JP3684059B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜キャパシタを電荷蓄積層として有する半導体記憶装置などの半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量DRAMや不揮発性の強誘電体メモリ(FRAM)などに搭載される薄膜キャパシタに関して、高誘電性材料や強誘電性材料の研究、さらには素子構造の研究などが活発に行われている。例えば、SrTiO3 (以下、STOと記す)やBa1-x Srx TiO3 (以下、BSTOと記す)などのペロブスカイト型酸化物を用いた薄膜キャパシタにおいては、Pt、Ruなどの貴金属や Ruなどの貴金属の酸化物、ないしはこれらの積層膜を電極として利用することが検討されている。これらのうち、Ruは特に加工性が良好で、RIEなどによる微細加工が可能であることから、DRAMやFRAM用のキャパシタ電極として優れたものであると考えられてきた。
【0003】
しかし、上記したようなRuなどの貴金属やその酸化物を電極として用いた薄膜キャパシタでは、誘電体と電極との界面の不整合によって、イオン欠損などに起因する大量の界面準位発生が起こり、これが原因となってリーク電流の増大や誘電破壊耐性の低下などといった問題が生じている。
【0004】
一方、上記したSTOやBSTOと同一の結晶構造を有する導電性ペロブスカイト型酸化物を電極材料として用いることも検討されている。導電性ペロブスカイト型酸化物を電極として使用すると、誘電体と電極との界面で高い界面整合性が得られ、欠陥や界面準位の発生を抑制することができる。これらによって、高い誘電率、低いリーク電流といった良好な電気特性や高い誘電破壊耐性による高信頼性、長寿命を示す薄膜キャパシタが得られると期待されている。
【0005】
また、上述したような導電性ペロブスカイト型酸化物をTiAlNなどの導電性バッファ層を介してSi上にエピタキシャル成長させ、さらにその上部にBSTOなどの誘電体をエピタキシャル成長させた、いわゆるエピタキシャルキャパシタでは、誘電体と電極との格子ミスマッチに起因する誘電体の格子歪みを利用して、極めて高い誘電率や歪み誘起強誘電性を発現させることができる。これらの特性を利用することによって、非常に高い電荷蓄積量を持つ常誘電体キャパシタを有する超高集積DRAMや強誘電性キャパシタを有する不揮発性強誘電体メモリ(FRAM)を作製することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、導電性ペロブスカイト型酸化物を下部電極として用いる際には、その形成を酸素含有雰囲気で行う心要がある。ここで、通常下部電極はポリシリコンからなるプラグ、あるいはエピタキシャルキャパシタの場合にはエピタキシャル成長させた単結晶Siなどからなるプラグ上に形成する。導電性ペロブスカイト型酸化物からなる下部電極を通常の酸素含有雰囲気下で形成すると、Siプラグとの界面に酸化物が生成されて過大な接触が生じたり、場合によってはこの反応により電極表面のモフォロジー荒れが生じて、キャパシタショートが発生するなどの問題が生じることが知られている。
【0007】
プラグ表面の酸化を防ぐために、Si上に耐酸化性の高いTiAlNなどからなる導電性バッファ層を設けたり、さらにTiAlNなどの導電性バッファ層と導電性ペロブスカイト型酸化物からなる電極との間にPtなどからなる第2の導電性バッファ層を設けることも行われているが、TiAlNやSiの酸化によるモフォロジーの低下、誘電体や電極の高温成膜によるPtのモフォロジー荒れなどの問題は解決されていない。
【0008】
さらに、上記した酸化によるモフォロジー荒れを防止するために、SrRuO3 などの導電性ペロブスカイト型酸化物を低酸素分圧中で成膜することも可能ではあるが、多くの導電性ペロブスカイト型酸化物は低酸素分圧中で成膜すると結晶性が悪化し、電極や誘電体の膜質が低下してリークが増大するなどの問題が生じる。
【0009】
一方、酸素欠損を有するSrTiO3 、あるいはNbや希土類元素で置換したSrTiO3 などを直接Si上に成膜して電極としたり、これらをTiAlNなどを介してSi上に作製して電極として用いることも可能である。しかしながら、このような電極上にBSTO誘電体などを形成する場合には、誘電体特性を向上させるために高濃度の酸素含有雰囲気中で作製することが必要となり、このため電極として用いたSrTiO3 の酸素欠損が消失して導電性が失われたり、電極中のNbや希土類元素が誘電体中に拡散してキャパシタ性能が低下するなどの問題が生じる。
【0010】
加えて、これらの導電性ペロブスカイト型酸化物は、バルクでは酸素欠損を導入したり、Nbや希土類元素による置換により完全な金属伝導性を得ることが可能であるが、薄膜特に膜厚が薄い薄膜にあっては、結晶性がそれほどよくないことや結晶に加わる応力によって、その電子状態は完全な金属であるとは言えず、キャリア濃度の高い半導体で記述されるものと言える。このような物質を電極材料としてBSTOなどの誘電体と直接積層すると、電極から誘電体への電子移動により電極/誘電体界面の電極側に空乏層ができる。このような空乏層は、キャパシタとしては誘電体の静電容量と空乏層容量との直列接続を生じさせるため、全体の容量が著しく低下するという問題点がある。
【0011】
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、電極/誘電体界面の酸化によるモフォロジーの悪化、電極材料によるキャパシタ特性の低下、電極材料自体の特性低下などを防止した薄膜キャパシタを有する半導体装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、請求項1に記載したように、下部電極と、前記下部電極上に配置されたぺロブスカイト型酸化物からなる誘電体薄膜と、前記誘電体薄膜上に配置された上部電極とを有する薄膜キャパシタを具備する半導体装置において、前記下部電極は、Si上に、直接に、少なくとも 2種類の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜として形成されており、かつ、これらの積層膜は、前記誘電体薄膜と接するように配置された導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層と、前記電極層を構成する前記導電性ぺロブスカイト型酸化物とは異なり、かつ酸素欠損を存在させるか、又は構成元素の一部をM元素(MはNb,La,Pr,Sm及びNdから選ばれる少なくとも 1 種の元素を示す)で置換して低酸素分圧下で安定にした導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層とを有することを特徴としている。
【0014】
本発明の半導体装置において、前記下部電極は、例えば請求項に記載したように、前記誘電体薄膜と接するように配置され、SrRuO3 、Sr1-x Bax RuO3 およびSr1-y REy CoO3 (REはLa、Pr、SmおよびNdから選ばれる少なくとも 1種の元素を、xおよびyは 0<x< 1、 0<y< 1を満足する数を示す)から選ばれる少なくとも 1種の導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層と、酸素欠損を有するAETiO3-d (AEはSrおよびBaから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)および構成元素の一部をM元素(MはNb,La,Pr,Sm及びNdから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)で置換したAETiO3から選ばれる少なくとも 1種の導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層とを有することを特徴としている。
【0015】
本発明においては、薄膜キャパシタの下部電極および上部電極の少なくとも一方を、 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜で構成している。すなわち、誘電体薄膜側には電極層として金属導電性を示す一般的な導電性ぺロブスカイト型酸化物層を配置し、Siプラグなどと接する側には電極バッファ層として低酸素分圧下で安定な導電性ぺロブスカイト型酸化物層を配置している。
【0016】
例えば、酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換したAETiO3 などの導電性ぺロブスカイト型酸化物は、低酸素分圧中のスパッタなどで容易に形成することができると共に、高温でのモフォロジーの低下がない。また、これらのぺロブスカイト型酸化物は半導体特性や金属導電性を示す。これらの酸化物は半導体特性を示すことがあるが、誘電体薄膜との間に上記した金属導電性を示す導電性ぺロブスカイト型酸化物が存在するので、空乏層の形成による容量低下の問題などは生じない。
【0017】
さらに、電極バッファ層としての導電性ぺロブスカイト型酸化物と誘電体薄膜との間には、上述したように一般的な導電性ぺロブスカイト型酸化物が電極層として存在するため、この電極層が障壁となることにより、酸素欠損を有するAETiO3-d の酸化を緩和したり、AETiO3 の置換元素Mの誘電体薄膜への拡散などを防止することができる。
【0018】
