JPH1095550A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に形成することができ、給紙トレイから
送り出された用紙の搬送方向後端がターンガイドのリブ
に衝突して発生する衝撃音を防止できる給紙装置を提供
する。 【解決手段】 複数のリブ１１が形成されたターンガイ
ド１０を備え、給紙トレイ３に積載された用紙２を１枚
ずつ送り出し、送り出された用紙２の搬送方向をターン
ガイド１０によって変え、用紙２を給紙する給紙装置に
おいて、給紙トレイ３から送り出された用紙２の搬送方
向後端が衝突する位置に配置された弾性を有する薄いシ
ート１３を設ける。これにより、給紙トレイ３から送り
出された用紙２の搬送方向後端がリブ１１よりも先に薄
いシート１３に衝突し、薄いシート１３の弾性によって
衝突の際の衝撃が吸収されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、給紙トレイから送
り出された用紙の搬送方向を反転させるＵターンガイド
を備えた給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】給紙装置には、給紙トレイから送り出さ
れた用紙の搬送方向を反転させるＵターンガイドを備え
たものがある。このような給紙装置の一例を図５ないし
図７に基づいて説明する。図５は、給紙装置の一部を示
す縦断正面図である。図６は、給紙トレイとＵターンガ
イドとを示す斜視図である。図７は、給紙時の給紙装置
の一部を示す縦断正面図である。給紙装置の本体ケース
５１には、用紙５２が積載される給紙トレイ５３と、前
記用紙５２が搬送される搬送経路５４とが設けられてい
る。前記給紙トレイ５３には、前記用紙５２が積載され
た用紙積載板５５と、この用紙積載板５５に積載された
前記用紙５２の搬送方向先端を上方に押し上げるスプリ
ング５６とが設けられている。前記給紙トレイ５３に
は、前記用紙５２の搬送方向先端の両角を押えるコーナ
ー爪５７が設けられている。前記用紙５２の上方には、
前記用紙５２を送り出す半月コロ５８が配置されてい
る。前記搬送経路５４には、前記給紙トレイ５３から送
り出された用紙５２の搬送経路を反転させるＵターンガ
イド５９が形成されている。このＵターンガイド５９に
は、前記用紙５２の搬送方向に沿って長い複数のリブ６
０が形成されている。前記Ｕターンガイド５９の用紙搬
送方向前方には、一対の給紙コロ６１が配置されてい
る。このような給紙装置では、半月コロ５８が回転する
ことにより、搬送方向に用紙５２が送り出される。この
時、最上位の用紙５２のみがコーナー爪５７を乗り越え
送り出される。その後、Ｕターンガイド５９に沿って用
紙５２が搬送される。これにより、用紙が１枚ずつ給紙
される。

【０００３】しかし、このような給紙装置では、用紙積
載板５５に積載された最上位の用紙５２とＵターンガイ
ド５９のリブ６０との間に段差があるため、用紙５２の
搬送方向後端が給紙トレイ５３から送り出されたとき用
紙５２の搬送方向後端がリブ６０に衝突して衝撃音を発
生する。

【０００４】それに対して、衝撃音の発生を防止するこ
とができる給紙装置が特開平８−１６９５８９号公報に
記載されている。この給紙装置では、給紙トレイ上の最
上位の用紙とリブとの段差がなくなるように一つのリブ
が高く形成されている。これにより、高く形成されたリ
ブに沿って用紙が給紙トレイから送り出されるので、衝
撃音の発生が防止される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平８−
１６９５８９号公報に記載されている給紙装置では、給
紙トレイ上の最上位の用紙とリブとの段差がなくなるよ
うにリブを形成しなければならないため、各部の位置合
わせが難しい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
用紙が積載される給紙トレイと、この給紙トレイに積載
された用紙を１枚ずつ送り出す送出部と、この送出部に
よって前記給紙トレイから送り出された前記用紙の搬送
方向を変えるターンガイドと、このターンガイド上にお
いて前記用紙の搬送方向に沿って長く形成された複数の
リブと、給紙トレイから送り出された用紙の搬送方向後
端が衝突する位置に配置された弾性を有する薄いシート
とを備える。従って、給紙トレイから用紙が１枚ずつ送
出部によって送り出され、送り出された用紙の搬送方向
がターンガイドによって変えられ、用紙が１枚ずつ給紙
される。この時、給紙トレイから送り出された用紙の搬
送方向後端がリブよりも先に薄いシートの一部に衝突す
る。これにより、薄いシートの弾性変形によって衝突の
際の衝撃が吸収されるので、衝撃音が防止される。

