JPH1025709A - 支承体およびこれを用いた支承構造 - Google Patents

支承体およびこれを用いた支承構造

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JPH1025709A
JPH1025709A JP17930796A JP17930796A JPH1025709A JP H1025709 A JPH1025709 A JP H1025709A JP 17930796 A JP17930796 A JP 17930796A JP 17930796 A JP17930796 A JP 17930796A JP H1025709 A JPH1025709 A JP H1025709A
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shoe
lower shoe
stopper
vertical hole
hole
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JP17930796A
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Yoshihisa Yamamoto
▲吉▼久 山本
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】橋桁等の変形が緩やかな場合にも、ゴム部分の
剪断変形がなく、しかも小型で、作製が容易な支承体を
提供する。 【解決手段】上沓2と、上下に補強板4,7が水平に配
設された下沓1とからなる。そして、下沓1の内部に縦
穴16が穿設され、この縦穴16の下部が下側補強板4
に穿設された貫通穴4aで形成され、上記縦穴16の上
部が上側補強板7の係合用凹部7aで形成され、上記下
側補強板4の貫通穴4aに固定されたストッパー部材1
7のストッパー19が、その外周面が上記下沓1の縦穴
16および係合用凹部7aの内周面と隙間を保った状態
で、上記両穴7a,16に嵌合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋桁,建造物の梁
体等の上部構造体を橋脚,建造物の土台等の下部構造体
に相対すべり自在に支承する支承体およびこれを用いた
支承構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路等に設けられた橋梁等の構造
物では、図15に示すように、コンクリート製橋桁30
等の上部構造体とコンクリート製橋脚31等の下部構造
体との間にすべり沓33を設け、コンクリートの硬化収
縮,温度変化等に起因する橋桁30等の長手方向(図1
5の矢印方向)の伸縮や自動車の渋滞時等(図15の一
点鎖線で自動車の渋滞箇所が示されている)に生じる橋
桁30等のたわみ(図15の二点鎖線参照)を許容しう
るようにしている。このようなすべり沓33は、橋桁3
0等の両端の2か所に配設されており、橋脚31等の水
平面部(沓座)32に固定される下沓34と、上面に橋
桁30等が支承され上記下沓34の上に橋桁30等の長
手方向にすべりうる状態で載置される上沓35とからな
る(図16参照)。図15において、41は橋桁30等
の中間部を支承する固定沓であり、その上下が沓座3
2,橋桁30にボルト止めされている。
【0003】上記下沓34は、図17および図18に示
すように、略直方体形状のゴム弾性体に形成されてお
り、その上部に厚鋼板製の補強板36が埋設されている
とともに、この補強板36の下側に薄鋼板製の2枚の補
強板37が埋設されている。また、上記ゴム弾性体に
は、その上面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン)板38からなるすべり面が形成されている。一方、
上記上沓35は、下沓34よりも橋桁30等の長手方向
(図18の矢印参照)に長く形成された平面視長方形の
板状ゴム弾性体に形成されており、厚鋼板製の芯金39
が埋設されている。また、この板状ゴム弾性体の下面に
PTFE板40からなるすべり面が形成されている。そ
して、下沓34上に上沓35が載置され、両PTFE板
