JPH108421A - 支承構造およびその施工方法 - Google Patents

支承構造およびその施工方法

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JPH108421A
JPH108421A JP16011196A JP16011196A JPH108421A JP H108421 A JPH108421 A JP H108421A JP 16011196 A JP16011196 A JP 16011196A JP 16011196 A JP16011196 A JP 16011196A JP H108421 A JPH108421 A JP H108421A
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JP
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shoe
lower shoe
vertical hole
bridge girder
stopper
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JP16011196A
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Yoshihisa Yamamoto
▲吉▼久 山本
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】橋桁等の変形が緩やかな場合にも、すべり沓の
ゴム部分が剪断変形することがなく、しかも、小型で、
作製が容易な支承構造を提供する。 【解決手段】橋脚31と橋桁の間にすべり沓が配設され
このすべり沓により橋脚31に対して橋桁がこの橋桁の
長手方向に相対すべり自在に支承されている支承構造で
ある。そして、上記すべり沓が、上沓と、上部に上側補
強板7が水平に埋設された下沓1とからなり、下沓1の
内部に縦穴16が穿設され、この縦穴16の上部が上記
上側補強板7の係合用凹部7aで形成され、橋脚31の
沓座20から、上記縦穴16および係合用凹部7aに遊
嵌するストッパー21が立設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋桁,建造物の梁
体等の上部構造体を橋脚,建造物の土台等の下部構造体
に相対すべり自在に支承する支承構造およびその施工方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路等に設けられた橋梁等の構造
物では、図13に示すように、コンクリート製橋桁30
等の上部構造体とコンクリート製橋脚31等の下部構造
体との間にすべり沓33を設け、コンクリートの硬化収
縮,温度変化等に起因する橋桁30等の長手方向(図1
3の矢印方向)の伸縮や自動車の渋滞時等(図13の一
点鎖線で自動車の渋滞箇所が示されている)に生じる橋
桁30等のたわみ(図13の二点鎖線参照)を許容しう
るようにしている。このようなすべり沓33は、橋桁3
0等の両端の2か所に配設されており、橋脚31等の水
平面部(沓座)32に固定される下沓34と、上面に橋
桁30等が支承され上記下沓34の上に橋桁30等の長
手方向にすべりうる状態で載置される上沓35とからな
る(図14参照)。図13において、41は橋桁30等
の中間部を支承する固定沓であり、その上下が沓座3
2,橋桁30にボルト止めされている。
【0003】上記下沓34は、図15および図16に示
すように、略直方体形状のゴム弾性体に形成されてお
り、その上部に厚鋼板製の補強板36が埋設されている
とともに、この補強板36の下側に薄鋼板製の2枚の補
強板37が埋設されている。また、上記ゴム弾性体に
は、その上面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)板38からなるすべり面が形成されている。一方、
上記上沓35は、下沓34よりも橋桁30等の長手方向
(図16の矢印参照)に長く形成された平面視長方形の
板状ゴム弾性体に形成されており、厚鋼板製の芯金39
が埋設されている。また、この板状ゴム弾性体の下面に
PTFE板40からなるすべり面が形成されている。そ
して、下沓34上に上沓35が載置され、両PTFE板
38,40が相対すべり自在に摺接している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造では、上下両
沓34,35の各すべり面がPTFE板38,40(摩
擦係数が0.05〜0.10程度と小さい)で形成され
ており、上下両沓34,35が相対すべりしやすい構造
になっている。例えば、実験室では、下部構造体に固定
した下沓34上に上沓35を介して上部構造体を載置
し、この上部構造体を所定の速度で移動させると、この
上部構造体の移動に伴って上沓35が下沓34上を滑る
