JPH1088626A - 2ピースブーム型作業機の操作駆動装置 - Google Patents

2ピースブーム型作業機の操作駆動装置

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Publication number
JPH1088626A
JPH1088626A JP24493696A JP24493696A JPH1088626A JP H1088626 A JPH1088626 A JP H1088626A JP 24493696 A JP24493696 A JP 24493696A JP 24493696 A JP24493696 A JP 24493696A JP H1088626 A JPH1088626 A JP H1088626A
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JP
Japan
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boom
command value
rotation angle
working machine
piece
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Application number
JP24493696A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Sonoda
光夫 園田
Morio Oshina
守雄 大科
Eiji Egawa
栄治 江川
Junji Tsumura
淳二 津村
Yusuke Kajita
勇輔 梶田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】上方の障害物を回避する動作ができ、かつ通常
の2ピースブーム型作業機としての操作もできる2ピー
スブーム型作業機の操作駆動装置を提供する。 【解決手段】操作ペダル12の操作量に応じ第2ブーム
シリンダ8用の第1速度指令値V2aを求める第2ブーム
信号変換器16と、第1演算装置50で第1ブーム3の
回転角速度にゲインG=−1を乗じて求めた第2ブーム
4の目標回転角速度dθ2iから第2ブームシリンダ8用
の第2速度指令値V2bを求める第2演算装置51と、第
1速度指令値V2a又は第2速度指令値V2bを選択するス
イッチ30が設けられており、スイッチ30が操作され
ないと第1速度指令値V2aが選択され操作ペダル12の
操作量に応じて第2ブーム4が回動し、スイッチ30が
操作されると第2速度指令値V2bが選択され第1ブーム
3と第2ブーム4とが平行リンクを構成しているかのよ
うに第2ブーム4が回動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2ピースブームを
含む多関節型のフロント作業装置を備えた2ピースブー
ム型作業機に係わり、特に上方の障害物を回避する場合
の第2ブームの操作を容易にする2ピースブーム型作業
機の操作駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に油圧ショベルはフロント作業装置
として、ブーム、アーム、バケット、旋回という4つの
作業部材を有している。これらの作業部材はそれぞれの
アクチュエータにより駆動され、これらのアクチュエー
タは操作レバーを動かすことによって操作される。
【0003】ところで、1本のレバーは前後方向および
左右方向に動かすことができ、同時に2つのアクチュエ
ータを操作できるようになっている。このため、油圧シ
ョベルにおいてはフロント作業装置の3つのアクチュエ
ータと旋回モータの4つのアクチュエータを操作するた
めに2本の操作レバーを備えている。これらを手で操作
することにより、4つのアクチュエータを同時に操作す
ることができる。
【0004】また、走行を行うために右側および左側の
走行装置を駆動する2つのアクチュエータも有してい
る。これらを操作するためにも2本の操作レバーを備え
ており、これらを両手で操作するようになっている。し
かし、前述のようにフロントアクチュエータを操作して
いる場合は両手がふさがっているため、走行装置用のレ
バー操作を行うことができない。そのために、走行装置
用の操作レバーにはペダルが併設されており、両足で2
つの走行装置を操作できるようになっている。このよう
にして、油圧ショベルにおいては、両手・両足を使うこ
とによって、同時に6つのアクチュエータを操作して作
業を行うことができる。
【0005】ところで、近年油圧ショベルの用途がさら
