JPH1086860A - キャブ・ティルト装置 - Google Patents

キャブ・ティルト装置

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JPH1086860A
JPH1086860A JP8246540A JP24654096A JPH1086860A JP H1086860 A JPH1086860 A JP H1086860A JP 8246540 A JP8246540 A JP 8246540A JP 24654096 A JP24654096 A JP 24654096A JP H1086860 A JPH1086860 A JP H1086860A
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靖 横島
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 キャブがティルト状態にあるときに誤って下
降操作が行われても油圧装置が反応しないようにし、キ
ャブのずり落ちが生じてたときには警報を発生するとと
もにセイフティ・ピンがリンク手段に挿入された状態で
補正できるようにする。 【解決手段】 セイフティ・ピン5が保管位置にあるこ
とを電気的に検出する検出スイッチ6を備え、セイフテ
ィ・ピンが保管位置から抜き取られて検出出力がない状
態になったときには、キャブの下降操作が行われても駆
動手段の作動を電気的に禁止するとともに、キャブのテ
ィルト操作が行われたときには駆動手段の作動を有効に
する。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャブオーバ車に
利用する。本発明は、キャブの下に配置されたエンジン
その他装置に対する保守作業を行うときに、キャブを車
台に対してティルトさせる装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】キャブ前部に車台との間にヒンジを設
け、このヒンジを軸にキャブをティルトさせる装置が広
く知られている。このようなキャブ・ティルト装置で
は、キャブをティルトさせた状態で、作業者がキャブの
下に配置された装置に対して作業を行うので、いったん
ティルトさせたキャブのティルト状態が不用意に戻るこ
とがないように、いくつかの安全装置が施されている。
【0003】その一つはキャブと車台との間に設けられ
たリンク手段である。リンク手段は二つの部材からな
り、第一のブラケットはその一端が車台側に回動自在に
取付けられ、第二のブラケットはその一端がキャブ側に
回動自在に取付けられ、第一のブラケットの他端と第二
のブラケットの他端とはリンク軸によりそのリンク軸ま
わりに回動自在に取付けられた構造であり、キャブがテ
ィルト状態にあるときに、キャブと車台との間のティル
ト角度を保持するようにストッパが設けられている。
【0004】このストッパにはさまざまな構造のものが
あるが、その一つはセイフティ・ピンを利用するもので
ある。これは、キャブがティルト状態にあるときに、ち
ょうど前記リンク手段の二つのブラケットに共通に貫通
する1個の穴を設けておき、この穴に鋼鉄製の丈夫なセ
イフティ・ピンを挿入することにより、この二つのブラ
ケットの前記リンク軸まわりの角度が変化しないよう
に、すなわちリンク手段が固定されてティルト状態が維
持されるように構成されたものである。このような構造
は、安全性の高い装置として、また作業者に安心感を与
える装置として広く利用されている。
【0005】この装置を利用するには、運転者がキャブ
から下りた状態で、キャブロックを外し、電動油圧ポン
プおよび油圧シリンダからなる駆動手段を操作して、キ
ャブをゆっくりとティルト状態に設定する。この操作は
電動装置の押ボタン操作や、油圧装置のバルブを操作す
る油圧レバーの操作である。ティルト状態になったとこ
ろで、前記セイフティ・ピンを取出し、リンク手段の二
つのブラケットに共通に貫通する穴にこのセイフティ・
ピンを差し込むことにより、このリンク手段を動かない
ように固定するものである。
【0006】セイフティ・ピンは、キャブがティルト状
態にあるとき以外は使用するものではなく、またキャブ
がティルトされたときにはセイフティ・ピンは作業者の
手近な位置にあることが必要である。一般に、これはリ
ンク手段の近傍に設けられたセイフティ・ピン保管位置
に配置される構造になっている。このセイフティ・ピン
の保管位置では、簡単なバネ手段とフック構造により、
車両の走行中に生じうる程度の振動があっても、セイフ
