JPH1099747A - 建材の製造方法および装置 - Google Patents

建材の製造方法および装置

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JPH1099747A
JPH1099747A JP8260824A JP26082496A JPH1099747A JP H1099747 A JPH1099747 A JP H1099747A JP 8260824 A JP8260824 A JP 8260824A JP 26082496 A JP26082496 A JP 26082496A JP H1099747 A JPH1099747 A JP H1099747A
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JP
Japan
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paint
ejection
nozzle
coating
building material
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JP8260824A
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English (en)
Inventor
Koji Ogawa
耕司 小川
Ichiro Kumo
雲  一郎
Minoru Shimamune
実 島宗
Hitoyasu Kotani
仁康 小谷
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スプレーコーティング法を使用しながら塗装量
の制御を容易にし、意匠性の高い、凹凸面をもつ板状材
に好適な建材の製造方法および装置を提供する。 【解決手段】板状材を搬送し、該板状材の表面に塗料噴
出ノズルから塗料を吹き付けて塗装する建材の製造方法
において、前記塗料噴出ノズルからの塗料の噴出方向を
変更せしめることを特徴とする建材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸面を有する板
状材をスプレーコーティング法により塗装する建材の製
造方法および装置、および該建材の製造方法によって得
られる建材、および塗装方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の外壁材や内装材などに使用する建
材には、意匠性や耐侯性などの商品価値を向上する目的
で種々の塗装が施されている。このような建材に対する
塗装作業は、表面が平坦な建材の場合は比較的容易であ
るが、表面に2〜10mm程度の凹凸を有する建材の場
合は凹凸に応じて塗装量を変えることが必要であり、例
えば複数色を塗装する場合は、第1色をカーテンコーテ
ィング法またはスプレーコーティング法などにより全面
塗装し、その後、他の色をローラーコーティング法によ
り凸面に塗装する方法が用いられる。
【0003】しかしこの方法では凸面がさらに凸凹して
いる場合、ローラーコーティングでは凸面上の凹部分は
塗装できないという問題がある。これを解消する方法と
して我々は特願平8−224752号を提案し、これに
より濃淡のぼかし塗装や微細な絵柄模様の塗装などの高
度の塗装が行えるようになった。
【0004】上記の被塗装面にノズルから塗料を吹き付
けて模様をつける塗料の噴出量は、送液手段(たとえば
ポンプ)によって制御される。たとえば、レンガ状の凹
凸を有する建材の場合において、目地部分は塗装しない
で、凸状の部分に濃淡をつける場合に、送液手段の回転
を制御することによって行なうが、送液手段と噴出ノズ
ルとの間の連結路が長い場合、送液手段において噴出量
を変化させても噴出ノズルからの噴出量が変化するまで
に時間の遅れが生じる。噴出量の変化に時間の遅れがあ
ると意匠性の高い塗装が困難になるという欠点を有す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スプ
レーコーティング法を使用しながら塗装量の制御を容易
にし、意匠性の高い、凹凸面をもつ板状材に好適な建材
の製造方法および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明塗装装置、塗装方
法は、以下の構成からなるものである。すなわち、 (1)板状材を搬送し、該板状材の表面に塗料噴出ノズ
