JP3681527B2 - 2ピースブーム型作業機の操作制御装置 - Google Patents

2ピースブーム型作業機の操作制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2ピースブームを含む多関節型のフロント作業装置を備えた2ピースブーム型作業機に係わり、特にフロント作業装置の姿勢の変更を容易にする2ピースブーム型作業機の操作制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に油圧ショベルはフロント作業機として、ブーム、アーム、バケット、旋回という4つの作業部材を有している。これらの作業部材はそれぞれのアクチュエータにより駆動され、これらのアクチュエータは操作レバーを動かすことによって操作される。
【0003】
ところで、1本のレバーは前後方向及び左右方向に動かすことができ、同時に2つのアクチュエータを操作できるようになっている。このため、油圧ショベルにおいてはフロント作業機の3つのアクチュエータと旋回モータの合計4つのアクチュエータを操作するために2本の操作レバーを備えている。これらを手で操作することにより、4つのアクチュエータを同時に操作することができる。
【0004】
また、走行を行うために右側及び左側の走行装置を駆動する2つのアクチュエータも有している。これらを操作するためにも2本の操作レバーを備えており、これらを両手で操作するようになっている。しかし、前述のようにフロントアクチュエータを操作している場合は両手がふさがっているため、走行装置用のレバー操作を行うことができない。このために、走行装置用の操作レバーについてはペダルが併設されており、両足でも2つの走行装置を操作できるようになっている。このようにして、油圧ショベルにおいては、両手・両足を使うことにより同時に6つのアクチュエータを操作して作業を行うことができる。
【0005】
ところで、近年油圧ショベルの用途がさらに拡大し、作業範囲の拡大等により一層の作業性向上を求める声が強くなってきている。そのための新たなフロント構造を備えた作業機械として2ピースブーム型の油圧ショベルがある。これは、例えば実開昭62−172752公報に示すように、ブームを第1ブームと第2ブームに分割し、第2ブームを第1ブームに対して上下方向に回動可能に取り付け、この第2ブームを動かし、第1ブームに対する第2ブームの取り付け角度を変更することにより作業範囲を拡大できるようにしたものである。
【0006】
この2ピースブーム型の油圧ショベルでは、第2ブームのアクチュエータを操作するための新たな操作装置が必要となる。しかし、第2ブーム用に新たに操作装置を設けた場合、オペレータは合計7つのアクチュエータを5個の操作装置で操作することになる。前述のようにオペレータの両手・両足は従来の6つのアクチュエータを操作するためにふさがっている。このため、この第2ブームのアクチュエータを操作するためにはどれか他のアクチュエータの操作を止め、それにより空いた手もしくは足で第2ブーム用の操作装置を操作しなければならない。
【0007】
ここで、第2ブーム用の操作装置として操作レバーを採用した場合、この第2ブームを操作するために他の1本の操作レバーの操作を止めることになり、このため2つのアクチュエータが操作ができなくなる。その結果、フロント作業装置の複合動作が不可能となり、その作業能率が大幅に減少する。このため、実機の2ピースブーム型油圧ショベルでは、第2ブーム用の操作装置としてペダルが採用されている。
【0008】
また、特開平7−243223号公報には、上部旋回体と第2ブームを第1ブームにクロスする固定式のリンク機構(以下、適宜「固定リンク」という)で連結し、第1ブームの動作に合わせて第2ブームが連動動作する機構が提案されている。これは、上部旋回体と第2ブームを連結するリンクを第1ブームにクロスさせると、第1ブームを上げた時に取付角度が大きくなり、逆に第1ブームを下げたときに取付角度が小さくなることで、前後方向の作業範囲を小さくし上下方向の作業範囲を拡大しており、このため狭い場所での作業に適している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の2ピースブーム型の油圧ショベルにおいては、次のような問題がある。
【0010】
従来一般の2ピースブーム型油圧ショベルは、第1ブームと第2ブームの取付角度を大きくすることで、車体から遠い場所での作業を行うことができ、また取付角度を小さくすることで車体近辺での作業を容易に行うことができることから、幅広い作業範囲をカバーすることができる。ところが、遠方の作業から近辺の作業へと連続的に作業をしようする場合、第1ブームとアームの他に第2ブームを操作する必要があり、3つのアクチュエータの複合操作となるため、第2ブーム用の操作ペダルも操作しなければならず、操作装置の操作が難しく不便である。
【0011】
特開平7−243223号公報に記載のクロス型のリンク機構では、上記のように第1ブームの動作に合わせて第2ブームが連動動作するので、第2ブーム用の操作ペダルを操作する必要はない。しかし、リンク機構は固定であるため、フロントの作動形態は決められた一形態に限定されてしまう。
