件と
しながら、載置した農産物の安定支持を実現させるよう
にするところにある。
【0011】また、本発明の別の目的は、上記の各条件
を満足しながら、大量に使用する受皿を低コストに提供
できるようにするところにある。
【0012】本発明の他の目的は、これらの受皿を用い
て、農産物を効率よく選別仕分することができる選別装
置を提供するところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、上
記特許請求の範囲の各請求項に記載した発明により達成
される。
【0014】本願請求項1の農産物選別用の受皿の発明
は、農産物選別用の受皿であって、その受皿本体の略中
央部に設けられて垂直下方に農産物透過光を導くための
透過光導出用の貫通穴と、この貫通穴の上端開口を囲む
ように設けられて、載置される農産物に環状に弾着接触
して外乱光が上記貫通穴に漏光として侵入することを防
ぐ遮光性を有すると共に、載置農産物の受座をなす受座
手段と、該受座手段に載置された農産物の側面に対して
受皿本体の外縁側から延びて弾着係合することにより該
農産物を動かないように支持する周方向に離間して該受
皿本体に設けられた複数の支持片と、を備えたことを特
徴とする。
【0015】上記構成において、受皿を搬送する搬送手
段は、例えばチェーンコンベアのチェーンリンクに受皿
を拘束させて搬送・走行させるようにしたものなど、受
皿と搬送手段の連結方式には、従来から知られている実
公昭61−19831号公報、実公平3−12737号
公報に記載の構造のものや、例えば特願平8−3082
25号の構造のものを用いることもできる。
【0016】また、上記受皿の搬送手段は、受皿拘束型
のコンベアの他に、ベルトコンベア,コロコンベアなど
に受皿を非拘束の状態で搬送・走行させるようにしたも
のとして構成することができるが、これらに限定される
ものでない。受皿拘束型のコンベアにおける農産物の仕
分部における排出動作は、従来一般の傾動排出方式をそ
のまま採用することができる。受皿は、合成樹脂などの
剛性材料により形成される平面円形,平面矩形等をなす
本体と、弾性材料により形成される受座手段とを基本的
な構成部分とし、受座手段は、遮光性を高めるためにベ
ローズ状,リップ状に設けたり、これらを同心多重円状
に設けることも好ましい。
【0017】上記において、農産物を動かないように支
持する支持片は、弾性材料からなる部材あるいは剛性材
料の先端に弾性材料を一体化した部材などにより、農産
物の側面に係合して受座から該農産物が転がり落ちるこ
とを防ぐようにされる。また、農産物の転がり落ちをで
きるだけ確実に防止すると同時に、農産物の側面からの
照明光源光の照射位置をできるだけ透過光の射出側に近
接させるのに適するように、その形状・構造や係合位置
が選定される。このためには、例えば、該支持片の先端
を農産物の曲面状の表面に沿うように凹形に設ける、支
持片を水平ないし内向き若干斜め上方に傾斜延出させて
農産物の転がり落ちを防止できる範囲においてできるだ
け下部側面に係合させる、該支持片を周方向に等間隔に
少なくとも三つ設ける、支持片先端に一体化する弾性体
をスポンジ等の十分に軟質な材料として農産物との弾着
係合を確実に与える、等々の構成を適宜選択して採用す
ることができる。
【0018】この発明において上記構成を採用した理由
は次のことによる。すなわち、受皿の上に載置された農
産物について検出しようとする該農産物を透過した光は
大きく減衰するため、精度のよい品質選別のためにはそ
の減衰の程度をできるだけ小さくすることが望まれると
いう課題があり、また、減衰して極めて微弱となった測
定対象光(内部品質を示す光の情報)は僅かな外乱光の
漏れ(侵入)があっても相対的に極めて大きい外乱光の
光量中に情報の有意な差が埋没して適切な計測が困難に
なるため、外乱光の漏れを極力防ぐようにしたいという
課題がある。
【0019】これらの課題に対する対策の一つとして
は、扁平な受皿の上面から、遮光性を有する受座を突出
形成させることが考えられるが、受皿が高速で搬送され
る場合には、受座から農産物が転がり落ち易いという不
具合を招く虞れが高くなる。そこで更に、この転がり落
ち易いという不具合を解消するために例えば受皿上の農
産物の載置姿勢を安定させるためにバネ手段で押さえ付
ける姿勢保持バネ手段を設けて載置状態を安定させるこ
とが考えられるが、この姿勢保持バネ手段を用いる方式
では、農産物の載置時と箱詰時にはその保持を開放する
必要があり、受皿の構造が複雑になり易いという問題が
ある。また極めて多数個を使用する選別装置用の受皿と
してはコスト高を招く原因になるという別の問題を招く
他、これに対応した姿勢保持バネ手段の制御手段を設置
する必要も招き、全体として選別装置のコスト上昇を招
く結果となる。
【0020】上記問題に対する他の対策としては、農産
物の揺れや転がり落下を防ぐことを主な目的として、農
産物を載置する受座手段を受皿に設けたすり鉢状の凹所
の底部に設けるようにすることが考えられるが、この構
成では、農産物を透過する光の照射方向が必然的に上方
側からとなって、透過光の農産物中の透過光路が長くな
り、減衰を短くするという要望には合致しない。
【0021】したがって、これらの対策はいずれも不十
分である。そこで本発明者は、農産物を載置しかつ十分
な遮光性を保証するために受座に求められる要求と、受
皿において種々の状況で現れる衝撃や慣性力による影響
