JPH1084619A - ワイヤハーネスの配設構造、配設用具および配設方法 - Google Patents

ワイヤハーネスの配設構造、配設用具および配設方法

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JPH1084619A
JPH1084619A JP23687796A JP23687796A JPH1084619A JP H1084619 A JPH1084619 A JP H1084619A JP 23687796 A JP23687796 A JP 23687796A JP 23687796 A JP23687796 A JP 23687796A JP H1084619 A JPH1084619 A JP H1084619A
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Toshiyuki Asakura
俊之 朝倉
Shigeo Yamaji
茂夫 山路
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の車種・グレードの違いによらず共通
して適用することができ、従ってワイヤハーネスの製造
コストを低減できるワイヤハーネスの配設構造および配
設用具を提供する。 【解決手段】 車両に配置される二つの接続ボックス
3,4と、該二つの接続ボックス間を接続する幹線ハー
ネス5と、該二つの接続ボックス間に設けられた複数の
係止ピン11とを備え、前記幹線ハーネスは前記係止ピ
ンによりたるみが吸収された状態で配設される。この係
止ピン11には、専用パッド6を着脱自在に装着して、
前記幹線ハーネスを該専用パッド6の外周面の一部に沿
わせてたるみを吸収するようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車種・グ
レードの違いによらず共通して適用することができるワ
イヤハーネスの配設構造、配設用具および配設方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のワイヤハーネスの配線構造とし
て、図12のように、車内の適宜箇所に複数の(図示の
例では2個)接続ボックス50,51を配置して幹線ハ
ーネス52で接続し、各接続ボックス50,51と端末
の補機531 ,532 …535 との接続はサブハーネス
541 ,542 …545 で行うようにしたものがある。
ここで、補機とはヘッドランプ、パワーウインド等の負
荷、接続用コネクタ又は他の接続ボックスを意味し、ま
た、接続ボックス50,51はヒューズ、リレー等の回
路保護部材、制御部材を搭載して分岐回路を内蔵した通
常の分岐接続箱、電気接続箱のほかマイコン(ECU)
を組み込んだコントロールボックスやノードを意味す
る。
【0003】上記のような配設構造において、近時はナ
ビゲータや気象、道路状況等の各種情報を表示するマル
チディスプレイその他の電子機器を装備する傾向が強ま
り、今後より一層の電子化が進行することが予想され
る。その際、前記接続ボックス50,51間、特に多重
ECU間を接続するワイヤハーネスは、幹線ハーネス5
2のように幹線化が進み、この幹線ハーネスは車種・グ
レードによらず使用できるように標準化、共通化するこ
とが望ましい。
【0004】しかし、実際的には図13(A),(B)
に示すように、車種又はグレードが異なると、二つの車
体55,56において配置される接続ボックス50′,
51′と接続ボックス50″,51″はそのボックス間
隔l1 ,l2 に長短がある。従って、そこに接続される
幹線ハーネス52′,52″の線長も異なるから、同一
長さのワイヤハーネスは使用できず、多種多様のワイヤ
ハーネスを製造、管理する必要があり、少量多品種生産
のためにコストダウンが困難であった。
【0005】一方、運転操作の必要上接続電線(ワイヤ
ハーネス)の長さを変える技術として、特開平7−27
7104号公報には、図14(A)〜(D)に示すよう