【0012】
例えば、リンクを第1ブームに対してパラレルに連結した場合は、クロス型とは逆に第1ブームを上げた時に取付角度が小さくなり、第1ブームを下げた時に取り付け角度が大きくなることで、上下方向の作業範囲を小さくし前後方向の作業範囲を拡大しており、このため上方に障害物のある様な高さの制約のある現場に適している。
【0013】
また、同じクロス型でも、第1ブームにリンクがクロスする角度(リンクの取付位置)を変えた場合は、第1ブームを上げた時に取付角度が増大する量と第1ブームを下げたときに取付角度が減少する量が変化し、作業範囲を変更できる。
【0014】
特開平7−243223号公報のように固定式のリンク機構を採用した場合、ある限られた作業には有効である反面、他の作業においては適さない場合がある。また、リンク構造を作業内容によって変更することは大変な手間がかかり、実際上不可能である。
【0015】
更に、第2ブームは第1ブームに連動して動くだけであるため、第2ブームは作業に合った任意の姿勢を取ることができない。
【0016】
本発明の第1の目的は、固定式のリンク機構と同等の作業性を有し、作業内容に応じて任意のリンク構造を取ることができる2ピースブーム型作業機の操作制御装置を提供することである。
【0017】
本発明の第2の目的は、固定式のリンク構造と同等の作業性を有し、作業内容に応じて任意のリンク構造を取ることができると共に、更に必要なときは各アクチュエータを個別に操作することのできる2ピースブーム型作業機の操作制御装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、上部旋回体に取り付けられた第1ブームと、この第1ブームに取り付けられた第2ブームと、この第2ブームに取り付けられたアームと、このアームに取り付けられた作業装置と、これら第1ブーム、第2ブーム、アーム及び作業装置を駆動する複数のアクチュエータを含むそれぞれの駆動装置とを有するフロント作業機を備えた2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、前記上部旋回体を前記第2ブームに連結する1本の仮想的な固定リンクを複数種類設定すると共に、その仮想的な固定リンクの種類を前記複数種類の中から選択できる選択設定手段と、前記第1ブーム及び第2ブームの取付姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記第1ブームの動作速度を推定する動作推定手段と、前記姿勢検出手段の出力と前記動作推定手段の出力とに基づいて、前記第2ブームの動きが、前記選択設定手段で選択設定された仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ実固定リンクで前記第2ブームを前記上部旋回体に連結した場合と同等の動きとなるように、前記第2ブームの駆動装置を制御する制御手段とを備えるものとする。
【0019】
このように選択設定手段と動作推定手段と制御手段を設けることにより、制御手段の出力が第2ブームの駆動装置に与えられ、第2ブームが、第2ブームを上部旋回体に選択設定手段で設定された仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで連結した場合と同等の動きをするようになり、従来の固定式のリンク機構と同等の操作性及び作業性を確保できる。
【0020】
(2)上記(1)において、本発明の2ピースブーム型作業機の操作制御装置は、好ましくは、前記制御手段の出力の有効・無効を切り換える切換手段を更に備える。
【0021】
これにより切換手段で制御手段の出力を有効にした場合は、上記(1)で述べたように第2ブームを固定リンクによる場合と同等の動きとなるよう制御でき、切換手段で制御手段の出力を無効にした場合は、通常の2ピースブーム型作業機と同様に各アクチュエータを個別に操作することができる。
【0022】
(3)ここで上記(1)において、前記動作推定手段は、例えば、前記第1ブーム用の操作レバーの操作量を検出する操作量検出手段と、この操作量に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有する。
【0023】
(4)上記(1)において、前記動作推定手段は、前記第1ブームの角度位置を検出する角度検出手段と、この第1ブームの角度位置に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有していてもよい。
【0024】
(5)また、上記(1)において、前記動作推定手段は、前記第1ブームの駆動速度指令を演算する速度演算手段と、この第1ブームの駆動速度指令に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有していてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図4により説明する。
【0026】