上記したような酸素欠損を有する導電性ぺロブスカイト型酸化物や構成元素の一部をM元素で置換した導電性ぺロブスカイト型酸化物を電極バッファ層として使用し、さらにそれと積層して一般的なSrRuO3 、Sr1-x Bax RuO3 、Sr1-y REy CoO3 などの導電性ぺロブスカイト型酸化物を電極層として形成することによって、電極/誘電体界面の酸化によるモフォロジーの悪化を防止した上で、電極材料によるキャパシタ特性の低下、電極材料自体の特性低下などを防ぐことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0020】
図1は本発明の半導体装置における薄膜キャパシタ部分の基本構造を示す断面図である。同図において、1は例えばポリシリコン(poly-Si)や単結晶Siなどからなるプラグ2を有する半導体基板であり、このプラグ2上に薄膜キャパシタ3が形成されている。なお、キャパシタ構造は特に限定されるものではなく、種々の構造の薄膜キャパシタを適用することができる。
【0021】
薄膜キャパシタ3は、DRAMやFRAMなどの半導体記憶装置の電荷蓄積部などとして使用される。すなわち、プラグ2の下方に設けられたトランジスタ (図示せず)と薄膜キャパシタ3とによって、本発明の半導体装置の一実施形態としてのDRAMやFRAMなどの半導体記憶装置が構成される。なお、トランジスタと薄膜キャパシタとの位置関係は特に限定されるものではなく、後述する実施形態に示すように、薄膜キャパシタの上方にトランジスタを配置することも可能である。
【0022】
誘電体薄膜5としてのペロブスカイト型酸化物には、薄膜キャパシタ3の使用目的に応じて、誘電体としての機能を有する種々のぺロブスカイト型酸化物を用いることができる。例えば、薄膜キャパシタ3をDRAMに適用する場合には、誘電体薄膜5としてBa1-x Srx TiO3 (BSTO)、SrTiO3 (STO)、CaTiO3 、PbTiO3 、BaZrO3 、BaSnO3 、PbZrO3 などの高誘電性ペロブスカイト型酸化物が用いられる。
【0023】
また、薄膜キャパシタ3をFRAMに適用する場合には、例えばBaリッチなBa1-x Srx TiO3 やBaTiO3 などを用いることによって、下部電極4との格子ミスマッチに起因する歪誘起強誘電性を利用したFRAMの電荷蓄積部を構成することができる。なお、Pb(Zr,Ti)O3 (PZT)、(Pb,La)(Zr,Ti)O3 (PLZT)、Bi−Sr−Ta−O、Bi−Sr−Ti−Oなどの強誘電性ペロブスカイト型酸化物を用いることも可能である。誘電体薄膜5の膜厚は特に限定されるものではなく、通常の薄膜キャパシタと同様に10〜 100nm程度とすることができる。
【0024】
上記した薄膜キャパシタ3において、プラグ2上には下部電極4が形成されている。下部電極4は少なくとも 2種類の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜からなり、このような下部電極4上に膜厚 5〜 100nm程度のペロブスカイト型酸化物からなる誘電体薄膜5が形成されている。さらに、その上には上部電極6が設けられており、これらによって薄膜キャパシタ3が構成されている。
【0025】
この実施形態における 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜からなる下部電極4は、具体的にはプラグ2側に配置された低酸素分圧下で安定な導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層7と、誘電体薄膜5と接するように配置された一般的な導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層8とを有している。なお、電極バッファ層7および電極層8は、さらにそれらを複数の導電性ぺロブスカイト型酸化物層で構成することも可能である。
【0026】
上記した積層膜からなる下部電極4において、低酸素分圧下で安定な導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層7は、プラグ2と下部電極4との界面における酸化、それに基づくモフォロジー荒れなどを防止するものである。さらに、このような電極バッファ層7上に通常の導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層8を積層配置することによって、電極材料によるキャパシタ特性の低下や電極バッファ層7の電極材料としての特性低下などを防止している。
【0027】
上述した電極バッファ層7の構成材料としては、例えば酸素欠損を有するAETiO3-d (AEはSrおよびBaから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)や、構成元素の一部をM元素(MはNbおよび希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)で置換したAETiO3 などの導電性ぺロブスカイト型酸化物が用いられる。
【0028】
酸素欠損を有する導電性ぺロブスカイト型酸化物の具体例としては、SrTiO3-d 、BaTiO3-d 、Sr1-x Bax TiO3-d (x=0〜1)が挙げられる。構成元素の一部をM元素で導電性ぺロブスカイト型酸化物としては、(Sr1-a ,Ma )TiO3-d 、(Ba1-a ,Ma )TiO3-d (a= 0.1〜 0.5)などが挙げられる。なお、これら構成元素の一部をM元素で置換した導電性ぺロブスカイト型酸化物は酸素欠損を有していてもよい。
【0029】
上記した酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物は、低酸素分圧中のスパッタ成膜などで容易に形成することができ、かつ比較的良好な結晶性を得ることができると共に、電極材料に必要とされる導電性、具体的には10Ω・cm以下程度の導電性を満足する半導体特性や金属導電性を示すものである。言い換えると、これら導電性ぺロブスカイト型酸化物は電極材料に必要とされる導電性を有する上に、低酸素分圧下で安定であり、また高温でのモフォロジーの低下がないというような特徴を有している。
【0030】
このような導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層7を適用することによって、プラグ2/下部電極4界面の酸化によるモフォロジー荒れを防ぐことができ、これによってキャパシタショートの発生やリーク電流の増大などを抑制することが可能となる。電極バッファ層7の厚さは、例えば 1〜20nm程度とすることが好ましい。電極バッファ層7の厚さがあまり薄いと上記したような効果が安定して得られないおそれがあり、一方あまり厚くしてもそれ以上の効果は得られない。
【0031】
ここで、酸素欠損を有するAETiO3-d で表される導電性ぺロブスカイト型酸化物においては、その導電性を得るために酸素欠損が重要な役割を果たしており、酸素欠損量dは0.01〜 0.4の範囲とすることが好ましい。ただし、電極バッファ層7を形成した後に電極層8や誘電体薄膜5を酸素含有雰囲気中で高温成膜する必要がある場合、電極バッファ層7の酸素欠損が消失して導電性が失われるおそれがある。このような場合には、構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物を使用することが好ましい。
【0032】
上述したように、構成元素の一部をM元素で置換したSrTiO3 、BaTiO3 、Sr1-x Bax TiO3 などは、酸素欠損が存在しなくても導電性を示し、電極バッファ層7として機能させることができる。もちろん低酸素分圧下で成膜して酸素欠損を存在させてもよい。構成元素の一部をM元素で置換したぺロブスカイト型酸化物は、酸素欠損を存在させる((AE1-a ,Ma )TiO3-d ことによって、より一層良好な導電性を得ることができる。
【0033】
電極バッファ層7として使用する導電性ぺロブスカイト型酸化物において、M元素としての希土類元素にはLa、Pr、Sm、Ndなどか用いられる。これら希土類元素やNbによる置換量aは 0.1〜 0.5の範囲とすることが好ましい。M元素による置換量があまり少ないと良好な導電性を得ることができず、一方あまり多すぎると結晶性が低下して、良好な誘電特性や低リーク特性が得られなくなるおそれがある。
【0034】
酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物において、AE元素としてのBaとSrの比率は任意に設定することができる。例えば、電極バッファ層7の格子定数と、 poly-Siや単結晶Siなどからなるプラグ2(もしくは基板1)、あるいは後述するTiNやTi1-x Alx Nなどからなる非酸化物バッファ層との格子定数との整合をとるために、Baの組成比xを適宜設定することができる。
【0035】
この際、電極バッファ層7上に形成する電極層8も電極バッファ層7と同一の面内格子定数を持つ場合があり、下部電極4と誘電体薄膜5との格子定数のミスマッチを設定するためには、電極バッファ層7、電極層8、誘電体薄膜5の組成を適当に選択することが好ましい。
【0036】