ティ・ピンがその保管位置から脱落しないように構成さ
れている。かりに脱落しても失うことがないように鎖で
つながれている。また、必要なときには、作業者が平常
の姿勢のままで手をのばすことにより、セイフティ・ピ
ンをその保管位置から難なく取り外すことができるよう
になっている。
【0007】このような従来構造では、キャブをティル
ト状態に駆動し、ティルト状態を正常状態に戻す駆動手
段と、リンク手段に対するセイフティ・ピンの活用とは
独立である。すなわち、作業者は駆動手段を操作して、
キャブがティルト状態になったことを自分の目で確認し
てから、セイフティ・ピンをその保管位置から自らの手
で取り外し、リンク手段を固定するための穴に挿入す
る。そして、ティルト状態での各種作業や点検が終わっ
てから、セイフティ・ピンをリンク手段の穴から同じく
手作業により抜き、それを保管位置に装着し保管状態と
し、その後に駆動手段を操作してキャブのティルト状態
を正常位置に戻す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、キャブが
ティルト状態にあり、セイフティ・ピンがまだリンク手
段の穴に挿入されている状態で、かりに作業者がそれを
忘れて駆動手段のティルト下げのスイッチを操作すると
電動油圧装置は駆動状態になる。そうするとセイフティ
・ピンおよびリンク手段に無理な力がかかることにな
り、場合によってはセイフティ・ピンおよびリンク手段
を損傷する原因にもなる。このような誤った操作が行わ
れると電動装置が無理に駆動されるから、電池電力が不
必要に消耗したり、油圧装置が損傷したりすることも考
えられる。これを回避するために、電動油圧装置が作動
して油圧が異常高圧になったときに、油圧を自動的に側
路に逃がす圧力自動切替バルブを設けることなどが行わ
れている。
【0009】また、長期間の使用にともなってティルト
・シリンダのチェック・バルブに塵埃が侵入することに
より、シリンダ内の油圧が徐々に低下し、ティルト完了
後にキャブがずり落ちることがある。このようなキャブ
のずり落ちはセイフティ・ピンにより防止することはで
きるが、キャブの重量がセイフティ・ピンに直接かかる
ために、セイフティ・ピンによる支持が繰り返されるよ
うなことがあると、噛み込みによる損傷を受けることに
なる。これを避けるためにキャブがティルト状態にある
ときに、キャブと車台との間に安全棒(つっかえ棒)を
渡してセイフティ・ピンに直接接触しないようにするな
どの安全性を高める措置が採られている。
【0010】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、ティルト装置の安全性を高めることを目的とす
る。本発明は、かりに誤った下降操作が行われても反応
しない電気回路を備えたキャブ・ティルト装置を提供す
ることを目的とする。本発明は、誤ったキャブの下降操
作が行われても装置を破損するおそれのないキャブ・テ
ィルト装置を提供することを目的とする。本発明は、キ
ャブがティルト状態からずり落ちてもティルト・ピンを
リンク手段に挿入したままの状態で上昇させ補正するこ
とができるキャブ・ティルト装置を提供することを目的
とする。本発明は、無駄に電池を消耗することがないキ
ャブ・ティルト装置を提供することを目的とする。本発
明は、安全棒(つっかえ棒)を不要とするキャブ・ティ
ルト装置を提供することを目的とする。本発明は、駆動
手段の油圧が異常高圧になったときに作動する圧力自動
切替バルブを不要にする装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、セイフティ・
ピンがリンク手段に挿入された状態で誤って下降操作が
行われたときに駆動手段の作動を禁止し、キャブのずり
落ちがあったときにはセイフティ・ピンを挿入した状態
でキャブの位置を補正することができることを特徴とす
る。
【0012】すなわち、本発明は、キャブ前部に設けら
れたヒンジを軸にキャブを車台に対してティルトさせる
駆動手段と、ティルト状態でキャブと車台との間のティ
ルト角度を保持するリンク手段と、このリンク手段に設
けられた穴に挿入されることによりこのリンク手段がテ
ィルト角度を保持した状態でその動きを禁止するセイフ
ティ・ピンとを備えたキャブ・ティルト装置において、
前記セイフティ・ピンが前記穴から外されて保管位置に
あることを電気的に検出する検出スイッチと、この検出
スイッチに検出出力がないときには前記駆動手段の作動
を禁止する電気回路手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】前記駆動手段には電動の油圧ポンプを備
