JPH1091018A - 誘導加熱定着装置 - Google Patents

誘導加熱定着装置

Info

Publication number
JPH1091018A
JPH1091018A JP8244498A JP24449896A JPH1091018A JP H1091018 A JPH1091018 A JP H1091018A JP 8244498 A JP8244498 A JP 8244498A JP 24449896 A JP24449896 A JP 24449896A JP H1091018 A JPH1091018 A JP H1091018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
induction coil
temperature
fixing roller
current
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8244498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3493448B2 (ja
Inventor
Takahiro Tsujimoto
隆浩 辻本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP24449896A priority Critical patent/JP3493448B2/ja
Priority to US08/931,160 priority patent/US5911094A/en
Publication of JPH1091018A publication Critical patent/JPH1091018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3493448B2 publication Critical patent/JP3493448B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2039Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat with means for controlling the fixing temperature
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D23/00Control of temperature
    • G05D23/19Control of temperature characterised by the use of electric means
    • G05D23/1906Control of temperature characterised by the use of electric means using an analogue comparing device
    • G05D23/1913Control of temperature characterised by the use of electric means using an analogue comparing device delivering a series of pulses
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D23/00Control of temperature
    • G05D23/19Control of temperature characterised by the use of electric means
    • G05D23/1917Control of temperature characterised by the use of electric means using digital means
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D23/00Control of temperature
    • G05D23/19Control of temperature characterised by the use of electric means
    • G05D23/20Control of temperature characterised by the use of electric means with sensing elements having variation of electric or magnetic properties with change of temperature
    • G05D23/24Control of temperature characterised by the use of electric means with sensing elements having variation of electric or magnetic properties with change of temperature the sensing element having a resistance varying with temperature, e.g. a thermistor

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルに流れる電流量を測定してその電流量
から定着ローラの温度を知ることができる誘導加熱定着
装置を提供する。 【解決手段】 導電性部材で形成された円筒形状の定着
ローラ1と、該定着ローラ1内部を通り、閉磁路を形成
するコア5と、該コア5に巻装されたコイル3と、該コ
イル3に交流を流すための電源50と、前記交流の電流
量を測定する検知コイル51と、を有することを特徴と
する誘導加熱定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真式
の複写機、プリンタおよびファクシミリなどに用いられ
る定着装置に関し、さらに詳しくは、例えば50〜60
Hz程度の周波数の交流をコイルに印加することによ
り、導電性材料で作られた定着ローラに誘導電流を生じ
させて定着ローラを加熱する低周波誘導加熱定着装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機、プリンタおよびフ
ァクシミリなどには、記録媒体である記録紙ないし転写
材などのシート上に転写されたトナー像をシートに定着
させる定着装置が設けられている。
【0003】この定着装置は、例えば、シート上のトナ
ーを熱溶融させる定着ローラと、当該定着ローラに圧接
してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着
ローラは円筒状に形成され、円筒内部にこの定着ローラ
を加熱するための発熱体が設けられていて、トナーの溶
融定着に必要な温度となるように定着ローラを加熱して
いる。
【0004】これまで発熱体としては、例えば、ハロゲ
ンランプなどを定着ローラの中心軸に配設して、ハロゲ
ンランプの輻射熱により定着ローラを加熱するものが主
流であった。このハロゲンランプを用いたものは、コス
ト的に低価格ではあるが輻射熱による加熱であるため、
