JPH1087896A - 転がり抵抗が小さいタイヤ - Google Patents

転がり抵抗が小さいタイヤ

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JPH1087896A
JPH1087896A JP8261457A JP26145796A JPH1087896A JP H1087896 A JPH1087896 A JP H1087896A JP 8261457 A JP8261457 A JP 8261457A JP 26145796 A JP26145796 A JP 26145796A JP H1087896 A JPH1087896 A JP H1087896A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた低転がり抵抗性、耐摩耗性、低発熱
性、耐ティア性を有するタイヤを提供する。 【解決手段】 少なくとも天然ゴムが70重量%占める
ゴム成分100重量部に対し、カーボンブラック及びシ
リカのそれぞれが下記の(1)式及び(2)式の関係を
満足する量(重量部)、軟化剤が0〜5重量部、少なく
とも15m2/gの窒素吸着比表面積を有する表面処理さ
れた炭酸カルシウムが下記の(3)式の関係を満足する
量(重量部)配合されたゴム組成物でトレッドを形成し
た転がり抵抗の小さいタイヤである。 (1) 35≦(カーボンブラック量)+0.75×(シリカ量)≦50 (2) 0.2≦0.75×(シリカ量)/(カーボンブラック量)≦1.0 (3) 0.05≦(炭酸カルシウム量)/(シリカ量)≦0.40

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低転がり抵抗性、
低発熱性、耐摩耗性に優れたタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車に用いられるタイヤに要
求される性能としては、耐摩耗性、低転がり抵抗性、低
発熱性、耐ティア性、耐グルーブクラック性、スキッド
抵抗性等があり、これら各種性能はバランスよく具備さ
れている必要がある。近年環境問題からタイヤについて
も、省資源化の要請が強くなり、上記の性能の中でも、
エネルギー効率の向上につながる低転がり抵抗性、タイ
ヤ寿命を延ばして材料使用効率の向上につながる耐摩耗
性、耐ティア性、低発熱性が特に重要視される。特にト
ラック、貨物車、バス或いは重い蓄電池を搭載して走行
する電気自動車等に用いられる荷重負荷が大きいタイヤ
においては、一般性能を維持しながら、上記の低転がり
抵抗性、耐摩耗性、耐ティア性、低発熱性の改良が強く
要請されている。ところで、自動車走行中、タイヤの接
地部分は回転に追従して円周に沿って連続的に移動し、
その間に、接地部分ではトレッドが荷重負荷によって圧
縮変形、曲げ変形、剪断変形し、接地から解放された部
分は元の形状に回復して、タイヤの各部は変形と回復の
繰り返しの仕事をし、トレッドを形成するゴム組成物は
応力に対する変形に時間的遅れを示す粘弾性体特性を有
するので、繰り返し変形と形状回復の仕事をしている間
にヒステリシスロスが生じ、加えられた駆動エネルギー
の一部が熱エネルギーに変換される。このヒステリシス
ロスが、転がり抵抗と呼ばれるタイヤの転がりに伴うエ
ネルギー損失の主たるものであり、転がり抵抗を改善す
ることはトレッドを形成するゴム組成物のヒステリシス
ロスを少なくすることにほかならない。転がり抵抗を小
さくするため、ヒステリシスロスを小さくするゴムポリ
マーを用い、補強剤として配合するカーボンブラックの
粒子径を大きくしたり、或いは配合量を少なくしてヒス
テリシスロスを小さくしたゴム組成物でトレッドを形成
する方法が試みられた。しかし、カーボンブラックの粒
子径は補強性に関係し、大きくなれば耐摩耗性、耐ティ
ア性が低下し、またカーボンブラックの配合量が少なく
なれば、補強作用が低下して耐摩耗性、耐ティア性が悪
くなるので、この方法によって、他の性能を損なわずに
転がり抵抗を小さくするには限度がある。そこで、トレ
ッドをキャップ/ベースの2層構造にし、接地する側の
キャップを耐摩耗性に優れたゴム組成物で形成し、使用
中摩耗されない部分に対応するベースを耐摩耗性が無視
された低転がり抵抗性のゴム組成物で形成する方法が一
般的に行われている。この方法においても、転がり抵抗
はキャップとベースそれぞれのヒステリシスロスの和に
関係するので、さらに低転がり抵抗性にするために、ベ
ースにさらにヒステリシスロスを小さくしたゴム組成物
を用いて、トレッドをキャップ/ベース構造にした場
合、使用末期にティアが発生してタイヤ寿命が短かくな
り、キャップ/ベース構造にしても耐摩耗性、耐ティア
性を維持しながら、所望するレベルまで転がり抵抗を低
下させることができない。上記に鑑み、補強剤としてカ
ーボンブラックとシリカを併用したゴム組成物でベース
を形成し、カーカス耐久性(発熱性)、耐ティア性を維
持しながら、転がり抵抗を大幅に低下させる方法が提案
された(特開平3−7602)。カーボンブラックと比
較して、シリカは、ゴム組成物の粘度を高くし、加工性
を低下させる欠点があるので、シリカが配合されたゴム
組成物を実用化するには軟化剤を多く配合して加工性を
よくする必要があり、軟化剤を多量配合すれば耐摩耗性
が低下するので、シリカを用いれば低転がり抵抗性を有
するゴム組成物が得られるにも拘らず、多くの場合、キ
ャップ/ベース構造のベースに用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シリカで補強されたゴ
ム組成物剤の優れた低ヒステリシス性及び耐摩耗性、耐
ティア性などの機械的特性を保持しながら、加工性が改
良されれば、それを用いることによって、トレッドを1
種類のゴム組成物で形成し、複雑な2層構造にすること
を必要とせずに、さらに転がり抵抗を小さくすることが
可能となる。
【0004】発明者らは、トレッドを1層構造にした優
れた低転がり抵抗性、耐摩耗性、低発熱性、耐ティア性
を有するタイヤの提供を目的にして、シリカが配合され
たゴム組成物の機械的特性を低下させることなく加工性
を改良する方法を探求し、本発明を成したのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然ゴムを主
ゴム成分にしたゴム成分に補強剤としてカーボンブラッ
ク及びシリカが配合されたゴム組成物でトレッドがなる
タイヤにおいて、少なくとも天然ゴムが70重量%占め
るゴム成分100重量部に対し、カーボンブラック及び
シリカのそれぞれが下記の(1)式及び(2)式の関係
を満足する量(重量部)、軟化剤が0〜5重量部、少な
くとも15m2/gの窒素吸着比表面積を有する表面処理
された炭酸カルシウムが下記の(3)式の関係を満足す
る量(重量部)配合されたゴム組成物でトレッドを形成
した転がり抵抗の小さいタイヤである。 (1) 35≦(カーボンブラック量)+0.75×(シリカ量)≦50 (2) 0.2≦0.75×(シリカ量)/(カーボンブラック量)≦1.0 (3) 0.05≦(炭酸カルシウム量)/(シリカ量)≦0.40
【0006】トレッドを形成する上記ゴム組成物に配合
されるカーボンブラックとしては窒素吸着比表面積が6
0〜150m2/gのもの、シリカとしては窒素吸着比表
面積が150〜250のm2/g(以下、窒素吸着比表面
積をN2 SAと言う)のものが好適である。N2 SAが
60m2/gより小さいカーボンブラックは補強性が小さ
く、150m2/gより大きいカーボンブラックはゴム組
成物のヒステリシスロスを大きくする。N2 SAが15
0m2/gより小さいシリカは補強性が小さく、250m2
/gより大きいシリカはゴム組成物の粘度を高め、加工
性を低下させる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のタイヤのトレッドは、ヒ
ステリシスロスが小さく、引き裂き抵抗などの機械的強
度が大きい天然ゴムを70重量%以上含有するゴム成分
に、補強剤としてシリカとカーボンブラックを配合した
ゴム組成物で形成される。ゴム組成物に配合されるカー
ボンブラックとシリカの量(重量部)は、ゴム成分10
0重量部に対し、下記に示す関係式を満足する量(重量
部)にされ、常法に従ってシリカの0.05〜0.15
倍量のシランカップリング剤が添加される。 式(1) 35≦(カーボンブラック量)+0.75×(シリカ量)≦50 式(2) 0.2≦0.75×(シリカ量)/(カーボンブラック量)≦1.0 式(1)で計算した量が35より少ない場合は、補強が
不十分で耐摩耗性、耐ティア性などの機械的特性が悪く
なり、50より多くなれば、転がり抵抗及び発熱性が大
きくなる。式(2)で計算した値が0.2より小さい場
合、または1.0より大きい場合には、カーボンブラッ
クとシリカの配合量のバランスが崩れ、耐摩耗性、低発
熱性、耐ティア性を向上させると同時に、またはこれら
の特性を維持しながら転がり抵抗を小さくすることがで
きない。
【0008】本発明に用いるN2 SAが150m2/g以
上であるシリカは、吸着力が大きいので、シリカ粒子が
相互に吸着して凝集体を形成し、形成された凝集体は破
壊されにくい。シリカがゴムに混合されるとき、凝集体
の多くは破壊してシリカの1次粒子になってゴム中に分
散することなく、凝集体の状態で分散する。一般的に、
2 SAが大きく、凝集体になった補強剤を配合したゴ
ム組成物において、同じ組成であっても、凝集体が破壊
されて1次粒子の状態になってゴム中に分散する比率が
多くなれば、組成物のヒステリシスロスが低下し、耐摩
耗性、耐ティア性などの機械的特性が好くなることは公
知である。一般に、補強剤の凝集体が破壊され、低次の
粒子の状態になってゴム中に分散することが、補強剤の
分散がよいと言われる。N2 SAが大きいシリカをゴム
成分に混合するとき、脂肪酸、樹脂酸、リグニン、界面
活性剤などで表面処理した炭酸カルシウム(以下、炭酸
カルシウムを炭カルと略称する)を添加すれば、先ずマ
トリックスゴムに炭カルが分散して混合中の混練ゴムの
弾性率が大きくなって、シリカ凝集体を破壊して1次粒
子をゴムに擦り込む作用をするために混合機から伝達さ
れた剪断力のシリカへの効きをよくし、その結果シリカ
の分散がよくなって、低ヒステリシスロス性、機械的特
性がよくなる。シリカで補強されたゴム組成物は、カー
ボンブラック(以下、カーボンブラックをカーボンと略
称する)のみで補強されたゴム組成物に比して、転がり
抵抗性、耐摩耗性などの特性はよいが、反面、粘度が高
く、ドライタッチになって滑性が悪く、押出しなどの加
工性が劣る難点を有する。しかし、上記の表面処理をし
た炭カルをシリカの0.05〜0.40倍量添加すれ
ば、ゴム組成物の滑性がよくなって加工性が改良され、
押出し工程などで成形された半製品の寸法精度が高くな
る。炭カルの添加量がシリカの0.05倍より少ない場
合は、炭カルの添加効果が発揮されず、0.40倍より
多くなれば、耐摩耗性が低下する。N2 SAが15m2
gより小さい大粒径の炭カルが用いられた場合、ゴム組
成物の加工性は改良されるが、夾雑物としての作用も生
じ、耐ティア性、耐摩耗性などの機械的特性が低下す
る。脂肪酸、樹脂酸、リグニン、界面活性剤などで表面
処理が施されていない炭カルが用いられた場合、加工性
が改良されない。
【0009】通常加工性を改良するために配合するプロ
セイオイル、可塑剤、レジンなどの軟化剤は、用いない
方が好ましいが、用いるとしても配合量はゴム成分10
0重量部に対し5重量部以下にされる。5重量部より多
くなれば、耐摩耗性、耐ティア性が低下する。
【0010】本発明のタイヤのトレッドを形成するゴム
組成物は、前記したカーボン、シリカ、炭カル、シラン
カップリング剤に加えて、トレッド用ゴム組成物に一般
に配合される各種添加剤を任意に配合することができ、
その配合量も一般的な量とすることができる。任意に配
合する添加剤としては、例えば硫黄、加硫促進剤、亜鉛
華、ステアリン酸、ワックス、老化防止剤などを挙げる
ことができる。また、トレッドをキャップ/ベース構造
にして、タイヤ使用中に摩耗し、トレッドの実質部分で
あるキャップを上記のゴム組成物で形成することもでき
る。
【0011】
【実施例】表1に示すゴム成分に、表1記載の括弧内に
示すN2 SAを持つカーボン、シリカ及び炭カルとシラ
ンカッブリング剤とオイルを表1に示す比率(重量部、
以下重量分を単に部と言う)で配合し、さらに老化防止
剤(N−(1,3−ジメチル−ブチル)−N−フェニル
−p−フェニレンジアミン)1部、ワックス1部及びス
テアリン酸2部をバンバリーミキサーを用いて混合し、
一旦冷却した後、加硫促進剤CBS1部と硫黄1.7部
を追加混合して混合ゴムを得た。得られた混合ゴムから
サンプリングして、ムーニー粘度測定、発熱試験、摩耗
試験を下記に示す試験条件で行い、結果を表1に示し
た。次いで、80℃の温水を循環させた10インチ押出
し機を用いて、残余の各混合ゴム約200kgをトレッド
ストリップに押出し成形し、押出されたトレッドストリ
ップの状態を観察して、下記に記載する基準に従って加
工性の評価を行い、結果を表1に示した。
【0012】さらに、実施例の各配合及び比較例の1、
2、3、8、11、12について、上記のトレッドスト
リップを用いてサイズ11R22.5のタイヤを試作
し、下記に示す方法で転がり抵抗、発熱性、耐摩耗性、
耐ティア性の評価を行い、結果を表1に示した。
【0013】ムーニー粘度測定:JIS K6300に
準拠して測定し、結果を下記式で計算した指数で示し
た。 (各配合のムーニー粘度)×100/(比較例1のムー
ニー粘度) 発熱試験:JIS K6265に準拠して温度上昇を測
定し、結果を下記式で計算した指数で示した。値が小さ
いほど好ましい。 (各配合の上昇温度)×100/(比較例1の上昇温
度) 摩耗試験:JIS K6264に準拠してランボーン摩
耗試験を行い、結果を下記式で計算した指数で示した。
値が大きいほど好ましい。 (比較例1の摩耗量)×100/(各配合の摩耗量) 加工性評価 押出された延べ長さ約40mのトレッドストリップの外
観検査と10か所でストリップ幅の測定を行い、下記の
基準に従って良好(○)、可(△)、不可(×)の判定
をした。 ○:耳切れの発生がなく、形状が安定し、ストリップ幅
のばらつき幅が5%未満のもの、 △:耳切れが発生するも許容範囲内にあり、ストリップ
幅のばらつき幅が5%未満のもの ×:許容できない耳切れの発生、またはストリップ幅の
ばらつき幅が5%以上のもの 転がり抵抗:米国自動車技術者会規格SAE J1270に
準じて行ない、結果を下記式で計算した指数で示した。
値が小さいほど好ましい。 (各試作タイヤの転がり抵抗)×100/(比較例1の
転がり抵抗) 発熱性:米国自動車安全基準 FMVSS119に規定
する高速耐久試験条件でドラム走行した直後、ベルト上
でトレッド厚みが最大になるベルト端位置にサーミスタ
を挿入して温度を測定し、結果を下記式で計算した指数
で示した。値が小さいほど好ましい。 (各試作タイヤ温度)×100/(比較例1の温度) 耐摩耗性:トラック1台毎に2種類の試作タイヤを後輪
に装着して10万km走行した後、溝深さを測定し、走行
前の溝深さとの差から摩耗量を算出し、結果を下記式で
計算した指数で示した。値が大きいほど好ましい。 (比較例1の摩耗量)×100/(各試作タイヤの摩耗
量) 耐ティア性:試作タイヤをトラックの後輪に装着し、溝
が摩耗して約1.6mm深さになるまで走行した後、トレ
ッドをベルトから剥離し、剥離したトレッドの裏面に散
在する傷の個々の長さを測定して合計し、結果を下記式
で計算した指数で示した。値が大きいほど好ましい。 (比較例1の傷長さ)×100/(各試作タイヤの傷長
さ)
【0014】
【表1】
【0015】実施例の各タイヤは、シリカとカーボンで
補強されているが、表面処理された炭カルが添加されて
いないゴム組成物でトレッドを形成した比較例1、或い
はトレッドをシリカが配合されていないゴム組成物で形
成した比較例12と比較して、転がり抵抗、発熱性、耐
摩耗性、耐ティア性のいずれにおいても優れている。
【0016】比較例2は、(カーボンブラック量)+
0.75×(シリカ量)を50より大きくすれば、転が
り抵抗が大きくなり、加工性が悪くなることを示し、比
較例3は、(カーボンブラック量)+0.75×(シリ
カ量)を35より小さくすれば、加工性は改良される
が、耐摩耗性の改良効果が低下することを示す。比較例
4は、シリカの配合割合を多くして、0.75×(シリ
カ量)/(カーボンブラック量)の比を1.0より大き
くすれば、発熱は小さくなるが、耐摩耗性が低下し、加
工性が悪くなることを示し、比較例5は、シリカの配合
割合を少なくして比を0.2より小さくすれば、耐摩耗
性及び加工性は改良されるが、発熱の改良効果が現れな
いことを示す。比較例6は、実施例と対比することによ
って、(炭酸カルシウム量)/(シリカ量)が0.40
より大きくなれば、耐摩耗性が低下することを明らかに
し、比較例7は、(炭酸カルシウム量)/(シリカ量)
が0.05より小さくなれば、炭カルの効果が発現され
ず、加工性、耐摩耗性が改良されないことを示す。比較
例8は、N2 SAが15m2/gより小さい炭カルを使用
した場合、発熱は低くなるが、耐摩耗性が改良されない
ことを示す。比較例9は、表面処理が施されていない炭
カルを使用しても、加工性と耐摩耗性が改良されないこ
とを示す。比較例10は、補強剤として使用したシリカ
のN2 SAが150m2/gより小さい場合、耐摩耗性が
低下することを示す。比較例11は、軟化剤の配合量以
外は同じである実施例3と対比することにより、軟化剤
の配合量が5部より多くなれば、耐摩耗性が低下するこ
とを明らかにする。補強剤としてカーボンのみを40部
配合した比較例12とカーボン40部の内の20部をシ
リカで置換して、表面処理した炭カルを添加した実施例
2の比較から、補強剤としてカーボンとシリカを用い、
表面処理した炭カルを添加することにより、転がり抵抗
を小さくし、発熱を低くし、耐摩耗性及び耐ティア性を
大きくすることができることが判る。
【0017】
【発明の効果】上記で詳細に説明したように、補強剤と
してシリカとカーボンを用い、表面処理された炭カルを
添加したゴム組成物でトレッドを形成することにより、
トレッドをキャップ/ベース構造にすることなく、転が
り抵抗性、耐摩耗性、低発熱性及び耐ティア性を同時に
改良することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/36 C08K 3/36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムを主ゴム成分にしたゴム成分に
    補強剤としてカーボンブラック及びシリカが配合された
    ゴム組成物でトレッドがなるタイヤにおいて、少なくと
    も天然ゴムが70重量%占めるゴム成分100重量部に
    対し、カーボンブラック及びシリカのそれぞれが下記の
    (1)式及び(2)式の関係を満足する量(重量部)、
    軟化剤が0〜5重量部、少なくとも15m2/gの窒素吸
    着比表面積を有する表面処理された炭酸カルシウムが下
    記の(3)式の関係を満足する量(重量部)配合された
    ゴム組成物でトレッドがなることを特徴にする転がり抵
    抗の小さいタイヤ。 (1) 35≦(カーボンブラック量)+0.75×(シリカ量)≦50 (2) 0.2≦0.75×(シリカ量)/(カーボンブラック量)≦1.0 (3) 0.05≦(炭酸カルシウム量)/(シリカ量)≦0.40
  2. 【請求項2】 トレッドを形成する上記ゴム組成物に配
    合されたカーボンブラックの窒素吸着比表面積が60〜
    150m2/g、シリカの窒素吸着比表面積が150〜2
    50のm2/gである請求項1記載の転がり抵抗の小さい
    タイヤ。
JP26145796A 1996-09-09 1996-09-09 転がり抵抗が小さいタイヤ Expired - Lifetime JP3634520B2 (ja)

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