なお、電極バッファ層7としては、例えばSrVO3 、ReO3 、AWO3 (Aはアルカリ金属)のような低酸素分圧中で安定な各種導電性ペロブスカイト型酸化物を用いることができるが、上記した酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物は、半導体装置にとって有害な元素を含まず、また特に誘電体として同様のSr1-x Bax TiO3 を用いる場合には成膜装置を共用することができるなどの種々の利点を有している。このようなことから、本発明における電極バッファ層7としては、酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物を使用することが望ましい。
【0037】
本発明における薄膜キャパシタ3においては、上述したような低酸素分圧中で安定な導電性ペロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層7上に、それとは異なる導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層8を積層配置し、これらの積層膜により下部電極4を構成している。ここで、電極層8には酸素欠損やM元素置換を有さない、通常の導電性ぺロブスカイト型酸化物が用いられる。
【0038】
電極層8に用いる導電性ぺロブスカイト型酸化物としては、SrRuO3 、 Sr1-x Bax RuO3 、Sr1-y REy CoO3 (REはLa、Pr、SmおよびNdから選ばれる少なくとも 1種の元素を、xおよびyは 0<x< 1、 0<y< 1を満足する数を示す)などが例示される。電極層8の厚さは例えば 5〜 100nm程度とすることが好ましい。
【0039】
前述したように、酸素欠損を有するAETiO3-d や構成元素の一部をM元素で置換した(AE1-a ,Ma )TiO3 で表されるぺロブスカイト型酸化物のみを下部電極4として用いた場合、誘電体薄膜5を酸素含有雰囲気中で作製した際に電極材料の酸素欠損が消失して導電性が失われたり、電極材料中のNbや希土類元素が誘電体薄膜5中に拡散してキャパシタ性能が低下するなどの問題があるる。さらに、酸素欠損やM元素置換を有する導電性ぺロブスカイト型酸化物は半導体特性を示す場合があり、そのような電極材料上に直接誘電体薄膜5を成膜すると電極/誘電体界面の電極側に空乏層ができ、全体の容量を著しく低下させるというような問題もある。
【0040】
本発明では電極バッファ層7上にSrRuO3 、Sr1-x Bax RuO3 、 Sr1-y REy CoO3 などからなる電極層8を積層しており、誘電体薄膜5はこの電極層8と接するため、酸素欠損の消失に伴う導電性の低下、Nbや希土類元素の誘電体薄膜5中への拡散に起因するキャパシタ性能の低下などを防止することが可能となる。さらに、空乏層の形成に伴うキャパシタ容量の低下などが生じることもない。
【0041】
上述したように、下部電極4を電極バッファ層7および電極層8として、 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜で構成することによって、プラグ2/下部電極4界面の酸化によるモフォロジー荒れ、さらにはそれに伴うキャパシタショートの発生やリーク電流の増大などを抑制した上で、電極バッファ層7の電極材料としての特性低下やそれに基づくキャパシタ性能の低下などを防止することが可能となる。
【0042】
電極バッファ層7は、半導体デバイスを構成するSi基板1や単結晶Siプラグ2に直接エピタキシャル成長させたり、あるいは多結晶やアモルファスのSiプラグ上に直接多結晶膜として形成することも可能であるが、場合によっては図2に示すように、TiNやその一部をAlで置換して耐酸化性を向上させたTi1-x Alx Nなどの導電性を有する非酸化物からなる第2のバッファ層9を設け、その上部に電極バッファ層7を形成してもよい。
【0043】
このような場合においても、TiNやTi1-x Alx Nなどからなる第2の電極バッファ層9をエピタキシャル単結晶膜として形成すれば、その上部に設ける電極バッファ層7、さらに電極層8や誘電体薄膜5、また場合によっては上部電極6までエピタキシャル成長させた単結晶へテロエピタキシャルキャパシタを作成することができる。
【0044】
なお、上部電極6については、SrRuO3 、Sr1-x Bax RuO3 、Sr1-y REy CoO3 などの導電性ぺロブスカイト型酸化物の単層膜で構成してもよいし、また下部電極4と同様に 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜で構成してもよい。さらに、この実施形態では下部電極4を 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜で構成する場合について説明したが、上部電極6のみを 2種類以上の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜で構成することも可能であり、下部電極4の場合と同様な効果を得ることができる。
【0045】
この実施形態で示した薄膜キャパシタ3を有する半導体記憶装置によれば、高集積DRAMや不揮発性強誘電体メモリ(FRAM)などの特性の安定化、信頼性の向上、さらには特性の向上などを図ることができる。なお、本発明の半導体装置は半導体記憶装置に限らず、薄膜キャパシタを有する各種の半導体装置に適用することが可能である。
【0046】
次に、上述した実施形態で示した薄膜キャパシタの具体例とその評価結果について説明する。
【0047】
実施例1
この実施例1では、図3に示す半導体装置の薄膜キャパシタ部分を作製した。まず、単結晶Si((100)方位)で形成したプラグ11まで完成している基板12上に、超高真空チャンバを有するヘリコンスパッタ装置を用いて、第2のバッファ層としてTi0.7 Al0.8 N膜13を10nm堆積した。さらに、下部電極の電極バッファ層として、RFスパッタ装置を用いてSrTiO3-d 膜14を10nm堆積した。この際の成膜雰囲気はAr 0.1Paとし、別途行ったSrTiO3-d 膜の酸素欠損量測定によればd=0.3の値が得られた。また、膜の導電率は室温で 10mΩ・cmであった。
【0048】
電極バッファ層としてのSrTiO3-d 膜14の上部に、下部電極の電極層としてSrRuO3 膜15をRFマグネトロンスパッタ装置を用いて30nm堆積した後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。このような下部電極上に誘電体薄膜としてBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜16を20nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 膜17を 100nm堆積し、DRAM用全酸化物キャパシタを作製した。
【0049】
このようにして得た薄膜キャパシタのX線回折を行ったところ、この実施例1ではTi0.7 Al0.8 N膜13、SrTiO3-d 膜14、SrRuO3 膜15、Ba0.2 Sr0.8 TiO3 膜16およびSrRuO3 膜17の全てがエピタキシャル成長していることが分かった。さらに、断面電子顕微鏡観察を行ったところ、酸化層の生成に伴う下部電極/誘電体界面(具体的にはSrRuO3 膜15とBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜16との界面)やTi0.7 Al0.8 N膜13とSrTiO3-d 膜14との界面の荒れなどは見受けられなかった。
【0050】
また、本発明との比較例として、下部電極の電極バッファ層(SrTiO3-d 膜14)を設けない薄膜キャパシタ(比較例1)、また電極バッファ層として厚さ10nmのPt膜を有する薄膜キャパシタ(比較例2)を作製し、これら比較例による薄膜キャパシタと実施例1による薄膜キャパシタの特性を比較した。
【0051】
その結果、実施例1の薄膜キャパシタでは誘電率 990、2.2V印加時のリーク電流密度 1×10-7A/cm2 以下の特性が得られ、この薄膜キャパシタに 10VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。これに対して、比較例1においては 260個の薄膜キャパシタのうち 99%が短絡により測定不可能であり、比較例2では 260個の薄膜キャパシタのうち 90%が短絡により測定不可能であった。また、残りの薄膜キャパシタについてもリーク電流は少ないものの、誘電率 390、DC 10V印加で 80%が1000秒以内に破壊する結果となった。
【0052】
実施例2
実施例1と同様に、電極バッファ層としてSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜を用いた薄膜キャパシタを有する半導体装置を作製した。まず、単結晶Si((100)方位)で形成したプラグまで完成している基板上に、超高真空チャンバを有するヘリコンスパッタ装置を用いて、第2のバッファ層としてTi0.7 Al0.8 N膜を10nm堆積した。さらに、下部電極の電極バッファ層として、RFスパッタ装置を用いてSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜を10nm堆積した。この際の成膜雰囲気は Ar 0.1Paとし、別途行ったSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜の酸素欠損量測定によればd=0.1の値が得られた。また、膜の導電率は室温で1mΩ・cmであった。
【0053】
このSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜からなる電極バッファ層、さらに以下に述べる電極層や誘電体薄膜を堆積する際、特にこの実施例2で述べるようなエピタキシャルキャパシタを作製するにあたっては、各層の堆積初期層の膜質が膜全体、ひいては薄膜キャパシタの性能を向上させる上で極めて重要である。そこで、各層の堆積初期過程では膜の成長速度を抑えて結晶性を向上させるために、スパッタパワーを低く設定することが望ましい。具体的には、この実施例2では直径 8インチのSr0.7 La0.3 TiO3-d ターゲットに100Wのパワーを印加して 2nm厚相当の初期膜を堆積し、この後スパッタパワーを800Wに増加して残りの 8nmの堆積を行っている。このような手順は電極バッファ層の上部に堆積する各層についても同様に実施した。
【0054】
電極バッファ層としてのSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜の上部に、下部電極の電極層としてSrRuO3 膜をRFマグネトロンスパッタ装置を用いて30nm堆積した後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。このような下部電極上に誘電体薄膜としてBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜を20nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 膜を 100nm堆積し、DRAM用全酸化物キャパシタを作製した。
【0055】
このようにして得た薄膜キャパシタのX線回折を行ったところ、Ti0.7 Al0.8 N膜、Sr0.7 La0.3 TiO3-d 膜、SrRuO3 膜、Ba0.2 Sr0.8 TiO3 膜およびSrRuO3 膜の全てがエピタキシャル成長していることが分かった。さらに、断面電子顕微鏡観察を行ったところ、酸化層の生成に伴う下部電極/誘電体界面(具体的にはSrRuO3 膜とBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜との界面)やTi0.7 Al0.8 N膜とSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜との界面の荒れなどは見受けられなかった。
【0056】
この実施例2の薄膜キャパシタでは、誘電率 900、2.2V印加時のリーク電流密度 1×10-7A/cm2 以下の特性が得られた。また、この薄膜キャパシタに 10VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。図2はこの実施例2による薄膜キャパシタの印加電圧と誘電率との関係の測定結果、図3は印加電圧とリーク電流との関係の測定結果を示す図である。
【0057】
また、この実施例2の薄膜キャパシタを搭載した半導体記憶装置の試験回路を作製し、DRAM動作におけるいわゆるエンデュランス測定、すなわちリフレッシュ時間延長に対する誤動作率の変化を測定したところ、1K個の試験ビットのうち 90%以上が20秒以上のリフレッシュサイクルまで正常動作し、キャパシタリークが極めて少ないことが判明した。
【0058】
実施例3
この実施例3では多結晶膜キャパシタを搭載した例として、電極バッファ層に多結晶Sr0.7 La0.3 TiO3-d 膜を有する薄膜キャパシタを設けたDRAMを作製した。
【0059】
まず、図6に示すように、ポリシリコンで形成したプラグ21まで完成している基板22上に、プラズマTEOSで厚さ 100nmの絶縁層23を形成した。この絶縁層23にキャパシタトレンチ24をリソグラフィにより作製した。このようなキャパシタトレンチ24を有する基板22上に、DCスパッタでアドヒージョン層として厚さ10nmのTiN膜25、下部電極の電極バッファ層として厚さ10nmのSr0.7 La0.3 TiO3-d 膜26を堆積し、さらに下部電極の電極層としてSrRuO3 膜27をRFマグネトロンスパッタを用いて50nm堆積した後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。この下部電極上に誘電体薄膜としてBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜28を40nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 膜29を 100nm堆積して、DRAM用キャパシタを作製した。この実施例3の薄膜キャパシタでは、誘電率 480、1.8V印加時のリーク電流 1×10-8A/cm2 以下の特性が得られた。また、この薄膜キャパシタに 10VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。
【0060】
実施例4
この実施例4では、TiAlNバッファ層を用いない薄膜キャパシタを有する半導体記憶装置を作製した。
【0061】
まず、単結晶Si((100)方位)で形成したプラグまで完成している基板上に、超高真空チャンバを有するヘリコンスパッタ装置を用いて、電極バッファ層としてSr0.2 Ba0.5 La0.3 TiO3-d 膜を10nm堆積した。別途行ったSr0.2 Ba0.5 La0.3 TiO3-d 膜の酸素欠損量測定によればd=0.2の値が得られ、また膜の導電率は室温で1mΩ・cmであった。
【0062】
この電極バッファ層としてのSr0.2 Ba0.5 La0.3 TiO3-d 膜の上部に、下部電極の電極層としてSrRuO3 膜をRFマグネトロンスパッタを用いて30nm堆積した後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。このような下部電極上に、誘電体薄膜としてBa0.2 Sr0.8 TiO3 膜を20nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 膜を 100nm堆積し、DRAM用全酸化物キャパシタを作製した。
【0063】
このようにして得た薄膜キャパシタのX線回折を行ったところ、下部電極の電極バッファ層から上部電極まで全ての膜がエピタキシャル成長していることが分かった。さらに、断面電子顕微鏡観察を行ったところ、酸化層生成に伴う下部電極/誘電体界面やSr0.2 Ba0.5 La0.3 TiO3-d /Si界面の荒れなどは見受けられなかった。
【0064】
この実施例4の薄膜キャパシタでは、誘電率 930、2.2V印加時のリーク電流密度 1×10-7A/cm2 以下の特性が得られた。また、この薄膜キャパシタに 10VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。さらに、この薄膜キャパシタを搭載した半導体記憶装置の試験回路を作製し、DRAM動作におけるエンデュランス測定を実施したところ,1K個の試験ビットのうち 90%以上が20秒以上のリフレッシュサイクルまで正常動作し、キャパシタリークが極めて少ないことが判明した。
【0065】
実施例5
この実施例5では、TiAlNバッファ層を用いないDRAM用常誘電体キャパシタを有する半導体記憶装置を作製した。
【0066】
まず、単結晶Si((100)方位)で形成したプラグまで完成している基板上に、超高真空チャンバを有するヘリコンスパッタ装置を用いて、電極バッファ層としてSr0.4 Ba0.3 Nd0.3 TiO3-d 膜を10nm堆積した。別途行ったSr0.4 Ba0.3 Nd0.3 TiO3-d 膜の酸素欠損量測定によればd=0.2の値が得られ、膜の導電率は室温で1mΩ・cmであった。
【0067】
この電極バッファ層の上部に、下部電極の電極層としてSrRuO3 膜をRFマグネトロンスパッタを用いて30nm堆積した後、CMPをもちいて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。このような下部電極上に、誘電体薄膜としてΒa0.2 Sr0.8 TiO3 を20nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 を30nm堆積して、DRAM用全酸化物キャパシタを作製した。
【0068】
このようにして得た薄膜キャパシタのX線回折を行ったところ、下部電極の電極バッファ層から上部電極まで全ての膜がエピタキシャル成長していることが分かった。さらに、断面電子顕微鏡観察を行ったところ、酸化層生成に伴う下部電極/誘電体界面やSr0.4 Ba0.3 Nd0.3 TiO3-d 膜/Si界面の荒れなどは見受けられなかった。
【0069】
この実施例5の薄膜キャパシタでは、誘電率 950、2.2V印加時のリーク電流密度 1×10-7A/cm2 以下の特性が得られた。また、この薄膜キャパシタに 20VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。さらに、この薄膜キャパシタを搭載した半導体記憶装置の試験回路を作製し、DRAM動作におけるエンデュランス測定を実施したところ、1K個の試験ビットのうち 90%以上が20秒以上のリフレッシュサイクルまで正常動作し、キャパシタリークが極めて少ないことが判明した。
【0070】
実施例6
この実施例6では、TiAlNバッファ層を用いない強誘電体キャパシタを具備する半導体記憶装置を作製した。
【0071】