に拡大し、作業範囲の拡大等により一層の作業性向上を
求める声が強くなってきている。そのための新たなフロ
ント構造を備えた作業機械として、従来のブームを第1
ブームと第2ブームに分割し、第2ブームを第1ブーム
に対して回動可能に取り付け、この第2ブームを動かす
ことによって作業範囲を拡大できるようにした2ピース
ブーム型の油圧ショベルがある。この油圧ショベルで
は、第2ブームのアクチュエータを操作するための操作
装置が必要である。しかし、第2ブーム用に新たに操作
装置を設けた場合、オペレータは合計7つのアクチュエ
ータを5個の操作装置で操作することになる。前述のよ
うにオペレータの両手・両足は従来の6つのアクチュエ
ータを操作するためにふさがっている。そのため、この
第2ブームを操作するためにはどれか他のアクチュエー
タの操作を止め、それにより空いた手もしくは足でその
操作装置を操作しなければならない。
【0006】例えば、第2ブーム用に操作装置として操
作レバーを採用した場合、この第2ブームを操作するた
めに、他の1本の操作レバーによる操作を止めることに
なり、このため2つのアクチュエータが操作できなくな
る。これにより、フロント作業装置の複合動作が不可能
となり、その作業能率が大幅に減少する。そのため、通
常の2ピースブーム型油圧ショベルでは、第2ブーム用
の操作装置としてはペダルが採用されている。
【0007】ここで、操作レバー及びペダルによる入力
とは、中立からフル位置までメータリングを有し、アク
チュエータ(作業部材)の速度制御を可能とするもので
ある。
【0008】また、特開平6−313322公報に記載
のように、第1ブームと第2ブームが平行リンクをなす
ように構成することにより、第1ブームの動きに応じて
第2ブームが平行リンク的に動き、第1ブームが上がる
と第2ブームが下がるようにして上方の障害物を回避す
るものがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、地下
空間やトンネル内等の現場で油圧ショベルが使用される
ようになってきており、こういった狭小な場所では、フ
ロント作業装置の操作時にフロント作業装置が周囲に当
たらないように操作しなければならない。特に、第1ブ
ームを上げ方向に操作するときは、先端の作業装置(例
えばバケット)が上方の障害物に当たらないように、他
のアクチュエータ(2ピースブーム型では第2ブームや
アーム)を下げ方向に操作しなければならない。
【0010】また、このようにブームを上げ方向に操作
している時に他のアクチュエータを下げ方向に操作しな
ければならないのは、市街地の作業等で電線等があった
り、家の塀がある場合も同様である。
【0011】このように上方の障害物を回避する場合、
通常の油圧ショベルでは、オペレータは両手の2本の操
作レバーを使ってブームとアームを動かすだけで事足り
るが、通常の2ピースブーム型油圧ショベルにおいて
は、アームだけではなく第2ブームをも同時操作しなけ
ればならない状況もあり得る。このとき、通常の2ピー
スブーム型油圧ショベルにおいては、第2ブーム用の操
作装置として、前述のように一般にペダルが採用されて
いるため、片足のペダルを使った3複合の同時操作を強
いられることになる。
【0012】しかし、足による操作では、例えばバケッ
ト内の土砂がこぼれないように第2ブームを操作するな
どの複雑な操作は困難であり、オペレータに相当の熟練
を必要とする。また、その時のオペレータへの負荷も大
きなものとなる。
【0013】また、上記の特開平6−313322号記
載の2ピースブーム型作業機の操作駆動装置において
は、上述の通り上方の障害物を回避する動作は容易にで
きるが、常に第1ブームの動きに応じて第2ブームが平
行リンク的に動くため、例えば、第1ブームを下げたと
きに第2ブームが上がってしまい、通常の2ピースブー
ム型油圧ショベルに比べ下方の掘削深さが小さくなり、
掘削作業には不向きである。このように第1ブームと第
2ブームが平行リンクをなすように構成された2ピース
ブーム型油圧ショベルにおいては、通常の2ピースブー
ム型油圧ショベルのような広い作業範囲が得られず、汎
用作業ができないという問題があった。
【0014】本発明の目的は、上方の障害物を回避する
動作ができ、かつ通常の2ピースブーム型作業機として
の操作もできる2ピースブーム型作業機の操作駆動装置
を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、上記目的を達成するために、上部旋回
体に回動可能に取り付けられた第1ブーム、この第1ブ
ームに回動可能に取り付けられた第2ブーム、この第2
