JPH1093041A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH1093041A
JPH1093041A JP8243595A JP24359596A JPH1093041A JP H1093041 A JPH1093041 A JP H1093041A JP 8243595 A JP8243595 A JP 8243595A JP 24359596 A JP24359596 A JP 24359596A JP H1093041 A JPH1093041 A JP H1093041A
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JP
Japan
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electrode
insulating film
film
lower electrode
capacitor
Prior art date
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Application number
JP8243595A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Dewa
光明 出羽
Kazuhide Abe
和秀 阿部
Shin Fukushima
伸 福島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い所望の容量値を有したキャパシ
タを小面積で実現し、このキャパシタを用いた高集積密
度半導体記憶装置を提供する。 【解決手段】 上部電極および下部電極として導電性ペ
ロブスカイト酸化物、キャパシタ絶縁膜として、ペロブ
スカイト型酸化物誘電体膜を用いたキャパシタ部を有す
る半導体記憶装置において、下部電極の一部のみがバリ
アー層に接続されている。該バリアー層およびバリアー
層に接続されるプラグ電極とを介して、キャパシタ部と
スイッチング・トランジスタの一方の主電極とが電気的
に結合している。バリアー層としては、Pt,Ru,R
h,Pd,Os,Ir等を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペロブスカイト型高
誘電体膜をキャパシタ絶縁膜とする薄膜キャパシタに係
り特に、この薄膜キャパシタを具備した半導体記憶装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMに代表される半導体記憶装置は
世代を追うごとに微細化が進み、今やギガビット・メモ
リーの時代に入らんとしている。このような高集積化が
行われてきた背景には、種々の技術革新が行われてきた
ことがあるが、セル構造については、1MbDRAMか
ら4MbDRAMへの世代にプレーナ型からスタック型
あるいはトレンチ型というように電荷蓄積部(キャパシ
タ部)を3次元化することにより、微細パターン中に、
所望の容量値を達成してきた。すなわち、1MbDRA
Mまではプレーナ構造により10nm程度の薄いシリコ
ン酸化膜(SiO2 膜)を用いて十分な信頼性を有した
キャパシタを形成できたが、4MbDRAMではセルサ
イズの縮小化によりキャパシタ面積が平面構造では十分
な容量を確保できなくなった。そこで、穴を掘ってこの
中にキャパシタを埋め込むトレンチ型や多層構造のキャ
パシタをトランジスタの上に積み上げるスタック型とい
う大きく分けて2種類の3次元キャパシタ構造を採用せ
ざるを得なくなったのである。しかし、256MbDR
AM,1GbDRAMさらには4GbDRAM等におい
てはこれらの構造を用いても、SiO2 膜をキャパシタ
絶縁膜とすることは極めて困難である。このため、DR
AM等に代表される揮発性メモリの電荷蓄積層に用いる
キャパシタ絶縁膜としては従来のSiO2 から誘電率が
より大きなSTO(SrTiO3 )、BTO(BaTi
3 ),BSTO(Ba1-x SrTiO3 )等のペロ
ブスカイト型酸化物誘電体薄膜を用いる試みがなされて
いる。
【0003】これらのペロブスカイト型酸化物誘電体薄
膜を用いた薄膜キャパシタの電極材料としては、従来は
Pt,Ruなどの金属や、あるいはRuO2 等の導電性
酸化物、あるいはSTO、BTO、BSTO等と同一の
結晶構造を有する導電性ペロブスカイト酸化物が用いら
れてきた。
【0004】これらのうちRuは特に加工性が良好でR
IE等による微細加工が可能であることからDRAM用
キャパシタ電極として優れたものであると一応考えられ
てきた。
【0005】一方、導電性ペロブスカイト酸化物を電極
材料として用いると、誘電体・電極界面では高い界面整
合性が得られ、欠陥や界面準位の発生が抑制されること
から高い誘電率、低いリーク電流といった良好な電気特
性や高い誘電破壊耐圧による高信頼性、長寿命を示すキ
ャパシタが得られるといったメリットが期待されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらPtやR
u等の貴金属電極を用いたキャパシタでは誘電体・電極
界面の不整合によりイオン欠陥等に基因する大量の界面
準位発生が起こり、これが原因となって過大なリーク電
流や低い誘電破壊耐圧といった問題点が起こっている。
【0007】一方、導電性ペロブスカイト酸化物を下部
電極として用いる際には、その作成を酸素含有雰囲気で
行う必要があり、電極の下部にあたるタングステン等で
作成したプラグ電極との界面に酸化物が形成される。こ
のため界面において過大な接触が生じたり、場合によっ
てはこの界面における反応により電極表面のモフォロジ
ー荒れが生じてキャパシタのショートをもたらす等の問
題点がある。
【0008】さらに、このPt等の金属からなるバリア
ー層を下部電極すべての下に積層させた場合、バリアー
層と側壁等のSiO2 膜との反応、拡散のために界面の
モフォロジー荒れが発生し、キャパシタのリーク不良の
原因になること、また密着性があまり良くないことによ
る膜はがれが起こることがしばしばあった。またトレン
チの内壁部分にキャパシタを構成する場合には、バリア
ー層を下部電極の全面に形成する構造では、バリアー層
の厚み分だけ余分の面積を占有することとなる。したが
って、DRAMの集積化の際、キャパシタ面積の減少に
対してバリアー層の厚さ自体が全体の厚さを制御すると
いう問題があった。すなわちサブクォータミクロンから
ナノメータオーダになりつつあるDRAMの微細化にお
いては各層の厚さが平面寸法と同程度となり、バリアー
層の厚みが問題となってくるのである。
【0009】上記問題点を鑑み、本発明は電荷蓄積部の
微細化と高信頼性化が容易な薄膜キャパシタの新規な構
造、およびこの薄膜キャパシタを具備した半導体記憶装
置を提供することを目的とする。
【0010】より具体的には、本発明は薄膜キャパシタ
部と、この薄膜キャパシタ部に接続されるプラグ電極等
のスイッチングトランジスタとの電気的接続を行う電極
との接続界面の特性が良好な半導体記憶装置を提供する
ことである。さらに、別の具体的な目的としては、薄膜
キャパシタ部と、薄膜キャパシタ部を収納する薄膜キャ
パシタ周辺の絶縁膜との密着性が良好な薄膜キャパシタ
および薄膜キャパシタを具備した半導体記憶装置を提供
することである。
【0011】特に本発明は導電性ペロブスカイト酸化物
下部電極を有する薄膜キャパシタにおいてそのさらに下
方に接するシリコンやタングステン等で作成されたプラ
グ電極の表面が酸化されることを防止することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明による半導体記憶装置は、スイッチングト
ランジスタと電荷蓄積部を少なくとも有するユニット・
メモリセル部を有するDRAM等の半導体記憶装置であ
って、電荷蓄積部は下部電極,キャパシタ絶縁膜、上部