図1において、本発明が係わる2ピースブーム型作業機は、上部旋回体1とフロント作業機2とを有し、フロント作業機2は、上部旋回体1に上下方向に回動可能に取り付けられた第1ブーム3、第1ブーム3に上下方向に回動可能に取り付けられた第2ブーム4、第2ブーム4に上下方向に回動可能に取り付けられたアーム5、アーム5に取り付けられた作業装置(アタッチメント)であるバケット6とで構成されており、第1ブーム3、第2ブーム4、アーム5、バケット6はそれぞれ、第1ブームシリンダ7、第2ブームシリンダ8、アームシリンダ9、バケットシリンダ10により駆動される。
【0027】
第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8はそれぞれ油圧ポンプ12から供給される圧油により駆動され、第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8に供給される圧油の流れ方向及び流量は方向切換弁13,14により制御される。方向切換弁13,14は電磁操作式の弁であり、指令信号(電流)によってそれらの位置及び開口面積が調整される。
【0028】
第1ブーム3と第2ブーム4はそれぞれ操作装置として操作レバー20と操作ペダル21が設けられ、その操作量P1,P2がポテンショメータ22,23によって検出される。また、第1ブーム3と第2ブーム4のリンクピン位置(回動中心)には、ポテンショメータ24,25が設けられており、それぞれの角度位置θ1,θ2を検出し信号を出力する。
【0029】
26はオペレータの近傍に設けられた仮想リンク設定器であり、オペレータの操作によりクロス1、クロス2、パラレルの3位置が選択できると共に、この3位置のそれぞれに対応して図2(a),図2(b)及び図2(c)に破線で示すように上部旋回体1と第2ブーム2を連結する仮想的な固定リンクLcの取付位置を設定し、その設定値であるLa,Lb,ψa,ψb(後述)を出力する。
【0030】
第1ブーム用の操作レバー20の上部にはスイッチ27が設けられ、その操作状態は信号SIGとして出力される。
【0031】
ポテンショメータ22,23,24,25、仮想リンク設定器26及びスイッチ27からの信号は制御装置30に入力され、この制御装置30から方向切換弁13,14に指令信号(電流)が出力される。
【0032】
制御装置30の処理機能を図3に機能ブロック図で示す。
【0033】
制御装置30は、第1ブーム速度演算部31a、第2ブーム速度演算部31b、第1ブーム角速度演算部32a、第2ブーム角速度演算部32b、第1ブーム制御速度演算部33a、第2ブーム制御速度演算部33b、信号切換部34、出力部35a,36a,35b,36bの各機能を有している。
【0034】
第1ブーム、第2ブームの速度演算部31a,31bは、操作レバー20、操作ペダル21の操作量P1,P2に応じた速度指令V1a,V2aを、例えば下記の式から演算する。
【0035】
V1a=K1a・P1 (K1a:係数)
V2a=K2a・P2 (K2a:係数)
スイッチ27が操作されない場合、信号SIGは有効となっておらず、信号切換部34は図示される状態となっている。このため、速度演算部31a,31bの演算値V1a,V2aが第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8の駆動速度指令V1i,V2iとして選択される。
【0036】
出力部35a〜36bは、信号切換部34で選択された駆動速度指令V1i,V2iから方向切換弁13,14への指令信号(電流)を生成し、方向切換弁13,14のソレノイド部13a〜14bに出力する。
【0037】
これにより、第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8の駆動速度指令V1i,V2iは操作レバー20と操作ペダル21の操作量P1,P2応じたものとなるため、オペレータは操作レバー20、操作ペダル21を操作することによって、第1ブーム3、第2ブーム4を自由に回動操作することができる。
【0038】
第1ブーム角速度演算部32aは操作レバー20の操作量P1から第1ブーム3の角速度指令dθ1を下記の式から算出する。
【0039】
dθ1=K1b・P1 (K1b:係数)
第2ブーム角速度演算部32bは、第1ブーム1と第2ブーム2の角度位置θ1,θ2、第1ブーム3の角速度指令dθ1、仮想リンク設定器26で設定された設定値La,Lb,ψa,ψbと予め記憶しておいた第1ブーム3のリンクピン間長さL1から、下記の式より第2ブーム4の角速度指令dθ2を算出する。
【0040】
【数1】
Figure 0003681527
【0041】
この式(1)は、第1ブーム3の角速度指令dθ1により第2ブーム4を仮想リンク設定器26で設定された設定値を持つ固定リンクによる場合と同様の動きをさせるものである。
【0042】
制御速度演算部33a,33bはそれぞれの角速度dθ1,dθ2と角度位置θ1,θ2から下記の式より第1ブームシリンダ7、第2ブームシリンダ8を駆動するため速度指令V1b,V2bを算出する。
【0043】
【数2】
Figure 0003681527
【0044】
【数3】
