JPH1092820A - 金属配線の形成方法および金属配線形成装置 - Google Patents

金属配線の形成方法および金属配線形成装置

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JPH1092820A
JPH1092820A JP24230296A JP24230296A JPH1092820A JP H1092820 A JPH1092820 A JP H1092820A JP 24230296 A JP24230296 A JP 24230296A JP 24230296 A JP24230296 A JP 24230296A JP H1092820 A JPH1092820 A JP H1092820A
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JP
Japan
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metal foil
wiring
groove
metal
pressure
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JP24230296A
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Takashi Kawakubo
隆 川久保
Keizo Shimamura
慶三 島村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋め込み法による金属配線の形成方法におい
て、アスペクト比が大きい配線溝やヴィアホール等に対
しても、例えばRIE法による加工が困難な銅等の配線
材料を信頼性よくかつ効率的に埋め込むことを可能にす
る。 【解決手段】 配線が形成される溝3が設けられた基板
1表面に、少なくとも溝内3を減圧した状態で、表面が
清浄化された金属箔4をプレスし、金属箔4を溝3内に
埋め込んで配線6を形成する。具体的には、例えば真空
中や減圧された還元性雰囲気中で、基板1表面に金属箔
4をプレスして圧着した後、この基板1表面に圧着され
た金属箔4に静水圧を利用したプレス装置等でプレスを
施し、金属箔4を溝3内に埋め込んで配線6を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等の電
子部品に用いられる金属配線の形成方法および金属配線
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品例えばDRAMに代表さ
れるような半導体メモリ装置やロジック集積回路装置等
における高集積化や高速化は著しく、これに伴って各素
子間を電気的に結合する配線の微細化、多層化、低抵抗
化、高電流密度化等が余儀なくされている。このような
要請に伴って、従来から配線材料として使用されている
アルミニウムに代って、より低抵抗で高電流密度が可能
な銅配線の適用が望まれている。
【0003】ここで、従来のアルミニウム配線の加工に
は、一般に反応性イオンエッチング(RIE)法が適用
されてきたが、銅のハロゲン化物は蒸気圧が小さいため
に、RIE法を銅配線に適用することは困難である。そ
こで、RIE法による加工方法に代る技術として、埋め
込み法と呼ばれる加工方法の研究が進められている。す
なわち、基板表面に配線を形成する溝、例えば配線溝や
ヴィアホールを予め形成しておき、この溝内に配線材料
を埋め込んだ後、あまった配線材料を化学的機械的研磨
(CMP)法等により取り除いて配線層を形成する方法
である。この埋め込み法を適用することによって、銅等
のRIE法による加工が困難な配線材料を用いて各種の
配線を形成することが可能となる。
【0004】しかしながら、配線の微細化や多層化等に
伴って、配線の深さと幅の比で定義されるアスペクト比
が 2〜 3にも達し、さらに下層の配線層と上層の配線層
とを繋ぐヴィアホールのアスペクト比は 4〜 5にもなる
ために、通常のスパッタ法等で配線材料を配線溝やヴィ
アホールの奥まで良好に埋め込むことは困難になってき
ている。これは、スパッタ粒子が角度分布を持っている
ために、配線溝やヴィアホールの入り口付近に多く堆積
し、奥まで均一に埋まらないためである。
【0005】このような問題に対して実施されている配
線材料の埋め込み促進方法としては例えば高温でスパッ
タを行ったり、あるいはスパッタ後に高温で熱処理を行
い、配線層表面の原子拡散を活性化させて、埋め込み状
