JPH1088439A - 加撚マルチフィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント繊維束、並びにマルチフィラメント繊維束の製造方法 - Google Patents
加撚マルチフィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント繊維束、並びにマルチフィラメント繊維束の製造方法Info
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- JPH1088439A JPH1088439A JP24222596A JP24222596A JPH1088439A JP H1088439 A JPH1088439 A JP H1088439A JP 24222596 A JP24222596 A JP 24222596A JP 24222596 A JP24222596 A JP 24222596A JP H1088439 A JPH1088439 A JP H1088439A
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- multifilament
- tow
- twisted
- twisting
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 トウにした場合の集束性を付与し、また、延
伸、熱処理工程での加工性を高めると共に、頭髪商品に
した時のブラッシング性、嵩高性、艶等の良好なマルチ
フィラメント繊維とそれを用いたマルチフィラメント繊
維束、及びこのマルチフィラメント繊維束の製造方法を
提供する。 【解決手段】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚し、このマルチフィラメント繊
維を合糸してトウとし、このトウに延伸を施した後、熱
処理を施す際に、熱処理の入側か出側の少なくとも一方
で０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚する。
伸、熱処理工程での加工性を高めると共に、頭髪商品に
した時のブラッシング性、嵩高性、艶等の良好なマルチ
フィラメント繊維とそれを用いたマルチフィラメント繊
維束、及びこのマルチフィラメント繊維束の製造方法を
提供する。 【解決手段】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚し、このマルチフィラメント繊
維を合糸してトウとし、このトウに延伸を施した後、熱
処理を施す際に、熱処理の入側か出側の少なくとも一方
で０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチフィラメン
ト繊維に関するものであり、更に詳しくは、ウィッグ、
ブレード、エクステンションヘアー等の頭髪装飾用とし
て用いられる、人毛に似た艶、色相、風合、嵩高性を有
する人工毛髪用繊維を製造するために使用されるマルチ
フィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント
繊維束並びに前記マルチフィラメント繊維束の製造方法
に関する。
ト繊維に関するものであり、更に詳しくは、ウィッグ、
ブレード、エクステンションヘアー等の頭髪装飾用とし
て用いられる、人毛に似た艶、色相、風合、嵩高性を有
する人工毛髪用繊維を製造するために使用されるマルチ
フィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント
繊維束並びに前記マルチフィラメント繊維束の製造方法
に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、頭髪商品に使用される合成繊維
としては、アクリロニトリル系繊維、塩化ビニル繊維、
塩化ビニリデン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊
維、ポリオレフィン繊維等がある。従来、これらの合成
繊維を用いて、ウィッグ、ブレード、エクステンション
ヘアー等の頭髪商品が製造されている。これらの頭髪商
品に用いられる合成繊維は、その商品性に応じて繊維の
断面形状を円形、馬蹄形、繭形、リボン形、４つ葉形、
６つの星形等にしたり、また、繊維の表面構造の相違に
よりそれぞれ固有の特質を見い出している。しかし、従
来から人工毛髪用繊維として使用されている合成繊維で
は、繊維に物性を付与する延伸、熱処理工程での加工性
