JPH1096869A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1096869A
JPH1096869A JP8250323A JP25032396A JPH1096869A JP H1096869 A JPH1096869 A JP H1096869A JP 8250323 A JP8250323 A JP 8250323A JP 25032396 A JP25032396 A JP 25032396A JP H1096869 A JPH1096869 A JP H1096869A
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signal
clock signal
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満男 東井
Koichi Takagi
幸一 高木
一 ▲高▼地
Hajime Takachi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 fθ補正を光学的手段を用いずに電気的に行
うことが可能な画像形成装置を実現する。 【解決手段】 基本クロック信号から所定の間隔でタイ
ミングの異なる複数の遅延信号を生成する遅延部と、基
本クロック信号の1クロックが遅延信号の何段に相当す
るかの遅延状態を検出する状態検出手段と、感光体面上
での走査速度を補正するfθ補正係数を備え、遅延状態
と基本クロック信号を参照し、fθ補正係数に基づいて
補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミン
グのデータを生成するfθ変換部と、補正クロック信号
の立ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータを参照
して、これらのタイミングに合致した遅延信号を選択す
るセレクタ部と、選択された遅延信号により補正クロッ
ク信号を生成するパルス発生部と、画像データをパルス
発生部からの補正クロック信号に従って出力するメモリ
と、補正クロック信号に従って画像データを変調するP
WM部と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、更に詳しくは、fθ補正を電気的に行う画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビームによる露光装置を備える静
電方式の画像形成装置においては、感光体上に形成され
る静電潜像の画像はレーザビームによる主走査と感光体
の移動(回転)に伴う副走査との合成によって形成され
る。
【0003】この場合、図14に示すように、レーザダ
イオード1からのレーザビームはポリゴンミラー2で主
走査方向にスキャンされ、回転する感光体4上に静電潜
像が形成される。また、インデックスセンサ5はレーザ
ビームのスキャン開始位置(先端)を検知するものであ
る。
【0004】ここに示すように、感光体の中央部と端部
とでは、感光体4に対するレーザビームの角度が違って
いる。このため、ポリゴンミラー2が一定の速度で回転
していても、感光体4の端部では中央部付近より主走査
速度が速くなる。すなわち、画像の端部が主走査方向に
伸びたものとなる。
【0005】このような現象を防止するため、ポリゴン
ミラー2で反射されたレーザビームの光路中にfθレン
ズ3を設けて、感光体4上で主走査速度が一定になるよ
うな補正(fθ補正)を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような補正を行
うfθレンズは、角度に応じて屈折率を変える必要があ
るため、レンズ面に複雑な形状が要求される。このた
め、fθレンズは非常に高価なものになる。
【0007】また、このfθ補正は非常に微妙なものあ
るため、レーザダイオード1からのレーザビームのタイ
ミングを1画素毎に電気的に補正することいったこと
は、通常のクロックより更に周波数が高いクロックが必
要になるため、実際には実現困難であった。このため、
今までは高価なfθレンズを使って補正を行わざるを得
なかった。
【0008】ところで、ポリゴンミラー2と感光体4と
の距離のズレ(製造時や調整時のズレや経時変化による
ズレ)が微妙ではあるが生じることがある。このような
場合、ポリゴンミラー2から一定の角度や速度でレーザ
ビームの走査を行っても、感光体4上では主走査速度が
一定量シフトすることになる。
【0009】この様子を図15において、感光体4の実
線位置での主走査Pと、破線位置での主走査P’とに示
す。ここに示すように、このような場合には感光体4の
全面にわたって主走査速度が速くなり、画像全体が主走
査方向に伸びる現象が発生する。しかし、このような問
題については今まで配慮されていなかった。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、第1の目的は、fθ補正を光学的
手段を用いずに電気的に行うことが可能な画像形成装置
を実現することである。
【0011】また、本発明の第2の目的は、ポリゴンミ
ラーと感光体との位置のズレに起因して生じる主走査速
度の変化を電気的に補正することが可能な画像形成装置
を実現することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する発
明は、以下の各項に記載されたように構成されたもので
ある。
【0013】請求項1に記載された発明は、画像信号
に応じて変調されたレーザ光をポリゴンミラーで走査し
て感光体上に潜像を形成する画像形成装置であって、基
本クロック信号から所定の間隔でタイミングの異なる複
数の遅延信号を生成する遅延部と、基本クロック信号の
1クロックが遅延信号の何段に相当するかにより前記遅
延部での遅延状態を検出する状態検出手段と、感光体面
上での走査速度を補正するためのfθ補正係数を備え、
前記遅延状態と基本クロック信号を参照して、fθ補正
係数に基づいて補正された補正クロック信号の立ち上が
りと立ち下がりのタイミングのデータを生成するfθ変
換部と、前記補正クロック信号の立ち上がりと立ち下が
りのタイミングのデータを参照して、これらのタイミン
グに合致した遅延信号を選択するセレクタ部と、このセ
レクタ部により選択された遅延信号により補正クロック
信号を生成するパルス発生部と、画像データを前記パル
ス発生部からの補正クロック信号に従って出力するデー
タ蓄積手段と、補正クロック信号に従って画像データを
変調して画像信号を生成するPWM部と、を備えたこと
を特徴とする画像形成装置である。
【0014】この画像形成装置の発明では、状態検出手
段での遅延状態の検出結果とfθ補正係数とから、補正
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングの
データが生成され、これらのタイミングに合致した遅延
信号がセレクタ部で選択され、選択された遅延信号から
補正クロック信号が生成される。そして、この補正クロ
ック信号と、データ蓄積手段からの補正クロック信号に
合致した画像データとにより、補正クロック信号に合致
してfθ補正が電気的になされた画像信号がPWM部で
生成される。
【0015】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0016】従って、fθ変換部は1クロック幅が何段
の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を参照
して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
ミングのデータを生成して出力している。
【0017】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。 請求項2に記載された発明は、画像信号に応じて変調
されたレーザ光をポリゴンミラーで走査して感光体上に
潜像を形成する画像形成装置であって、基本クロック信
号から、前記上位ビットに相当する所定の間隔でタイミ
ングの異なる複数の遅延信号を生成する第1の遅延部
と、基本クロック信号の1クロックが第1の遅延部から
遅延信号の何段に相当するかにより前記遅延部での遅延
状態を検出する状態検出手段と、感光体面上での走査速
度を補正するためのfθ補正係数を備え、前記遅延状態
と基本クロック信号を参照して、fθ補正係数に基づい
て補正された補正クロック信号の立ち上がりと立ち下が
りのタイミングのデータを生成するfθ変換部と、補正
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングの
データ上位ビットと下位ビットとに分離する分離部と、
この分離部からの上位ビットに応じて、前記遅延部から