え、前記電気回路手段は、前記検出出力がないときには
前記油圧ポンプを駆動する電動の装置に供給する電流の
通路を遮断する手段を含むことが望ましく、さらに、前
記セイフティ・ピンの先端には鍵が形成され、前記保管
位置にはこの鍵に合う錠が形成され、前記検出スイッチ
はこの鍵とこの錠が合致するとき前記検出出力を発生す
る手段を含むことが望ましい。
【0014】キャブをティルトさせ上昇端に達したとき
に、セイフティ・ピンを保管位置から抜き取ると、検出
スイッチがオン状態となり駆動手段への電源供給回路を
遮断する。この状態でキャブを下降させる操作が行われ
ても、駆動手段には電源が供給されずキャブの下降動作
は禁止される。
【0015】セイフティ・ピンが保管位置に戻される
と、検出スイッチはオフ状態になり駆動手段への電源供
給回路の遮断が解除される。この状態でキャブ下降の操
作が行われれば駆動手段に電源が供給されキャブが下降
する。
【0016】駆動手段として電動機により駆動する油圧
ポンプを用いれば、電動機への電気回路を遮断すること
により油圧ポンプの駆動を禁止することができる。
【0017】セイフティ・ピンの先端に鍵を形成し、保
管位置にはこの鍵に合致する錠を形成することによっ
て、別のピンによる電気通路の遮断解除が行われること
を防止することができ、さらに、セイフティ・ピンが挿
入されたことを確実に検出することができるとともに、
振動などによって脱落することを防止することができ
る。
【0018】これにより、ティルト状態にあるキャブを
正常状態に戻すときに、セイフティ・ピンがリンク手段
の穴に挿入されたままで下降操作が行われても、キャブ
の下降動作が禁止されるので、セイフティ・ピンが折損
したり、リンク手段が損傷を受けることを回避すること
ができ、キャブにずり落ちが生じてもセイフティ・ピン
を挿入したままの状態で補正することができる。また、
キャブがセイフティ・ピンによりティルト角度が保持さ
れた状態にあるときに、無理に油圧ポンプを駆動して電
力を無駄に消耗してしまうことを防止することができ
る。さらに、セイフティ・ピンおよびリンク手段に損傷
を与えないにするするために使用していた安全棒(つっ
かえ棒)や駆動手段の油圧が異常高圧になったときに作
動する圧力自動切替バルブが不要となり製造コストを低
減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
【0020】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1(a)は本発明実施例のキャブがティルト状態
にないときの要部の構成を示す図、(b)はそのA矢視
図、図2は本発明実施例のキャブがティルト状態にある
ときの要部の構成を示す図、図3は本発明実施例のキャ
ブがティルト状態にあるときのセイフティ・ピンのリン
ク手段への挿入を説明する図、図4は本発明実施例にお
けるキャブのティルト状態を示す図である。
【0021】本発明実施例は、キャブ1の底部に設けら
れた第一のヒンジ2および車台3の側面に設けられた第
二のヒンジ4を軸としてキャブ1を車台3に対してティ
ルトさせる駆動手段10と、ティルト状態でキャブ1と
車台3との間のティルト角度を保持するリンク手段20
と、このリンク手段20に設けられた穴に挿入されるこ
とによりティルト角度を保持した状態でキャブ1の動き
を禁止するセイフティ・ピン5とが備えられる。さら
に、本発明の特徴として、セイフティ・ピン5が定めら
れた保管位置にあることを電気的に検出する検出スイッ
チ6と、この検出スイッチ6に検出出力がないときに駆
動手段10の作動を禁止する電気回路手段とが備えられ
る。セイフティ・ピン5の先端には図3に示すように鍵
5aが形成され、保管位置にはこの鍵5aに合う錠が形
成され、検出スイッチ6には鍵5aと錠とが合致すると
き検出出力を発生する手段が含まれる。
【0022】リンク手段20は、一方の端部が第一のヒ
ンジ2に回動自在に連結された第一のヒンジ・ブラケッ
ト21と、一方の端部が第二のヒンジ4に回動自在に連
結された第二のヒンジ・ブラケット22とにより構成さ
れる。第一のヒンジ・ブラケット21の他方の端部と第
二のヒンジ・ブラケット22の他方の端部とは回動自在
に連結される。この連結部近傍にセイフティ・ピン5が
挿入される穴23および24が設けられる。セイフティ
・ピン5の保管位置として第一のヒンジ・ブラケット2
1の検出スイッチ6が取付けられた位置に貫通孔が形成
される。
