JPH1084203A - 非可逆回路素子 - Google Patents

非可逆回路素子

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JPH1084203A
JPH1084203A JP23664896A JP23664896A JPH1084203A JP H1084203 A JPH1084203 A JP H1084203A JP 23664896 A JP23664896 A JP 23664896A JP 23664896 A JP23664896 A JP 23664896A JP H1084203 A JPH1084203 A JP H1084203A
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敏弘 牧野
Takashi Kawanami
崇 川浪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】帯域外での減衰量を大きくして不要輻射の発生
を大幅に低減することができ、よって、小型化、低価格
化に貢献できる非可逆回路素子を提供する。 【解決手段】スペーサ部材4の一方主面にはヘアピン状
の電極パターンからなる2つのインダクタンス電極Lf
が形成され、他方主面には、各インダクタンス電極Lf
の両端部に対応する位置に接続電極41、42がそれぞ
れ形成され、各インダクタンス電極Lfの両端部と接続
電極41、42はスルーホールにより導通している。そ
して、信号入出力側の各中心導体のポート部はそれぞれ
スペーサ部材4に形成されたインダクタンス電極Lfを
介して入出力端子に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯等の
高周波帯域で使用される非可逆回路素子、例えばアイソ
レータ、サーキュレータに関し、特に移動通信機器に使
用する場合の小型化、低価格化に対応できる非可逆回路
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、集中定数型のアイソレータ、サ
ーキュレータ等の非可逆回路素子は、信号の伝送方向に
は減衰量が極めて小さく、逆方向には極めて大きい特性
を有している。この種のアイソレータとして、従来、例
えば図10に示すような構造のものがある。
【0003】このアイソレータは、主として上ヨーク2
と下ヨーク8とで構成される磁気閉回路内に、永久磁石
3、スペーサ部材4、3本の中心導体51、52、53
及びフェライト54とからなる磁性組立体5、及び樹脂
ケース7を配設した構造のものである。上記中心導体5
1、52のポート部P1,P2は、上記樹脂ケース7に
配設された入出力端子71、72及び整合用コンデンサ
Co,Coに接続され、中心導体53のポート部P3は
整合用コンデンサCo及び終端抵抗Rに接続され、各コ
ンデンサCo及び終端抵抗Rの一端はアース端子73,
73に接続されている。
【0004】上記スペーサ部材4は、永久磁石3と磁性
組立体5との間に配設され、下ヨーク8に上ヨーク2を
嵌装した状態で、磁性組立体5及び樹脂ケース7を下ヨ
ーク8に、各整合用コンデンサCo及び終端抵抗Rを樹
脂ケース7に押圧固定するとともに、各中心導体51〜
53のポート部P1〜P3を樹脂ケース7内に配置され
た各整合用コンデンサCo、終端抵抗R、及び入出力端
子71、72に押圧固定している。つまり、スペーサ部
材4は、非可逆回路素子の内部の隙間を埋め、磁性組立
体5,整合用コンデンサCo,終端抵抗R等の非可逆回
路素子の内部に配設される構成部品の安定な保持固定を
得るために用いられている。
【0005】図11はこのアイソレータの等価回路図で
ある。図11に示すように、従来のアイソレータは、中
心導体51、52、53の先端部にあたるポートP1,
P2,P3に整合回路としてそれぞれ整合容量Coが接
続され、1つのポートP3に終端抵抗Rを接続して構成
されている。なお、各インダクタンスLはフェライト5
4と中心導体51、52、53とにより形成される等価
的なインダクタンスである。
【0006】そして、このアイソレータは、携帯電話、
自動車電話等の移動通信機器のアンテナ共用回路の送受
信回路部に採用され、表面に入出力用の伝送線路及びア
ース電極が形成され、裏面の略全面にアース電極が形成