を回避するために求められる要求とを、異なる手段によ
り解決する本発明の構成が有効であることを見出したの
である。
【0022】本発明によれば、遮光性を高く設計できる
受座手段により外乱光の漏光を確実に防ぎつつ、農産物
の転がり落ちを支持片により有効に防止でき、農産物透
過光をその選別情報の一つとする選別装置用の受皿とし
て、照明光源光を農産物の側面に対し、透過光検出手段
に向けて射出する透過光の農産物内部の光路長を短くす
ることができて、感度,精度の高い透過光量の検出・計
測ができる。
【0023】請求項3の農産物選別用の受皿の発明は、
農産物選別用の受皿であって、その受皿本体の略中央部
に設けられて垂直下方に農産物透過光を導くための透過
光導出用の貫通穴と、この貫通穴の上端開口を囲むよう
に設けられて、載置される農産物に環状に弾着接触して
外乱光が上記貫通穴に漏光として侵入することを防ぐ遮
光性を有すると共に、載置農産物の受座をなす受座手段
と、上記受皿本体から一定長上方の位置に、載置農産物
の転がり落ちを防ぐ囲いとして該受皿本体に設けられた
囲い部材とを備え、この囲い部材には、下方の受皿本体
との間の側方において農産物に照明光源光を照射可能と
する透光開口が設けられていることを特徴とする。
【0024】この発明は、上述した農産物に弾着係合す
る複数の支持片を設けた受皿に比べて、受皿本体に囲い
部材設けた構成が異なるが、他は同様の構成のものとで
きる。
【0025】この発明において囲い部材を有するように
構成した理由は次のことによる。すなわち、農産物の透
過光検出・計測に際しての外乱光の漏光の防止と、受皿
への衝撃や振動の作用による転がり落ちの防止とは、必
ずしも同時に満足する必要がないことに本発明者は注目
して、透過光検出・計測の工程では受皿に衝撃等が作用
しない状態とし、衝撃等が受皿に作用することがある位
置では透過光の検出・計測を行わないようにすれば、受
座上で農産物が揺動等して貫通穴に漏光が侵入しても透
過光の検出を行わないのであるから問題なく、一方、農
産物の転がり落ちが起こりそうな場合には上記囲い部材
でこれを確実に防ぐようにしたのである。このような囲
い部材としては、受皿本体の周縁部から複数の細い支柱
を上方に延出させて、リング状部材を該支柱の上端に固
定する構成、受皿本体の周縁部に間欠的に転がり落ち防
止のための支柱を上方に延出させた構成、周状の壁面に
照明光源光を透過させる透光開口,透光スリットを設け
た構成、等々を例示することができる。この囲い部材
は、常時は農産物との間で隙間を空けて農産物が係合し
ない状態となるように構成されるので、外形寸法が一定
でなく大きいものも小さいものも存在する農産物に対し
て支障なく用いることができる。なお、囲い部材の農産
物が係合する部分の表面は弾性材料を用いてあるいは弾
性部材を外装して形成することで、農産物に対する傷付
けなどを防止できるようにすることが好ましい。
【0026】この発明によれば、農産物との間の遮光性
を重視して設計できる受座手段により外乱光の漏光を確
実に防ぎつつ、農産物の転がり落ちは別の囲い部材で確
実に防止でき、農産物透過光をその選別の情報の一つと
する選別装置用の受皿として、透過光の農産物内部の光
路長を短くすることができて、感度,精度の高い透過光
量の検出・計測ができる。
【0027】請求項4の発明は、上記請求項3の発明に
おいて、受皿本体又は囲い部材には、受座手段上に載置
された農産物の側面に対して内向きに延びて弾着係合す
ることにより該農産物を動かないように支持する支持片
を周方向に複数離間して設けたことを特徴とする。
【0028】この発明によれば、農産物は支持片により
動かないように支持されるため高い遮光性を保持して透
過光の検出・測定が行えると共に、安定した搬送が実現
でき、しかも万一の転がり落ちの虞れも、囲い部材によ
り完全に防止できるので、転がり落ちのない安定した農
産物の搬送を行うことができる。
【0029】本願請求項2及び5の発明は、上記の各発
明における受皿を、ベルトコンベア等の搬送手段に拘束
せずに搬送させるいわゆるフリートレイ式の受皿とした
ことを特徴とする。
【0030】上記構成において、フリートレイ式の受皿
を拘束せずに搬送・走行させる搬送手段としては、ベル
トコンベア,コロコンベアなどを代表的に挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。フリート
レイ式の受皿は、上述した受皿と同様の構成を有するよ
うに構成することができる。
【0031】この発明によれば、搬送手段に拘束されて
搬送される受皿に比べて、非拘束型であるために搬送・
転向・停止等の様々な慣性力や衝撃を受け易いフリート
レイ式受皿において、その上に載せた農産物の転がり落
ちを有効に防止することができる。
【0032】本願請求項6の農産物の選別装置の発明
は、上記のいずれかの受皿と、農産物が載せられた該受
皿を所定の径路に沿って搬送させる搬送手段と、この搬
送手段の搬送径路の途中に設けられた農産物透過光の計
測ステージと、該計測ステージで計測された透過光情報
を処理情報の一つとして農産物の仕分区分を判定処理す
る仕分区分判定手段と、該仕分区分判定手段で判定され
た仕分区分結果に基づいて各農産物を該当する仕分区分
に仕分けする仕分処理手段とを有し、上記農産物透過光
の計測ステージは、搬送手段で搬送される受皿上の農産
