JPH1093623A - パケット送受信装置及びパケット受信装置 - Google Patents

パケット送受信装置及びパケット受信装置

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JPH1093623A
JPH1093623A JP24471696A JP24471696A JPH1093623A JP H1093623 A JPH1093623 A JP H1093623A JP 24471696 A JP24471696 A JP 24471696A JP 24471696 A JP24471696 A JP 24471696A JP H1093623 A JPH1093623 A JP H1093623A
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英俊 武田
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Philips Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信した要求パケットに対する応答パケット
を確実に受信できるようにすること。 【解決手段】 パケット送信手段21が要求パケットを
送信した場合、予測手段23は送信した要求パケットに
よって受信の期待される応答パケットを予測する。伝送
媒体25から応答パケットを受信した場合には、比較手
段26はパケット受信手段22で自身された受信パケッ
トと予測手段23が予測したパケットの一部を比較し
て、これらが一致した場合にのみ受信パケットを出力す
る。こうすると、応答パケットのみを優先的に受信する
ことにより、受信の期待される応答パケットを確実に受
信することが可能となり、伝送媒体の信頼性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送媒体を使用し
てパケットの送受信を行うパケット送受信装置及びパケ
ット受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタルのデータの送受信を行う場
合、一般的にパケットを単位とした通信が行われる。送
信機器がパケットを送信すると、受信機器がこのパケッ
トを受信してパケットに含まれるデータを受け取る。ま
たこのようなパケットを単位としたデータ通信では、受
信機器がパケットを受信した場合に、パケットの受信状
態を表すアクノリッジ(以下、ackという)を送信機
器に返すことで、通信の信頼性を高めることがある。こ
のackには、伝送中の誤りの状態や受信機器の状態な
どが含まれており、再送信が必要であるか否かなどの情
報も含まれる。
【0003】このようなパケットを単位とした通信を行
うインターフェースの一つにIEEE1394インタフ
ェースがある。IEEE1394はアイ・トリプルイー
(IEEE)で規格化が行われている次世代のマルチメ
ディア用の高速シリアル・インタフェースである(参考
文献、ハイ・パフォーマンス・シリアル・バスP139
4/ドラフト8.0v2:High Performance Serial Bu
s P1394/Draft 8.0v2)。現在、このIEEE1394
をディジタルAV機器に使用するための開発が進められ
ている。
【0004】IEEE1394には、リアルタイム性の
必要なデータを転送する同期パケット(isochrounus mo
de)と、リアルタイム性の必要ないデータ、例えば制御
コマンド等を転送する非同期パケット(asynchrounus m
ode )の2種類の転送がある。このうち通常の非同期パ
ケットの転送では、受信機器が各パケットに対してac
kを送信機器に返す。このackを用いて受信機器が再
送信の要求を行うことができる。一方、インターフェー
スに接続されたすべての機器に対して送信する目的で使
用される特殊な非同期パケットの場合には、ackを送
ることはできない。この場合は各受信機器は再送信を要
求することができない。
【0005】IEEE1394の非同期パケットには、
動作の要求を行うための要求パケット(リクエスト・パ
ケット)と、要求パケットによって要求された動作の結
果を返すための応答パケット(レスポンス・パケット)
の2種類のパケットがある。いずれのパケットに対して
も、パケットを受信した場合にはackを相手機器に返
す。これらの2種類のパケットは、要求パケットに対し
てackによって処理が完結する場合を除き、通常対に
なって使用されるものである。
【0006】図1は第1の機器1が第2の機器2に対し
て要求パケットを送信する場合のシーケンス図である。
第1の機器1が第2の機器2に対して要求パケットを送
信した場合、これを受け取った第2の機器2はackを
第1の機器1に返す。この場合のackは、再送要求、
受信完了(処理中)、処理完了等を示すことができる。
このackが再送要求を示している場合には、図1に示
すように第1の機器1は再び要求パケットを送信する。
また、ackが受信完了を示している場合には、第2の
機器2で処理中であることを表しているため、第1の機
器1は対応する応答パケットが受信されるのを待つ。さ
らにackが処理完了を示している場合には、応答パケ
ットの送信は行われない。
【0007】一方、第2の機器2は受信完了を示すac
kを送信した後、要求パケットによって要求された処理
の結果を含む応答パケットを第1の機器1に送信する。
第1の機器1がこの応答パケットを受信すると、再送要
求または処理完了を示すackを第2の機器2に送信す
る。この場合にも、ackが再送要求を示すものであれ
ば、第2の機器2は再び応答パケットを送信する。な
お、応答パケットは処理の要求を行うものではないた
め、受信完了(処理中)を示すackを使用することは
できない。
【0008】IEEE1394では、以上のようにして
要求パケットと応答パケットの送受信が行われる。ただ
し、前述のインタフェースに接続された全ての機器に対
して送信するという特殊な要求パケットの場合には、a
ckの送信は行わない。
【0009】IEEE1394では、このような要求パ
ケットと応答パケットを用いた通信を行う中で、処理の
中断を検出するためのタイム・アウトが決められてい
る。即ち、要求パケットを送信し、受信完了を示すac
kを受け取ってから、所定の時間が経過しても応答パケ
ットが受信されない場合には、何かの異常により要求パ
ケットによって要求した処理が中断したと判断する。こ
れによって要求パケットを送信した機器は、次の処理を
行うことができる。逆に要求パケットを受け取った機器
は、この所定の時間内に対応する応答パケットを送信す
る必要がある。ここで所定の時間とは、デフォルト値と
して100ms が設定されており、この時間設定は任意に変
更できる。
【0010】一方、IEEE1394では、サイクル・
タイム・レジスタと呼ばれ、全ての機器で同期のとれた
約25MHzのカウンタを持っている。このカウンタ
は、インタフェースの機能として全ての機器での値が同
じであることが保証されている。このためこのサイクル