された実装基板に表面実装されて使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、このような
通信機器に組み込まれる増幅器には非直線性が存在して
おり、これが不要輻射、つまりスプリアス(基本波の整
数倍、特に2倍波、3倍波)の発生原因となっている。
この不要輻射は、混信や他の通信機器の電力増幅部の異
常動作の要因となることから、一定のレベル以下にする
ことが規格化されている。
【0008】また、アイソレータはその伝送方向の特性
としてバンドパスフィルタの機能をも有しており、この
ため通過帯域より離れた周波数帯域では伝送方向でも減
衰量が大きいという特性を有している。しかし、アイソ
レータは元来帯域外の減衰を得るためのものではなく、
上記従来のアイソレータでは不要輻射の周波数帯域(特
に、基本波の2倍波、3倍波)で所望の減衰量を得るこ
とはできない。このため、この種の従来の通信機器にお
いては、別途フィルタ等を用いて不要輻射を減衰させる
方法が採用されている。
【0009】すなわち、上記従来のアイソレータを用い
た場合、上記のように不要輻射防止用のフィルタが必要
であり、このフィルタの分だけ部品コストが上昇すると
ともに大型化するという問題があり、小型化、低価格化
に対する要請に対応できないという問題があった。
【0010】そこで、本発明の目的は、帯域外での減衰
量を大きくして不要輻射の発生を大幅に低減することが
でき、よって、小型化、低価格化に貢献できる非可逆回
路素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、直流磁界が印加される磁性
体に複数の中心導体を互いに交差させて配置してなる磁
性組立体と、前記各中心導体のポート部とアース間に接
続される整合容量と、前記磁性組立体及び前記整合容量
等の構成部品を安定に保持固定するためのスペーサ部材
とを備えてなる非可逆回路素子であって、前記スペーサ
部材に少なくとも1つのインダクタンスが形成され、該
インダクタンスが前記中心導体のポート部のうち少なく
とも1つのポート部と該ポート部に対応する入出力端子
との間に接続されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項2に係る発明は、直流磁界が印加さ
れる磁性体に複数の中心導体を互いに交差させて配置し
てなる磁性組立体と、前記各中心導体のポート部とアー
ス間に接続される整合容量と、前記磁性組立体及び前記
整合容量等の構成部品を安定に保持固定するためのスペ
ーサ部材とを備えてなる非可逆回路素子であって、前記
スペーサ部材に少なくとも1つのインダクタンスが形成
され、該インダクタンスが前記中心導体のポート部のう
ち少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応する入
出力端子との間に接続され、該インダクタンスと前記整
合容量とこの非可逆回路素子が実装される実装基板の入
出力伝送線路の電極分布容量とで低域通過フィルタが形
成されることを特徴とするものである。
【0013】請求項3に係る発明は、ヨーク内に永久磁
石を配設して構成される磁気回路内に、磁性体に複数の
中心導体を互いに交差させて配置してなる磁性組立体
と、前記各中心導体のポート部とアース間に接続される
整合容量と、該整合容量及び前記磁性組立体を収納しか
つ入出力端子及びアース端子を有する樹脂ケースと、前
記磁性組立体、前記整合容量、前記樹脂ケース同士を電
気的、機械的に安定に保持固定するためのスペーサ部材
とを配設してなる非可逆回路素子であって、前記スペー
サ部材に少なくとも1つのインダクタンスが形成され、
該インダクタンスが前記中心導体のポート部のうち少な
くとも1つのポート部と該ポート部に対応する前記入出
力端子との間に接続され、該インダクタンスと前記整合
容量とこの非可逆回路素子が実装される実装基板の入出
力伝送線路の電極分布容量とで低域通過フィルタが形成
されることを特徴とするものである。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1から請求
項3に記載の非可逆回路素子において、前記インダクタ
ンスが前記スペーサ部材の表面または内部に電極パター
ンで形成されていることを特徴とするものである。
【0015】上記の構成によれば、スペーサ部材に形成
されたインダクタンスと整合容量と実装基板の入出力伝