まず、単結晶Si((100)方位)で形成したプラグまで完成している基板上に、超高真空チャンバを有するヘリコンスパッタ装置を用いて、電極バッファ層としてSr0.4 Ba0.3 La0.3 TiO3-d 膜を10nm堆積した。別途行ったSr0.4 Ba0.3 La0.3 TiO3-d 膜の酸素欠損量測定によればd=0.2の値が得られ、膜の導電率は室温で1mΩ・cmであった。
【0072】
この電極バッファ層の上部に、下部電極の電極層としてSrRuO3 膜をRFマグネトロンスパッタを用いて30nm堆積した後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分離した。このような下部電極上に、誘電体薄膜としてBa TiO3 膜を20nm、さらにその上に上部電極としてSrRuO3 膜を 100nm堆積し、FRAM用の全酸化物キャパシタを作製した。
【0073】
このようにして得たFRAM用薄膜キャパシタのX線回折を行ったところ、 Sr0.4 Ba0.3 La0.3 TiO3-d 膜、SrRuO3 膜、BaTiO3 膜およびSrRuO3 膜の全てがエピタキシャル成長していることが分かった。さらに、断面電子顕微鏡観察を行ったところ、酸化層生成に伴う下部電極/誘電体界面やSr0.4 Ba0.3 La0.3 TiO3-d 膜/Si界面の荒れなどは見受けられなかった。
【0074】
この実施例6によるFRAM用薄膜キャパシタの強誘電体特性を評価したところ、抗電圧2V、残留分極量0.4C/m2 の特性が得られた。さらに、このFRAM用薄膜キャパシタを搭載した半導体記憶装置(FRAM)の試験回路を作製し、FRAM動作におけるいわゆる疲労特性の測定を行ったところ、1K個の試験ビットのうち 90%以上が1012回までの書き込み動作まで正常動作し、このキャパシタの疲労が少ないことが判明した。
【0075】
実施例7
この実施例7では、LaドープSrTiO3 膜を電極バッファ層として用いたペデスタル型立体キャパシタを作製した。このペデスタル型立体キャパシタの製造工程について、図7および図8を参照して述べる。
【0076】
まず、Si酸化膜31中に形成した単結晶Siプラグ32の上部を10nmエッチバックした基板を用意した(図7(a))。この表面にSr0.6 La0.4 TiO3 膜33をヘリコンスパッタを用いて堆積し、さらにCMPによって表面を平坦化した(図7(b))。この際、単結晶Siプラグ32の直上のSr0.6 La0.4 TiO3 膜33は単結晶Siプラグ32にエピタキシャル成長し、単結晶電極バッファ層を形成している。
【0077】
次いで、その表面にSi酸化膜34(60nm)を形成し、Sr0.6 La0.4 TiO3 膜33の直上部分をエッチングで除去した(図7(c))。さらに、その表面に下部電極の電極層材料としてSrRuO3 膜35′を、Si酸化膜34上で50nmとなるように堆積した(図7(d))。このとき、Siプラグ32の直上部分のSrRuO3 膜35′は電極バッファ層としてのSr0.6 La0.4 TiO3 膜33の結晶方位を引き継いだ単結晶エピタキシャル膜になっている。
【0078】
上記したSrRuO3 膜35′の表面を、CMPでSi酸化膜34の表面に達するまで研磨して、SrRuO3 膜からなる電極層35を形成し(図8(a))、さらにエッチングでSi酸化膜34を除去して、単結晶SrRuO3 ぺデスタル型立体下部電極35を得た(図8(b))。
【0079】
さらに、この単結晶SrRuO3 ぺデスタル型立体下部電極35上に、MOCVD法で誘電体薄膜としてBa0.3 Sr0.7 TiO3 膜36を電極側壁で20nmの膜厚を有するように堆積し、その上に上部電極としてSrRuO3 膜37(30nm)を同じくMOCVD法を用いて成膜してキャパシタとした。
【0080】
X線や透過電子顕微鏡観察によって、この実施例7のキャパシタはSiプラグ32から上部電極としてのSrRuO3 膜37まで全てエピタキシャル成長したヘテロエピタキシャル全酸化物キャパシタであることを確認した。このキャパシタの実効誘電率は 800であり、0.15μm 世代のDRAM用キャパシタとして十分な性能を持つことが確認された。
【0081】
次に、本発明の半導体装置を半導体記憶装置に適用した他の実施形態について、図9〜図11を参照して説明する。図9はこの実施形態の半導体記憶装置の 1ビット分とその隣接パターンの平面図、図10は図9のX−X′線に沿った断面図、図11は図9のY−Y′線に沿った断面図である。
【0082】
これらの図において、41は不純物濃度が 1〜 5×1015cm-3程度の (100)配向のp型シリコン基板(第1の基板)であり、p型シリコン基板41上にはその表面に形成されたN+ 拡散層42を介して、本発明による下部電極43、すなわち例えばSr0.7 La0.3 TiO2.9 膜からなる電極バッファ層44と例えばSrRuO3 膜からなるエピタキシャル電極層45、例えばエピタキシャル成長させた(Ba,Sr)TiO3 膜からなるキャパシタ絶縁膜46、および例えばSrRuO3 膜からなる上部電極47を有する薄膜キャパシタが形成されている。
【0083】
また、第2の基板としてのSOI層48上には、ゲート電極49、ビット線50、配線層51、それらを絶縁する層間絶縁膜52、53、およびSOI基板中のソース/ドレイン拡散層のうちの一方とキャパシタの上部電極47とを電気的に接続する接続孔ポリSi層54を有するトランジタが形成されている。これらのキャパシタとトランジスタにより半導体記憶装置が構成されている。なお、図9において、Aは素子領域(Active Area)、Cはキャパシタ領域、Wはワード線である。
【0084】
図9〜図11に示す半導体記憶装置は、例えば以下のようにして製造することができる。図12を参照して、この実施形態の半導体記憶装置の製造工程について述べる。なお、図12は図10に示した図9のX−X′線に沿った断面図に対応するものである。
【0085】
まず、図12(a)に示すように、 (100)配向性を持つ不純物濃度が 1〜 5×1015cm-3程度のp型Si基板41(またはp型Si基板の表面にp型エピタキシャルSi層を例えば 1μm 程度の膜厚で成長させたいわゆるエピタキシャル基板)に、nチャンネルトランジスタ形成領域にはpウェル(図示せず)、またpチャンネルトランジスタ形成領域にはnウェル(図示せず)を形成する。
【0086】
次いで、DRAMモードの場合には、共通の一定電位となるプレート電極(PL)(この例が図11に図示してある)、またFRAMモードの場合には、ビット線と同じ方向(平行)に形成される各メモリセル個別のプレート線(ドライブ線とも呼ぶ)となる下部電極群(Si基板41中のN+ 拡散層42を深さ 0.1 μm 程度形成(省略も可能))を形成し、さらに例えば膜厚10nm程度のSr0.7 La0.3 TiO2.9 膜を電極バッファ層44として、また例えば膜厚20nm程度のSrRuO3 膜を電極層45として形成する。
【0087】
+ 拡散層42の形成には、例えばレジストマスク(図示せず)とAs+ イオン注入法を用いてもよい。また、電極バッファ層44および電極層45は、 600℃程度の基板加熟を行って、Sr0.7 La0.3 TiO2.9 膜とSrRuO3 膜を順次スパッタ法を用いて成膜し、順次エピタキシャル成長させる。もし必要ならば、成膜した後に 700℃程度のアニールを行い、エピタキシャルさせてもよい。ここでの下部電極43の電極バッファ層44は、Si基板41とキャパシタ誘電体膜46との間の相互拡散を防ぐ効果も有している。また、下部電極層43には誘電体膜46のリーク電流が少なくなるような材料を選択することが、DRAMモードでの応用上重要である。ここでは、SrRuO3 膜などを一例として用いている。
【0088】
次で、全面にキャパシタ絶縁膜46として例えば(Ba,Sr)TiO3 誘電体膜を形成する。誘電体膜46は、例えばRFマグネトロンスパッタリングにより、基板温度 600℃でArとO2 の混合ガス雰囲気中で成膜する。スパッタのターゲットとしてはBaTiO3 焼結体およびSrTiO3 焼結体の 2元ターゲットを使用してもよい。誘電体の膜厚は例えば30nm程度とする。
【0089】
また、誘電体膜の組成すなわちBa、Sr、Tiの比率は、例えばICP発光分光法により分折して所望の組成比となるように調節することができる。また、このようにして形成した誘電体膜は、例えばX線回折法により (100)面に配向したエピタキシャル膜であることを確かめておくことも重要である。なお、この誘電体膜の形成にはマグネトロンスパッタ法のほかにMOCVD法などを使用することもできる。
【0090】
次いで、全面に上部電極47を形成する。上部電極47の形成には、 600℃程度の基板加熱を行い、例えばSrRuO3 をスパッタ法を用いて例えば膜厚50nm程度成膜してエピタキシャル成長させる。もし必要ならば、成膜した後に 700℃程度のアニールを行い、界面特性の改善とエピタキシャル成長を促進させてもよい。次に、通常のフォトリソグラフィとプラズマエッチング(例えばRIE)などにより上部電極47の加工を行う。
【0091】
上部電極47はDRAMでの蓄積電極(Storage Node)に相当している。さらに、全面にストッパ膜としてシリコン窒化膜(Si3 4 )55を40nm程度推積する。このストッパ膜55は後工程で、エッチングストッパ膜としての役割を果たすと共に、例えば水素雰囲気によるアニール時の誘電体膜46や電極膜44、45、47の劣化(組成変化や相互拡散など)の防止に対して有効である。
