JPH1092803A - フッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造方法 - Google Patents

フッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造方法

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JPH1092803A
JPH1092803A JP24437196A JP24437196A JPH1092803A JP H1092803 A JPH1092803 A JP H1092803A JP 24437196 A JP24437196 A JP 24437196A JP 24437196 A JP24437196 A JP 24437196A JP H1092803 A JPH1092803 A JP H1092803A
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fluorine
containing polysiloxane
polysiloxane resin
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acid catalyst
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Maki Kosuge
眞樹 小菅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学的に安定な構造を有し、かつ十分な低誘
電率化が可能な材料となるフッ素含有ポリシロキサン樹
脂の製造方法の提供が望まれている。 【解決手段】 極性を有する非水系溶媒中にて、酸触媒
を用いてフルオロシラン誘導体を縮合し、フッ素含有ポ
リシロキサン樹脂を得る。フルオロシラン誘導体につい
ては、極性を有する非水系溶媒中にて、ジアセトキシ−
ジブトキシシランとフッ化物とを反応させて得るのが好
ましい。酸触媒としては、固体酸触媒であるナフィオン
を用いるのが好ましく、その場合、フルオロシラン誘導
体の縮合反応を、110℃〜120℃で行うのが好まし
い。また、酸触媒としてナフィオンを用いた場合、フル
オロシラン誘導体を縮合する際に用いる非水系溶媒とし
て、トルエンを用いるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置におけ
る絶縁膜の形成に用いられる低誘電率絶縁材料として好
適な、フッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化が益々進
み、これにつれて高速化への要求がより一層高まってい
る。このような状況の中で、2010年頃には、現在の
延長線上での技術革新だけでは高速化への要求に追いつ
かなり、したがって現在用いている材料に代わる新材料
の導入が必須になると言われている。
【0003】また、LSIなどの半導体装置では、これ
までスケーリング則を指導原理とする微細化技術によっ
て高集積化、多機能化、高性能化が実現されている。し
かし、このように高集積化、多機能化、高性能化を実現
するうえで、従来のごとく単に微細化技術を進めるだけ
では、物性的、物理的限界や特性劣化の顕在化、さらに
はデバイス構造やプロセスの複雑化といった問題に対処
するのが困難になってきている。したがって、例えば層
間絶縁膜については、前述したように新材料を導入して
低誘電率化を図り、微細化によって顕在化してきた配線
容量を軽減することが望まれている。すなわち、配線ピ
ッチの縮小や配線の引回しによる遅延の増大によって回
路性能が低下しているものの、CVD法によって形成さ
れた現行の絶縁膜は比誘電率が4.3程度であり、配線
容量の軽減化が困難だからである。
【0004】このような状況において、従来、層間絶縁
膜の低誘電率化を目的として種々の試みがなされてい
る。例えば、文献「Thin Solid Film,249(1994)15-21;P
roperties of liquid-phase-deposited SiO2 films
for interlayer dilectrics in ultralarge-scaleinte
grated circuit multilevel interconnections.(Tetsuy