38,40が相対すべり自在に摺接している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造では、上下両
沓34,35の各すべり面がPTFE板38,40(摩
擦係数が0.05〜0.10程度と小さい)で形成され
ており、上下両沓34,35が相対すべりしやすい構造
になっている。例えば、実験室では、下部構造体に固定
した下沓34上に上沓35を介して上部構造体を載置
し、この上部構造体を所定の速度で移動させると、この
上部構造体の移動に伴って上沓35が下沓34上を滑る
ことが判っている。ところが、橋桁30等の移動が緩や
かであると、場合によっては滑りにくいことがある。例
えば、温度変化に起因して生じる橋桁30の伸縮(変
形)は1日に略1回であり、非常に緩やかである。ま
た、橋桁30が300m程度の長大橋であると、コンク
リートの硬化収縮による橋桁30の長手方向の縮み(変
形)は、施工後半年〜1,2年間に両端で50mm程度
である。このように橋桁30が緩やかにしか移動,変形
しない場合には、上下両沓34,35の各すべり面間に
滑りが発生せず、上沓35の移動とともに、この上沓3
5に引き連れられるようにして下沓34のゴム弾性体の
上端部が移動して全体が傾斜状に変形し、下沓34のゴ
ム弾性体のゴムが剪断変形してしまうことがある(図1
9参照)。
【0005】そこで、橋桁30の移動,変形が緩やかな
場合にも、上記剪断変形が生じないように、下沓34に
移動制限用ストッパーを設けたものが提案されている。
このものは、図20〜図22に示すように、下沓34の
上下に外周部がゴム弾性体45からはみ出す一対の補強
板46,47を設け、下側補強板46の橋桁30の長手
方向(図20,図21の矢印P参照)に沿う外周部中央
から棒状のストッパー48を立設するとともに、各スト
ッパー48の上端部に対応する上側補強板47の部分
に、各ストッパー48の上端部を遊嵌状に収容しうる切
欠き凹部49を設けるようにしている。したがって、こ
の下沓34を用いた支承構造では、橋桁30等の上部構
造体の移動,変形が緩やかで、上沓35の移動に伴って
下沓34の上端部が橋桁30等の長手方向に移動して
も、すぐに上側補強板47の切欠き凹部49の内周面に
ストッパー48が当接し、それ以上は上記長手方向に上
側補強板47が移動しなくなる。その結果、上沓35が
下沓34上を滑り、上記剪断変形が生じない。また、自
動車の渋滞時等に生じる橋桁30のたわみ(図21の矢
印Q方向の揺動)をストッパー48と切欠き凹部49間
の隙間で吸収するようにもしている。しかしながら、こ
のものでは、上下の補強板46,47がゴム弾性体45
の左右両側部および前後両側部から出っ張っており、下
沓が大型化する。しかも、上記両補強板46,47の出
っ張りのため、成形型として、単に上下割型だけでな
く、左右に割れる左右割型も必要になるうえ、成形型内
で各部材の位置決めがしにくい等、上記成形型を用いて
の成形工程が複雑化する。そして、この複雑化により、
補強板46,47が少しずれる等して不良品が発生する
と、高価なPTFE板38,40を使用している分、そ
の損失が大きく、コストアップになる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、橋桁等の変形が緩やかな場合にも、すべり沓の
ゴム部分が剪断変形することがなく、しかも、小型で、
作製が容易な支承体およびこれを用いた支承構造の提供
をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、上沓と、上下に剛性板体が水平に配設さ
れた下沓と、ストッパー部材からなり、上記ストッパー
部材が、取付け板と、この取付け板の上面から立設され
た棒状ストッパーで構成され、上記下沓の下面に上方に
向かって延びる縦穴が穿設され、この縦穴の下部が上記
下沓の下側剛性板体に穿設された取付穴で形成され、こ
の縦穴の上部が上記下沓の上側剛性板体に穿設された係
合穴で形成され、上記下側剛性板体の取付穴に上記スト
ッパー部材の取付け板が固定され、上記棒状ストッパー
が、その上部側の外周面が上記下沓の縦穴および係合穴
の内周面と隙間を保った状態で上記両穴に嵌合している