【0092】
この後、全面にBPSGなどの絶縁膜56を例えば 500nm程度堆積し、例えばCMP(Chemical Mecanical Polishig)法などにより平坦化する。この平坦化絶縁膜56は次の工程でSOI層の形成に使用する重要な膜であり、Si基板の張り合わせに必要なだけのウェーハ面内での平坦性が要求される。
【0093】
次に、図12(b)に示すように、第2のSi基板48′の表面に張り合わせ絶縁膜57として、熱酸化膜(SiO2 )を10nm程度とBPSG膜(またはCVD−SiO2 膜)を 200nm程度(省略可能)形成する。次いで、第2のSi基板48′の表面側(張り合わせ絶縁膜57)を、第1のSi基板41の平坦化絶縁膜56と合せて、張り合わせ面58で張り合わせる。張り合わせには公知の方法、例えば 900℃程度の熱処理や張り合わせの絶縁膜にBPSGなどの密着性を低温で実現できる膜などを使う方法などを利用することができ、後の接続孔の形成時にエッチングをSi3 4 膜55でストップさせるのに都合がよい(後の工程で詳述する)。
【0094】
次に、第2のSi基板48′の裏面から研磨して行き、例えば 150nm程度の厚さのSOI基板(SOI層)48を形成する。このほかの張り合わせ/研磨などの各種SOI層の形成方法を用いてもよい。もちろんSOI基板48の表面は後のトランジスタ形成に耐えるように鏡面研磨されている。
【0095】
ここで、SOI層48の厚さについて、いくつかの場合について考える。まず、 150nm〜 300nm程度のSOI層の場合、約0.15μm 程度のSTI素子分離を行ってもSOI層の下部の張り合わせ絶縁膜には達しない。すなわち、SOI層のpウェルまたはnウェル(トランジスタの基板)が接続されている状態になる。このようなSOI層によれば、従来のSOIを用いたDRAMで問題になっていた基板浮遊効果による蓄積電荷のリークが抑えられるという利点がある。
【0096】
また、60nm〜 150nm程度のSOI層の場合、約0.15μm 程度のSTI素子分離で各SOIトランジスタの基板は完全に分離される。すなわち、SOI層のトランジスタの基板は浮遊状態になるが、チャネル領域はイオン注入状態を制御することによりPD(Partial Depletion)になるように設定できる。このようなSOIでは、従来のSOI構造ではしきい値の設定が自由にできないという問題があったが、しきい値の設定が比較的簡単にできるようになるという利点がある。
【0097】
さらに、60nm以下程度のSOI層の場合、SOIトランジスタのチャネルは完全に空乏化しており、いわゆるFD(Fully Depletion)状態となる。このようなSOIでは、トランジスタの短チャネル効果が抑えられるなどの利点がある。
【0098】
次に、図12(c)に示すように、例えば反応性イオンエッチング(RIE法)を用いでSOI基板48に溝を掘り、その溝に絶縁膜を埋や込んで形成する、いわゆるトレンチ型素子分離層59(トレンチ深さが約0.15μm 程度のSTI (Shallow Trench Isolation))を形成する。この際、SOI層48表面には予め厚さ 5nm程度のSiO2 膜60と膜厚 100nm程度のSi3 4 膜61を形成し、SOI表面を保護するようにする。STIの埋め込まれた絶縁膜の表面は、このSi3 4 膜61の表面に揃うように形成される。
【0099】
次いで、通常のフォトリソグラフィ法とRIE法などのプラズマエッチングを用いて接続孔62を開孔する。この際のREI条件として、まずSOI層(Si層)48とSTI層59のSiO2 層を共にエッチングする条件でエッチングした後、張り合わせ絶縁膜57および平坦化絶縁膜56の酸化膜系のエッチングを行い、エッチングをSi3 4 膜55で選択的にストップさせる。これには絶縁膜膜,例えばBPSG膜のエッチング速度がSi3 4 膜のエッチング速度に比べて極めで早い(約15程度)エッチング条件を用いるとよい。
【0100】
次に、図12(d)に示すように、接続孔62の底部のSi3 4 膜55を選択的に除去して上部電極47の表面を露出させる。このとき、SOI表面のSi3 4 膜61も同時に除去される。次いで、全面にN+ 型不純物を含だポリSi膜を約 200nm程度の膜厚で推積し、全面をCMPなどの方法でエッチバックすることにより、接続孔62にN+ ポリSi層からなる埋め込み層54を形成する。この後、RTA(Rapid Thermal Anneal)法により窒素雰囲気中にて 800℃程度で20秒間アニールすることにより、N+ 側壁拡散層63を形成する。
【0101】
この後、図10および図11に示したように、SOI基板48表面のSiO2 膜60を介して所望のチャネルイオン注入を行い、nチャネル、pチャネルトランジスタのためのチャネル不純物層(図示せず)を形成する。nチャネルトランジスタの場合、例えば0.7V程度のしきい値(Vth) を設定するためには、例えばボロン(B+ )を 10KeV、 5×1012cm-2程度イオン注入し、チャンネル領域にのみ選択的にp型チャンネル不純物層(図示せず)を形成する。SiO2 膜60を除去した後に再度SiO2 膜を形成してもよい。
【0102】
次に、SOI表面のSiO2 膜を除去して、SOI基板48の表面を露出させた後、ゲート絶縁膜(SiO2 膜)64を例えば膜厚 6nm程度形成する。次いで、N+ ポリSi層65(膜厚50nm程度)、ゲート電極49としてWSi膜(膜厚50nm程度)、キャップSi3 4 膜66を順次推積する。
【0103】
この後、例えばフォトリソグラフィ法とRIE法などを用いて、まずキャップSi3 4 膜66を加工し、この加工したキャップSi3 4 膜66をマスクとしてWSi膜49、N+ ポリSi層65をゲート電極パターンに加工する。ここで、ゲート電極49としてWSi/N+ ポリSiを用いた例を示しているが、ポリSi単層膜でもよいし、他の積層膜構造であってもよい。キャップSi3 4 膜66は後の工程での自己整合コンタクトに用いるための膜である。
【0104】
次に、LDD(Lightly Doped Drain)構造を形成するため、ゲート電極49をマスクにして、フォトリソグラフィ法を用いて所望の領域に、例えばりン(P+ )イオンの注入を 70KeV、 4×1013cm-2程度行い、n- 型ソース/ドレイン拡膜層67を形成する。次いで、Si3 4 膜を全面的に推積した後、レジストマスクで所望の領域のRIEを行って、ゲート電極49の側壁部のSi3 4 膜を残す、いわゆる側壁残しを行い、ゲート電極49の側壁に膜厚30nm程度のSi3 4 膜(図中にはない、周辺回路の部分に存在)を形成する。
【0105】
その後、フォトリソグラフィ法を用いて所望の領域に、例えば砒素(As+ )イオンの注入を 30KeV、 5×1015cm-2程度行って、n+ 型拡散層(図中にはない)を形成し、いわゆるLDD構造を形成する。ここではLDD構造を用いているが、n- 型拡散層のみ、あるいはn+ 型拡散層のみのいわゆるシングル・ソース/ドレイン方式でもよい。また、ここではnチャネルの場合のソース/ドレイン形成について説明したが、pチャンネル場合はp- 、p+ のソース/ドレイン拡散層を形成する。
【0106】
次に、全面にCVD−Si3 4 を例えば30nm程度堆積して、ストッパSi3 4 膜66を形成し、全面に層間絶縁膜52としてBPSG膜を 500nm程度推積する。この後、例えば 800℃程度のN2 雰囲気で30分程度デンシファイを行う。この熱工程はソース/ドレインのイオン注入層の活性化を兼ねて行ってもよい。拡散層の深さ(Xj)を抑えたいときは、デンシファイの温度を 750℃程度に低温化し、 950℃で10秒程度のRTAプロセスを併用してイオン注入層の活性化を行ってもよい。
【0107】
次いで、全面をCMPすることにより平坦化を行う。次に、ビット線コンタクト領域69にN+ ポリSiを埋め込み形成し、次いでソース、ドレイン、ゲート電極へのコンタクト(図示せず)、ビット線50、層間絶縁層53、メタル配線層(Al−Cu)51を順次形成する。さらに、全面にパッシベーション膜(図示せず)を推積して、DRAMの基本構造が完成する。
【0108】
このような素子構造では、キャパシタ絶縁膜46となる高誘電体膜(または強誘電体膜)の形成を平坦なSi基板表面で行えるため、高誘電体膜(または強誘電体膜)の特性劣化(リーク電流の増加や膜疲労の増大、誘電率や分極率のバラツキ増加など)を抑えることができる。
【0109】
また、下地として (100)配向したSi基板41が使えるため、Si基板41上に下部電極43の電極バッファ層44や電極層45としてSiとほぼ格子整合するドープしたSrTiO3 やSrRuO3 などを介して、キャパシタ絶縁膜46を誘電体の (220)配向性が損われないように安定して形成することができる。さらに、キャパシタがトランジスタの下側に配置されているため、配線層の形成時にキャバシタの段差がなくなり、コンタクトや配線形成工程が容易になり、工程の簡略化や平坦化工程の簡略化を達成することが可能となる。
【0110】
さらに、高誘電体膜(または強誘電体膜)キャパシタがSOI層48の下側に形成されているため、後工程のプロセス影響(コンタクトや配線形成時のプラズマ・ダメージなど)の影響を受けにくく、キャパシタ膜へのプロセス・ダメージが低減でき、製品の歩留りを向上させることができる。また、キャパシタがトランジスタの下部領域にあるので、トランジスタの下の領域までキャパシタ領域として使用でき、メモリセル領域におけるキャパシタの占める面積をメモリセル面積を大きくせずに増大させることができる。その結果、蓄積電荷量を増加させることができ、メモリセル動作マージンを大きくすることができ、製品の歩留りを向上させることができる。