送線路の電極分布容量等の外部容量とで低域通過フィル
タを形成することができるので、帯域外における減衰量
を大幅に改善することができる。
【0016】すなわち、外形寸法を変えることなく非可
逆回路素子に低域通過フィルタを構成するインダクタン
ス及び容量を形成することができ、これらのインダクタ
ンス及び容量と、実装基板に形成される電極分布容量等
の外部容量とで低域通過フィルタを構成することができ
るので、本発明に係る非可逆回路素子を用いれば、従来
必要であった不要輻射防止用の別のフィルタを用いるこ
となく、不要輻射を大幅に低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施例を示す
図面に基づいて説明する。
【0018】本発明の一実施例の係るアイソレータの構
造、構成を図1〜図4に示す。図1はアイソレータの分
解斜視図、図2はスペーサ部材、永久磁石及び上ヨーク
を除いた状態での平面図、図3はスペーサ部材の斜視
図、図4は等価回路図である。なお、図1及び図2に示
す整合用コンデンサ、インダクタンス電極は、それぞれ
図4に示す整合容量、インダクタンスに対応するもので
あり、同一符号を記す。
【0019】本実施例のアイソレータは、図1〜図3に
示すように、磁性体金属からなる箱状の上ヨーク2の内
面に永久磁石3を配置するとともに、該上ヨーク2に同
じく磁性体金属からなる概略コ字状の下ヨーク8を装着
して磁気閉回路を形成し、下ヨーク8内の底面8a上に
は樹脂ケース7が配設され、該樹脂ケース7内には磁性
組立体5、整合用コンデンサC1〜C3、終端抵抗Rが
配設され、永久磁石3と磁性組立体5との間に四角板状
のスペーサ部材4が配設され、磁性組立体5に永久磁石
3により直流磁界が印加されるように構成されている。
【0020】上記スペーサ部材4は、ガラスエポキシ
系、プラスチック系、テフロン系等のプリント基板、あ
るいは液晶ポリマー等の樹脂板にメッキ電極を形成また
は金属板をインサートモールドしたもの等からなり、ア
イソレータの内部の隙間を埋めるあるいはそのバネ性を
利用して、アイソレータの内部に配設される構成部品の
安定な保持固定を得るためのものである。そして、図3
に拡大して示すように、その一方主面(図において上
面)にはヘアピン状の電極パターンからなる2つのイン
ダクタンス電極Lfが形成され、他方主面(図において
下面)には、各インダクタンス電極Lfの両端部に対応
する位置に接続電極41、42がそれぞれ形成され、各
インダクタンス電極Lfの両端部と接続電極41、42
はスルーホールにより導通している。
【0021】上記磁性組立体5は、円板状のフェライト
54の下面に薄板状の金属板からなる3本の中心導体5
1〜53のアース部を当接し、フェライト54の上面に
3本の中心導体51〜53を絶縁シート(不図示)を介
在させて互いに120度の角度をなすように折り曲げて
配置した構造のものであり、該中心導体51〜53の先
端側のポート部P1〜P3を外方に突出して構成されて
いる。
【0022】上記樹脂ケース7は、電気的絶縁部材から
なり、矩形枠状の側壁7aに底壁7bを一体形成した構
造のもので、入出力端子71、72及びアース端子7
3、73がその一部を樹脂内に埋設して設けられ、底壁
7bの略中央部には挿通孔7cが形成され、挿通孔7c
の周縁部には所定の箇所に整合用コンデンサC1〜C3
及び終端抵抗Rを収納するための凹部が形成されてい
る。入出力端子71、72は、樹脂ケース7の一方側両
角部にそれぞれ配置され、それぞれの一端側は底壁7b
の上面に露出するように、他端側は底壁7bの下面及び
側壁7aの外面に露出するように設けられている。ま
た、アース端子73、73は樹脂ケース7の他方側に配
置され、それぞれの一端側は底壁7bのコンデンサC1
〜C3及び終端抵抗Rが配置される凹部の内面に露出す
るように、他端側は底壁7bの下面及び側壁7aの外面
に露出するように設けられている。
【0023】上記挿通孔7cの周縁に形成された凹部に
は整合用チップコンデンサC1〜C3、チップ終端抵抗
Rが配置され、挿通孔7c内には磁性組立体5が挿入配
置され、磁性組立体5の上部全体を覆うようにスペーサ
部材4が配設されている。
【0024】磁性組立体5の下面の各中心導体51〜5
3のアース部は下ヨーク8の底面8aに接続されてい
る。各コンデンサC1〜C3の下面電極、及び終端抵抗