ブームに回動可能に取り付けられたアームを含む多関節
型のフロント作業装置と、前記第2ブームを操作するた
めの第2ブーム操作装置と、前記第2ブームを俯仰動す
るよう駆動する第2ブーム駆動装置と、前記第2ブーム
操作装置の操作量に応じて前記第2ブーム駆動装置用の
第1指令値を求める第1指令値演算手段とを有する2ピ
ースブーム型作業機の操作駆動装置において、前記第1
ブームの回動角と前記第2ブームの回動角との和が一定
になるように前記第1ブームの回動角に応じて前記第2
ブーム駆動装置用の第2指令値を求める第2指令値演算
手段と、前記第1指令値と前記第2指令値のうちいずれ
か一方を選択し、この選択した指令値に基づいて前記第
2ブーム駆動装置に駆動信号を出力する信号選択手段と
を備えるものとする。
【0016】以上のように構成した本発明においては、
信号選択手段により第2指令値演算手段で求めた第2指
令値を選択すると、第1ブームの回動角と第2ブームの
回動角との和が一定となるよう第2ブームが制御される
ので、第1ブームと第2ブームが平行リンクを構成して
いるかのように第2ブームが回動する。このため、第2
ブームの上方に障害物があっても、第2ブームが自動的
に下げ方向に回動し、第2ブームの上昇を抑えて上方の
障害物との衝突を回避できる。一方、信号選択手段によ
り第1指令値演算手段で求めた第1指令値を選択する
と、第2ブーム操作装置の操作量に応じて第2ブームが
回動するので、通常の2ピースブーム型作業機としての
操作が可能となる。
【0017】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記第1ブームの回転角速度を検出する速度検出装置を
更に備え、前記第2指令値演算手段は、前記速度検出装
置により検出された前記第1ブームの回転角速度に−1
を乗じて前記第2ブームの回転角速度を求める第1演算
装置と、この求めた前記第2ブームの回転角速度から前
記第2指令値を求める第2演算装置とを含むものとす
る。
【0018】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記第1ブームの回動角を検出する第1位置検出
装置と、前記第2ブームの回動角を検出する第2位置検
出装置とを更に備え、前記第2指令値演算手段は、前記
信号選択手段で前記第2指令値を選択した瞬間における
前記第1位置検出装置で検出された前記第1ブームの回
動角とその瞬間における前記第2位置検出装置で検出さ
れた前記第2ブームの回動角との和である基準値を記憶
しておく記憶装置と、この記憶装置に記憶されている基
準値から前記第1位置検出装置により検出される前記第
1ブームの回動角を引いて前記第2ブームの回動角を求
め、この求めた前記第2ブームの回動角から前記第2指
令値を求める演算装置とを含むものとする。
【0019】(4)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記フロント作業装置を操作する操作レバー群を
更に備え、前記信号選択手段は、前記操作レバー群のう
ちの選択された操作レバーのノブ部に設けられ、オペレ
ータの操作により切り換えられるスイッチを含むものと
する。
【0020】(5)上記(4)において、好ましくは、
前記スイッチが設けられる操作レバーは、前記第1ブー
ムを操作する操作レバーである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。まず、本発明の第1の実施形態を図1
〜図3により説明する。
【0022】図1において、1は2ピースブーム型作業
機のフロント作業装置であり、フロント作業装置1は、
上部旋回体2に回動可能に取り付けられた第1ブーム3
と、この第1ブーム3に回動可能に取り付けられた第2
ブーム4と、この第2ブーム4に回動可能に取り付けら
れたアーム5と、このアーム5に回動可能に取り付けら
れた作業装置、例えばバケット6とで構成され、第1ブ
ーム3、第2ブーム4、アーム5、バケット6はそれぞ
れ、第1ブームシリンダ7、第2ブームシリンダ8、ア
ームシリンダ9、バケットシリンダ10により駆動され
る。
【0023】また、第1ブームシリンダ7に対しては、
油圧ポンプ21から第1ブームシリンダ7に供給される
圧油の流量と流れ方向を切り換え制御する方向切換弁1
9が設けられ、同様に、第2ブームシリンダ8に対して
は、油圧ポンプ21から第2ブームシリンダ8に供給さ
れる圧油の流量と流れ方向を切り換え制御する方向切換
弁20が設けられている。ここで、第1ブームシリンダ
7と方向切換弁19は、第1ブーム3を俯仰動するよう
駆動する第1ブーム駆動装置を構成しており、第2ブー