a Homma and Yukinobu Murao)」には、液相中でSiO
2 膜を析出させる技術が示されており、また、文献「Jp
n.J.Appl.Phys.Vol.33(1994)pp.408-412;Low Dielectri
c ConstantInterlayer Using Fluorine-Doped Silicon
Oxide.(Takashi USAMI,Kimiaki SHIMOKAWA and Masaki
YOSHIMARU)」には、SiOFからなる絶縁膜をCVD法
で積層させる技術が示されている。そして、これら文献
によれば、その技術によって得られる絶縁膜の比誘電率
は3.5〜3.7程度とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
文献に示されたごとく液相中でSiO2 膜を析出させる
のでは、得られるSiO2 膜の低誘電率化が十分に達成
し得ないという不都合がある。また、後者の文献に示さ
れたごとくSiOFからなる絶縁膜をCVD法で積層さ
せるのでは、そのSiOF生成プロセスにおいて、ケイ
素を含む原料中の水素が完全にフッ素(F)に置換され
ているか否かがモニターできないといった不都合があ
る。すなわち、このように反応プロセス(生成プロセ
ス)をコントロールするのが難しいことから、シリコン
原子に置換されないままH(水素原子)が絶縁膜中に残
留するなどにより、得られる膜質が一定にならないとい
った不都合を生じてしまうのである。
【0006】なお、水素原子がフッ素原子に完全に置換
する理想的プロセスと、置換されずに水素原子(残留水
素)がシリコン原子に残る現実のプロセスとを以下に示
す。
【化1】
【化2】
【0007】このように従来では、材料としてSiO2
を用いるのではその低誘電率化に限界があり、また、低
誘電率のSi−F膜(フッ素含有膜)を作製するために
は未だ効果的な方法が提供されていないのが実状であ
る。本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、化学的に安定な構造を有し、かつ十
分な低誘電率化が可能な材料となるフッ素含有ポリシロ
キサン樹脂の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフッ素含有ポリ
シロキサン樹脂の製造方法では、極性を有する非水系溶
媒中にて、酸触媒を用いてフルオロシラン誘導体を縮合
し、フッ素含有ポリシロキサン樹脂を得ることを前記課
題の解決手段とした。この方法によれば、非水系溶媒
中、すなわち液相にて縮合反応でフッ素含有ポリシロキ
サン樹脂を得ることから、化学反応によって予め構造が
決定しているフッ素含有ポリシロキサン樹脂、すなわち
低誘電率のSi−F膜(フッ素含有膜)用の材料を安定
して確実に作製することができる。
【0009】ここで、前記フルオロシラン誘導体として
は、例えば下記一般式(3)や一般式(4)に示される
ものが用いられる。
【化3】 ここで、R1 、R2 、R3 はアルキル基、アリール基、
あるいはアシル基である。具体的には、アルキル基とし
てはメチル基、エチル基、1−プロピル基などの第一級
アルキル基、2−プロピル基、2−ブチル基などの第二
級アルキル基、2−メチル−2−プロピル基、2−メチ
ル−2−ブチル基などの第三級アルキル基が挙げられ
る。また、アリール基としてはフェニル基、4−トリル
基などが挙げられ、アシル基としてはアセチル基などが
挙げられる。
【0010】このようなフルオロシラン誘導体は、前述
したように極性を有する非水系溶媒中にて酸触媒下で縮
合されると、部分的に縮合が進み、例えば下記一般式で
示されるような縮合反応によってフッ素含有ポリシロキ
サン樹脂が得られる。
【化4】 なお、フルオロシラン誘導体としては、特にその製造方
法については限定されないものの、例えばメチルイソブ
チルケトン(以下、MIBKと略称する)などの極性を
有する非水系溶媒中にて、ジアセトキシ−ジブトキシシ
ランとフッ化カリウム(KF)等のフッ化物とを反応さ
せることによって得ることができる。
【0011】また、前記酸触媒としては、特に固体酸触
媒であるナフィオン(Nafion NR50〔商品名〕;デュポ
ン社製)を用いるのが好ましい。このナフィオンを用い
てフルオロシラン誘導体の縮合を行う場合、その縮合反
応温度は110℃〜120℃とするのが好ましい。すな
わち、110℃未満では縮合反応の速度が遅くなり過