【0023】電気回路手段には、キャブ1のロックが解
除されたときにオン状態となるキャブ・ロック・スイッ
チ31と、キャブ1がティルトして上昇端に達したとき
にオフ状態となりキャブ1が上昇端以外の位置にあると
きにオン状態となるティルト・リミット・スイッチ32
と、キャブ1のティルトを行うときに操作されるティル
ト・スイッチ33と、バッテリ7と電動機11との回路
の開閉を行うティルト・リレー34と、圧油方向の切換
えに連動してキャブ1の下降操作のときにオン状態とな
る切換えスイッチ35と、この切換えスイッチ35の開
閉により回路の開閉動作を行うセイフティ・リレー36
と、セイフティ・ピン5が保管位置にあることを検出す
る検出スイッチ6と、キャブ1のティルト操作が行われ
ているときに吹鳴するティルト・ブザー37とが備えら
れる。検出スイッチ6とティルト・ブザー37との間に
はティルト・ブザー37に向けて順方向になるようにダ
イオード38が接続される。
【0024】図5は本発明実施例における駆動手段およ
び電気回路手段の構成を示す回路図である。図5の各接
点位置はキャブが定常位置(運転手が乗車して運転でき
る状態)にあるときの接点位置で描かれている。
【0025】駆動手段10には、バッテリ7を電源とし
て駆動する電動機11と、この電動機11の駆動力によ
りオイル・タンク12のオイルを圧油として供給する油
圧ポンプ13と、この油圧ポンプ13から供給される圧
油によって伸縮するティルト・シリンダ14と、このテ
ィルト・シリンダ14に供給する圧油の方向を切換える
切換え弁15と、この切換え弁15の切換え操作を行う
切換えレバー16とが含まれる。
【0026】ティルト・シリンダ14は、図4に示すよ
うに、一方の端部が第二のヒンジ・ブラケット22に回
動自在に連結され、他方の端部が車台3の側面に回動自
在に連結される。
【0027】次に、このように構成された本発明実施例
の動作について説明する。まず、図6を参照してキャブ
1をティルトさせる動作について説明する。
【0028】キャブロックを解除するとキャブ・ロック
・スイッチ31はオン状態になる。このときティルト・
リミット・スイッチ32はキャブ1が正常位置にあるの
でオン状態にあり、切換えスイッチ35は切換え弁15
がキャブ1を上昇させる位置に設定されているのでオフ
状態にある。そのためにセイフティ・リレー36の励磁
コイル36aには電流が供給されず接点はオン状態にあ
る。また、検出スイッチ6はセイフティ・ピン5が保管
位置にあるのでオン状態にある。
【0029】ここで、ティルト・スイッチ33が押され
オン状態になると、バッテリ7からの電流がキャブ・ロ
ック・スイッチ31、ティルト・リミット・スイッチ3
2およびセイフティ・リレー36を経由してティルト・
リレー34の励磁コイル34aに供給され接点をオン状
態にする。ティルト・スイッチ33が押されたときの検
出スイッチ6側への電流の逆流はダイオード38によっ
て阻止される。
【0030】これにより、バッテリ7と電動機11とが
電気的に接続され、電動機11が起動して油圧ポンプ1
3を駆動する。この油圧ポンプ13の駆動によりティル
ト・シリンダ14が伸長してキャブ1が上昇する。この
間ティルト・ブザー37は、キャブ・ロック・スイッチ
31、ティルト・リミット・スイッチ32およびセイフ
ティ・リレー36を経由してバッテリ7からの電流供給
を受け吹鳴する。
【0031】キャブ1が上昇端に達するとティルト・リ
ミット・スイッチ32がオフ状態になり、これにともな
ってティルト・ブザー37の吹鳴が停止する。同時にテ
ィルト・スイッチ33を押しつづけていてもティルト・
リレー34がオフ状態にあるので電動機11は駆動され
ない。
【0032】キャブ1が上昇端で停止した状態では、図
2および図3に示すように、第一のヒンジ・ブラケット
21および第二のヒンジ・ブラケット22に設けられた
穴23および24が合致する。セイフティ・ピン5が保
管位置から抜き取られ、この合致した穴23および24
に挿入されると、第一のヒンジ・ブラケット21と第二
のヒンジ・ブラケット22との回動が禁止され、リンク
手段20はティルト角度を保持した状態で固定される。
セイフティ・ピン5が保管位置から抜き取られると検出
スイッチ6はオフ状態となる。
【0033】ここで、セイフティ・ピン5が保管位置に
戻されない状態でキャブ1を下降させようとして切換え
レバー16が操作され、切換え弁15が図7に示すよう
に下降側に切換えられると、この切換操作に連動して切
換えスイッチ35がオン状態となり、バッテリ7からの
電流がセイフティ・リレー36の励磁コイル36aに供