が低く、また、頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩
高性、艶等が充分とは言い難い。
としては、アクリロニトリル系繊維、塩化ビニル繊維、
塩化ビニリデン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊
維、ポリオレフィン繊維等がある。従来、これらの合成
繊維を用いて、ウィッグ、ブレード、エクステンション
ヘアー等の頭髪商品が製造されている。これらの頭髪商
品に用いられる合成繊維は、その商品性に応じて繊維の
断面形状を円形、馬蹄形、繭形、リボン形、４つ葉形、
６つの星形等にしたり、また、繊維の表面構造の相違に
よりそれぞれ固有の特質を見い出している。しかし、従
来から人工毛髪用繊維として使用されている合成繊維で
は、繊維に物性を付与する延伸、熱処理工程での加工性
が低く、また、頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩
高性、艶等が充分とは言い難い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な人工毛髪に用いられる繊維の現状に鑑み、トウにした
場合の集束性を付与し、また、延伸、熱処理工程での加
工性を高めると共に、頭髪商品にした時のブラッシング
性、嵩高性、艶等の良好なマルチフィラメント繊維及び
それを用いたマルチフィラメント繊維束並びに前記マル
チフィラメント繊維束の製造方法を提供することを目的
とするものである。
な人工毛髪に用いられる繊維の現状に鑑み、トウにした
場合の集束性を付与し、また、延伸、熱処理工程での加
工性を高めると共に、頭髪商品にした時のブラッシング
性、嵩高性、艶等の良好なマルチフィラメント繊維及び
それを用いたマルチフィラメント繊維束並びに前記マル
チフィラメント繊維束の製造方法を提供することを目的
とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、マルチフィ
ラメントの未延伸糸に所定の撚り数で加撚すること、さ
らに、マルチフィラメントの未延伸糸に所定の撚り数で
加撚した後、それを合糸したトウを所定の撚り数で加撚
することにより、延伸、熱処理工程での加工性が高く、
また、頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩高性、艶
等の良好なマルチフィラメント繊維束を得ることができ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、マルチフィ
ラメントの未延伸糸に所定の撚り数で加撚すること、さ
らに、マルチフィラメントの未延伸糸に所定の撚り数で
加撚した後、それを合糸したトウを所定の撚り数で加撚
することにより、延伸、熱処理工程での加工性が高く、
また、頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩高性、艶
等の良好なマルチフィラメント繊維束を得ることができ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【０００５】すなわち、本発明の第１は、マルチフィラ
メントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍ（ターン／メート
ル；１ｍ当たりの撚り数、以下同じ。）の撚り数で加撚
してなるマルチフィラメント繊維であり、本発明の第２
は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍの
撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維を合糸したト
ウからなるマルチフィラメント繊維束であり、さらに、
本発明の第３は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜
２５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維
を合糸したトウを延伸し、０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で
加撚及び該加撚の前後少なくとも一方で熱処理を施して
なるマルチフィラメント繊維束であり、また、本発明の
第４は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／
Ｍの撚り数で加撚した後、該マルチフィラメント繊維を