・タイム・レジスタは、IEEE1394インタフェー
ス上での時計として使用することが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】IEEE1394のよ
うに、対になった要求パケットと応答パケットによって
処理を行う場合、要求パケットを送信後、応答パケット
を待っている間に別の機器から要求パケット等を受信す
る可能性がある。このような場合、複数のパケットを受
信するために、パケット受信のためのバッファを大きく
する必要が生じてしまう。また新たな要求パケットを受
信したことによって、パケット受信のためのバッファが
使用できない場合には、応答パケットの再送の要求を示
すackを送信することになる。このような再送要求に
より、タイム・アウトが発生し、処理が中断してしまう
可能性がある。このような処理の中断によって通信の信
頼性を著しく低下させる危険性がある。
【0012】また、新たな要求パケットを処理している
間は、応答パケットの処理が行えないため、受け取った
応答パケットに対して再送要求を示すackを送信する
ことが予想される。この場合にも、上記と同様に処理の
中断が発生する可能性がある。このような処理の中断を
発生せずに、応答パケットを確実に受信することのでき
るパケット送受信装置が望まれていた。
【0013】さらに、期待する応答パケットを待ってい
る間に、別の機器から新たな要求パケットを受信した場
合には、処理中の複数の処理が発生することになる。こ
のためすべての機器は、複数の処理を行うことのできる
能力を持つ必要があり、各機器の処理や構成が複雑にな
るという課題があった。
【0014】一方、IEEE1394には、インターフ
ェースに接続された全ての機器に対して送信される特殊
パケットが使用されることがある。この特殊パケットは
主にインターフェース全体の管理の目的など、重要な情
報を送信する場合に使用される。しかしこの特殊パケッ
トの場合にはackによって再送要求を行うことができ
ない。従ってパケット受信のためのバッファが他のパケ
ットのために使用できない場合等には、この特殊パケッ
トを受信できないことになる。このことはインターフェ
ース全体の信頼性を低下させることにつながってしま
い、正常なパケットの送受信が行えなくなるという危険
性がある。
【0015】前述のようにIEEE1394では、要求
パケットの送信が行われてから応答パケットを送信する
までの時間が決められている。要求パケットを送信した
機器は、この所定の時間が経過しても対応する応答パケ
ットが受信されない場合には、処理が中断したと判断す
る。一方、要求パケットを受信した機器は、この所定の
時間の間に応答パケットを送信しなけばならないが、し
かし機器の状態によりこの所定の時間内に応答パケット
を送信できないことが有り得る。ここで、この所定の時
間を超えた後に応答パケットを送信した場合、無駄なパ
ケットを送信したことになるので、他の有効なパケット
の送信を妨げてしまう危険性がある。
【0016】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、伝送媒体を使用して送信パケ
ットと応答パケットの送受信を確実に行うことができる
パケット送受信装置と要求パケットの受信をするパケッ
ト受信装置を実現することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本願の請求項1記載の発明は、パケットを送信
するパケット送信手段と、パケットを受信して出力する
パケット受信手段と、前記パケット送信手段が送信した
パケットに基づいて前記パケット受信手段の動作を制御
する受信制御手段と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0018】また本願の請求項2記載の発明では、前記
受信制御手段は、前記パケット送信手段が送信した要求
パケットに対応する応答パケット以外のパケットを受信
しない制御を行うことを特徴とするものである。
【0019】また本願の請求項3記載の発明では、前記
受信制御手段は、前記パケット送信手段が要求パケット
を送信してから前記要求パケットに対応する応答パケッ
トを受け取るまでの間、前記応答パケット以外のパケッ
トを受信しない制御を行うことを特徴とするものであ
る。
【0020】また本願の請求項4記載の発明では、前記
受信制御手段は、前記パケット送信手段が要求パケット
を送信してから所定の時間内で、かつ前記要求パケット
に対応する応答パケットを受け取るまでの間、前記応答
パケット以外のパケットを受信しない制御を行うことを
特徴とするものである。
【0021】また本願の請求項5記載の発明は、パケッ
トを送信するパケット送信手段と、パケットを受信して
出力するパケット受信手段と、前記パケット送信手段が
送信した要求パケットに基づいて前記要求パケットに対
応する応答パケットのパケット識別情報を予測して予測
識別情報を出力する予測手段と、前記予測手段から受け
取る前記予測識別情報と前記パケット受信手段から受け
取る受信パケットの受信識別情報とを比較して、前記受
信パケットが前記応答パケットに相当するパケットであ
る場合にのみ前記受信パケットを出力する比較手段と、
を具備することを特徴とするものである。
【0022】また本願の請求項6記載の発明では、前記
比較手段は、前記パケット送信手段が前記要求パケット
を送信してから所定の時間内に前記応答パケットが受信
されない場合には、前記予測識別情報を破棄することを
特徴とするものである。
【0023】また本願の請求項7記載の発明は、パケッ
トを受信して出力するパケット受信手段と、再送信の要
求を行うことのできるパケットを一時的に蓄積する通常
パケット蓄積手段と、再送信の要求を行うことのできな
いパケットを一時的に蓄積する例外パケット蓄積手段
と、前記パケット受信手段から受信パケットを受け取
り、前記受信パケットが再送信の要求を行うことのでき
るパケットであるか否かによって、前記通常パケット蓄
積手段と前記例外パケット蓄積手段のいずれかに書き込
み、さらに前記通常パケット蓄積手段が使用中の間に再
送信の要求を行うことのできるパケットを受け取った場
合には、前記受信パケットの再送信の指示を行うパケッ
ト選別手段と、前記パケット選別手段の指示に基づいて
パケットの再送信の要求を行う再送要求手段と、を具備
することを特徴とするものである。
【0024】また本願の請求項8記載の発明では、前記
パケット選別手段は、前記パケット受信手段から再送信
の要求を行うことのできるパケットを受け取った場合で
あって、かつ前記受信パケットの再送信の指示を行う場
合には、前記受信パケットを破棄することを特徴とする
ものである。
【0025】また本願の請求項9記載の発明では、前記
パケット選別手段は、前記パケット受信手段から再送信
の要求を行うことのできないパケットを受け取った場合
であって、かつ前記例外パケット蓄積手段が使用中の場
合には、受信パケットを破棄することを特徴とするもの
である。
【0026】また本願の請求項10記載の発明は、パケ