Figure 0003681527
【0045】
いま、スイッチ27が操作され信号SIGが有効になると、その信号SIGは信号切換部34に伝えられ、信号切換部34は、制御速度演算部33a,33bによって演算された速度指令V1b,V2bを駆動速度指令V1i,V2iとして選択する。
【0046】
これにより、操作レバー20を操作することで、第1ブーム3が回動し、同時に第2ブーム4も第1ブーム3の回動速度に応じて回動する。この時の第2ブーム4の動きは、仮想リンク設定器26で設定された仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで上部旋回体1を第2ブーム4に結合した場合と同等の動きとなる。
【0047】
第2ブーム角速度演算部32bでの式(1)の導出方法を図2(a)を用いて説明する。式(1)は第1ブーム3の角速度指令dθ1により第2ブーム4を固定リンクの場合と同様の動きをさせるものである。
【0048】
図2(a)において、長さL1の第1ブームと長さLcの固定リンクで構成される4角形を考えると、以下の関係が成り立つ。
【0049】
Figure 0003681527
(A),(B),(C)の各式を式(D)に代入して、
Figure 0003681527
式(E)を時間微分し、β1=dφ1/dt β2=dφ2/dt とおくと、
Figure 0003681527
よって、
【0050】
【数4】
Figure 0003681527
【0051】
これにより、固定リンクと同じ動きを行うためには、角度φ1とφ2が、式(G)を満たす角速度β1及びβ2で変化すれば良いことが分かる。
【0052】
ここで、
φ1=−θ1+ψa …(H)
φ2= θ2+ψb …(I)
であるから、式(H)と式(I)を時間微分して、γ1=dθ1/dt γ2=dθ2/dtとおくと、
β1=−γ1 …(J)
β2= γ2 …(K)
式(H)(I)(J)(K)を式(G)に代入して、
【0053】
【数5】
Figure 0003681527
【0054】
この式(M)は上記式(1)に相当する。
【0055】
よって、第1ブーム3と第2ブーム4の回動角速度を式(1)の関係にすれば、第2ブーム4は固定リンクの場合と同様の動きをすることになる。
【0056】
制御速度演算部33a,33bでの式(2)及び式(3)の導出方法を図4(a)及び(b)を用いて説明する。
【0057】
長さAとBの2つ部材と長さSの油圧シリンダで構成される3角形を考え、シリンダの対角をCとすると、
2=A2+B2−2ABCcosC
この式を時間微分すると、
2S・dS=2ABsinC・dC
よって、
dS=ABsinC/S dC
これにより、角速度dCからシリンダ速度dSを算出できることが分かる。
【0058】
ここで、本実施形態の第1ブーム3においては、図4(a)に示すように、
C1=θ1+ψ21 (ψ21:部材の構造で決まる一定角度)
であるから、
dC1=dθ1
sinC1=sin(θ1+ψ21)
cosC1=cos(θ1+ψ21)
また、シリンダ速度dS1=V1bであるから、
【0059】
【数6】
Figure 0003681527
【0060】
よって、
【0061】
【数2】
Figure 0003681527
【0062】
また、第2ブーム4においては図4(b)に示すように、
C2+θ2+ψ12+ψ22=360(deg)
(ψ12,ψ22:部材の構造で決まる一定角度)
であるから、
dC2=−dθ2
sinC2=sin(360−θ2−ψ12−ψ22)=−sin(θ2+ψ12+ψ22)
cosC2=cos(360−θ2−ψ12−ψ22=cos(θ2+ψ12+ψ22)
また、シリンダ速度dS2=V2bであるから、
【0063】
【数7】
Figure 0003681527
【0064】
よって、
【0065】
【数3】
Figure 0003681527
【0066】
以上のように構成した本実施形態においては、スイッチ27を操作(ON)し信号SIGを有効にすると、信号切換部34は、制御速度演算部33a,33bによって演算された速度指令V1b,V2bを駆動速度指令V1i,V2iとして選択する。このため操作レバー20を操作することで、第1ブーム3が回動すると共に、第2ブーム4も第1ブーム3の回動速度に応じて回動し、この時の第2ブーム4の動きは、仮想リンク設定器26で設定された仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで上部旋回体1を第2ブーム4に結合した場合と同等の動きとなる。
【0067】
即ち、仮想リンク設定器26で図2(a)のクロス1が選択されていれば、第2ブーム4の動きは、クロス1の仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで上部旋回体1を第2ブーム4に結合した場合と同等の動きとなり、仮想リンク設定器26で図2(b)のクロス2が選択されていれば、第2ブーム4の動きは、クロス2の仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで上部旋回体1を第2ブーム4に結合した場合と同等の動きとなり、仮想リンク設定器26で図2(c)のパラレルが選択されていれば、第2ブーム4の動きは、パラレルの仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ固定リンクで上部旋回体1を第2ブーム4に結合した場合と同等の動きとなる。
