JPH1087196A - エレベータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】車椅子仕様エレベータのエレベータかご呼び装
置が作動した場合に、到着予告装置が点灯，点滅する構
成として、車椅子使用者への案内サービス向上と危険排
除の両面で優れたエレベータ装置を得る。 【解決手段】複数台のエレベータの中に車椅子仕様エレ
ベータが設置されている場合に、車椅子使用者のために
低位置に設置されたエレベータかご呼び装置４と、エレ
ベータかご呼び装置４に同期して作動する到着予告装置
６を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はエレベータ装置に係
り、特に、到着予告装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータかご呼び装置は、特開
平7−69553号公報に開示されたものが知られている。ま
た、到着予告装置としては、乗り場出入口上部に設けら
れた到着予告装置がエレベータかご呼び装置と同期して
点灯，点滅するものが一般に知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の到着予告装
置は、エレベータかご呼び装置が作動した場合に、かご
呼びに対応するエレベータを待ち客に知らせることを目
的として乗り場出入口上部に設けられた到着予告装置が
点灯し、エレベータが到着することを知らせるために同
到着予告装置が点滅するものであった。しかし、通常の
到着予告装置の高さ(床面より約２１００mm)は車椅子使
用者の平均的な視点の高さ(約１２００mm)からは高す
ぎ、車椅子使用者がエレベータかご呼び装置を作動させ
た位置からではその点灯，点滅を確認しにくい、あるい
は完全に見えないという問題があった。また、一般に車
椅子使用者は身体が不安定で姿勢を維持するのが困難で
あるため、到着予告装置の点灯，点滅を確認するために
移動することは、姿勢のバランスを崩して転倒する危険
性が高いという問題がある。

【０００４】このように、上記従来のエレベータかご呼
び装置の技術思想は、車椅子仕様エレベータであっても
到着予告装置に関しては通常のエレベータと変わらず、
車椅子使用者の身体的特性や行動特性を考慮するといっ
た発想はなかった。

【０００５】本発明の目的は、車椅子仕様エレベータが
かご呼びに対応することおよび到着することを車椅子使
用者に無理なく知らせる到着予告装置を備えたエレベー
タを提供し、車椅子使用者がエレベータに乗る際に潜在
する転倒などの危険から遠ざけることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のエレベータかご呼び装置は、複数台のエレ
ベータが設置されており、かつ、その中に車椅子仕様エ
レベータが少なくとも１台以上設置されている場合にお
いて、車椅子使用者のために低位置に設置されたエレベ
ータかご呼び装置と、到着予告装置を備えた構成条件下
で、前記エレベータかご呼び装置が作動した場合に、前
記到着予告装置が車椅子仕様エレベータがかご呼びに対
応することを待ち客に知らせるために点灯し、到着する
ことを知らせるために点滅する。

【０００７】本発明は、かご呼びが登録されたことおよ
びかごが到着したことを知らせる装置が車椅子使用者の
視点の高さ付近にあるため、車椅子使用者は容易にエレ
ベータの接近を知ることができる。また、かご呼びボタ
ンを押した姿勢を保持した状態で到着予告装置を目視で
きるため、確認のために移動するなどの必要がなく、転
倒などの危険を回避することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図１を
参照しながら説明する。図１はエレベータの出入口周辺
を示す図である。本発明のエレベータかご呼び装置は、
図１に示すように乗り場戸１と、この乗り場戸１の上方
に配置されている出入口上部壁２と、前記乗り場戸１の
側方の壁に埋め込まれているかご呼びボタン３と、この
かご呼びボタン３より低い位置に埋め込まれ車椅子使用
者にも利用しやすいように配慮された車椅子用かご呼び
ボタン４と、この車椅子用かご呼びボタン４が車椅子仕
様エレベータ用であることを示す銘板５と、前記乗り場
戸１の側方上部の壁に埋め込まれている到着予告装置６
等で構成されている。ここで、かご呼びボタン３および
車椅子用かご呼びボタン４と到着予告装置６は連動して
いる。

【０００９】本実施例では、かご呼びボタン３によって
かご呼び登録がなされた場合には、到着予告装置６が点
灯してこのエレベータがかご呼びに対応することを待ち
客に知らせ、点滅してエレベータが到着することを待ち
客に知らせるようになっている。一方、車椅子用かご呼
びボタン４によってかご呼び登録がなされた場合には、
到着予告装置６が点灯，点滅するだけでなく、銘板５も
これに同期して点灯，点滅し、このエレベータがかご呼
びに対応することおよびエレベータが到着することを待
ち客に知らせるようになっている。

【００１０】さらに、図２に示した本発明の第二の実施
例では、第一の実施例を構成している各装置の他に、床
に埋め込まれた車椅子誘導灯７と、乗り場戸１付近に設
けられている乗降誘導灯８等、車椅子使用者の平均的な
視点の高さ付近に設けられたかご到着案内具が付加され
ており、車椅子誘導灯７、あるいは乗降誘導灯８が点
灯，点滅してこのエレベータがかご呼びに対応すること
およびエレベータが到着することを待ち客に知らせる場
合も本発明の技術思想をそのまま適用できる。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、車椅子使用者の身体的
特性，行動特性を考慮し、車椅子使用者が利用しやすい
だけでなく、エレベータ乗り込み時に潜在する転倒など
の危険性を排除した到着予告装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施例のエレベータの出入口周
辺の説明図。

【図２】本発明の第二の実施例のエレベータの出入口周
辺の説明図。

【符号の説明】

１…乗り場戸、２…出入口上部壁、３…かご呼びボタ
ン、４…車椅子用かご呼びボタン、５…銘板、６…到着
予告装置、７…車椅子誘導灯、８…乗降誘導灯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数台のエレベータが設置されており、そ
   の中に車椅子使用者が利用しやすいように考慮された仕
   様が付加されている車椅子仕様エレベータが少なくとも
   １台設置されている場合に、上記車椅子使用者のために
   低位置に設置されたエレベータかご呼び装置が作動した
   場合、車椅子仕様エレベータがかご呼びに対応すること
   を待ち客に知らせる到着予告装置を上記車椅子使用者の
   視点の高さ付近に備えていることを特徴とするエレベー
   タ装置。