支承体を第1の要旨とし、下部構造体と上部構造体の間
に支承体が配設されこの支承体により下部構造体に対し
て上部構造体がこの上部構造体の長手方向に相対すべり
自在に支承されている支承構造であって、上記支承体
が、上沓と、上下に剛性板体が水平に配設された下沓
と、ストッパー部材からなり、上記ストッパー部材が、
取付け板と、この取付け板の上面から立設された棒状ス
トッパーで構成され、上記下沓の下面に上方に向かって
延びる縦穴が穿設され、この縦穴の下部が上記下沓の下
側剛性板体に穿設された取付穴で形成され、この縦穴の
上部が上記下沓の上側剛性板体に穿設された係合穴で形
成され、上記下側剛性板体の取付穴に上記ストッパー部
材の取付け板が固定され、上記棒状ストッパーが、その
上部側の外周面が上記下沓の縦穴および係合穴の内周面
と隙間を保った状態で上記両穴に嵌合している支承構造
を第2の要旨とする。
【0008】すなわち、本発明の支承体は、上沓と、上
下に剛性板体が水平に配設された下沓と、ストッパー部
材からなり、このストッパー部材が、取付け板と、この
取付け板の上面から立設された棒状ストッパーで構成さ
れている。そして、下沓の下面に上方に向かって延びる
縦穴が穿設され、この縦穴の下部が上記下沓の下側剛性
板体に穿設された取付穴で形成され、この縦穴の上部が
上記下沓の上側剛性板体に穿設された係合穴で形成さ
れ、上記下側剛性板体の取付穴に上記ストッパー部材の
取付け板が固定され、上記棒状ストッパーが、その上部
側の外周面が上記下沓の縦穴および係合穴の内周面と隙
間を保った状態で、上記両穴に嵌合している。したがっ
て、橋桁等の上部構造体が非常に緩やかに移動,変形
し、この移動,変形に伴って移動する上沓に引き連れら
れて下沓の上端部が移動し始めても、すぐに(少しの移
動で)下沓の下側剛性板体に固定したストッパー部材の
棒状ストッパーが下沓の上側剛性板体の係合穴の周面に
当接し、上側剛性板体の移動が止まる。このため、下沓
の上端部の移動が止められて下沓上を上沓が滑るように
なり、下沓のゴム部分の剪断変形が防止される。また、
自動車の渋滞時等に生じる橋桁のたわみ(揺動に似た動
き)により下沓の上部が押圧されて変形しても、この変
形を上記棒状ストッパーと下沓の縦穴,係合穴との間の
隙間により吸収することができる。しかも、下沓内に設
けた縦穴,係合穴にストッパー部材を固定しただけであ
り、下沓が大型化しない。さらに、成形型も上下割型だ
けで作製することができ、また、下沓の縦穴を成形型内
への位置決めに利用する(例えば、成形型の下型に、上
記縦穴に係合しうるピンを立設する)等することにより
成形工程が簡素化される。このため、不良品の発生を防
いでコスト低減に役立つ。一方、本発明の支承構造によ
れば、上記支承体を用いることができ、構造全体が大型
化しない。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の一実施の形態を
図面にもとづいて詳しく説明する。
【0010】図1および図2は本発明の支承体の一実施
の形態を示している。これらの図において、3はすべり
沓(支承体)であり、下沓1と上沓2とからなる。上記
下沓1は、図3に示すように、略直方体形状のゴム弾性
体に形成されており、厚鋼板製の下側補強板4と2枚の
薄鋼板製の中間補強板5により補強された弾性ゴム層6
を下層とし、厚鋼板製の上側補強板7の横側面および上
面を薄い緩衝ゴム層8で被覆しこの薄い緩衝ゴム層8の
表面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)板9か
らなるすべり面を形成したものを上層とし、これら2層
を一体形成して構成されている。この下沓1には、その
下面から上方に向かって、図4に示すように、橋桁30
(図15参照)の長手方向(図4の矢印参照、この実施
の形態では、前後方向)に沿う中央部に、上記長手方向
に直交する方向(すなわち、左右方向)に並ぶようにし
て2つの縦穴16が穿設されている。これら両縦穴16
は、上記下側補強板4を貫通するようにして穿設された
貫通丸穴4aと、上記両中間補強板5,弾性ゴム層6の
ゴム部を貫通するようにして上記貫通丸穴4aと同心
状,同径に穿設された各貫通丸穴と、上記上側補強板7