なステアリングのワイヤハーネス案内装置60が提案さ
れている。この装置60は、テレスコピック機構を有す
るステアリング62に配設したワイヤハーネス61の中
間部分をハーネスケース64のハーネス口67から入れ
てループ形状になして収納し、該口67からワイヤハー
ネス61を出し入れ自在とするハーネススプール部63
を主要部として備えている。なお、65はケースカバー
である。
【0006】そして、ワイヤハーネス61をハーネスス
プール部63に押し込む際にその変形を防止し、ステア
リング62の性能安定と走行時の異音発生防止のため、
ワイヤハーネス61の中間部分に長手方向に沿って樹脂
製剛性柱体69を沿設固着した剛性ワイヤ部70が設け
られている。この剛性ワイヤ部70は、(C)に示すよ
うに、ワイヤハーネス61を引き出した最大伸長状態に
おいて、その後端74がハーネス口67にあり、しかも
ハーネス口67からの突出長L2が、(D)のように、
最大伸縮ストロークL1より大にした構造を有する。従
って、ステアリング62の操作によりワイヤハーネス6
1を伸縮させてもハーネス口67を出入する部分が剛性
ワイヤ部70として形成されているから、前記座屈変形
などを確実に防止することができる。
【0007】図14の装置は、ステアリング用ワイヤハ
ーネスを運転操作の必要上随時伸縮できるようにしたも
のであり、車種・グレードによらず共通して使用するた
めのワイヤハーネスの幹線化とは異なる概念である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
みてなされたものであり、自動車の車種・グレードの違
いによらず共通して適用することができ、従ってワイヤ
ハーネスの製造コストを低減できるワイヤハーネスの配
設構造、配設用具および配設方法を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明のワイヤハーネスの配設構造は、請求項1に
記載のように、車両に配置される二つの接続ボックス
と、該二つの接続ボックス間を接続する幹線ハーネス
と、該二つの接続ボックス間に設けられた複数の係止ピ
ンとを備え、前記幹線ハーネスは前記係止ピンによりた
るみが吸収された状態で配設されていることを特徴とす
る。
【0010】請求項1の発明によれば、幹線ハーネスの
配設経路に予め複数の係止ピンを設けておくことによ
り、仮に幹線ハーネスが二つの接続ボックスを接続する
には長過ぎてたるみ(余長)が生じても、係止ピンに適
宜引っ掛けて屈曲させることによりたるみが吸収され
る。従って、車種・グレードの異なる自動車のなかで共
通して配置される二つの接続ボックスを特定し、そのボ
ックス間隔が最大のものを接続する幹線ハーネスを共通
幹線ハーネスとして使用することができる。これによ
り、共通幹線ハーネスのみを製造、管理すればよく、大
量生産による大巾なコスト低下が可能となる。
【0011】請求項2の発明は、前記係止ピンに専用パ
ッドが着脱自在に装着され、前記幹線ハーネスが該専用
パッドの外周面の一部に沿ってたるみが吸収された状態
で配設されているものであり、この専用パッドの使用に
より幹線ハーネスの配設が一層容易になる。請求項3の
発明は、前記専用パッドとして、前記幹線ハーネスと接
する外周面の長さが異なる複数種類の専用パッドが用い
られるようにしたものであり、複数種類の専用パッドの
組み合わせ又は使い分けにより長短長さの異なるたるみ
を容易に吸収することができる。請求項4の発明は、前
記専用パッドが略三角形の板状体であって、頂角部分に
丸みが付されている形状としたものであり、構造が簡単
で取扱に便利である。
【0012】請求項5の発明は、前記二つの接続ボック
スにECUが内蔵されているものであり、多重伝送配線
用ワイヤハーネスの共通化とコスト低下の実効が上がる
ことが期待される。
【0013】請求項6の発明は上記ワイヤハーネスの配
設構造を達成するための他の配設用具であり、一端に差