Rの一端側の電極はそれぞれアース端子73、73に接
続されている。各コンデンサC1〜C3の上面電極には
それぞれ各中心導体51〜53のポート部P1〜P3が
接続され、終端抵抗Rの他端側はポート部P3に接続さ
れている。
【0025】インダクタンス電極Lfの一端に導通する
スペーサ部材4の下面に形成された各接続電極41は、
それぞれ中心導体51、52のポート部P1,P2に接
続され、インダクタンス電極Lfの他端に導通する各接
続電極42は、入出力端子71、72の底壁7bの上面
に露出する部分にそれぞれ接続されている。
【0026】スペーサ部材4は、下ヨーク8に上ヨーク
2を嵌装した状態で永久磁石3を介して磁性組立体5及
び樹脂ケース7を下ヨーク8に、各整合用コンデンサC
1〜C3及び終端抵抗Rを樹脂ケース7の各凹部内に押
圧固定するとともに、各中心導体51〜53のポート部
P1〜P3を各整合用コンデンサC1〜C3及び終端抵
抗Rに押圧固定している。
【0027】上記のように、中心導体51,52のポー
ト部P1,P2はそれぞれスペーサ部材4に形成された
インダクタンス電極Lfを介して入出力端子71,72
に接続されている。すなわち、本実施例のアイソレータ
は、図4の等価回路図に示すように、中心導体51、5
2、53の先端部にあたるポートP1〜P3に整合容量
C1〜C3が接続され、1つのポートP3には終端抵抗
Rが接続され、2つのポートP1,P2と入出力端子7
1、72との間にはそれぞれインダクタンスLfが接続
された構成となっている。
【0028】そして、このアイソレータは、図5に示す
ように、表面に入出力伝送線路1112及びアース電極
13が形成され、裏面の略全面にアース電極が形成され
た実装基板10に表面実装されて使用される。具体的に
は、アイソレータの入出力端子71、72は伝送線路1
1、12のはんだ付けランド11a,12aに、アース
端子73、73はアース電極13、13にそれぞれはん
だ付けされて実装される。アイソレータの入出力端子7
1、72がはんだ付けされるはんだ付けランド11a,
12aは、十分な実装強度(はんだ付け強度)を得るた
めに他の部位よりも幅の広く形成されており、はんだ付
けランド11a,12aと裏面に形成されたアース電極
間にはそれぞれ電極分布容量Cpが必然的に生じてい
る。
【0029】次に、本実施例のアイソレータの作用効果
について説明する。図6及び図7は上記のアイソレータ
が実装基板10に実装された状態での等価回路図であ
り、図7は実装状態での作用(動作原理)を説明するた
めの等価回路図である。
【0030】図6に示すように、本実施例のアイソレー
タが実装基板10に実装された状態(図5参照)では、
実装基板10の伝送線路11、12のはんだ付けランド
11a,12aに寄生的に生じる電極分布容量Cp,C
pがアイソレータの信号入出力端71b、72bに接続
された構成となる。そして、図7に示すように、アイソ
レータの信号入出力部(ポートP1、P2側)にはイン
ダクタンスLf、整合容量C1、C2の一部である容量
Cf、及び外部容量である実装基板10の電極分布容量
Cpからなるπ型の低域通過フィルタLPFが形成され
る。
【0031】つまり、本実施例のアイソレータの整合容
量C1、C2は、アイソレータの整合回路として機能す
る容量Coと上記π型の低域通過フィルタLPFを形成
する容量Cfとの並列容量で構成されている。すなわ
ち、本実施例のアイソレータの整合容量C1,C2は、
従来のアイソレータの整合容量Coに容量Cfを付加し
た値に設定されている。例えば、1.5GHz帯におい
ては、容量Coは約5pF、容量Cfは約2pFに設定
され、900MHz帯においては、容量Coは約10p
F、容量Cfは約3pFに設定され、インダクタンスL
fは2nH〜3nH程度に設定されている。
【0032】容量Cfは、通常、アイソレータの入出力
インピーダンス(通常、50Ω)が変化しないように、
電極分布容量Cpの容量値と同じ値になるように設定さ
れるが、容量Cfを電極分布容量Cpと異なる値に設定
することにより、アイソレータの入出力インピーダンス
を変更することも可能である。
【0033】インダクタンスLfは、スペーサ部材4に
形成されたインダクタンス電極Lfの電極パターンの
幅、形状等を変えることにより、所望の値に設定され
る。
【0034】上記容量Cf、電極分布容量Cp及びイン