の下面に上記貫通丸穴4aと同心状,同径に穿設された
円形の係合用凹部7aからなる。
【0011】上記上沓2は、下沓1よりも大きく形成さ
れた平面視長方形の板状ゴム弾性体に形成されており、
厚鋼板製の芯金10を硬質ゴムからなる緩衝ゴム層11
で被覆しこの緩衝ゴム層11の下面にPTFE板12か
らなるすべり面を形成したもので構成されている。そし
て、上記緩衝ゴム層11の外周部から周壁が垂下してお
り、この周壁のうち、前後両側壁13(この前後両側壁
13の内面にはPTFE板12が形成されていない)が
ストッパ壁として作用している。また、上記周壁のう
ち、左右両側壁14には、その内面に、下沓1の前後方
向幅と略同幅のスポンジフォーム15(両スポンジフォ
ーム15は、施工時の位置決めにのみ使用される)が糊
付け,固定されている。これら両スポンジフォーム15
の内面間の間隔は下沓1の左右方向幅に略同じ幅に設定
されている。
【0012】上記下沓1に穿設された両縦穴16には、
図5に示すように、ストッパー部材17が挿通されて固
定されている。このストッパー部材17は、図6に示す
ように、上記下側補強板4に穿設された両各貫通丸穴4
aに無理嵌め状に固定される円盤状の取付け部18と、
この取付け部18の上面の中央から立設された円柱状の
ストッパー19とからなり、このストッパー19の外周
面と縦穴16,係合用凹部7aの内周面との隙間が1m
mに設定され、ストッパー19の上面と係合用凹部7a
の上面との隙間が2〜3mmに設定されている。
【0013】上記すべり沓3を用いて、図15に示すよ
うな橋脚31に橋桁30を支承する場合には、まず、図
7に示すように、上面(水平面部)に複数の凹部31a
(図面には、2つの凹部31aが示されている)が形成
された橋脚31を形成する。ついで、図8に示すよう
に、上記凹部31aに無収縮モルタルで、上面が水平面
部に形成された直方体形状の沓座20を作製する。つぎ
に、図9に示すように、上記沓座20上に下沓1を載置
する。つぎに、両スポンジフォーム15(図4参照)間
に下沓1が収まるようにして上沓2を下沓1上に載置す
る。そののち、上沓2上に橋桁30を載置することが行
われる(図10参照)。この状態では、下沓1はそのゴ
ム材による大きな摩擦係数のため、沓座20上に置くだ
けでその上を移動することがなく、また、上沓2もその
ゴム材による大きな摩擦係数のため、その上に橋桁30
を載置するだけで橋桁30と一緒に移動し、下沓1上を
上沓2がすべる。これにより、橋脚31に対し橋桁30
を前後方向にすべりうる状態で支承することができる。
このような支承構造では、橋桁30の前後方向の移動,
変形が非常に緩やかであって、これにより上記移動,変
形時に上沓2とともに下沓1の上端部が移動し始めて
も、図11に示すように、下沓1の上側補強板7の係合
用凹部7aの内周面にストッパー部材17のストッパー
19の上端部の外周面が当接し、上側補強板7が前後方
向に移動しなくなる(すなわち、下沓1の上端部が移
動,変形しなくなる)。したがって、上記当接ののち
は、上沓2が下沓1上をすべるようになる(図12参
照)。
【0014】上記のように、この実施の形態では、橋桁
30が緩やかに移動,変形し、これにより、上沓2とと
もに下沓1の上端部が少し移動しても、すぐに下沓1の
下側補強板4に固定したストッパー部材17のストッパ
ー19が下沓1の上側補強板7の係合用凹部7aに当接
して上側補強板7の移動が止まる。このため、下沓1の
上端部が上沓2とともに移動することがなく(下沓1の
上端部がストッパー19で固定された状態になり)、下
沓1上を上沓2が滑り、下沓1のゴムの剪断変形が防止
される。また、下沓1の前後方向中央部に穿設した縦穴
16,係合用凹部7aにストッパー19を遊嵌させてい
るため、自動車の渋滞時等に生じるたわみで下沓1の上
部が押圧されて(このような押圧力は、主として、下沓
1の上面の前後方向中央部を中心とする揺動力として作
用する)変形しても、この変形を充分に吸収することが
できる。しかも、下沓1の内部に縦穴16,係合用凹部
7aを形成しているため、下沓1が大型化しない。さら
に、成形型も上下割型だけで作製することができるう