給されて接点をオフ状態にする。このとき検出スイッチ
6はセイフティ・ピン5が抜き取られたままの状態にあ
るのでオフ状態にある。
【0034】この状態でティルト・スイッチ33が押さ
れオン状態になっても、セイフティ・リレー36がオフ
状態にあり、かつ検出スイッチ6がオフ状態にあるの
で、バッテリ7からの電流はティルト・リレー34の励
磁コイル34aには供給されず接点はオフ状態にある。
したがってバッテリ7から電動機11への電流供給は行
われずキャブ1は上昇端の位置にあって下降動作は行わ
れない。
【0035】セイフティ・ピン5が保管位置に戻されれ
ば、検出スイッチ6はオン状態となる。ここで、ティル
ト・スイッチ33が操作されオン状態になると(図7の
状態)、バッテリ7からの電流がキャブ・ロック・スイ
ッチ31、切換えスイッチ35および検出スイッチ6を
経由してティルト・リレー34の励磁コイル34aに供
給される。これによりティルト・リレー34の接点はオ
ン状態となって、バッテリ7と電動機11とが電気的に
接続され、油圧ポンプ13が駆動してティルト・シリン
ダ14を動作させキャブ1を下降させる。
【0036】このように、セイフティ・ピン5が保管位
置に戻されないかぎり、ティルト・スイッチ33が誤っ
て操作されてキャブ1を下降させようとしてもその下降
動作は行われない。したがって、セイフティ・ピン5を
第一のヒンジ・ブラケット21および第二のヒンジ・ブ
ラケット22の穴23および24に挿入したままの状態
でキャブ1が下降してセイフティ・ピン5を折損させ、
あるいはリンク手段20を損傷させるようなことを回避
することができる。
【0037】駆動手段10は、長期間の使用によってテ
ィルト・シリンダ14のチェック・バルブに塵埃が侵入
することによって油圧が徐々に低下し、キャブ1が上昇
端からわずかながらずり落ちることがある。セイフティ
・ピン5はあくまでも最終的な安全のためのもので、セ
イフティ・ピン5によってキャブ1を継続的に支持する
ことは避けなければならない。そのためにキャブ1が上
昇端にあるときにはセイフティ・ピン5とは接触のない
ように所定の間隔をもって遊びが設けられている。
【0038】このときの状態は図8に示すように、キャ
ブロックが解除されているので、キャブ・ロック・スイ
ッチ31はオン状態にあり、切換えスイッチ35は切換
え弁15がキャブ1を上昇させる位置に設定されている
のでオフ状態にある。そのためにセイフティ・リレー3
6の励磁コイル36aには電流が供給されず接点はオン
状態にある。また検出スイッチ6はセイフティ・ピン5
が保管位置にないのでオフ状態にある。
【0039】ここで、キャブ1にずり落ちが生じると、
ティルト・リミット・スイッチ32がオン状態になり、
バッテリ7からの電流がキャブ・ロック・スイッチ3
1、ティルト・リミット・スイッチ32およびセイフテ
ィ・リレーを経由してティルト・ブザー37に供給され
て吹鳴しキャブ1が下降しはじめていることを通報す
る。
【0040】この通報によりティルト・スイッチ33が
押されると、キャブ・ロック・スイッチ31、ティルト
・リミット・スイッチ32、セイフティ・リレー36お
よびティルト・スイッチ33を経由してバッテリ7から
の電流がティルト・リレー34の励磁コイル34aに供
給され接点をオン状態にする。
【0041】これによりバッテリ7からの電流がティル
ト・リレー34を介して電動機11に供給され、油圧ポ
ンプ13を駆動してティルト・シリンダ14を動作させ
キャブ1を上昇させる。キャブ1が上昇端に達すると、
ティルト・スイッチ33から手が離されるので、ティル
ト・リレー34の励磁コイル34aへの電流供給はなく
なり接点がオフ状態になって電動機の駆動を停止する。
同時にティルト・リミット・スイッチ32がオフ状態と
なってティルト・ブザー37への電流供給を遮断し吹鳴
を停止する。
【0042】このように、キャブ1にずり落ちが生じて
も、ティルト・ブザー37の吹鳴によって通報されるの
でただちにその処置をとることができ、かつリンク手段
20にセイフティ・ピン5が挿入されたままの状態でキ
ャブ1のずり落ちを補正することができるので、セイフ
ティ・ピン5にキャブ1の重量を直接付加することが避
けられ、安全な状態が維持される。
【0043】なお、セイフティ・ピン5の先端には鍵5
aが形成され、その保管位置にはこの鍵5aだけに合致
する錠が形成されているので、他のピンを保管位置に差
し込んでも錠とは合致せず、キャブ1を下降させようと
しても電動機11の駆動が電気的に禁止される。また、
穴23、24にもこの鍵5aだけに合致する錠が形成さ