の遅延信号に含まれるパルス開始位置及びパルス終了位
置の上位ビットに相当する遅延信号を選択する第1のセ
レクタ部と、前記上位ビットを参照して、これらのタイ
ミングに合致した第1の遅延部からの遅延信号を選択す
る第1のセレクタ部と、前記第1のセレクタ部からの遅
延信号について、前記下位ビットに相当する複数のタイ
ミングの異なる遅延信号を生成する第2の遅延部と、前
記下位ビットに応じて、補正クロック信号の立ち上がり
と立ち下がりとのタイミングで、前記第2の遅延部から
の遅延信号を選択する第2のセレクタ部と、この第2の
セレクタ部により選択された遅延信号により補正クロッ
ク信号を生成するパルス発生部と、画像データを前記パ
ルス発生部からの補正クロック信号に従って出力するデ
ータ蓄積手段と、補正クロック信号に従って画像データ
を変調して画像信号を生成するPWM部と、を備えたこ
とを特徴とする画像形成装置である。
【0018】この画像形成装置の発明では、状態検出手
段での遅延状態の検出結果とfθ補正係数とから、補正
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングの
データが生成される。
【0019】この立ち上がりと立ち下がりのタイミング
のデータは上位ビットと下位ビットとに分離され、これ
らのタイミングのデータの上位ビットから、これらのタ
イミングに合致した大まかな遅延信号が第1のセレクタ
部で選択される。
【0020】選択された遅延信号を下位ビット相当分遅
延させた第2の遅延信号を遅延信号を生成し、下位ビッ
トから、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりと
のタイミングに対応する遅延信号が第2のセレクタ部で
選択される。そして、選択された遅延信号から補正クロ
ック信号が生成される。
【0021】この補正クロック信号と、データ蓄積手段
からの補正クロック信号に合致した画像データとによ
り、補正クロック信号に合致してfθ補正が電気的にな
された画像信号がPWM部で生成される。
【0022】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0023】従って、fθ変換部は1クロック幅が何段
の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を参照
して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
ミングのデータを生成して出力している。
【0024】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。そし
て、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりとを示
すデータを上位ビットと下位ビットとに分離した状態で
遅延信号生成及びその選択を行っているため、精度を維
持しつつ回路規模を小さくすることができる。
【0025】例えば、パルス開始位置とパルス終了位置
とを示すデータが8ビットであった場合には、従来であ
ればAnsのディレイラインが256段必要であったのに
対し、この発明で6ビット+2ビットに分離した場合は
4Ansのディレイラインが64段とAnsのディレイライ
ンが4段×2で済むようになる。従って、回路規模を大
幅に縮小することが可能になる。
【0026】請求項3に記載された発明は、画像信号
に応じて変調されたレーザ光をポリゴンミラーで走査し
て感光体上に潜像を形成する画像形成装置であって、基
本クロック信号から所定の間隔でタイミングの異なる複
数の遅延信号を生成する遅延部と、基本クロック信号の
1クロックが遅延信号の何段に相当するかにより前記遅
延部での遅延状態を検出する状態検出手段と、感光体を
含む範囲をレーザ光が走査するに要する走査時間を検出
するセンサと、感光体面上での走査速度を補正するため
に、前記遅延状態と基本クロック信号を参照して、fθ
補正係数若しくは前記走査時間の少なくとも一方に基づ
いて補正された補正クロック信号の立ち上がりと立ち下
がりのタイミングのデータを生成するクロック変換部
と、前記補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの
タイミングのデータを参照して、これらのタイミングに
合致した遅延信号を選択するセレクタ部と、このセレク
タ部により選択された遅延信号により補正クロック信号
を生成するパルス発生部と、画像データを前記パルス発
生部からの補正クロック信号に従って出力するデータ蓄
積手段と、補正クロック信号に従って画像データを変調
して画像信号を生成するPWM部と、を備えたことを特
徴とする画像形成装置である。
【0027】この画像形成装置の発明では、fθ補正係
数若しくは検出された走査時間の少なくとも一方と状態
検出手段での遅延状態の検出結果とから、補正クロック
信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータが
生成され、これらのタイミングに合致した遅延信号がセ
レクタ部で選択され、選択された遅延信号から補正クロ
ック信号が生成される。
【0028】そして、この補正クロック信号と、データ
蓄積手段からの補正クロック信号に合致した画像データ
とにより、fθ補正若しくはポリゴンミラーと感光体と
の位置のズレに起因して生じる主走査速度の変化の補正
が電気的になされた画像信号がPWM部で生成される。
【0029】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0030】従って、クロック変換部は1クロック幅が
何段の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を
参照して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの
タイミングのデータを生成して出力している。
【0031】この結果、高周波クロックを必要とせず
に、fθ補正若しくはポリゴンミラーと感光体との位置
のズレに起因して生じる主走査速度の変化の補正が可能
になる。
【0032】請求項4に記載された発明は、上記乃
至に記載された画像形成装置において、前記遅延部の
遅延状態を熱により制御する熱制御手段を備え、この熱
制御手段は、遅延部で生成された複数の遅延信号の一部
を抽出し、抽出された遅延部の所定の位置の遅延出力が
所定の遅延時間を有するように段階的に熱制御を行う画
像形成装置である。
【0033】この画像形成装置の発明では、抽出された
一部の遅延信号(調整ポイント)の状態を検出し、段階
的な熱制御を行なって確定ポイントになるように制御す
ることで、従来のような単なる状態検出と比較した場
合、少ない検出情報で、より高い精度を実現することが
可能になる。また、検出情報が少ないことにより、処理
(制御)が迅速に行なえるようになる。
【0034】そして、このように確定ポイントに収束す
るように熱制御した上で、遅延信号の生成を実行するこ
とで、誤差を極めて小さく抑えることが可能になる。ま
た、積極的に熱を利用して制御を行っているので、経時
変化や環境温度の変化による熱の影響も吸収することが
できる。
【0035】請求項5に記載された発明は、上記乃
至に記載された画像形成装置において、状態検出手段
は、基本クロック信号若しくは任意の任意の信号の変化
タイミングにおいて、隣接する遅延信号の状態が異なる
箇所を検出することで遅延状態を検出することを特徴と
する画像形成装置である。
【0036】この画像形成装置の発明の状態検出部は、
基本クロック信号若しくは任意の信号の信号変化タイミ
ングにおいて隣接する遅延信号の状態が異なる箇所を検
出することで遅延段数を出力している。このように遅延
段数を利用することにより、補正クロック信号の立ち上
がりと立ち下がりのタイミングのデータを常に正確に生
成することが可能になる。
【0037】尚、信号変化タイミングを検出するために
用いる任意の信号とは、ある程度頻繁にタイミングが動
く信号であればよく、基本クロック信号以外にもインデ
ックス信号などを用いることが可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施例を詳細に説明する。 <第1の実施の形態例>図1は本発明の第1の実施の形
態例の画像形成装置の回路構成を示す構成図である。
【0039】この図1において、画像形成装置は、補正
クロック信号を生成する補正クロック信号生成部10
0、画像データを補正クロック信号に従って出力するデ
ータ蓄積手段を構成するメモリ200、補正クロック信
号に従って画像データを変調して画像信号を生成するP
WM部300、に大きく分けることができる。
【0040】遅延列部110は入力信号を所定の間隔ず
