JPH1092645A - 積層型インピーダンス素子 - Google Patents

積層型インピーダンス素子

Info

Publication number
JPH1092645A
JPH1092645A JP26928396A JP26928396A JPH1092645A JP H1092645 A JPH1092645 A JP H1092645A JP 26928396 A JP26928396 A JP 26928396A JP 26928396 A JP26928396 A JP 26928396A JP H1092645 A JPH1092645 A JP H1092645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paste
conductor
impedance
impedance element
layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26928396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Daigaku
元 大学
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP26928396A priority Critical patent/JPH1092645A/ja
Publication of JPH1092645A publication Critical patent/JPH1092645A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接する内部導体層間および内部導体と外部
電極間に生ずる浮遊容量を低減して、高周波領域でもイ
ンピーダンスの低下がなく、優れたノイズ吸収特性を有
する積層型インピーダンス素子を供すること。 【解決手段】 近接する内部導体1間および内部導体1
と外部電極4間に低誘電率層3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性体中にコイル
を内蔵した表面実装用の積層型インピーダンス素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化・高周波化により、E
MI対策が重要性を増している。一般にインピーダンス
素子では、目的とする周波数のノイズをインピーダンス
特性によって阻止し、EMI対策としている。即ち、信
号系に対して直列にインピーダンス素子を装着してノイ
ズを遮断するということが、一般的に行われている。ま
た、パワーアンプ等のアクティブ素子の電流ライン系に
対しても、直列にインピーダンス素子を装着して、アク
ティブ素子から信号周波数のノイズが電流ラインに漏洩
することを抑制する等のEMI対策が行われている。
【0003】このインピーダンス素子に代表される電子
部品の主流は、近年の電子部品の小型化の要求のため、
積層型のものに移りつつある。プリント配線基板上等に
実装する形で使用される積層型インピーダンス素子は、
通常、軟磁性フェライト粉末と結合剤からなる磁性ペー
ストと、導電性粉末と結合剤からなる導電ペーストと
を、スクリーン印刷法を用いて交互に積層した後、同時
焼結することにより形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、今日の
ように信号周波数が高周波化してきた場合、EMI対策
として従来のインピーダンス素子を用いると、近接する
導体間及び導体と外部電極の間の浮遊容量が発生するこ
とにより、高周波領域でインピーダンス値が低下すると
いう問題があった。この浮遊容量の発生は、以下のよう
な事情による。
【0005】即ち、従来のスクリーン印刷法では、10
0μm以下の幅の導体パターンを高精度に印刷すること
は非常に困難だったため、百数十μmの導体幅で印刷す
るのが一般的であり、必然的に近接する導体間の浮遊容
量が増加する。また、導体幅が広いということは、十分
な磁路断面積を得るためには内部導体と外部電極との距
離を大きくとれないということになるため、コイルを形
成する内部導体と外部電極との間の浮遊容量も大きくな
る。従って、高周波領域でのインピーダンスの低下が生
じていた。
【0006】本発明は、上述した従来の欠点を解消し、
高周波領域までインピーダンスの低下がなく、ノイズ吸
収特性に優れた積層型インピーダンス素子を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型インピー
ダンス素子は、高周波領域でのインピーダンスの低下を
抑制するために、近接する内部導体層間及び内部導体と
外部電極間に低誘電率層を形成している。
【0008】本発明の内部導体層間及び内部導体と外部
電極間に低誘電率層を形成する方法を用いれば、近接す
る内部導体層間及び、内部導体と外部電極間の誘電率が
低下し、これにより浮遊容量は低減する。従って、高周
波領域でのインピーダンスの低下は発生しなくなり、高
周波領域までインピーダンスが平坦で、ノイズ吸収特性
に優れた積層型インピーダンス素子を得ることができ
る。
【0009】また、本発明では、低誘電率層を形成する
材料の誘電率を10以下に限定した。これは、誘電率が
10を上回る材料では浮遊容量低減の効果が小さく、高
周波領域でのインピーダンス特性の改善が認められない
からである。
【0010】
【実施例】以下に、実施例により本発明の具体的な実施
の形態を詳細に説明する。
【0011】(実施例1)下記の表1に示す組成物をス
パイラルミキサーを用いて混合し、更に、ビーズミルに
て混練分散し、フェライトペーストを得た。なお、ここ
で使用したフェライト粉末の誘電率は18程度であっ
た。
【0012】
【0013】下記の表2に示す組成物を3本ロールにて
混練分散し、導体ペーストを得た。
【0014】
【0015】下記の表3に示す組成物をスパイラルミキ
サーを用いて混合し、更に、ビーズミルにて混練分散
し、アルミナペーストを得た。なお、ここで使用したア
ルミナ粉末の誘電率は5程度であった。
【0016】
【0017】次に、作製したフェライトペーストを用
い、印刷法により所定の厚さ(300μm)のグリーン
シートを作製した。
【0018】その上に導体ペーストにより導体パターン
を形成し、更に、アルミナペーストにより低誘電率層を
導体パターン上に印刷した。次に、フェライトペースト
を用いて磁性体層を印刷した。これらの印刷を繰り返
し、3.5ターンの導電体の積層巻線を形成し、この積
層巻線の積層方向に隣接する導体間が、アルミナペース
トからなる低誘電率層で形成された積層体を得た。
【0019】更に、上述の積層体の上にフェライトペー
ストを用いて、厚さ300μmまで積層し、所定の大き
さ(2.4mm×1.5mm)に切断し、これを脱バイン
ダー後、900℃で一体焼成した。この焼成体の積層巻
線のリードが露出している面に、Agを主成分とした導
体ペーストを塗布し、約600℃で焼き付けを行い、外
部電極を形成して積層型インピーダンス素子を作製し
た。素子の積層構造を図1に断面図で示している。ここ
で作製した素子の積層巻線1の積層方向の導体間距離は
30μm、導体幅は150μmである。
【0020】なお、本実施例では、上述の組成でペース
トを作製したが、これ以外の成分・配合比でも、印刷可
能なペーストが得られるものであればよい。