熱効率が低くエネルギーロスが大きいという欠点があ
る。
【0005】このようなハロゲンランプによる加熱の欠
点を解決し、近年の省エネルギーの要請や、より速いプ
リント動作の要請などから誘導加熱を用いた定着装置が
提案されている。
【0006】誘導加熱による定着装置には大別して2つ
のものがあり、その一つは、閉磁路を形成するためのコ
ア(鉄心)にコイルを巻装し、このコイルが巻装された
コアを取り巻くように導電性の定着ローラを設け、該コ
イルに商用電源からの交流、すなわち周波数50〜60
Hzの交流を直接流すことにより定着ローラに誘導電流
を生じさせて発熱させる低周波誘導加熱定着装置であ
る。他の一つは、閉磁路であっても良いし、また閉磁路
が形成されていないコア(鉄心)にコイルを巻装し、こ
のコイルが巻装されたコアを取り巻くように導電性の定
着ローラを設け、該コイルに数kHz〜数100kHz
の高周波を流すことにより定着ローラに渦電流を生じさ
せて、発熱させる高周波誘導加熱定着装置である。
【0007】このような誘導加熱を用いた定着装置は、
ハロゲンランプと比較して、省エネルギー効果が大き
く、より少ない電力で昇温が可能となる。特に低周波誘
導加熱定着装置にあっては、高周波誘導加熱と比較し
て、高周波を作り出すための回路がいらず、単純に商用
電源からコイルに印加する交流をオン、オフ制御するこ
とで定着ローラの温度をほぼ一定温度に制御することが
できる。したがって、その装置構成が単純であり、低コ
ストで製作できるという利点がある。また、閉磁路を形
成するコアを持つため磁束の漏れがほとんどなく、効率
よく定着ローラに誘導電流を生じさせることができるの
で、省エネルギー効果が大きい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように省エネルギ
ー効果の大きい低周波誘導加熱定着装置であるが、解決
しなければならない様々な問題点も有る。例えば誘導加
熱によって定着ローラの昇温速度が速くなることによ
り、温調が難しくなると言う問題がある。これは、ハロ
ゲンランプを熱源としている場合には、ランプ自体の熱
容量や定着ローラの熱容量などのため、定着ローラの温
度変動が大きくないため、定着ローラの温度をサーミス
タにより測定し、その結果をフィードバックすること
で、適切な温度調節が可能であったが、誘導加熱ではコ
イルへの電力の供給と共に、定着ローラ自体の発熱が起
き、この昇温の速さがサーミスタの応答速度よりも速い
場合があり、特に常温から定着温度に昇温する場合に
は、サーミスタの応答の遅れから定着ローラ温度が過昇
温されていまうような場合がある。
【0009】このような問題は、例えば特開昭7−28
7471号公報に開示されている高周波誘導加熱による
定着装置では、誘導加熱される定着ローラ自体にサーミ
スタと同様の素材を利用し、定着ローラの温度上昇にと
もないコイルに印加する高周波電流を制御することによ
り解決している。
【0010】このような方法は、常にコイルに対して高
周波を印加して、その周波数や印加電圧、または電流量
を制御することができるコンバータなどの高周波制御回
路を有する高周波誘導加熱であるからこそ可能である
が、低周波誘導加熱の利点である、電源として特別な制
御回路を使用せず、商用電源をからの交流をスイッチン
グして温調する場合には、上記公報のごとき方法は利用
することができない。
【0011】また、他の問題として、誘導加熱ではハロ
ゲンランプのように通電中かどうかをその外観から直接
判断できないと言った問題がある。これはハロゲンラン
プでは、通電されていれば、すなわち加熱されている状
態ではランプが点灯するため、メンテナンスなどのため
に、複写機の内部を見るための扉を開けるとランプが発
光しているかどうかで、通電されているか否かが分か
る。しかし誘導加熱ではこのような発光体は存在しない
ため、実際に通電されているかどうかが判別できないの
である。これは例えば、定着ローラの温度をサーミスタ
などにより検知していても同様であり、定着ローラが加
熱されていれば、通電が遮断されている状態であって
も、その予熱によりサーミスタは温度が高い状態を示す
こととなり通電による発熱によって暖まっているのか、
予熱により暖かいだけなのかの判別がつかない。
【0012】さらに、誘導加熱における装置のメンテナ
ンスの問題として、ハロゲンランプのような発光体を持
たないため、コイルや電源からコイルへの通電を制御し
ているスイッチング手段などの故障診断をいかにして行
えばよいかと言うような新たな問題もある。
【0013】そこで本発明の目的は、誘導加熱定着装
置、特に低周波による誘導加熱定着装置において、過昇
温を防止して、適切な温度調整が行える誘導加熱定着装
置を提供することである。また、他の目的はコイルへの
通電を確実に検知することができ、さらに、コイルやス
イッチング手段の故障を個別に診断することができるよ
うにした誘導加熱定着装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、記録媒体上に形成されたト
ナー像を該記録媒体へ定着する定着装置であって、導電
性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、該定着ロ
ーラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コ
アに巻装された誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流
すための電源と、該電源から前記誘導コイルへ供給され
る交流の通電、遮断を行うスイッチング手段と、該電源
から前記誘導コイルへ流れる電流量を検知するための電
流量検知手段と、前記定着ローラの温度を検知する温度
検知手段と、前記電流量検知手段により検知された電流
量が所定の値に達するまで、前記誘導コイルへ交流を通
電するように前記スイッチング手段を制御し、前記電流
検知手段により検知された電流量が所定の値に達した
後、前記温度検知手段により検知される定着ローラの温
度を元に、前記定着ローラの温度が予め決められた定着
適正温度を維持するように、前記誘導コイルへの交流の
通電、遮断を繰り返すように前記スイッチング手段を制
御する制御手段と、を有することを特徴とする誘導加熱
定着装置である。
【0015】また、上記目的を達成するための請求項2
記載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を該
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成された円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れた誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流すための電
源と、該電源から前記誘導コイルへ供給される交流の通
電、遮断を行うスイッチング手段と、該電源から前記誘
導コイルへ流れる電流量を検知するための電流量検知手
段と、前記電流量検知手段により検知された電流量が所
定の値に達するまで、前記誘導コイルへ交流を通電する
ように前記スイッチング手段を制御し、前記電流検知手
段により検知された電流量が所定の値に達した後、前記
スイッチング手段によって行われるスイッチングが、一