ぎ、反応時間がかかり過ぎてしまうからであり、120
℃を越えると、目的とする縮合反応以外の反応が起こる
などの原因により、所望するフッ素含有ポリシロキサン
樹脂の収率や純度が低下してしまうからである。
【0012】また、酸触媒としてナフィオンを用いた場
合、フルオロシラン誘導体を縮合する際に用いる非水系
溶媒としては、MIBKなどの極性が比較的大きいもの
を用いることもできるが、これより極性の小さいもの、
例えばトルエン〔C6 5 (CH3 )〕やアニソール
〔CH3 OC6 5 〕、シクロヘキサノン〔C6
10O〕、モノクロルベンゼン〔C6 5 Cl〕、キシレ
ン〔C6 4 (CH3 2 〕、シクロヘキサン〔C6
12〕、ジクロルベンゼン〔C6 4 Cl2 〕、ニトロベ
ンゼン〔C6 5 NO2 〕、アニリン〔C6 5
2 〕、アセトニトリル〔CH2 CN〕、N−N−ジメ
チルアセトアミド〔CH3 CON(CH3 2 〕、1−
メチル−2−ピロリドン〔CH3 NC4 6 O〕などを
用いることもできる。このように極性の小さい非水系溶
媒を用いると、極性の大きい非水系溶媒を用いた場合に
比べ縮合反応時間は長くなってしまうものの、不純物の
生成が少なくなり、結果として所望するフッ素含有ポリ
シロキサン樹脂の収率や純度を高めることができる。な
お、このような極性の小さな非水系溶媒としては、特に
トルエンを用いるのが、縮合反応の条件をMIBKなど
の極性が比較的大きいものの場合とほぼ同様にすること
ができ、好ましい。
【0013】
【実施例】以下、本発明のフッ素含有ポリシロキサン樹
脂の製造方法をその実施例によって説明する。 (第1実施例) (1)フルオロシラン誘導体の合成 MIBK100mlを入れた容積200mlの四つ口フ
ラスコに、ジ−アセトン−ジ−ブトキシシラン5.92
g(20mmol)を入れてこれをMIBK中に溶解
し、さらに、これにフッ化カリウム(KF;分子量5
8)4.64g(80mmol)を入れた。続いて、こ
の四つ口フラスコをシリコンオイルバスに浸し、シリコ
ンオイルバス中に入れた投げ込みヒータを用いて四つ口
フラスコ内の溶液を110℃に調整した。そして、溶液
を十分に攪拌しつつこの状態を保って5時間反応させ、
以下の反応式に示す反応を行わせた。
【化5】
【0014】5時間経過後、オイルバスを外して四つ口
フラスコを水で冷却し、そのまま室温に放置して前記の
反応を停止させた。次いで、反応液をセライトでろ過
し、さらにろ液をエバポレーションにより濃縮して少量
の反応溶液とした。この反応溶液のFTIRによる測定
グラフを図1に示す。図1より、前記反応溶液にはt−
Bu基やC−O基も残っているものの、888cm-1
Si−Fの特異なピークが出ており、したがってこの反
応溶液はフルオロシラン誘導体であることが確認され
た。
【0015】(2)フルオロシラン誘導体の縮合による
フッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造MIBK100m
lを入れた容積200mlの四つ口フラスコに、先に濃
縮したフルオロシラン誘導体からなる反応溶液100m
lを入れた。続いて、この反応溶液中に固体酸触媒であ
るナフィオン(Nafion NR50 〔商品名〕;デュポン社
製)を0.5g入れた。そして、この四つ口フラスコを
シリコンオイルバスに浸し、シリコンオイルバス中に入
れた投げ込みヒータを用いて四つ口フラスコ内の溶液を
110℃に調整し、以下の反応式に示すフルオロシラン
誘導体の縮合反応を5時間続けて行い、分子量を130
00程度とする高分子量化を行った。
【化6】 このようにして縮合反応を5時間続けたところ、ナフィ
オンの色が透明色から赤褐色に変色した。
【0016】5時間経過後、オイルバスを外して四つ口
フラスコを水で冷却し、そのまま室温に放置して前記の
反応を停止させた。次いで、反応液をセライトでろ過
し、さらにろ液をエバポレーションにより濃縮して少量
の反応生成物を得た。続いて、得られた反応生成物をT
HF(テトラヒドロキシフラン)に溶解させ、さらにこ
れを水中に投入して懸濁させ、その状態で静置して懸濁
物を沈殿させた。その後、この沈殿させた懸濁液をろ過
し、沈殿物を一昼夜真空乾燥して白色粉末状のフッ素含
有ポリシロキサン樹脂約5.5gを得た。このフッ素含
有ポリシロキサン樹脂の分子量を調べたところ、約15
000であった。
【0017】このようにして得られたフッ素含有ポリシ
ロキサン樹脂は、THF、エチレングリコールジメチル