つ遅延させて複数の遅延信号を得るための、本発明の遅
延部を構成するディレイ素子群である。尚、ここで遅延
させる所定の間隔(遅延列部の1遅延素子の遅延時間)
については後述する。
【0041】状態制御部120は、前記遅延列部110
からの複数の遅延信号を受けて、これら遅延信号と基本
クロック(CLK)信号とをそれぞれ位相比較して、各
遅延信号のうちで基本クロック信号と特定の位相関係
(位相同期、又は、立ち上がりと立ち下がりとが一致)
になっているものの同期遅延段数Aを遅延状態として出
力する。
【0042】逓倍部130は基本クロック信号を所定倍
に逓倍する手段であり、この逓倍された逓倍クロック信
号と光学系の端部位置を示すインデックス信号とを参照
してカウンタ140がカウントを行う。
【0043】fθ変換部150は、感光体面上での走査
速度を補正するためのfθ補正係数を備え、前述した遅
延状態(同期遅延段数A)と逓倍クロック信号のカウン
ト結果を参照して、fθ補正係数に基づく補正クロック
信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータ
(立ち上がり用のデータB,立ち下がり用のデータC)
を遅延段数のディジタルデータとして生成するものであ
る。
【0044】すなわち、fθ変換部150は1クロック
幅が何段の遅延段になっているかの情報(同期遅延段数
A)を得て、この情報を参照して補正クロック信号の立
ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータを生成して
出力している。
【0045】セレクタ部161は、fθ変換部150か
らの補正クロック信号の立ち上がりのタイミングを示す
データBと、遅延列部110からの遅延信号Dとを受
け、データBに相当する遅延段数の遅延信号を選択して
外部に出力する選択手段である。
【0046】セレクタ部162は、fθ変換部150か
らの補正クロック信号の立ち下がりのタイミングを示す
データCと、遅延列部110からの遅延信号Dとを受
け、データCに相当する遅延段数の遅延信号を選択して
外部に出力する選択手段である。
【0047】パルス発生部170はセレクタ部161,
162で選択された立ち上がりと立ち下がりのタイミン
グの遅延信号から所望の幅のクロック信号(補正クロッ
ク信号)を生成するものである。例えば、立ち上がりの
タイミングの遅延信号を受けてセットされ、立ち下がり
のタイミングの遅延信号を受けてリセットされるR−S
型フリップフロップ等で構成されている。
【0048】<第1の実施の形態例の構成の詳細構成>
ここで、図1と共に概略構成を示した画像形成装置の各
部について更に細かく構成を説明する。
【0049】図2は遅延列部110によるディレイ素子
(ディレイモジュール)群の構成の一例を示した構成図
である。この遅延列部110においては、クロック信号
のデューティーが最終段までくずれないように、各段毎
に2個のインバータを接続することが好ましい。また、
各インバータの分岐数やファンアウト数を揃えて、各段
毎のばらつきを最少限に抑えるように構成することが好
ましい。
【0050】尚、ディレイ素子群はこれに限定されるも
のではなく、クロック信号に対して異なる遅延時間を有
する複数の遅延信号を発生させる構成であればよく、例
えばカウンタ等を利用することも可能である。
【0051】また、このディレイ素子群の段数に関して
特に制限はないが、各々のディレイ素子における遅延時
間が、温度変化等の環境変化によってtyp値に対して
1/3倍から3倍の範囲を変化する可能性があるため、
各々のディレイ素子の遅延時間の変化をも考慮して基準
信号を検出することができ、且つ所望の遅延時間が得ら
れるような段数をとっておくと安全である。
【0052】ここでは、基本クロック信号を15.75
MHzの場合を示す。この場合、1クロックは63.5
nsになる。また、この1クロックを画像の1ドットに対
応させ、かつ、この1ドットを256階調にパルス幅変
調する場合を想定する。
【0053】従って、その倍の精度を持たせるとして、
63.5×(1/256)×(1/2)=0.12nsの
遅延時間のディレイ素子を備えればよい。また、0.1
2nsのディレイ素子で63.5nsをカバーするために、
600段のディレイ素子DLxxx (DL000 〜DL599
)を用いた場合を例に示している。すなわち、ここで
は600段の範囲内で遅延が基本クロック信号の1周期
分になるようにしてある。
【0054】また、この0.12nsが形成される画像の
最小の階調の1/2の精度であるため、これ以上の細か
い補正は視認できなくなっている。そこで、この0.1
2nsを補正クロック信号を生成する際のステップとして
用いる。すなわち、本来であれば曲線となるべきfθ補
正特性を0.12ns毎の階段状の特性で近似することに
する。
【0055】以下、他の各部についても、この600段
のディレイ素子からの遅延信号に合わせた数値を用いて
説明を続ける。但し、ここで示す各数値はあくまでも一
例であり、使用する素子やその段数、更に要求される数
値に応じて各種の変形が可能である。
【0056】図3は状態制御部120の構成の一例を示
した構成図である。この状態制御部120は、前記遅延
列部110からの複数の遅延信号を受けて、遅延列部1
10からの遅延信号と基本クロック(CLK)信号とを
それぞれ比較して、各遅延信号のうちで基本クロック信
号と特定の位相関係(位相同期)になっているものの段
数(同期遅延段数)を状態検出出力として出力するもの
である。
【0057】このため、前述した遅延列部110からの
遅延信号Dと基本CLK信号とを各フリップフロップで
受け、更に、フリップフロップのQ出力と隣接するフリ
ップフロップの反転Q出力とを論理積したものを、検出
出力生成部121に入力している。
【0058】このような構成により、基本クロック信号
に一番近い遅延信号のアンド回路からHレベルのセレク
ト信号が出力されることとなり、他の全てのアンド回路
の出力ではLレベルの信号が出力される。そして、この
アンド回路のHレベルのセレクト信号を受けた検出出力
生成部121が、そのアンド回路の同期遅延段数(000
〜599 )のデータを出力する。
【0059】尚、このようなセレクト信号や同期遅延段
数Aを出力できる回路であれば、この図3の回路構成に
限定されるものではなく、フリップフロップを他のもの
に置換したり、論理を反転させたものでも、同様に実現
することができる。
【0060】すなわち、基本CLK信号の信号変化タイ
ミングにおいて、隣接する遅延信号の状態が異なる箇所
を検出することで、遅延状態(基本CLK信号に近いタ
イミングの遅延信号)を検出することが可能になってい
る。
【0061】尚、信号変化タイミングを検出するために
用いる任意の信号とは、ある程度頻繁にタイミングが動
く信号であればよく、基本クロック信号以外にもインデ
ックス信号などを用いることが可能である。
【0062】遅延信号が図4に示された状態であると
き、状態制御部120ではDL596 を受けたフリップフ
ロップとDL597 を受けたフリップフロップの反転出力
を受けるアンド回路の出力がHレベルになり、他のアン
ド回路はLレベルになる。従って、この図4に示す遅延
信号の状態では、検出出力生成部121は同期遅延段数
Aとして596を出力する。
【0063】図5はfθ補正の説明のための特性図であ
る。図5(a)はfθ補正が必要となるメカニズムを説
明するもので、横軸が感光体ドラム面での位置を示し、
縦軸がレーザビームの各位置での主走査速度を示してい
る。
【0064】この図5(a)に示すように、感光体の端
部にいくに従って主走査速度が上昇している。発明者の
実験によれば、ドラム中央での速度を1.0とすれば、
ドラム端部では1.07の速度であった。
【0065】また、図5(b)はfθ補正係数を示すも
ので、上述した主走査速度の変化を抑えるための補正係
数である。ここで、ドラム中央部を1.0とすれば、ド
ラム端部では(1/1.07)=0.93である。
【0066】すなわち、ドラム端部にいくに従って主走
査速度を低下させるようにクロック信号のパルス幅を狭
めることで、従来のfθレンズと同等な効果が得られる
ようになる。
【0067】このため、fθ変換部150では、この図
5(b)に示すような主走査位置と補正係数のデータを
備えている。そして、基本クロック信号(又はその逓倍
された逓倍クロック信号)を参照して補正係数のデータ
に従って、各主走査位置でのクロック信号の立ち上がり
のタイミングと立ち下がりのタイミングを生成し、この
補正係数のデータについて、前述した同期遅延段数Aを
乗じることで、基本クロック信号の何段目を用いれば良
いかのデータ(立ち上がり用のデータB,立ち下がり用
のデータC)を生成する。
【0068】図6はセレクタ部161の構成の一例を示