態を改善する方法が挙げられるが、例えばアスペクトが
2を超えるようなヴィアホール等ではやはり良好な埋め
込み状態を得ることは難しい。
【0006】また、他の埋め込み方法としては、配線層
を形成した後に、エキシマレーザ等で配線層を溶融させ
て、例えばヴィアホール内に埋め込む方法が挙げられる
が、溶融凝固による熱影響が下地内に及んで、下層に形
成されたアルミニウム配線等の信頼性を低下させたり、
また溶融凝固により配線に段切れが生じて信頼性を低下
させる等のおそれがある。
【0007】さらに他の埋め込み方法としては、例えば
ヴィアホール上に蓋をするような形で配線材料層をスパ
ッタ法等で成膜し、高温で高圧を印加して配線材料をヴ
ィアホール内に押し込む方法が挙げられる。この方法の
欠点は、ヴィアホール上に形成された配線材料層に孔が
開いている等して気密が保たれていない場合には良好に
埋め込むことができず、やはり信頼性の点で問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、半導
体装置等の電子部品においては、RIE法等による加工
が困難な銅等の配線材料に対して埋め込み法を適用する
ことが検討されている。しかしながら、従来の埋め込み
法では、アスペクトが 2を超えるような配線幅に対する
深さの比率が大きい溝には良好な状態でかつ信頼性よく
配線材料を埋め込むことができないというような問題
や、また溶融工程等を経る場合には配線全体としての信
頼性が損われるというような問題があった。
【0009】このようなことから、従来の埋め込み法に
よる金属配線の形成方法においては、アスペクト比が大
きい配線溝やヴィアホール等に対しても、例えばRIE
法による加工が困難な銅等の配線材料を確実にかつ効率
よく埋め込むことを可能にすると共に、配線全体として
の信頼性の低下等を防止することが課題とされている。
本発明は、このような課題に対処するためになされた
もので、埋め込み法でアスペクト比が大きい配線やヴィ
アホール等を有する金属配線層を信頼性よくかつ効率的
に形成することを可能にした金属配線の形成方法および
金属配線形成装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の金属配線の形成
方法は、請求項1に記載したように、配線が形成される
溝が設けられた基板表面に、少なくとも前記溝内を減圧
した状態で、表面が清浄化された金属箔をプレスし、前
記金属箔を前記溝内に埋め込んで配線を形成することを
特徴としている。
【0011】本発明の金属配線の形成方法は、より具体
的には例えば請求項2に記載したように、真空中または
減圧された還元性雰囲気中で、前記基板表面に前記表面
が清浄化された金属箔をプレスして圧着する工程と、前
記基板表面に圧着された前記金属箔を再プレスし、前記
金属箔を前記溝内に埋め込んで配線を形成する工程とを
有することを特徴としている。またさらに、請求項3に
記載したように、前記圧着工程は前記金属箔を還元性雰
囲気中で加熱して前記金属箔表面の酸化層を還元した後
に、大気に晒すことなく引き続いて実施することを特徴
としている。
【0012】また、本発明の金属配線形成装置は、請求
項4に記載したように、真空容器内で、配線が形成され
る溝が設けられた基板表面に、表面が清浄化された金属
箔を圧着する圧着手段と、前記基板表面に圧着された前
記金属箔に、静水圧を利用して均一に圧縮応力を印加
し、前記溝内に前記金属箔を埋め込む埋め込み手段とを
具備することを特徴としている。
【0013】本発明の金属配線形成装置は、特に請求項
5に記載したように、圧着される前記金属箔を還元性雰
囲気中で加熱して前記金属箔表面の酸化層を還元する手
段を有することを特徴としている。
【0014】本発明の金属配線の形成方法においては、
上述したように溝が設けられた基板表面に清浄化された
金属箔をプレスすることによって、金属箔を溝内に埋め
込んで配線を形成する。この際、少なくとも溝内を減圧
した状態で金属箔をプレスすることによって、アスペク
ト比が大きい溝内に気泡等を残すことなく、金属箔を良
好に埋め込むことができる。このように、金属配線の形
成工程にプレス成形法を適用することによって、例えば
高価で複雑な成膜装置やスループットの悪い熱処理によ
るリフロー工程等を使用することなく、迅速にかつ安価
に金属配線を形成することが可能になる。
【0015】また、予め真空中や減圧された還元性雰囲
気中で、基板表面に清浄化された金属箔をプレスして圧
着し、溝内を真空状態または還元性の減圧状態としてお