ットを受信して出力するパケット受信手段と、前記パケ
ット受信手段が受信した受信パケットを一時的に蓄積す
るパケット蓄積手段と、時刻を出力する時刻出力手段
と、前記時刻出力手段から前記時刻が入力されて、前記
パケット受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄
積手段に書き込んだ書き込み時刻を保持する受信時刻保
持手段と、前記受信パケットがそれに対応する応答パケ
ットを要する場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積され
る前記受信パケットと前記受信時刻保持手段に保持され
る前記書き込み時刻と前記時刻出力手段が出力する時刻
とを基に前記応答パケットを生成して出力する応答パケ
ット生成手段と、前記応答パケットを送信するパケット
送信手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0027】また本願の請求項11記載の発明では、前
記応答パケット生成手段は、前記応答パケットを出力す
る際に前記時刻出力手段から入力する時刻が前記書き込
み時刻に所定の値を加えた時刻をよりも前である場合に
のみ、前記応答パケットを出力することを特徴とするも
のである。
【0028】また本願の請求項12記載の発明は、パケ
ットを受信して出力するパケット受信手段と、前記パケ
ット受信手段が受信した受信パケットを一時的に蓄積す
るパケット蓄積手段と、時刻を出力する時刻出力手段
と、前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パ
ケット受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積
手段に書き込んだ書き込み時刻を保持する受信時刻保持
手段と、前記受信パケットがそれに対応する応答パケッ
トを要する場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積される
前記受信パケットと前記受信時刻保持手段に保持される
前記書き込み時刻とを読み出し、前記応答パケットを生
成して前記応答パケットと前記書き込み時刻とを出力す
る応答パケット生成手段と、前記時刻出力手段から前記
時刻を入力して、前記応答パケット生成手段から前記応
答パケットと前記書き込み時刻を受け取り、送信を行う
時刻が前記書き込み時刻に所定の値を加えた時刻を越え
ていない場合にのみ、前記応答パケットを送信するパケ
ット送信手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0029】また本願の請求項13記載の発明は、パケ
ットを受信して出力するパケット受信手段と、前記パケ
ット受信手段が受信した受信パケットを一時的に蓄積す
るパケット蓄積手段と、時刻を出力する時刻出力手段
と、前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パ
ケット受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積
手段に書き込んでからの経過時間を計測して出力する計
測手段と、前記受信パケットがそれに対応する応答パケ
ットを要する場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積され
る前記受信パケットと前記計測手段が出力する前記経過
時間とを基に前記応答パケットを生成して出力する応答
パケット生成手段と、前記応答パケットを送信するパケ
ット送信手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0030】また本願の請求項14記載の発明は、前記
応答パケット生成手段は、前記経過時間が所定の値を超
えていない場合にのみ応答パケットを出力することを特
徴とするものである。
【0031】また本願の請求項15記載の発明は、パケ
ットを受信して出力するパケット受信手段と、前記パケ
ット受信手段が受信した受信パケットを一時的に蓄積す
るパケット蓄積手段と、時刻を出力する時刻出力手段
と、前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パ
ケット受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積
手段に書き込んでからの経過時間を計測して出力する計
測手段と、前記パケットがそれに対応する応答パケット
を要する場合に、前記計測手段から出力される前記経過
時間を監視して前記経過時間が所定の時間を越えた場合
に、前記パケット蓄積手段に蓄積された前記受信パケッ
トを破棄する経過時間監視手段と、を具備することを特
徴とするものである。
【0032】請求項1〜4の構成では、パケット送信手
段が要求パケットを送信すると、パケット受信手段は受
信パケットを待ち受ける。このとき伝送媒体からの受信
パケットが受信制御手段からの制御情報によって指示さ
れた応答パケットであった場合にはこれを受信して、外
部に出力する。
【0033】請求項5、6の構成では、パケット送信手
段が要求パケットを送信すると、パケット受信手段は受
信パケットを待ち受ける。予測手段は送信した要求パケ
ットに基づいてこのパケットに対応する応答パケットの
パケット識別情報を予測する。比較手段は予測手段から
受け取る予測識別情報と、パケット受信手段から受け取
る受信パケットの受信識別情報とを比較して、受信パケ
ットが要求パケットに対応する応答パケットであるか否
かを識別し、該当する場合にのみ受信パケットを外部に
出力する。
【0034】請求項7〜9の構成では、通常パケット蓄
積手段は再送信の要求できるパケットを一時的に蓄積
し、例外パケット蓄積手段は送信の要求できないパケッ
トを一時的に蓄積する。パケット受信手段から受信パケ
ットを受け取り、この受信パケットが再送信の要求でき
るパケットであるか否かによって、パケット選別手段は
通常パケット蓄積手段又は例外パケット蓄積手段のいず
れかに書き込む。さらに通常パケット蓄積手段が使用中
の間に再送信の要求できるパケットを受け取った場合に
は、再送要求手段はパケット選別手段の指示に基づいて
受信パケットの再送信の指示を行う。
【0035】請求項10、11の構成では、パケット蓄
積手段はパケット受信手段が受信した受信パケットを一
時的に蓄積する。受信時刻保持手段は時刻出力手段から
時刻が入力されると、パケット受信手段が受信パケット
をパケット蓄積手段に書き込んだ書き込み時刻を保持す
る。受信パケットがそれに対応する応答パケットを要す
る場合に、応答パケット生成手段はパケット蓄積手段に
蓄積される受信パケットと、受信時刻保持手段に保持さ
れる書き込み時刻と、時刻出力手段が出力する時刻とを
基に、応答パケットを生成して出力する。
【0036】請求項12の構成では、パケット蓄積手段
はパケット受信手段が受信した受信パケットを一時的に
蓄積する。受信時刻保持手段は時刻出力手段から時刻が