【0068】
スイッチ27を操作しない(ONにしない)場合は、信号SIGは有効となっておらず、信号切換部34は図示される状態となっている。このため、速度演算部31a,31bの演算値V1a,V2aが第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8の駆動速度指令V1i,V2iとして選択され、通常の2ピースブーム型油圧ショベルと同様に各アクチュエータを個別に操作することができる。
【0069】
以上のように本実施形態によれば、スイッチ27の操作によって第1ブームに連動して第2ブームが動くと共に、上部旋回体に第2ブームを固定式のリンクで連結した場合と同様の動きをさせることができ、固定式のリンクと同等の操作性及び作業性を確保できる。
【0070】
また、仮想リンク設定器26の位置の切換により仮想的な固定リンクの取付位置を任意に変更・設定できるため、幅広い作業に適用することができる。
【0071】
更に、スイッチ27をOFFにしておくことで、通常の2ピースブーム型油圧ショベルと同様に各アクチュエータを個別に操作することができる。
【0072】
なお、本実施形態では位置検出手段としてリンクピン位置にポテンショメータ22,23取り付けたが、第1ブームシリンダ7及び第2ブームシリンダ8の各油圧シリンダのストロークを検出し、演算により角度位置を算出してもよい。
【0073】
本発明の第2の実施形態を図5により説明する。第1の実施形態では、第2ブーム4の角速度指令dθ2は演算された第1ブーム3の角速度指令dθ1を用いて算出したが、本実施形態は第1ブーム3の実際の角速度を用いて同様の効果を得るものである。図5中、図2に示す機能と同等のものには同じ符号を付している。
【0074】
図5において、制御装置30Aは微分演算部37を有し、この演算部37で、検出された第1ブーム1の角度位置θ1を微分することによって実際の角速度dθ1rを算出する。この信号をもとに、第2ブーム角速度演算部32bでは、第1の実施形態で示した(1)式と同じ関係より、下記の式により第2ブームの角速度指令dθ2を算出する。
【0075】
【数8】
Figure 0003681527
【0076】
制御装置30Aにて制御された状態では、dθ1r=dθ1であり、そのほかの部分は、第1の実施形態と同様となっている。このため、この実施形態も第1の実施形態と同様に作動し、同様の効果が得られる。
【0077】
なお、本実施形態では、角速度を算出するために、角度位置を微分するという方法を用いたが、エンコーダ等で直接角速度を検出してもよい。
【0078】
本発明の第3及び第4の実施形態を図6及び図7により説明する。上記第1及び第2の実施形態では、第1ブームと第2ブーム用の駆動速度指令を共に切り換える方法を示したが、本実施形態は第2ブーム用の駆動速度指令だけを切り換えるものである。
【0079】
図6において、制御装置30Bは信号切換部34Bを有し、第1ブーム用の速度演算部31aは、第1・第2の実施例でV1aと表記された速度指令値を信号切換部34Bを介すこと無く、そのまま駆動速度指令V1iとして出力する。
【0080】
信号切換部34Bはスイッチ27からの出力信号SIGによって、第2ブーム用の速度演算値V2aとV2bのみを切換選択して駆動速度指令V2iを出力する。
【0081】
これにより、第1及び第2の実施形態においては、操作レバー20の操作がスイッチ27の非操作時には第1ブーム3のシリンダ速度を指示し、スイッチ27の操作時には第1ブーム3の回転角速度を指示していたのに対して、本実施形態ではスイッチ27の操作に係わらず第1ブーム3のシリンダ速度を指示するようになる。このため、スイッチ27の操作による操作感の相違を無くすことができる。
【0082】
また、第1の実施形態にあった、操作レバー20の操作量P1から第1ブームの角速度指令dθ1を演算する角速度演算部32a(図3参照)が無くなり、代わりに第1ブーム用の制御速度演算部33aが第1ブーム用の速度演算部31aの出力V1iと第1ブームの位置角度θ1から、第1の実施形態で示した(2)式の関係を用いて下記の式によりシリンダ速度V1iに相当する角速度dθ1を逆算し、出力する。
【0083】
【数9】
Figure 0003681527
【0084】
図6は図4に示した第2の実施形態において、図5に示した実施形態と同様に第2ブーム用の駆動速度指令だけを切り換えるようにしたものである。第2の実施形態と比較して角速度演算部32aと制御速度演算部33aが不要となり、より簡素な構造とすることができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、第1ブームに連動して第2ブームを動かすことができかつこのときの第2ブームの動きを第2のブームを上部旋回体に固定式のリンクで連結した場合と同等に制御できるため、固定式のリンクと同等の操作性及び作業性を確保できる。