エーテルなどのエーテル系溶剤、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド系溶剤に可溶であった。したがって、前記フッ素
含有ポリシロキサン樹脂を溶剤に溶解してこれを所望す
る箇所に塗布することにより、良好な塗布膜、すなわち
フッ素含有ポリシロキサン樹脂からなる低誘電率の絶縁
膜を得ることができる。よって、このフッ素含有ポリシ
ロキサン樹脂からなる塗布膜を、半導体装置における絶
縁膜に適用することにより、低誘電率化によるデバイス
性能の向上を図ることができる。
【0018】(第2実施例)前記第1実施例では、フル
オロシラン誘導体の縮合反応を進める際、固体酸触媒ナ
フィオンの強い触媒作用あるいは強い反応性のため、溶
媒であるMIBKどうしが反応を起こし、MIBKのダ
イマーが形成されてしまうことがある。このとき、目的
のフッ素含有ポリシロキサン樹脂の生成も進むが、溶媒
どうしの反応による反応物が所望するフッ素含有ポリシ
ロキサン樹脂生成物中に混入してしまい、その分離が困
難になってしまうことがある。そこで、本実施例では、
MIBKに比較して安定で極性が小さく、したがって反
応性に乏しい非水系溶媒、この例ではトルエンを溶媒と
して用い、以下に述べるようにして反応を行った。
【0019】(1)フルオロシラン誘導体の合成 1リットルの四つ口フラスコとマントルヒーターとを用
意し、四つ口フラスコにジ−アセトキシ−ジ−t−ブト
キシシラン(分子量296)29.6gとMIBK50
0mlとを入れた。さらに、この四つ口フラスコ中にフ
ッ化カリウム23.2g(400mmol)を入れて攪
拌混合した。そして、この攪拌を続けつつマントルヒー
ターを発熱させ、四つ口フラスコ内の溶液を110℃に
調整し、この状態を保って5時間反応を行った。5時間
経過後、四つ口フラスコをマントルヒーターから外し、
氷の入った水槽に入れて室温まで冷却し、反応を停止さ
せた。次いで、反応液をセライトでろ過し、さらにこの
ろ液を減圧除去法により濃縮して14.25gの反応生
成物、すなわちフルオロシラン誘導体を得た。
【0020】(2)フルオロシラン誘導体の縮合による
フッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造先に得られた反応
生成物(フルオロシラン誘導体)のうち半分の7.12
5gを500mlの四つ口フラスコに移し、さらにトル
エン250mlと固体酸触媒1.25gとを入れて攪拌
した。そして、先のフルオロシラン誘導体の合成の場合
と同様にマントルヒーターで加熱して四つ口フラスコ内
の溶液を110℃に調整した。この110℃の加熱によ
る反応を33時間続けたところ、ナフィオンは透明な固
体からピンクの固体、さらに赤褐色の固体に変色した。
【0021】反応中の反応生成物(すなわちフッ素含有
ポリシロキサン樹脂)の分子量を調べたところ、反応開
始後4時間で1892、13時間で2688となり、3
3時間では4955にまで高分子量化していた。反応開
始後33時間が経過した後、四つ口フラスコを氷の入っ
た水槽に入れて室温まで冷却し、反応を停止させた。そ
して、この反応液をセライトでろ過し、さらにこのろ液
を減圧除去法により濃縮して6.725gの反応生成
物、すなわちフッ素含有ポリシロキサン樹脂を得た。
【0022】(3)フッ素含有ポリシロキサン樹脂によ
る絶縁膜形成 得られた反応生成物をシクロヘキサンで約10wt%に
希釈し、この希釈液を0.2μmの厚さとなるようにし
て図2中に示す3インチのウエハ1上にスピンコートし
た。次に、この希釈液を加熱することにより、ウエハ1
上にフッ素含有ポリシロキサン樹脂からなる厚さ0.2
μmの絶縁膜2を形成した。次いで、絶縁膜2の上にタ
ングステン(W)スパッタして電極3を形成した。この
ようにして作製したMIS構造のC−V(容量−電圧)
測定を行ったところ、その容量から絶縁膜2の比誘電率
は3.5であることが分かった。
【0023】このようなフッ素含有ポリシロキサン樹脂
の製造方法によれば、フルオロシラン誘導体を縮合する
際に用いる非水系溶媒としてトルエンを用いていること
から、ナフィオンの作用による溶媒(トルエン)どうし
の反応(例えばダイマーの形成)を抑制することができ
る。また、トルエンを溶媒として用いたことから、第1
実施例のごとくMIBKを用いた場合に比較して反応速
度は遅くなるものの、固体酸触媒ナフィオンの存在下に