込口を設け、他端側に位置決め孔を設けた中空のパッド
本体と、前記差込口から出し入れ自在に挿着される線長
調整板とから成り、前記線長調整板は両側に上下多段に
複数の可撓ロック片を備え、前記パッド本体は差込口の
両側に前記可撓ロック片のロック爪に係合するロック孔
を備え、前記可撓ロック片のロック位置により前記線長
調整板のパッド本体からの突出長さが変わる構造とした
ものである。この発明によれば、多段に設けた可撓ロッ
ク片とロック孔との係合によりパッド本体に対して線長
調整板を任意の位置でロックし、該線長調整板の突出長
さを変えることができ、これにより幹線ハーネスのたる
み吸収量(長さ)が変わるから、前記専用パッドのよう
に複数種類のものを使用する必要がなく、きわめて便利
である。
【0014】請求項7の発明は、同じくワイヤハーネス
の配設構造を達成するための別の配設用具であり、内部
に複数の係止ピンを縦横に突設し、周壁の一側にハーネ
ス入口樋を設け、他側にハーネス出口樋を設けたハーネ
ス収納ケースと、そのカバーとから成ることを特徴とす
る。請求項7の発明によれば、ハーネス収納ケース内の
係止ピンで上記幹線ハーネスのたるみを吸収することが
できるから、前記請求項1乃至6の発明と異なり、たる
み吸収のために車両に対して専用パッド等のための係止
ピンを設ける必要がなく、幹線ハーネスの共通化を促進
することができる。
【0015】請求項8の発明は、前記ハーネス収納ケー
スのハーネス入口樋とハーネス出口樋とからそれぞれハ
ーネス固定片が一体に設けられているものであるから、
該ハーネス固定片に幹線ハーネスをテープ巻きにより固
定することができ、従って幹線ハーネスの中間に簡単に
固定することができる。
【0016】請求項9の発明は、車内に配置される二つ
の特定の接続ボックスを幹線ハーネスで接続し、各接続
ボックスと補機間をサブハーネスで接続するワイヤハー
ネスの配設方法において、車種・グレードの異なる自動
車のなかで前記二つの特定の接続ボックス間の間隔が最
大のものを接続する幹線ハーネスを共通幹線ハーネスと
して選定し、車種・グレードの違いにより二つの特定の
接続ボックス間の間隔が前記最大のものより短い場合に
も、当該両接続ボックス間を前記共通幹線ハーネスで接
続すると共に、短縮により生ずるたるみ又は余長は前記
共通幹線ハーネスの中間部を屈曲させることにより吸収
し、以て、前記共通幹線ハーネスを車種・グレードの別
なく共通して使用するものであるから、共通幹線ハーネ
スの選定により車種・グレードの別によらず特定の接続
ボックス間を接続することができると共に、従来とは異
なり共通幹線ハーネスのみを製造、管理すればよく、大
量生産による大巾なコスト低下が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。図1(A),(B)にお
いて、1は車体、1′は車種又はグレードの異なる車体
を示す。両車体1,1′にはダッシュボード2,2′を
挟んで左側にエンジンルーム用の第1の接続ボックス
3,3′とインパネ用の第2の接続ボックス4,4′が
配置されている。第1,第2の接続ボックス3,4と
3′,4′の配置部位は例えば国産車と輸出用車とでは
左右逆の場合が多いが、いずれもダッシュボード2,
2′を挟んで前後に配置される点は共通している。
【0018】第1,第2の接続ボックス3,4間の間隔
MAX は種々の車種・グレードの異なる自動車の中で最
大であり、従って両接続ボックス3,4を接続する幹線
ハーネス5の長さも最大である。以下、これを共通幹線
ハーネス5という。
【0019】一方、車体1′の第1,第2の接続ボック
ス3′,4′間の間隔LN は当然に最大間隔LMAX より
短いが、接続には上記と同じ長さの共通幹線ハーネス5
が使用されている。この短縮により生じた共通幹線ハー
ネス5のたるみ又は余長は着脱可能の専用パッド6を用
いて中間部を屈曲させることにより吸収している。
【0020】図2は専用パッド6を用いた共通幹線ハー