【0021】(比較用素子の作製)フェライトペースト
を、印刷法により所定の厚さ(300μm)になるまで
積層した。その上に、導体ペーストとフェライトペース
トを用いて、3.5ターンの導電体の積層巻線を形成す
るように印刷積層を行った。更に、その上に厚さ300
μmの磁性層を印刷して積層体とした。それ以外は、上
述した実施例1の素子と同様の方法で積層型インピーダ
ンス素子を作製した。
【0022】(評価)作製した積層型インピーダンス素
子のインピーダンスの周波数特性を、YHP製インピー
ダンスアナライザーHP4191Aを用いて評価した。
【0023】その結果を図2に示す。実施例(実線)と
比較例(点線)を比較すると、約150MHz以下での
インピーダンスの値にほとんど差がないが、150MH
z以上の高周波領域では、比較例のインピーダンス値が
低下しているのに対して、実施例では、ほぼ平坦な周波
数特性を示している。
【0024】(実施例2)実施例1と同様の方法にて、
フェライトペースト、導体ペースト、及びアルミナペー
ストを得た。次に、作製したフェライトペーストを用
い、印刷法により所定の厚さ(300μm)のグリーン
シートを作製した。
【0025】その上に導体ペーストにより導体パターン
を形成し、更に、アルミナペーストにより低誘電率層を
印刷した。次に、フェライトペーストを用いて磁性層を
印刷した。これらの印刷を繰り返し、3.5ターンの導
電体の積層巻線を形成し、この積層巻線と外部電極形成
部間の一部が、アルミナペーストからなる低誘電率層で
形成された積層体を得た。
【0026】更に、積層体の上にフェライトペーストを
用いて、厚さ300μmまで積層し、所定の大きさ
(2.4mm×1.5mm)に切断し、これを脱バインダ
ー後、900℃で一体焼成した。この焼成体の積層巻線
のリードが露出している面に、Agを主成分とした導電
性ペーストを塗布し、約600℃で焼き付けを行い、外
部電極を形成して積層型インピーダンス素子を作製し
た。素子の積層構造を図3に断面図で示す。
【0027】ここで作製した素子の内部導体(積層巻
線)1−外部電極4間距離は300μmであり、外部電
極4側から内側に1/2を低誘電率層3とし、内部導体
幅を150μmとなるようにした。
【0028】なお、本実施例では、上述の組成でペース
トを作製したが、これ以外の成分・配合比でも、印刷可
能なペーストが得られるものであればよい。
【0029】(比較用素子の作製)フェライトペースト
を、印刷法により所定の厚さ(300μm)になるまで
積層した。その上に、導体ペーストとフェライトペース
トを用いて、3.5ターンの導電体の積層巻線を形成す
るように印刷積層を行った。更に、その上に厚さ300
μmの磁性層を印刷して積層体とした。それ以外は、上
述した実施例2の素子と同様の方法で積層型インピーダ
ンス素子を作製した。
【0030】(評価)作製した積層型インピーダンス素
子のインピーダンスの周波数特性を、YHP製インピー
ダンスアナライザーHP4191Aを用いて評価した。
その結果を図4に示す。
【0031】実施例(実線)と比較例(点線)を比較す
ると、約150MHz以下でのインピーダンスの値にほ
とんど差がないが、150MHz以上の高周波領域で
は、比較例のインピーダンス値が低下しているのに対し
て、実施例では、ほぼ平坦な周波数特性を示している。
【0032】(実施例3)実施例1と同様の方法にて、
フェライトペースト、および導体ぺーストを得た。ま
た、誘電率が5、7のアルミナ、及び10、11、13
のガラス系セラミックス粉末を使用して、誘電率の異な
る誘電体ペーストを5種類作製した。
【0033】次に、上述の誘電体ペーストを用いた誘電
体層を積層巻線の層間に形成した素子を実施例1と同様
の方法で作製し、インピーダンス特性を測定した。その
結果を図5に示す。図5では、縦軸に1GHzのインピ
ーダンス(Z1GHz)と150MHzのインピーダンス
(Z150MHz)との比を%で示しており、横軸は、誘電体
層の誘電率を示している。
【0034】誘電率が10以下となると、高周波領域の
インピーダンス値が、ほぼ平坦になる。従って、この範
囲が高周波領域でのインピーダンス特性の改善に効果的
であることがわかる。
【0035】
【発明の効果】上述の説明から明らかな如く、本発明の
積層型インピーダンス素子は、従来のものと比較して、
高周波領域までインピーダンスの低下がなく、高周波で
のノイズ吸収特性に優れた積層型インピーダンス素子を
提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる積層インピーダンス素子の積
層構造を説明する断面図。
【図2】実施例1にかかる積層インピーダンス素子のイ
ンピーダンスの周波数特性を示す特性図。
【図3】実施例2にかかる積層インピーダンス素子の積
層構造を説明する断面図。
【図4】実施例2にかかる積層インピーダンス素子のイ
ンピーダンスの周波数特性を示す特性図。
【図5】実施例3にかかる積層インピーダンス素子の誘
電体層の誘電率と、高周波領域でのインピーダンスの変
化率を示した特性図。ここで、Z150MHz、Z1GHzは、そ
れぞれ150MHz、1GHzのインピーダンス値を表
している。
【符号の説明】
1 内部導体(積層巻線) 2 磁性体層 3 低誘電率層 4 外部電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体層と導電体層を積層し、焼成する
    ことにより、螺旋状の導電体のコイルを磁性体中に設け
    た表面実装用積層型インピーダンス素子において、前記
    素子内部に前記磁性体よりも低い誘電率を持つ低誘電率
    層を形成したことを特徴とする積層型インピーダンス素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の低誘電率層を導電体層の
    層間に形成したことを特徴とする積層型インピーダンス
    素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の低誘電率層を前記導電体
    のコイルと外部電極との間に形成したことを特徴とする
    積層型インピーダンス素子。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3のいずれか記載の
    低誘電率層は、誘電率が10以下の材料からなることを
    特徴とする積層型インピーダンス素子。
JP26928396A 1996-09-18 1996-09-18 積層型インピーダンス素子 Pending JPH1092645A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26928396A JPH1092645A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 積層型インピーダンス素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26928396A JPH1092645A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 積層型インピーダンス素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1092645A true JPH1092645A (ja) 1998-04-10