ルから塗料を吹き付けて塗装する建材の製造方法におい
て、前記塗料噴出ノズルからの塗料の噴出方向を変更せ
しめることを特徴とする建材の製造方法。
【0007】(2)板状材を搬送し、該板状材の表面に
塗料噴出ノズルから塗料を吹き付けて塗装する建材の製
造方法において、前記塗料噴出ノズルからの塗料の噴出
流を遮断せしめることを特徴とする建材の製造方法。
【0008】(3)塗料タンクに連結された複数の噴出
ノズルを板状材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンク
に対する前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル
毎に送液手段を取り付け、各送液手段の塗料供給量を制
御しながら前記噴出ノズルから前記板状材の被塗装面に
噴出する凹凸面をもつ建材の製造方法であることを特徴
とする前記(1)または(2)記載の建材の製造方法。
【0009】(4)板状材の搬送手段と、塗料を噴出さ
せる塗料噴出ノズルとを有し、前記塗料噴出ノズルを板
状材の被塗装面に対面させ、該噴出ノズルおよび/また
は被塗装面を移動させて前記板状材の表面を塗装する建
材の製造装置において、前記塗料噴出ノズル出口近傍で
塗料の噴出流方向を制御する塗料噴出方向制御手段を設
けたことを特徴とする建材の製造装置。
【0010】(5)前記塗料噴出方向制御手段が、流体
ノズルにより噴出流方向を制御するものであることを特
徴とする前記(4)記載の建材の製造装置。
【0011】(6)前記流体ノズルの噴出方向が可変に
されてなることを特徴とする前記(5)記載の建材の製
造装置。
【0012】(7)前記塗料噴出方向制御手段が、塗料
の噴出流を遮断する遮蔽体によるものであることを特徴
とする前記(4)記載の建材の製造装置。
【0013】(8)塗料タンクに連結された複数の噴出
ノズルを建材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンクに
対する前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル毎
に送液手段を取り付け、各送液手段にそれぞれの塗料供
給量を制御する制御部を接続した凹凸面をもつ建材の製
造装置であることを特徴とする前記(4)〜(7)のい
ずれかに記載の建材の製造装置。
【0014】(9)塗料タンクに連結された複数の噴出
ノズルを建材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンクに
対する前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル毎
に送液手段を取り付け、該送液手段と前記噴出ノズルと
の連結路の途中で該噴出ノズルに近い部分に連結路断面
積制御手段を取り付け、各送液手段と連結路断面積制御
手段とのそれぞれの塗料供給量と連結路断面積とを連動
して制御する制御部を接続した凹凸面をもつ建材の製造
装置であることを特徴とする前記(4)〜(7)のいず
れかに記載の建材の製造装置。
【0015】(10)塗料噴出ノズルから噴出した塗料
を対面する被塗装面に吹き付けて塗装する塗装方法にお
いて、前記塗料噴出ノズルから噴出された噴出流の噴出
方向を変更せしめることを特徴とする塗装方法。
【0016】(11)塗料噴出ノズルを被塗装面に対面
させ、該噴出ノズルおよび/または被塗装面を移動させ
て塗装する塗装装置において、前記塗料噴出ノズル出口
近傍で塗料の噴出流方向を制御する塗料噴出方向制御手
段を設けたことを特徴とする塗装装置。
【0017】(12)前記(1)〜(3)のいずれかの
製造方法によって製造されたことを特徴とする建材。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において、噴出ノズルの噴
出量を制御するために使用する送液手段としては、具体
的にはポンプが好ましく、特にギアポンプ、ローラーポ
ンプなどの精密で優れた計量性を有するものが好まし
い。ポンプに代表される送液手段は機械的に劣化する部
分が少ないため、電磁開閉バルブなどによる噴出量制御
手段と比較して長期間安定した稼働を行うことができ、
保守管理のインターバルを延長するようにすることがで
きる。しかも、精密な計量機能を有するため、精度の高
い供給量の制御を行うことができる。
【0019】本発明においては、送液手段と噴出ノズル