ネス5の線長調整および配設を具体的に示すものであ
る。即ち、車体1′のフロア8には、車体側壁1a側に
第1の接続ボックス3′を嵌め込んで設置するための切
欠9と、略三角板状の専用パッド6をセットするための
山形の切欠10が設けられており、該切欠10に臨んで
専用パッド6の位置決め孔7に対する係止ピン11が車
体下部フレーム1bから突設されている。
【0021】本実施例の場合、共通幹線ハーネス5の両
端をそれぞれ前記第1および第2の接続ボックス3′,
4′にコネクタ結合(図示せず)により接続するとする
と共に、該共通幹線ハーネス5を車体側壁1aとフロア
8間の隙間(配設路)12に押し込むように配設する。
そして、余長であるたるみ部分5aは三角板状の専用パ
ッド6の山側の二辺6a,6bに沿わせることにより吸
収され、ピンと緊張した状態で配設される。従って、自
動車の走行や振動により共通幹線ハーネス5が車体と擦
れたり、異音を生じる心配がない。
【0022】図1および図2に示した実施例では、共通
幹線ハーネス5のたるみを専用パッド6の二辺6a,6
bに沿わせて吸収しているが、上記配設路12に対して
該二辺6a,6bを形成するように複数の係止ピン11
を突設することによりたるみを吸収することができ、こ
れも本発明に包含される。
【0023】図3(A)〜(C)はそれぞれ専用パッド
6の他の実施形態を示す。即ち、専用パッド6として、
大中小の三種の専用パッド6A,6B,6Cを形成し、
これらを使い分け又は組み合わせることにより、共通幹
線ハーネス5の線長を調整するようにしたものである。
【0024】各専用パッド6A〜6Cは略正三角形の3
個の角を丸めた板状体として形成されており、一辺の長
さLA,B,C を順次短くすると共に、それぞれ底辺6
cの中央付近に同じ寸法の位置決め孔7を設けて互換性
を持たせてある。図示の例では、大中小三種の専用パッ
ド6A,6B,6Cの山側の二辺6a,6bにそれぞれ
湾曲部6dを設けてあるが、直線又は弧状に隆起した曲
面としてもよい。
【0025】図4(A)〜(C)はそれぞれ共通幹線ハ
ーネス5の線長調整方法を示す。(A)は各専用パッド
6A〜6Cを使用しないで、最大長の共通幹線ハーネス
5をそのまま配設したものであり、図1(A)に対応す
る。ただし、車体1には予め専用パッド6に対する2個
の切欠10と係止ピン11が設けられている。(B)は
1個の中型の専用パッド6Bを用いた例であり、図1
(B)に対応する。(C)は大小2個の専用パッド6
A,6Cを用いた例である。
【0026】このように、大中小の三種の専用パッド6
A〜6Cの使い分け又は組み合わせにより、共通幹線ハ
ーネス5の線長を車種・グレードに合わせて簡単に調整
することができる。
【0027】図5乃至図7は専用パッド6とは異なる他
の配設用具13を示す。この配設用具13はいわば可変
型の専用パッドであり、線長調整板14をパッド本体1
9に対して出し入れ自在に挿着し、線長調整板14のパ
ッド本体19からの突出長さの変化により共通幹線ハー
ネス5の線長調整量(長さ)を変えられるようにしたも
のである。
【0028】線長調整板14は、上端側を円弧面15、
下端側を方形とした板体であり、その左右両側面16に
は片持ち梁状の可撓ロック片17A,17B…17E
(代表して示す場合は17)が上下多段に設けられてい
る。各可撓ロック片17は下端部が側面16から一体に
形成され、上方自由端部にロック爪18が設けられてお
り、該ロック爪18は上面が案内テーパ面18a、下面
が戻り止め片18bとして形成され、常態において可撓
ロック片17は側面16から離れる方向に付勢されてい
る。
【0029】パッド本体19は、上端に線長調整板14
の差込口20を開口した中空ケースであり、該差込口2
0の両側の側壁21には前記ロック爪18と係合するロ
ック孔22が設けられ、また、パッド本体19の下部中
央には図2と同様に位置決め孔7が設けられている。
【0030】この配設用具13は、上記可撓ロック片1
7のロック爪18とパッド本体19におけるロック孔2