【0086】
また、選択設定手段により仮想的な固定リンクの取付位置を任意に変更・設定できるため、幅広い作業に適用することができる。
【0087】
更に、本発明によれば、切換手段を操作しないことで、通常の2ピースブーム型油圧ショベルと同様に各アクチュエータを個別に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による2ピースブーム型作業機の操作制御装置を2ピースブーム型作業機と共に示す図である。
【図2】仮想的な固定リンクの原理を説明する図である。
【図3】制御装置の処理内容を示す機能ブロック図である。
【図4】(a)第1ブームシリンダの取付状態を示す図であり、(b)は第2ブームシリンダの取付状態を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態による制御装置の処理内容を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による制御装置の処理内容を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施形態による制御装置の処理内容を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 上部旋回体
2 フロント作業機
3 第1ブーム
4 第2ブーム
5 アーム
6 バケット
7 第1ブームシリンダ
8 第2ブームシリンダ
12 油圧ポンプ
13,14 方向切換弁
20 操作レバー
21 操作ペダル
22〜25 ポテンショメータ
26 仮想リンク設定器
27 スイッチ
30 制御装置

Claims (5)

  1. 上部旋回体に取り付けられた第1ブームと、この第1ブームに取り付けられた第2ブームと、この第2ブームに取り付けられたアームと、このアームに取り付けられた作業装置と、これら第1ブーム、第2ブーム、アーム及び作業装置を駆動する複数のアクチュエータを含むそれぞれの駆動装置とを有するフロント作業機を備えた2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、
    前記上部旋回体を前記第2ブームに連結する1本の仮想的な固定リンクを複数種類設定すると共に、その仮想的な固定リンクの種類を前記複数種類の中から選択できる選択設定手段と、
    前記第1ブーム及び第2ブームの取付姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    前記第1ブームの動作速度を推定する動作推定手段と、
    前記姿勢検出手段の出力と前記動作推定手段の出力とに基づいて、前記第2ブームの動きが、前記選択設定手段で選択設定された仮想的な固定リンクと同じ取付位置を持つ実固定リンクで前記第2ブームを前記上部旋回体に連結した場合と同等の動きとなるように、前記第2ブームの駆動装置を制御する制御手段とを備えることを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作制御装置。
  2. 請求項1記載の2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、前記制御手段の出力の有効・無効を切り換える切換手段を更に備えることを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作制御装置。
  3. 請求項1記載の2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、前記動作推定手段が、前記第1ブーム用の操作レバーの操作量を検出する操作量検出手段と、この操作量に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有することを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作制御装置。
  4. 請求項1記載の2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、前記動作推定手段が、前記第1ブームの角度位置を検出する角度検出手段と、この第1ブームの角度位置に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有することを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作制御装置。
  5. 請求項1記載の2ピースブーム型作業機の操作制御装置において、前記動作推定手段が、前記第1ブームの駆動速度指令を演算する速度演算手段と、この第1ブームの駆動速度指令に基づいて前記第1ブームの回転角速度を演算する角速度演算手段とを有することを特徴とする2ピースブーム型作業機の操作制御装置。
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