おいてフルオロシラン誘導体の縮合反応を確実に進める
ことができる。
【0024】また、このようにして得られたフッ素含有
ポリシロキサン樹脂からなる絶縁膜は、従来のフッ素含
有絶縁膜の形成技術によって得られた絶縁膜と比較し
て、比誘電率が同等かあるいはこれより低いものが得ら
れる。したがって、このフッ素含有ポリシロキサン樹脂
からなる絶縁膜をデバイスに適用すれば、デバイスの性
能や信頼性の向上を図ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフッ素含有
ポリシロキサン樹脂の製造方法は、非水系溶媒中、すな
わち液相にて縮合反応でフッ素含有ポリシロキサン樹脂
を得る方法であるから、化学反応によって予め構造が決
定しているフッ素含有ポリシロキサン樹脂、すなわち低
誘電率のSi−F膜(フッ素含有膜)用の材料を安定し
て確実に作製することができる。
【0026】したがって、この方法によって得られたフ
ッ素含有ポリシロキサン樹脂を用いて絶縁膜を形成すれ
ば、従来のCVD法による膜が、プラズマ解離したラジ
カル種どうしの基板表面での反応により形成されること
により膜質が安定しないのに比べ、均一な膜質の絶縁膜
を得ることがきる。よって、この絶縁膜を256MbD
RAMや1GbDRAM以上の集積度をもつデバイスの
層間絶縁膜などに適用すれば、より微細化・高速化の要
求に応え得るものとなる。また、微細化により顕在化し
てきた配線容量を軽減するのにも好適に用いられるもの
となる。また、得られたフッ素含有ポリシロキサン樹脂
は種々の溶剤に可溶であることから、絶縁膜の形成にあ
たってはスピンコート法などの従来一般に用いられてい
る簡易な塗布法を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】FTIRによる測定結果を示す図である。
【図2】MIS構造を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 ウエハ 2 絶縁膜 3 電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性を有する非水系溶媒中にて、酸触媒
    を用いてフルオロシラン誘導体を縮合し、フッ素含有ポ
    リシロキサン樹脂を得ることを特徴とするフッ素含有ポ
    リシロキサン樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フルオロシラン誘導体が、極性を有
    する非水系溶媒中にて、ジアセトキシ−ジブトキシシラ
    ンとフッ化物とを反応させて得られたものであることを
    特徴とする請求項1記載のフッ素含有ポリシロキサン樹
    脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸触媒として、固体酸触媒であるナ
    フィオンを用いることを特徴とする請求項1又は2記載
    のフッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 フルオロシラン誘導体の縮合反応を、1
    10℃〜120℃で行うことを特徴とする請求項3記載
    のフッ素含有ポリシロキサン樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 フルオロシラン誘導体を縮合する際に用
    いる前記非水系溶媒が、トルエンであることを特徴とす
    る請求項3又は4記載のフッ素含有ポリシロキサン樹脂
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008032539A1 (fr) * 2006-09-13 2008-03-20 Kaneka Corporation POLYMÈRE DURCISSABLE À L'HUMIDITÉ COMPORTANT UN GROUPE SiF ET COMPOSITION DURCISSABLE CONTENANT UN TEL POLYMÈRE
JP2017066419A (ja) * 2014-12-31 2017-04-06 エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド 電気活性フィルムの製造方法

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