す構成図である。尚、セレクタ部162も同一な構成に
なっているため、重複した説明は省略する。このセレク
タ部161は立ち上がりのタイミングのデータBからセ
レクト信号を発生するセレクト信号発生部161Aと、
セレクト信号と遅延信号とを受けて選択された遅延信号
を出力する論理回路群から構成されている。
【0069】ここでは、立ち上がりのタイミングを示す
データBを受けてセレクト信号発生部161Aがセレク
ト信号を発生する。そして、このセレクト信号と遅延信
号(DL000 〜DL599 )とをそれぞれのアンド回路が
受け、各アンド回路の出力をオア回路で受けるように構
成してある。このような構成により、データBに応じて
立ち上がりのタイミングに相当する遅延信号が外部に出
力される。
【0070】尚、ここでは、アンド回路とオア回路との
論理回路群により構成した場合を例示しているが、この
例に限定されるものではなく、論理を変更して構成する
ことが可能である。
【0071】<第1の実施の形態例の動作>ここで、第
1の実施の形態例の画像形成装置の動作について図7及
び図8のタイムチャートを参照して説明する。
【0072】状態制御部120は、遅延列部110の遅
延状態について同期遅延段数Aを求める。すなわち、状
態制御部120において遅延信号と基本クロック信号と
を比較し、丁度1クロック分の遅延が発生している遅延
信号の段数(同期遅延段数)Aを求める。遅延列部11
0では温度変化や電源電圧の変化などで遅延時間が変化
する可能性があるので、画像形成装置の動作中は状態検
出を続ける。
【0073】また、画像形成を実行する際にはカウンタ
140がインデックス信号と逓倍クロック信号を参照し
てカウント値をfθ変換部150に供給する。従って、
fθ変換部150には、同期遅延段数A,カウント値及
び基本クロック信号が供給されている。そこで、fθ変
換部150は以上の情報を参照して、補正クロック信号
の立ち上がりのタイミングのデータBと立ち下がりのタ
イミングのデータCを生成して出力する。
【0074】セレクタ部161では補正クロック信号の
立ち上がりのタイミングのデータBに相当する遅延信号
を選択してセット(S)信号としてパルス発生部170
に供給する(図7(a))。
【0075】また、これと略同時に、セレクタ部162
では補正クロック信号の立ち下がりのタイミングのデー
タCに相当する遅延信号を選択してリセット(R)信号
としてパルス発生部170に供給する(図7(b)
)。
【0076】そして、パルス発生部170は、以上のS
信号とR信号との立ち上がり間にHレベルになるパルス
を生成して、補正クロック信号(fθ補正クロック信
号)として出力する(図7(c))。
【0077】そして、セレクタ部161では次の補正ク
ロック信号の立ち上がりのタイミングのデータBに相当
する遅延信号を選択してセット(S)信号としてパルス
発生部170に供給する(図7(a))。
【0078】そして、パルス発生部170は、以上のS
信号()の立ち上がりと同時にHレベルになるパルス
を生成して、補正クロック信号(fθ補正クロック信
号)として出力する(図7(c))。
【0079】以上のような動作を繰り返して、ドラム端
部における幅の短いパルス、ドラム中央部における端部
より幅の広いパルスを生成する。尚、基本クロック信号
と補正クロック信号とのパルス幅を比較すると、図8
(a)及び(b)に示すようになる。
【0080】尚、メモリ200において、以上の補正ク
ロック信号に従って画像データを読み出すため、補正ク
ロック信号(図8(b))と画像データ(図8(c))
とは一致したタイミングになる。
【0081】この補正クロック信号と、メモリ200か
らの補正クロック信号に合致した画像データとにより、
補正クロック信号に合致してfθ補正が電気的になされ
た画像信号がPWM部300で生成される。従って、感
光体ドラム上の主走査のレーザビームは光学的なfθレ
ンズを用いなくとも、予めfθ補正がなされた状態にな
る。
【0082】このように、同期遅延段数Aとfθ補正係
数とからクロック幅が変化するパルスを生成すること
で、電気的にfθ補正が可能な補正クロック信号を生成
することできる。
【0083】この場合、遅延列部110の遅延時間が何
等かの理由により変動した場合でも、その際の同期遅延
段数Aを正確に求めているため、立ち上がりのタイミン
グと立ち下がりのタイミングとを正確に生成することが
可能であり、fθ補正を確実に行える補正クロック信号
を生成できる。
【0084】また、ここに示した画像形成装置では、ア
ナログ回路を一切使用することがないため、調整が不要
であるため安定した性能を維持することができ、また、
回路を廉価に構成することが可能になる。
【0085】<第1の実施の形態例の第1の変形例>図
9は前述した図1で示した第1の実施の形態例について
の第1の変形例の構成を示す構成図である。
【0086】この図9に示すものは、分離部151にお
いて、パルス立ち上がりのタイミングのデータB及びパ
ルス立ち下がりのタイミングのデータCを上位ビットB
1,C1と下位ビットB2,C2に分離し、遅延信号の
生成及び選択を上位ビットと下位ビットとに従って2段
階に行うことを特徴としている。
【0087】ここでは、データB,Cが8ビット(25
6段階)である場合を例にして説明を行う。尚、このビ
ット数に限られるものではない。また、この8ビット
を、上位6ビットと下位2ビットとに分離する場合
[6:2]を例にして説明を行う。
【0088】この実施の形態例の遅延列部110は、上
述した上位ビットに対応して遅延信号を生成するもので
ある。また、遅延列部111,112は、上述した下位
ビットに対応して、既に上位ビットで生成された遅延信
号を更に細かく遅延させるものである。
【0089】すなわち、8ビットの精度で遅延信号を生
成する場合に、前述の実施の形態例ではディレイライン
を256段設ける必要がある。尚、ここでは、仮に夫々
1nsのディレイラインを設けた場合を想定する。
【0090】これに対し、本実施の形態例で[6:2]
にビット分離した場合は、遅延列部110では上位6ビ
ット分の4nsのディレイラインを64段、遅延列部11
1,112では下位2ビット分の1nsのディレイライン
を4段(但し、立ち上がり用と立ち下がり用とのため合
計2個)を設ければ良い。
【0091】尚、このような分離に限られるものではな
く、[7:1]や[5:3]のようにしても良い。例え
ば、本実施の形態例で[5:3]にビット分離した場合
は、遅延列部110では上位5ビット分の8nsのディレ
イラインを32段、遅延列部111,112では下位3
ビット分の1nsのディレイラインを8段(但し、立ち上
がり用と立ち下がり用とのため合計2個)を設ければ良
い。
【0092】すなわち、遅延列部110については、上
位ビットに基づいて大まかに粗く遅延された遅延信号を
生成し、この粗く遅延された遅延信号を下位ビットに基
づいて細かく遅延させることを特徴としている。
【0093】<第1の実施の形態例の第1の変形例の動
作>状態制御部120は、遅延列部110の遅延状態に
ついて同期遅延段数Aを求める。すなわち、状態制御部
120において遅延信号と基本クロック信号とを比較
し、丁度1クロック分の遅延が発生している遅延信号の
段数(同期遅延段数)Aを求める。遅延列部110では
温度変化や電源電圧の変化などで遅延時間が変化する可
能性があるので、画像形成装置の動作中は状態検出を続
ける。
【0094】また、画像形成を実行する際にはカウンタ
140がインデックス信号と逓倍クロック信号を参照し
てカウント値をfθ変換部150に供給する。従って、
fθ変換部150には、同期遅延段数A,カウント値及
び基本クロック信号が供給されている。そこで、fθ変
換部150は以上の情報を参照して、補正クロック信号
の立ち上がりのタイミングのデータBと立ち下がりのタ
イミングのデータCを生成して出力する。
【0095】分離部151において、パルス立ち上がり
のタイミングのデータBを上位ビットB1と下位ビット
B2とに分離する。また、同様にして、分離部151に
おいて、パルス立ち下がりのタイミングのデータCを上
位ビットC1と下位ビットC2とに分離する。
【0096】セレクタ部161では補正クロック信号の
上位ビットB1から大まかな(上述の[6:2]の例で
は4ns毎)遅延信号から遅延信号B1を求める。同様に
して、セレクタ部162では補正クロック信号の上位ビ
ットC1から大まかな(上述の[6:2]の例では4ns
毎)遅延信号から遅延信号C1を求める。
【0097】更に、遅延列部111で遅延信号B1は下
位ビット相当分の細かな遅延を与えられ、遅延列部11
2で遅延信号C1は下位ビット相当分の遅延を与えられ
る。上述した下位2ビットの例では、1ns毎の遅延信号
になる。
【0098】そして、第2のセレクタ部を構成するセレ
クタ部163で、下位ビットB2に基づいて遅延信号B