ムシリンダ8と方向切換弁20は、第2ブーム4を俯仰
動するよう駆動する第2ブーム駆動装置を構成してい
る。
【0024】更に、第1ブーム3の操作系として、操作
レバー11と、操作レバー11の操作量L1を検出する
ポテンショメータ13と、ポテンショメータ13により
検出された操作レバー11の操作量L1に応じて第1ブ
ームシリンダ7用の速度指令値V1iを求める第1ブーム
信号変換器15と、第1ブーム信号変換器15で求めら
れた速度指令値V1iに応じた方向切換弁19の駆動信号
(電流値)を求める第1ブームバルブ駆動装置17とが
設けられている。
【0025】方向切換弁19は、第1ブームバルブ駆動
装置17からの駆動信号により切り換わり、第1ブーム
シリンダ7を速度指令値V1iに応じた速度で伸縮し第1
ブーム3を回動する。つまり、オペレータは操作レバー
11を操作することによって第1ブーム3を自由に回動
することができる。
【0026】また、第2ブーム4の操作系として、操作
ペダル12と、操作ペダル12の操作量L2を検出する
ポテンショメータ14と、ポテンショメータ14により
検出された操作ペダル12の操作量L2に応じて第2ブ
ームシリンダ8用の第1速度指令値V2aを求める第1指
令値演算手段である第2ブーム信号変換器16と、第1
ブーム3のリングピン位置に取り付けられ、第1ブーム
3の回転角速度dθ1を検出するエンコーダ40と、第
2ブーム4のリングピン位置に取り付けられ、第2ブー
ム4の回動角θ2を検出するポテンショメータ41と、
エンコーダ40により検出された第1ブーム3の回転角
速度dθ1にゲインG(G=−1)を乗じて第2ブーム
4の目標回転角速度dθ2iを求める第1演算装置50
と、第1演算装置50により求められた第2ブーム4の
目標回転角速度dθ2iとポテンショメータ41で検出さ
れた回動前の第2ブーム4の回動角θ2から、第2ブー
ム4の回転角速度が目標回転角速度dθ2iとなるように
第2ブームシリンダ8用の第2速度指令値V2bを求める
第2演算装置51と、第2ブーム信号変換器16により
求められた第1速度指令値V2aと第2演算装置51によ
り求められた第2速度指令値V2bのうちいずれか一方を
選択するスイッチ30と、スイッチ30で選択された速
度指令値V2iに応じた方向切換弁20の駆動信号(電流
値)を求める第2ブームバルブ駆動装置18とが設けら
れている。ここで、スイッチ30と第2ブームバルブ駆
動装置18は、第1速度指令値V2aと第2速度指令値V
2bのうちいずれか一方を選択し、この選択した指令値に
基づいて第2ブーム駆動装置に駆動信号を出力する信号
選択手段を構成する。
【0027】方向切換弁20は、第2ブームバルブ駆動
装置18からの駆動信号により切り換わり、第2ブーム
シリンダ8を速度指令値V2iに応じた速度で伸縮し第2
ブーム4を回動する。
【0028】スイッチ30は、操作レバー11のノブ部
11aに設けられており、オペレータの指で操作可能な
押しボタン30aと、押しボタン30aの操作により第
1速度指令値V2a又は第2速度指令値V2bのいずれか一
方の速度指令値V2iを第2ブームバルブ駆動装置18へ
出力するように切り換える切換回路30bとを有してお
り、押しボタン30aが押されないと、切換回路30b
により第1速度指令値V2aが選択されて速度指令値V2i
として第2ブームバルブ駆動装置18へ出力され、押し
ボタン30aが押されると、切換回路30bにより第2
速度指令値V2bが選択されて速度指令値V2iとして第2
ブームバルブ駆動装置18へ出力される。
【0029】すなわち、スイッチ30が操作されないと
きは、操作ペダル12の操作量L2に応じて第2ブーム
4が回動するが、スイッチ30が操作されると、第2ブ
ーム4の回転角速度dθ2は第1ブーム3の回転角速度
dθ1にゲインG(G=−1)を乗じた値となるため、
第1ブーム3が回動すると、以下に説明するように第1
ブーム3と第2ブーム4とが平行リンクを構成している
かのように第2ブーム4が回動する。
【0030】以下、第2ブーム4の回転角速度dθ2が
第1ブーム3の回転角速度dθ1にゲインG(G=−
1)を乗じた値となると、第1ブーム3と第2ブーム4
とが平行リンクを構成しているかのように第2ブーム4
が回動することについて、図2を用いて説明する。
【0031】図2は第1ブーム3と第2ブーム4とが平
行リンクを構成してるかのように回動した場合の模式図
である。ここで、回動前の第1ブーム3の回動角をθ1
とし、回動後の第1ブーム3の回動角をθ1′とし、回
動前の第2ブーム4の回動角をθ2とし、回動後の第2
ブーム4の回動角をθ2′とする。