き、その後金属箔を再プレスして溝内に埋め込むことに
よって、金属箔の溝内への埋め込み工程を、取扱いが容
易な大気中で実施することが可能となり、作業効率等を
高めることができる。また、これによって均一加圧が可
能な静水圧プレス装置や静水圧を利用した面内圧力均一
化機構を有する一軸プレス装置等を容易に使用すること
が可能となる。ただし、本発明においては金属箔の圧着
から埋め込みまでを、一括して真空中や減圧された還元
性雰囲気中で実施することもできる。
【0016】さらに、上述した金属箔の圧着工程を、還
元性雰囲気中で金属箔表面の酸化層を還元した後に大気
に晒すことなく引き続いて実施することによって、例え
ば銅箔のように酸化しやすい金属箔を用いる場合におい
ても、清浄な新生金属面を容易に埋め込みに使用するこ
とができる。従って、金属配線の電気特性を確実に保証
することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施形態による金属配
線の形成工程を示す断面図である。なお、本発明の金属
配線の形成方法は各種電子部品の配線層形成に適用する
ことが可能であるが、特にDRAMに代表される半導体
メモリ装置やロジック集積回路装置等の微細配線が必須
の半導体装置に対して効果的である。すなわち、本発明
の金属配線の形成方法はLSI配線等に対して有効であ
る。
【0019】金属配線の形成工程について詳述すると、
まず図1(a)に示すように、例えば下地となる基板1
上に設けられた絶縁層2に、予め配線層の形成部位とな
る溝3をRIE法やリソグラフィ法等を適用して形成す
る。絶縁層2表面は予め平坦化しておくことが好まし
い。ここで、溝3としては例えば配線溝3a、3bやヴ
ィアホール3c等が挙げられる。その形状は特に限定さ
れるものではないが、溝3の深さと幅の比とで定義され
るアスペクト比(溝深さ/幅)が 2以上である場合に、
本発明の金属配線の形成方法は特に効果的である。すな
わち、アスペクト比が 2以上の溝3により形成される配
線を少なくとも 1つ以上有する配線層の形成に対して、
本発明は特に有効である。
【0020】次に、上記したような溝3を有する絶縁層
2の表面に、少なくとも溝3内を減圧した状態で、表面
が清浄化された金属箔4をプレスする。このプレス工程
は、図1(b)に示すように、金属箔4を絶縁層2表面
に圧着するだけの工程としてもよいし、また後述するよ
うに、金属箔4の溝3内への埋め込みを同時に実施する
ことも可能である。
【0021】上記した配線材料として使用する金属箔4
としては、RIE法による加工が困難な銅等が特に有効
ではあるが、これらに限らずアルミニウム、銀、金等の
各種金属材料を適用することが可能である。この金属箔
4には、特に fcc結晶構造を有する軟質な金属材料を使
用することが好ましい。これはプレス圧力で金属箔4を
溝3内に埋め込むためであり、軟質な金属材料ほど溝3
内に信頼性よくかつ効率的に埋め込むことができる。ま
た、金属箔4には高純度、例えば純度99.99%以上でパー
ティクルや異物等を含まず、表面は酸化層や油脂層等が
なく清浄なものを使用することが好ましい。
【0022】図1(b)に示した金属箔4の圧着工程に
ついてさらに詳述すると、例えば真空中や減圧された還
元性雰囲気中で、表面が清浄化された金属箔4を絶縁層
2表面にプレスして圧着する。これによって溝3内を減
圧状態、より好ましくは真空状態または還元性の減圧状
態とすることができる。このように、溝3内を真空状態
や還元性の減圧状態としておくことによって、溝3内に
気泡等を残存させることなく金属箔4を良好に埋め込む
ことが可能になると共に、金属箔4の溝側表面の酸化を
防ぐことができる。圧着時のプレス圧力は 1〜10Pa程度
とすることが好ましい。
【0023】また、使用する金属箔4は、その厚さが厚
すぎるとプレス圧力による埋め込みが困難になると共
に、余剰の金属箔4の除去工程の作業効率が低下するお
それがあるため、金属箔4の厚さは20μm 以下であるこ
とが好ましい。LSI配線に用いられるアルミニウム、
銅、金、銀等は展性が高いので、容易に厚さ10μm 以下
の金属箔4を入手することができる。このような厚さ10
μm 以下の金属箔4を用いることがより好ましい。金属
箔4としては電解法や圧延法等で作製したものが使用可
能であるが、例えば焼鈍して軟化させた金属箔4を使用
することが望ましい。
【0024】圧着時に使用する雰囲気としては、 1×10
-2Pa以下の真空状態や 100Pa以下の還元性雰囲気が好ま