物に対して透過光検出のための光源光を農産物の側方か
ら照射する照明手段と、この光源光の照射により受皿の
貫通穴から下方に導出される農産物透過光を検出する透
過光検出手段とを備え、この透過光検出手段で検出した
農産物を透過した光信号を上記透過光情報とすることを
特徴とする。
【0033】上記構成において、MPU(マイクロプロ
セッサユニット)等により構成される仕分区分判定手段
において農産物の選別仕分区分を判定する情報として
は、上記の透過光情報(糖度,熟度など)の他に、例え
ば外観撮像情報(色,傷,大きさなど)、重量などを合
わせて用いることもできる。
【0034】上記の仕分処理手段は、仕分区分別に排出
された受皿上の農産物を所定の箱詰装置等に搬送するよ
うに設けられる。
【0035】また農産物透過光の計測ステージは、一般
的には、該ステージの搬送路上を停止することなく連続
的に搬送される受皿に対して光源光を照射し、農産物を
透過して下方に射出された透過光を該下方に配置した透
過光検出手段で検出するように構成される。この場合、
透過光検出手段の配置される搬送路下方側の空間は、外
乱光の侵入を防止した暗室に設けておくことが好まし
い。
【0036】この発明によれば、遮光性の良好な受皿上
に載せた農産物について高感度,高精度に検出した透過
光情報を仕分判定の情報の一つとして用いることがで
き、しかも、農産物が受皿から転がり落ちることも確実
に防止した安定した搬送を行うことができる。
【0037】請求項7の発明は、上記請求項6の選別装
置の発明において、囲い部材と受皿本体の間の側方から
農産物に照明光を照射可能とする照明光透光用の透光開
口を有する上記請求項5のフリートレイ式の受皿を用
い、計測ステージには、照明光源から農産物に照明光が
照射できる位置に上記受皿の透光開口の向きを制御して
位置させる受皿の向き揃え手段を設けたことを特徴とす
る。
【0038】上記の構成において、受皿の向き揃え手段
としては、例えば、搬送路にその搬送方向に沿ったレー
ルを設けると共に、受皿にこのレールに滑合する受入れ
溝を設けて、これらのレールと受入れ溝の滑合で受皿の
向き(透光開口の位置)を一定にする構成のものを例示
することができるが、これに限定されるものではない。
【0039】上記の発明によれば、向き揃え手段により
受皿はその透光開口を搬送路の側方に向けた一定姿勢で
搬送され、搬送路の側方に配置した照明光源光を該透光
開口を通して受入れて農産物を照明することで、透過光
が農産物を透過する光路を短くすることができる。
【0040】請求項8の発明は、上記請求項6の選別装
置の発明において、請求項2又は5のフリートレイ式の
受皿を用い、計測ステージには、透過光検出手段に対し
て、搬送される受皿の搬送横方向の位置を位置決めさせ
るための搬送整列手段を設けたことを特徴とする。
【0041】この発明によれば、搬送整列手段により、
搬送路横方向に関する受皿の位置を正確に位置決めでき
るので、搬送路下方の透過光検出装置と受皿の貫通穴と
を正確に正対対向させて感度,精度のよい透過光検出を
行うことができる。
【0042】請求項9の発明は、上記請求項7の選別装
置の発明において、計測ステージには、透過光検出手段
に対して、搬送される受皿の搬送横方向の位置を位置決
めさせるための搬送整列手段を設けたことを特徴とす
る。
【0043】この発明によれば、農産物透過光を計測情
報とする場合に、受皿はその透光開口を搬送路の側方に
向けた一定姿勢で搬送されて搬送路の側方から照明光源
光を該透光開口を通して確実にかつ光路を短く受入れる
ことができると共に、搬送路上で受皿の搬送位置(搬送
横方向の位置)が正確に精度よく位置決めされるので、
透過光の受光光学系と受皿が精度よく正対できて、微小
な農産物の透過光を感度高く検出することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
実施形態1 以下、本発明の農産物の選別装置、及びこれに用いるフ
リートレイ式の受皿1を、図1〜図12に示す実施形態
1に基づいて説明する。
【0045】図1は本例の選別装置の全体概要を示した
平面図、図2は仕分排出部から箱詰ステージの構成概要
を示した平面図、図3は図1のA矢視図を示している。
【0046】これらの図において、1は農産物の供給ス
テージであり、リターンコンベア101から空の受皿6
が一列に供給される供給コンベア102上で、作業者S
が受皿6の上に農産物Pを一つづつ載せる作業を行うよ
うになっている。103は農産物を多数収容したコンテ
ナを作業者Sの作業位置に送り込むための主コンテナコ
ンベアであり、104は作業者毎にコンテナを分配供給
する分配コンテナコンベアである。
【0047】2は計測ステージであり、供給コンベア1
02から計測搬送コンベア201に乗り移された農産物
入り受皿6は、その計測搬送コンベア201の途中に設
けられている透過光検出装置202に通され、透過光検
出を行って内部品質に関する所定の情報を検出・計測
し、図示しない仕分区分判定装置においてこの測定情報
に基づき一つ一つの農産物の仕分区分を判定する。なお
本例では、各受皿6には例えばバーコード等の識別標識
を設けておき、透過光検出装置202の入口に配置した
バーコードリーダ(図示せず)で読み取り、上記測定情
報とリンクさせてこのバーコード情報を仕分区分判定装
置に送ることで、後段の仕分ステージにおいてはその受
皿6のバーコードを読み取るだけで仕分が行えるように