【０００７】請求項２記載の発明は、請求項１記載の給
紙装置における薄いシートが、リブとリブの間にその弾
性により出没自在に配置されている。従って、給紙トレ
イから送り出された用紙の搬送方向の後端が薄いシート
に衝突したとき薄いシートが弾性変形してリブとリブと
の間に沈むことにより、用紙がリブに沿って搬送され
る。

【０００８】請求項３記載の発明は、請求項１又は２記
載の給紙装置おける薄いシートが、リブに沿って設けら
れており、前記薄いシートの用紙搬送方向後端が、給紙
トレイに対応するターンガイドの端面に固定されてお
り、前記薄いシートの用紙搬送方向先端が、移動自在に
設けられている。従って、給紙トレイから送り出された
用紙の搬送方向後端が薄いシートに衝突したとき薄いシ
ートが用紙の搬送方向前方に倒れるように弾性変形する
ので、用紙がスムーズに搬送される。また、薄いシート
が弾性変形しやすくなるので、用紙の搬送方向後端が衝
突したときの衝撃が吸収されやすくなり、衝撃音が防止
される。

【０００９】請求項４記載の発明は、請求項１，２又は
３記載の給紙装置における薄いシートが、前記用紙の幅
方向に沿って複数個所に設けられている。従って、給紙
トレイから送り出された用紙の位置が用紙の幅方向にず
れたとしても用紙の搬送方向後端が薄いシートに衝突す
るので、用紙の搬送方向後端が衝突したときの衝撃が吸
収され、衝撃音が防止される。また、給紙トレイから送
り出された用紙の搬送方向後端が衝突する薄いシートが
複数あるので、用紙の搬送方向後端が衝突したときの衝
撃が吸収されやすくなり、衝撃音が防止される。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態の給紙
装置を図１及び図２に基づいて説明する。図１は、本実
施の形態の給紙装置の一部を示す縦断正面図である。図
２は、給紙トレイ及びターンガイドの一部を示す平面図
である。本実施の形態の給紙装置の本体ケース１には、
用紙２が積載される給紙トレイ３と、前記用紙２が搬送
される搬送経路４とが形成されている。

【００１１】前記給紙トレイ３には、前記用紙２が積載
された用紙積載板５と、この用紙積載板５に積載された
前記用紙２の搬送方向先端を上方に押し上げるスプリン
グ６が設けられている。前記給紙トレイ３には、前記ス
プリング６によって押し上げられた前記用紙２の搬送方
向先端の両角を押えるコーナー爪７配置されている。前
記用紙２の上方には、前記用紙２を送り出す半月コロ８
が配置されている。前述した用紙積載板５、スプリング
６、コーナー爪７及び半月コロ８により送出部９が形成
されている。

【００１２】前記搬送経路４には、前記給紙トレイ３か
ら送り出された用紙２の搬送方向を反転させるターンガ
イドであるＵターンガイド１０が形成されている。この
Ｕターンガイド１０は、前記用紙２を傷めないように曲
率半径ができる限り大きく形成されている。前記Ｕター
ンガイド１０には、前記用紙２の搬送方向に沿って長い
複数のリブ１１が形成されている。前記Ｕターンガイド
１０の用紙搬送方向前方には、一対の給紙コロ１２が配
置されている。

【００１３】前記Ｕターンガイド１０には、前記給紙ト
レイ３から送り出された前記用紙２の搬送方向後端が衝
突する位置に薄いシート１３が配置されている。この薄
いシート１３の用紙搬送方向後端は、前記Ｕターンガイ
ド１０の用紙搬送方向後端面に取り付けられている。前
記薄いシート１３は、前記Ｕターンガイド１０の用紙搬
送方向後端面に沿って上方に延出し、前記リブ１１の上
面よりも上に突出した位置で用紙搬送方向に向けて折り
曲げられている。前記薄いシート１３の用紙搬送方向先
端は、前記リブ１１の上面に接触するように配置されて
いる。前記薄いシート１３の用紙搬送方向先端は固定さ
れていない。前記薄いシート１３は、前記用紙２の幅方
向に沿って３ヵ所に配置されている。