との間の時間の遅れによって生じる意匠性の高い塗装が
困難になるという問題点を解決するために、噴出ノズル
出口近傍で塗料の噴出流方向を制御する塗料噴出方向制
御手段を設けるものである。この塗料噴出方向制御手段
としては、噴出ノズルより噴出する時間の遅れた塗料を
ノズルの直下に設けられた流体ノズルにより、方向を変
換して吹き飛ばして分散させる方式が採用できる。飛び
散った塗料は、どこかに付着するが、目で見ても分から
ない程度に分散されている。なお、流体ノズルの噴出方
向は、一定であってもよいが、可変にされていてもよ
い。
【0020】また、塗料噴出方向制御手段は、噴出ノズ
ルから噴出された塗料を受け止めて遮断する遮蔽体によ
るものであってもよい。さらに、噴出ノズルから噴出さ
れた塗料をアスピレータなどの吸引手段によって吸引す
るものであってもよい。
【0021】一方、本発明においては、送液手段と噴出
ノズルとの間の時間の遅れを制御するために、上記の塗
料噴出方向制御手段に加えて、噴出ノズル近傍の連結路
に電動弁などの連結路断面積制御手段を設け、これを送
液手段と連動させて応答性の高い噴出量制御を行う方法
を採用することが好ましい。
【0022】噴出ノズルは特に限定されるものではない
が、例えばノズルが二重管構造であり、内側の管に塗
料、外周側の管に霧化用のエアーを通す構造のノズルな
どを使用することができる。このような構造であれば、
霧化用のエアーの供給圧力を変えることにより霧化され
た滴の粒子径を変えることができるので、より意匠性の
高い塗装が可能になる。
【0023】本発明において、さらに好ましくは、噴出
ノズルまたはその近傍に被塗装用板状材の被塗装面の凹
凸高さを検出するセンサーを設け、また制御部にセンサ
ーが検出した凹凸高さの信号に基づいて送液手段による
塗料供給量を演算するようにする演算部を設けるような
構成にするとよい。
【0024】このような構成により、センサーが被塗装
面の凹凸高さを検出すると、その検出信号に基づいて演
算部がセンサーが付設された噴出ノズルに対する塗料供
給量を演算し、その噴出ノズルに対応する送液手段に指
令する。送液手段は演算された供給量の塗料を噴出ノズ
ルに供給し、その噴出ノズルから被塗装面に噴出して塗
装する。
【0025】したがって、上記構成の塗装装置によれ
ば、仮に被塗装板状材の寸法に伸縮を生じたり、或いは
被塗装板状材の搬送中で位置ずれが生じたとしても、被
塗装面に塗装ずれなどを起こすことがない。センサーと
しては特に限定されるものではないが、例えば、被塗装
面の凹凸を光または超音波の反射量または反射時間など
によって検出するものを使用することができる。
【0026】被塗装面に施す塗装パターンとしては、制
御部に記憶部を備え、その記憶部に予め記憶させておい
たパターンを引き出すようにしてもよい。また、その記
憶部に予め設計した塗装パターンを読み込ませる読込み
器を制御部に接続しておくとよい。また、より自然な塗
装をするためには、単位面積当たりに塗装する塗料の量
をランダム化するとよく、そのランダム化を実施するた
め制御部に乱数発生器を接続するとよい。
【0027】本発明に使用する噴出ノズルは、取付け位
置を固定した構造にしてあってもよいが、また各々が独
立または互いに連動して上下、左右、前後に移動した
り、或いは任意の方向に首振り移動する構成にしてもよ
い。
【0028】複数の噴出ノズルの位置を固定式にした場
合は配列ピッチが制限されるため、一層微細な絵柄模様
やぼかしによる濃淡を付す塗装を行う場合は膨大な数の
噴出ノズルが必要になる。しかし、噴出ノズルを可動式
にすると、個々の噴出ノズルの塗装範囲を広げることが
できるため、少数の噴出ノズルによって微細な絵柄模様
や濃淡のぼかし効果を得ることができる。また、少ない
数の噴出ノズルの配列で、大面積の板状材に対する塗装
を短時間で行うようにすることができる。
【0029】可動式の噴出ノズルを移動可能にする範囲
は、板材の水平方向へは10mm以内、好ましくは3〜
4mm、垂直方向へは200mm以内で好ましくは80
〜150mm、回転角度は90度以内で好ましくは45
度程度の範囲にすることが好ましい。可動式噴出ノズル
の駆動機構としては、例えばギア、ねじ、スライダ、ピ
ストンなどを適宜組み合わせればよい。また、移動の制
御方法は公知のシーケンサやパソコンなどの制御機器を
使用して行うことができる。
【0030】以下、図に示す本発明の実施形態を参照し
て具体的に説明する。
【0031】図1は本発明に適用するスプレーコーティ