定間隔ごとに一定の長さの通電時間を確保するようにし
て、該通電時間の間に前記電流量検知手段により検知さ
れた電流量を元に前記定着ローラの温度を推定して、前
記定着ローラの温度が予め決められた定着適正温度を維
持するように、前記誘導コイルへの交流の通電、遮断を
繰り返すように前記スイッチング手段を制御する制御手
段と、を有することを特徴とする誘導加熱定着装置であ
る。
【0016】また、上記目的を達成するための請求項3
記載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を該
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成された円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れた誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流すための電
源と、該電源から前記誘導コイルへ流れる電流量を検知
するための電流量検知手段と、前記電流量検知手段によ
り検知された電流量から前記定着ローラの温度を推定す
る定着ローラ温度推定手段と、該定着ローラ温度推定手
段により推定された定着ローラ温度を元に、定着に適し
た温度に到達するまでの時間を予測する定着温度到達時
間予測手段と、を有することを特徴とする誘導加熱定着
装置である。
【0017】また、上記目的を達成するための請求項4
記載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を該
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成された円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れた誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流すための電
源と、該電源から前記誘導コイルへ交流を供給する配線
上に設けられ、該配線に電流が流れているかどうかを検
知する通電検知手段と、を有することを特徴とする誘導
加熱定着装置である。
【0018】また、上記目的を達成するための請求項5
記載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を該
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成された円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れた誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流すための電
源と、該電源から前記誘導コイルへ供給される交流の通
電、遮断を行うスイッチング手段と、該スイッチング手
段を制御し、前記定着ローラの温度を調節する制御手段
と、前記電源から前記誘導コイルへ交流を供給する配線
上に設けられ、該配線に電流が流れているかどうかを検
知する通電検知手段と、該通電検知手段からの信号と前
記制御手段が前記スイッチング手段を制御する制御信号
とから、前記誘導コイルおよび前記スイッチング手段の
良不良をそれぞれ個別に診断する診断手段と、を有する
ことを特徴とする誘導加熱定着装置である。
【0019】また、上記目的を達成するための請求項6
記載の本発明は、記録媒体上に形成されたトナー像を該
記録媒体へ定着する定着装置であって、導電性部材で形
成された円筒形状の定着ローラと、該定着ローラ内部を
通り、閉磁路を形成するためのコアと、該コアに巻装さ
れた誘導コイルと、該誘導コイルに交流を流すための電
源と、該電源から前記誘導コイルへ交流を供給する配線
上に設けられ、該配線に電流が流れているかどうかを検
知する通電検知手段と、この定着装置をその内部に収容
した筐体に設けられている扉の開閉を検知する扉開閉検
知手段と、前記通電検知手段からの信号および前記扉開
閉検知手段からの信号から、前記誘導コイルへの通電中
に前記扉が開けられたことを検知して、前記誘導コイル
への通電を遮断する通電遮断手段と、を有することを特
徴とする誘導加熱定着装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、上述のように構成された本
発明の実施の形態を添付した図面を参照して説明する。
【0021】実施の形態1 図1は、本発明を適用した誘導加熱定着装置(以下、単
に定着装置と称する)の概略構成を示す断面図であり、
図2は、この定着装置の定着ローラ部分の構成を示す図
面である。
【0022】この定着装置は、矢印a方向に回転駆動可
能に設けられた定着ローラ1と、該定着ローラ1に圧接
して設けられ定着ローラ1の回転に伴って従動回転する
加圧ローラ2とを有する。定着ローラ1は、導電体の円
筒形中空パイプであり、例えば炭素鋼管、ステンレス合
金管あるいはアルミニウム管などの導電性部材から形成
され、その外周面にフッ素樹脂をコーティングして、表
面に耐熱離型性層が形成されている。一方、加圧ローラ
2は、軸芯の周囲に表面離型性耐熱ゴム層例えばシリコ
ンゴムがコーティングされたものである。
【0023】定着ローラ1には、その内部を、誘導コイ
ル3が巻装され、閉磁路が形成されるコア5の一部が貫
通している。
【0024】コア5は、通常のトランスなどに用いられ
ているいわゆる鉄心であり、例えば珪素鋼板積層鉄心の
ように高透磁率のものが好ましい。もちろん積層鉄心に
かかわらず柱状鉄心でもよい。
【0025】誘導コイル3は、表面に融着層と絶縁層を
持つ通常の単一導線をコア5に巻装したものである。
【0026】この定着装置の定着動作は、後述するよう
に誘導加熱によって定着ローラ1の温度が定着に適した
温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱され
る。この状態で定着ローラ1と加圧ローラ2は摺接しな
がら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートが
矢印b方向に移動して挟持される。定着ローラ1と加圧
ローラ2との摺接部(ニップ部という)において、シー
ト上のトナーは定着ローラ1の熱により溶融し、両ロー
ラから作用する圧力によりシートに定着される。トナー
が定着した後、定着ローラ1および加圧ローラ2の回転
に伴い、シートは、図示しない排紙ローラによって搬送
され、複写機やプリンタなどの排紙トレイ(不図示)上
に排出される。
【0027】定着装置の電気系の構成は、図3に示すよ
うに、商用電源の交流を直接利用した電源50からの交
流を誘導コイル3に通電し、またこれを遮断するための
スイッチング手段であるソリッドステートリレー(SS
R)11、誘導コイル3へ交流を供給するための配線1
2上に設けられ、該配線を流れる交流によって誘導起電
力が生じる検知コイル51、検知コイル51に生じた交
流を直流に変換するためのブリッジ回路52と平滑コン
デンサ53、変換した直流の電圧と基準電圧とを比較す
るコンパレータ31、コンパレータ31に基準電圧を供
給するための抵抗素子32および33、コンパレータ3
1からの出力と後述するCPU10のSSR制御信号と
を比較するEX−NOR素子42、定着ローラ1の温度