入力されると、パケット受信手段が受信パケットをパケ
ット蓄積手段に書き込んだ書き込み時刻を保持する。受
信パケットがそれに対応する応答パケットを要する場合
に、応答パケット生成手段はパケット蓄積手段に蓄積さ
れる受信パケットと、受信時刻保持手段に保持される書
き込み時刻とを読み出し、応答パケットを生成し、応答
パケットと書き込み時刻とを出力する。パケット送信手
段は時刻出力手段から時刻を入力して、応答パケット生
成手段から応答パケットと書き込み時刻を受け取り、送
信を行う時刻が書き込み時刻に所定の値を加えた時刻を
越えていない場合にのみ、応答パケットを送信する。
【0037】請求項13、14の構成では、パケット蓄
積手段はパケット受信手段が受信した受信パケットを一
時的に蓄積する。計測手段は時刻出力手段から時刻が入
力されると、パケット受信手段が受信パケットをパケッ
ト蓄積手段に書き込んでからの経過時間を計測する。受
信パケットがそれに対応する応答パケットを要する場合
に、応答パケット生成手段はパケット蓄積手段に蓄積さ
れる受信パケットと、計測手段が出力する経過時間とを
基に、応答パケットを生成して出力する。
【0038】請求項15の構成では、パケット蓄積手段
はパケット受信手段が受信した受信パケットを一時的に
蓄積する。時刻出力手段から時刻が入力されると、計測
手段はパケット受信手段が受信パケットをパケット蓄積
手段に書き込んでからの経過時間を計測する。パケット
がそれに対応する応答パケットを要する場合に、経過時
間監視手段は計測手段から出力される経過時間を監視
し、経過時間が所定の時間を越えた場合にパケット蓄積
手段に蓄積された受信パケットを破棄する。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の第1の実施の形態におけるパ
ケット送受信装置について図面を用いて説明する。図2
は第1の実施の形態におけるパケット送受信装置の基本
構成を示すブロック図である。パケット送受信装置10
は要求パケットを伝送媒体15に送信して応答パケット
を受け取る装置であり、パケット送信手段11、パケッ
ト受信手段12、受信制御手段13、パケット生成手段
14を含んで構成される。
【0040】パケット生成手段14は要求パケットを生
成してパケット送信手段11に出力する。パケット送信
手段11はこの要求パケットを受け取ると、このパケッ
トを伝送媒体15に送出し、また受信制御手段13にも
出力する。ここでパケット送信手段11はパケットを伝
送媒体15に出力する際、伝送媒体15で必要とされる
調停動作などを行う。
【0041】受信制御手段13は、パケット送信手段1
1が送出した要求パケットを入力し、この要求パケット
に対応する応答パケットのみを受信するための制御情報
をパケット受信手段12に与える。パケット受信手段1
2はこの制御情報が入力されると、伝送媒体15からパ
ケットを受信した際に、この受信パケットが受信制御手
段13からの制御情報によって指示された応答パケット
であった場合にはこれを受信して外部に出力する。一
方、パケット受信手段12は、制御情報によって指示さ
れた応答パケット以外のパケットであった場合にはこれ
を破棄する。またパケット受信手段12は伝送誤りなど
の検出もあわせて行う。
【0042】ここで、伝送媒体15としてIEEE13
94を使用する場合に、要求パケット(リクエスト・パ
ケット)および応答パケット(レスポンス・パケット)
で使用されるパケットの形式を図9に示す。
【0043】本図に示すようにパケットはパケット・ヘ
ッダ911とデータ部912とを有し、制御コマンド等
のデータ909はデータ用CRC910と共にデータ部
912に挿入される。パケット・ヘッダ911には、送
り先ID901、送り主ID906、tl(トランザク
ション・ラベル)902、rt(リトライ)903、t
code(トランザクション・コード)904、pri
(プライオリティー)905、パケットの種類に依存し
た情報907、ヘッダ用CRC908などのデータが挿
入される。
【0044】IEEE1394ではtcode904
(トランザクション・コード)によって、パケットが要
求パケットと応答パケットのいずれであるかの判断をす
ることができる。またIEEE1394には要求パケッ
トの種類が複数あり、夫々の要求パケットに対応して応
答パケットの種類が複数設けられている。このtcod
e904によって、どの種類の要求パケット、又は応答
パケットであるかを判別することができる。従って受信
制御手段13が受信すべきパケットのtcodeを制御
情報としてパケット受信手段12に出力した場合には、
パケット受信手段12はパケットの先頭部分によって受
信したパケットが、受信すべきパケットか破棄すべきパ
ケットかを判断することができる。
【0045】このように期待する応答パケット以外を受
信しないことで、応答パケットを待っている間に別の要
求パケットを受信することを防ぐことができる。すなわ
ちパケット送受信装置10は、同時に複数の処理をする
必要がなくなる。また新たな要求パケットを受信するこ
とを防ぐことができ、待っている応答パケットを確実に
受信することが可能となる。
【0046】このとき、応答パケットの種類の判断まで
行わなわずに、全ての応答パケットを受信する場合に
も、応答パケットを待っている間に別の機器から要求パ
ケットを受け取ることを防ぐことができる。
【0047】なお、受信制御手段13は、期待する応答
パケットを受信した場合、上記の制御を停止することに
よって、要求パケットの受信も可能となる。またIEE
E1394では、要求パケットを送信してから応答パケ
ットを送信するまでの時間が決められているので、受信
制御手段13は所定の時間が経過した場合には応答パケ
ットのみを受信する制御を中止することができる。こう
すると、伝送媒体15の異常などにより応答パケットの
受信ができない場合にも、別の処理に対処することが可
能となる。
【0048】受信した要求パケットを破棄した場合に
は、要求パケットに対して再送信の要求を行うことによ
り、後から改めてこの要求パケットを受信して処理する
ことが可能である。特に伝送媒体15としてIEEE1
394を使用した場合には、受信した要求パケットは破
棄し、ackによって再送信の要求を要求パケットの送
信機器に伝えることが可能である。
【0049】尚、受信制御手段13を省略し、パケット
生成手段14にこの機能を持たせて、直接パケット受信
手段12を制御することによっても同等の効果を得るこ
とができる。
【0050】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態におけるパケット送受信装置について図面を用いて説
明する。図3は第2の実施の形態におけるパケット送受
信装置の基本構成を示すブロック図である。尚、第1の
実施の形態と同様の部分は同一の名称を付け、詳細な説
明は省略する。パケット送受信装置20は要求パケット
を伝送媒体25に送信して応答パケットを受け取る装置
であり、パケット送信手段21、パケット受信手段2
2、予測手段23、パケット生成手段24、比較手段2