2との係合により、図8(A)〜(E)に示すように、
A〜Eの5つのポジションに線長調整板14をロックす
ることができる。
【0031】図9(A)〜(C)は配設用具13を用い
た共通幹線ハーネス5の線長調整方法を示す。(A)は
配設用具13が不要の場合、(B)は1個の配設用具1
3を前記ポジションCで使用した場合、(C)は2個の
配設用具13をポジションAとポジションEで使用した
場合である。このように、専用パッド6を配設用具13
のように可変タイプにすることにより、1種類の配線用
具13で共通幹線ハーネス5の広範囲の線長調整が可能
になる。
【0032】図10(A),(B)は本発明の配設用具
の別の実施形態を示す。図10において、配設用具25
は、共通幹線ハーネス5の中間部分を収納するハーネス
収納ケース26とそのカバー34とから成る。ハーネス
収納ケース26は底壁27とその周壁28とからなる箱
体であり、周壁28の前後の側壁部分28aには中央に
車体に対する取付板29が突設され、その両側にロック
孔30が設けられている。また、周壁28の左右の端壁
部分28bにはハーネス入口樋31、ハーネス出口樋3
1′と共に、該樋31,31′から一体にのびるハーネ
ス固定片32が設けられ、さらに底壁27には複数のピ
ン33が適宜間隔をおいて横二列、縦四列に突設されて
いる。
【0033】一方、カバー34の周壁34aには、上記
ロック孔30に係合するロック突起35を有するロック
片36が下向きに突設されている。
【0034】図11(A)〜(C)は配設用具25の使
用方法を示す。(A)は配設用具25が不要の場合であ
り、共通ハーネス5をそのまま直線的に最大間隔LMAX
の第1,第2の接続ボックス3,4間に配設したもので
ある。(B)は共通幹線ハーネス5の中間部分をハーネ
ス収納ケース2の両側のハーネス入口樋31,ハーネス
出口樋31′に通して収容すると共に、上段のピン33
1 ,332 …334 に掛け渡して丘状に屈曲させて余長
を吸収し、第1,第2の接続ボックス3′,4′間をた
るみなく接続、配設したものである。(C)は、第1,
第2の接続ボックス3″,4″間を接続する共通幹線ハ
ーネス5の中間部を上段のピン331 、下段のピン33
2 、上段のピン333 および下段のピン334 に引っ掛
けて波形に屈曲させて余長を吸収し、たるみをなくした
ものである。
【0035】なお、共通幹線ハーネス5の中間部分は、
図10(B)に示すように、両側のハーネス入口樋3
1,ハーネス出口樋31′の部分でそれぞれハーネス固
定片32にテープ巻き37などにより固定され、取付板
29を利用して車体にボルト止めされる。このように、
配設用具25を用いると、縦横に突設した複数のピン3
3により共通幹線ハーネス5を種々の形に屈曲させて余
長を吸収することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下のような効果が得られる。請求項1の発明では、二つ
の接続ボックスを接続する幹線ハーネスが長過ぎてたる
み(余長)が生じても、係止ピンに適宜引っ掛けて屈曲
させることによりたるみが吸収されるから、車種・グレ
ードの異なる自動車のなかで共通して配置される二つの
接続ボックスを特定し、そのボックス間隔が最大のもの
を接続する幹線ハーネスを共通幹線ハーネスとして使用
することができる。これにより、共通幹線ハーネスのみ
を製造、管理すればよく、大量生産による大巾なコスト
低下が可能となる。
【0037】請求項2の発明では、係止ピンに着脱自在
に装着される専用パッドの外周面の一部に沿ってたるみ
が吸収された状態で配設されるから、共通幹線ハーネス
の配設が一層容易になる。請求項3の発明では、専用パ
ッドとして大きさの異なる複数種類の専用パッドが用い
られるようにしたので、複数種類の専用パッドの組み合
わせ又は使い分けにより長短長さの異なるたるみを容易
に吸収することができる。請求項4の発明では、専用パ
ッドを略三角形の板状体とし、頂角部分に丸みが付され