を検知するサーミスタ61、およびSSR11を制御す
るCPU10よりなる。また商用電源50とコイル3と
の間には、定着ローラ5が異常な加熱状態となったとき
に強制的に電源からの電流の供給を遮断するためのサー
モスタット60が設けられている。
【0028】ここで、誘導コイル3への交流の供給をス
イッチングするためにSSRを用いたのは、誘導コイル
3に供給する電源として商用電源をそのまま用いるよう
にしているため、CPUなど他の制御系の電気系統に対
して商用電源からの雑音の入り込みを防止し、また、故
障などの場合に、商用電源電圧がそのまま制御系統に入
り込まないようにするためである。したがって、SSR
の他、フォトカプラを用いるなど誘導コイル3と制御系
統とを分離しつつ制御できるようなスイッチング手段で
あればSSRに限定されるものではない。
【0029】以下、上述のように構成された定着装置の
昇温動作について説明する(回路構成について図3参
照)。まず、誘導加熱の基本的動作について説明する。
誘導加熱定着装置の基本構造はトランスと同様の構成で
ある。すなわち、上記誘導コイル3が1次側コイル(N
巻き)に、定着ローラ1が2次側コイル(1巻き)にそ
れぞれ相当する。そして、1次側コイルに50〜60H
z程度の交流電圧v1を印加すると、1次側コイルに電
流i1が流れる。これによりコア5に磁束が生じて、そ
の磁束によって2次側コイルである定着ローラ1に誘導
起電力v2が生じて電流i2が流れる。そして、定着ロ
ーラ1はそれ自体の抵抗(抵抗損)によって発熱する。
【0030】次に、昇温動作について説明する。昇温動
作は、まず、常温から温度を上昇させるためにコイルへ
の通電を開始し、定着に適した温度になるまで、SSR
11を常にオン状態として誘導コイル3に交流を通電す
る。このとき、定着ローラ1には上記のように誘導起電
力が生じて発熱する。
【0031】定着ローラは、定着ローラを形成する導電
性素材の一般的特性として、温度が高くなるにつれて、
その中を流れる電流量が低下するといった現象がある。
そして、この定着ローラ1における電流量の低下はその
まま電磁気的結合が行われている1次側コイル、すなわ
ち誘導コイル3を流れる電流量の低下として現れてく
る。これを図に示せば、図4の通りであり、この図にお
いて、ウォームアップタイムとして示した区間が常温か
ら定着適正温度(ここでは200℃)に達するまでの区
間である。図示するように定着ローラ温度の上昇にした
がって、誘導コイル3の電流量が低下しているのが分か
る。
【0032】本実施の形態では、この誘導コイル3を流
れる電流量を、配線12に設けた検知コイル51によっ
て検知している。この検知コイル51は、図5に示すよ
うに、誘導コイル3に電源50から交流を供給している
配線12を取り巻くようにコイル51を設けたものであ
る。そして、この検知コイル51には、配線12を流れ
る交流の電流量に応じて生じた磁界により誘導起電力が
生じる。
【0033】生じる誘導起電力は、ビオ・サバールの法
則およびファラディーの電磁誘導の法則によって求める
ことができる。まず、配線12の微小区間ΔLに流れる
電流により生じる磁界の磁束密度ΔBは、 ΔB=(μ0 I)/(4πr2 )×ΔL (ただし式中、rは配線から磁束までの距離で、ここで
は配線から検知コイルの中心までの距離に相当する。ま
たμ0 は真空の透磁率である。)で表される。また、磁
束ΔΦは、ΔΦ=ΔBS (式中、Sはコイル断面積で
ある。)となる。そしてこの磁束により検知コイルに生
じる起電力eは、e=n(ΔΦ/Δt) (式中、nは
検知コイルの巻数である。)となる。
【0034】この検知コイル51に発生する誘導起電力
は、交流であるため、CPU10のアナログポートに接
続して読み取ることができるように、直流電圧に変化さ
せる必要がある。そこで、本実施の形態では、検知コイ
ル51の誘導起電力をブリッジ整流回路52と平滑コン
デンサ53により直流に変換して、CPU10のアナロ
グポートaに入力している。このアナログポートaに入
力される直流電圧値をコイル電流量検知信号と称する。
【0035】したがって、CPU10では、前述図4に
示したように、定着ローラ1の温度が上昇して、誘導コ
イル3に流れている交流の電流量が低下したことを直流
電圧の変化として読み取ることとなる。CPU10で
は、予め図示しないメモリなどに記憶されている、定着
ローラ1が定着適正温度となったときの電圧値と比較
し、アナログポートaに入力されている電圧値が、記憶
した電圧値になるまで、SSR11がオンとなり誘導コ
イル3に交流が印加されるように制御する。そして、ア
ナログポートaに入力されている電圧値が、記憶した電
圧値になった後は、後述のように定着適正温度を保つた
めの温調制御を行う。
【0036】定着ローラ1の温度が定着適正温度に達し
た後は、サーミスタ61により測定される定着ローラ1
の実際の温度によって、SSR11をスイッチングして
定着ローラ1の温度を一定温度に保つように制御する。
これには、サーミスタ61の定着ローラ1の温度変化に
伴う電圧変化をCPU10のアナログポートbに入力
し、CPU10はその電圧変化が予め設定されている電
圧値と比較して、一定電圧値以上になればSSR11を
オフし、一定電圧値以下になればオンするように、単純
に電源50から誘導コイル3へ供給される交流の通電、
遮断を制御することにより行う。
【0037】以上が昇温動作であるが、本実施の形態1
では、この昇温動作中(図4のウォームアップ区間)の
コイル電流量検知信号により昇温待ち時間の表示を行っ
ている。これは、前述図4に示したように、定着ローラ
の温度と誘導コイル3に流れる電流値との間に反比例の
関係があることから、これを利用したものである。例え
ばCPU10のアナログポートaの入力ビット数が8ビ
ットであるとすれば、このアナログポートaに入力され
ているコイル電流量検知信号を256ステップに分割し
て検知することができるので、それぞれのステップの電
圧値に対応した定着ローラ温度を予め記憶しておき、そ
の温度から定着適正温度になるまでの時間を求めれば昇
温待ち時間が分かり、これを複写機などの操作パネル上
に表示することができるものである。
【0038】具体的には、図6に示すように、定着ロー
ラが常温(ここでは20℃とする)のときに誘導コイル
3に流れた電流値を検知したときのコイル電流量検知信
号の電圧値が5Vとすると、コイル電流量検知信号の電
圧値が0Vから5Vまでを256分割すれば1ステップ
当たり0.02Vとなる。そして定着適正温度をここで
は200℃とし、その時のコイル電流量検知信号の電圧
値が3.5Vであるとすれば、常温(20℃)から20
0℃までのコイル電流量検知信号の電圧値は75ステッ
プとなり、この間の温度は1ステップ当たり2.4℃増
加していることとなる。そして、常温(20℃)から2
00℃まで6minで昇温が完了するとすれば、昇温中
に検知されるコイル電流量検知信号の電圧値のステップ
数から残りのステップ数を引くことで昇温待ち時間が算
出できる。
【0039】例えば定着ローラ温度が100℃のときに
は、コイル電流量検知信号の電圧値のステップ数は(1
00−20)/2.4=33.3ステップとなり、残り
のステップ数は75−33.3=41.7ステップであ
る。したがって、残り時間あと6/75×41.7=