ダクタンスLfの値は、実装基板の厚み、使用周波数
帯、電気的特性、実装強度等を考慮して適宜設定され
る。
【0035】図8は、本実施例のアイソレータと従来の
アイソレータを実装基板に実装した状態での周波数特性
を示す図であり、実線は本実施例による特性を示し、破
線は従来の特性を示す。図8に示すように、本実施例の
アイソレータを用いれば、従来のものに比べ、高周波帯
側での減衰量が大幅に大きくなってことがわかる。
【0036】以上のように、本実施例のアイソレータに
おいては、スペーサ部材4にはインダクタンスLf、L
fが形成されており、実装基板10に実装された状態
で、各信号入出力部には、インダクタンスLfと整合容
量C1(またはC2)と実装基板10の電極分布容量C
pとで低域通過フィルタLPFが形成されるので、図8
に示すように、帯域外における減衰量は従来のものに比
べ大幅に改善されたものとなる。
【0037】すなわち、本実施例のアイソレータには、
外形寸法を変えることなく低域通過フィルタLPFを構
成するインダクタンスLf及び容量Cfが内蔵され、か
つ、実装基板10には、はんだ付けランド11a,12
aに低域通過フィルタLPFを構成する電極分布容量C
pが必然的に形成されており、本実施例のアイソレータ
を用いれば、従来必要であった不要輻射防止用の別のフ
ィルタを用いることなく、不要輻射を大幅に低減するこ
とができ、通信機器の小型化、低価格化に対応すること
ができる。
【0038】なお、スペーサ部材4及びインダクタンス
電極Lfの形状は上記実施例に限るものではなく、イン
ダクタンス電極Lfの形状は、例えば図9に示すように
スパイラル状の電極パターンであってもよく、また、ス
ペーサ部材4は平板状の形状に限るものではなく、構成
部品をより安定に確実に押圧固定するように凹凸部また
は肉抜き孔を形成したものでもよい。またスペーサ部材
4を多層で構成しスペーサ部材の内部にインダクタンス
電極Lfを形成するようにしてもよい。
【0039】また、上記実施例では、外部容量として実
装基板のはんだ付けランド部に形成される電極分布容量
を利用したもので説明したが、外部容量はこれに限るも
のではなく、外部容量としてチップコンデンサ等を用い
るようにしてもよい。
【0040】また、上記実施例では、スペーサ部材4に
2つのインダクタンス電極Lfを形成したもので説明し
たが、これに限るものではなく、信号入出力側のいずれ
か一方にのみインダクタンス電極Lfを形成した構成で
あってもよい。
【0041】また、上記実施例では、アイソレータを例
にとって説明したが、ポートP3に終端抵抗Rを接続す
ることなく、ポートP3を第3の入出力部として構成し
たサーキュレータも本発明を適用することができる。
【0042】また、全体の構造も上記実施例の図1及び
図2に示すものに限るものではなく、本発明は非可逆回
路素子の内部に配置される構成部品を安定に保持固定す
るためのスペーサ部材に低域通過フィルタを構成するイ
ンダクタンスが形成されていることを特徴とするもので
あり、他の構成については特に限定するものではない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る非可
逆回路素子によれば、スペーサ部材にインダクタンスが
形成され、このスペーサ部材に形成されたインダクタン
スと、整合容量と、実装基板の電極分布容量等の外部容
量とで低域通過フィルタを形成することができるので、
帯域外における減衰量を大幅に改善することができる。
すなわち、外形寸法を変えることなく非可逆回路素子に
低域通過フィルタを構成するインダクタンス及び容量を
形成することができ、これらのインダクタンス及び容量
と、実装基板に形成される電極分布容量等の外部容量と
で低域通過フィルタを構成することができる。したがっ
て、本発明に係る非可逆回路素子を用いれば、不要輻射
防止用の別のフィルタを不要とすることができ、通信機
器等の小型化、低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアイソレータの分解斜
視図である。
【図2】本発明の一実施例に係るアイソレータの平面図
である。
【図3】本発明の一実施例に係るスペーサ部材の斜視図
である。
【図4】本発明に係るアイソレータの等価回路図であ
る。
【図5】本発明の一実施例に係るアイソレータの実装状