ング法による建材の製造装置の一例を示し、1は搬送コ
ンベア、2は複数本が1列に配列された噴出ノズル、M
は被塗装用の板状材である。板状材Mは被塗装面が凹凸
状になっており、表面に多数のレンガのような凸部3を
形成すると共に、その周囲に縦横に区分する多数の溝4
が設けられている。
【0032】搬送コンベア1は多数の板状材Mを一定の
間隔に載せて、矢印Fで示す方向に連続的に搬送するよ
うになっている。複数本の噴出ノズル2は、搬送コンベ
ア1の上方を横断するように列状に設けられ、それらの
噴出口を搬送コンベア1およびその上に載置された板状
材Mの被塗装面に対面している。この実施形態では、板
状材Mは予め全面塗装されたものが搬送され、その全面
塗装済み板状材Mの凸部3の表面だけを選択的に噴出ノ
ズル2から塗料を噴出して塗装するようになっている。
【0033】1列に並べられた複数の噴出ノズル2は、
それぞれが連結管7を介して計量部5内の個々のギアポ
ンプ6(送液手段)に連結され、また計量部5は複数の
ギアポンプ6を一括するように連結管8を介して塗料タ
ンク9に連結されている。したがって、個々のギアポン
プ6は、それぞれが独立に塗料タンク9から必要量の塗
料を取り出して計量供給し、そのギアポンプ6に対応す
る連結関係にある噴出ノズル2から噴出する。このギア
ポンプ6の塗料供給量は制御部10の信号により制御さ
れるようになっている。
【0034】噴出ノズル2は二重管構造であり、内側の
管に塗料、外側の管に霧化用のエアーを通すようになっ
ている。ギアポンプ6から供給される塗料は連結管7を
通して噴出ノズル2の内側の管へ流れる。噴出ノズル2
の外周側の管へは、エアー供給源16から連結管17を
通して、各噴出ノズル2へ分岐された連結管18を通し
てエアーが供給される。
【0035】噴出ノズル2の径は、内側管は0.5〜3
mm程度、外周管は1.5〜4mm程度のものがよい
が、噴出量に応じて径を変更してもよい。エアーの供給
圧力は0.3MPa程度であれば綺麗に塗料が霧化され
る。また、図示していないが連結管18の途中に電動バ
ルブを設けて各々の噴出ノズルの霧化状態を制御するよ
うにしてもよい。
【0036】一方、複数の噴出ノズル2には、それぞれ
個々に板状材Mの表面の凹凸高さを検出するセンサー1
2が取り付けられている。これらセンサー12が、板状
材Mの被塗装面に向けて赤外線などの光を放射すると共
に、被塗装面の表面深さに対応して変化する反射光を受
光し、その受光量に対応した強さの電気信号に変換する
ように構成されている。その電気信号は制御部10の演
算部11に入力され、その演算部11で演算された塗装
パターンに従ってポンプ6の噴出の有無と供給量とを指
令する。この実施形態においては、凸部3を検出したセ
ンサー12の噴射ノズル2だけに噴出することとその供
給量とを指令する。
【0037】演算部11には記憶部13が備えられ、そ
の記憶部13に予め設定された塗装パターンが記憶され
ており、センサー12からの電気信号により、その塗装
パターンに基づいて演算した信号を各ポンプ6に指令す
るようになっている。制御部10には、この記憶部13
に予め設計した塗装サンプルパターンを記憶させるため
読取り器15が接続されている。また、制御部10に
は、塗装パターンによる噴出をランダム化するための手
段として、乱数発生部14が接続されている。
【0038】図2は、上記のように噴出ノズル2に付設
したセンサー12が表面凹凸を検出したとき発生する電
気信号を例示したもので、噴出ノズル2から遠い位置の
検出対象ほど出力が小さくなっている。すなわち、横軸
(時間)の領域Aは、板状材Mが存在しない搬送コンベ
ア1からの反射光が変換された電気信号であり、領域B
は板状材Mの溝4の部分からの反射光が変換された電気
信号であり、また領域Cは噴出ノズル2に一番近い凸部
3の表面からの反射光が変換された電気信号である。
【0039】これらの電気信号A、B、Cが演算部11
に入力されると、演算部11は予め記憶部13に設定し
た塗装パターンに基づき、電気信号A、B、Cに対応す
る噴出の要否と供給量との指令を出す。例えば、上記の
ようにレンガ状の凸部3だけを塗装する制御では、領域
Cの電気信号を受けたときだけギアポンプ6に駆動とそ
の供給量との指令を出す。
【0040】領域Cの信号のときだけ駆動する制御は、
演算部11には領域Cの信号を入力したときだけ制御指
令を出すような単純設定にしてもよく、勿論、領域A、
B、Cの信号の全てについて制御指令を出す塗装パター