しい。 100Paを超える雰囲気中では溝3内に気泡が残存
するおそれがあり、また 1×10-2Paを超える真空雰囲気
や酸化性雰囲気中では金属箔4の表面酸化が起こるおそ
れがある。真空雰囲気としては特に 1×10-3Pa以下とす
ることが好ましく、また還元性雰囲気においては10Pa以
下とすることがより好ましい。
【0025】上述した金属箔4の圧着工程は、例えば図
2に示すように、上記したような真空雰囲気や減圧され
た還元性雰囲気とされた真空容器11内で、表面を清浄
化した金属箔4を基板1に対して圧着することにより実
施することができる。金属箔4の圧着は例えば治具12
を用いて、基板1の平坦な外周部で金属箔4を密着させ
ることによって、容易に溝3内を真空状態または還元性
の減圧状態に保つことができる。
【0026】また特に、銅のように表面が直ぐに酸化し
てしまう金属箔4を使用する場合には、金属箔4を還元
性雰囲気中で加熱し、金属箔4表面の酸化層を還元した
後に、大気に晒すことなく引き続いて圧着工程を実施す
ることが好ましい。このように、銅箔等の金属箔4の表
面酸化層を完全に取り除き、表面を清浄化した金属箔4
を大気に晒すことなく、すなわち金属箔4表面の再酸化
を防いだ上で、引き続いて圧着工程に供給することによ
って、溝3内を真空状態または還元性の減圧状態に保ち
つつ、清浄な新生金属面を埋め込み配線に確実に使用す
ることが可能となる。従って、信頼性の高い金属配線を
得ることができる。
【0027】金属箔の表面還元処理は、例えば銅箔の場
合には水素雰囲気のような還元雰囲気中で、好ましくは
100Pa以下程度に減圧した還元性雰囲気中で、 500〜70
0K程度に加熱することによって実施する。また、このよ
うな表面還元処理工程に引き続いて圧着工程を実施する
ためには、同一の真空容器(真空室)内で表面還元処理
工程から圧着工程までを連続して行えばよい。
【0028】具体的には、例えば図3に示すように、銅
箔等の金属箔4の表面還元処理工程から基板1への圧着
工程までを同一の真空室13内で実施可能とした装置が
用いられる。図3に示す還元および圧着装置は、真空室
13で銅箔等の金属箔4が供給ロール4aと回収ロール
4bにより連続的に供給されるよう構成されている。供
給ロール4aと回収ロール4bとの間には、水素ガス等
の還元性ガスの供給部14および加熱ヒータ15を有す
る還元処理部16と、この還元処理部16で表面酸化層
が除去されて清浄化された金属箔4を、基板1に真空中
や減圧された還元性雰囲気中で圧着しつつ、基板1の外
周形状に応じて金属箔4を打ち抜くプレス圧着装置1
7、このプレス圧着装置17に基板1を供給するローダ
部18および金属箔4の圧着、打ち抜きが終了した基板
1を収容するアンローダ部19を有する圧着処理部20
とが配置されており、銅箔等の金属箔4の表面還元処理
工程から基板1への圧着工程までが、同一の真空室13
内で大気に晒すことなく実施可能とされている。
【0029】また、真空室13は複数の真空室に分けら
れており、それぞれの工程に応じた減圧状態または真空
状態とすることが可能とされている。具体的には、図3
に示す装置における真空室13は、表面還元処理工程が
実施される還元室13aと圧着工程が実施されるプレス
室13bとを有している。
【0030】なお、上述した図2や図3に示す圧着装置
および後述する図4や図5に示すプレス装置は、本発明
の金属配線形成装置の圧着手段および埋め込み手段の一
構成例であり、本発明の金属配線形成装置の一実施形態
を示すものである。
【0031】上述したような圧着工程を経た基板1は、
その表面に圧着された金属箔4に再プレスを施す工程に
送られ、図1(c)に示すように、プレスにより金属箔
4が溝3内に埋め込まれる。このプレスによる溝3への
金属箔4の埋め込み工程は真空中や還元性雰囲気中で行
ってもよいが、上述した圧着工程で溝3内が真空状態ま
たは還元性の減圧状態に保たれている場合には、通常の
プレス成型と同様に大気中で行うことができる。
【0032】大気中で埋め込み工程を行う場合には、基
板1および各種装置の取扱いが容易であると共に、種々
のプレス装置を利用することができる。また、例えば銅
箔のような金属箔4の外側表面が酸化されるために、プ
レスヘッドとのプレス後の剥離が容易である等の利点を
有する。さらに、プレスヘッドと金属箔4との剥離を容
易にするレジスト等をプレス前に塗布することも可能で
ある。
【0033】プレスによる埋め込み工程は、室温下また
は必要に応じて金属箔4を加熱して、金属箔4に変形が
