JPH1099775A - 水溶性マスキング剤 - Google Patents

水溶性マスキング剤

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JPH1099775A
JPH1099775A JP25911796A JP25911796A JPH1099775A JP H1099775 A JPH1099775 A JP H1099775A JP 25911796 A JP25911796 A JP 25911796A JP 25911796 A JP25911796 A JP 25911796A JP H1099775 A JPH1099775 A JP H1099775A
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JP
Japan
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film
masking
water
masking agent
soluble
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Application number
JP25911796A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ito
俊明 伊藤
Nobuyuki Takeuchi
伸行 竹内
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術においては操作が煩雑でマスク部と
残留機能性膜の境界部の輪郭が不鮮明となるという不具
合があった。 【解決手段】 基体上にマスキング剤からなる膜を所望
パターンに塗着し、次いで機能性膜を前記マスキング膜
を含む基体全面に被着し、さらにマスキング膜形成部分
のみをその上の機能性膜ごと溶解除去して、残余の機能
性膜のパターンを形成させるための前記マスキング剤に
おいて、水溶性かつ有機溶媒不溶性の無機質塩5〜25wt
%と、界面活性剤0.1 〜5wt%と、増粘用無機質微粉2
〜5wt%とを含む水性液からなる水溶性マスキング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板等の基体
上にマスキング剤からなる膜を所望パターンに形成し、
次いで基体全面に紫外線遮断膜、赤外線遮断膜等の波長
選択膜、電磁遮蔽膜、彩色装飾膜、それらの複合機能膜
等の機能性膜を被膜し、前記マスキング膜形成部分のみ
をその上の機能性膜ごと溶解除去して、残余の機能性膜
のパターンを残留・形成させるための水溶性マスキング
剤に関する。
【0002】
【従来技術とその解決すべき課題】予め被塗装物表面上
に水溶性マスキング塗膜を施し、あるいは水溶性マスキ
ングシートを貼着して所定のマスクを形成し、次いでマ
スク部を含む被塗装物の表面全体を非水溶性の塗料によ
り塗膜形成し、水洗により前記マスク部およびマスク上
の塗膜を除去することは、例えば特開昭57−117370号、
特開昭58−223462号に開示されるとおり公知である。
【0003】特開平7−331180号には、マスク部形成用
のペーストとして、所定量比範囲の水溶性無機塩と、水
溶性高分子と、無機または有機のフィラーと、アルコー
ル系有機溶剤および水とからなる薄膜パターン形成用ペ
ーストが開示されている。
【0004】しかし、該公報所載のとおり、被塗装物に
マスク部形成用ペーストを塗布後乾燥、焼き付けたうえ
で所望の塗膜を施すもので、前記焼き付け操作をすると
いう余分な操作が必要である。またマスク部塗液が被塗
装物に充分なじまないとマスク部輪郭が不鮮明となると
いう危惧がある。
【0005】本発明は、前記したような不具合を解消
し、操作が容易でマスク部輪郭も鮮明であるパターン形
成用の水溶性マスキング剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上にマス
キング剤からなる膜を所望パターンに塗着し、次いで機
能性膜を前記マスキング膜を含む基体全面に被着し、さ
らにマスキング膜形成部分のみをその上の機能性膜ごと
溶解除去して、残余の機能性膜のパターンを形成させる
ための前記マスキング剤において、水溶性かつ有機溶媒
不溶性の無機質塩5〜25wt%と、界面活性剤0.1 〜5wt
%と、増粘用無機質微粉2〜5wt%とを含む水性液から
なる水溶性マスキング剤、無機質微粉が多孔質シリカ、
多孔質シリケートから選択されるものである前記水溶性
マスキング剤、からなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、水溶性の無機質
塩はマスキング膜の主構成成分であり、該無機質塩とし
て硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、トリポリリン酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、硼酸ナトリウム、燐酸水素ナ
トリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム等をいい、こ
れらは芳香族系、塩化炭化水素系、アルコール系、エー
テル系、エステル系、ケトン系、その他の有機溶剤に不
溶の塩である。
【0008】これら無機質塩はマスキング剤中に5〜25
wt%含むもので、5wt%未満であると膜形成が不充分で
あり、25wt%を越えると無機質塩が析出、分離し、乾
燥、硬化に時間を要し、均一厚みの緻密な膜を形成し難
い。
【0009】界面活性剤は、公知のカチオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、またはアニオン系界面活性
剤等を採用でき、マスキング剤の液がガラス、セラミッ
ク等の基体に親和して液のはじきを生じないようにする
もので、その作用を発揮するうえでは 0.1wt%以上が必
要であり、5wt%を越えても前記作用の更なる向上は認
め難く、またマスキング膜の乾燥、硬化に際する乾燥、
硬化性を阻害する。更に該マスキング部に接着剤でもっ
て装着用治具を接着した場合に接着強度の低下をもたら
す。
【0010】無機質微粉は微細粉で比表面積の大きい多
孔質のものを採用する。例えば日本アエロジル製の微粉
シリカからなるアエロジル(粒径12nm、比表面積 200m2
/g)が好適である。あるいは各種市販されている珪酸塩
であるモレキュラーシーブをμm オーダー以下に微粉砕
したもの(例えば粒径 550nm、比表面積 525m2/g)を
採用することもできる。
【0011】これら無機質微粉は液を吸着、保持して液
粘度を増大するとともに、膜の補強剤としても作用す
る。無機質微粉は2〜5wt%の範囲で使用するもので、
2wt%未満ではそれら増粘、補強等の作用が不充分であ
り、5wt%を越えると粘度が過大なペースト状となり塗
布困難となる。
【0012】これらを前記重量%範囲で水に分散、溶解
してマスキング剤の水性液を得るものである。
【0013】しかして、ガラス板等の基体上の所望位置
に公知の塗布手段、例えば刷毛塗り法、ローラ塗布法、
スピナー法、部分浸漬法、その他の手段でマスキング剤
の液を塗布し、乾燥してマスキング膜を形成する。次い
で基体全面に紫外線遮断膜、赤外線遮断膜等の波長選択
膜、電磁遮蔽膜、彩色装飾膜、それらの複合機能膜等の
機能性膜を被膜し、前記マスキング膜形成部分のみをそ
の上の機能性膜ごと溶解除去することにより、容易に残
余の機能性膜のパターンを残留・形成させることができ
る。
【0014】
【実施例】以下添付の図面を参照し説明する。図1は本
発明にかかる膜付けガラスの断面図で、マスキング膜お
よび機能性膜(本実施例においては紫外線遮断膜)を形
成した状態を示し、図2は膜付けガラスにおいて前記マ
スキング部を水洗除去して機能性膜のみが残留した状態
を示す。
【0015】うち1は透明なガラス板、例えば自動車用
基板ガラスで、ソーダ石灰系ガラスである。2はマスキ
ング膜で以下の手順で膜形成した。
【0016】まず、マスキング用マスキング剤原料とし
て、以下のものを採用した。 1)界面活性剤:八洲貿易 (株) 製「RBS ー25 」(20wt%液) ジョンソン (株) 製「NO.200」 2)水溶性無機質塩:セントラル硝子 (株) 製 トリポリリン酸ソーダ セントラル硝子(株)製 (非売) 硫酸ソーダ 3)無機質微粉:日本アエロジル (株) 製 微粉シリカ「アエロジル」 東ソー (株) 製 13Xモレキュラーシーブ これらを表1のごとく混合し水に溶解して各種粘度のも
のを調製し、マスキング剤の液を作成した。(表中1〜
5は実施例、6〜8は比較例)
【0017】これを刷毛塗り法によりガラス板の所望位
置、図示においてはガラス板凹面縁部と円弧状端面部に
かけて塗布したうえで、自然乾燥させて固化する。他の
好適例としては、低速回転させたガラス板に、マスキン
グ剤を含む刷毛を接当し塗布する方法もよく、また乾燥
に際しては 100℃前後の低温で加温し、乾燥させてもよ
い。
【0018】次いで紫外線遮断膜を施すものであるが、
該膜は、紫外線吸収性シリコーン系被膜と、それを保護
するシリコーン系ハードコート被膜からなる。
【0019】まず第一にシクロヘキサノンに公知の紫外
線吸収剤、オルガノコロイダルシリカ、シランカップリ
ング剤等を添加混合し、固形分濃度約35wt%、粘度が約
7センチポイズに調製された紫外線吸収性シリコーン系