ンを記憶させるようにしてもよい。この塗装パターンの
記憶方法は、予め設計したサンプルパターンを読取り器
15から読み込ませて記憶部13に記憶させるようにし
てもよい。
【0041】さらに制御部10には乱数発生部14を接
続するようにすると、凸部3だけに行う塗装を更に本物
のレンガ調に近い塗装にすることができる。
【0042】すなわち、本物のレンガ調を有する凸部
は、図5に示すようなランダムな濃淡パターンの凸部
3′になっている。したがって、図4に示すような平坦
な表面の凸部3の場合は、センサー12から検出された
電気信号は、図2の領域Cのような平坦で安定した状態
になるが、本物のレンガ調の凸部3′をセンサー12で
検出した電気信号は、図6に示す領域Cのようにランダ
ムに乱れた特性になる。
【0043】図6のような特性においても出力電気信号
の移動平均処理などにより、凹凸部を判別することは可
能である。
【0044】実際のレンガの濃淡パターンはランダムで
無数にある。そこで、より自然なレンガ調パターンに近
い塗装を実現する方法としては、図2で得られる領域C
の電気信号を、図3のように更に細かくn等分して、c
0 ・・・・cn のように分割する。このように分割され
た各領域毎に、乱数発生器14から発生された乱数を演
算部11に入力し、その演算部11により乱数に対応し
て予め決められた噴出量(供給量)の設定値に変換して
ポンプ6へ指令する。このようにして乱数でランダム化
された供給量に従って噴出ノズル2から塗料を噴出する
と、凸部3が自然に近い状態に塗装される。
【0045】図7および図8は、本発明の塗料噴出方向
制御手段を設けたスプレーコーティング法による建材の
製造装置の一例を示し、図7は側面図、図8は一部上面
図である。 図7および図8は、塗料噴出ノズル2の出
口近傍には塗料の噴出流方向を制御する塗料噴出方向制
御手段としてエアーによる流体ノズル19を使用した例
を示している。該流体ノズル19は、圧空源20から供
給される圧力エアーを、噴出ノズル2から噴出する塗料
の噴出流方向を横切る方向に吹き付け、噴出ノズルより
噴出する時間の遅れた塗料を水平方向に吹き飛ばす役目
をし、各噴出ノズル毎に設けられていることが好まし
い。したがって、飛び散った塗料は、エアーによって他
の場所に吹き飛ばされて拡散されるので、被塗装面には
噴出されず、また、付着したとしてもごく僅かであるの
で、濃淡差の付与や目地区切りを確実に、かつ簡便に行
うことができる。
【0046】流体ノズル19からのエアーが隣の噴出ノ
ズル2の噴出流へ干渉を与える場合は、図10に示すよ
うにエアー受け板21を装備する構成としてもよい。
【0047】なお、流体ノズル19は図の矢印で示すよ
うに、水平方向からさらに傾けた位置に向けてもよく、
また、上下方向に首振りしながら吹き飛ばすものであっ
てもよく、さらに、上下動したり、エアーの圧力に強弱
をつけて吹き付けてもよい。他の塗料噴出方向制御手段
の例として、塗料の噴出流を遮断する遮蔽体によるもの
であってもよい。この遮蔽体は、板状のもの、皿状のも
の、容器状のものなど噴出される塗料を受け止めて、塗
料が被塗装面に到達しないように遮断するものであれば
よく、また、噴出ノズルより噴出する時間の遅れた塗料
を受け止めたいときだけ、遮蔽位置に進退自在に可動す
る機構を備えている。
【0048】上記の塗料噴出方向制御手段の駆動は、ポ
ンプの回転を停止させるとき、すなわち、図8のBのと
き、あるいはポンプの回転を減ずるときに、演算部11
からの指令により、駆動させるようにすることができ
る。
【0049】上述した実施形態では、単色の濃淡パター
ンを塗装する場合について説明したが、本発明は複数色
の塗装にも適用することができる。複数色の塗装に適用
する場合は、塗料タンク9に連結された計量部5と複数
の噴出ノズル2からなる系列を、塗装する複数の色の数
だけ複数系列に構成し、これらを搬送コンベア1の搬送
方向に沿って配置するようにすればよい。
【0050】複数系列に構成する場合も、図10に示す
ような構成にすることによって流体ノズル19からのエ
アーが他の噴出ノズル2の噴出流へ干渉を与えないよう
にすることが好ましい。
【0051】もう一つの方法は、塗装装置を4台被塗装
板の搬送方向に複数配列する。そして各々の塗料容器に
はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色の塗料を
いれておく。このように構成して4色の組合せにより自