れていて、他のピンをこの穴にさし込むことはできな
い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、キ
ャブがティルト状態にあるときに、誤って下降操作が行
われても油圧装置が反応せずキャブの下降を抑えること
ができる。また、キャブのずり落ちが発生したときには
警報が発せられ、セイフティ・ピンがリンク手段に挿入
されたままの状態で補正することができる。これにとも
なって、セイフティ・ピンおよびリンク手段に無理な力
が加えられることをなくすことができるとともに、電動
装置が無理に駆動されることによって電池を無駄に消耗
することを回避することができる。さらに、安全棒(つ
っかえ棒)および駆動手段の油圧が異常高圧になったと
きに作動する圧力バルブを不要にすることができ、製造
コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明実施例のキャブがティルト状態
にないときの要部の構成を示す図、(b)はそのA矢視
図。
【図2】本発明実施例のキャブがティルト状態にあると
きの要部の構成を示す図。
【図3】本発明実施例のキャブがティルト状態にあると
きのセイフティ・ピンのリンク手段への挿入を説明する
図。
【図4】本発明実施例におけるキャブのティルト状態を
示す図。
【図5】本発明実施例における駆動手段および電気回路
手段の構成を示す回路図。
【図6】本発明実施例におけるキャブ上昇動作を説明す
る回路図。
【図7】本発明実施例におけるキャブ下降動作を説明す
る回路図。
【図8】本発明実施例におけるセイフティ・ピンずり落
ち時の補正動作を説明する図。
【符号の説明】
1 キャブ 2 第一のヒンジ 3 車台 4 第二のヒンジ 5 セイフティ・ピン 5a 鍵 6 検出スイッチ 7 バッテリ 10 駆動手段 11 電動機 12 オイル・タンク 13 油圧ポンプ 14 ティルト・シリンダ 15 切換え弁 16 切換えレバー 20 リンク手段 21 第一のヒンジ・ブラケット 22 第二のヒンジ・ブラケット 23、24 穴 31 キャブ・ロック・スイッチ 32 ティルト・リミット・スイッチ 33 ティルト・スイッチ 34 ティルト・リレー 34a、36a 励磁コイル 35 切換えスイッチ 36 セイフティ・リレー 37 ティルト・ブザー 38 ダイオード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャブ前部に設けられたヒンジを軸にキ
    ャブを車台に対してティルトさせる駆動手段と、ティル
    ト状態でキャブと車台との間のティルト角度を保持する
    リンク手段と、このリンク手段に設けられた穴に挿入さ
    れることによりこのリンク手段がティルト角度を保持し
    た状態でその動きを禁止するセイフティ・ピンとを備え
    たキャブ・ティルト装置において、 前記セイフティ・ピンが前記穴から外されて保管位置に
    あることを電気的に検出する検出スイッチと、この検出
    スイッチに検出出力がないときには前記駆動手段の作動
    を禁止する電気回路手段とを備えたことを特徴とするキ
    ャブ・ティルト装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段には電動の油圧ポンプを備
    え、 前記電気回路手段は、前記検出出力がないときには前記
    油圧ポンプを駆動する電動の装置に供給する電流の通路
    を遮断する手段を含む請求項1記載のキャブ・ティルト
    装置。
  3. 【請求項3】 前記セイフティ・ピンの先端には鍵が形
    成され、前記保管位置にはこの鍵に合う錠が形成され、
    前記検出スイッチはこの鍵とこの錠が合致するとき前記
    検出出力を発生する手段を含む請求項1記載のキャブ・
    ティルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020038144A (ko) * 2000-11-16 2002-05-23 이계안 트럭의 캡 조정 장치
CN106697079A (zh) * 2015-11-12 2017-05-24 北汽福田汽车股份有限公司 驾驶室的支撑装置、车辆和车辆的安全预警方法
CN115571234A (zh) * 2022-09-27 2023-01-06 江铃汽车股份有限公司 一种轻卡驾驶室锁紧警示装置及警示方法

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