3.3minで昇温が終了することが算出できる。そし
て、このような残り時間の算出結果を、例えば図7に示
すような複写機の操作パネルOPのメッセージ表示部9
0に表示することで、複写機の利用者に待ち時間を具体
的な時間として知らせることができる。もちろんこのよ
うな残り時間の算出や操作パネルOPへの表示はCPU
10によって行われる。
【0040】これによりサーミスタによって温度検知し
て残り時間を算出した場合と比較して、サーミスタのよ
うに間接的に温度測定を行っていないので定着ローラ1
の温度変化とサーミスタの温度変化の間に時間的な遅れ
(タイムラグ)が生じないため、より正確な残り時間の
表示ができる。なお、図7に示した操作パネルOPは、
各種機能設定やメッセージ表示部90などが表示される
液晶タッチパネル91、テンキー92、クリアキー9
3、一時待機キー94、コピー中止キー95、およびコ
ピースタートキー96などが配置されている。
【0041】また、本実施の形態1では、検知コイル5
1によって検知した誘導コイル3へ流れている電流によ
り、実際に誘導コイル3に通電されているか否かを検知
している(以下、これを通電検知と称する)。この通電
検知は、前記のように検知コイル51に発生した誘導起
電力をブリッジ回路52および平滑コンデンサ53によ
って直流化した電圧V1と、抵抗素子32および33に
よって供給される基準電圧V2とをコンパレータ31に
よって比較することで行っている。ここで、基準電圧V
2は、V1が最小値となる値、すなわち、定着ローラ1
の表面温度が最大となったときのV1の値と同じにして
おき、V1>V2であればコンパレータ31から出力と
して通電検知信号がCPU10の入力ポートcへ出力さ
れる。一方、通電されていなければV1=0であるの
で、コンパレータ31からは通電検知信号は出力されな
いので通電されていないことが分かる。ここで、定着ロ
ーラ1の表面温度が最大となったときのV1とは、本実
施の形態では定着ローラ温度が230℃となったときの
V1の値であり、表面温度が最大となった場合には、本
実施の形態では、異常加熱防止のために設けたサーモス
タット60が切れて、コイル3への通電が遮断される。
したがって、V1の値が基準電圧V2を下回るような場
合にはサーモスタット60により通電が遮断されること
となる。
【0042】なお、コンパレータ31は図示するよう
に、V1が入力される反転入力端子(−)の信号電圧が
正入力端子(+)の入力電圧に対して高いとき(V1>
V2)に低電圧信号(論理値「0」に相当する)を出力
するものである。
【0043】さらに本実施の形態1では、上記の通電検
知信号とCPU10からのSSR11を制御するSSR
制御信号とを入力としたEX−NOR素子42により、
誘導コイル3やその配線とSSR11の故障診断を行っ
ている。すなわち、CPU10の出力ポートfからのS
SR制御信号をEX−NOR素子42の入力Aとし、コ
ンパレータ31の出力である通電検知信号を入力Bとし
て、EX−NOR素子42の出力をYとして、この出力
YをCPU10の入力ポートeで受けて故障診断を行っ
ている。
【0044】例えば、SSR制御信号がオン(入力Aの
論理値「0」)で、通電検知信号が通電している状態
(入力Bの論理値「0」)であれば、EX−NOR素子
42の出力Yは1となり、SSR11および誘導コイル
3や配線12に異常がないと分かる。同様に、SSR制
御信号がオフ(入力Aの論理値「1」)で、通電検知信
号が通電していない状態(入力Bの論理値「1」)であ
ればYは1となり、SSR11および誘導コイル3や配
線12に異常がないと分かる。
【0045】一方、SSR制御信号がオフ(入力Aの論
理値「1」)で、通電検知信号が通電している状態(入
力Bの論理値「0」)であればYは0となるので、この
ときCPU10では、SSR制御信号(出力ポートfの
状態)と通電検知信号(入力ポートcの状態)を比較し
てSSR11に異常があると診断する。同様に、SSR
制御信号がオン(入力Aの論理値「0」)で、通電検知
信号が通電していない状態(入力Bの論理値「1」)で
あればYは0となるので、SSR制御信号(出力ポート
fの状態)に対する通電検知信号(入力ポートcの状
態)を比較して誘導コイル3または配線経路に異常があ
ると診断する。これらの論理状態をまとめたものが表1
である。なお、CPU10の出力ポートfから出力され
るSSR制御信号は、SSR11をオンする場合には低
電圧(論理値「0」の相当する)を出力するものであ
る。
【0046】
【表1】
【0047】さらにまた、本実施の形態1では、上述の
電流検知信号を利用して、定着装置が納められている複
写機やプリンタなどの筐体の扉が開いたときに、誘導コ
イル3への通電を遮断するように制御している。
【0048】例えば、図8に示すように、この定着装置
が収納されている複写機本体70には、メンテナンスな
どのために複写機内部を見ることができる前扉71、紙
詰まりを取り除くための側方扉72および73など複数
の扉が設けられており、各扉にはそれぞれ独立に各扉が
開かれたことを検知するためのスイッチが設けられてい
る。開閉検知に用いられるスイッチには、様々のものが
あり、例えばリミットスイッチやフォトインタラプラ
(発光素子と受光素子が一対となり発光素子と受光素子
の間を遮蔽することによりスイッチ動作が行われる素
子)などが利用されている。
【0049】図9は、各扉の開閉を検知して扉開閉信号
を生成するための回路構成の一例である。図示するよう
に、ここでは前扉71の開閉は複写機本体の動作に用い
られるDC24Vを利用したリミットスイッチ71aを
用い、また、側方扉72および73はフォトインタラプ
タ72aおよび73aによりその開閉を検知している。
もちろん、このような形態に限らず全ての扉をリミット
スイッチを利用してその開閉を検知してもよいし、逆に
全ての扉の開閉をフォトインタラプタを利用して検知し
てもよい。またその他のセンサなどを利用して各扉の開
閉を検知してもよい。
【0050】前扉の開閉検知はリミット71aのオン、
オフによりトランジスタ83のゲートをスイッチングし
て、リミットスイッチ71aがオンになればトランジス
タ83に電流が流れて、そのコレクタに接続されている
インバータ82の入力が低電圧(論理値として「0」に
相当)になるので、インバータ82の出力、すなわちA
ND素子81の入力は高電圧(論理値として「1」に相
当)となる。逆に、前扉が開かれると、リミットスイッ
チがオフとなるので、AND素子81の入力は低電圧
(論理値として「0」に相当)となる。
【0051】一方、側方扉の開閉検知は、側方扉に設け
られたフォトインタラプタ72a、73aの隙間を遮蔽
する遮蔽板によりフォトインタラプタ72a、73aが
動作して行われ、扉が閉まりフォトインタラプタの間に
遮蔽板が入る(光が遮蔽される)と、その出力、すなわ
ちAND素子81の入力には高電圧(論理値として
「1」に相当)が入る。逆に、側方扉が開かれると、A
ND素子81の入力は低電圧(論理値として「0」に相
当)となる。
【0052】このように、各扉の開閉を検知した信号は
それぞれAND素子81に入力されて、このAND素子
81から扉開閉信号が出力され、すべての扉が閉まって
いれば、すなわちAND素子81の入力がすべて「1」
であれば、AND素子81の出力である扉開閉信号は高