塗料を準備した。これを任意の塗布法、好適にはスピナ
ー法により、前記マスキング部を含むガラス板凹面全面
に塗布し、焼き付け硬化し成膜した。
【0020】更に、オルガノメトキシシラン、オルガノ
エトキシシラン、無水フタル酸からなる溶解液に、オル
ガノコロイダルシリカ、水およびアルコールを添加し、
塗布前に硬化触媒等を添加して調製した固形分20wt%、
粘度2センチポイズのシリコーン系ハードコーティング
液を準備した。これを前記膜上に、任意の塗布手段、例
えば前記同様のスピナー法により塗布し、前記同様に焼
き付け硬化し成膜した。
【0021】更に、これら成膜したガラス板についてス
ポンジで擦過しつつ水洗し、マスキング部のマスキング
膜および紫外線遮断被膜部を除去した。
【0022】なお前記マスキング部分はガラス板端縁部
を接着剤を介して車両の窓枠に装着するうえで、紫外線
遮断被膜が接着性を阻害するのを防ぐために、紫外線遮
断被膜を除去するものである。
【0023】これら被膜形成したものを、以下の項目に
ついて試験し評価した。 〔マスキング膜の塗布性〕容易に均一に塗布できたもの
○. 左記より稍劣るが塗布可能なもの △. 塗布むら
等があり、塗布困難なもの ×。 〔マスキング膜の乾燥・硬化性〕室温で数時間で乾燥・
硬化したもの ○. 室温で一昼夜以内に乾燥・硬化した
もの △. 乾燥困難なもの ×。 〔マスキング膜の水による除去性〕スポンジ及び水洗に
より容易に除去できたもの ○. 左記より稍劣るが除去
できたもの △. 除去困難なもの ×。 〔マスク部 (溶解除去部分) と残留機能性膜の境界輪郭
の鮮明性〕目視観察において境界輪郭が鮮明なもの
○. 左記より稍劣るが問題ないと判断されるもの△、境
界輪郭が不明瞭なもの ×。 〔境界部における接着剤の接着性〕接着が良好なもの
○. 接着に若干むらがあるもの △. 接着むらが明らか
なもの ×。 結果を表1に併せて示す。
【0024】
【表1】
【0025】結果は表1から明らかなごとく、本発明に
かかる実施例範囲において良好ないし稍良好な結果を示
す。一方比較例においては複数項目において劣り、マス
キング膜として使用し難いことを示す。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、マスク部の塗膜形成
後、焼き付け等の余分な操作を不要とし、また、マスク
部(溶解除去部分)と残留機能性膜の境界輪郭も鮮明で
あるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラス板にマスキング膜および紫外線遮断被膜
を施した状態の概略側断面図である。
【図2】マクキング膜を除去した状態の概略側断面図で
ある。
【符号の説明】
1--------ガラス板(自動車用ガラス) 2--------マスキング膜 3--------紫外線遮断被膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上にマスキング剤からなる膜を所望パ
    ターンに塗着し、次いで機能性膜を前記マスキング膜を
    含む基体全面に被着し、さらにマスキング膜形成部分の
    みをその上の機能性膜ごと溶解除去して、残余の機能性
    膜のパターンを形成させるための前記マスキング剤にお
    いて、水溶性かつ有機溶媒不溶性の無機質塩5〜25wt%
    と、界面活性剤0.1 〜5wt%と、増粘用無機質微粉2〜
    5wt%とを含む水性液からなることを特徴とする水溶性
    マスキング剤。
  2. 【請求項2】無機質微粉が多孔質シリカ、多孔質シリケ
    ートから選択されるものである請求項1記載の水溶性マ
    スキング剤。
JP25911796A 1996-09-30 1996-09-30 水溶性マスキング剤 Pending JPH1099775A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533483A (ja) * 2003-09-19 2007-11-22 シピックス・イメージング・インコーポレーテッド インモールド・デコレーション用のパターンを描いた薄膜構造物を形成する方法
JP2013129576A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Asahi Glass Co Ltd 塗膜付き自動車用窓ガラスおよびその製造方法
JP2018086652A (ja) * 2017-12-28 2018-06-07 株式会社小森コーポレーション 機能性膜のパターニング方法、電子デバイスの製造方法、透明導電性フィルム

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