している。なお、本例においては内部品質を計測する場
合の例を示しているが、これと併せて外部品質を計測す
るように設けることも勿論でき、この場合には、外観撮
像カメラを備えた外観撮像装置(いずれも図示せず)を
計測搬送コンベア201の搬送路途中に設ければよい。
【0048】3は仕分ステージであり、上記計測搬送コ
ンベア201から乗り移されるように連設されている仕
分コンベア301に対して、その搬送方向に沿って多数
の仕分排出装置302が仕分区分別に配置されると共
に、該仕分コンベア301の始端部側に設けたバーコー
ドリーダ(図示せず)により受皿6のバーコードを読み
取り、その上に載っている農産物の仕分区分に該当する
仕分排出装置302に至ったときに該仕分排出装置30
2を作動させ、仕分コンベア301に対して直角な方向
に分岐されている分岐コンベア303に農産物Pを受皿
6ごと排出するようになっている。なお上記の仕分排出
装置302は、例えば特開平6−278848号公報に
記載の装置により構成でき、図2に示すように、周方向
に等間隔で多数配列された電磁吸着部3022を有する
回転テーブル3021と、固定位置の励磁手段3023
及び励磁解除手段3024,3025とを備え、該当す
る仕分区分の農産物を載せた受皿6が仕分コンベア30
1で送られてきたときに励磁手段3023で電磁吸着部
3022を励磁させ、例えば受皿6の底面に装着した環
状鉄板を吸着して分岐コンベア303側に転向させ、励
磁解除手段3024又は3025のいずれかで電磁吸着
部3022の励磁を解除して、該受皿6を2列の通路に
振り分ける様になっている。3034は、分岐コンベア
303の終端部に設けたストッパであり、所定個数の受
皿6が集積するまで待機コンベア401への受皿6の移
動を停止させる。
【0049】4は包装ステージであり、上記分岐コンベ
ア302の終端部に連接して設けられた待機コンベア4
01(図2参照)に所定個数の受皿6を2列に整列させ
て集積し、箱詰装置402により待機状態の受皿6上の
農産物を包装箱9に箱詰するようになっている。401
1は通路隔壁である。農産物を取出した後の受皿6は、
待機コンベア401をエアシリンダ装置(図示せず)の
作動により傾動させてリターンコンベアに送出し、上述
した供給ステージ1のリターンコンベア101を介して
供給コンベア102に戻される。
【0050】なお、上記の箱詰装置402には、既知の
適宜のものを用いることができ、例えば、待機コンベア
401上に2列で待機させた農産物Pを、6個一括に吊
り上げ杆(図示せず)で吊り上げ、この吊り上げ杆を上
下動及び水平移動により、箱詰待機位置から箱詰位置に
移動させ、天面フラップを開いた段ボール製の包装箱9
に挿入させるようにしたものなどを用いることができ
る。
【0051】次に本例の受皿6について説明すると、こ
の受皿6の詳細構造は図8〜図12に示され、受皿本体
61は、不透明な剛性材料(合成樹脂材料)よりなり、
囲い部材部分を除いて、全体として深さの浅い扁平な平
面円形をなしている(図8参照)。そして中央には、下
記する受座631及び上下方向の貫通穴632を有する
筒状弾性体63と、この筒状弾性体63が組み付けられ
る支持弾性体62とを取り付ける内側筒壁611が形成
されていると共に、上記囲い部材部分を形成する外側筒
壁612が形成されている(図10,図11参照)。
【0052】上記の支持弾性体62及び筒状弾性体63
は、いずれも不透明な弾性材料で作られていて、互いに
組み合うことで、上述した上下貫通穴632と、載置さ
れる農産物を支持する上端開口縁の受座631を形成す
る受座手段を構成する。なお本例の受座631は、上方
に向かって径が広がる外側のリップ状シール部6311
(631)と、内向きフランジ型のシール部6312
(631)の同心2重円のシールにより、大きさの異な
る農産物に対して外乱光が貫通穴632に漏光侵入しな
い良好な密着ができるようになっている。そして上記の
支持弾性体62は、中央開口を有する皿状構造をなして
いて、その外周縁621で受皿本体61の外側筒壁61
2に係合されると共に、内周縁の下側に設けた爪フラン
ジ622が受皿本体61の内側筒壁611の内向き爪部
6111と係合するように組み付けられる。また上記の
筒状弾性体63は、下部の貫通穴632部分と上部の受
座631部分の中間に形成された周状溝部633が、上
記支持弾性体62の内周縁端部と嵌合して組み付けられ
るようになっている。
【0053】また、本例の受皿6においては、受座63
1を挟んだ一対の位置に、受皿本体61の外側筒壁61
2から上方に延出した対向壁64,64が設けられてい
ると共に、これらの対向壁64,64の周状の中間部に
は、照明光を外側から内側に通過させるための透光開口
65,65が形成されている。また66は環状の囲い部
材であり、上記対向壁64,64と透光開口65,65
に設けられた支柱67,67に支持されていて、その表
面に弾性カバー68が装着されることで、上記受座63
1に載置された農産物の万一の転がり落ちを防止するよ
うになっている。
【0054】69は、上記の一対の対向壁64,64に
それぞれ組み付けられた易弯曲性の弾性ひれ状片692
を有する支持片部材であり、図11に示すように、部材
本体ブロック691が受皿本体61の対向壁64に組み
付け固定されると共に、本例では上下3枚の弾性ひれ状
片692が中心方向に向かって延出されて、農産物を受