合糸してトウとし、該トウに延伸を施した後、熱処理を
施す際に、熱処理の入側か出側の少なくとも一方で０．
１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚することを特徴とするマル
チフィラメント繊維束の製造方法である。
メントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍ（ターン／メート
ル；１ｍ当たりの撚り数、以下同じ。）の撚り数で加撚
してなるマルチフィラメント繊維であり、本発明の第２
は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍの
撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維を合糸したト
ウからなるマルチフィラメント繊維束であり、さらに、
本発明の第３は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜
２５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維
を合糸したトウを延伸し、０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で
加撚及び該加撚の前後少なくとも一方で熱処理を施して
なるマルチフィラメント繊維束であり、また、本発明の
第４は、マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２５Ｔ／
Ｍの撚り数で加撚した後、該マルチフィラメント繊維を
合糸してトウとし、該トウに延伸を施した後、熱処理を
施す際に、熱処理の入側か出側の少なくとも一方で０．
１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚することを特徴とするマル
チフィラメント繊維束の製造方法である。
【０００６】一般にマルチフィラメント糸には、撚りを
加えた普通糸と、撚りを加えない無撚糸とがあるが、通
常、フィラメントに撚りを加える場合には、紡糸、延
伸、熱処理をした後、フィラメント撚糸機を用いて、数
百〜数千（Ｔ／Ｍ）で加撚している。通常、このように
フィラメントに加撚する目的は、例えば、織物製品とす
る場合の製織時の糸切れ防止や、撚り数によって織物に
意匠性、例えば表面の凹凸感、シボ調、綾線の鮮明さ、
風合いなどを付与することにある。これに対し、本発明
では、マルチフィラメントを未延伸の状態で撚りを加え
ており、しかも、その撚り数も５〜２５Ｔ／Ｍと少な
い。このように、本発明のマルチフィラメント繊維は、
紡糸工程で撚りを加える点、およびその撚り数の点で上
記のような従来の加撚マルチフィラメント糸とは全く異
なっている。つまり、本発明のマルチフィラメント繊維
は、その用途が頭髪商品であり、上記のように紡糸工程
で未延伸のマルチフィラメントに対し、極めて少ない撚
り数で撚りを加えることで、頭髪商品とした場合の商品
性を向上させるとともに、加工性をも改善したものであ
る。
加えた普通糸と、撚りを加えない無撚糸とがあるが、通
常、フィラメントに撚りを加える場合には、紡糸、延
伸、熱処理をした後、フィラメント撚糸機を用いて、数
百〜数千（Ｔ／Ｍ）で加撚している。通常、このように
フィラメントに加撚する目的は、例えば、織物製品とす
る場合の製織時の糸切れ防止や、撚り数によって織物に
意匠性、例えば表面の凹凸感、シボ調、綾線の鮮明さ、
風合いなどを付与することにある。これに対し、本発明
では、マルチフィラメントを未延伸の状態で撚りを加え
ており、しかも、その撚り数も５〜２５Ｔ／Ｍと少な
い。このように、本発明のマルチフィラメント繊維は、
紡糸工程で撚りを加える点、およびその撚り数の点で上
記のような従来の加撚マルチフィラメント糸とは全く異
なっている。つまり、本発明のマルチフィラメント繊維
は、その用途が頭髪商品であり、上記のように紡糸工程
で未延伸のマルチフィラメントに対し、極めて少ない撚
り数で撚りを加えることで、頭髪商品とした場合の商品
性を向上させるとともに、加工性をも改善したものであ
る。
【０００７】
【発明の実施の形態】前記のように、本発明において、
マルチフィラメントの未延伸糸を加撚する際の撚り数は
５〜２５Ｔ／Ｍである。この撚り数が５Ｔ／Ｍ未満にな
ると頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩高性が低下
し自然な艶も得られない。更に、撚り数が少ないと、合
糸したトウを延伸、熱処理を施す際にトウに集束性を付