生じる圧力を基板1の面内に均一に印加して実施する。
加熱は基板1の直接加熱、加熱した基板1をプレスす
る、プレス側を加熱する、さらには加熱した雰囲気内で
プレスを行う等、種々の形態を適用することができる。
金属箔4の加熱温度は、例えば473K以上程度とすること
が好ましい。
【0034】またプレス条件、すなわちプレス圧やその
印加時間は金属箔4の種類や厚さ、加熱温度、プレスの
種類等によって異なるものの、例えば 10MPa以上の圧縮
応力を 1秒〜10分程度加えることが好ましい。プレス圧
が 10MPa未満の場合には、溝3内に金属箔4を十分良好
に埋め込むことができないおそれがある。プレス圧は50
MPa以上とすることがさらに好ましく、この場合には時
間を短縮することも可能である。
【0035】さらに、例えば直径 150mmから 300mm程度
の半導体ウェーハ等の基板1全体にわたって、厚さ数μ
m 〜数10μm の金属箔4を均一にプレスして押し込むこ
とが重要である。半導体ウェーハ等の基板1は、それ自
体厚さの不均一性や反り等を有している場合があること
から、純機械的な機構の一軸プレス装置では均一に加圧
することは非常に困難である。そこで、例えば図4に示
す静水圧プレス装置や図5に示す静水圧を利用した面内
圧力均一化機構を有する一軸プレス装置等を使用するこ
とが好ましい。
【0036】図4に示す静水圧プレス装置は、加熱用ヒ
ータ21を有する圧力容器22を備え、圧力容器22内
に金属箔4を圧着した基板1からなる被処理物5を例え
ば複数配置した状態で、液体や気体による静水圧加圧
(図中矢印で示す)が行われる。また、図5に示す一軸
プレス装置は、気体や液体による静水圧を利用した面内
圧力均一化機構、すなわち傾きや反りの自動補正機構を
備えるプレスヘッド23を有している。具体的には、基
板面とプレスヘッド面の相対角度の傾きを補正するため
に、ベローズ24を利用した自動調整機構を有し、さら
に基板面の反りを補正するために、プレスヘッド23表
面は可撓性のダイヤフラム25で構成されている。これ
らベローズ24やダイヤフラム25を有するプレスヘッ
ド23内には、例えば油26が封入されている。
【0037】上述したような静水圧を利用したプレス装
置を使用することによって、金属箔4を圧着した基板1
に対して面内均一に圧縮応力を印加することができる。
これによって、多数の溝3内に均一に金属箔4を埋め込
むことが可能となる。
【0038】プレスで溝3内に金属箔4の埋め込んだ
後、余剰の金属箔4を通常の埋め込み配線形成法と同様
に、化学的機械的研磨法(CMP)や機械研磨法によっ
て取り除く。これによって、図1(d)に示すように、
溝3内に埋め込まれた金属箔4からなる配線層6が得ら
れる。
【0039】この実施形態の金属配線の形成方法によれ
ば、高価で複雑な機構を持つ成膜装置等を使用すること
なく、簡単な真空装置とプレス装置等によって、金属箔
4を溝3内に確実にかつ効率的に埋め込むことができ
る。また大きなアスペクト比の断面形状を持つ配線溝や
ヴィアホールに対しても、良好に金属箔4を埋め込むこ
とができ、さらには配線自体や下地層等に悪影響を与え
ることもない。よって、例えば反応性イオンエッチング
法(RIE)等による加工が困難な銅や金等の配線材料
を使用して、微細化や多層化が進められた配線やコンタ
クトプラグ等を有する配線層6を信頼性よくかつ効率的
に形成することができる。すなわち、信頼性の高い配線
層6を効率的に形成することが可能となる。
【0040】また、上記実施形態においては、予め真空
中や減圧された還元性雰囲気中で、絶縁層2表面に金属
箔4をプレスして圧着し、溝3内を真空状態または還元
性の減圧状態としておき、その後金属箔4を再プレスし
て溝3内に埋め込んでいるため、金属箔4の溝3内への
埋め込み工程を取扱いが容易な大気中で実施することが
可能となり、作業効率等を高めることができる。また、
これによって均一加圧が可能な静水圧を利用したプレス
装置を容易に使用することが可能となる。
【0041】加えて、金属箔4の圧着工程を、金属箔4
表面の還元処理工程に引き続いて大気に晒すことなく実
施することによって、例えば銅箔のように酸化しやすい
金属箔4を用いる場合においても、容易にかつ確実に清
浄な新生金属面を埋め込みに使用することが可能とな
る。よって、金属配線の電気特性を確実に保証すること
ができる。
【0042】なお、上記実施形態においては、金属箔4
の圧着工程と埋め込み工程を別々に行う場合について主
として説明したが、本発明ではこれらの工程を真空中や