座631に載置する際に図12に示すように変形して、
載置した農産物の姿勢を安定させて支持できるようにし
ている。
【0055】なお、613は後述する向き揃え装置のレ
ールが滑合する水平方向の側面溝であり、本例では受皿
本体の側面両側に一対に設けられている。また614
は、上述した仕分排出装置302の電磁吸着部3022
が磁気吸着するように受皿本体61の底部に設けられた
環状鉄板である。
【0056】次に、以上の構成をなす受皿6を用いて図
1,図2の選別装置により農産物Pの選別処理を行う本
例の各ステージでの受皿6の挙動を説明する。
【0057】まず、リターンコンベア101から供給コ
ンベア102に戻された空の受皿6に対して、供給ステ
ージ1で作業者Sが農産物Pを載せた後、この農産物P
を載せた受皿6は、計測搬送コンベア201に乗り移っ
て計測ステージを搬送されて透過光検出装置202に通
される。
【0058】図3は透過光検出装置202内を受皿6が
通過する際の状態を示したものであり、受皿6は、下記
する向き揃え装置7及び搬送整列装置8(図3には図示
せず)を通過した後、遮光された暗室ボックス2022
に導入され、照明ランプ2023により照明される。照
明ランプ2023の配置は、図6,図9に示されるよう
に搬送路の側方から受皿6の透光開口65を通して農産
物を照明するようになっている。
【0059】また、透過光検出装置202の暗室ボック
ス2022内には、搬送される受皿6上の農産物Pを上
方から下方に押しつけて受座631の遮光シールをより
確実にするための押え装置2024が設けられており、
本例のこの押え装置2024は、多数隣接された押え片
20241が受皿6の搬送速度と同期して無端回動する
ように設けられていると共に、透過光検出位置で該押え
片20241がバネ力で農産物を下方に押すようになっ
ている。これにより、農産物Pは受座631に強く押し
つけられて確実なシール状態が確保され、外乱光の漏光
が貫通穴632に侵入する虞が低減される。一方、透過
光検出装置202の搬送面の下側には、透過光検出用の
受光光学系の受光装置2025が、受皿本体61の貫通
穴632が対向通過する位置に配置され、受座631の
上に乗った農産物Pの内部を透過し、筒状弾性体63の
内筒を通った透過光を検出できるように設けられてい
る。なお、上記受光装置2025に透過光以外の光が混
入しないように、上側の暗室ボックス2022と同様の
下側暗室ボックス2026が設けられている。
【0060】図4及び図5は受皿6の向き揃え装置7を
示し、上記透過光検出装置202の上流側の位置に設け
られている。本例のこの向き揃え装置7は、軸固定の転
動コロコンベアを多数連接することで搬送路が構成され
ていて、一つの軸71にその軸方向に関し離間して二つ
のコロ72,73が組み付けられていると共に、下側の
駆動ベルト74,75が圧接することでこれらのコロを
駆動させるようになっていて、その回転速度は、図4の
右側の短尺コロ72が速度v1 、左側の長尺コロ73が
速度v2 (>v1 )に設定されている。また上記の短尺
コロ72の軸長は、上流側から搬送されてくる受皿6の
直径よりも短い長さとされて該受皿6に回転を与えるこ
とができるようになっている。76は向き揃え装置のガ
イドレールであり、該短尺コロ72に沿った直線部76
1から斜行部762を経て長尺コロ73に沿った直線部
763に渡るように、受皿6の上記側面溝613に滑合
できる高さで沿設されている。このようにガイドレール
を76を設けることで、略短尺コロ72上に乗る状態で
上流から搬送されてきた受皿6は、長尺コロ73と短尺
コロ72の速度差(v2 >v1 )により図4の矢印に示
した垂直軸回りの回転が与えられる。また、側面溝61
3がガイドレール76に滑合した後は、該ガイドレール
76に案内されて回転することなく搬送される。なお、
77は図4に示すようにガイドレール76との間で受皿
6の搬送通路を形成しながら該ガイドレールに沿った軌
道に沿って図の矢印方向に速度v3 (>v2 >v1 )で
ベルト772を回転させるように設けられた回転ベルト
装置であり、プーリ771により回転される該ベルト7
72の回転軌道は上記ガイドレール76の斜行部762
の終端部7621においては間隔が狭くされていること
で、受皿の側面溝613が未だガイドレール76に滑合
してない場合にこれを強制的に強く回転させて該滑合を
行わせるようになっている。
【0061】このような構成の向き揃え装置により、搬
送される受皿6の向き(姿勢)は、透光開口65を搬送
路の横側に向けた姿勢で下流側に送出されることにな
る。
【0062】図6及び図7は、上記向き揃え装置7の終
端部から透過光検出装置202内を通って更に下流側位
置まで沿設された搬送整列装置8を示し、本例のこの搬
送整列装置8は、無端回動する左右一対のコンベアチェ
ーン81のそれぞれに、上向きフランジ821付きのブ
ラケット82を搬送方向に隙間なく連続するように組み
付けて搬送装置を構成し、この左右一対のチェーンコン
ベア81を始端側の広幅の状態(図7参照)から徐々に
その幅寸法を左右対称に縮閉して、左右の上向きフラン
ジ82により受皿6を挾持する状態として透過光検出装
置202内を通過させるようにしている。なお83はチ
ェーンコンベア81を走行案内する軌道フレームであ
る。
【0063】このように構成された搬送整列装置8によ