与出来ないために加工性が低下し単繊維切れ等が生じ
る。一方、撚り数が２５Ｔ／Ｍを超えると、撚りが不安
定となり、又、風合が硬くなるので好ましくない。この
ような理由から、マルチフィラメントの未延伸糸の撚り
数は５〜２５Ｔ／Ｍとする。より好ましくは１０〜２０
Ｔ／Ｍの範囲である。
マルチフィラメントの未延伸糸を加撚する際の撚り数は
５〜２５Ｔ／Ｍである。この撚り数が５Ｔ／Ｍ未満にな
ると頭髪商品にした時のブラッシング性、嵩高性が低下
し自然な艶も得られない。更に、撚り数が少ないと、合
糸したトウを延伸、熱処理を施す際にトウに集束性を付
与出来ないために加工性が低下し単繊維切れ等が生じ
る。一方、撚り数が２５Ｔ／Ｍを超えると、撚りが不安
定となり、又、風合が硬くなるので好ましくない。この
ような理由から、マルチフィラメントの未延伸糸の撚り
数は５〜２５Ｔ／Ｍとする。より好ましくは１０〜２０
Ｔ／Ｍの範囲である。
【０００８】次に、前記のように所定の撚り数で加撚し
たマルチフィラメントの未延伸糸に対して、その後、こ
のマルチフィラメントの段階、あるいはこれを合糸した
トウの段階の、少なくともいずれかの段階で、繊維に対
して延伸、熱処理を施す。延伸の方法としては、熱水浸
漬、熱ロール接触、乾熱風吹きつけ、スチーム吹き付け
などが使用出来る。更に、乾熱風吹きつけと加熱スチー
ムを併用すれば、より均一な分子の配向が繊維に付与さ
れると共に、加工性が向上する。延伸倍率は高いほど繊
維の強度が得られるが、延伸倍率が高くなり過ぎると繊
維の失透や破断が生じるので、繊維の失透や破断が生じ
ない程度の延伸倍率とする。また、熱処理の方法として
は、延伸と同様の熱水浸漬、熱ロール接触、乾熱風吹き
つけ、スチーム吹き付け、又は、乾熱風吹き付けと加熱
スチームの併用などが使用出来る。弛緩率は繊維の残留
歪を除去するためには高いほど好ましいが、高すぎると
繊維の強度が低下し、また、マルチフィラメント、又
は、トウが垂れてしまい加工が出来なくなる現象が生じ
るので適度な弛緩率を選択しなければならない。適度な
弛緩率は、延伸倍率とのバランスで決まるものであって
０〜５０％が好ましい。より好ましくは１５〜３５％の
範囲である。
たマルチフィラメントの未延伸糸に対して、その後、こ
のマルチフィラメントの段階、あるいはこれを合糸した
トウの段階の、少なくともいずれかの段階で、繊維に対
して延伸、熱処理を施す。延伸の方法としては、熱水浸
漬、熱ロール接触、乾熱風吹きつけ、スチーム吹き付け
などが使用出来る。更に、乾熱風吹きつけと加熱スチー
ムを併用すれば、より均一な分子の配向が繊維に付与さ
れると共に、加工性が向上する。延伸倍率は高いほど繊
維の強度が得られるが、延伸倍率が高くなり過ぎると繊
維の失透や破断が生じるので、繊維の失透や破断が生じ
ない程度の延伸倍率とする。また、熱処理の方法として
は、延伸と同様の熱水浸漬、熱ロール接触、乾熱風吹き
つけ、スチーム吹き付け、又は、乾熱風吹き付けと加熱
スチームの併用などが使用出来る。弛緩率は繊維の残留
歪を除去するためには高いほど好ましいが、高すぎると
繊維の強度が低下し、また、マルチフィラメント、又
は、トウが垂れてしまい加工が出来なくなる現象が生じ
るので適度な弛緩率を選択しなければならない。適度な
弛緩率は、延伸倍率とのバランスで決まるものであって
０〜５０％が好ましい。より好ましくは１５〜３５％の
範囲である。
【０００９】さらに、前記未延伸糸を加撚したマルチフ
ィラメント繊維を合糸したトウを熱処理する際に、所定
の撚り数で加撚することで、通常のダンボール箱などに
梱包し、製品に加工する際にダンボール箱からトウ（繊
維束）を取り出す時、非常に解舒性が良くなりダンボー
ル箱内のトウの乱れもなくなる。従来の無撚りのトウ
は、この解舒性が悪くて作業が難しく多くの時間を費や
していた。この場合のトウの撚り数は０．１〜５Ｔ／Ｍ
とする。トウの撚り数が５Ｔ／Ｍを超えると製品に加工
する工程で開繊を施すハックリング性が低下するので好
ましくない。
ィラメント繊維を合糸したトウを熱処理する際に、所定
の撚り数で加撚することで、通常のダンボール箱などに
梱包し、製品に加工する際にダンボール箱からトウ（繊
維束）を取り出す時、非常に解舒性が良くなりダンボー
ル箱内のトウの乱れもなくなる。従来の無撚りのトウ
は、この解舒性が悪くて作業が難しく多くの時間を費や
していた。この場合のトウの撚り数は０．１〜５Ｔ／Ｍ
とする。トウの撚り数が５Ｔ／Ｍを超えると製品に加工
する工程で開繊を施すハックリング性が低下するので好
ましくない。
【００１０】前記、マルチフィラメント繊維を合糸した