電圧(論理値として「1」に相当)となる。逆に、いず
れかの扉が開かれると、AND素子81の出力は低電圧
(論理値として「0」に相当)となる。
【0053】AND素子81からの出力である扉開閉信
号は、CPU10の入力ポートdに入力される。CPU
10ではその入力値が低電圧(論理値として「0」に相
当)のとき、SSR11への出力信号を止めて、SSR
11をオフにしてコイル3への通電を遮断する。これに
よりいずれかの扉が開いた場合には、コイル3への通電
が遮断される。
【0054】実施の形態2 本実施の形態2は、前記実施の形態1において、定着適
正温度に達した後の定着ローラの温度調節をサーミスタ
の信号により行っているのと異なり、定着適正温度に達
した後の定着ローラの温度調節をサーミスタを用いずに
行うことを特徴とするものである。したがって、ここで
は、この特徴となる部分の構成や機能、動作についての
み説明し、前記実施の形態1と同様の構成や機能、動作
などについてはその説明を省略する。
【0055】図10は本実施の形態2における電気系の
構成を示す図面である。前述の実施の形態1と異なるの
は、サーミスタがない他、誘導コイル3への通電をスイ
ッチングしているSSR11の制御にPWM(パルスウ
ィドススモジュレーション)回路21を付加した点であ
る。
【0056】ここで用いているPWM21は、コイル電
流量検出信号により、V1が5〜3.5VであればSS
Rを制御し、3.5V以下になるとSSRをオフするこ
とによって定着ローラの温調を行うものである。なお、
本実施の形態ではV1の値が5〜3.5Vのときには、
定着ローラ5の温度が約20〜200℃のときであり、
200℃以上になるV1が3.5Vとなる。また、PW
M21にはCPU10からのPWM制御信号が入力され
ており、このPWM制御信号は前述の実施の形態1同様
に、扉開閉信号を受けて扉が開いている場合には、PW
M21自体の動作を止めるためのものである。すなわ
ち、扉が開いている場合には、CPU10からのPWM
制御信号がオフとなりPWM21では、コイル電流量検
出信号の電圧値にかかわらずSSRを制御する信号を発
しないようにしたものである。
【0057】これにより、サーミスタを用いることなく
定着適正温度に送達した後の温調制御時にも検知コイル
を利用することができる。もちろん、実施の形態1同様
にこの検知コイルを利用して昇温待ち時間の表示、通電
検知、故障診断および通電時における扉開時の通電遮断
などを行うことができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項ごとに以下のような効果を奏する。
【0059】請求項1記載の本発明は、誘導コイルに流
れる電流量を電流量検知手段により検知し、検知した電
流量が所定の値に達するまでは、この検知した電流量に
より誘導コイルへの通電を制御することとしたので、昇
温中においてはこの電流量検知手段により誘導コイルに
流れる電流量を検知して、サーミスタを用いた間接的な
温度検知と比較して遅延の少ない制御を行うことができ
るので、定着ローラの過昇温を防止することが可能とな
るまたコイルに実際に電流が流れているか否かを検出し
ているので、通電検知、自己診断、通電遮断なども同時
に検出することが可能となる。
【0060】請求項2記載の本発明は、誘導コイルに流
れる電流量を電流量検知手段により検知し、この検知し
た電流量により定着ローラの温度を推定して定着ローラ
温度を定着適正温度に維持するようにしたので、定着ロ
ーラの温度をに直接接するようなサーミスタなどの温度
検知手段が不要となり、タイムラグの少ない温度制御が
可能となる。
【0061】請求項3記載の本発明は、誘導コイルに流
れる電流量を電流量検知手段により検知し、この検知し
た電流量により定着ローラの温度を推定して、それを元
に定着温度到達時間予測手段により定着適正温度になる
までの時間を予測することとしたので、昇温中の待ち時
間を正確に知るとが可能となる。
【0062】請求項4記載の本発明は、誘導コイルに交
流を供給している配線上に、該配線に流れる電流を検知
する通電検知手段を設けたので、実際に誘導コイルに電
流が流れているか否かを知ることができる。
【0063】請求項5記載の本発明は、誘導コイルに交
流を供給している配線上に、該配線に流れる電流を検知
する通電検知手段を設け、この通電検知手段の信号と誘
導コイルへの電流の通電遮断を行うスイッチング手段を
制御している制御手段の信号とから、誘導コイルの故障
か、スイッチング手段の故障かを個別に診断する不良診
断手段を設けたので、故障箇所の特定が容易になりメン
テナンスがしやすくなる。
【0064】請求項6記載の本発明は、誘導コイルに交
流を供給している配線上に、該配線に流れる電流を検知
する通電検知手段と、定着装置が収納されている筐体の
扉が開いたかどうか検知する扉開閉検知手段と設け、実
際に誘導コイルに通電されているときに扉が開いたよう
なとき、誘導コイルへの通電を通電遮断手段により遮断
することとしたので、通電中に扉が開くことによる不測
の事態を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した誘導加熱定着装置の概略構
成を示す断面図である。
【図2】 上記誘導加熱定着装置の定着ローラ部分の構
成を示す概略図である。
【図3】 上記誘導加熱定着装置の電気系の構成を示す
ブロック図である。
【図4】 定着ローラの温度と誘導コイルに流れる電流
値との関係を示す図面である。
【図5】 上記誘導加熱定着装置に設けた検知コイルを
説明するための図面である。
【図6】 昇温時の残り時間の算出方法を説明するため
の図面である。
【図7】 操作パネルの一例を示す図面である。
【図8】 複写機本体の一例を示す斜視図である。
【図9】 上記誘導加熱定着装置における扉開閉検知の
ための回路構成の一例を示す図面である。
【図10】 本発明を適用した他の形態による誘導加熱
定着装置の電気系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…定着ローラ、 2…加圧ローラ、 3…誘導コイル、 5…コア、 10…CPU、 11…SSR、 12…配線、 21…PWM、 31…コンパレータ、 41…OR素子、 42…EX−NOR素子、 50…交流電源、 51…検知コイル、 52…ブリッジ整流回路、 53…平滑コンデンサ、 61…サーミスタ、 71a…リミットスイッチ、 72a,73a…フォトインタラプタ、 81…AND素子、 82…インバータ、 83…トランジスタ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ供給される交流の通電、遮
    断を行うスイッチング手段と、 該電源から前記誘導コイルへ流れる電流量を検知するた
    めの電流量検知手段と、 前記定着ローラの温度を検知する温度検知手段と、 前記電流量検知手段により検知された電流量が所定の値
    に達するまで、前記誘導コイルへ交流を通電するように
    前記スイッチング手段を制御し、前記電流検知手段によ
    り検知された電流量が所定の値に達した後、前記温度検
    知手段により検知される定着ローラの温度を元に、前記
    定着ローラの温度が予め決められた定着適正温度を維持