え、成形型の下型に、下沓1の縦穴16,係合用凹部7
aに係合しうるピンを立設しておけば、上記下型に簡単
に下沓1を位置決めすることができる。そのうえ、作製
された橋脚31の高さに多少のばらつきがあっても、沓
座20を作製するときに、この沓座20の厚みを調節す
ることで、所望の高さに正確に設定することができる。
【0015】図13は下沓1の変形例を示している。こ
の変形例では、縦穴16が下沓1を上下に貫通してい
る。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同
様の部分には同じ符号を付している。この変形例でも、
上記実施の形態の下沓と同様の作用,効果を奏する。
【0016】図14は下沓1の他の変形例を示してい
る。この変形例では、下側補強板4の下面に縦穴16と
同心で,縦穴16より大径の円形凹部22が形成されて
いるとともに、この円形凹部22に対応する弾性ゴム層
6の下端部に、上記円形凹部22と同径の貫通穴6aが
穿設されている。また、ストッパー部材17の取付け部
18が上記下側補強板4の円形凹部22に無理嵌めしう
る円盤状に形成されている。それ以外の部分は上記実施
の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付して
いる。この変形例でも、上記実施の形態の下沓と同様の
作用,効果を奏する。しかも、ストッパー部材17の取
付け部18の上面が下側補強板4の円形凹部22の奥面
に当接しているため、ストッパー部材17が上方に移動
することがなく、ストッパー部材17のストッパー19
の上面と下沓1の上側補強板7の係合用凹部7a間の隙
間を常に所定値に維持することができる。したがって、
自動車の渋滞時等に生じるたわみで下沓1の上部が押圧
されて変形しても、この変形を上記隙間で長期間にわた
って吸収することができる。
【0017】なお、上記各実施の形態において、ストッ
パー19の外周部にゴム製の帯体を巻回するようにして
もよい。この場合には、ストッパー19が下沓1の縦穴
16,係合用凹部7aに繰り返し接触しても、この接触
時の押圧力や摩擦力が上記帯体のゴムで緩和され、スト
ッパー19の外周面や縦穴16,係合用凹部7aの内周
面が損傷したり、破損したりすることがない。また、上
記各実施の形態では、ストッパー19の外周面と縦穴1
6,係合用凹部7aの内周面との隙間を1mmに設定し
ているが、好適には、2〜3mmに設定することがで
き、余裕をみて5mmに設定してもよい。また、ストッ
パー19の上面と係合用凹部7aの上面との隙間を2〜
3mmに設定しているが、好適には、3〜4mmに設定
することができ、余裕をみて5mmに設定してもよい。
また、上記各実施の形態では、ストッパー部材17を下
側補強板4の貫通穴4aに無理嵌めしているが、溶接ま
たはねじによる結合1により固着してもよい。
【0018】また、上記各実施の形態では、スポンジフ
ォーム15を上沓2に固定しているが、これに限定する
ものではなく、スポンジフォーム15を下沓1の左右両
側面に固定してもよい。また、上記各実施の形態では、
上下両沓1,2のすべり面をPTFE板9,12で構成
しているが、これに限定するものではなく、フッ素樹脂
製の薄層等すべり易い材質で形成されたものであれば、
どのような板状体,層状体でもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の支承体によれ
ば、橋桁等の上部構造体が非常に緩やかに移動,変形
し、この移動,変形に伴って移動する上沓に引き連れら
れて下沓の上端部が移動し始めても、すぐに(少しの移
動で)下沓の下側剛性板体に固定したストッパー部材の
棒状ストッパーが下沓の上側剛性板体の係合穴の周面に
当接し、上側剛性板体の移動が止まる。このため、下沓
の上端部の移動が止められて下沓上を上沓が滑るように
なり、下沓のゴム部分の剪断変形が防止される。また、
自動車の渋滞時等に生じる橋桁のたわみ(揺動に似た動
き)により下沓の上部が押圧されて変形しても、この変
形を上記棒状ストッパーと下沓の縦穴,係合穴との間の
隙間により吸収することができる。しかも、下沓内に設
けた縦穴,係合穴にストッパー部材を固定しただけであ