電極とから構成され、この下部電極の一部のみに貴金属
等のバリアーメタルを用いたバリアー層が接して形成さ
れ、このバリアー層を介して電荷蓄積部とスイッチング
トランジスタの一方の主電極とが電気的に結合している
ことを第一の特徴とする。一方の主電極とはMOSFE
Tの場合ではソース電極又はドレイン電極のいずれかを
意味する。ここで電荷蓄積部はスイッチングトランジス
タの一方の主電極の上方に形成された内堀型トレンチ内
に形成され、電荷蓄積部の下部電極のバリアー層に接し
ている部分以外の他の部分は、内堀型トレンチを構成し
ている層間絶縁膜に接していることを第一の特徴とす
る。
【0013】より具体的には図1(b),図4,図7に
示すように下部電極242が小さな界面のバリアー層2
35を介して、スイッチングトランジスタの一方の主電
極231と電気的に結合していることを特徴とする。こ
こで「電気的に結合」とは図1(b)に示すように「プ
ラグ」と称されるコンタクトホール中に埋め込まれたポ
リシリコンやW等の高融点金属あるいはWSi2 等の高
融点金属のシリサイド等の導電体からなる電極部234
を介して、電荷蓄積部とスイッチングトランジスタの一
方の主電極が電気的に接続されることを言うが、この場
合プラグ電極234とバリアー層235の間等に、さら
に他の層が挿入されてもよい概念である。ここでバリア
ー層235はPt,Ru,Rh,Pd,Os,Irから
なる金属のグループのうちから選ばれた少なくとも一種
であることが好ましい。さらにこれらを適宜組み合わせ
た多層膜や、これらのうち2種以上の組み合わせからな
る合金系のバリアー層としてもよい。
【0014】上記のように構成することにより下部電極
の形成を酸化性雰囲気で行っても、電気的結合手段とな
るプラグ234などの導電体の表面が酸化されることも
なく、かつ下部電極の界面のモフォロジーの荒れも生じ
ない。したがって高品位の下部電極が形成されるため、
電荷蓄積部にリーク電流が生じることもなく、かつキャ
パシタ絶縁膜が高い誘電率を維持することができる。し
かも下部電極242はプラグ234と同面積(又はプラ
グの断面積とは異なるが、下部電極の面積より小さな面
積)のバリアー層235と接しており、バリアー層23
5に接している部分以外の部分は層間絶縁膜477とな
るSiO2 膜等の絶縁膜に直接、接しているので電荷蓄
積部の密着性も良好である。すなわち本発明の第1特徴
の構造は機械的にも、電気的にも安定した、信頼性の高
い半導体記憶装置を提供するものである。しかも図1
(b)に示すような内堀型トレンチの構造では、下部電
極242の下面全面、すなわち下部電極242と層間絶
縁膜477との間にバリアーメタルを形成しないので、
バリアーメタルの厚み分による実質的なキャパシタ形成
領域(面積)の減少もない。又バリアーメタルとして用
いられる貴金属とSiO2 膜との界面のモフォロジーの
低下の問題もない。バリアー層の厚さは5−20nmが
好ましいが、特に64GbDRAM等のバリアー層の厚
さが、キャパシタの最小寸法(feature size)Fに対し
て無視できなくなって来るような微細化された構造にお
いては、バリアー層が下部電極の一部のみに形成されて
いる構造はメモリーセルの微細化に対して顕著な効果を
有する。
【0015】特に本発明の第1の特徴においてキャパシ
タ絶縁膜としてペロブスカイト型酸化物誘電体、たとえ
ばBax Sr1-x TiO3 (0≦x≦1)を用いること
がメモリーセルの微細化に対して有効であり、この場合
は界面の安定性等の点から、下部電極としてARu
3 ,Srx RE1-x CoO3 を用いることが好まし
い。ここでAはSr,Ba,Caから選ばれた少なくと
も一種、REはLa,Pr,Sm,Ndから選ばれた一
種である。なお、キャパシタは絶縁膜としてPZT,P
LZT,Bi−Sr−Ta系酸化物やBi−Sr−Ti
系酸化物等のペロブスカイト誘電体を用いてもよい。
【0016】本発明の第2の特徴は、スイッチングトラ
ンジスタと電荷蓄積部とからなるユニットメモリセル部
を有する半導体記憶装置であって、電荷蓄積部が導電性
ペロブスカイト酸化物からなる下部電極を具備し、下部
電極の一部のみにバリアー層となる貴金属層が接し、こ
のバリアー層を介して、スイッチングトランジスタの一
方の主電極と電荷蓄積部とが電気的に結合していること
である。電荷蓄積部は図1(b)に示すような内堀型ト
レンチキャパシタ、あるいは図7に示すようないわるス
タック型キャパシタ,でも良いし、他の構造でもよい。
少なくとも下部電極が導電性ペロブスカイト酸化物から
なる電荷蓄積部を有する半導体記憶装置であれば、本発
明の目的は達成できるのである。すなわち、図1
(b),図4,図5,図7に示すように下部電極242
の一部のみに下部電極242と接して小さな面積のバリ
アー層235を形成することにより、下部電極242と
スイッチングトランジスタの主電極231との間の電気
的結合手段234の表面の酸化を防止し、下部電極24
2の界面のモフォロジーの荒れを生じないようにでき
る。しかも電気的結合手段234と同面積(又はその断
面積とは異なるが、下部電極の面積よりも小さな面積)
で、下部電極の一部のみにバリアー層が形成され、下部
電極の他の部分はSiO2 等の絶縁膜に直接、接してい
るので密着性もよく、機械的にも安定である。又バリア
ー層を構成するバリアーメタルとSiO2 等の絶縁膜と
の界面のモフォロジーの低下もない。したがって本発明
の第2の特徴によれば、電荷蓄積部のリーク電流も発生
しない。あるいは、発生しても極くわずかであり、かつ
キャパシタ絶縁膜の誘電率も高い値に維持できる。
【0017】特に本発明の第2の特徴においてキャパシ
タ絶縁膜としてペロブスカイト型酸化物誘電体、たとえ
ばBax Sr1-x TiO3 (0≦x≦1)を用いれば、
メモリセルの微細化に有効であり、しかも下部電極との
界面の整合性、安定性の面からも好ましい。下部電極と
しては、ARuO3 ,Srx RE1-x CoO3 を用いる
ことが好ましい。ここでAはSr,Ba,Caから選ば
れた少くとも一種、REはLa,Pr,Sm,Ndから
選ばれた一種である。なお、キャパシタ絶縁膜としてP
ZT,PLZT,Bi−Sr−Ta系酸化物やBi−S
r−Ti系酸化物等のペロブスカイト誘電体を用いても
よい。
【0018】本発明の第2の特徴は下部電極242の一
部のみがバリアー層235およびプラグ電極等の電気的
結合手段234を介してスイッチングトランジスタの一
方の主電極と電気的に結合していることであるが、この
電気的結合手段は図1(b),図4,図5,図7に示す
ようにポリシリコン、Wのような金属あるいはWSi2
のような金属シリサイド等の導電性物質を用いることが
好ましい。又バリアー層としては、Pt,Ru,Rh,
Pd,Os,Irのうちの少なくとも一種、又はこれら
のうちの2種以上からなる多層膜もしくは合金であるこ
とが好ましい。
【0019】本発明の第3の特徴は本発明の第1又は第
2の特徴において、さらに、アドヒージョン層を有する
ことである。すなわち、第1および第2の特徴における
バリアー層がアドヒージョン層に接し、このアドヒージ
ョン層とバリアー層とを介して、スイッチングトランジ
スタの一方の主電極とが電荷蓄積部と電気的に結合した
半導体記憶装置であることを第3の特徴とする。アドヒ
ージョン層としてはTi,TiN,TiAlN,又はこ
れらの組み合わせを用いればよい。このアドヒージョン
層を用いることにより、バリアー層とプラグ電極等との
密着が良好となり電荷蓄積層の下部電極の界面がより安
定となる。したがって低リーク電流、高誘電率の電荷蓄
積部が実現でき、信頼性の高い高集積密度の半導体記憶
装置が実現できる。具体的な構造の一例は図5に示すよ
うなものであり、下部電極242がバリアー層235,
アドヒージョン層236を介してプラグ234と接続さ