6を含んで構成される。
【0051】パケット生成手段24は要求パケットを生
成して、パケット送信手段21に出力する。パケット送
信手段21はこの要求パケットが入力されると、そのパ
ケットを伝送媒体25に送出し、また予測手段23に与
える。ここでパケット送信手段21はパケットを伝送媒
体25に出力する際、伝送媒体25で必要とされる調停
動作などを行う。一方、パケット受信手段22は、伝送
媒体25よりパケットを受信すると、そのパケットを比
較手段26に与える。このときパケット受信手段22は
伝送誤りなどの検出も行う。
【0052】予測手段23は、パケット送信手段21が
送信した要求パケットの一部を基に、受信が期待される
応答パケットの一部を予測して比較手段26に与える。
比較手段26は受信パケットの一部と予測手段23から
受け取る予測パケットの一部を比較し、これらが一致し
た場合には受信パケットを出力する。一方、一致しなか
った場合には受信パケットを破棄する。
【0053】伝送媒体25としてIEEE1394を使
用した場合に、予測手段23はパケット送信手段21が
送信した要求パケットのパケット・ヘッダ911を基
に、受信が期待される応答パケットのパケット・ヘッダ
911の一部を予測して比較手段26に出力する。この
とき図9に示すように、パケット・ヘッダ911のう
ち、tcode904は前述のように要求パケット及び
応答パケットの種類を判別するものであるため、要求パ
ケットのtcodeから応答パケットのtcodeを予
測することができる。またtl902は要求パケットと
応答パケットで同じものが使用される。さらに送り先I
D901と送り主ID906も、送信した要求パケット
の送り先IDと送り主IDを入れ替えることで、予測す
ることができる。
【0054】さらに、比較手段26は予測手段23から
受信が期待される応答パケットのパケット・ヘッダが入
力され、パケット受信手段22から受信パケットを受け
取った場合、受信パケットのパケット・ヘッダと予測手
段23から入力されたパケット・ヘッダとを比較する。
この場合、パケット・ヘッダの全ての部分を比較するの
ではなく、予測手段23が予測した部分のみを比較し、
両者が一致した場合に受信パケットを外部に出力する。
一方、一致しなかった場合には受信パケットを破棄す
る。
【0055】受信した要求パケットを破棄する場合に
は、要求パケットに対して再送信の要求を行うことによ
り、後から改めてこの要求パケットを受信して処理する
ことが可能である。特に伝送媒体25としてIEEE1
394を使用した場合には、受信した要求パケットは破
棄し、ackによって再送信の要求を要求パケットの送
信機器に伝えることが可能である。
【0056】尚、パケット生成手段24が予測手段23
の機能を兼ねることによって予測手段23を省略するこ
とも可能であり、この場合にも同等の効果を得ることが
できる。
【0057】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態におけるパケット送受信装置について図面を用いて説
明する。図4は第3の実施の形態におけるパケット送受
信装置の基本構成を示すブロック図である。パケット送
受信装置30は、再送要求手段31、パケット受信手段
32、パケット選別手段34、通常パケット蓄積手段3
5、例外パケット蓄積手段36を含んで構成される。
【0058】パケット受信手段32は伝送媒体33から
パケットを受信する。このときパケット受信手段32は
伝送誤りなどの検出を行う。この受信パケットを受け取
ったパケット選別手段34は、その受信パケットが再送
信を要求することのできるパケットか否かによってパケ
ットの選別を行う。受信パケットが再送信の要求をする
ことができるパケットの場合には、通常パケット蓄積手
段35に書き込む。このとき通常パケット蓄積手段35
が使用中のため書き込むことができない場合には、再送
信の要求を出力して受信パケットを破棄する。一方、受
信パケットが再送信の要求を行うことができないパケッ
トの場合には、例外パケット蓄積手段36に書き込む。
このとき例外パケット蓄積手段36が使用中のため書き
込むことができない場合には、受信パケットを破棄す
る。
【0059】再送要求手段31はパケット選別手段34
から再送信の要求を受け取った場合、再送信の要求を伝
送媒体33に出力する。伝送媒体33としてIEEE1
394を使用した場合、ブロードキャスト・パケットが
この例外パケットにあたる。このブロードキャスト・パ
ケットは、バスに接続された全ての機器に対して送信す
るもので、主にバスの管理などの目的で送信される。通
常のパケットの受信の場合には、受信装置はパケット受
信の後にackの送信を行い、必要があれば再送信を要
求することができる。これに対してブロードキャスト・
パケットは、バスの全てのノードで受信されるパケット
であり、ackの送信は行われない。このためackを
使用した再送信の要求を行うことができない。そこで通
常のパケット用の蓄積手段とは別に、ブロードキャスト
・パケット用の蓄積手段を用意することで、バスの管理
目的などの重要なパケットをより確実に受信することが
できる。
【0060】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態におけるパケット送受信装置について図面を用いて説
明する。図5は第4の実施の形態におけるパケット送受
信装置の基本構成を示すブロック図である。パケット送
受信装置40は受信した要求パケットに基づいて応答パ
ケットを生成して送信するものであり、パケット送信手
段41、パケット受信手段42、時刻出力手段44、受
信時刻保持手段45、パケット蓄積手段46、応答パケ
ット生成手段47を含んで構成される。
【0061】パケット受信手段42は伝送媒体43より
要求パケットを受信した場合、受信パケットをパケット
蓄積手段46に書き込むと共に、パケットの受信の通知
を出力する。受信時刻保持手段45は時刻出力手段44
から出力される時刻を入力して、パケット受信手段42
からパケット受信の通知を受け取った瞬間の時刻を保持
する。
【0062】応答パケット生成手段47はパケット蓄積
手段46から要求パケットを読み出して、この要求パケ
ットに対応した応答パケットを生成して出力する。な
お、この応答パケット生成手段47はマイコンなどによ
って実現することも可能である。パケット送信手段41
は応答パケット生成手段42が生成した応答パケットを
伝送媒体43に送信する。
【0063】応答パケット生成手段47は要求パケット
をパケット蓄積手段46から読み出して応答パケットを
生成する際、受信時刻保持手段45から要求パケットの
受信時刻を入力し、さらに時刻出力手段44が出力する
時刻を入力する。ここで要求パケットを受信してから所
定の時間が経過している場合には、応答パケットの生成
を中止する。また生成した応答パケットをパケット送信
手段41に出力する際に、要求パケットを受信してから
所定の時間が経過している場合には、生成した応答パケ
ットを出力せずに破棄する。