【0111】
加えて、 (100)配向のSi基板上に (100)配向を持つ下部電極層44、45と (100)配向のエピタキシャル成長したぺロブスカイト結晶構造などを有する誘電体膜46を形成しているため、電極との拘束により誘起された強誘電性や比誘電率の増大効果が利用できる。これは、薄膜化すると比誘電率などが低下するという結晶性の誘電性材料の持つ問題の解消に大きく貢献するものである。これらによって、キャパシタに蓄積される蓄積容量を大きくすることが可能となる。
【0112】
上述した各実施形態の半導体記憶装置は、スイッチングトランジスタの上部に形成したプラグ上に本発明による下部電極(電極バッファ層と電極層との積層膜)を有する薄膜キャパシタを設けた例、並びに本発明による下部電極(電極バッファ層と電極層との積層膜)を有する薄膜キャパシタの上方にトランジスタを設けた基板を張り合わせた例である。
【0113】
本発明の半導体装置を適用した半導体記憶装置は、これらに限られるものではなく、電極バッファ層を電極層の上部に設けることも可能である。以下に、本発明による電極バッファ層を電極層の上部に設けた電極を有する薄膜キャパシタと、さらにその上方に設けたトランジスタとを有する半導体記憶装置の実施形態について、図13〜図17を参照して説明する。
【0114】
図13は、この実施形態によるDRAMのユニットセル(メモリセル) 2つ分に対応する部分を模式的に示す断面図である。同図において、p型Si(100) 基板から形成された薄膜シリコン層84の第1の主表面側には、第1の電極73、誘電体膜78、第2の電極79から構成されたエピタキシャル成長による薄膜キャパシタ96が形成されている。薄膜キャパシタ96は、隣接する 2つのメモリセルが形成された薄膜シリコン層84の第1の主表面側に、一様に連続した平面として形成されている。この第1の主表面に対向した第2の主表面側には、 2つのスイッチングトランジスタ87A、87Bが形成されている。
【0115】
スイッチングトランジスタ87Aは、n+ ソース領域88、n+ ドレイン領域89、ゲート酸化膜90、ゲート電極91とから形成されている。スイッチングトランジスタ87Aのn+ ドレイン領域89は、隣接するスイッチングトランジスタ87Bのn+ ドレイン領域も兼ねている。すなわち、n+ ドレイン領域45、n+ ソース領域88、ゲート酸化膜90、ゲート電極91とによりスイッチングトランジスタ87Bが形成されている。
【0116】
スイッチングトランジスタ87A、87Bのゲート電極91は、ドーブド・ポリシリコン層91aとWSi2 、MoSi2 、TiSi2 などの高融点金属のシリサイド層91bとからなる 2層構造を有している。高融点金属のシリサイド層に代えて、W、Mo、Ti、Coなどの高融点金属を用いてもよい。
【0117】
ゲート電極91はDRAMのワード線も兼ねている。スイッチングトランジスタ87a、87Bに共通のn+ ドレイン領域89は、コンタクトプラグ93を介してビット線94に接続されている。スイッチングトランジスタ87a、87Bが形成されている薄膜シリコン層84は、素子分離用絶縁膜77により隣接する薄膜シリコン層と互いに分離されている。薄膜シリコン層84の周辺にはn+ 側壁拡散層86が形成され、n+ 側壁拡散層86と素子分離用絶縁膜77との間にはn+ ドープドポリシリコンからなるコンタクトプラグ85が形成されている。さらに、薄膜シリコン層84の第1の主表面側には、n+ 不純物拡散層72が形成されている。DRAMの薄膜キャパシタ96を構成する第1の電極73の電極層75とn+ 不純物拡散層72との間には、Sr0.7 La0.3 TiO3 膜などからなる電極バッファ層74が形成されている。第1の電極73はキャパシタ分離用絶縁膜76により隣接するユニットセルと分離されている。
【0118】
図13に示すように、薄膜キャパシタ96の第1の電極73の電極バッファ層74は、コンタクトプラグ85、n+ 側壁拡散層86およびn+ 不純物拡散層72を介して、スイッチングトランジスタ87Aまたは87Bのn+ ソース領域88と接続されているので、コンタクト抵抗は極めて小さい。
【0119】
さらに、図13に示す構造によれば、下地としてSi基板71の (100)面からなる薄膜シリコン層84が使用できるため、薄膜シリコン層84の下部側(第1の主表面側)全面に (100)配向したSr0.7 La0.3 TiO3 膜74、 (100)配向したSrRuO3 膜75、79、さらに (100)配向した(Ba,Sr)TiO3 膜78などを安定して作製することができる。このため、常請電体キャパシタの誘電率のばらつきやリーク電流のばらつきを抑えることができる。
【0120】
また、薄膜キャパシタ96が各スイッチングトランジスタ87A、87Bの下側に同一平面レベルで形成されているため、配線層の形成時に薄膜キャパシタが存在することに起因した表面の段差がなくなり、コンタクトや配線形成工程が容易になり、工程の簡略化や平坦化工程の簡略化が達成できる。また、薄膜キャパシタ96の第1の電極73とスイッチングトランジスタ87A、87Bをキャパシタ分離用絶縁膜76および素子分離用絶縁膜77により同時に分離できるため、マスク合わせ誤差が少なく、製品の歩留りが向上する。
【0121】
加えて、薄膜キャパシタ96がスイッチングトランジスタ87A、87Bの下部側(第1の主表面側)の領域に立体化されているので、スイッチングトランジスタ87A、87Bの下側(第1の主表面側)の領域全てがキャパシタ領域として使用できる。このため、各メモリセルにおける薄膜キャパシタの占める面積をメモリセルの面積を大きくせずに確保できる。その結果、DRAMの蓄積電荷量を大きくでき、メモリセル動作マージンを大きくすることができる。また、図示はしないが、周辺回路の部分については、薄膜キャパシタ41の代りに絶縁膜を充当することにより薄膜SOI構造にすることが可能であり、トランジスタの高速動作や低消費電力動作が可能となる。
【0122】
次に、図14〜図17を参照して、この実施形態のDRAMの製造方法をスイッチングトランジスタ87A側のみに着目して説明する。
【0123】
まず、図14(a)に示すように、p型Si(100) 基板71の第1の主表面に、深さ 0.1μm 程度のn+ 不純物拡散層72を形成した後、第1の電極73の電極バッファ層74として膜厚10nmのSr0.7 La0.3 TiO3 膜と電極層75として膜厚20nmのSrRuO3 膜を、いずれもスパッタ法により基板温度 600℃で連続してエピタキシャル成長する。
【0124】
次いで、図14(b)に示すように、隣接するキャパシタを分離するための第1の溝および素子分離用の第2の溝をフォトリソグラフィおよび反応性イオンエッチング(RIE)法により形成し、それぞれにキャパシタ分離用絶縁膜76および素子分離用絶縁膜77として酸化膜(SiO2 膜)をCVD法を用いて成膜する。その後、CMPにより第1の主表面側を平坦化する。なお、このときに電極層75の表面を保護するために、研磨停止層として予めTiN膜などを形成しておき、CMP後にエッチング除去するなどの方法を使用することができる。
【0125】
次に、図14(c)に示すように、誘電体薄膜78としてBaモル分率が 30%で厚さ20nmのBSTO薄膜、さらに第2の電極79として厚さ20nmSrRuO3 膜を、それぞれRFおよびDCスパッタ法により基板温度 600℃でエピタキシャル成長する。キャパシタ分離用絶縁膜76および素子分離用絶縁膜77の上部のBSTO膜およびSrRuO3 膜は多結晶膜となる。以降においては、多結晶化したBSTO膜およびSrRuO3 膜をそれぞれ「ポリBSTO膜78p」および「ポリSrRuO3 79p」と呼ぶ。さらに、プレート電極80として室温で膜厚 200nmTiN膜を全面に形成する。
【0126】
次に、図15(a)に示すように、張り合わせ用絶縁膜81としてBPSG膜を例えば 500nm程度成膜した後、その表面を例えばCMPにより平坦化して鏡面を得る。
【0127】
一方、支持基板82を用意し、図15(b)に示すように、支持基板82上に他のBPSG膜83を形成し、その表面を平坦化して鏡面を得る。そして、BPSG膜の鏡面同士を突き合わせて、p型Si(100) 基板71と支持基板82とを接着する。接着には前述した実施形態で示した公知の方法が使用される。
【0128】
次に、図16(a)に示すように、p型Si(100) 基板71の第2の主表面側から研磨していき、素子分離用絶縁膜77を停止層として、例えば 150nm程度の厚さの薄膜シリコン層84を形成する。薄膜シリコン層84を得るためには、スマートカット基板などの接着、RIEによるSOIの形成方法を用いてもよい。もちろん薄膜シリコン層84の第2の主表面は、後のトランジスタ形成工程に耐え得るように鏡面研磨する。また、第1の主表面側から形成された素子分離用絶縁膜77によりトランジスタ形成領域についても同時に素子分離されている。
【0129】
次いで、通常のフォトリソグラフィ法とRIE法などのドライエッチング技術を用いて、素子分離用絶縁膜77に隣接して接続孔を開口する。このときのエッチング条件は電極バッファ層74(Sr0.7 La0.3 TiO3 膜)や電極層75(SrRuO3 膜)をストッパとして用いて選択的にストッブさせるとよい。
【0130】