り、搬送される受皿6は、その向きを一定に揃えたまま
の状態で、搬送路の幅方向に関してズレのない一直線上
を搬送されることになる。
【0064】以上のように構成した向き揃え装置7、次
いで搬送整列装置8によって透過光検出装置202を通
るように搬送される受皿6は、その向きが透光開口65
を側方に向けた状態で、かつ受光装置2025の上を芯
ずれを招くことなく正確に正対して搬送されるので、透
過光検出装置202において農産物の透過光を計測する
際に、受皿6及び農産物Pの姿勢は常に安定して透過光
検出の情報を測定する途中で姿勢が変わってしまうよう
な虞れは全くなく、しかも、農産物Pは受皿6上で側方
から照明ランプ2022により確実に照明され、農産物
を透過した光を受皿6の貫通穴632を通して受光装置
2025に確実に受光・検出させることができ、農産物
内の透過光の光路長を短くした状態で、感度,精度のよ
い計測を実現することができる。
【0065】これらの装置で得られた所定の測定情報
は、上述したように、図示しないコンピュータ等からな
る仕分区分判定装置に送られて農産物の仕分区分が判定
され、この際、受皿6の標識(バーコード等)も合わせ
て仕分区分判定装置に送られて、ある特定の標識がつい
た受皿6に載っている農産物の仕分区分が決まり、次段
の仕分ステージ3において、当該所定の仕分排出装置3
02に至った時点でその受皿6は分岐コンベア303に
排出される。そして、これらの仕分排出等の工程におい
て作用する受皿6の転向や停止等の際の衝撃等を受けて
も、農産物Pは受皿6の上で姿勢は安定し、振動や慣性
で農産物Pが転がり落ちる虞れはほとんどないという効
果が奏される。また、農産物の形状などによって起こり
得る万一の転がり落ちの虞れを生じても、本例の受皿6
は、弾性カバー68を装着した囲い部材66によってそ
の転落を阻止することができるので、高速で処理を行っ
ても農産物を傷める虞れがなく、処理効率を高めること
ができる。
【0066】以上のように、本例の受皿6を用いること
により、農産物を傷めることなく搬送することができる
と共に、透過光検出の測定を精度よく行うことができ、
しかもその処理速度を高速化することもできるという優
れた利点が得られる。
【0067】実施形態2 図13〜図15に示される本例の受皿16は、硬質合成
樹脂などの剛性材料からなる受皿本体161が、底板部
1611と、比較的高さの小さい外側筒壁部1612及
び内側筒壁部1613とからなる平面円形の扁平な構造
に設けられていて、上述実施形態1の受皿6における対
向壁64,支柱67,囲い部材66を備ないこと、及
び、上述した実施形態1の筒状弾性体63の周状溝部6
33が、実施形態1の支持弾性体63ではなく内側筒壁
部1613の上端部に設けた内向きフランジ16131
に嵌合するようにした構成においては異なるが、該筒状
弾性体63は、貫通穴632を形成しかつ受座631
(6311,6312)を形成している点で構造的に全
く同一のものを適用している。
【0068】本例の特徴は、受皿本体161の外側筒壁
部1612の上端部16121に、内向き(若干斜め上
向き)に延出された弾性材料からなる支持片1614
を、該受皿の周方向に90°離間して隔設固定したとこ
ろにある。
【0069】この支持片1614は、その根元部161
41が受皿本体161の外側筒壁部1612の上端部1
6121に接着等により固着され、かつ若干斜め上方向
に内向きに延出された凹型の先端面16142をなして
いて、受座631に載置された農産物Pの側面に係合し
て該農産物を安定支持させることができるようになって
いる。したがって、該支持片1614は、農産物Pに対
する係合と該係合による農産物の安定支持を満足できる
材質の材料を選択して構成され、必要に応じて、硬質の
根元側部材と軟質の先端側部材の組みわせで当該支持片
1614を形成することもできる。
【0070】以上の様に構成された本例の受皿16によ
れば、平面扁平な受皿16に対してその上に載置された
農産物Pを照明するための特別の構成は必要なく、単
に、搬送路の側方に配置した照明ランプ2023で照明
することで、上述した実施形態1と同様の農産物透過光
の光路長の短い透過光情報の検出・計測を行うことがで
きる。またこの例の受皿によれば、農産物の側方から照
射する照明光を遮ぎるものはないから、向き揃え装置を
設ける必要がないという利点も得られる。
【0071】実施形態3 図16に示される本例の受皿26は、要するに、上記実
施形態1における対向壁65及び支持片部材69を削除
して、受座631(実施形態2と同じ)を有する筒状弾
性体63を組み付ける受皿本体261と、実施形態1と
同様に、受皿から上方に延出した支柱262の上端に一
体化された囲い部材263とを有するように構成された
ものであり、この受皿によっても、農産物の万一の転落
防止は有効に防止できる。
【0072】また、この例の受皿によれば、農産物の側
方から照射する照明光を遮ぎるものはないから、向き揃
え装置を設ける必要がないという利点も得られる。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、外
乱光の侵入を防ぐ遮光性を高度に実現でき、かつ農産物
を透過する光路長を短くして、透過光量の減衰を小さく
することができる受皿を提供することができ、したがっ
て透過光を用いた内部品質による感度,精度の高い農産
物選別を実現することができると共に、載置した農産物