【0064】伝送媒体43としてIEEE1394を使
用した場合には、図1に示すように要求パケットの送信
から応答パケットの受信までの時間が定められているの
で、応答パケット生成手段47は応答パケットの生成と
出力の際に、要求パケットが受信された時刻を識別する
ことによって、送信しても無効となる応答パケットの生
成や送信を行わない制御が可能となる。また時刻出力手
段44として全ての機器が持つサイクル・タイム・レジ
スタを使用することができる。
【0065】(実施の形態5)本発明の第5の実施の形
態におけるパケット送受信装置について図面を用いて説
明する。図6は第5の実施の形態におけるパケット送受
信装置の基本構成を示すブロック図である。パケット送
受信装置50は受信した要求パケットに基づいて応答パ
ケットを生成して送信するものであり、第4の実施形態
と同様にパケット送信手段51、パケット受信手段5
2、時刻出力手段54、受信時刻保持手段55、パケッ
ト蓄積手段56、応答パケット生成手段57を含んで構
成される。
【0066】パケット受信手段52が伝送媒体53より
複数の要求パケットを受信した場合、それらの受信パケ
ットをパケット蓄積手段56に書き込むと共に、パケッ
トの受信の通知を出力する。受信時刻保持手段55は、
時刻出力手段54から出力される時刻を入力して、パケ
ット受信手段52から夫々のパケット受信の通知を受け
取った瞬間の時刻を複数組保持する。
【0067】パケット蓄積手段56が複数の要求パケッ
トを蓄積できるものであり、且つ受信時刻保持手段55
も複数の時刻を保持できるものであるので、応答パケッ
ト生成手段57がパケット蓄積手段56から要求パケッ
トを読出す際、この要求パケットに対応する受信時刻を
受信時刻保持手段55から読出すことで、応答パケット
生成手段57は複数の要求パケットを一度に処理するこ
とが可能となる。即ちパケット蓄積手段に一時的に蓄積
できる要求パケットは1つに限られるわけではなく、受
信時刻保持手段にも夫々の要求パケットとの対応関係を
崩さないようにして受信時刻を複数保持すれば、複数の
要求パケットを受信した後でも応答パケットを生成する
ことが可能となる。
【0068】パケット送信手段51は応答パケット生成
手段57から応答パケットと要求パケットの受信時刻を
入力し、また時刻出力手段54から時刻を入力する。こ
こで、要求パケットの受信時刻より所定の時間が経過す
る前ならば、応答パケット生成手段57から入力した応
答パケットを伝送媒体53に出力する。一方、要求パケ
ットを受信してから所定の時間が経過している場合に
は、応答パケットを破棄する。
【0069】伝送媒体53としてIEEE1394を使
用した場合には、図1に示す要求パケットの送信から応
答パケットの受信までの時間が定められているので、要
求パケットが送信されてから所定の時間が経過した後に
は、対応する応答パケットを送信しても無効になる。ま
たパケットの送信を行うためにはバスの調停が必要にな
るため、送信の要求を行ってから実際の送信を行うまで
には時間がかかる。従って、バスの調停が終わった時点
で応答パケットの送信の有効性を判断することによっ
て、無効なパケットの送信を防ぐことが可能となる。
尚、時刻出力手段54として全ての機器が持つサイクル
・タイム・レジスタを使用することができる。
【0070】(実施の形態6)本発明の第6の実施の形
態におけるパケット送受信装置について図面を用いて説
明する。図7は第6の実施の形態におけるパケット送受
信装置の基本構成を示すブロック図である。パケット送
受信装置60は受信した要求パケットに基づいて応答パ
ケットを生成して送信するものであり、パケット送信手
段61、パケット受信手段62、時刻出力手段64、計
測手段65、パケット蓄積手段66、応答パケット生成
手段67を含んで構成される。
【0071】パケット受信手段62が伝送媒体63から
要求パケットを受信した場合、受信パケットをパケット
蓄積手段66に書き込むと共に、パケットの受信の通知
を出力する。計測手段65は、時刻出力手段64から出
力される時刻を入力して、パケット受信手段62からパ
ケット受信の通知を受け取った瞬間からの経過時間を計
測して出力する。
【0072】応答パケット生成手段67は、パケット蓄
積手段66から要求パケットを読み出して、この要求パ
ケットに対応した応答パケットを生成して出力する。な
お、この応答パケット生成手段67はマイコンなどによ
って実現することも可能である。パケット送信手段61
は応答パケット生成手段67が生成した応答パケットを
伝送媒体63に送信する。
【0073】応答パケット生成手段67は要求パケット
をパケット蓄積手段66から読み出して応答パケットを
生成する際、計測手段65からこの要求パケットを受信
してからの経過時間を入力する。ここで要求パケットを
受信してからの経過時間が所定の値を超えている場合に
は、応答パケットの生成を中止する。また生成した応答
パケットをパケット送信手段61に出力する際に、要求
パケットを受信してからの経過時間が所定の値を超えて
いる場合には、生成した応答パケットを出力せずに破棄
する。
【0074】伝送媒体63としてIEEE1394を使
用した場合には、図1に示す要求パケットの送信から応
答パケットの受信までの時間が定められているので、応
答パケット生成手段67は、応答パケットの生成および
出力の際に、要求パケットが受信されてから時刻を知る
ことができる。このため、送信しても無効となる応答パ
ケットの生成や送信を行わない制御が可能となる。尚、
時刻出力手段64として全ての機器が持つサイクル・タ
イム・レジスタを使用することができる。
【0075】(実施の形態7)本発明の第7の実施の形
態におけるパケット受信装置について図面を用いて説明
する。図8は第7の実施の形態におけるパケット受信装
置の基本構成を示すブロック図である。パケット受信装
置70は伝送媒体73から要求パケットを受信するもの
であり、パケット受信手段72、時刻出力手段74、計
測手段75、パケット蓄積手段76、時間経過監視手段
77を含んで構成される。
【0076】パケット受信手段72が伝送媒体73から
要求パケットを受信した場合、受信パケットをパケット
蓄積手段76に書き込むと共に、パケットの受信の通知
を出力する。計測手段75は、時刻出力手段74から出
力される時刻を入力して、パケット受信手段72からパ
ケット受信の通知を受け取った瞬間からの経過時間を計
測して出力する。
【0077】経過時間監視手段77は、計測手段75が
出力する要求パケット受信からの経過時間を入力し、こ
の経過時間が所定の時間を超えた場合にはパケット蓄積
手段76に書き込まれている要求パケットを破棄する。
【0078】伝送媒体73としてIEEE1394を使
用した場合には、図1に示す要求パケットの送信から応
答パケットの受信までの時間が定められているので、要
求パケットを受信してから所定の時間が経過した後に
は、その要求パケットに対しての応答パケットを生成す
る必要が無くなる。このためパケット蓄積手段76に蓄
積された要求パケットを破棄することで、無効となった