【0032】第1ブーム3と第2ブーム4とが平行リン
クを構成してるかのように回動するためには、平行リン
クにおいて、回動前における隣り合う内角AとBとの和
及び回動後における隣り合う内角の和A′とB′との和
が共に180(deg)であることが必要であるため、
以下の関係式が成り立つ。 A+B=(θ1−a)+θ2=180(deg) (1) A′+B′=(θ1′−a)+θ2′=180(deg) (2) ここで、aは水平面に対する第2ブーム4の角度であ
る。式(1),(2)により、 (θ1−a)+θ2=(θ1′−a)+θ2′ つまり θ1+θ2=θ1′+θ2′ (3) が成り立ち、これを整理すると、 θ1−θ1′=−(θ2−θ2′) となり、θ1−θ1′は第1ブーム3の回動角の変化量で
あり、θ2−θ2′は第1ブーム3の回動角の変化量であ
り、これらをそれぞれ時間で微分すると第1ブーム3の
回転角速度dθ1と第2ブーム4の回転角速度dθ2とな
り、 dθ1=−dθ2 (4) の関係が成り立つ。以上により、第1ブーム3と第2ブ
ーム4とが平行リンクを構成してるかのように回動する
ためには、式(3)から第1ブーム3の回動角と第2ブ
ーム4の回動角との和が回動前後で同じになること、つ
まり第1ブーム3の回動角と第2ブーム4の回動角との
和が常に一定であることが必要であり、この結果、式
(4)から、第2ブーム4の目標回転角速度dθ2iは、
第1ブーム3の回転角速度dθ1にゲインG=−1を乗
じた値であることが必要である。
【0033】第2演算装置51は、第1演算装置50に
より求められた第2ブーム4の目標回転角速度dθ2i
と、ポテンショメータ41により検出された回動前の第
2ブーム4の回動角θ2とにより、以下に示すように第
2ブームシリンダ8用の第2速度指令値V2bを演算す
る。
【0034】図3に示すような長さAの第1ブーム3と
長さSの第2ブームシリンダ8で構成される3角形を考
え、第2ブームシリンダ8の対角をCとすると、 S2=A2+B2−2ABcosC の関係が成り立ち、よって cosC=(A2+B2−S2)/2AB 微分して −sinθ・dC=(A2+B2−2S・dS)/2AB よって dC=−(A2+B2−2S・dS)/2AB・sinC (5) ここで、図3により、 C+θ2+ψ=360(deg) ψ:部材の構造で決まる一定角度 であるから、 dC=−dθ2i sinC=sin(360−θ2−ψ)=−sin(θ2
+ψ) cosC=cos(360−θ2−ψ)=cos(θ2+
ψ) となり、dSは第2ブームシリンダ8用の第2速度指令
値V2bであるから、式(5)は、 dθ2i=−(A2+B2−2S)V2b/2ABsin(θ
2+ψ) になり、故に V2b=−(2ABsin(θ2+ψ))dθ2i/(A2
2−2S) よって V2b=−(2ABsin(θ2+ψ))dθ2i/ (A2+B2−2(A2+B2−2ABcos(θ2+ψ)1/2)(6) となり、これにより、第2ブーム4の目標回転角速度d
θ2iと回動前の第2ブーム4の回動角θ2から必要な第
2ブームシリンダ8用の速度指令値V2bを算出すること
ができる。
【0035】以上のように構成した本実施形態によれ
ば、オペレータにより押しボタン30aが押され、スイ
ッチ30が操作されると、第2ブーム4の回転角速度d
θ2は第1ブーム3の回転角速度dθ1に−1を乗じた値
となるので、第1ブーム3の回動角と第2ブーム4の回
動角との和が一定となり、第1ブーム3と第2ブーム4
が平行リンクを構成しているかのように第2ブーム4が
回動する。このため、第2ブーム4の上方に障害物があ
っても、第2ブーム4が自動的に下げ方向に回動し、第
2ブーム4の上昇を抑えて上方の障害物との衝突を回避
できる。一方、オペレータにより押しボタン30aが押
されず、スイッチ30が操作されないときには、操作ペ
ダル12の操作量L2に応じて第2ブーム4が回動する
ので、通常の2ピースブーム型作業機としての操作が可
能となる。
【0036】なお、本実施形態においては、第2ブーム
4を駆動するためのアクチュエータとして第2ブームシ
リンダ8を用いたが、代わりにロータリーアクチュエー
タを用いてもよく、この場合は第1演算装置50で求め
た目標回転角速度dθ2iを直接アクチュエータへの指令
値とすることができる。
【0037】また、本実施形態においては、エンコーダ
40を用いて直接第1ブーム3の回転角速度を検出した
が、ポテンショメータで第1ブーム3の回動角を検出
し、それを微分して第1ブーム3の回転角速度を検出し
てもよい。
【0038】次に、本発明の第2の実施形態を図4によ
り説明する。図中、図1に示すものと同等の部材には同