の安定支持して転がり落ちを防ぐことができ、この受皿
を用いて、農産物を効率よく選別仕分する選別装置を提
供できるという効果が奏される他、以下の効果が得られ
る。
【0074】(イ) 請求項1の発明によれば、遮光性
を得る受座と、農産物の安定支持を行う支持片を、それ
ぞれの機能に適した別々の構造に設けるので、両者の作
用を適切に確保できると共に、農産物の側方から照明す
る際に照明光を遮ぎるものがないので、向き揃え装置を
設ける必要がない。
【0075】(ロ) 請求項3の発明によれば、囲い部
材により、農産物の万一の転がり落ちも防止できるの
で、選別仕分の際に受皿の転向や振動等による影響があ
っても転がり落ちを招くことがなく、特に高速で搬送を
行う選別装置用に適している。
【0076】(ハ) 請求項4の発明によれば、上記請
求項1及び3の利点を合わせ奏することができる。
【0077】(ニ) 請求項2又は5の発明によれば、
フリートレイ式の受皿が、搬送手段に拘束されて搬送さ
れる受皿に比べて、非拘束型であるために搬送・転向・
停止等の様々な慣性力や衝撃を受け易く、その上に載せ
た農産物の転がり落ち易いという問題を有効に防止する
ことができる。
【0078】(ホ) 請求項6の発明によれば、農産物
の仕分け選別の情報として、内部品質についての透過光
情報を感度,精度よく検出できて、付加価値の高い仕分
け選別を実現できる。
【0079】(ヘ) 請求項7の発明によれば、農産物
を側方から照明するための透光開口を、搬送路の側方に
配置される照明光原に対して確実に対向させられるとい
う効果が奏される。
【0080】(ト) 請求項8,9の発明によれば、搬
送路の下方に配置する透過光検出の受光光学系に対し
て、受皿の透過光を導出する貫通穴を芯ズレなく正対さ
せることができるので、感度,精度のよい検出に有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の選別装置の概要を示した
平面図。
【図2】同実施形態1の仕分排出部から箱詰ステージの
構成概要を示した平面図。
【図3】同実施形態1の計測ステージの概要を示した図
1のA矢視図。
【図4】同実施形態1の向き揃え装置の平面図。
【図5】図4の向き揃え装置の縦断側面図。
【図6】同実施形態1の搬送整列装置の平面図。
【図7】図6の搬送整列装置の縦断側面図。
【図8】同実施形態1の受皿の斜視外観図。
【図9】図8の受皿の平面図。
【図10】図9のB−B線の縦断面図。
【図11】図9のC−C線の一部縦断面図。
【図12】図8の受皿に農産物を載置した状態を示した
縦断面図。
【図13】実施形態2の受皿の斜視外観図。
【図14】図13の受皿の平面図。
【図15】図13の受皿に農産物を載置した状態を示し
た縦断面図。
【図16】実施形態3の受皿の斜視外観図。
【符号の説明】
1・・・供給ステージ 101・・・リターンコンベア 102・・・供給コンベア 103・・・主コンテナコンベア 104・・・分配コンテナコンベア 2・・・計測ステージ 201・・・計測搬送コンベア 202・・・透過光検出装置 2022・・・暗室ボックス 2023・・・照明ランプ 2024・・・押え装置 20241・・・押え片 2025・・・受光装置 2026・・・暗室ボックス 3・・・仕分ステージ 301・・・仕分コンベア 302・・・仕分排出装置 3021・・・回転テーブル 3022・・・電磁吸着部 3023・・・励磁手段 3024・・・励磁解除手段 3025・・・励磁解除手段 303・・・分岐コンベア 3034・・・ストッパ 4・・・包装ステージ 401・・・待機コンベア 4011・・・通路隔壁 402・・・箱詰装置 6・・・受皿 61・・・受皿本体 611・・・内側筒壁 6111・・・内向き爪部 612・・・外側筒壁 613・・・側面溝 614・・・環状鉄板 62・・・弾性筒体 621・・・外縁 622・・・爪フランジ 623・・・上端開孔縁 624・・・載置部 63・・・筒状弾性体 631・・・受座 6311・・・リップ状シール部 6312・・・フランジ型のシール部 632・・・貫通穴 633・・・周状溝部 64・・・対向壁 65・・・透光開口 66・・・囲い部材 67・・・支柱 68・・・弾性カバー 69・・・支持片部材 691・・・部材本体ブロック 692・・・弾性ひれ状片 7・・・向き揃え装置 71・・・軸 72・・・コロ(短尺コロ) 73・・・コロ(長尺コロ) 74,75・・・駆動ベルト 76・・・ガイドレール 761・・・直線部 762・・・斜行部 7621・・・終端部 763・・・直線部 77・・・回転ベルト装置 771・・・プーリ 772・・・ベルト 8・・・搬送整列装置 81・・・コンベアチェーン 82・・・ブラケット 821・・・上向きフランジ 83・・・軌道フレーム 9・・・包装箱 16・・・受皿 161・・・受皿本体 1611・・・底板部 1612・・・外側筒壁部 16121・・・上端部 1613・・・内側筒壁部 16131・・・内向きフランジ 1614・・・支持片 16141・・・根元部 16142・・・先端面 26・・・受皿 261・・・受皿本体 262・・・支柱 263・・・囲い部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農産物選別用の受皿であって、その受皿
    本体の略中央部に設けられて垂直下方に農産物透過光を