由に色を表現できる。このようにすると少ないノズルセ
ットで多くの色を容易に表現できる。
【0052】また、図示の実施形態では、複数の噴出ノ
ズル2を1列に配列するようにしたが、この配列は必ず
しも1列である必要はなく、図9のように千鳥状に2列
或いはそれ以上に配置するようにしてもよい。また、噴
出ノズル2は、所定位置に固定される構造であってもよ
いが、図9に矢印で示すように、個々の噴出ノズル2が
一定範囲内で前後、左右、上下に移動したり、或いは前
後左右または任意の方向に首振り移動したりするように
してもよい。このように噴出ノズルを可動式にすると、
少数の噴出ノズルでも微細な絵柄模様や濃淡によるぼか
し効果を得ることができる。また、少数の噴出ノズルで
大面積の板状材の塗装を短時間で塗装できる。
【0053】前後左右などに移動可能にするには、噴出
ノズル相互が移動によって干渉しないようにすることが
必要である。そのため複数の噴出ノズルの配列構造は、
図9のように千鳥状にすると有利である。
【0054】上述した本発明の建材の製造方法および装
置は、表面に凹凸を有する板状材などの建材をはじめと
して、布、フィルム、自動車やコンテナの側面、上面な
どの産業資材の全般に適用することができる。これらの
なかでも特に建材に対して有効である。
【0055】ここで建材とは、木材、石材、金属、セメ
ント、セラミックなどからなる外壁材、内壁材、外装
材、内装材などの建築材料をいう。更には、この建材に
は、瓦、スレート類、セメント類を混合成型した板状の
屋根材、内外装化粧部(破風、幕板)タイル、表札、看
板などの表示部材、窓ガラスなどの透明建材などを含む
ものとする。
【0056】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、スプレ
ーコーティング法により塗装を行うものであるが、塗料
噴出ノズル出口近傍で塗料の噴出流方向を制御する塗料
噴出方向制御手段を設けたことにより、噴出ノズルより
噴出する時間の遅れた塗料を被塗装面には噴出されない
ようにし、濃淡差の付与や目地区切りを確実に、かつ簡
便に行うことができる。
【0057】また、噴出ノズルに対する塗料供給量の制
御手段として、送液手段を使用するようにしたため機械
的に劣化する部分が少なく、保守管理のインターバルを
延長させることができるので、長期間安定した稼働を行
うことができる。
【0058】また、噴出ノズルまたはその近傍に被塗装
面の凹凸を検出するセンサーを設け、制御部によりその
検出信号により噴出ノズルからの噴出量を制御するよう
にした場合は、被塗装板材が伸縮変形したり、或いは搬
送コンベアの搬送で位置ずれを生じた場合でも、塗装ず
れを生ずることなく高い意匠性の塗装を行うことができ
る。さらに、上記のような塗装方法および装置を使用す
るため、意匠性に優れた建材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用する実施形態からなる建材の製造
装置の概略図である。
【図2】噴出ノズルに取り付けたセンサーの電気信号特
性を示すグラフである。
【図3】同センサーの別の電気信号特性を示すグラフで
ある。
【図4】被塗装板材の表面について、その断面を示す説
明図である。
【図5】別の被塗装板材の表面について、その断面を示
す説明図である。
【図6】噴出ノズルに取り付けたセンサーの別の電気信
号特性を示すグラフである。
【図7】本発明の建材製造装置の一例を示す側面図であ
る。
【図8】図7の一部上面図である。
【図9】本発明における噴出ノズルの配列形態を例示す
る斜視図である。
【図10】本発明に適用する流体ノズル取り付け部分の
一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1:搬送コンベア 2:噴出ノズル 3:凸部 4:溝 5:計量部 6:ギアポンプ(送液手段) 9:塗料タンク 10:制御部 11:演算部 13:記憶部 14:乱数発生器 15:読み取り器 19:流体ノズル 21:エアー受け板 M:被塗装板材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 仁康 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状材を搬送し、該板状材の表面に塗料噴
    出ノズルから塗料を吹き付けて塗装する建材の製造方法
    において、前記塗料噴出ノズルからの塗料の噴出方向を