    するように、前記誘導コイルへの交流の通電、遮断を繰
    り返すように前記スイッチング手段を制御する制御手段
    と、を有することを特徴とする誘導加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ供給される交流の通電、遮
    断を行うスイッチング手段と、 該電源から前記誘導コイルへ流れる電流量を検知するた
    めの電流量検知手段と、 前記電流量検知手段により検知された電流量が所定の値
    に達するまで、前記誘導コイルへ交流を通電するように
    前記スイッチング手段を制御し、前記電流検知手段によ
    り検知された電流量が所定の値に達した後、前記スイッ
    チング手段によって行われるスイッチングが、一定間隔
    ごとに一定の長さの通電時間を確保するようにして、該
    通電時間の間に前記電流量検知手段により検知された電
    流量を元に前記定着ローラの温度を推定して、前記定着
    ローラの温度が予め決められた定着適正温度を維持する
    ように、前記誘導コイルへの交流の通電、遮断を繰り返
    すように前記スイッチング手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする誘導加熱定着装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ流れる電流量を検知するた
    めの電流量検知手段と、 前記電流量検知手段により検知された電流量から前記定
    着ローラの温度を推定する定着ローラ温度推定手段と、 該定着ローラ温度推定手段により推定された定着ローラ
    温度を元に、定着に適した温度に到達するまでの時間を
    予測する定着温度到達時間予測手段と、を有することを
    特徴とする誘導加熱定着装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ交流を供給する配線上に設
    けられ、該配線に電流が流れているかどうかを検知する
    通電検知手段と、を有することを特徴とする誘導加熱定
    着装置。
  5. 【請求項5】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ供給される交流の通電、遮
    断を行うスイッチング手段と、 該スイッチング手段を制御し、前記定着ローラの温度を
    調節する制御手段と、前記電源から前記誘導コイルへ交
    流を供給する配線上に設けられ、該配線に電流が流れて
    いるかどうかを検知する通電検知手段と、 該通電検知手段からの信号と前記制御手段が前記スイッ
    チング手段を制御する制御信号とから、前記誘導コイル
    および前記スイッチング手段の良不良をそれぞれ個別に
    診断する診断手段と、を有することを特徴とする誘導加
    熱定着装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体上に形成されたトナー像を該記
    録媒体へ定着する定着装置であって、 導電性部材で形成された円筒形状の定着ローラと、 該定着ローラ内部を通り、閉磁路を形成するためのコア
    と、 該コアに巻装された誘導コイルと、 該誘導コイルに交流を流すための電源と、 該電源から前記誘導コイルへ交流を供給する配線上に設
    けられ、該配線に電流が流れているかどうかを検知する
    通電検知手段と、 この定着装置をその内部に収容した筐体に設けられてい
    る扉の開閉を検知する扉開閉検知手段と、 前記通電検知手段からの信号および前記扉開閉検知手段
    からの信号から、前記誘導コイルへの通電中に前記扉が
    開けられたことを検知して、前記誘導コイルへの通電を
    遮断する通電遮断手段と、を有することを特徴とする誘
    導加熱定着装置。
JP24449896A 1996-09-17 1996-09-17 誘導加熱定着装置 Expired - Fee Related JP3493448B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24449896A JP3493448B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 誘導加熱定着装置
US08/931,160 US5911094A (en) 1996-09-17 1997-09-16 Fixing device and image forming apparatuse using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24449896A JP3493448B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 誘導加熱定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1091018A true JPH1091018A (ja) 1998-04-10
JP3493448B2 JP3493448B2 (ja) 2004-02-03

Family

ID=17119572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24449896A Expired - Fee Related JP3493448B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 誘導加熱定着装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5911094A (ja)
JP (1) JP3493448B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004074944A1 (ja) * 2003-02-20 2004-09-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 加熱定着装置
JP2008015431A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Canon Inc 定着装置
JP2009271304A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および加熱制御方法
JP2010286588A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Canon Inc 画像形成装置
KR101058006B1 (ko) * 2004-04-26 2011-08-19 삼성전자주식회사 정착기의 온도 제어 장치

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6725010B1 (en) * 1999-05-10 2004-04-20 Xerox Corporation Fusing apparatus having an induction heated fuser roller