12を選択する。また、第2のセレクタ部を構成するセレ
クタ部164で、下位ビットC2に基づいて遅延信号C
12を選択する。
【0099】そこで、パルス発生部170が、遅延信号
B12の立ち上がりから遅延信号C12の立ち上がりまでの
幅を有するパルスを生成することで、所望の補正クロッ
ク信号を生成することができる。尚、このパルス発生部
170については前述した実施の形態例と同じものを用
いることができる。
【0100】このようにして生成した補正クロック信号
と、メモリ200からの補正クロック信号に合致した画
像データとにより、補正クロック信号に合致してfθ補
正が電気的になされた画像信号がPWM部300で生成
される。従って、感光体ドラム上の主走査のレーザビー
ムは光学的なfθレンズを用いなくとも、予めfθ補正
がなされた状態になる。
【0101】このように、同期遅延段数Aとfθ補正係
数とからクロック幅が変化するパルスを2段階の遅延と
選択とで生成することで、電気的にfθ補正が可能な補
正クロック信号を生成することできる。
【0102】この場合、遅延列部110の遅延時間が何
等かの理由により変動した場合でも、その際の同期遅延
段数Aを正確に求めているため、立ち上がりのタイミン
グと立ち下がりのタイミングとを正確に生成することが
可能であり、fθ補正を確実に行える補正クロック信号
を生成できる。尚、遅延列部111,112について
は、段数が極めて小さいために誤差が累積することもな
く、影響は極めて小さい。
【0103】また、ここに示した画像形成装置では、ア
ナログ回路を一切使用することがないため、調整が不要
であるため安定した性能を維持することができ、また、
回路を廉価に構成することが可能になる。
【0104】また、遅延信号の生成及び選択を上位ビッ
トと下位ビットとに従って2段階に行うことで、ディレ
イラインの素子数を減らすことができ、回路規模を小さ
くすることが可能になる。
【0105】この場合、最終的に得たい精度の細かな遅
延時間のディレイラインは下位ビット分だけで良く、ま
た、上位ビット分のディレイラインも下位ビット倍の粗
い遅延時間で済むようになる。
【0106】すなわち、1nsのディレイラインを256
段必要とすべきものが、1nsのディレイライン4段(下
位2ビット分)を2個と、4ns(1nsに対して下位2ビ
ット分の乗数)のディレイライン64段(上位6ビット
分)で済むようになる。このため、細かな遅延時間のデ
ィレイラインが少なくて済むため、廉価に構成すること
ができるようになる。
【0107】<第1の実施の形態例の第2の変形例>ま
た、この第1の実施の形態例,第1の実施の形態例の第
1の変形例の画像形成装置において、遅延列部に対して
熱制御を行うことが可能である。
【0108】すなわち、図10に示したように、状態制
御部120の一部の遅延信号から予め設定した状態にな
るような制御のための調整ポイントの状態を段階的に示
すセレクト信号SLxxx (SLa-2 ,SLa-1 ,SLa
,SLa+1 ,SLa+2 を生成するようにし、これによ
って段階的な熱制御信号HCONT を熱制御部180が生成
し、この熱制御信号HCONT により熱生成部190が熱を
発生させるよう構成すれば良い。
【0109】ここで、図10と共に概略構成を示した画
像形成装置の各部について更に細かく構成を説明する。
図11は状態制御部120の構成の一例を示した構成図
である。この状態制御部120は、単なる状態検出では
なく、予め設定した状態になるような制御のための調整
ポイントの状態を段階的に示すセレクト信号SLxxx
(SLa-2 ,SLa-1 ,SLa ,SLa+1 ,SLa+2 を
生成するものである。
【0110】すなわち、状態制御部120では、図3で
説明した同期遅延段数Aの生成とは別に、DL100 付近
(DL099 〜DL102 ),DL000 ,DL199 といった
遅延列部110からの一部分を抽出して、熱制御のため
の状態制御を行うようにしている。
【0111】ここに示す例では、597段(DL596 )
で遅延が1クロック分に相当するものを想定しており、
DL596 付近で調整のための検出を行う例を示した。
尚、他の段で1クロック分の遅延を得るような構成にす
ることも可能である。
【0112】従って、従来のような単なる状態検出と比
較した場合、少ない検出情報で、より高い精度を実現す
ることが可能になっている。この図11に示す例では、
3つの予め設定した状態(確定,微調整,粗調整)を想
定してあり、1つの確定ポイント(SLa )と、確定ポ
イントの両側に隣接した微調整ポイント(SLa-1 ,S
La+1 )と、更にその微調整ポイントの両外側に隣接し
た粗調整ポイント(SLa-2 ,SLa+2 )と、を備えて
いる。
【0113】そして、前述した遅延列部110からの遅
延信号と外部からの基本CLK信号を各フリップフロッ
プで受け、更に、フリップフロップのQ出力と隣接する
フリップフロップの反転Q出力とを論理積したものを、
各ポイント(確定ポイント,微調整ポイント,粗調整ポ
イント)として出力している。
【0114】このような構成により、トリガ信号に一番
近い遅延信号のポイントにHレベルのセレクト信号が出
力されることとなり、他の全てのポイントではLレベル
の信号が出力される。
【0115】尚、このようなセレクト信号SLを出力で
きる回路であれば、この図11の回路構成に限定される
ものではなく、フリップフロップを他のものに置換した
り、論理を反転させたものでも、同様に実現することが
できる。
【0116】すなわち、基本CLK信号の信号変化タイ
ミングにおいて、隣接する遅延信号の状態が異なる箇所
を検出することで、遅延状態(基本CLK信号に近いタ
イミングの遅延信号)を検出することが可能である。
【0117】尚、信号変化タイミングを検出するために
用いる任意の信号とは、ある程度頻繁にタイミングが動
く信号であればよく、基本クロック信号以外にもインデ
ックス信号などを用いることが可能である。
【0118】そして、この状態制御部120からのセレ
クト信号を受けて、対応する熱制御信号HCONT (微調整
(アップ/ダウン),確定(調整維持),粗調整(アッ
プ/ダウン))を熱制御部180が生成する。
【0119】図12は熱生成部190の構成を示す構成
図である。この熱生成部190は、上述した熱制御信号
HCONT に応じて稼働率を変えた駆動を行って効率的に熱
を発生させる回路であり、多ビットのシフトレジスタ,
カウンタ,インバータチェーン等が考えられる。ここで
は、フリップフロップによるシフトレジスタを用いた構
成を例示するものとし、F/F部191と稼働率制御部
192とを備えている。
【0120】すなわち、ここに一例として示す熱生成部
190は、イネーブル端子を有し、稼動することで熱を
発生させる複数段のフリップフロップで構成されたF/
F部191と、熱制御信号を受けてF/F部191の稼
働率を制御する稼働率制御部192とから構成されてい
る。
【0121】ここでは、効率良く熱を発生させることが
できる回路であることが望ましく、フリップフロップに
よるものを例示したが、他の構成であっても良い。ま
た、稼働率を制御することで、どの程度の熱を発生し、
また、どの程度の遅延が得られるかを予め求めておき、
適した段数で構成することが必要である。
【0122】<熱生成部190で生成する熱に対する考
察>ここで、熱生成部190での熱量と、遅延列部11
0での遅延との関係について説明する。
【0123】半導体素子の遅延変動の要因としては、温
度,電源電圧,プロセスのばらつきなどが考えられる。
このうちの温度について制御することに着目した。すな
わち、温度が高いほど自由電子の動きが鈍くなる性質に
鑑み、許容されている温度の範囲内で制御を行うこと
で、所望の遅延状態に制御することを目的としている。
【0124】ここで、立ち上がりに要する時間tPLH と
立ち下がりに要する時間tPHL とについて考える。尚、
温度係数をKT ,電源電圧係数をKU ,プロセス係数を
KPとする。 ミニマム条件における立ち上がり時間tPLH :tPLH(mi
n)=tPLH(typ)×KT ×KU ×KP(min) ミニマム条件における立ち下がり時間tPHL :tPHL(mi
n)=tPHL(typ)×KT ×KU ×KP(min) マキシマム条件における立ち上がり時間tPLH :tPLH
(max)=tPLH(typ)×KT ×KU ×KP(max) マキシマム条件における立ち下がり時間tPHL :tPHL
(max)=tPHL(typ)×KT ×KU ×KP(max) 以上の立ち上がり時間及び立ち下がり時間は半導体の特
性として認識されており、製造時には各種変動を考慮し
て設計が行なわれている。
【0125】次に、本発明で注目した熱による遅延変動
を計算により求めてみる。一例として、ここでは、0.