ている形状としたので、構造が簡単でその製作、取扱が
便利である。
【0038】請求項5の発明では、前記二つの接続ボッ
クスにECUが内蔵されている場合において、上記共通
幹線ハーネスを用いることにより、多重伝送配線用ワイ
ヤハーネスの共通化とコスト低下の実効が上がることが
期待される。
【0039】請求項6の発明による配設用具は、多段に
設けた可撓ロック片とロック孔との係合によりパッド本
体に対して線長調整板を任意の位置でロックし、該線長
調整板の突出長さを変え、幹線ハーネスに対するたるみ
吸収量(長さ)を変えられるようにしたから、前記専用
パッドのように複数種類のものを使用する必要がなく、
きわめて便利である。
【0040】請求項7の発明による配設用具は、内部に
複数の係止ピンを縦横に突設し、周壁の一側にハーネス
入口樋を設け、他側にハーネス出口樋を設けたハーネス
収納ケースと、そのカバーとから構成されているので、
ハーネス収納ケース内の係止ピンで幹線ハーネスのたる
みを吸収することができる。従って、請求項1乃至6の
発明と異なり、たるみ吸収のために車両に対して専用パ
ッド等のための係止ピンを設ける必要がなく、幹線ハー
ネスの共通化を促進することができる。
【0041】請求項8の発明では、前記ハーネス収納ケ
ースにおいてハーネス入口樋とハーネス出口樋とからそ
れぞれハーネス固定片が一体に設けてあるから、該ハー
ネス固定片に幹線ハーネスをテープ巻きにより固定する
ことができ、従って幹線ハーネスの中間に簡単に固定す
ることができる。
【0042】請求項9の発明では、車種・グレードの異
なる自動車のなかで二つの特定の接続ボックス間の間隔
が最大のものを接続する幹線ハーネスを共通幹線ハーネ
スとして選定し、車種・グレードの違いにより二つの特
定の接続ボックス間の間隔が前記最大のものより短い場
合にも、当該両接続ボックス間を前記共通幹線ハーネス
で接続すると共に、短縮により生ずるたるみ又は余長は
前記共通幹線ハーネスの中間部を屈曲させることにより
吸収し、以て、前記共通幹線ハーネスを車種・グレード
の別なく共通して使用するものであるから、共通幹線ハ
ーネスを用いて車種・グレードの別によらず特定の接続
ボックス間を接続することができると共に、従来とは異
なり共通幹線ハーネスのみを製造、管理すればよく、大
量生産による大巾なコスト低下が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理の説明図であり、(A)はボック
ス間距離が最大、(B)はボックス間距離が(A)より
小さい例を示す。
【図2】図1の(B)の具体的配設構造を示す斜視図で
ある。
【図3】(A)〜(C)は、それぞれ本発明で用いる三
種類の専用パッドの斜視図である。
【図4】(A)〜(C)は、それぞれ本発明の配設構造
の説明図である。
【図5】(A)は本発明で用いる他の配設用具(可変専
用パッド)の正面図、(B)はその側面図である。
【図6】図5の線長調整板14の斜視図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】(A)〜(E)は、それぞれ図6の線長調整板
14のロック位置を示す正面図である。
【図9】(A)〜(C)は、それぞれ図5の配設用具1
3を用いた本発明の配設構造の説明図である。
【図10】(A)は本発明に用いるプロテクタ型の配設
用具の分解斜視図、(B)はその組立状態の斜視図であ
る。
【図11】(A)〜(C)は、それぞれ図10の配設用
具25を用いた線長調整方法の説明図である。
【図12】従来のワイヤハーネスの配設構造の説明図で
ある。
【図13】(A),(B)はそれぞれ従来のワイヤハー
ネスの配設構造の説明図である。
【図14】従来の電線長可変装置の説明図であって、
(A)はその構成を示す斜視図、(B)はその剛性柱体
の拡大斜視図、(C),(D)はそれぞれ作用状態の平
面図である。
【符号の説明】