要求パケットに対しての処理を行わないことが可能とな
る。尚、時刻出力手段74として全ての機器が持つサイ
クル・タイム・レジスタを使用することができる。
【0079】なお、第4の実施の形態、第5の実施の形
態もしくは第6の実施の形態、および第7の実施の形態
は、このいずれかを組み合わせることが可能である。こ
の場合、それぞれの実施の形態によって得られる処理の
軽減や通信媒体の効率利用などについて、よりいっそう
大きな効果を得ることができる。
【0080】
【発明の効果】以上のように請求項1〜4の発明では、
要求パケットを送信した機器が応答パケットを待ってい
る間、新たな要求パケットの受信をしないことにより、
複数の処理を行う必要が無くなる。従って、パケットの
受信および処理のために必要とされるパケット蓄積手段
を小さなものにすることが可能となる。更には、パケッ
ト受信のために必要とされる蓄積手段が小さい場合であ
っても、蓄積手段が別の要求パケットの受信などにより
使用中の間に応答パケットを受信したために生じる再送
信を減らすことができる。このため、応答パケットをよ
り確実に受信することが可能となる。
【0081】請求項5,6の発明では、要求パケット受
信を送信した機器が応答パケットを待っている間、新た
な要求パケットの受信をしないことにより、複数の処理
を行う必要が無くなる。従って、パケットの受信および
処理のために必要とされるパケット蓄積手段を小さなも
のにすることが可能となる。更には、パケット受信のた
めに必要とされる蓄積手段が小さい場合であっても、蓄
積手段が別の要求パケットの受信などにより使用中の間
に応答パケットを受信したために生じる再送信を減らす
ことができる。このため、応答パケットをより確実に受
信することが可能となる。
【0082】請求項7〜9の発明では、通常のパケット
受信用の蓄積手段と例外パケット受信用の蓄積手段を別
に持つことによって、重要な情報の送信に使用される可
能性の高い、例外パケットをより確実に受信することが
可能となる。
【0083】請求項10,11の発明では、応答パケッ
トを生成する際に、要求パケットを受信した時刻を利用
することにより、要求パケットの受信から所定の時間が
経過した場合に、無効な応答パケットの生成や送信を防
ぐことが可能となる。
【0084】請求項12の発明では、送信手段が要求パ
ケットが受信された時刻を知ることによって、応答パケ
ットの送信の際の伝送媒体との調停などにより、要求パ
ケットの受信から所定の時間が経過した場合に、送信し
ても無効となる応答パケットの送信を行わないことが可
能となる。さらに伝送媒体に不要なパケットの送信を行
わないことによって、伝送媒体の持つ帯域の浪費を防ぐ
ことができ、伝送媒体を有効に利用することが可能とな
る。
【0085】請求項13,14の発明では、応答パケッ
トを生成する際に、要求パケットを受信してからの経過
時間を利用することにより、要求パケットの受信から所
定の時間が経過した場合に、無効な応答パケットの生成
や送信を防ぐことが可能となる。
【0086】請求項15の発明では、経過時間監視手段
が要求パケットの受信から所定の時間が経過した場合
に、未処理のままパケット蓄積手段に残されている要求
パケットを廃棄することによって、一旦要求パケットを
パケット蓄積手段から読出すという無駄な処理をなくす
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IEEE1394において、要求パケットと応
答パケットの送受信関係を示すシーケンス図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態におけるパケット送
受信装置の基本構成図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態におけるパケット受
信装置の基本構成図である。
【図9】IEEE1394で送受信されるパケットの構
成図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60 パケット送受信
装置 11,21,41,51,61 パケット送信手段 12,22,32,42,52,62,72 パケット
受信手段 13 受信制御手段 14,24 パケット生成手段 15,25,33,43,53,63,73 伝送媒体 23 予測手段 26 比較手段 31 再送要求手段 34 パケット選別手段 36 例外パケット蓄積手段 35 通常パケット蓄積手段 44,54,64,74 時刻出力手段 45,55 受信時刻保持手段 46,56,66,76 パケット蓄積手段 47,57,67 応答パケット生成手段 65 計測手段 70 パケット受信装置 77 経過時間監視手段 901 送り先ID 902 tl(トランザクション・ラベル) 903 rt 904 tcode(トランザクション・コード) 905 pri 906 送り主ID 907 パケットの種別に依存した情報 908 ヘッダ用CRC 909 データ 910 データ用CRC 911 パケット・ヘッダ 912 データ部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パケットを送信するパケット送信手段
    と、 パケットを受信して出力するパケット受信手段と、 前記パケット送信手段が送信したパケットに基づいて前
    記パケット受信手段の動作を制御する受信制御手段と、
    を具備することを特徴とするパケット送受信装置。
  2. 【請求項2】 前記受信制御手段は、 前記パケット送信手段が送信した要求パケットに対応す
    る応答パケット以外のパケットを受信しない制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載のパケット送受信装置。
  3. 【請求項3】 前記受信制御手段は、 前記パケット送信手段が要求パケットを送信してから前
    記要求パケットに対応する応答パケットを受け取るまで
    の間、前記応答パケット以外のパケットを受信しない制
    御を行うことを特徴とする請求項1記載のパケット送受
    信装置。
  4. 【請求項4】 前記受信制御手段は、 前記パケット送信手段が要求パケットを送信してから所
    定の時間内で、かつ前記要求パケットに対応する応答パ
    ケットを受け取るまでの間、前記応答パケット以外のパ
    ケットを受信しない制御を行うことを特徴とする請求項
    1記載のパケット送受信装置。
  5. 【請求項5】 パケットを送信するパケット送信手段
    と、 パケットを受信して出力するパケット受信手段と、 前記パケット送信手段が送信した要求パケットに基づい
    て前記要求パケットに対応する応答パケットのパケット
    識別情報を予測して予測識別情報を出力する予測手段
    と、 前記予測手段から受け取る前記予測識別情報と前記パケ
    ット受信手段から受け取る受信パケットの受信識別情報
    とを比較して、前記受信パケットが前記応答パケットに
    相当するパケットである場合にのみ前記受信パケットを