8μmCMOSシリコンゲートアレイ2層AI配線プロ
セスQFPパッケージの場合について計算する。
【0126】このQFPパッケージのフリップフロップ
を60MHzで連続動作させた場合の消費電力Pは、 P=Σ{(動作周波数[MHz])×(ゲート数)×(動作率)×4.5} =60×5×1×4.5 =1.35mW 次に、この消費電力によって発生する熱(温度上昇)T
は、マスタ,パッケージの熱抵抗をθjaとした場合、 T=(θja[°C/W])×(P[W]) =54×0.00135 =0.073°C 次に、1°Cあたりの温度係数KT1は、 KT1=0.0026 であるので、フリップフロップ100段における発熱T
100 は、 T100 =7.3°C その発熱時の温度係数KT7.3は、 KT7.3=0.01898 従って、この状態における遅延列部A100段の遅延増
加量t100 は、 t100 =t(typ100)×Kt7.3 =(0.1[nS]×100[段])×0.01898 =0.1898nS 尚、この値はパッケージの温度上昇に対する遅延増加を
示しているので、デバイス内部における遅延増加量は上
記の値より大きい可能性がある。
【0127】このような熱による遅延増加量を基準にし
て、必要な遅延量とF/F部191の稼働率とを予め求
めておいて、熱制御信号に応じて稼働率制御部192が
F/F部191の稼働率を制御することで、遅延列部1
10における遅延量を所望量に近づけるように制御する
ことが、本実施の形態例の特徴となる。
【0128】尚、この発熱については2つの制御方向
(遅延増加/遅延減少)が存在しているので、予め一定
量の熱を発生させておいて、この熱を増加させたり減少
させたりすることで対処すれば良い。
【0129】尚、この実施の形態例では電子回路の稼動
により発熱を制御するが、吸熱を制御できる素子を用い
ることも可能である。吸熱による場合には、遅延列部1
10の動作により発生する熱を吸収する量を制御すれば
良い。
【0130】<第1の実施の形態例の第2の変形例の動
作>まず、初期状態では熱生成部190は予め定められ
た熱を発生する。この状態で遅延列部110から抽出さ
れた一部の遅延信号を受けた状態制御部120は、トリ
ガ信号に最も近い遅延信号の位置を示すセレクト信号S
Lxxx を発生する。
【0131】そして、このセレクト信号SLxxx に従っ
て、予め設定した所定の遅延状態になるような熱制御信
号HCONT を熱制御部180が発生して熱生成部190に
対して供給する。
【0132】すなわち、まず所定の遅延状態を示す確定
ポイントのセレクト信号(SLa )になっているかを調
べ、確定ポイントであれば熱生成の状態を維持するよう
な熱制御信号HCONT を生成する。
【0133】また、所定の遅延状態から若干ずれた状態
を示す微調整ポイントのセレクト信号(SLa-1 ,SL
a+1 )になっているかを調べ、微調整ポイントであれば
熱生成の状態を微調整するような熱制御信号HCONT を生
成する。
【0134】そして、確定ポイントでも微調整ポイント
でもなければ、所定の遅延状態からかなりずれた状態を
示す粗調整ポイントのセレクト信号(SLa-2 ,SLa+
2 )が発生している状態であるため、熱生成の状態を粗
調整するような熱制御信号HCONT を生成する。
【0135】このように、調整ポイントの状態を検出
し、粗調整,微調整,確定の3種類の熱制御を行なって
確定ポイントになるように制御することで、従来のよう
な単なる状態検出と比較した場合、少ない検出情報で、
より高い精度の遅延制御を実現することが可能になる。
【0136】また、以上の場合は、遅延信号DL597 付
近に収束するような熱制御であったが、他の遅延信号に
集束するような熱制御も可能である。また、複数の確定
ポイントを設けることも可能である。
【0137】この時間測定回路の実施の形態例では、抽
出された一部の遅延信号(調整ポイント)の状態を検出
し、段階的な熱制御を行なって確定ポイントになるよう
に制御することで、従来のような単なる状態検出と比較
した場合、少ない検出情報で、より高い精度を実現する
ことが可能になる。また、検出情報が少ないことによ
り、処理(制御)が迅速に行なえるようになる。
【0138】この結果、同期遅延段数Aが安定すること
になり、より正確な位相の遅延信号が得られるようにな
る。そして、このように確定ポイントに収束するように
熱制御した上で、PWMを実行することで、誤差を極め
て小さく抑えることが可能になる。また、積極的に熱を
利用して制御を行っているので、経時変化や環境温度の
変化による熱の影響も吸収することができる。
【0139】このようにして熱制御を実行した状態で、
補正クロック信号を生成することにより、同期遅延段数
Aを参照してfθ補正のためのタイミングのデータを生
成する前述の実施の形態例よりも更に精度の高い補正ク
ロック信号の生成を行うことが可能になる。
【0140】 <第1の実施の形態例により得られる効果> 上述した画像形成装置の実施の形態例では、状態検出
手段での遅延状態の検出結果とfθ補正係数とから、補
正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミング
のデータが生成され、これらのタイミングに合致した遅
延信号がセレクタ部で選択され、選択された遅延信号か
ら補正クロック信号が生成される。そして、この補正ク
ロック信号と、データ蓄積手段からの補正クロック信号
に合致した画像データとにより、補正クロック信号に合
致してfθ補正が電気的になされた画像信号がPWM部
で生成される。
【0141】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0142】従って、fθ変換部は1クロック幅が何段
の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を参照
して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
ミングのデータを生成して出力している。
【0143】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。 上述した画像形成装置の第1変形例の実施の形態例で
は、状態検出手段での遅延状態の検出結果とfθ補正係
数とから、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がり
のタイミングのデータが生成される。この立ち上がりと
立ち下がりのタイミングのデータは上位ビットと下位ビ
ットとに分離され、これらのタイミングのデータの上位
ビットから、これらのタイミングに合致した大まかな遅
延信号が第1のセレクタ部で選択される。
【0144】選択された遅延信号を下位ビット相当分遅
延させた第2の遅延信号を遅延信号を生成し、下位ビッ
トから、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりと
のタイミングに対応する遅延信号が第2のセレクタ部で
選択される。そして、選択された遅延信号から補正クロ
ック信号が生成される。この補正クロック信号と、デー
タ蓄積手段からの補正クロック信号に合致した画像デー
タとにより、補正クロック信号に合致してfθ補正が電
気的になされた画像信号がPWM部で生成される。
【0145】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0146】従って、fθ変換部は1クロック幅が何段
の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を参照
して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
ミングのデータを生成して出力している。
【0147】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。そし
て、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりとを示
すデータを上位ビットと下位ビットとに分離した状態で
遅延信号生成及びその選択を行っているため、精度を維
持しつつ回路規模を小さくすることができる。
【0148】例えば、パルス開始位置とパルス終了位置
とを示すデータが8ビットであった場合には、従来であ
ればAnsのディレイラインが256段必要であったのに
対し、この発明で6ビット+2ビットに分離した場合は
4Ansのディレイラインが64段とAnsのディレイライ
ンが4段×2で済むようになる。従って、回路規模を大
幅に縮小することが可能になる。
【0149】上述した画像形成装置の第2変形例の実
施の形態例では、抽出された一部の遅延信号(調整ポイ
ント)の状態を検出し、段階的な熱制御を行なって確定
ポイントになるように制御することで、従来のような単
なる状態検出と比較した場合、少ない検出情報で、より