減圧された還元性雰囲気中で一括して実施することも可
能である。具体的には、例えば図3に示した装置のプレ
ス圧着装置17に代えて、例えば図5に示した静水圧を
利用した面内圧力均一化機構を有する一軸プレス装置等
を配置することによって、圧着と埋め込みを一括して実
施することができる。
【0043】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について述べ
る。
【0044】実施例1 図1(a)に示したように、基板1として 6インチ径の
シリコンウェーハを使用し、層間絶縁膜2の表面を化学
的機械的研磨法により平坦に加工した後、リソグラフィ
ーおよびRIEにより配線溝3a、3bやヴィアホール
3cを有する溝3を作製した。配線幅は最小 0.5μm 、
深さは 0.8μm 、ヴィアホールの径は0.5μm 、深さは
3μm である。
【0045】次いで、真空容器内で、まず配線材料であ
る厚さ 8μm の無酸素銅箔を473K、約 100Paの水素ガス
中で表面酸化層を還元し、次に図1(b)に示したよう
に、約 1×10-4Paの真空中でシリコンウェーハ表面に無
酸素銅箔を圧着した。その際に、図2に示したように、
平坦なウェーハ最外周部で銅箔を密着させることによ
り、配線溝内やヴィアホール内を真空に保った。
【0046】次に、図4に示したように、銅箔を圧着し
た基板を、圧力容器22内で773Kに加熱しつつ、アルゴ
ンガスを用いて 10MPaまで加圧し、 1分の条件で静水圧
プレスを行い、図1(c)に示したように、真空に保た
れている配線溝内およびヴィアホール内に銅を埋め込ん
だ。この後、図1(d)に示したように、化学的機械的
研磨法を用いて余剰の銅箔を取り除き、銅配線層6を形
成した。
【0047】得られた銅配線層の状態を観察したとこ
ろ、配線幅 0.5μm 、深さ 0.8μm の配線溝や径 0.5μ
m 、深さ 3μm のヴィアホールにも良好に銅が埋め込ま
れていることが確認された。また、この銅配線層の電気
特性を測定、評価したところ、良好な結果が得られた。
これから酸化等による銅配線層の電気特性の低下等が生
じていないことが確認された。
【0048】実施例2 この実施例では、図3に示した装置を用いて、真空室内
で銅箔の供給ロール4aと回収ロール4bとの間で、連
続的に銅箔の還元、基板への圧着および切断を行った。
【0049】すなわち、厚さ 8μm 、幅 200mmのロール
として供給された銅箔4を、まず還元室13a内で約10
Paの水素雰囲気中でヒータ15により473Kに加熱し、表
面の酸化層を完全に還元して銅の新生面を露出させた。
続いて、約 0.1Paに差動排気した隣接したプレス室13
bにおいて、別途供給されたシリコンウェーハ1の表面
に銅箔4をプレスにより圧着した。
【0050】このとき、 1〜 10MPaの圧力でウェーハ周
辺部の平坦部で気密圧着を行い、配線溝内およびヴィア
ホール内を真空に保つと共に、銅箔4の内側表面の新生
面を保った。また同時に、シリコンウェーハ1の周囲を
カッターにより打ち抜いた。銅箔を圧着したシリコンウ
ェーハ1はアンローダ部19に搬送し、また打ち抜いた
銅箔をコイル状に巻きとった。
【0051】この後、銅箔4を圧着したシリコンウェー
ハ1を大気中に取り出し、実施例1と同様にして、静水
圧プレスによる埋め込み工程およびCMP法による余剰
の銅箔の除去工程を実施して銅配線層を形成した。得ら
れた銅配線層の状態を観察、評価したところ、実施例1
と同様に良好な結果が得られた。
【0052】実施例3 この実施例では、実施例1と同様にして銅箔を圧着した
基板を使用し、一軸プレスにより溝内への埋め込みを行
った。使用した一軸プレス装置は、図5に示した気体や
液体による静水圧を利用した面内圧力均一化機構を備え
るプレスヘッド23を有する一軸プレス装置である。す
なわち、基板面とプレスヘッド面との相対角度の傾きを
補正するために、ベローズ24を利用した自動調整機構
を有し、さらに基板研磨時のディッシング等による基板
面の反りを補正するために、プレスヘッド23表面を可
撓性のダイヤフラム25で構成したものである。
【0053】この一軸プレス装置を用いて、銅箔を圧着
した基板に対して室温で50〜200MPa程度、あるいは473K
で30〜100MPa程度の圧力でプレスし、銅箔を溝内に埋め
込んみ、さらに実施例1と同様に、CMP法による余剰
の銅箔の除去工程を実施して銅配線層を形成した。得ら
れた銅配線層の状態を観察、評価したところ、実施例1