ことが判っている。ところが、橋桁30等の移動が緩や
かであると、場合によっては滑りにくいことがある。例
えば、温度変化に起因して生じる橋桁30の伸縮(変
形)は1日に略1回であり、非常に緩やかである。ま
た、橋桁30が300m程度の長大橋であると、コンク
リートの硬化収縮による橋桁30の長手方向の縮み(変
形)は、施工後半年〜1,2年間に両端で50mm程度
である。このように橋桁30が緩やかにしか移動,変形
しない場合には、上下両沓34,35の各すべり面間に
滑りが発生せず、上沓35の移動とともに、この上沓3
5に引き連れられるようにして下沓34のゴム弾性体の
上端部が移動して全体が傾斜状に変形し、下沓34のゴ
ム弾性体のゴムが剪断変形してしまうことがある(図1
7参照)。
【0005】そこで、橋桁30の移動,変形が緩やかな
場合にも、上記剪断変形が生じないように、下沓34に
移動制限用ストッパーを設けたものが提案されている。
このものは、図18〜図20に示すように、下沓34の
上下に外周部がゴム弾性体45からはみ出す一対の補強
板46,47を設け、下側補強板46の橋桁30の長手
方向(図18,図19の矢印P参照)に沿う外周部中央
から棒状のストッパー48を立設するとともに、各スト
ッパー48の上端部に対応する上側補強板47の部分
に、各ストッパー48の上端部を遊嵌状に収容しうる切
欠き凹部49を設けるようにしている。したがって、こ
の下沓34を用いた支承構造では、橋桁30等の上部構
造体の移動,変形が緩やかで、上沓35の移動に伴って
下沓34の上端部が橋桁30等の長手方向に移動して
も、すぐに上側補強板47の切欠き凹部49の内周面に
ストッパー48が当接し、それ以上は上記長手方向に上
側補強板47が移動しなくなる。その結果、上沓35が
下沓34上を滑り、上記剪断変形が生じない。また、自
動車の渋滞時等に生じる橋桁30のたわみ(図19の矢
印Q方向の揺動)をストッパー48と切欠き凹部49間
の隙間で吸収するようにもしている。しかしながら、こ
のものでは、下沓34の位置が橋脚等の小さい動きの繰
り返し(脈動)で少しずつずれたり、地震等により大き
くずれたりするという問題がある。しかも、上下の補強
板46,47がゴム弾性体45の左右両側部および前後
両側部から出っ張っており、下沓が大型化する。さら
に、上記両補強板46,47の出っ張りのため、成形型
として、単に上下割型だけでなく、左右に割れる左右割
型も必要になるうえ、成形型内で各部材の位置決めがし
にくい等、上記成形型を用いての成形工程が複雑化す
る。そして、この複雑化により、補強板46,47が少
しずれる等して不良品が発生すると、高価なPTFE板
38,40を使用している分、その損失が大きく、コス
トアップになる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、橋桁等の変形が緩やかな場合にも、すべり沓の
ゴム部分が剪断変形することがなく、しかも、小型で、
作製が容易で、さらに、位置ずれが生じない支承構造お
よびその施工方法の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下部構造体と上部構造体の間にすべり沓
が配設されこのすべり沓により下部構造体に対して上部
構造体がこの上部構造体の長手方向に相対すべり自在に
支承されている支承構造であって、上記すべり沓が、上
沓と、上部に剛性板体が水平に埋設された下沓からな
り、上記下沓の下面に上方に向かって延びる縦穴が穿設
され、この縦穴の上部が上記剛性板体に穿設された係合
穴で形成され、上記下部構造体の水平面部から、上記縦
穴および係合穴に遊嵌する剛性の棒状ストッパーが立設
されている支承構造を第1の要旨とし、下部構造体に対
して上部構造体をこの上部構造体の長手方向に相対すべ
り自在に支承しうる状態で、下部構造体上にすべり沓を
介して上部構造体を載置する方法であって、すべり沓と
して、上沓と、上部に剛性板体が水平に埋設された下沓
であって、下面から上方に向かって縦穴が穿設され、こ
の縦穴の上部が上記剛性板体に穿設された係合穴で形成
された下沓を準備し、下部構造体の水平面部に沓座を設
け、この沓座に、上記縦穴および係合穴に遊嵌する棒状
ストッパーを立設し、この棒状ストッパーに下沓の縦穴
および係合穴を挿通した状態で上記沓座に下沓を固定
し、ついで、この下沓の上面上に上沓を上記長手方向に
相対すべり自在に載置し、そののち、この上沓の上面に
上部構造体を載置するようにした施工方法を第2の要旨
とする。
【0008】すなわち、本発明の支承構造は、下部構造
体と上部構造体間に配設されるすべり沓が、上沓と、上
部に剛性板体が水平に埋設された下沓からなっており、
上記下沓の下面には上方に向かって延びる縦穴が穿設さ
れているとともに、この縦穴の上部が上記剛性板体に穿
設された係合穴で形成されている。そして、下部構造体
の水平面部から立設された剛性の棒状ストッパーが上記