トウに所定の撚り数で加撚する工程としては、熱処理の
入側か出側のどちらか一方でも、又は入側と出側の両側
でも良い。ただ、熱処理の入側で加撚する場合は延伸機
の出側で加撚機にて加撚することになるために、一旦、
熱処理機を停止させる必要があるのに対し、熱処理の出
側で加撚する場合は熱処理機の出側で加撚機にて加撚す
るために、延伸と熱処理の連続運転が可能となることか
ら、生産性の面では熱処理の出側で加撚するのが好まし
い。更に、熱処理の両側で撚り数を配分して加撚する場
合は、トウに均一な撚り形状が付与できるが、熱処理の
入側で加撚する場合と同様、延伸と熱処理の連続運転が
出来なくなるなど長所と短所がある。しかし、ダンボー
ル箱からトウを取り出す時の解舒性は、これらのいずれ
の方法によっても充分に得られる。
トウに所定の撚り数で加撚する工程としては、熱処理の
入側か出側のどちらか一方でも、又は入側と出側の両側
でも良い。ただ、熱処理の入側で加撚する場合は延伸機
の出側で加撚機にて加撚することになるために、一旦、
熱処理機を停止させる必要があるのに対し、熱処理の出
側で加撚する場合は熱処理機の出側で加撚機にて加撚す
るために、延伸と熱処理の連続運転が可能となることか
ら、生産性の面では熱処理の出側で加撚するのが好まし
い。更に、熱処理の両側で撚り数を配分して加撚する場
合は、トウに均一な撚り形状が付与できるが、熱処理の
入側で加撚する場合と同様、延伸と熱処理の連続運転が
出来なくなるなど長所と短所がある。しかし、ダンボー
ル箱からトウを取り出す時の解舒性は、これらのいずれ
の方法によっても充分に得られる。
【００１１】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００１２】樹脂材料はポリ塩化ビニル（重合度：１０
００）と後塩素化ビニル（塩素化度：６８％）を８０／
２０の比のものを準備した。上記の樹脂に錫を主体とす
る熱安定剤と滑剤、顔料等を適宜配合し７５Ｌへンシェ
ルミキサーでブレンドした。樹脂温度がｌ３０℃に昇温
した後、水冷にて６０℃迄冷却し配合物を取り出した。
該配合物を５０ｍｍφ押出し機にてペレットにした。押
出し機の温度条件はバレル温度１５０〜１７０℃、ダイ
ス温度１７０℃である。
００）と後塩素化ビニル（塩素化度：６８％）を８０／
２０の比のものを準備した。上記の樹脂に錫を主体とす
る熱安定剤と滑剤、顔料等を適宜配合し７５Ｌへンシェ
ルミキサーでブレンドした。樹脂温度がｌ３０℃に昇温
した後、水冷にて６０℃迄冷却し配合物を取り出した。
該配合物を５０ｍｍφ押出し機にてペレットにした。押
出し機の温度条件はバレル温度１５０〜１７０℃、ダイ
ス温度１７０℃である。
【００１３】次に、上記のようにして得られた配合物
を、３５ｍｍφ押出し機（Ｌ／Ｄ＝２３、圧縮比＝３．
２）を用い、ノズル孔数は１００ホールで溶融紡糸し
た。押出し機の温度条件はバレル温度１６５〜１９０
℃、ターンヘッド温度１８０℃、ダイ温度１７５℃、ノ
ズル温度１７５℃である。得られたマルチフィラメント
未延伸糸をゴデットロールで８０ｍ／ｍｉｎにて引き取
った後、フライヤー巻き取り機で表１に示す所定の撚り
数で加撚して巻き取った。又、比較用として、トラバー
ス式巻き取り機で巻き取った無撚りのマルチフィラメン
ト未延伸糸を準備した。前記加撚マルチフィラメント未
延伸糸、及び無撚のマルチフィラメント未延伸糸を、各
５０本ずつに合糸したトウを乾熱風吹きつけと加熱スチ
ームの併用により１２０℃に加熱された延伸機にて延伸
した後、連続して１５０℃の乾燥風吹きつけのロール式
熱処理機にて弛緩率３０％で処理し、得られたトウをダ
ンボール箱に梱包した（実施例１〜３、比較例１、
２）。又、前記加撚したマルチフィラメント未延伸糸及
び無撚のマルチフィラメント未延伸糸を、各５０本ずつ
に合糸して表１に示す所定の撚り数で加撚したトウを乾
熱風吹きつけと加熱スチームの併用により１２０℃に加
熱された延伸機にて延伸した後、連続して１５０℃の乾
燥風吹きつけのロール式熱処理機にて弛緩率３０％で処
理し、得られたトウをダンボール箱に梱包した（実施例
４、５、比較例３、４）。このようにして得られた繊維
製品の単繊維織度は６０デニールであった。
を、３５ｍｍφ押出し機（Ｌ／Ｄ＝２３、圧縮比＝３．
２）を用い、ノズル孔数は１００ホールで溶融紡糸し
た。押出し機の温度条件はバレル温度１６５〜１９０
℃、ターンヘッド温度１８０℃、ダイ温度１７５℃、ノ
ズル温度１７５℃である。得られたマルチフィラメント
未延伸糸をゴデットロールで８０ｍ／ｍｉｎにて引き取
った後、フライヤー巻き取り機で表１に示す所定の撚り