【００１４】このような構成において、図示しないスタ
ートキーが使用者によって押されると、半月コロ８が回
転し、用紙２が搬送方向に向けて送られる。この時、最
上位の用紙２のみがコーナー爪７を乗り越え送り出され
る。その後、Ｕターンガイド１０に沿って用紙２が搬送
される。そして、用紙２が１枚給紙される。この時、給
紙トレイ３から送り出された用紙２の搬送方向後端が薄
いシート１３の一部に衝突する。すると、薄いシート１
３が用紙２の搬送方向前方に倒れるように弾性変形す
る。

【００１５】このように、給紙トレイ３から送り出され
た用紙２の搬送方向後端が衝突する位置に薄いシート１
３を配置することにより、給紙トレイ３から送り出され
た用紙２の搬送方向後端をリブ１１よりも先に薄いシー
ト１３の一部に衝突させることができ、薄いシート１３
の弾性変形によって衝突の際の衝撃を吸収できるので、
衝撃音が防止される。従って、Ｕターンガイド１０を形
成することが容易になる。また、給紙トレイ３から送り
出された用紙２の搬送方向後端が薄いシート１３に衝突
したとき薄いシート１３が用紙２の搬送方向前方に倒れ
るように弾性変形するので、用紙２がスムーズに搬送さ
れる。さらに、薄いシート１３の用紙搬送方向先端を固
定しないことにより、薄いシート１３が搬送方向前方に
倒れやすくなり、薄いシート１３が弾性変形しやすくな
るので、用紙２の搬送方向後端が衝突したときの衝撃が
吸収されやすくなり、確実に衝撃音が防止される。ま
た、用紙２の幅方向に沿って３ヵ所に薄いシート１３を
配置することにより、給紙トレイ３から送り出された用
紙２の位置が用紙２の幅方向にずれたとしても用紙２の
搬送方向後端が薄いシート１３に衝突するので、薄いシ
ート１３の弾性によって衝突の際の衝撃が吸収され、衝
撃音が防止される。さらに、給紙トレイ３から送り出さ
れた用紙２の搬送方向後端が衝突する薄いシート１３が
３枚あるので、用紙２の搬送方向後端が衝突したときの
衝撃が吸収されやすくなり、確実に衝撃音が防止され
る。

【００１６】本発明の第二の実施の形態の給紙装置を図
３及び図４に基づいて説明する。第一の実施の形態にお
いて説明した部分と同一部分については、同一符号を用
いて表し、その説明を省略する。図３は、本実施の形態
の給紙装置の給紙トレイ及びＵターンガイドの一部を示
す平面図である。図４は、リブと薄いシートとを示す正
面図である。Ｕターンガイド１０には、給紙トレイ３の
用紙搬送方向先端の近傍であるリブ１１の用紙搬送方向
後端付近に薄いシート１４が配置されている。この薄い
シート１４は、前記リブ１１と前記リブ１１との間にそ
の弾性により出没自在に配置されている。前記薄いシー
ト１４の用紙搬送方向後端は、前記Ｕターンガイド１０
の用紙搬送方向後端面に取り付けられている。前記薄い
シート１４は、前記Ｕターンガイド１０の用紙搬送方向
後端面に沿って上方に延出し、前記リブ１１の上面より
も上に突出した位置で用紙搬送方向に向けて折り曲げら
れている。前記薄いシート１４の用紙搬送方向先端は、
前記リブ１１と前記リブ１１との間に配置されている。
前記薄いシート１４の用紙搬送方向先端は固定されてい
ない。

【００１７】このように、リブ１１とリブ１１との間に
薄いシート１４を出没自在に配置することにより、給紙
トレイ３から送り出された用紙２の搬送方向後端が薄い
シート１４に衝突したとき薄いシート１４が弾性変形し
てリブ１１とリブ１１との間に沈むので、用紙２がリブ
１１に沿って搬送される。従って、用紙２を傷めないよ
うに曲率半径ができる限り大きく形成されたＵターンガ
イド１０に沿って用紙２を搬送することができ、これに
より、用紙２が無理なく搬送される。

【００１８】なお、本実施の形態においてはＵターンガ
イド１０を備えた給紙装置について説明したが、給紙装
置がＵターンガイド１０を備えたものに限定される訳で
はない。例えば、給紙装置としては、給紙トレイ３から
送り出された用紙２の搬送方向を水平方向から鉛直方向
に変えるターンガイドを備えたものでもよい。