下沓の縦穴および係合穴に遊嵌されている。したがっ
て、橋桁等の上部構造体が非常に緩やかに移動,変形
し、この移動,変形に伴って移動する上沓に引き連れら
れて下沓の上端部が移動し始めても、すぐに(少しの移
動で)下部構造体の棒状ストッパーが下沓の剛性板体の
係合孔の周面に当接し、剛性板体の移動が止まる。この
ため、下沓の上端部の移動が止められて下沓上を上沓が
滑るようになり、下沓のゴム部分の剪断変形が防止され
る。また、自動車の渋滞時等に生じる橋桁のたわみ(揺
動に似た動き)により下沓の上部が押圧されて変形して
も、この変形を上記棒状ストッパーと下沓の縦穴,係合
穴との間の隙間により吸収することができる。しかも、
下沓が下部構造体の棒状ストッパーで位置決めされてい
るため、橋梁の小さい動きの繰り返し(脈動)や地震等
によって下沓が大きく位置ずれすることがない。さら
に、下沓に縦穴,係合穴を設けただけであり、下沓が大
型化しない。そのうえ、成形型も上下割型だけで作製す
ることができ、また、下沓の縦穴を成形型内への位置決
めに利用する(例えば、成形型の下型に、上記縦穴に係
合しうるピンを立設する)等することにより成形工程が
簡素化される。このため、不良品の発生を防いでコスト
低減に役立つ。一方、本発明の施行方法によれば、上記
支承構造が簡単な方法で組み付けられる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の一実施の形態を
図面にもとづいて詳しく説明する。
【0010】図1および図2は本発明の支承構造の一実
施の形態を示している。これらの図において、3はすべ
り沓であり、下沓1と上沓2とからなる。上記下沓1
は、図3に示すように、略直方体形状のゴム弾性体に形
成されており、厚鋼板製の下側補強板4を下層とし、2
枚の薄鋼板5により補強された弾性ゴム層6を中間層と
し、厚鋼板製の上側補強板7の横側面および上面を薄い
緩衝ゴム層8で被覆しこの薄い緩衝ゴム層8の表面にP
TFE(ポリテトラフルオロエチレン)板9からなるす
べり面を形成したものを上層とし、これら3層を一体形
成して構成されている。この下沓1には、その下面から
上方に向かって、図4に示すように、橋桁30(図13
参照)の長手方向(図4の矢印参照、この実施の形態で
は、前後方向)に沿う中央部に、上記長手方向に直交す
る方向(すなわち、左右方向)に並ぶようにして2つの
縦穴16が穿設されている。これら両縦穴16は、上記
下側補強板4,両薄鋼板5,弾性ゴム層6を貫通するよ
うにして同心状,同径に穿設された各貫通丸穴と、上側
補強板7の下面に上記各貫通丸穴と同心状,同径に穿設
された円形の係合用凹部7aからなる。
【0011】上記上沓2は、下沓1よりも大きく形成さ
れた平面視長方形の板状ゴム弾性体に形成されており、
厚鋼板製の芯金10を硬質ゴムからなる緩衝ゴム層11
で被覆しこの緩衝ゴム層11の下面にPTFE板12か
らなるすべり面を形成したもので構成されている。そし
て、上記緩衝ゴム層11の外周部から周壁が垂下してお
り、この周壁のうち、前後両側壁13(この前後両側壁
13の内面にはPTFE板12が形成されていない)が
ストッパ壁として作用している。また、上記周壁のう
ち、左右両側壁14には、その内面に、下沓1の前後方
向幅と略同幅のスポンジフォーム15(両スポンジフォ
ーム15は、施工時の位置決めにのみ使用される)が糊
付け,固定されている。これら両スポンジフォーム15
の内面間の間隔は下沓1の左右方向幅に略同じ幅に設定
されている。
【0012】上記すべり沓3を用いて、図13に示すよ
うな橋脚31に橋桁30を支承する場合には、まず、図
5に示すように、上面(水平面部)に複数の凹部31a
(図面には、2つの凹部31aが示されている)が形成
された橋脚31を形成する。ついで、図6に示すよう
に、上記凹部31aに無収縮モルタルで、上面が水平面
部に形成された直方体形状の沓座20を作製する。この
とき、各沓座20の上面の前後方向中央部から左右方向
に並ぶようにして(すなわち、下沓1の縦穴16,係合
用凹部7aに対応する位置に)、これら縦穴16,係合
用凹部7aより小径に形成された鉄製の2本の丸棒状ス
トッパー21を立設しておく(図6には、1本のストッ
パー21しか示されていない)。このとき、ストッパー
21の外周面と縦穴16,係合用凹部7aの内周面との
隙間を1mmに設定し、ストッパー21の上面と係合用
凹部7aの上面との隙間を2〜3mmに設定する。つぎ
に、図7および図8に示すように、このストッパー21
を上記縦穴16,係合用凹部7aに挿通しながら沓座2
0上に下沓1を載置する。このとき、両スポンジフォー
ム15(図4参照)間に下沓1が収まるようにして上沓
2を下沓1上に載置する。そののち、上沓2上に橋桁3
0を載置することが行われる。この状態では、下沓1は
そのゴム材による大きな摩擦係数のため、沓座20上に