じ符号を付し、説明を省略する。
【0039】図4において、本実施形態は、図1に示す
第1の実施形態に対して、エンコーダ40の代わりに第
1ブーム3の回動角θ1を検出するポテンショメータ4
2が設けられ、第1演算装置50と第2演算装置51の
代わりに、以下に説明する記憶装置52と演算装置53
とが設けられている。
【0040】記憶装置52は、ポテンショメータ42に
より検出された第1ブーム3の回動角θ1とポテンショ
メータ41により検出された第2ブーム4の回動角θ2
とを加算する加算部52Aと、スイッチ31が操作され
た瞬間における加算部52Aからの出力値である基準値
θ1+2を記憶しておく記憶部52Bとで構成される。
【0041】演算装置53は、記憶装置52に記憶され
ている基準値θ1+2からポテンショメータ42で検出さ
れる第1ブーム3の回動角θ1を引いて第2ブーム4の
目標回動角θ2iを求める減算部53Aと、減算部53A
で求められた第2ブーム4の目標回動角θ2iとポテンシ
ョメータ41で検出された回動前の第2ブーム4の回動
角θ2から、回動後の第2ブーム4の回動角θ2が目標回
動角θ2iとなるように、第1の実施形態で説明した式
(6)を変形した式を用いて第2ブームシリンダ8用の
第2速度指令値V2bを求める演算部53Bとで構成され
る。
【0042】スイッチ31は、第1の実施形態と同様に
操作レバー11のノブ部11bに設けられており、オペ
レータの指で操作可能な押しボタン31aと、押しボタ
ン31aの操作により、記憶装置52の基準値をリセッ
トし、第1速度指令値V2a又は第2速度指令値V2bのい
ずれか一方の速度指令値V2iを第2ブームバルブ駆動装
置18へ出力するように切り換える切換回路31bとを
有しており、オペレータにより押しボタン31aが押さ
れないと、切換回路31bにより第1速度指令値V2aが
選択されて速度指令値V2iとして第2ブームバルブ駆動
装置18へ出力され、オペレータにより押しボタン31
aが押されると、切換回路31bにより記憶装置52の
基準値がリセットされ、第2速度指令値V2bが選択され
て速度指令値V2iとして第2ブームバルブ駆動装置18
へ出力される。
【0043】すなわち、スイッチ31が操作されないと
きは、操作ペダル12の操作量L2に応じて第2ブーム
4が回動し、スイッチ31が操作されると、第1ブーム
3の回動角と第2ブーム4の回動角との和が一定となる
ため、第1の実施形態で述べたように第1ブーム3と第
2ブーム4とが平行リンクを構成しているかのように第
2ブーム4が回動する。
【0044】したがって、本実施形態においても、第1
の実施形態と同様な効果が得られる
【0045】。
【発明の効果】本発明によれば、2ピースブーム型作業
機において、上方の障害物を回避する動作ができ、かつ
通常の2ピースブーム型作業機としての操作も行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による2ピースブーム
型作業機の操作駆動装置を示す図である。
【図2】第1ブーム3と第2ブーム4とが平行リンクを
構成しているかのように動作した場合の模式図である。
【図3】第1ブーム3と第2ブーム4とで構成される3
角形における各辺の長さ、角度を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による2ピースブーム
型作業機の操作駆動装置を示す図である。
【符号の説明】
1 フロント作業装置 2 上部旋回体 3 第1ブーム 4 第2ブーム 5 アーム 6 バケット 7 第1ブームシリンダ 8 第2ブームシリンダ 9 アームシリンダ 10 バケットシリンダ 11 操作レバー 11a ノブ部 12 操作ペダル 13,14 ポテンショメータ 15 第1ブーム信号変換器 16 第2ブーム信号変換器 17 第1ブームバルブ駆動装置 18 第2ブームバルブ駆動装置 19,20 方向切換弁 21 油圧ポンプ 30,31 スイッチ 30a,31a 押しボタン 30b,31b 切換回路 40 エンコーダ 41,42 ポテンショメータ 50 第1演算装置 51 第2演算装置 52 記憶装置 52A 加算部 52B 記憶部 53 演算装置 53A 減算部 53B 演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津村 淳二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 梶田 勇輔 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部旋回体に回動可能に取り付けられた