と同様に良好な結果が得られた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属配線
の形成方法によれば、高価で複雑な機構を持つ成膜装置
等を使用することなく、各種金属箔を例えばアスペクト
比が大きい断面形状を持つ配線溝やヴィアホール等に対
して信頼性よくかつ効率的に埋め込むことができる。従
って、例えば銅のようなRIEによる加工が困難な配線
材料を用いて、信頼性の高い配線層を効率的に形成する
ことが可能となる。また、本発明の金属配線形成装置に
よれば、そのような配線を再現性よくかつ効率的に形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属配線の形成方法の一実施形態を
示す断面図である。
【図2】 金属箔を基板に圧着する装置の一構成例を示
す図である。
【図3】 金属箔の表面還元処理から基板への圧着まで
を同一の真空室内で実施可能とした装置の一構成例を示
す図である。
【図4】 本発明の金属配線の形成工程に使用する埋め
込み用プレス装置の一構成例を示す図である。
【図5】 本発明の金属配線の形成工程に使用する埋め
込み用プレス装置の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1………基板 2………絶縁層 3………溝 3a、3b……配線溝 3c……ヴィアホール 4………金属箔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線が形成される溝が設けられた基板表
    面に、少なくとも前記溝内を減圧した状態で、表面が清
    浄化された金属箔をプレスし、前記金属箔を前記溝内に
    埋め込んで配線を形成することを特徴とする金属配線の
    形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属配線の形成方法にお
    いて、 真空中または減圧された還元性雰囲気中で、前記基板表
    面に前記表面が清浄化された金属箔をプレスして圧着す
    る工程と、前記基板表面に圧着された前記金属箔を再プ
    レスし、前記金属箔を前記溝内に埋め込んで配線を形成
    する工程とを有することを特徴とする金属配線の形成方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の金属配線の形成方法にお
    いて、 前記圧着工程は、前記金属箔を還元性雰囲気中で加熱し
    て前記金属箔表面の酸化層を還元した後に、大気に晒す
    ことなく引き続いて実施することを特徴とする金属配線
    の形成方法。
  4. 【請求項4】 真空容器内で、配線が形成される溝が設
    けられた基板表面に、表面が清浄化された金属箔を圧着
    する圧着手段と、 前記基板表面に圧着された前記金属箔に、静水圧を利用
    して均一に圧縮応力を印加し、前記溝内に前記金属箔を
    埋め込む埋め込み手段とを具備することを特徴とする金
    属配線形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の金属配線形成装置におい
    て、 圧着される前記金属箔を還元性雰囲気中で加熱して前記
    金属箔表面の酸化層を還元する手段を有することを特徴
    とする金属配線形成装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340230A (ja) * 1998-05-21 1999-12-10 Kobe Steel Ltd 被処理基板の高温高圧処理装置
US6323120B1 (en) 1999-03-18 2001-11-27 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Method of forming a wiring film
JP2002368083A (ja) * 2001-06-08 2002-12-20 Fujikura Ltd 微細空間への金属充填方法および装置
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JP2011519485A (ja) * 2008-05-01 2011-07-07 オヴォニクス,インコーポレイテッド 相変化メモリデバイスに電極を形成する方法

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