高い精度を実現することが可能になる。また、検出情報
が少ないことにより、処理(制御)が迅速に行なえるよ
うになる。
【0150】そして、このように確定ポイントに収束す
るように熱制御した上で、PWMを実行することで、誤
差を極めて小さく抑えることが可能になる。また、積極
的に熱を利用して制御を行っているので、経時変化や環
境温度の変化による熱の影響も吸収することができる。
【0151】この画像形成装置の実施の形態例の状態
検出部は、信号変化タイミングにおいて隣接する遅延信
号の状態が異なる箇所を検出することで遅延段数を出力
しており、この遅延段数を利用することにより所望の位
相を正確に決定,選択することが可能になる。
【0152】尚、従来の光学的なfθレンズでは、主
目的のfθ補正の他に焦点補正も副次的に行っていた
が、以上の各実施の形態例及び変形例ではfθ補正のみ
を行うようにしている。従って、焦点補正については別
の光学的な手段を設ければ良い。この場合、焦点補正の
レンズはfθ補正を行う必要がないため、廉価に構成す
ることが可能である。
【0153】<第2の実施の形態例>図13は本発明の
第2の実施の形態例の画像形成装置の回路構成を示す構
成図である。
【0154】この図13において、前述した第1の実施
の形態例及びその変形例と異なる部分は、インデックス
センサ5A及び5Bを備えていて、レーザビームのスキ
ャン開始位置(先端)及び終了位置(後端)を検知す
る。
【0155】また、カウンタ140は、逓倍クロック信
号と光学系の両端部位置を示すインデックス信号とを参
照して通常のカウントと走査時間のカウントとを行う。
そして、上述のfθ変換部150に代えてクロック変換
部150Aを備えている。尚、残余の部分の構成は同一
なものであるため、重複した説明は省略する。
【0156】この第2の実施の形態例の画像形成装置で
は、上述したfθ補正の他に、図15で説明を行ったポ
リゴンミラー2と感光体4との距離のズレ(製造時や調
整時のズレや経時変化によるズレ)に起因して生じる感
光体4上での主走査速度の変化(シフト)を補正するこ
とが可能である。
【0157】すなわち、カウンタ140が2つのインデ
ックスセンサ5A及び5Bからの検知結果を受けて走査
時間のカウントを行って、感光体4上の所定の範囲をレ
ーザ光が走査するに要する走査時間を算出する。
【0158】ポリゴンミラー2が一定の速度で回転して
いてfθ補正がなされていれば、この走査時間を監視す
ることで上述した主走査速度のシフトを発見することが
可能である。
【0159】例えば、インデックスセンサ5A及び5B
で検出される理想的な走査時間がTである場合に、実際
の走査時間がtであった場合には、全体にパルス周期を
t/T倍した補正クロックを生成すれば良いことにな
る。
【0160】そこで、この走査時間が一定になるよう
に、クロック変換部150Aが補正クロック信号の立ち
上がりのタイミングのデータBと立ち下がりのタイミン
グのデータCを生成して出力する。これ以後の動作につ
いては、上述した第1の実施の形態例及びその変形例と
同じである。
【0161】尚、このポリゴンミラー2と感光体4との
距離のズレに起因して生じる感光体4上での主走査速度
の変化(シフト)を補正するには、同時若しくは別個に
fθ補正がなされていることが好ましい。従って、クロ
ック変換部150Aは、上述した第1の実施の形態例の
fθ補正をも並行して行えばよい。また、クロック変換
部150Aがfθ補正を行わずに、光学的なfθレンズ
を用いてもよい。
【0162】従って、この第2の実施の形態例の画像形
成装置によれば、高周波クロックを必要とせずに、fθ
補正若しくはポリゴンミラーと感光体との位置のズレに
起因して生じる主走査速度の変化の補正が可能になる。
【0163】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば以下のような効果が得られる。 請求項1記載の画像形成装置の発明では、状態検出手
段での遅延状態の検出結果とfθ補正係数とから、補正
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングの
データが生成され、これらのタイミングに合致した遅延
信号がセレクタ部で選択され、選択された遅延信号から
補正クロック信号が生成される。そして、この補正クロ
ック信号と、データ蓄積手段からの補正クロック信号に
合致した画像データとにより、補正クロック信号に合致
してfθ補正が電気的になされた画像信号がPWM部で
生成される。
【0164】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0165】従って、fθ変換部は1クロック幅が何段
の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を参照
して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
ミングのデータを生成して出力している。
【0166】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。 請求項2記載の画像形成装置の発明では、状態検出手
段での遅延状態の検出結果とfθ補正係数とから、補正
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングの
データが生成され、これらのタイミングのデータの上位
ビットから、これらのタイミングに合致した大まかな遅
延信号が第1のセレクタ部で選択される。そして、選択
された遅延信号を下位ビット相当分遅延させた第2の遅
延信号を遅延信号を生成し、下位ビットから、補正クロ
ック信号の立ち上がりと立ち下がりとのタイミングに対
応する遅延信号が第2のセレクタ部で選択される。そし
て、選択された遅延信号から補正クロック信号が生成さ
れる。
【0167】この補正クロック信号と、データ蓄積手段
からの補正クロック信号に合致した画像データとによ
り、補正クロック信号に合致してfθ補正が電気的にな
された画像信号がPWM部で生成される。
【0168】この結果、fθ補正係数に準拠した補正ク
ロック信号が生成され、光学的なfθレンズや高周波ク
ロックを必要とせずに、fθ補正が可能になる。そし
て、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりとを示
すデータを上位ビットと下位ビットとに分離した状態で
遅延信号生成及びその選択を行っているため、精度を維
持しつつ回路規模を小さくすることができる。
【0169】請求項3に記載された画像形成装置の発
明では、fθ補正係数若しくは検出された走査時間の少
なくとも一方と状態検出手段での遅延状態の検出結果と
から、補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタ
イミングのデータが生成され、これらのタイミングに合
致した遅延信号がセレクタ部で選択され、選択された遅
延信号から補正クロック信号が生成される。
【0170】そして、この補正クロック信号と、データ
蓄積手段からの補正クロック信号に合致した画像データ
とにより、fθ補正若しくはポリゴンミラーと感光体と
の位置のズレに起因して生じる主走査速度の変化の補正
が電気的になされた画像信号がPWM部で生成される。
【0171】ここで、状態検出が検出する遅延状態と
は、例えば、遅延信号の何段目(s段目)で丁度1クロ
ックの遅延が得られるかを言う。すなわち、1クロック
幅が遅延信号の何段に相当するかを意味している。
【0172】従って、クロック変換部は1クロック幅が
何段の遅延段になっているかの情報を得て、この情報を
参照して補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの
タイミングのデータを生成して出力している。
【0173】この結果、高周波クロックを必要とせず
に、fθ補正若しくはポリゴンミラーと感光体との位置
のズレに起因して生じる主走査速度の変化の補正が可能
になる。
【0174】請求項4記載の画像形成装置の発明で
は、抽出された一部の遅延信号(調整ポイント)の状態
を検出し、段階的な熱制御を行なって確定ポイントにな
るように制御することで、従来のような単なる状態検出
と比較した場合、少ない検出情報で、より高い精度の遅
延信号を実現することが可能になる。また、熱制御のた
めの検出情報が少ないことにより、処理(制御)が迅速
に行なえるようになる。
【0175】そして、このように確定ポイントに収束す
るように熱制御した上で、遅延信号及び補正クロック信
号の生成を実行することで、誤差を極めて小さく抑える
ことが可能になる。また、積極的に熱を利用して制御を
行っているので、経時変化や環境温度の変化による熱の
影響も吸収することができる。
【0176】請求項5記載の画像形成装置の発明の状
態検出部は、所定の信号の変化タイミングにおいて隣接