    第1ブーム、この第1ブームに回動可能に取り付けられ
    た第2ブーム、この第2ブームに回動可能に取り付けら
    れたアームを含む多関節型のフロント作業装置と、前記
    第2ブームを操作するための第2ブーム操作装置と、前
    記第2ブームを俯仰動するよう駆動する第2ブーム駆動
    装置と、前記第2ブーム操作装置の操作量に応じて前記
    第2ブーム駆動装置用の第1指令値を求める第1指令値
    演算手段とを有する2ピースブーム型作業機の操作駆動
    装置において、 前記第1ブームの回動角と前記第2ブームの回動角との
    和が一定になるように前記第1ブームの回動角に応じて
    前記第2ブーム駆動装置用の第2指令値を求める第2指
    令値演算手段と、前記第1指令値と前記第2指令値のう
    ちいずれか一方を選択し、この選択した指令値に基づい
    て前記第2ブーム駆動装置に駆動信号を出力する信号選
    択手段とを備えることを特徴とする2ピースブーム型作
    業機の操作駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の2ピースブーム型作業機
    の操作駆動装置において、前記第1ブームの回転角速度
    を検出する速度検出装置を更に備え、前記第2指令値演
    算手段は、前記速度検出装置により検出された前記第1
    ブームの回転角速度に−1を乗じて前記第2ブームの回
    転角速度を求める第1演算装置と、この求めた前記第2
    ブームの回転角速度から前記第2指令値を求める第2演
    算装置とを含むことを特徴とする2ピースブーム型作業
    機の操作駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の2ピースブーム型作業機
    の操作駆動装置において、前記第1ブームの回動角を検
    出する第1位置検出装置と、前記第2ブームの回動角を
    検出する第2位置検出装置とを更に備え、前記第2指令
    値演算手段は、前記信号選択手段で前記第2指令値を選
    択した瞬間における前記第1位置検出装置で検出された
    前記第1ブームの回動角とその瞬間における前記第2位
    置検出装置で検出された前記第2ブームの回動角との和
    である基準値を記憶しておく記憶装置と、この記憶装置
    に記憶されている基準値から前記第1位置検出装置によ
    り検出される前記第1ブームの回動角を引いて前記第2
    ブームの回動角を求め、この求めた前記第2ブームの回
    動角から前記第2指令値を求める演算装置とを含むこと
    を特徴とする2ピースブーム型作業機の操作駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の2ピースブーム型作業機
    の操作駆動装置において、前記フロント作業装置を操作
    する操作レバー群を更に備え、前記信号選択手段は、前
    記操作レバー群のうちの選択された操作レバーのノブ部
    に設けられ、オペレータの操作により切り換えられるス
    イッチを含むことを特徴とする2ピースブーム型作業機
    の操作駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の2ピースブーム型作業機
    の操作駆動装置において、前記スイッチが設けられる操
    作レバーは、前記第1ブームを操作する操作レバーであ
    ることを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作駆動
    装置。
JP24493696A 1996-09-17 1996-09-17 2ピースブーム型作業機の操作駆動装置 Pending JPH1088626A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406278B1 (ko) * 2000-12-27 2003-11-17 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 건설기계용 유압회로
JP2012097544A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の操作制御装置
JP2022063943A (ja) * 2020-10-13 2022-04-25 株式会社竹内製作所 作業用車両

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