れていることである。アドヒージョン層とバリアー層と
の合計の厚みは5−30nm,より好ましくは10−2
0nmとすればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0021】(第1の実施の形態)図1(a)および1
(b)は本発明の第1の実施の形態に係るMOS・DR
AMの平面および断面構造を示す。図1(a)は平面図
で、図1(b)は図1(a)の断面図である。図1
(b)おいてn型(100)シリコン基板12の上部に
pウェル19が形成されている。そしてpウェル19
は、BOX(buried oxide) 法等により形成された、素
子分離用の酸化膜103等により周辺を囲まれ、その内
部を図1(b)に示すようにチャンネル領域とし、他の
セルとの分離している。図1(b)は特定の一つのセル
の近傍の断面を示す図であり、素子分離酸化膜103に
囲まれた領域が活性領域(デバイス領域)となってい
る。この活性領域となるpウェル19の表面に、DRA
Mのユニットセルのスイッチングトランジスタを構成す
るn+ ソース領域231およびn+ ドレイン領域232
が0.1〜0.5μm等の所定の深さに形成されてい
る。また各ユニットセルのスイッチングトランジスタの
+ ソース領域231およびn+ ドレイン領域232の
間のチャンネル領域の上部にはゲート酸化膜29を介し
て、ポリシリコン等のゲート電極25が形成されてい
る。図1(a)に示すようにこのポリシリコン等のゲー
ト電極25はワード線を兼ねている。しかしゲート電極
25とは異なる配線によってポリシリコンゲート電極2
5に、W,Mo,WSi2 等のワード線25を接続する
ようにしてもよいことはもちろんである。ワード線の上
部には酸化膜等の第1の層間絶縁膜167が形成され、
この層間絶縁膜167中に形成された第1のコンタクト
ホール中に、n+ ソース領域およびn+ ドレイン領域2
32の上部に接続するようにWやWSi2 ,TiS
2 ,MoSi2 等の「プラグ」と称せられるコンタク
ト電極224,234が形成されている。このn+ ドレ
イン領域232の上部のプラグ224はW,Al,Al
−Si,Al−Cu−Si等の金属により形成されたデ
ータ線(ビット線)233に接続されている。n+ ソー
ス領域231の上部の第1のコンタクトホール中のプラ
グ234の上部はエッチング除去され、エッチング除去
された部分にPtバリアー層235が形成されている。
すなわちn+ ソース領域234の上部のコンタクトホー
ルの内部は上部がPtバリアー層235,下部がプラグ
層2234の2層構造となっている。
【0022】本発明の第1の実施の形態のキャパシタ部
は図1(b)に示すように第1の層間絶縁膜167の上
部に形成された厚さ300nmのSiO2 ,PSG,B
PSG,あるいはSi3 4 等の第2の層間絶縁膜47
7中に形成された比較的アスペクト比の小さいU溝(内
堀型トレンチ)中に、下部電極242、キャパシタ絶縁
膜243、上部電極244を有して構成されている。U
溝の底部の一部はn+ソース領域231の上部のPtバ
リアー層235と接続されている。
【0023】下部電極242としては厚さ30nmのS
rRuO3 膜が、上部電極244としては厚さ50nm
のSrRuO3 膜が用いられ、キャパシタ絶縁膜243
としては厚さ30nmのBa0.5 Sr0.5 TiO3 膜が
用いられている。なお、上部及び下部電極242、24
4としてはCaRuO3 ,La0.5 Sr0.5 TiO3
Pr0.5 Sr0.5 CoO3 等他の導電性ペロブスカイト
酸化物を用いても良く、キャパシタ絶縁膜としてはST
O,BTO等他のペロブスカイト型高誘電体薄膜を用い
てもよいことはもちろんである。上部電極244はプレ
ート電極をも兼ね、ほぼ全面に形成されている。上部電
極244の上部には第3の層間絶縁膜478が形成さ
れ、第3の層間絶縁膜478、キャパシタ絶縁膜24
3、第2の層間絶縁膜477をそれぞれ貫通してプラグ
224に達する第2のコンタクトホール(ビアホール)
が形成されている。この第2のコンタクトホールを介し
てビット線233とn+ ドレイン領域232の上部のプ
ラグ(コンタクト)電極234とが接続されている。キ
ャパシタ部を形成するU溝はアスペクト比が1〜3でそ
の側壁が主平面となす角が80〜90°のものでよい。
図1(a)に示すように開口部の寸法はDRAM設計に
おける最小寸法(featrue size)をFとして2〜3F×
F程度の寸法でよい。なお図1は模式図であり、各部の
寸法比率は現実の比率とは異なることに注意されたい。
【0024】図1(a)および1(b)のような構造に
することにより本発明の第1の実施の形態による導電性
ペロブスカイト酸化物電極242,244は、電極材料
242,244と誘電体243との界面バリアーハイト
の最適化を行い、また誘電体243と適合する熱膨脹率
を有することができるので誘電率低下を伴うことなくリ
ーク電流を低減することができる。
【0025】作成したキャパシタの断面電子顕微鏡観察
を行ったところ、絶縁層477と下部電極242の間に
は3nm程度の薄いSi−Sr系酸化物からなる酸化層
(反応層)が生成していたが、この酸化層(Si−Sr
系酸化物)生成に伴う下部電極−誘電体界面の荒れ等は
見られなかった。
【0026】また、この観察からこの反応層(Si−S
r系酸化物)により絶縁層(第2の層間絶縁膜)477
と下部電極242の密着性が良くなっていることがわか
った。一方、これ以外の接合面はすべて平坦であり、な
おかつ誘電体243と上部下部電極244,242との
界面は、格子が整合した非常にきれいな平坦面であるこ
とがわかった。特に、導電性ペロブスカイト酸化物下部
電極242とプラグ234との界面における反応や、プ
ラグ234の表面の酸化による表面荒れや相互拡散によ
るキャパシタ特性の劣化がプラグ上部に形成した貴金属
からなるバリアー層235によって防止されるため良好
な誘電特性および高い信頼性をもつキャパシタが実現で
きる。したがって集積密度が高く、保持特性の良好な半
導体記憶装置が得られる。
【0027】本発明の第1の実施の形態のキャパシタの
電気特性の測定結果は、誘電率500、1.8V印加時
のリーク電流10-8A/cm2 以下の特性であった。ま
たこのキャパシタにDC10Vの電圧を印加しても誘電
破壊は発生しなかった。
【0028】本発明の第1の実施の形態によればギガビ
ットDRAM等の揮発性半導体記憶装置に必須な、小面
積大容量のキャパシタ部が容易に形成でき、半導体記憶
装置の微細化、大容量化を可能にする。さらにLa0.5
Sr0.5 CoO3 やNd0.4Sr0.6 CoO3 等の導電
性ペロブスカイト酸化物電極材料はキャパシタ絶縁膜で
あるペロブスカイト型酸化物誘電体ときわめて良好な結
晶整合性を持つため、界面不整合に伴う界面蓄積電荷の
発生に起因するキャパシタ絶縁膜の疲労、電荷の消失
(リーク)や結晶歪みによる誘電体の特性劣化もない。
また、同時に下部電極とSiO2 等の絶縁層との密着性
も良好である。したがって本発明の第1の実施の形態に
よれば誘電率は大きくかつメモリ機能の安定性のきわめ
て良好なキャパシタ部を形成することができる。
【0029】本発明の第1の実施の形態に係るDRAM
は図2(a)〜(c)および図3(d)〜(g)に示す
ような工程で製造できる。以下においてはキャパシタ部
のキャパシタ絶縁膜243をBSTO膜とし、上部電極
244、下部電極242をSrRuO3 膜とした場合に
ついて説明するが、他の各種の材料が適用できることは
もちろんである。
【0030】(a)n型(100)面Si基板に11+
のイオン注入をし、その後熱処理をすることにより図2
(a)示すように不純物密度5×1016〜1×1018
-3,深さ2〜0.3μmのpウェル19を形成する。
その後BOX法等により、素子分離用の酸化膜103を
pウェル19の表面に形成し、隣接する素子間を電気的