する遅延信号の状態が異なる箇所を検出することで遅延
段数を出力しており、この遅延段数を利用することによ
り補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミ
ングのデータを常に正確に生成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例の全体構成を示す
構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態例で使用する遅延列
部の詳細構成の一例を示す構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態例で使用する状態制
御部の詳細構成の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態例における動作の様
子を説明するためのタイムチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態例で使用するfθ歪
み発生の様子とfθ補正の様子を示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態例で使用するセレク
タ部の詳細構成の一例を示す構成図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態例におけるfθ補正
の様子を説明するためのタイムチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態例におけるfθ補正
の様子を画像データと共に示すタイムチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態例の第1の変形例の
全体構成を示す構成図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態例の第2の変形例
の全体構成を示す構成図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態例の第2の変形例
で使用する状態制御部の詳細構成の一例を示す構成図で
ある。
【図12】本発明の第1の実施の形態例の第2の変形例
で使用する熱生成部の詳細構成の一例を示す構成図であ
る。
【図13】本発明の第2の実施の形態例の全体構成を示
す構成図である。
【図14】光学的なfθ補正の様子を説明する説明図で
ある。
【図15】ポリゴンミラー〜感光体ドラムまでの距離の
ズレによる影響を示す説明図である。
【符号の説明】 100 補正クロック信号生成部 110 遅延列部 120 状態制御部 130 逓倍部 140 カウンタ 150 状態検出部 161 セレクタ部 162 セレクタ部 170 パルス発生部 180 熱制御部 190 熱生成部 200 メモリ 300 PWM部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号に応じて変調されたレーザ光を
    ポリゴンミラーで走査して感光体上に潜像を形成する画
    像形成装置であって、 基本クロック信号から所定の間隔でタイミングの異なる
    複数の遅延信号を生成する遅延部と、 基本クロック信号の1クロックが遅延信号の何段に相当
    するかにより前記遅延部での遅延状態を検出する状態検
    出手段と、 感光体面上での走査速度を補正するためのfθ補正係数
    を備え、前記遅延状態と基本クロック信号を参照して、
    fθ補正係数に基づいて補正された補正クロック信号の
    立ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータを生成す
    るfθ変換部と、 前記補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
    ミングのデータを参照して、これらのタイミングに合致
    した遅延信号を選択するセレクタ部と、 このセレクタ部により選択された遅延信号により補正ク
    ロック信号を生成するパルス発生部と、 画像データを前記パルス発生部からの補正クロック信号
    に従って出力するデータ蓄積手段と、 補正クロック信号に従って画像データを変調して画像信
    号を生成するPWM部と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 画像信号に応じて変調されたレーザ光を
    ポリゴンミラーで走査して感光体上に潜像を形成する画
    像形成装置であって、 基本クロック信号から、前記上位ビットに相当する所定
    の間隔でタイミングの異なる複数の遅延信号を生成する
    第1の遅延部と、 基本クロック信号の1クロックが第1の遅延部から遅延
    信号の何段に相当するかにより前記遅延部での遅延状態
    を検出する状態検出手段と、 感光体面上での走査速度を補正するためのfθ補正係数
    を備え、前記遅延状態と基本クロック信号を参照して、
    fθ補正係数に基づいて補正された補正クロック信号の
    立ち上がりと立ち下がりのタイミングのデータを生成す
    るfθ変換部と、 補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミン
    グのデータ上位ビットと下位ビットとに分離する分離部
    と、 この分離部からの上位ビットに応じて、前記遅延部から
    の遅延信号に含まれるパルス開始位置及びパルス終了位
    置の上位ビットに相当する遅延信号を選択する第1のセ
    レクタ部と、 前記上位ビットを参照して、これらのタイミングに合致
    した第1の遅延部からの遅延信号を選択する第1のセレ
    クタ部と、 前記第1のセレクタ部からの遅延信号について、前記下
    位ビットに相当する複数のタイミングの異なる遅延信号
    を生成する第2の遅延部と、 前記下位ビットに応じて、補正クロック信号の立ち上が
    りと立ち下がりとのタイミングで、前記第2の遅延部か
    らの遅延信号を選択する第2のセレクタ部と、 この第2のセレクタ部により選択された遅延信号により
    補正クロック信号を生成するパルス発生部と、 画像データを前記パルス発生部からの補正クロック信号
    に従って出力するデータ蓄積手段と、 補正クロック信号に従って画像データを変調して画像信
    号を生成するPWM部と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像信号に応じて変調されたレーザ光を
    ポリゴンミラーで走査して感光体上に潜像を形成する画
    像形成装置であって、 基本クロック信号から所定の間隔でタイミングの異なる
    複数の遅延信号を生成する遅延部と、 基本クロック信号の1クロックが遅延信号の何段に相当
    するかにより前記遅延部での遅延状態を検出する状態検
    出手段と、 感光体を含む範囲をレーザ光が走査するに要する走査時
    間を検出するセンサと、 感光体面上での走査速度を補正するために、前記遅延状
    態と基本クロック信号を参照して、fθ補正係数若しく
    は前記走査時間の少なくとも一方に基づいて補正された
    補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミン
    グのデータを生成するクロック変換部と、 前記補正クロック信号の立ち上がりと立ち下がりのタイ
    ミングのデータを参照して、これらのタイミングに合致
    した遅延信号を選択するセレクタ部と、 このセレクタ部により選択された遅延信号により補正ク
    ロック信号を生成するパルス発生部と、 画像データを前記パルス発生部からの補正クロック信号
    に従って出力するデータ蓄積手段と、 補正クロック信号に従って画像データを変調して画像信
    号を生成するPWM部と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記遅延部の遅延状態を熱により制御す
    る熱制御手段を備え、 この熱制御手段は、遅延部で生成された複数の遅延信号
    の一部を抽出し、抽出された遅延部の所定の位置の遅延
    出力が所定の遅延時間を有するように段階的に熱制御を
    行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記状態検出手段は、基本クロック信号
    若しくは任意の任意の信号の変化タイミングにおいて、
    隣接する遅延信号の状態が異なる箇所を検出することで
    遅延状態を検出することを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載の画像形成装置。
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