    出力する比較手段と、を具備することを特徴とするパケ
    ット送受信装置。
  6. 【請求項6】 前記比較手段は、 前記パケット送信手段が前記要求パケットを送信してか
    ら所定の時間内に前記応答パケットが受信されない場合
    には、前記予測識別情報を破棄することを特徴とする請
    求項5記載のパケット送受信装置。
  7. 【請求項7】 パケットを受信して出力するパケット受
    信手段と、 再送信の要求を行うことのできるパケットを一時的に蓄
    積する通常パケット蓄積手段と、 再送信の要求を行うことのできないパケットを一時的に
    蓄積する例外パケット蓄積手段と、 前記パケット受信手段から受信パケットを受け取り、前
    記受信パケットが再送信の要求を行うことのできるパケ
    ットであるか否かによって、前記通常パケット蓄積手段
    と前記例外パケット蓄積手段のいずれかに書き込み、さ
    らに前記通常パケット蓄積手段が使用中の間に再送信の
    要求を行うことのできるパケットを受け取った場合に
    は、前記受信パケットの再送信の指示を行うパケット選
    別手段と、 前記パケット選別手段の指示に基づいてパケットの再送
    信の要求を行う再送要求手段と、を具備することを特徴
    とするパケット送受信装置。
  8. 【請求項8】 前記パケット選別手段は、 前記パケット受信手段から再送信の要求を行うことので
    きるパケットを受け取った場合であって、かつ前記受信
    パケットの再送信の指示を行う場合には、前記受信パケ
    ットを破棄することを特徴とする請求項7記載のパケッ
    ト送受信装置。
  9. 【請求項9】 前記パケット選別手段は、 前記パケット受信手段から再送信の要求を行うことので
    きないパケットを受け取った場合であって、かつ前記例
    外パケット蓄積手段が使用中の場合には、受信パケット
    を破棄することを特徴とする請求項7記載のパケット送
    受信装置。
  10. 【請求項10】 パケットを受信して出力するパケット
    受信手段と、 前記パケット受信手段が受信した受信パケットを一時的
    に蓄積するパケット蓄積手段と、 時刻を出力する時刻出力手段と、 前記時刻出力手段から前記時刻が入力されて、前記パケ
    ット受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積手
    段に書き込んだ書き込み時刻を保持する受信時刻保持手
    段と、 前記受信パケットがそれに対応する応答パケットを要す
    る場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積される前記受信
    パケットと前記受信時刻保持手段に保持される前記書き
    込み時刻と前記時刻出力手段が出力する時刻とを基に前
    記応答パケットを生成して出力する応答パケット生成手
    段と、 前記応答パケットを送信するパケット送信手段と、を具
    備することを特徴とするパケット送受信装置。
  11. 【請求項11】 前記応答パケット生成手段は、 前記応答パケットを出力する際に前記時刻出力手段から
    入力する時刻が前記書き込み時刻に所定の値を加えた時
    刻をよりも前である場合にのみ、前記応答パケットを出
    力することを特徴とする請求項10記載のパケット送受
    信装置。
  12. 【請求項12】 パケットを受信して出力するパケット
    受信手段と、 前記パケット受信手段が受信した受信パケットを一時的
    に蓄積するパケット蓄積手段と、 時刻を出力する時刻出力手段と、 前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パケッ
    ト受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積手段
    に書き込んだ書き込み時刻を保持する受信時刻保持手段
    と、 前記受信パケットがそれに対応する応答パケットを要す
    る場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積される前記受信
    パケットと前記受信時刻保持手段に保持される前記書き
    込み時刻とを読み出し、前記応答パケットを生成して前
    記応答パケットと前記書き込み時刻とを出力する応答パ
    ケット生成手段と、 前記時刻出力手段から前記時刻を入力して、前記応答パ
    ケット生成手段から前記応答パケットと前記書き込み時
    刻を受け取り、送信を行う時刻が前記書き込み時刻に所
    定の値を加えた時刻を越えていない場合にのみ、前記応
    答パケットを送信するパケット送信手段と、を具備する
    ことを特徴とするパケット送受信装置。
  13. 【請求項13】 パケットを受信して出力するパケット
    受信手段と、 前記パケット受信手段が受信した受信パケットを一時的
    に蓄積するパケット蓄積手段と、 時刻を出力する時刻出力手段と、 前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パケッ
    ト受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積手段
    に書き込んでからの経過時間を計測して出力する計測手
    段と、 前記受信パケットがそれに対応する応答パケットを要す
    る場合に、前記パケット蓄積手段に蓄積される前記受信
    パケットと前記計測手段が出力する前記経過時間とを基
    に前記応答パケットを生成して出力する応答パケット生
    成手段と、 前記応答パケットを送信するパケット送信手段と、を具
    備することを特徴とするパケット送受信装置。
  14. 【請求項14】 前記応答パケット生成手段は、 前記経過時間が所定の値を超えていない場合にのみ応答
    パケットを出力することを特徴とする請求項13記載の
    パケット送受信装置。
  15. 【請求項15】 パケットを受信して出力するパケット
    受信手段と、 前記パケット受信手段が受信した受信パケットを一時的
    に蓄積するパケット蓄積手段と、 時刻を出力する時刻出力手段と、 前記時刻出力手段から前記時刻が入力され、前記パケッ
    ト受信手段が前記受信パケットを前記パケット蓄積手段
    に書き込んでからの経過時間を計測して出力する計測手
    段と、 前記パケットがそれに対応する応答パケットを要する場
    合に、前記計測手段から出力される前記経過時間を監視
    して前記経過時間が所定の時間を越えた場合に、前記パ
    ケット蓄積手段に蓄積された前記受信パケットを破棄す
    る経過時間監視手段と、を具備することを特徴とするパ
    ケット受信装置。
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