に分離する。酸化膜103はpウェル19を貫通して深
く形成してもよい。その後、ゲート酸化膜29を10n
mの厚さで形成し、その表面に、リン(P)ドープのポ
リシリコン25を0.3μmの厚さでLPCVD法等に
より形成する。そしてリソグラフィーおよびRIE法に
よるパターニング工程により、ゲート長0.1〜0.5
μmのポリシリコンゲート電極25をゲート酸化膜29
の上に形成する。この後31+ をVac=30kV,ドー
ズ量Φ=3×1015cm-2でイオン注入し、850℃、
30分熱処理し、n+ ソース/ドレイン領域231,2
32を形成する。0.1μm以下の浅いn+ ソース/ド
レイン領域231,232を形成する場合はMLD(Mo
lecular Layer Doping)法やMLD法に類似のCVD技
術を用いればよい。この後SiO2 /PSG膜をCVD
法により、たとえば、厚さ200〜300nmで堆積
し、第1の層間絶縁膜167を形成する。なお、必要に
応じてp+ チャンネルストップ領域形成イオン注入、チ
ャンネルドープイオン注入等を行うことは、標準的MO
S・DRAMのプロセスと同様であり、ここでは説明を
省略する。そして図2(a)に示すようにSiO2 /P
SG膜167にCF4 若しくはCHF3 とCOとの混合
ガスを用いたRIE等により第1のコンタクトホールを
開口し、そのコンタクトホールの内部に厚さ200nm
〜400nmのW膜を選択CVD法により堆積し、コン
タクト電極(プラグ)234を埋め込む。
【0031】(b)次に、フォトリソグラフィーによ
り、Wプラグの上部以外の部分をフォトレジストでカバ
ーし、図2(b)に示すようにWプラグ234の上部を
Cl2等の塩素系のエッチングガスを用いてRIEを行
ない、約10nmエッチング除去する。そしてフォトレ
ジスト除去後、Wプラグがエッチング除去されたコンタ
クトホール内を埋め込むように厚さ13〜15nmでP
t膜235を全面に堆積する。あるいは第1の層間絶縁
膜167の上に厚さ10mmの他の層間絶縁膜を形成
し、この層間絶縁膜中にWプラグ234に達するバリア
ー層用コンタクトホールをRIEで開口してもよい。こ
のようにすればプラグの断面積よりも小さな面積のバリ
アー層も形成できる。
【0032】(c)その後CMP(Chemical Mechanica
l Polishing )により、第1の層間絶縁膜167が露出
するまで研磨し、平坦化を行うと同時に図2(c)に示
すように、Ptバリアー層235を分離する。
【0033】(d)次に図3(d)に示すようにPtバ
リアー層235、Wプラグ224および第1の層間絶縁
膜167の上にTEOS(Tetra ethylorthosilicate;
Si(OC2 5 4 )を用いたプラズマCVDにより
厚さ300nmの第2の層間絶縁膜477を形成する。
そしてフォトリソグラフィー法およびCF系のガスを用
いたRIE法、あるいはECRイオンエッチング法等に
より、バリアー層235が露出するまでエッチングし、
第2の層間絶縁膜477中にアスペクト比1〜3程度の
U溝(内堀型トレンチ)を形成する。第2の層間絶縁膜
477としてはSiO2 とSi3 4 との複合膜、PS
GとSi3 4 との複合膜等を用いてもよい。内堀型ト
レンチの底部の中心点がPtバリアー層235の中心点
の位置にほぼ一致するようにエッチング用マスクのマス
ク合わせを行い、エッチングにより側壁の角度が80〜
90℃、すなわちほぼ垂直側壁を有したトレンチを形成
すればよい。この内堀型トレンチの表面に下部電極とし
て用いるSrRuO3 膜242を厚さ30nmとなるよ
うにRFマグネトロンスパッタリング法を用いて図3
(d)に示すように形成する。
【0034】(e)次にCMP法を用いて図3(e)に
示すように平坦化を行う。平坦化は第2の層間絶縁膜4
77が露出するまで行う。この平坦化工程により、Sr
RuOう膜242はU溝の内部のみに形成され下部電極
となる。したがってたとえRIE法等によってエッチン
グの困難な導電性ペロブスカイト酸化物を用いる場合で
あっても容易にこの平坦化工程により下部電極242の
パターンを形成し、分離することが可能である。
【0035】(f)次にプラズマCVDでSi3 4
487を厚さ100〜130nm堆積し、図3(f)に
示すようにWプラグ224の上部のみに残留するように
選択的にパターニングをする。このパターニングはフォ
トリソグラフィを用いて、CF4 系のRIEで行えばよ
い。
【0036】(e)その後、図3(f)に示すように多
元RFマグネストロンスバッタ法やCVD法により、B
0.5 Sr0.5 TiO3 膜243を厚さ20〜50n
m、たとえば30nmに形成し、さらに上部電極として
のSrRuO3 膜244を多元RFマグネストロンスパ
ッタ法で厚さ30〜50nm堆積する。成膜温度は50
0〜700℃でよい。
【0037】(g)次にCMPによりSi3 4 膜48
7が露出するまで研磨すれば、図3(g)に示すように
Wプラグ224の上方のSrRuO3 膜244が選択的
に除去できる。この手法を用いればRIE法等によって
エッチングが困難な上部電極材料であっても、コンタク
トホール等の開口が可能となる。すなわち、CMPで露
出したSi3 4 膜はCF4 系のRIEで除去できるの
で、後述するWプラグ224上部のコンタクトホールが
容易に開口できる。
【0038】(h)次に、図1(b)に示すようにSi
2 ,PSG,BPSG膜,Si34 膜あるいはポリ
イミド膜等の第3の層間絶縁膜478をCVD法により
堆積する。そしてn+ ドレイン領域232の上のWプラ
グ224が露出するように、第3の層間絶縁膜478、
Si3 4 膜487、第2の層間絶縁膜477を貫通す
るように第2のコンタクトホールを開口する。その後ド
ープドポリシリコン膜あるいはWSi2 膜等を選択CV
D法で、第2のコンタクトホールを埋め込むように堆積
する。選択CVDでなくても、全面にCVDして、その
後エッチバックして平坦化して第2のコンタクトホール
内を埋め込んでもよい。その後さらにその上部にAl,
Al−Si,あるいはAl−Cu−Si等の金属膜から
なるビット線233を形成すれば、図1(a)および1
(b)に示すような本発明の第1の実施の形態に係るD
RAMが完成する。
【0039】(第1の実施の形態の実施例)本実施例
は、図1(a),(b)と同様に厚さ300nmの第2
の層間絶縁膜477中の内堀型トレンチの内部に形成さ
れた全酸化物薄膜キャパシタである。すなわち、Wプラ
グ234の上部にPtバリアー層235が形成され、P
tバリアー層235の上部に厚さ50nmのLa0.5
0.5 CoO3 からなる下部電極242が形成されてい
る。図1(a),(b)と同様に下部電極242の底部
の一部のみにPtバリアー層が接続されている構造であ
る。下部電極242の他の部分はSiO2 からなる第2
の層間絶縁膜477と接しているので、密着性に秀れて
いる。
【0040】この下部電極242上に、キャパシタ絶縁
膜243としてBa0.5 Sr0.5 TiO3 を30nm、
さらにその上に上部電極244としてLa0.5 Sr0.5
CoO3 を50nm堆積し、DRAM用全酸化物キャパ
シタを構成した。
【0041】本実施例のキャパシタの電気特性を測定し
たところ誘電率450、1.8V印加時のリーク電流1
-8A/cm2 以下の特性が得られ、このキャパシタに
DC10Vの電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかっ
た。
【0042】(第2の実施の形態)図4は本発明の第2
の実施の形態に係るSOI・MOS・DRAMの断面構
造を示す。平面図では基本的には図1(a)と等価であ
るので省略する。図4に示す断面図においてp型(10
0)シリコン基板201の上部に埋め込み酸化膜202
を介してp型SOI膜203が形成されている。そし
て、SOI膜203は、LOCOS法等により形成され
た、素子分離用の酸化膜103等により周辺を囲まれ、
その内部を活性領域(デバイス領域)としている。図4
はその活性領域の近傍の断面を示す図である。この活性
領域に、DRAMのユニットセルのスイッチングトラン
ジスタを構成するn+ ソース領域231およびn+ ドレ
イン領域232が、その底部を埋め込み酸化膜202に
接するように深く形成されている。また各ユニットセル
のスイッチングトランジスタのn+ ソース領域231お
よびn+ ドレイン領域232の間のチャンネル領域20
3の上部にはゲート酸化膜29を介しポリシリコン等の
ゲート電極25が形成されている。このポリシリコン等
のゲート電極25はワード線を兼ねている。ワード線の
上部には酸化膜等の第1の層間絶縁膜167が形成さ
れ、この第1の層間絶縁膜167に形成された第1のコ
ンタクトホール中に、n+ ドレイン領域232およびn
+ ソース領域231に接続するようにWやWSi2 ,T
iSi2 ,MoSi2 等のコンタクト電極214,21
3が形成されている。このコンタクト電極214,21
3の上部および周辺には第2の層間絶縁膜467が形成
され、この第2の層間絶縁膜467中の第2のコンタク
トホールを介してW,Al,Al−Si,Al−Cu−
Si等の金属により形成されたデータ線(ビット線)2
33とn+ ドレイン領域232の上部のコンタクト電極
214とが接続されている。データ線233の上部には
第3の層間絶縁膜476が形成され、この第3の層間絶
縁膜476中に、コンタクト電極213に達する第3の
コンタクトホールが形成されている。第3のコンタクト
ホール中にはWプラグ234と、その上部のIrバリア
ー層235が形成されている。
【0043】図4に示すように第3の層間絶縁膜476
の上部には厚さ300nmのSiO2 ,PSG,BPS
G,あるいはSi3 4 等の第4の層間絶縁膜477が
形成されている。本発明の第2の実施の形態のMOS・
DRAMのキャパシタ部は層間絶縁膜477中に形成さ
れた比較的アスペクト比の小さい内堀型トレンチ中に、
下部電極242、キャパシタ絶縁膜243、上部電極2
44を有して構成されている。内堀型トレンチの底部の
下部電極242はn+ ソース領域231の上部のIrバ
リアー層235と接続されているが下部電極242の一
部のみがIrバリアー層235に接している点に特徴が
ある。
【0044】上部および下部電極242,244として
は厚さ50nmのSrRuO3 (SRO)膜が用いら
れ、キャパシタ絶縁膜243としては厚さ30nmのB
0.5Sr0.5 TiO3 膜が用いられている。なお、上
部および下部電極242,244の材料としてCaRu
3 やLa0.5 Sr0.5 CoO3 等を用いてもよく、キ
ャパシタ絶縁膜としてはSTO,BTO等を用いてもよ
いことはもちろんである。上部電極244はプレート電
極をも兼ねて全面に形成されている。
【0045】キャパシタ部を形成するU溝はアスペクト
比が1〜3で、その側壁が主平面となす角が80〜90
°のものでよい。平面図は第1の実施の形態において説
明した図1(a)と同様であり、開口部の寸法はDRA
M設計における最小寸法をFとして2〜3F程度の寸法
でよい。なお、図4は模式図であり、各部の寸法比率は
現実の比率とは異なる。
【0046】図4に示すような構造にすることにより本
発明の第2の実施の形態による導電性ペロブスカイト酸
化物電極242,244は、電極材料242,244と
キャパシタ絶縁膜243との界面バリアーハイトの最適
化が容易である。またこれらの酸化物電極242,24
4はキャパシタ絶縁膜誘電体243と適合する熱膨脹率
を有し、第4の層間絶縁膜477と下部電極242との
密着性もよい。したがって、本発明の第2実施の形態の
キャパシタは電極材料に起因する誘電率低下を伴うこと
もない。さらにキャパシタのリーク電流を低減すること
ができる。またIrバリアー層235を設けているの
で、Wプラグ234が導電性ペロブスカイト酸化物電極
242形成時に酸化されたり、表面荒れをすることもな
い。
【0047】本発明の第2の実施の形態のキャパシタの
電気特性を測定したところ誘電率450、1.8V印加
時のリーク電流10-8A/cm2 以下の特性が得られ、
このキャパシタにDC10Vの電圧を印加しても誘電破
壊は発生しなかった。
【0048】本発明の第2の実施の形態によれば、ギガ
ビットDRAM等の揮発性半導体記憶装置に必須な、小
面積大容量のキャパシタ部を形成でき、半導体記憶装置
の微細化、大容量化を容易に可能にすることができる。
さらに導電性ペロブスカイト酸化物電極材料はキャパシ
タ絶縁膜であるペロブスカイト型酸化物誘電体ときわめ
て良好な結晶整合性を持つことから、界面不整合に伴う
界面蓄積電荷に起因する疲労や蓄積電荷の消失、あるい
は結晶歪みに起因する誘電体の特性劣化等もない。さら
に、酸化物電極材料は内堀型トレンチの側壁を形成して
いる層間絶縁膜との密着性もよい。したがって本発明の
第2の実施の形態によれば誘電率が大きくかつメモリ機
能の安定性のきわめて良好なキャパシタ部を形成するこ
とができる。
【0049】本発明の第2の実施の形態に係るDRAM
は以下のような工程で製造できる。以下においてはキャ
パシタ部の容量絶縁膜243をBSTO膜とし、上部電
極244、下部電極242をSrRuO3 膜を用いた場
合について説明するが、他の電極材料,誘電体でも基本
的に同様であることは容易に理解できるであろう。
【0050】(a)SIMOX(Separation by IMplan
ted OXygen)法又はSDB(Silicon Direct Bonding)
法を用いてp型(100)基板の上部に埋め込み酸化膜
202を介してp型シリコン膜(SOI膜)203を形
成し、いわゆるSOI基板を形成する。
【0051】(b)次にLOCOS法やBOX法等によ
り、素子分離用の酸化膜103を形成し、隣接する素子
間を電気的に分離する。その後、ゲート酸化膜29を1
0nmの厚さで形成し、その表面に、リンドープのポリ
シリコン25を0.3μmの厚さでLPCVD法等によ
り形成するる。このポリシリコン膜をリソグラフィー法
およびRIE法等によるパターニングして、ゲート長
0.5μmのポリシリコンゲート電極25をゲート酸化
膜29の上に形成する。
【0052】(c)次に、31+ をVac=30kV,ド
ーズ量Φ=3×1015cm-2でイオン注入し、その後8
50℃、30分熱処理し、n+ ソース/ドレイン領域2
31,232を形成する。この後SiO2 /PSG膜を
CVD法により、たとえば、厚さ200〜300nm堆
積し、第1の層間絶縁膜167を形成する。なお、必要
に応じてp+ チャンネルストップ領域形成、チャンネル
ドープイオン注入等を行うことは、標準的MOS・DR
AMのプロセスと同様である。
【0053】(d)次に第1の層間絶縁膜(SiO2
PSG膜)167中に第1のコンタクトホールを開口
し、厚さ200nm〜400nmのAsをドープしたn
+ ドープドポリシリコン(DOPOS)層又はW膜をC
VD法により堆積し、フォトリソグラフィーおよびRI
Eを用いて、図4に示す形状にコンタクト電極213,
214を形成する。
【0054】(e)次に、コンタクト電極213,21
4の上にさらにSiO2 ,PSGあるいはBPSG膜等
の第2の層間絶縁膜467をCVD法により堆積し、n
+ ドレイン領域232の上のコンタクト電極214の上
部の層間絶縁膜467に第2のコンタクトホールを開口
し、さらにその上部にAl,Al−Si,あるいはAl
−Cu−Si等のメタライゼーション工程によりビット
線233形成する。ビット線233の上にさらにSiO
2 ,Si3 4 膜等の第3の層間絶縁膜476をCVD
法等により形成する。
【0055】(f)次に、フォトリソグラフィー法を用