1,1′,1″ 車体 3,3′,3″ 接続ボックス 4,4′,4″ 接続ボックス 5 幹線ハーネス 6,6A〜6C 専用パッド 7 位置決め孔 11 係止ピン 13 配設用具(専用パッド) 14 線長調整板 17 可撓ロック片 18 ロック爪 19 パッド本体 20 差込口 22 ロック孔 25 配設用具 26 ハーネス収納ケース 31 ハーネス入口樋 31′ ハーネス出口樋 32 ハーネス固定片 33 ピン33 34 カバー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に配置される二つの接続ボックス
    と、該二つの接続ボックス間を接続する幹線ハーネス
    と、該二つの接続ボックス間に設けられた複数の係止ピ
    ンとを備え、前記幹線ハーネスは前記係止ピンによりた
    るみが吸収された状態で配設されていることを特徴とす
    るワイヤハーネスの配設構造。
  2. 【請求項2】 前記係止ピンに専用パッドが着脱自在に
    装着され、前記幹線ハーネスが該専用パッドの外周面の
    一部に沿ってたるみが吸収された状態で配設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスの配
    設構造。
  3. 【請求項3】 前記専用パッドとして、前記幹線ハーネ
    スと接する外周面の長さが異なる複数種類の専用パッド
    が用いられることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ
    ハーネスの配設構造。
  4. 【請求項4】 前記専用パッドが略三角形の板状体であ
    って、頂角部分に丸みが付されていることを特徴とする
    請求項2または3に記載のワイヤハーネスの配設構造。
  5. 【請求項5】 前記二つの接続ボックスにECUが内蔵
    されている請求項1,2,3または4に記載のワイヤハ
    ーネスの配設構造。
  6. 【請求項6】 一端に差込口を設け、他端側に位置決め
    孔を設けた中空のパッド本体と、前記差込口から出し入
    れ自在に挿着される線長調整板とから成り、 前記線長調整板は両側に上下多段に複数の可撓ロック片
    を備え、 前記パッド本体は差込口の両側に前記可撓ロック片のロ
    ック爪に係合するロック孔を備え、 前記可撓ロック片のロック位置により前記線長調整板の
    パッド本体からの突出長さが変わる構造としたことを特
    徴とするワイヤハーネスの配設用具。
  7. 【請求項7】 内部に複数の係止ピンを縦横に突設し、
    周壁の一側にハーネス入口樋を設け、他側にハーネス出
    口樋を設けたハーネス収納ケースと、そのカバーとから
    成ることを特徴とするワイヤハーネスの配設用具。
  8. 【請求項8】 前記ハーネス収納ケースのハーネス入口
    樋とハーネス出口樋とからそれぞれハーネス固定片が一
    体に設けられている請求項7に記載のワイヤハーネスの
    配設用具。
  9. 【請求項9】 車内に配置される二つの特定の接続ボッ
    クスを幹線ハーネスで接続し、各接続ボックスと補機間
    をサブハーネスで接続するワイヤハーネスの配設方法に
    おいて、 車種・グレードの異なる自動車のなかで前記二つの特定
    の接続ボックス間の間隔が最大のものを接続する幹線ハ
    ーネスを共通幹線ハーネスとして選定し、 車種・グレードの違いにより二つの特定の接続ボックス
    間の間隔が前記最大のものより短い場合にも、当該両接
    続ボックス間を前記共通幹線ハーネスで接続すると共
    に、短縮により生ずるたるみ又は余長は前記共通幹線ハ
    ーネスの中間部を屈曲させることにより吸収し、 以て、前記共通幹線ハーネスを車種・グレードの別なく
    共通して使用することを特徴とするワイヤハーネスの配
    設方法。
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