次に、図16(b)に示すように、接続孔の全面に例えばn+ 型不純物を含んだドープド・ポリシリコン膜を約 200nm程度の膜厚で堆積し、全面をCMPなどでエッチバックすることにより、接続孔にn+ ドープド・ポリシリコン膜からなるコンタクトプラグ85を形成する。この後、RTA法で 800℃程度、20秒間窒素雰囲気でアニールすることにより、n+ 型不純物をp型Si(100) 基板71に接続孔の側面より拡散しn+ 側壁拡散層86を形成する。
【0131】
次に、一般的なMOSプロセスを使用して、スイッチングトランジスタ87Aを薄膜シリコン層84の第2の主表面側に形成する。すなわち、図17に示すように、n+ ソース領域88、n+ ドレイン領域89、ゲート酸化膜90、ゲート電極91からなるスイッチングトランジスタ87Aを形成する。さらに、第1の層間絶縁膜92を堆積し、n+ ドレイン領域89の上部の層間絶縁膜92を除去し、コンタクトプラグ93を埋め込みビット線94を形成する。さらに、ビット線94の上部に第2の層間絶縁膜95を堆積すれば、図17に示すDRAMが完成する。
【0132】
なお、以上の説明ではスイッチングトランジスタ87Aのみに着目して説明したが、スイッチングトランジスタ87Bも同一工程で同時に完成することはもちろんである。ただし、図17に示すように、上記製造工程ではキャパシタ分離用絶縁膜76および素子分離用絶縁膜77の下部がポリBSTO78p、ポリSrRuO3 膜79pとなっている点で、厳密には図13に示したDRAM構造とは若干異なる。
【0133】
図14〜図17に示す方法によりDRAMを製造することによって、薄膜キャパシタの第1および第2の電極と誘電体膜はp型Si(100) 基板の方位に合わせて (100)面でエピタキシヤル成長していることが確かめられた。このため、非常に高い誘電率の常誘電体膜が得られ、その誘電率は 930と非常に大きな値が得られた。このような常誘電体膜を使用した薄板キャパシタによって、良好なDRAMの動作が確認された。
【0134】
次に、本発明の半導体装置をMMIC用キャパシタを有する半導体装置に適用した実施形態について、図18を参照して説明する。
【0135】
図18に示す半導体装置において、GaAs基板101上にはSrTiO3 膜102とSr0.5 La0.5 TiO3 膜からなる第1の配線層103とがこの順に配設されている。第1の配線層103上にはキャパシタ104が形成されている。キャパシタ104の下部電極105はSrRuO3 からなり、誘電体膜106はSrTiO3 (STO)からなる。
【0136】
キャパシタ104の上部電極107は、下から順にSrRuO3 、WNx (窒化タングステン)層107a(120nm)/W層107b(300nm)からなる多層構造を有している。すなわち、誘電体膜106に接する上部電極107の接触面はSrRuO3 である。このキャパシタ104では下部バッファ層が第1の配線層103の役割も果たしており、STO膜102、当該バッファ層103、下部電極105、誘電体膜106および上部電極107の最下面はいずれもエピタキシャル膜となっている。なお、108は絶縁層、109は配線層である。
【0137】
誘電体膜106の材料としてはSTOのほか、Bax Sr1-x TiO3 (BSTO)、Ta2 5 、PbZrx Ti1-x 3 、Pbx La1-x Zry Til-y 3 などの金属酸化物高誘電体を用いることができる。なお、MMIC用のキャパシタの場合、800MHz以上の周波数で使用されることを想定しているため、周波数特性がよくない強誘電性の誘電体よりも、若干比誘電率が低くても常誘電性のぺロプスカイト系誘電体が適している。
【0138】
このようなエピタキシャルキャパシタをGaAs基板上に作製するためには、前述した各実施例で述べてきたSi基板上のキャパシタに比べてより低温での成膜が必要となる。この場合、例えばMOCVD法を用いることにより 450〜 500℃での成膜で単結晶エピタキシャルキャパシタを作製することができる。このような低温で作製したキャパシタは、エピタキシャル構造を有するとはいえ、より高温で成膜した場合に比べて誘電率はわずかに小さな値を示すものの、通常の多結晶キャパシタに比べればより大きな誘電率と小さなリーク電流を示すため、マイクロ波用途に用いるMMICとして優れた特性を示す。
【0139】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の半導体装置によれば、導電性ペロブスカイトをキャパシタ電極として用いた場合に起こる界面反応や表面酸化、さらにはそれらに基づく表面荒れや拡散によるキャパシタ特性の劣化を防止することができる。従って、良好な誘電特性や高い信頼性を持つキャパシタを有する半導体記憶装置などの半導体装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した半導体記憶装置の第1の実施形態のキャパシタ部分を示す断面図である。
【図2】 図1に示すキャパシタの変形例を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施例1による半導体記憶装置のキャパシタ部分を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施例2による半導体記憶装置の印加電圧と誘電率との関係を示す図である。
【図5】 本発明の実施例2による半導体記憶装置の印加電圧とリーク電流密度との関係を示す図である。
【図6】 本発明の実施例3による半導体記憶装置のキャパシタ部分を示す断面図である。
【図7】 本発明の実施例7による半導体記憶装置のキャパシタ部分の製造工程の要部を示す断面図である。
【図8】 図7に続くキャパシタ部分の製造工程を示す断面図である。
【図9】 本発明を適用した半導体記憶装置の第2の実施形態を示す平面図である。
【図10】 図9に示す半導体記憶装置のX−X′線に沿った断面図である。
【図11】 図9に示す半導体記憶装置のY−Y′線に沿った断面図である。
【図12】 図9に示す半導体記憶装置の製造工程の一例の要部を示す断面図である。
【図13】 本発明を適用した半導体記憶装置の第3の実施形態を示す断面図である。
【図14】 図13に示す半導体記憶装置の製造工程の要部を示す断面図である。
【図15】 図14に続く半導体記憶装置の製造工程を示す断面図である。
【図16】 図15に続く半導体記憶装置の製造工程を示す断面図である。
【図17】 図16に続く半導体記憶装置の製造工程を示す断面図である。
【図18】 本発明の半導体装置の第4の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2、11、21、32……プラグ
3……薄膜キャパシタ
4……下部電極
5、16、28、36……誘電体薄膜
6、17、29、37……上部電極
7、14、26、33……電極バッファ層
8、15、27、35……電極層
13、25……非酸化物バッファ層

Claims (3)

  1. 下部電極と、前記下部電極上に配置されたぺロブスカイト型酸化物からなる誘電体薄膜と、前記誘電体薄膜上に配置された上部電極とを有する薄膜キャパシタを具備する半導体装置において、
    前記下部電極は、Si上に、直接に、少なくとも 2種類の導電性ぺロブスカイト型酸化物の積層膜として形成されており、かつ、これらの積層膜は、前記誘電体薄膜と接するように配置された導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層と、前記電極層を構成する前記導電性ぺロブスカイト型酸化物とは異なり、かつ酸素欠損を存在させるか、又は構成元素の一部をM元素(MはNb,La,Pr,Sm及びNdから選ばれる少なくとも 1 種の元素を示す)で置換して低酸素分圧下で安定にした導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層とを有することを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記下部電極は、前記誘電体薄膜と接するように配置され、SrRuO3 、Sr1-x Ba x RuO3 およびSr1-y REy CoO3 (REはLa、Pr、SmおよびNdから選ばれる少なくとも 1種の元素を、xおよびyは 0<x< 1、 0<y< 1を満足する数を示す)から選ばれる少なくとも 1種の導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極層と、
    酸素欠損を有するAETiO3-d (AEはSrおよびBaから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)および構成元素の一部をM元素(MはNb,La,Pr,Sm及びNdから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)で置換したAETiO3から選ばれる少なくとも 1種の導電性ぺロブスカイト型酸化物からなる電極バッファ層とを有することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2記載の半導体装置において、
    前記Siは単結晶Siで形成されたプラグであり、前記電極バッファ層は、前記プラグ上に接続配置されていることを特徴とする半導体装置。
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