US6122477A (en) * 1999-05-10 2000-09-19 Xerox Corporation Induction heated fusing apparatus having a dual function transformer assembly
WO2001048558A1 (fr) 1999-12-28 2001-07-05 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Appareil de formation d'image comportant un dispositif pour fixer du revelateur sur un support d'enregistrement par chauffage par induction d'un rouleau chauffant
US6321046B1 (en) * 1999-12-28 2001-11-20 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Induction heating fixing device having a central processing unit, and image forming apparatus using the fixing device
JP2002056960A (ja) * 2000-08-08 2002-02-22 Canon Inc 加熱装置及び画像形成装置
CN100398348C (zh) * 2002-08-12 2008-07-02 株式会社普利司通 判断漏气保用轮胎的剩余寿命和寿命终点的方法和设备
US6829451B2 (en) * 2003-03-20 2004-12-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus having an electrical connection mechanism for interrupting power to a magnetic field generating unit driving mechanism
JP4194540B2 (ja) * 2004-07-27 2008-12-10 キヤノン株式会社 画像形成装置
US7205513B2 (en) * 2005-06-27 2007-04-17 Xerox Corporation Induction heated fuser and fixing members
CN102652459B (zh) 2009-12-14 2014-09-24 新日铁住金株式会社 感应加热装置的控制装置、感应加热系统及感应加热装置的控制方法
US10795300B2 (en) * 2019-01-07 2020-10-06 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58129271A (ja) * 1982-01-29 1983-08-02 Ricoh Co Ltd ヒ−タ−断線検知制御装置
KR890001600Y1 (ko) * 1986-04-23 1989-04-06 주식회사금성사 고주파 유도가열장치용 전력제어장치
JPH075498Y2 (ja) * 1987-10-19 1995-02-08 株式会社リコー 画像形成装置の待機時間表示装置
JPH07287471A (ja) * 1994-04-14 1995-10-31 Ricoh Co Ltd 定着ローラ及び定着装置
US5752150A (en) * 1995-09-04 1998-05-12 Minolta Co., Ltd. Heating apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004074944A1 (ja) * 2003-02-20 2004-09-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 加熱定着装置
KR101058006B1 (ko) * 2004-04-26 2011-08-19 삼성전자주식회사 정착기의 온도 제어 장치
JP2008015431A (ja) * 2006-07-10 2008-01-24 Canon Inc 定着装置
JP2009271304A (ja) * 2008-05-07 2009-11-19 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および加熱制御方法
JP2010286588A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Canon Inc 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3493448B2 (ja) 2004-02-03
US5911094A (en) 1999-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3493448B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP4035146B2 (ja) 加熱定着装置及びその制御方法
JP5709506B2 (ja) 画像形成装置
US20120148273A1 (en) Image forming apparatus
JP2010134035A (ja) 像加熱装置
JP4136210B2 (ja) 加熱装置及び画像形成装置
US6346800B1 (en) Power supply device and fixing device operating with the power supply device
KR20040063476A (ko) 화상형성 장치의 정착기의 온도제어 방법
JP3496485B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP5110907B2 (ja) 画像形成装置
US20070166067A1 (en) Fixing device
JP3376785B2 (ja) 誘導加熱定着装置
JP2007212868A (ja) 画像形成装置
JP2003295644A (ja) 画像形成装置
JP2010122360A (ja) 定着制御装置及び画像形成装置
JP2003295679A (ja) 画像形成装置
JP2008065033A (ja) 電源装置および画像形成装置
JP2004171013A (ja) 定着装置
JP4944417B2 (ja) 画像形成装置
JP4903321B2 (ja) ヒータ駆動装置、定着装置及び画像形成装置
JP2003347032A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JPH09197854A (ja) 誘導加熱定着装置
JP3647240B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2001331060A (ja) 定着装置及び定着方法
JP2005049390A (ja) 定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031007

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees