JPH1087568A - 光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法 - Google Patents
光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法Info
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- JPH1087568A JPH1087568A JP26514296A JP26514296A JPH1087568A JP H1087568 A JPH1087568 A JP H1087568A JP 26514296 A JP26514296 A JP 26514296A JP 26514296 A JP26514296 A JP 26514296A JP H1087568 A JPH1087568 A JP H1087568A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コレステロール合成阻害剤の合成中間体であ
る光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法
を提供する。 【解決手段】光学活性β−トリクロロメチル−β−プロ
ピオラクトンをアシル化剤に用い、酢酸t−ブチルリチ
ウムエノラートと反応させることで解決できる。
る光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法
を提供する。 【解決手段】光学活性β−トリクロロメチル−β−プロ
ピオラクトンをアシル化剤に用い、酢酸t−ブチルリチ
ウムエノラートと反応させることで解決できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(S)−6,6,
6−トリクロロ−5−ヒドロキシ−3−オキソヘキサン
酸エステル(以下、δ−ヒドロキシ−β−ケトエステル
と言うこともある。)の製造法に関する。この化合物
は、天然物合成において有用な合成中間体である。
6−トリクロロ−5−ヒドロキシ−3−オキソヘキサン
酸エステル(以下、δ−ヒドロキシ−β−ケトエステル
と言うこともある。)の製造法に関する。この化合物
は、天然物合成において有用な合成中間体である。
【0002】
【従来の技術】β−プロピオラクトンは3炭素増反応の
有用なビルディングブロックとして知られており、求核
剤の攻撃を受けて、a)β−炭素−酸素結合、もしくは
b)アシル炭素−酸素結合の開裂を起こす。同時に不斉
炭素の導入もできる。光学活性β−トリクロロメチル−
β−プロピオラクトンをアシル化剤に用いての炭素鎖伸
長反応は、本発明らによるフリーデル・クラフツタイプ
の反応が知られているだけである。
有用なビルディングブロックとして知られており、求核
剤の攻撃を受けて、a)β−炭素−酸素結合、もしくは
b)アシル炭素−酸素結合の開裂を起こす。同時に不斉
炭素の導入もできる。光学活性β−トリクロロメチル−
β−プロピオラクトンをアシル化剤に用いての炭素鎖伸
長反応は、本発明らによるフリーデル・クラフツタイプ
の反応が知られているだけである。
【0003】
【化3】
【0004】一方、生理活性を持つ様々な天然物の中
で、コレステロールの合成阻害作用を持つものには、コ
ンパクチン(Compactin)を始め、様々な構造を持つもの
が知らている。これらの化合物に共通することは、光学
活性δ−バレロラクトンを基本骨格に持つことであり、
従って立体選択的にβ位、δ位に不斉炭素を持つδ−バ
レロラクトン骨格を構築することは、有用なことであ
る。しかし、これまでは、光学活性δ−バレロラクトン
を合成するのに多段階の操作が必要であった。
で、コレステロールの合成阻害作用を持つものには、コ
ンパクチン(Compactin)を始め、様々な構造を持つもの
が知らている。これらの化合物に共通することは、光学
活性δ−バレロラクトンを基本骨格に持つことであり、
従って立体選択的にβ位、δ位に不斉炭素を持つδ−バ
レロラクトン骨格を構築することは、有用なことであ
る。しかし、これまでは、光学活性δ−バレロラクトン
を合成するのに多段階の操作が必要であった。
【0005】
【化4】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、短工程で効
率的に合成できるδ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの
製造法を提供することである。
率的に合成できるδ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの
製造法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、式
(1)
(1)
【0008】
【化5】
【0009】の化合物に、CH3 COOR(RはC1-4
のアルキル基を示す。)とリチウムジイソプロピルアミ
ドを反応させることを特徴とする式(2)
のアルキル基を示す。)とリチウムジイソプロピルアミ
ドを反応させることを特徴とする式(2)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で
表される(S)−6,6,6−トリクロロ−5−ヒドロ
キシ−3−オキソヘキサン酸エステルの製造法である。
表される(S)−6,6,6−トリクロロ−5−ヒドロ
キシ−3−オキソヘキサン酸エステルの製造法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、C1-4 のアルキ
ル基としては、メチル基,エチル基,プロピル基,イソ
プロピル基,ブチル基,イソブチル基,s−ブチル基,
t−ブチル基を例示できるが、t−ブチル基が好まし
い。以下t−ブチル基の場合について記載する。反応溶
媒としては、THF、ジオキサンなどの環状エーテルを
例示できるが、THFが好ましい。(S)−β−トリク
ロロメチル−β−プロピオラクトンは、−78℃程度
で、酢酸t−ブチルと、リチウムジイソプロピルアミド
(LDA)からできる酢酸t−ブチルリチウムエノラー
トによって、光学活性なδ−ヒドロキシ−β−ケトエス
テルが得られる。なお、LDAはジイソプロピルアミン
とn−ブチルリチウムから調製される。この反応におい
て、酢酸t−ブチルリチウムエノラートは、生成したδ
−ヒドロキシ−β−ケトエステルの活性なα位のプロト
ンを引き抜くこと、酢酸t−ブチル同志のクライゼン縮
合が起こるので、過剰量必要で、酢酸t−ブチルリチウ
ムエノラートの当量を増やすことで収率が向上し、5当
量用いたとき、光学活性なδ−ヒドロキシ−β−ケトエ
ステルが最も良い収率で得られる。いずれの場合も反応
終了後は通常の後処理を行うことにより目的物を得るこ
とができる。化合物の構造は、IR,NMR等から決定
した。
ル基としては、メチル基,エチル基,プロピル基,イソ
プロピル基,ブチル基,イソブチル基,s−ブチル基,
t−ブチル基を例示できるが、t−ブチル基が好まし
い。以下t−ブチル基の場合について記載する。反応溶
媒としては、THF、ジオキサンなどの環状エーテルを
例示できるが、THFが好ましい。(S)−β−トリク
ロロメチル−β−プロピオラクトンは、−78℃程度
で、酢酸t−ブチルと、リチウムジイソプロピルアミド
(LDA)からできる酢酸t−ブチルリチウムエノラー
トによって、光学活性なδ−ヒドロキシ−β−ケトエス
テルが得られる。なお、LDAはジイソプロピルアミン
とn−ブチルリチウムから調製される。この反応におい
て、酢酸t−ブチルリチウムエノラートは、生成したδ
−ヒドロキシ−β−ケトエステルの活性なα位のプロト
ンを引き抜くこと、酢酸t−ブチル同志のクライゼン縮
合が起こるので、過剰量必要で、酢酸t−ブチルリチウ
ムエノラートの当量を増やすことで収率が向上し、5当
量用いたとき、光学活性なδ−ヒドロキシ−β−ケトエ
ステルが最も良い収率で得られる。いずれの場合も反応
終了後は通常の後処理を行うことにより目的物を得るこ
とができる。化合物の構造は、IR,NMR等から決定
した。
【0013】
【実施例】次に実施例、参考例を挙げ、本発明を更に詳
しく説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるも
のでない。
しく説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるも
のでない。
【0014】参考例1 (S)−β−トリクロロメチル−β−プロピオラクトン
の合成
の合成
【0015】
【化7】
【0016】1l三口フラスコにキニーネ1.47g(2
mol%)を入れ、減圧乾燥後アルゴン置換し、トルエ
ン280mlを加えて攪拌し、溶解した。系内を−50
℃に冷し、アセトンの熱分解より得られたケテンを30
分間吹き込んだ。そしてクロラール33.4g(227m
mol)を含むトルエン溶液を7.5時間かけて滴下、攪
拌した。室温まで自然昇温し、4規定の塩酸で反応を停
止し、エーテルで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃
縮後、bulb−to−bulb蒸留にて精製し、メチ
ルシクロヘキサンを用いて再結晶を行った。 収量 14.5g,収率 33% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 3.68(ddd,J=3.96,5.61,1
7.16Hz,2H),5.04(dd,J=3.96,5.61Hz) IR(neat) 1858, 1405, 1095, 920,795cm -1 [α]D 23 + 11.6(c 0.96,シクロヘキサン) b.p.: 120℃(0.5mmHg)
mol%)を入れ、減圧乾燥後アルゴン置換し、トルエ
ン280mlを加えて攪拌し、溶解した。系内を−50
℃に冷し、アセトンの熱分解より得られたケテンを30
分間吹き込んだ。そしてクロラール33.4g(227m
mol)を含むトルエン溶液を7.5時間かけて滴下、攪
拌した。室温まで自然昇温し、4規定の塩酸で反応を停
止し、エーテルで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃
縮後、bulb−to−bulb蒸留にて精製し、メチ
ルシクロヘキサンを用いて再結晶を行った。 収量 14.5g,収率 33% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 3.68(ddd,J=3.96,5.61,1
7.16Hz,2H),5.04(dd,J=3.96,5.61Hz) IR(neat) 1858, 1405, 1095, 920,795cm -1 [α]D 23 + 11.6(c 0.96,シクロヘキサン) b.p.: 120℃(0.5mmHg)
【0017】実施例1 t−ブチル(S)−6,6,6−トリクロロ−5−ヒド
ロキシ−3−オキソヘキサノエートの合成
ロキシ−3−オキソヘキサノエートの合成
【0018】
【化8】
【0019】アルゴン雰囲気下、乾燥させた100ml
二口ナスフラスコにTHF 28mlを入れ、次いでジ
イソプロピルアミン4.42ml(31.5mmol)を加
えた。−78℃に冷却して、1.47規定のn−ブチルリ
チウムヘキサン溶液19.8ml(31.5mmol)を加
えた。30分後酢酸t−ブチル4.22ml(31.5mm
ol)をゆっくり滴下し、さらに30分後、THF3.5
mlに溶かしたβ−プロピオラクトン1200mg(6.
3mmol)を滴下し、3時間攪拌した。飽和塩化アン
モニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出、
無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、シリカゲルのフラ
ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製した。 収量 1.35g,収率 70% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 1.48(s,9H),3.13(ddd,J=
2.14,8.19,17.15Hz,2H),3.47(d,J=1.32Hz,2H),4.68(d,J
=8.91Hz,1H) IR(neat) 3475, 1720,1150, 818cm -1 [α]D 23 −4.24(c 0.57, CHCl3)
二口ナスフラスコにTHF 28mlを入れ、次いでジ
イソプロピルアミン4.42ml(31.5mmol)を加
えた。−78℃に冷却して、1.47規定のn−ブチルリ
チウムヘキサン溶液19.8ml(31.5mmol)を加
えた。30分後酢酸t−ブチル4.22ml(31.5mm
ol)をゆっくり滴下し、さらに30分後、THF3.5
mlに溶かしたβ−プロピオラクトン1200mg(6.
3mmol)を滴下し、3時間攪拌した。飽和塩化アン
モニウム水溶液で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出、
無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、シリカゲルのフラ
ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製した。 収量 1.35g,収率 70% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 1.48(s,9H),3.13(ddd,J=
2.14,8.19,17.15Hz,2H),3.47(d,J=1.32Hz,2H),4.68(d,J
=8.91Hz,1H) IR(neat) 3475, 1720,1150, 818cm -1 [α]D 23 −4.24(c 0.57, CHCl3)
【0020】酢酸t−ブチルリチウムエノラートの当量
[酢酸t−ブチルとLDA(リチウムジイソプロピルア
ミドの当量)]と収率の関係を表1に示す。
[酢酸t−ブチルとLDA(リチウムジイソプロピルア
ミドの当量)]と収率の関係を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】参考例2 t−ブチル(3R,5S)−6,6,6−トリクロロ−
3,5−ジヒドロキシヘキサノエートの合成
3,5−ジヒドロキシヘキサノエートの合成
【0023】
【化9】
【0024】30ml二口ナスフラスコにβ−ケトエス
テル77.1mg(0.252mmol)を入れて、減圧乾
燥、アルゴン置換した後、THF2mlに溶かし、23
℃で1.0規定のトリエチルボランヘキサン溶液0.605
ml(0.605mmol)を加えた。15分攪拌した
後、−78℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム28.6
mg(0.757mmol)を加え、さらにメタノール0.
525mlを1時間かけて滴下した後、9時間攪拌し
た。水で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。得られた粗生成物を大気中でT
HFに溶かし、過酸化水素水を加え、30分攪拌した。
水で希釈して、酢酸エチルで抽出後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製した。 収量 51.2mg,収率 66% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)1 H−NMR(CDCl3) δ 1.55(s,9H)1.93-2.01(m,
2H),2.58(d,J=5.93Hz,2H),4.40(br,1H),4.43(br,1H) IR(neat) 3350, 1735, 1370, 1150, 800cm -1 [α]D 23 −19.7(c 0.73,CHCl3)
テル77.1mg(0.252mmol)を入れて、減圧乾
燥、アルゴン置換した後、THF2mlに溶かし、23
℃で1.0規定のトリエチルボランヘキサン溶液0.605
ml(0.605mmol)を加えた。15分攪拌した
後、−78℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム28.6
mg(0.757mmol)を加え、さらにメタノール0.
525mlを1時間かけて滴下した後、9時間攪拌し
た。水で反応を停止させ、酢酸エチルで抽出、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。得られた粗生成物を大気中でT
HFに溶かし、過酸化水素水を加え、30分攪拌した。
水で希釈して、酢酸エチルで抽出後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製した。 収量 51.2mg,収率 66% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)1 H−NMR(CDCl3) δ 1.55(s,9H)1.93-2.01(m,
2H),2.58(d,J=5.93Hz,2H),4.40(br,1H),4.43(br,1H) IR(neat) 3350, 1735, 1370, 1150, 800cm -1 [α]D 23 −19.7(c 0.73,CHCl3)
【0025】参考例3 (4R,6S)−6−トリクロロメチル−4−ヒドロキ
シ−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
シ−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
【0026】
【化10】
【0027】50mlナスフラスコにβ,δ−ジヒドロ
キシエステル42.9mg(0.139mmol)を入れ、
減圧乾燥、アルゴン置換した後、塩化メチレン10.7m
lに溶かした。氷浴で0℃に冷却してから、トリフルオ
ロ酢酸1.06ml(13.9mmol)を加え、12時間
攪拌した。1,2−ジクロロエタンを加え、溶媒をエバ
ポレーターで除去した。この粗生成物にあらかじめ塩酸
にてpH3.41に調製したトルエン8.8mlと、乾燥さ
せたモレキュラーシーブズ3A132mgを入れ、50
℃で24時間攪拌した。反応終了後、セライト濾過でモ
レキュラーシーブズを除去、溶液を濃縮して、シリカゲ
ルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1)で精製した。 収量 28.3mg,収率 85% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 2.03-2.63(m,2H),2.75(d
d,J=3.30,3.63Hz,2H),4.57(ddd,J=3.30,3.63,6.27Hz,1
H),5.18(dd,J=3.63,11.21Hz,1H)s IR(neat) 3510, 1730, 1240, 1080, 795cm -1 [α]D 23 −10.8(c 0.78,CHCl3)
キシエステル42.9mg(0.139mmol)を入れ、
減圧乾燥、アルゴン置換した後、塩化メチレン10.7m
lに溶かした。氷浴で0℃に冷却してから、トリフルオ
ロ酢酸1.06ml(13.9mmol)を加え、12時間
攪拌した。1,2−ジクロロエタンを加え、溶媒をエバ
ポレーターで除去した。この粗生成物にあらかじめ塩酸
にてpH3.41に調製したトルエン8.8mlと、乾燥さ
せたモレキュラーシーブズ3A132mgを入れ、50
℃で24時間攪拌した。反応終了後、セライト濾過でモ
レキュラーシーブズを除去、溶液を濃縮して、シリカゲ
ルのフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1)で精製した。 収量 28.3mg,収率 85% Rf 0.3(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 2.03-2.63(m,2H),2.75(d
d,J=3.30,3.63Hz,2H),4.57(ddd,J=3.30,3.63,6.27Hz,1
H),5.18(dd,J=3.63,11.21Hz,1H)s IR(neat) 3510, 1730, 1240, 1080, 795cm -1 [α]D 23 −10.8(c 0.78,CHCl3)
【0028】参考例4 (4R,6S)−4−t−ブチルジメチルシロキシ−6
−トリクロロメチル−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
−トリクロロメチル−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
【0029】
【化11】
【0030】30ml二口ナスフラスコに6−トリクロ
ロ−δ−バレロラクトン166.4mg(0.695mmo
l)を入れ、減圧乾燥、アルゴン置換後、DMF2,5m
lに溶解した。次にイミダゾール335.7mg(4.86
mmol)、t−ブチルジメチルクロロシロキサン52
4.5mg(3.48mmol)を入れ、10.5時間攪拌し
た。飽和食塩水で反応を停止し、酢酸エチルで抽出、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲルのフラ
ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製した。 収量 13.8mg,収率 93% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 0.78(s,9H),1.86-2.38
(m,2H),2.53(d,J=2.64,2H),4.35(m,1H),4.96(dd,J=3.6
3,11.05Hz,1H)) IR(neat) 1745, 1250, 1085, 778cm -1 [α]D 23 −12.9(c 1.02,CHCl3)
ロ−δ−バレロラクトン166.4mg(0.695mmo
l)を入れ、減圧乾燥、アルゴン置換後、DMF2,5m
lに溶解した。次にイミダゾール335.7mg(4.86
mmol)、t−ブチルジメチルクロロシロキサン52
4.5mg(3.48mmol)を入れ、10.5時間攪拌し
た。飽和食塩水で反応を停止し、酢酸エチルで抽出、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、シリカゲルのフラ
ッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製した。 収量 13.8mg,収率 93% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=8:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 0.78(s,9H),1.86-2.38
(m,2H),2.53(d,J=2.64,2H),4.35(m,1H),4.96(dd,J=3.6
3,11.05Hz,1H)) IR(neat) 1745, 1250, 1085, 778cm -1 [α]D 23 −12.9(c 1.02,CHCl3)
【0031】参考例5 (4R,6S)−4−t−ブチルジメチルシロキシ−6
−モノクロロメチル−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
−モノクロロメチル−テトラヒドロ−2−ピロンの合成
【0032】
【化12】
【0033】30ml二口ナスフラスコに4−t−ブチ
ルジメチルシロキシ−6−トリクロロ−δ−バレロラク
トン53.3mg(0.15mmol)を入れ、減圧乾燥、
アルゴン置換後、ジメトキシエタン(DME)1mlで
溶かした。次に水素化トリn−ブチルスズ149mg
(0.512mmol)のDME1ml溶液を加えて、1
1時間加熱還流した。そのまま濃縮し、得られた粗生成
物をNH4 F379.4mgとエーテル8mlで処理し
た。セライト濾過、酢酸エチルで抽出した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、濃縮後、シリカゲルのフラッシュ
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)
で精製した。 収量 48.8mg,収率 92% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 0.79(s,9H),1.77-1.91
(m,2H),3.64(ddd,J=3.96,5.28.11.55Hz,2H),4.28-4.30
(m,1H),4.80-4.89(m.1H) IR(neat) 1740, 1260, 1090, 840cm -1 [α]D 23 −12.6(c 0.86,CHCl3)
ルジメチルシロキシ−6−トリクロロ−δ−バレロラク
トン53.3mg(0.15mmol)を入れ、減圧乾燥、
アルゴン置換後、ジメトキシエタン(DME)1mlで
溶かした。次に水素化トリn−ブチルスズ149mg
(0.512mmol)のDME1ml溶液を加えて、1
1時間加熱還流した。そのまま濃縮し、得られた粗生成
物をNH4 F379.4mgとエーテル8mlで処理し
た。セライト濾過、酢酸エチルで抽出した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、濃縮後、シリカゲルのフラッシュ
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)
で精製した。 収量 48.8mg,収率 92% Rf 0.25(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)1 H−NMR(CDCl3 )δ 0.79(s,9H),1.77-1.91
(m,2H),3.64(ddd,J=3.96,5.28.11.55Hz,2H),4.28-4.30
(m,1H),4.80-4.89(m.1H) IR(neat) 1740, 1260, 1090, 840cm -1 [α]D 23 −12.6(c 0.86,CHCl3)
【0034】これから先の反応はすでに知られており、
コンパクチン誘導体へと導くことができる。
コンパクチン誘導体へと導くことができる。
【0035】
【化13】
【0036】
【発明の効果】(S)−β−トリクロロメチル−β−プ
ロピオラクトンをアシル化剤に用いて反応を行った結
果、 1.(S)−β−トリクロロメチル−β−プロピオラク
トンをアシル化剤に用いて酢酸エステルリチウムエノラ
ートと反応を行うことで、1工程で光学活性δ−ヒドロ
キシ−β−ケトエステルを提供できる。 2.(S)−β−トリクロロメチル−β−プロピオラク
トンを出発原料に用いたδ−ヒドロキシ−β−ケトエス
テルを原料に用いることで、簡単な操作で目的のδ−バ
レロラクトンを得ることができる。 3.光学活性δ−バレロラクトンはコンパクチオン誘導
体などの合成中間体に導くことのできる有用な化合物で
ある。 このように光学活性β−トリクロロメチル−β−プロピ
オラクトンをアシル化剤に用いることは、不斉炭素を保
持しつつ、3炭素増炭できる有用な方法である。
ロピオラクトンをアシル化剤に用いて反応を行った結
果、 1.(S)−β−トリクロロメチル−β−プロピオラク
トンをアシル化剤に用いて酢酸エステルリチウムエノラ
ートと反応を行うことで、1工程で光学活性δ−ヒドロ
キシ−β−ケトエステルを提供できる。 2.(S)−β−トリクロロメチル−β−プロピオラク
トンを出発原料に用いたδ−ヒドロキシ−β−ケトエス
テルを原料に用いることで、簡単な操作で目的のδ−バ
レロラクトンを得ることができる。 3.光学活性δ−バレロラクトンはコンパクチオン誘導
体などの合成中間体に導くことのできる有用な化合物で
ある。 このように光学活性β−トリクロロメチル−β−プロピ
オラクトンをアシル化剤に用いることは、不斉炭素を保
持しつつ、3炭素増炭できる有用な方法である。
Claims (1)
- 【請求項1】式(1) 【化1】 の化合物に、CH3 COOR(RはC1-4 のアルキル基
を示す。)とリチウムジイソプロピルアミドを反応させ
ることを特徴とする式(2) 【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で表される
(S)−6,6,6−トリクロロ−5−ヒドロキシ−3
−オキソヘキサン酸エステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26514296A JPH1087568A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26514296A JPH1087568A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087568A true JPH1087568A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=17413221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26514296A Withdrawn JPH1087568A (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 光学活性δ−ヒドロキシ−β−ケトエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1087568A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509105A (ja) * | 2003-10-24 | 2007-04-12 | ロンザ ア−ゲ− | 6,6,6−トリハロ−3,5−ジオキソヘキサン酸エステルの生産方法 |
JP2007513077A (ja) * | 2003-11-11 | 2007-05-24 | ラティオファルム ゲー・エム・ベー・ハー | スタチン類の製造方法 |
-
1996
- 1996-09-13 JP JP26514296A patent/JPH1087568A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007509105A (ja) * | 2003-10-24 | 2007-04-12 | ロンザ ア−ゲ− | 6,6,6−トリハロ−3,5−ジオキソヘキサン酸エステルの生産方法 |
JP2007513077A (ja) * | 2003-11-11 | 2007-05-24 | ラティオファルム ゲー・エム・ベー・ハー | スタチン類の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031202 |