    変更せしめることを特徴とする建材の製造方法。
  2. 【請求項2】板状材を搬送し、該板状材の表面に塗料噴
    出ノズルから塗料を吹き付けて塗装する建材の製造方法
    において、前記塗料噴出ノズルからの塗料の噴出流を遮
    断せしめることを特徴とする建材の製造方法。
  3. 【請求項3】塗料タンクに連結された複数の噴出ノズル
    を板状材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンクに対す
    る前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル毎に送
    液手段を取り付け、各送液手段の塗料供給量を制御しな
    がら前記噴出ノズルから前記板状材の被塗装面に噴出す
    る凹凸面をもつ建材の製造方法であることを特徴とする
    請求項1または2記載の建材の製造方法。
  4. 【請求項4】板状材の搬送手段と、塗料を噴出させる塗
    料噴出ノズルとを有し、前記塗料噴出ノズルを板状材の
    被塗装面に対面させ、該噴出ノズルおよび/または被塗
    装面を移動させて前記板状材の表面を塗装する建材の製
    造装置において、前記塗料噴出ノズル出口近傍で塗料の
    噴出流方向を制御する塗料噴出方向制御手段を設けたこ
    とを特徴とする建材の製造装置。
  5. 【請求項5】前記塗料噴出方向制御手段が、流体ノズル
    により噴出流方向を制御するものであることを特徴とす
    る請求項4記載の建材の製造装置。
  6. 【請求項6】前記流体ノズルの噴出方向が可変にされて
    なることを特徴とする請求項5記載の建材の製造装置。
  7. 【請求項7】前記塗料噴出方向制御手段が、塗料の噴出
    流を遮断する遮蔽体によるものであることを特徴とする
    請求項4記載の建材の製造装置。
  8. 【請求項8】塗料タンクに連結された複数の噴出ノズル
    を建材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンクに対する
    前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル毎に送液
    手段を取り付け、各送液手段にそれぞれの塗料供給量を
    制御する制御部を接続した凹凸面をもつ建材の製造装置
    であることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載
    の建材の製造装置。
  9. 【請求項9】塗料タンクに連結された複数の噴出ノズル
    を建材の被塗装面に対面させ、前記塗料タンクに対する
    前記噴出ノズルの連結路の途中に各噴出ノズル毎に送液
    手段を取り付け、該送液手段と前記噴出ノズルとの連結
    路の途中で該噴出ノズルに近い部分に連結路断面積制御
    手段を取り付け、各送液手段と連結路断面積制御手段と
    のそれぞれの塗料供給量と連結路断面積とを連動して制
    御する制御部を接続した凹凸面をもつ建材の製造装置で
    あることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の
    建材の製造装置。
  10. 【請求項10】塗料噴出ノズルから噴出した塗料を対面
    する被塗装面に吹き付けて塗装する塗装方法において、
    前記塗料噴出ノズルから噴出された噴出流の噴出方向を
    変更せしめることを特徴とする塗装方法。
  11. 【請求項11】塗料噴出ノズルを被塗装面に対面させ、
    該噴出ノズルおよび/または被塗装面を移動させて塗装
    する塗装装置において、前記塗料噴出ノズル出口近傍で
    塗料の噴出流方向を制御する塗料噴出方向制御手段を設
    けたことを特徴とする塗装装置。
  12. 【請求項12】請求項1〜3のいずれかの製造方法によ
    って製造されたことを特徴とする建材。
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WO2009098940A1 (ja) * 2008-02-08 2009-08-13 Central Glass Company, Limited 塗布液の塗布装置および塗布方法
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