り、下沓が大型化しない。さらに、成形型も上下割型だ
けで作製することができ、また、下沓の縦穴を成形型内
への位置決めに利用する(例えば、成形型の下型に、上
記縦穴に係合しうるピンを立設する)等することにより
成形工程が簡素化される。このため、不良品の発生を防
いでコスト低減に役立つ。一方、本発明の支承構造によ
れば、上記支承体を用いることができ、構造全体が大型
化しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるすべり沓の一実施の形態を示す
縦断面図である。
【図2】上記すべり沓の横断面図である。
【図3】上記すべり沓の斜視図である。
【図4】上記すべり沓を下から見た図である。
【図5】下沓とストッパー部材を示す横断面図である。
【図6】ストッパー部材を示す拡大斜視図である。
【図7】橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図8】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図9】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図10】上記橋梁の製作工程を示す説明図である。
【図11】上記すべり沓の作用を示す斜視図である。
【図12】上記すべり沓の作用を示す斜視図である。
【図13】下沓の変形例を示す断面図である。
【図14】下沓の他の変形例を示す断面図である。
【図15】橋脚と橋桁の支承構造を示す説明図である。
【図16】従来例のすべり沓の斜視図である。
【図17】従来例のすべり沓の縦断面図である。
【図18】従来例のすべり沓の横断面図である。
【図19】従来例のすべり沓の作用を示す説明図であ
る。
【図20】他の従来例の下沓を示す平面図である。
【図21】他の従来例の下沓の正面図である。
【図22】他の従来例の下沓の側面図である。
【符号の説明】
1 下沓 2 上沓 3 すべり沓 4 下側補強板 4a 貫通穴 7 上側補強板 7a 係合用凹部 16 縦穴 17 ストッパー部材 18 取付け部 19 ストッパー 20 沓座 30 橋桁 31 橋脚

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上沓と、上下に剛性板体が水平に配設さ
    れた下沓と、ストッパー部材からなり、上記ストッパー
    部材が、取付け板と、この取付け板の上面から立設され
    た棒状ストッパーで構成され、上記下沓の下面に上方に
    向かって延びる縦穴が穿設され、この縦穴の下部が上記
    下沓の下側剛性板体に穿設された取付穴で形成され、こ
    の縦穴の上部が上記下沓の上側剛性板体に穿設された係
    合穴で形成され、上記下側剛性板体の取付穴に上記スト
    ッパー部材の取付け板が固定され、上記棒状ストッパー
    が、その上部側の外周面が上記下沓の縦穴および係合穴
    の内周面と隙間を保った状態で上記両穴に嵌合している
    ことを特徴とする支承体。
  2. 【請求項2】 下部構造体と上部構造体の間に支承体が
    配設されこの支承体により下部構造体に対して上部構造
    体がこの上部構造体の長手方向に相対すべり自在に支承
    されている支承構造であって、上記支承体が、上沓と、
    上下に剛性板体が水平に配設された下沓と、ストッパー
    部材からなり、上記ストッパー部材が、取付け板と、こ
    の取付け板の上面から立設された棒状ストッパーで構成
    され、上記下沓の下面に上方に向かって延びる縦穴が穿
    設され、この縦穴の下部が上記下沓の下側剛性板体に穿
    設された取付穴で形成され、この縦穴の上部が上記下沓
    の上側剛性板体に穿設された係合穴で形成され、上記下
    側剛性板体の取付穴に上記ストッパー部材の取付け板が
    固定され、上記棒状ストッパーが、その上部側の外周面
    が上記下沓の縦穴および係合穴の内周面と隙間を保った
    状態で上記両穴に嵌合していることを特徴とする支承構
    造。
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