態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るアイソレータの実装状態での等価
回路図である。
【図7】本発明に係るアイソレータの実装状態での作用
を説明するための等価回路図である。
【図8】本発明と従来のアイソレータの周波数特性図で
ある。
【図9】本発明の他の実施例に係るスペーサ部材の斜視
図である。
【図10】従来のアイソレータの分解斜視図である。
【図11】従来のアイソレータの等価回路図である。
【符号の説明】 2 上ヨーク 3 永久磁石 4 スペーサ部材 5 磁性組立体 51〜53 中心導体 54 フェライト 7 樹脂ケース 71、72 入出力端子 73 アース端子 8 下ヨーク 10 実装基板 11、12 伝送線路 11a,12a はんだ付けランド C1〜C3 整合容量(コンデンサ) R 終端抵抗 Lf インダクタンス(インダクタンス電
極) Cp 電極分布容量 P1〜P3 ポート(ポート部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流磁界が印加される磁性体に複数の中
    心導体を互いに交差させて配置してなる磁性組立体と、
    前記各中心導体のポート部とアース間に接続される整合
    容量と、前記磁性組立体及び前記整合容量等の構成部品
    を安定に保持固定するためのスペーサ部材とを備えてな
    る非可逆回路素子であって、 前記スペーサ部材に少なくとも1つのインダクタンスが
    形成され、該インダクタンスが前記中心導体のポート部
    のうち少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応す
    る入出力端子との間に接続されていることを特徴とする
    非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 直流磁界が印加される磁性体に複数の中
    心導体を互いに交差させて配置してなる磁性組立体と、
    前記各中心導体のポート部とアース間に接続される整合
    容量と、前記磁性組立体及び前記整合容量等の構成部品
    を安定に保持固定するためのスペーサ部材とを備えてな
    る非可逆回路素子であって、 前記スペーサ部材に少なくとも1つのインダクタンスが
    形成され、該インダクタンスが前記中心導体のポート部
    のうち少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応す
    る入出力端子との間に接続され、該インダクタンスと前
    記整合容量とこの非可逆回路素子が実装される実装基板
    の入出力伝送線路の電極分布容量とで低域通過フィルタ
    が形成されることを特徴とする非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 ヨーク内に永久磁石を配設して構成され
    る磁気回路内に、磁性体に複数の中心導体を互いに交差
    させて配置してなる磁性組立体と、前記各中心導体のポ
    ート部とアース間に接続される整合容量と、該整合容量
    及び前記磁性組立体を収納しかつ入出力端子及びアース
    端子を有する樹脂ケースと、前記磁性組立体、前記整合
    容量、前記樹脂ケース同士を電気的、機械的に安定に保
    持固定するためのスペーサ部材とを配設してなる非可逆
    回路素子であって、 前記スペーサ部材に少なくとも1つのインダクタンスが
    形成され、該インダクタンスが前記中心導体のポート部
    のうち少なくとも1つのポート部と該ポート部に対応す
    る前記入出力端子との間に接続され、該インダクタンス
    と前記整合容量とこの非可逆回路素子が実装される実装
    基板の入出力伝送線路の電極分布容量とで低域通過フィ
    ルタが形成されることを特徴とする非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 前記インダクタンスが前記スペーサ部材
    の表面または内部に電極パターンで形成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項3に記載の非可逆回路
    素子。
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