    導くための透過光導出用の貫通穴と、この貫通穴の上端
    開口を囲むように設けられて、載置される農産物に環状
    に弾着接触して外乱光が上記貫通穴に漏光として侵入す
    ることを防ぐ遮光性を有すると共に、載置農産物の受座
    をなす受座手段と、該受座手段に載置された農産物の側
    面に対して受皿本体の外縁側から延びて弾着係合するこ
    とにより該農産物を動かないように支持する周方向に離
    間して該受皿本体に設けられた複数の支持片と、を備え
    たことを特徴とする農産物選別用の受皿。
  2. 【請求項2】 請求項1において、受皿は、搬送手段に
    拘束されずに搬送されるフリートレイであることを特徴
    とする農産物選別用の受皿。
  3. 【請求項3】 農産物選別用の受皿であって、その受皿
    本体の略中央部に設けられて垂直下方に農産物透過光を
    導くための透過光導出用の貫通穴と、この貫通穴の上端
    開口を囲むように設けられて、載置される農産物に環状
    に弾着接触して外乱光が上記貫通穴に漏光として侵入す
    ることを防ぐ遮光性を有すると共に、載置農産物の受座
    をなす受座手段と、上記受皿本体から一定長上方の位置
    に、載置農産物の転がり落ちを防ぐ囲いとして該受皿本
    体に設けられた囲い部材とを備え、この囲い部材には、
    下方の受皿本体との間の側方において農産物に照明光源
    光を照射可能とする透光開口が設けられていることを特
    徴とする農産物選別用の受皿。
  4. 【請求項4】 請求項3において、受皿本体又は囲い部
    材には、受座手段上に載置された農産物の側面に対して
    内向きに延びて弾着係合することにより該農産物を動か
    ないように支持する支持片を、周方向に離間して複数設
    けたことを特徴とする農産物選別用の受皿。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、受皿は、搬送
    手段に拘束されずに搬送されるフリートレイであること
    を特徴とする農産物選別用の受皿。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの受皿と、
    農産物が載せられた該受皿を所定の径路に沿って搬送さ
    せる搬送手段と、この搬送手段の搬送径路の途中に設け
    られた農産物透過光の計測ステージと、該計測ステージ
    で計測された透過光情報を処理情報の一つとして農産物
    の仕分区分を判定処理する仕分区分判定手段と、該仕分
    区分判定手段で判定された仕分区分結果に基づいて各農
    産物を該当する仕分区分に仕分けする仕分処理手段とを
    有し、上記農産物透過光の計測ステージは、搬送手段で
    搬送される受皿上の農産物に対して透過光検出のための
    光源光を農産物の側方から照射する照明手段と、この光
    源光の照射により受皿の貫通穴から下方に導出される農
    産物透過光を検出する透過光検出手段とを備え、この透
    過光検出手段で検出した農産物を透過した光信号を上記
    透過光情報とすることを特徴とする農産物の選別装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、囲い部材と受皿本体
    の間の側方から農産物に照明光を照射可能とする照明光
    透光用の透光開口を有する請求項5の受皿を用い、計測
    ステージには、照明光源から農産物に照明光が照射でき
    る位置に上記受皿の透光開口の向きを制御して位置させ
    る受皿の向き揃え手段を設けたことを特徴とする農産物
    の選別装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、請求項2又は5の受
    皿を用い、計測ステージには、透過光検出手段に対し
    て、搬送される受皿の搬送横方向の位置を位置決めさせ
    るための搬送整列手段を設けたことを特徴とする農産物
    の選別装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、計測ステージには、
    透過光検出手段に対して、搬送される受皿の搬送横方向
    の位置を位置決めさせるための搬送整列手段を設けたこ
    とを特徴とする農産物の選別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003062528A (ja) * 2001-08-28 2003-03-04 Maki Mfg Co Ltd 農産物選別用の受皿
JP2007303939A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 青果物搬送用トレーおよび青果物の内部品質評価方法
JP2011177650A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Yanmar Co Ltd 農産物載置用の受け皿
JP2014185006A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Yanmar Co Ltd 受け皿及び受け皿搬送装置

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