置くだけでその上を移動することがなく、また、上沓2
もそのゴム材による大きな摩擦係数のため、その上に橋
桁30を載置するだけで橋桁30と一緒に移動し、下沓
1上を上沓2がすべる。これにより、橋脚31に対し橋
桁30を前後方向にすべりうる状態で支承することがで
きる。このような支承構造では、橋桁30の前後方向の
移動,変形が非常に緩やかであって、これにより上記移
動,変形時に上沓2とともに下沓1の上端部が移動し始
めても、図10に示すように、下沓1の上側補強板7の
係合用凹部7aの内周面にストッパー21の上端部の外
周面が当接し、上側補強板7が前後方向に移動しなくな
る(すなわち、下沓1の上端部が移動,変形しなくな
る)。したがって、上記当接のちは、上沓2が下沓1上
をすべるようになる(図11参照)。
【0013】上記のように、この実施の形態では、橋桁
30が緩やかに移動,変形し、これにより、上沓2とと
もに下沓1の上端部が少し移動しても、すぐに沓座20
に立設したストッパー21が下沓1の上側補強板7の係
合用凹部7aに当接して上側補強板7の移動が止まる。
このため、下沓1の上端部が上沓2とともに移動するこ
とがなく(下沓1の上端部がストッパー21で固定され
た状態になり)、下沓1上を上沓2が滑り、下沓1のゴ
ムの剪断変形が防止される。また、下沓1の前後方向中
央部に穿設した縦穴16,係合用凹部7aにストッパー
21を遊嵌させているため、自動車の渋滞時等に生じる
たわみで下沓1の上部が押圧されて(このような押圧力
は、主として、下沓1の上面の前後方向中央部を中心と
する揺動力として作用する)変形しても、この変形を充
分に吸収することができる。しかも、下沓1が沓座20
から立設したストッパー21で位置決めされているた
め、橋脚31等の小さい動きの繰り返し(脈動)や地震
等によっても下沓1が位置ずれすることがない。さら
に、下沓1の内部に縦穴16,係合用凹部7aを形成し
ているため、下沓1が大型化しない。さらに、成形型も
上下割型だけで作製することができるうえ、成形型の下
型に、下沓1の縦穴16,係合用凹部7aに係合しうる
ピンを立設しておけば、上記下型に簡単に下沓1を位置
決めすることができる。そのうえ、作製された橋脚31
の高さに多少のばらつきがあっても、沓座20を作製す
るときに、この沓座20の厚みを調節することで、所望
の高さに正確に設定することができる。
【0014】図12は下沓1の変形例を示している。こ
の変形例では、縦穴16が下沓1を上下に貫通してい
る。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同
様の部分には同じ符号を付している。この変形例でも、
上記実施の形態の下沓と同様の作用,効果を奏する。
【0015】なお、上記各実施の形態において、ストッ
パー21の外周部にゴム製の帯体を巻回するようにして
もよい。この場合には、ストッパー21が下沓1の縦穴
16,係合用凹部7aに繰り返し接触しても、この接触
時の押圧力や摩擦力が上記帯体のゴムで緩和され、スト
ッパー21の外周面や縦穴16,係合用凹部7aの内周
面が損傷したり、破損したりすることがない。また、上
記各実施の形態では、ストッパー21の外周面と縦穴1
6,係合用凹部7aの内周面との隙間を1mmに設定し
ているが、好適には、2〜4mmに設定することがで
き、余裕をみて5mmに設定してもよい。また、ストッ
パー21の上面と係合用凹部7aの上面との隙間を2〜
3mmに設定しているが、好適には、3〜4mmに設定
することができ、余裕をみて5mmに設定してもよい。
【0016】また、上記各実施の形態では、スポンジフ
ォーム15を上沓2に固定しているが、これに限定する
ものではなく、スポンジフォーム15を下沓1の左右両
側面に固定してもよい。また、上記各実施の形態では、
上下両沓1,2のすべり面をPTFE板9,12で構成
しているが、これに限定するものではなく、フッ素樹脂
製の薄層等すべり易い材質で形成されたものであれば、
どのような板状体,層状体でもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の支承構造によれ
ば、橋桁等の上部構造体が緩やかに移動,変形し、この
移動,変形に伴って移動する上沓に引き連れられて下沓
の上端部が移動し始めても、すぐに(少しの移動で)下
部構造体の棒状ストッパーが下沓の剛性板体の係合孔の
周面に当接し、剛性板体の移動が止まる。このため、下
沓の上端部の移動が止められて下沓上を上沓が滑るよう
になり、下沓のゴム部分の剪断変形が防止される。ま
た、自動車の渋滞時等に生じる橋桁のたわみ(揺動に似
た動き)により下沓の上部が押圧されて変形しても、こ
の変形を上記棒状ストッパーと下沓の縦穴,係合穴との
間の隙間により吸収することができる。しかも、下沓が
下部構造体の棒状ストッパーで位置決めされているた
め、橋梁の小さい動きの繰り返し(脈動)や地震等によ
って下沓が大きく位置ずれすることがない。さらに、下
沓に縦穴,係合穴を設けただけであり、下沓が大型化し
ない。そのうえ、成形型も上下割型だけで作製すること
ができ、また、下沓の縦穴を成形型内への位置決めに利
用する(例えば、成形型の下型に、上記縦穴に係合しう
るピンを立設する)等することにより成形工程が簡素化
される。このため、不良品の発生を防いでコスト低減に
役立つ。一方、本発明の施行方法によれば、上記支承構
造が簡単な方法で組み付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるすべり沓の一実施の形態を示す
縦断面図である。
【図2】上記すべり沓の横断面図である。
【図3】上記すべり沓の斜視図である。
【図4】上記すべり沓を下から見た図である。
【図5】橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図6】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図7】橋脚に下沓を取り付けた状態を示す断面図であ
る。
【図8】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図9】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図10】上記すべり沓の作用を示す説明図である。
【図11】上記すべり沓の作用を示す説明図である。
【図12】下沓の変形例を示す断面図である。
【図13】橋脚と橋桁の支承構造を示す説明図である。
【図14】従来例のすべり沓の斜視図である。
【図15】従来例のすべり沓の縦断面図である。
【図16】従来例のすべり沓の横断面図である。
【図17】従来例のすべり沓の作用を示す説明図であ
る。
【図18】他の従来例の下沓を示す平面図である。
【図19】他の従来例の下沓の正面図である。
【図20】他の従来例の下沓の側面図である。
【符号の説明】
1 下沓 2 上沓 3 すべり沓 7 上側補強板 7a 係合用凹部 16 縦穴 20 沓座 21 ストッパ 30 橋桁 31 橋脚

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造体と上部構造体の間にすべり沓
    が配設されこのすべり沓により下部構造体に対して上部
    構造体がこの上部構造体の長手方向に相対すべり自在に
    支承されている支承構造であって、上記すべり沓が、上
    沓と、上部に剛性板体が水平に埋設された下沓からな
    り、上記下沓の下面に上方に向かって延びる縦穴が穿設
    され、この縦穴の上部が上記剛性板体に穿設された係合
    穴で形成され、上記下部構造体の水平面部から、上記縦
    穴および係合穴に遊嵌する剛性の棒状ストッパーが立設
    されていることを特徴とする支承構造。
  2. 【請求項2】 下部構造体に対して上部構造体をこの上
    部構造体の長手方向に相対すべり自在に支承しうる状態
    で、下部構造体上にすべり沓を介して上部構造体を載置
    する方法であって、すべり沓として、上沓と、上部に剛
    性板体が水平に埋設された下沓であって、下面から上方
    に向かって縦穴が穿設され、この縦穴の上部が上記剛性
    板体に穿設された係合穴で形成された下沓を準備し、下
    部構造体の水平面部に沓座を設け、この沓座に、上記縦
    穴および係合穴に遊嵌する棒状ストッパーを立設し、こ
    の棒状ストッパーに下沓の縦穴および係合穴を挿通した
    状態で上記沓座に下沓を固定し、ついで、この下沓の上
    面上に上沓を上記長手方向に相対すべり自在に載置し、
    そののち、この上沓の上面に上部構造体を載置するよう
    にしたことを特徴とする施工方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4663270A (en) * 1984-04-25 1987-05-05 The Johns Hopkins University Multistate optical switching and memory using an amphoteric organic charge transfer material

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US4663270A (en) * 1984-04-25 1987-05-05 The Johns Hopkins University Multistate optical switching and memory using an amphoteric organic charge transfer material

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