【００１９】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、給紙トレ
イから送り出された用紙の搬送方向後端が衝突する位置
に配置された薄いシートが弾性を有するので、給紙トレ
イから送り出された用紙の搬送方向後端をリブよりも先
に薄いシートの一部に衝突させることができ、薄いシー
トの弾性変形によって衝突の際の衝撃を吸収することが
でき、これにより、衝撃音を防止できる。従って、ター
ンガイドを形成することが容易になる。

【００２０】請求項２記載の発明によれば、薄いシート
がリブとリブの間にその弾性により出没自在に配置され
ているので、給紙トレイから送り出された用紙の搬送方
向の後端が薄いシートに衝突したとき薄いシートを弾性
変形させてリブとリブとの間に沈ませることができ、こ
れにより、用紙をリブに沿って搬送することができる。

【００２１】請求項３記載の発明によれば、薄いシート
がリブに沿って設けられており、前記薄いシートの用紙
搬送方向後端が、給紙トレイに対向するターンガイドの
端面に固定されており、前記薄いシートの用紙搬送方向
先端が、移動自在に設けられているので、給紙トレイか
ら送り出された用紙の搬送方向後端が薄いシートに衝突
したとき薄いシートが用紙の搬送方向前方に倒れるよう
に弾性変形することができ、これにより、用紙をスムー
ズに搬送することができる。また、薄いシートが弾性変
形しやすくなるので、用紙の搬送方向後端が衝突したと
きの衝撃が吸収されやすくなり、衝撃音を防止できる。

【００２２】請求項４記載の発明によれば、薄いシート
が前記用紙の幅方向に沿って複数個所に設けられている
ので、給紙トレイから送り出された用紙の位置が用紙の
幅方向にずれたとしても用紙の搬送方向後端を薄いシー
トに衝突させることができ、これにより、用紙の搬送方
向後端が衝突したときの衝撃を吸収することができ、衝
撃音を防止できる。また、給紙トレイから送り出された
用紙の搬送方向後端が衝突する薄いシートが複数枚ある
ので、用紙の搬送方向後端が衝突したときの衝撃が吸収
されやすくなり、衝撃音を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施の形態の給紙装置の一部を
示す縦断正面図である。

【図２】給紙トレイ及びターンガイドの一部を示す平面
図である。

【図３】本発明の第二の実施の形態の給紙装置の給紙ト
レイ及びターンガイドの一部を示す平面図である。

【図４】ターンガイドと薄いシートとを示す平面図であ
り、（ａ）は、給紙トレイから用紙が送り出されていな
いときのターンガイドと薄いシートとを示す正面図であ
り、（ｂ）は、用紙の搬送方向後端が給紙トレイから送
り出されたときのターンガイドと薄いシートとを示す正
面図である。

【図５】従来例の給紙装置の一部を示す縦断正面図であ
る。

【図６】給紙トレイとターンガイドとを示す斜視図であ
る。

【図７】用紙の搬送方向後端が給紙トレイから送り出さ
れたときの給紙装置の一部を示す縦断正面図である。

【符号の説明】

２ 用紙 ３ 給紙トレイ ９ 送出部 １０ ターンガイド １１ リブ １３、１４ 薄いシート

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙が積載される給紙トレイと、 この給紙トレイに積載された用紙を１枚ずつ送り出す送
   出部と、 この送出部によって前記給紙トレイから送り出された前
   記用紙の搬送方向を変えるターンガイドと、 このターンガイド上において前記用紙の搬送方向に沿っ
   て長く形成された複数のリブと、 給紙トレイから送り出された用紙の搬送方向後端が衝突
   する位置に配置された弾性を有する薄いシートと、 を備えることを特徴とする給紙装置。
2. 【請求項２】 薄いシートは、リブとリブの間にその弾
   性により出没自在に配置されていることを特徴とする請
   求項１記載の給紙装置。
3. 【請求項３】 薄いシートは、リブに沿って設けられて
   おり、前記薄いシートの用紙搬送方向後端は、給紙トレ
   イに対応するターンガイドの端面に固定されており、前
   記薄いシートの用紙搬送方向先端は、移動自在に設けら
   れていることを特徴とする請求項１又は２記載の給紙装
   置。
4. 【請求項４】 薄いシートは、前記用紙の幅方向に沿っ
   て複数個所に設けられていることを特徴とする請求項
   １，２又は３記載の給紙装置。