数で加撚して巻き取った。又、比較用として、トラバー
ス式巻き取り機で巻き取った無撚りのマルチフィラメン
ト未延伸糸を準備した。前記加撚マルチフィラメント未
延伸糸、及び無撚のマルチフィラメント未延伸糸を、各
５０本ずつに合糸したトウを乾熱風吹きつけと加熱スチ
ームの併用により１２０℃に加熱された延伸機にて延伸
した後、連続して１５０℃の乾燥風吹きつけのロール式
熱処理機にて弛緩率３０％で処理し、得られたトウをダ
ンボール箱に梱包した（実施例１〜３、比較例１、
２）。又、前記加撚したマルチフィラメント未延伸糸及
び無撚のマルチフィラメント未延伸糸を、各５０本ずつ
に合糸して表１に示す所定の撚り数で加撚したトウを乾
熱風吹きつけと加熱スチームの併用により１２０℃に加
熱された延伸機にて延伸した後、連続して１５０℃の乾
燥風吹きつけのロール式熱処理機にて弛緩率３０％で処
理し、得られたトウをダンボール箱に梱包した（実施例
４、５、比較例３、４）。このようにして得られた繊維
製品の単繊維織度は６０デニールであった。
【００１４】上記の繊維製品製造時の延伸、熱処理工程
の加工性について、トウの垂み、ロールへの巻き付き状
態を観察して評価した。又、ダンボール箱からトウを取
り出す時の解舒性について、取り出したトウの乱れとダ
ンボール箱内のトウの乱れを観察した。更に、得られた
繊維製品を使って婦人用のウィッグ商品を作成して評価
を行った。評価は、商品にした時のブラッシング性（櫛
を通した際に繊維と繊維がからんで櫛が通りにくくなる
かならないか）、嵩高性、艶（人毛に似た自然な艶）に
ついて官能評価を行った。その結果を表１に示した。
の加工性について、トウの垂み、ロールへの巻き付き状
態を観察して評価した。又、ダンボール箱からトウを取
り出す時の解舒性について、取り出したトウの乱れとダ
ンボール箱内のトウの乱れを観察した。更に、得られた
繊維製品を使って婦人用のウィッグ商品を作成して評価
を行った。評価は、商品にした時のブラッシング性（櫛
を通した際に繊維と繊維がからんで櫛が通りにくくなる
かならないか）、嵩高性、艶（人毛に似た自然な艶）に
ついて官能評価を行った。その結果を表１に示した。
【００１５】
【表１】
【００１６】表１の結果から明らかなように、マルチフ
ィラメント未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚し
た本発明のマルチフィラメント繊維は、延伸、熱処理工
程での加工性に優れ、又、これを合糸したマルチフィラ
メント繊維束は、ウィッグにした時のブラッシング性、
嵩高性、艶も良い。しかし、マルチフィラメント未延伸
糸の撚り数が２５Ｔ／Ｍを超えると風合いが悪くなるこ
とが分かる。更に、前記トウに５Ｔ／Ｍ以下の撚り数で
加撚すると解舒性が向上する。しかし、トウの撚り数が
５Ｔ／Ｍを超えるとハックリング性が悪くなることが分
かる。
ィラメント未延伸糸に５〜２５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚し
た本発明のマルチフィラメント繊維は、延伸、熱処理工
程での加工性に優れ、又、これを合糸したマルチフィラ
メント繊維束は、ウィッグにした時のブラッシング性、
嵩高性、艶も良い。しかし、マルチフィラメント未延伸
糸の撚り数が２５Ｔ／Ｍを超えると風合いが悪くなるこ
とが分かる。更に、前記トウに５Ｔ／Ｍ以下の撚り数で
加撚すると解舒性が向上する。しかし、トウの撚り数が
５Ｔ／Ｍを超えるとハックリング性が悪くなることが分
かる。
【００１７】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマルチフィ
ラメント繊維によれば、合糸してトウにした際の集束性
に優れ、トウの延伸、熱処理工程での加工性に優れると
共に、ブラッシング性、嵩高性、艶等の良好な頭髪製品
を得ることができる。
ラメント繊維によれば、合糸してトウにした際の集束性
に優れ、トウの延伸、熱処理工程での加工性に優れると
共に、ブラッシング性、嵩高性、艶等の良好な頭髪製品
を得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項１】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚してなるマルチフィラメント繊
維。 - 【請求項２】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維を
合糸したトウからなるマルチフィラメント繊維束。 - 【請求項３】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚したマルチフィラメント繊維を
合糸したトウを延伸し、０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加
撚及び該加撚の前後少なくとも一方で熱処理を施してな
るマルチフィラメント繊維束。 - 【請求項４】 マルチフィラメントの未延伸糸に５〜２
５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚した後、該マルチフィラメント
繊維を合糸してトウとし、該トウに延伸を施した後、熱
処理を施す際に、熱処理の入側か出側の少なくとも一方
で０．１〜５Ｔ／Ｍの撚り数で加撚することを特徴とす
るマルチフィラメント繊維束の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24222596A JPH1088439A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 加撚マルチフィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント繊維束、並びにマルチフィラメント繊維束の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24222596A JPH1088439A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 加撚マルチフィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント繊維束、並びにマルチフィラメント繊維束の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1088439A true JPH1088439A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17086102
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24222596A Pending JPH1088439A (ja) | 1996-09-12 | 1996-09-12 | 加撚マルチフィラメント繊維及びそれを用いたマルチフィラメント繊維束、並びにマルチフィラメント繊維束の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1088439A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001064065A1 (fr) * | 2000-02-29 | 2001-09-07 | Aderans Co., Ltd. | Postiche decoratif |
| JP2002285422A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 嵩高性の改良された人工毛髪繊維束の梱包方法 |
| WO2004113600A1 (ja) * | 2003-06-18 | 2004-12-29 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | 延伸方法及び延伸装置 |
-
1996
- 1996-09-12 JP JP24222596A patent/JPH1088439A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001064065A1 (fr) * | 2000-02-29 | 2001-09-07 | Aderans Co., Ltd. | Postiche decoratif |
| JP2002285422A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 嵩高性の改良された人工毛髪繊維束の梱包方法 |
| WO2004113600A1 (ja) * | 2003-06-18 | 2004-12-29 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | 延伸方法及び延伸装置 |
| JPWO2004113600A1 (ja) * | 2003-06-18 | 2006-07-20 | 電気化学工業株式会社 | 延伸方法及び延伸装置 |
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