いてこの第3の層間絶縁膜476および第2の層間絶縁
膜467中に第3のコンタクトホール(ビアホール)を
+ソース領域231の上部のコンタクト電極213に
達するまで開口し、この第3のコンタクトホール中にW
(又はWSi2 等)からなるプラグ電極234を選択C
VD法等を用いて埋め込む。
【0056】(g)次に、図4に示すようにWプラグ2
34の上部をCl2 等の塩素系のガスをエッチャントと
したRIEを用いて10nmエッチング除去する。そし
てWプラグがエッチング除去されたコンタクトホール内
が埋まるようにスパッタリングを用いて厚さ13〜15
nmでIr膜235を全面に堆積する。
【0057】(h)その後CMP法により、第3の層間
絶縁膜476が露出するまで研磨し、平坦化を行うと同
時に図4に示すようにIrバリアー層235を分離す
る。
【0058】(i)次にIrバリアー層235、および
第3の層間絶縁膜167の上に、TEOS(Si(OC
2 5 4 )を用いたプラズマCVDにより厚さ300
nmの第4の層間絶縁膜477を形成する。そしてフォ
トリソグラフィー法およびRIE法、あるいはECRイ
オンエッチング法等により、第4の層間絶縁膜477中
にアスペクト比1〜3程度のU溝(内堀型トレンチ)を
形成する。第4の層間絶縁膜477としてはSiO2
Si3 4 との複合膜、PSGとSi3 4 との複合膜
等を用いてもよい。内堀型トレンチの底部がIrバリア
ー層235の位置に合うようにエッチング用のマスクの
マスク合わせを行ない、側壁の角度が80〜90°、す
なわちほぼ垂直側壁を有したトレンチを形成すればよ
い。この内堀型トレンチの表面に下部電極として用いる
SrRuO3 膜242を厚さ50nmスパッタリング法
を用いて図4に示すように形成する。
【0059】(j)次にCMP法を用いて第4の層間絶
縁膜477が露出するまで平坦化を行う。この平坦化工
程により、SRO膜242はU溝の内部のみに形成され
る。したがってたとえばRIE法等によってエッチング
の困難な導電性ペロブスカイト酸化物を用いる場合であ
っても容易にこの平坦化工程により下部電極242のパ
ターンを形成し、分離することが可能である。
【0060】(k)その後、図4に示すように多元RF
マグネトロンスパッタ法やCVD法により、キャパシタ
絶縁膜となるBa0.5 Sr0.5 TiO3 膜243を厚さ
30nmに形成し、さらに上部電極としてのSRO膜2
44を多元RFマグネトロンスパッタ法で厚さ50nm
堆積すれば本発明の第2の実施の形態のDRAMが完成
する。SrRuO3 膜の成膜温度は500〜700℃で
よい。上部電極244のSrRuO3 膜はプレート電極
として用いる。したがってSRO膜は全面に堆積したま
ま残存させればよく、パターニングの必要はない。
【0061】(第3の実施の形態)図5は本発明第3の
実施の形態に係るMOS・DRAMの平面および断面構
造を示す。平面図は図1(a)と実質的に等価であり、
ここでは図示を省略する。図5の断面図においてn型
(100)シリコン基板12の上部にpウェル19が形
成されている。そして、pウェル19は、BOX法等に
より形成された、素子分離用の酸化膜103等により周
辺を囲まれ、その内部を図5に示すようにチャンネル領
域とし、他のセルと分離している。図5は特定の一つの
セルの近傍の断面を示す図であり、素子分離酸化膜10
3に囲まれた領域が活性領域(デバイス領域)となって
いる。この活性領域となるpウェル19の表面に、DR
AMのユニットセルのスイッチングトランジスタを構成
するn+ ソース領域231およびn+ ドレイン領域23
2が0.1〜0.5μm等の所定の深さに形成されてい
る。また各ユニットセルのスイッチングトランジスタの
+ ソース領域231およびn+ ドレイン領域232の
間のチャンネル領域の上部にはゲート酸化膜29を介し
て、ポリシリコン等のゲート電極25が形成されてい
る。図1(a)で説明したと同様にこのポリシリコン等
のゲート電極25はワード線を兼ねているが、ポリシリ
コンゲート電極25に、W,Mo,WSi2 等のワード
線25を接続するようにしてもよいことは勿論である。
ワード線の上部には酸化膜等の第1の層間絶縁膜167
が形成され、この層間絶縁膜167中に形成された第1
のコンタクトホール中に、n+ ソース領域231および
+ ドレイン領域232の上部に接続するようにWやW
Si2 ,TiSi2 ,MiSi2 等のコンタクト電極2
13,214が形成されている。コンタクト電極21
3,214の上部および周辺には第2の層間絶縁膜46
7が形成されている。第2の層間絶縁膜467中の第2
のコンタクトホールを介して、n+ ドレイン領域232
の上部のコンタクト電極214はW,Al,Al−S
i,Al−Cu−Si等の金属により形成されたデータ
線(ビット線)233に接続されている。
【0062】データ線233の上部には第3の層間絶縁
膜476が形成され、この第3の層間絶縁膜476中
に、コンタクト電極213に達する第3のコンタクトホ
ールが形成されている。第3のコンタクトホール中には
Wプラグ234と、TiNアドヒージョン層236と,
Ptバリアー層235が形成されている。アドヒージョ
ン層236は、Wプラグ234とPtバリアー層235
との密着を良くするもので、TiN以外にもTi,Ti
AlNを用いてもよく、TiNとTi,TiNとTiA
lN,TiとTiAlNとの組み合わせ等を用いてもよ
い。又、バリアー層235はPt以外にRu,Ph,P
d,Os,Ir等を用いてもよいことはもちろんであ
る。
【0063】本発明の第3の実施の形態のキャパシタ部
は図5に示すように第3の層間絶縁膜476の上部に形
成された、厚さ300nmのSiO2 ,PSG,BPS
G,あるいはSi3 4 等の第4の層間絶縁膜477に
形成された比較的アスペクト比の小さい内堀型トレンチ
中に、下部電極242、キャパシタ絶縁膜243、上部
電極244を有して構成されている。内堀型トレンチの
底部の下部電極242はPtバリアー層235と接続さ
れているが下部電極242の一部のみがPtバリアー層
235に接している点に特徴がある。バリアー層23
5,アドヒージョン層236,プラグ234等を介し
て、キャパシタ部はスイッチングトランジスタの一方の
主電極(n+ ソース領域)231と電気的に結合されて
いる。
【0064】上部および下部電極242,244として
は厚さ50nmのSrRuO3 膜が用いられ、キャパシ
タ絶縁膜243としては厚さ30nmのBa0.5 Sr
0.5 TiO3 膜が用いられている。なお、上部および下
部電極242,244の電極材料としてはCaRuO3
やLa0.5 Sr0.5 CoO3 等を用いてもよく、キャパ
シタ絶縁膜としてはSTO,BTO等を用いてもよいこ
とはもちろんである。上部電極244はプレート電極を
も兼ね全面に形成されている。
【0065】キャパシタ部を形成するU溝はアスペクト
比が1〜3で、その側壁が主平面となす角が80〜90
°のものでよい。平面図は図1(a)と同様であり開口
部の寸法は最小寸法をFとして2〜3F×F程度の寸法
でよい。なお、図5に示す各部の寸法比率は現実の比率
とは異なる。
【0066】図5に示すような構造にすることにより本
発明の第3の実施の形態による導電性ペロブスカイト酸
化物電極242,244は、電極材料242,244と
誘電体243との界面バリアーハイトの最適化が可能と
なる。また導電性ペロブスカイト酸化物はキャパシタ絶
縁膜となるペロブスカイト型酸化物誘電体243と適合
する熱膨脹率を有する。さらに第4の層間絶縁膜477
と下部電極242の導電性ペロブスカイト酸化物との整
合性もよく、密着性もよい。したがって本発明の第3の
実施の形態のキャパシタは誘電率低下の心配もなく、ま
たリーク電流を低減することができる。またPtバリア
ー層235を設けているので、Wプラグ234が導電性
ペロブスカイト酸化物電極242に形成時に酸化された
り、表面荒れをすることもない。さらにTiNアドヒー
ジョン層236が形成されているため、Ptバリアー層
235とTiNアドヒージョン層236との界面および
TiNアドヒージョン層236とWプラグ234との界
面は平坦かつ密着性にすぐれ、オーミックコンタクト抵
抗も低減されている。
【0067】作成したキャパシタの断面電子顕微鏡観察
を行ったところ、第4の層間絶縁膜477と下部電極2
42の間には1nm程度の薄いSi−Sr系酸化物から
なる酸化層が生成していたが、この酸化層生成に伴う下
部電極−誘電体界面の荒れは見受けられなかった。ま
た、この観察からこの界面の酸化層(Si−Sr系酸化
物)により第4の層間絶縁膜477と下部電極242の
密着性が良くなっていることが確かめられた。一方、こ
れ以外の接合界面はすべて平坦であり、なおかつキャパ
シタ絶縁膜243と上部下部電極244,242との間
は、格子が整合した非常にきれいな面であることがわか
った。
【0068】本発明の第3の実施の形態のキャパシタの
電気特性を測定したところ誘電率480、1.8V印加
時のリーク電流10-8A/cm2 以下の特性が得られ、
このキャパシタにDC10Vの電圧を印加しても誘電破
壊は発生しなかった。
【0069】本発明の第3の実施の形態によれば、ギガ
ビットDRAM等の揮発性半導体記憶装置に必須な、小
面積大容量のキャパシタ部を形成できる。したがって本
発明の第3実施の形態によれば半導体記憶装置の微細
化、大容量化を容易に可能にすることができる。さらに
導電性ペロブスカイト酸化物電極材料はキャパシタ絶縁
膜として用いるペロブスカイト型酸化物誘電体ときわめ
て良好な結晶整合性を持つことから、界面不整合に起因
する界面電荷の蓄積の問題や結晶歪みによる誘電体の特
性劣化もない。またこれらの導電性ペロブスカイト酸化
物電極材料は層間絶縁膜との密着性も良好である。した
がって本発明の第3の実施の形態によれば誘電率が大き
くかつメモリ機能の安定性のきわめて良好なキャパシタ
部を形成することができる。
【0070】本発明の第3実施の形態のDRAMの製造
方法は実質的に第2の実施の形態と同様であり、詳細の
説明は不要であろう。ただしn+ ソース領域231の上
部の第3のコンタクトホール中にWプラグ234,Ti
Nアドヒージョン層236,Ptバリアー層235を形
成する場合は以下のようにするのが好ましい。すなわ
ち、 (a)第3の層間絶縁膜476にRIEやECRイオン
エッチングにより第3のコンタクトホールを開孔し、W
の選択CVDによりこの第3のコンタクトホールを埋め
込む。
【0071】(b)次に第3のコンタクトホールの上部
のW膜を塩素系RIEにより10nmエッチバックす
る。
【0072】(c)このエッチバックされた、第3のコ
ンタクトホール中に10-5〜10-7Paの圧力でEB蒸
着により、指向性良くTiN膜236を5nm堆積し、
さらに同一チャンバー中でPtバリアー層235を連続
的にEB蒸着する。指向性の高いヘリコン波プラズマ
(HWP)を用いたスパッタリングやコリメート・スパ
ッタリングでも良い。
【0073】(d)この後CMPを用いてPtバリアー
層235を分離し、さらに第4の層間絶縁膜477を形
成する。この後の工程は第2の実施の形態と同様であ
る。
【0074】なお、第3のコンタクトホールの上部への
TiNアドヒージョン層236およびPtバリアー装置
235の形成をステップカバレージの良好な通常のスパ
ッタリングで行うと図6に示すような形状になる。図6
の形状でも本発明の目的をある程度達成できるが、Ti
Nアドヒージョン層236が、下部電極層242形成時
に露出しており、TiNアドヒージョン層236の表面
が酸化されるため好ましくない。ただし、露出部は5n
mの幅であるので、半導体デバイスの種類によってはこ
の程度の露出は許容できる場合もある(図6は誇張表現
の図であることに注意されたい)。
【0075】(第4の実施の形態)図7は本発明の第4
の実施の形態に係るSOS・MOS・DRAMの断面構
造を示す。平面図は図1(a)に示すものと実質的に等
価であり図示を省略している。図7において(101
2)面サファイア(Al2 3 )基板302の上部に
(100)面を有したp型シリコン膜(SOS膜)30
3が形成されている。そしてSOS膜303は、LOC
OS法等により形成された、素子分離用の酸化膜103
等により周辺を囲まれ、その内部を図7に示すように活
性領域(デバイス領域)としていうる。図7はその活性
領域の近傍の断面を示す図である。この活性領域中に、
DRAMのユニットセルのスイッチングトランジスタを
構成するn+ ソース領域231およびn+ ドレイン領域
232が、その底部をサファイア基板302に接するよ
うに深く形成されている。また各ユニットセルのスイッ
チングトランジスタのn+ ソース領域231およびn+
ドレイン領域232の間のチャンネル領域303の上部
にはゲート酸化膜を介して、ポリシリコン等のゲート電
極25が形成されている。図7に示すようにこのポリシ
リコン等のゲート電極25はワード線を兼ねている。ワ
ード線の上部には酸化膜等の第1の層間絶縁膜167が
形成され、この第1の層間絶縁膜167に形成された第
1のコンタクトホール中に、n+ ドレイン領域232お
よび;ソース領域231に接続するようにWやWS
2 ,TiSi2 ,MoSi2 等のコンタクト電極21
4,213が形成されている。このコンタクト電極21
4,213の上部及び周辺には第2の層間絶縁膜467
が形成され、この第2の層間絶縁膜467中の第2のコ
ンタクトホールを介してW,Al,Al−Si,Al−
Cu−Si等の金属により形成されたデータ線(ビット
線)233とn+ ドレイン領域232の上部のコンタク
ト電極214とが接続されている。データ線233の上
部には第3の層間絶縁膜476が形成され、この第3の
層間絶縁膜476中に、コンタクト電極213に達する
第3のコンタクトホールが形成されている。第3のコン
タクトホール中にはWプラグ234と、その上部のRu
バリアー層235が形成されている。
【0076】本発明の第4の実施の形態のキャパシタ部
は図7に示すように、第3の層間絶縁膜の上部に形成さ
れた厚さ100nmの第4の層間絶縁膜477に埋め込
まれるように、厚さ100nmのLa0.5 Sr0.5 Co
3 下部電極242が形成され、その上部に厚さ30n
mのBa0.5 Sr0.5 TiO3 がキャパシタ絶縁膜とし
て形成され、さらにその上に厚さ70nmのLa0.5
0.5 CoO3 上部電極243が形成されている。La
0.5 Sr0.5 CoO3 上部電極243はプレート電極を
兼ね全面に形成されている。下部電極242の上面と、
第4の層間絶縁膜477の上面は同一平面となるように
構成されている。図7の構造において特徴的なのは下部
電極242の一部にのみRuバリアー層235が接して
いる点である。すなわち下部電極242の他の部分はS
iO2 等の第4の層間絶縁膜に接しており、極めて密着
性に秀れている。なお、下部電極242,上部電極24
4としてはSrRuO3 ,CaRuO3 ,Lax Sr
1-x TiO3 ,Smx Sr1- x CoO3 等他の導電性ペ
ロブスカイト酸化物を用いても良いことはもちろんであ
る。下部電極242と上部電極244とはそれぞれ互い
に異なる導電性ペロブスカイト酸化物でもよい。
【0077】図7に示すような構造にすることにより本
発明の第4の実施の形態による導電性ペロブスカイト酸
化物電極242,244は、キャパシタ絶縁膜となるペ
ロブスカイト型酸化物誘電体243との界面バリアーハ
イトの最適化が容易であり、また誘電体243と適合す
る熱膨脹率を有している。さらに第4の層間絶縁膜47
7と下部電極242との密着性もよい。したがって本発
明の第4の実施の形態のキャパシタは誘電率低下を伴う
ことなくリーク電流を低減することがきる。またRuバ
リアー層235を設けているので、Wプラグ234が導
電性ペロブスカイト酸化物電極242形成時に酸化され
たり、表面荒れをすることもない。
【0078】以上のように本発明の第4の実施の形態に
よれば、薄膜コンデンサの下部電極に高温のプロセスが
加わった時に表面モホロジーに荒れができない。したが
って本発明の第4の実施の形態により絶縁特性に優れた
高誘電率の薄膜コンデンサを提供できる。本発明の第4
の実施の形態はDRAM等の各種電子回路に必要とされ
る要素素子であるキャパシタ部の小型化、集積化に適
し、かつ、加工性能に優れたキャパシタ部の電極を提供
することができる。また、下部電極を成膜した後に酸化
物系の高誘電体薄膜を形成する場合に、下部電極表面の
酸化の問題がなく、さらにプラグ電極として用いたW
(あるいはWN等)の表面の酸化の問題が回避できるの
で、上述のBSTO膜以外に種々の高誘電体薄膜を選択
することが可能となる。したがって本発明の第4の実施
の形態によればDRAM等の半導体記憶装置の構造設
計、プロセス設計の自由度が増大する。その結果、ギガ
ビットDRAM等の半導体記憶装置に必須な、小面積大
容量のキャパシタ部を形成でき、半導体記憶装置の微細
化、大容量化を容易に可能にすることができる。さらに
導電性ペロブスカイト酸化物電極材料はキャパシタ絶縁
膜であるペロブスカイト型酸化物誘電体ときわめて良好
な結晶整合性を持ち、さらにはSiO2 等の周辺の層間
絶縁膜との密着性や界面特性もよい。したがって界面不
整合に起因する界面電荷の蓄積の問題や結晶歪みによる
誘電体の特性劣化の問題もない。以上のように本発明の
第4の実施の形態によれば誘電率が大きくかつメモリ機
能の安定性のきわめて良好なキャパシタ部を形成するこ
とができる。
【0079】本発明の第4の実施の形態のDRAMの製
造方法は実質的に、第2の実施の形態と同一である。第
2の実施の形態の内堀型トレンチの深さが薄くなった極
限と考えることもでき。したがって、本発明の第4の実
施の形態の薄膜キャパシタの下部電極242のパターニ
ング(分離)はCMPを用いれば容易に可能である。す
なわち、第4の層間絶縁膜に、下部電極242の厚みと
等しい深さの溝を形成し、この溝を含めた全面にスパッ
タリング法又はCVD法で導電性ペロブスカイト酸化物
を堆積し、CMPで平坦化すれば下部電極242は図7
に示すように分離できる。他の製造工程は第2の実施の
形態と同様である。ただし、SOS膜303はサファイ
ア基板302の上にエピタキシャル成長すればよい。サ
ファイア基板(1012)面とSi(100)面との格
子定数が近いので、良好なエピタキシャル成長ができ
る。なお、サファイア基板302のかわりにスピネル
(Al2 3 −MgO)を用いてもよい。
【0080】さらに、バリア層はプラグ形成のためのコ
ンタクトホールからはみ出して形成することも可能であ
り、この場合はプラグの断面積よりも大きく、下部電極
の面積よりも小さな面積で形成することができる。特に
内掘型トレンチの側壁部には形成せず、該トレンチの底
部に形成することも可能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
部電極の一部のみにバリアー層が形成されているので、
キャパシタ部と周辺の絶縁膜との密着が良好である。
【0082】本発明によれば、下部電極の一部のみにバ
リアー層が形成されているので、トレンチ構造のような
筒型形状部を有するキャパシタにおいて、バリアー層の
厚み分だけ面積利用効率が低下することもない。特にこ
のことは各層の厚みが平面寸法のオーダーとなりつつあ
るギガビットDRAM等のナノメータ半導体記憶装置に
対し有利な効果をもたらすものである。
【0083】また、本発明によれば、導電性ペロブスカ
イト酸化物をキャパシタの下部電極に用いた場合に起こ
るプラグ・下部電極界面の反応や、プラグ表面の酸化に
よる表面荒れの問題、界面における相互拡散によるキャ
パシタ特性の劣化の問題を、プラグ上部を貴金属からな
るバリアー層によって作成することによって防止でき
る。したがって本発明によれば良好な誘電特性を有した
全酸化物キャパシタが可能で、高い信頼性をもつペロブ
スカイト型酸化物キャパシタが実現でき、ギガビットD
RAM等の高集積密度で、高信頼性を有した半導体記憶
装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るDRAMの平面
図(a)およびその断面図(b)である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るDRAMの製
造工程を説明するための断面図(その1)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るDRAMの製
造工程を説明するための断面図(その2)である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るDRAMの断
面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るDRAMの断
面図である。
【図6】本発明の第3実施の形態の他の例に係り、キャ
パシタ部分を拡大して示す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係るDRAMの断
面図である。
【符号の説明】
12 n基板 19 pウェル 25 ワード線 29 ゲート酸化膜 103 素子分離酸化膜 167,467,476,477,478 層間絶縁膜 231 ソース領域 232 ドレイン領域 201 p基板 203 SOI膜 233 ビット線 213,214 コンタクト電極 224,234 プラグ電極 235 バリアー層 236 アドヒージョン層 242 導電性ペロブスカイト酸化物下部電極 243 高誘電体膜あるいは強誘電体膜(キャパシタ絶
縁膜) 244 導電性ペロブスカイト酸化物上部電極 302 サファイア基板 303 SOS膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチングトランジスタと、該スイッ
    チングトランジスタの上方に設けられた内堀型トレンチ
    内に電荷蓄積部を少なくとも有する半導体記憶装置であ
    って、 該電荷蓄積部は下部電極、キャパシタ絶縁膜、上部電極
    とから構成され、 該下部電極の一部のみに接して形成されたバリアー層を
    介して該スイッチングトランジスタの一方の主電極と該
    電荷蓄積部とが電気的に結合し、該下部電極の他の部分
    は内堀型トレンチ側壁部に露出した絶縁膜に接している
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 スイッチングトランジスタと、電荷蓄積
    部とを有する半導体記憶装置であって、 該電荷蓄積部は導電性ペロブスカイト酸化物から成る下
    部電極を具備し、 該下部電極の一部のみに接して形成されたバリアー層を
    介して、該スイッチングトランジスタの一方の主電極と
    該電荷蓄積部とが電気的に結合し、該下部電極の他の部
    分は下地となる絶縁膜に接していることを特徴とする半
    導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記バリアー層には前記バリアー層とは
    異なる材料からなるアドヒージョン層が接続され、前記
    バリアー層は該アドヒージョン層を介して前記スイッチ
    ングトランジスタの一方の主電極と電気的に結合してい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体記憶装
    置。
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