Family

ID=17470207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26928396A Pending JPH1092645A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 積層型インピーダンス素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1092645A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008021788A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Fdk Corp 積層インダクタ
CN108074704A (zh) * 2016-11-18 2018-05-25 三星电机株式会社 层叠芯片磁珠及其制造方法
JP2020194806A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 株式会社村田製作所 積層型コイル部品

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008021788A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Fdk Corp 積層インダクタ
CN108074704A (zh) * 2016-11-18 2018-05-25 三星电机株式会社 层叠芯片磁珠及其制造方法
JP2020194806A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
JP2022177176A (ja) * 2019-05-24 2022-11-30 株式会社村田製作所 積層型コイル部品
US11587720B2 (en) 2019-05-24 2023-02-21 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer coil component

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100205775B1 (ko) 복합자기재료, 전자방해필터
JP3033972B2 (ja) アルミナ多層配線基板及びその製造方法
JPH07201570A (ja) 厚膜積層インダクタ
JP2000182834A (ja) 積層型インダクタンス素子及びその製造方法
JP2002093623A (ja) 積層インダクタ
JPH1092645A (ja) 積層型インピーダンス素子
JP3150141B2 (ja) 高周波用チップインダクタ
JP2000331831A (ja) 積層型インピーダンス素子
JPH1197245A (ja) 積層型インダクタンス素子
JPH08124746A (ja) 積層インダクタ
JP2003086426A (ja) 積層型インピーダンス素子
JPH10106840A (ja) 積層インダクタンス素子
JPH1041138A (ja) 積層型インピーダンス素子及びその製造方法
JPH11329844A (ja) 積層型インピーダンス素子
JP2001118730A (ja) 積層型インピーダンス素子
JPH1116730A (ja) 積層型インダクタンス素子
JP2004022798A (ja) 積層型インピーダンス素子、及びその製造方法
JP2000286123A (ja) 積層型インダクタンス素子
JP2000235919A (ja) 積層コモンモードチョークコイル素子
JPH10335144A (ja) 積層型インダクタンス素子
JPH11204339A (ja) 積層型インピーダンス素子
JPH08167523A (ja) 積層インダクタ及びその製造方法
JP2001052936A (ja) 積層型インピーダンス素子
JPH08330137A (ja) 積層インダクタ
JP2002208516A (ja) 積層型インピーダンス素子