JPH1080661A - 光干渉顔料を含有する仕上げ塗装 - Google Patents

光干渉顔料を含有する仕上げ塗装

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JPH1080661A
JPH1080661A JP9163690A JP16369097A JPH1080661A JP H1080661 A JPH1080661 A JP H1080661A JP 9163690 A JP9163690 A JP 9163690A JP 16369097 A JP16369097 A JP 16369097A JP H1080661 A JPH1080661 A JP H1080661A
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opaque
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paint
pigments
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JP9163690A
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Ephraim Jaffe Edward
エフレイム ジャフェ エドワード
Robert Hilfiker Frankin
ロバーツ ヒルフィカー フランクリン
John Misogians Milton
ジョン ミソギアンズ ミルトン
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BASF Schweiz AG
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Ciba Geigy AG
Ciba Spezialitaetenchemie Holding AG
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】2層膜又は3層膜用自動車用仕上げ塗料、その
仕上げ塗料によって塗装された物品、および上塗りまた
は中塗り中に不透明な光干渉顔料を配合することによっ
て多彩が達成される。 【解決手段】7/100よりも低い顔料/バインダー比
において不透明な干渉顔料を含有する塗料組成物を使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、基板にツーコートまたはスリー
コートの自動車用仕上げ塗料を付与することによって自
動車用仕上げ塗膜にユニークな多彩(polychromism)効果
を達成する方法に関する。この仕上げ塗膜の多彩は、着
色下塗り塗膜の上に塗布される上塗り塗料または中塗り
塗料に、不透明な光干渉顔料を0.001/100乃至
7/100の顔料/バインダー比で配合することによっ
て達成される。
【0002】視角に依存して、色および暗度(darkness)
が顕著な変化のコントラストを示す仕上げ塗膜は”多彩
模様”、”フロップ(flop)”または”トラベル(trave
l)" としばしば呼ばれており、最近これが自動車用仕上
げ塗装の場合に極めて望ましいものであると考えられて
きている。一般に、自動車用仕上げ塗装におけるフロッ
プ効果は、現在、下塗り塗料(basecoat)とクリヤ上塗り
塗料とを使用するツーコート系を用いて達成されてお
り、その下塗り塗料は透明有機および/または無機顔料
とアルミニウムのごとき金属またはパール光沢雲母コー
ティング顔料との組み合わせを含有する。
【0003】最近になって、新規なクラスの顔料とし
て、不透明な光干渉顔料または光学的可変顔料が、たと
えば下記の米国特許明細書に記載されている:第487
9140号、第5059245号、第4705300
号、第5281480号、第4434010号、第47
79898号、第4838648号、第4390866
号、第5135812号、第5171363号、第52
14530号、第5522923号、第5527848
号、第4705356号、第5607504号。これら
は参考文献としてここに組み入れる。
【0004】一般的に、これらの文献は、反射性または
不透明な材料の片面または両面に透明誘電層と半透明
(部分反射)層とを積層することによって、下記の構造
を有する積層材料を形成することによって作られた顔料
を記載している: M1 /D/M2 またはM1 /D/M2 /D/M 式中、M は不透明層、Dは誘電材料、M1 は半透明
層である。
【0005】一般的に、色と多彩の程度とは、半透明層
によって反射された光と不透明層によって反射された光
との間の干渉に影響を及ぼす誘電層の厚さと種類とによ
って主として制御される。一般的に、このような光干渉
顔料は、高真空下におけるプラズマ蒸着または化学蒸着
によって製造されると記載されている。
【0006】米国特許第5437931号明細書は、M
1 半透明透明層をいま1つの誘電材料の層D’で保護し
て下記の構造を有する積層材料を製造することによっ
て、いくつかの利点が得られることを開示している: D’/M1 /D/M2 またはD’/M1 /D/M2 /D
/M1 /D’ この複雑な層の配列は、さらに拡張することができる。
【0007】自動車の分野において普通に使用されてい
る水性下塗り塗料に上記の不透明な干渉顔料のごとき金
属含有顔料を使用すると、水との接触によって腐食また
は酸化を受け、所望されない色のシフトが起こる。米国
特許第5527848号明細書は、外部の影響による、
たとえば水性塗料系に含まれている水による、または顔
料内に含まれている金属の酸化による腐食から不透明干
渉顔料を保護する方法を開示している。
【0008】欧州特許第668329号および第571
836号明細書は、類似の不透明な干渉顔料を開示して
いる。この場合には、不透明な干渉顔料は化学的手段に
よって製造される。すなわち、アルミニウムフレークを
テトラアルコキシシランの加水分解によって沈殿した誘
電物質SiO2 でコーティングし、次にモリブデン、ク
ロム、鉄などのごとき半透明金属層を、対応するヘキサ
またはペンタカルボニル化合物の分解によって沈着させ
る。欧州特許第579091号明細書には、この方法の
変法が記載されおり、それによると誘電層がモリブデン
で処理され、続いてその酸化物へ酸化され、そしてこの
酸化物がH2 Sで処理されてMo S2 に変換される。さ
らにまた、欧州特許第690105号明細書には、半透
明層がアンモニアと接触させることによって窒化物に変
換できることが開示されている。これら顔料は、強力な
多彩を示し、しかも不透明性であり、かつ化学的に安定
である。
【0009】本明細書においては、1つまたは複数の光
干渉層と不透明層とからなる干渉顔料、たとえば、上記
のごとき透明誘電材料と半透明層とからなる光干渉層が
不透明層の片側または両側に付与されている光干渉顔料
を、しばらくの間、透明顔料と組み合わせて自動車用仕
上げ塗料に使用されてきた金属酸化物コーテッド雲母顔
料等と区別するために、不透明な干渉顔料と呼ぶ。干渉
層の働きは、異なる面、たとえば半透明層の表面と不透
明層の表面とから反射された光の間で、光干渉層内部に
おいて、干渉を起こさせて色と多彩模様とを創出させる
ことである。
【0010】不透明な干渉顔料は、それが塗料に使用さ
れた場合には、視角に依存して顕著なコントラストをも
たらし、しかも非常に不透明であり、彩度の高い色を与
える。これは、酸化物コーテッド雲母顔料を使用した従
来の顔料技術からすれば矛盾することである。従来の酸
化物コーテッド雲母顔料は、所望のパール光沢効果を達
成するために、通常は透明有機および/または無機顔料
と組み合わせられている。酸化物コーテッド雲母顔料を
含有する従来の仕上げ塗料と比較して、不透明な干渉顔
料で着色された仕上げ塗料は、酸化物コーテッド雲母顔
料の場合には達成不可能であった視角に依存するユニー
クな光学的効果をもたらし、しかも優れた屋外耐久性を
示す。さらに加えて、不透明な干渉顔料は、簡単な混合
工程によって塗料ビヒクルに配合することができ〔自動
車工業においてはしばしば混入(stir-in) 型顔料と呼ば
れる〕、強力な分散工程を必要としない。これに対し
て、酸化物コーテッド雲母またはアルミニウムフレーク
と組み合わせて使用される透明顔料は、その大きい表面
積の故に、したがって高い凝集性の故に、塗料ビヒクル
中に配合するために一般に強力な分散工程を必要とし、
相当にコストがかかる。
【0011】不透明な干渉顔料は塗料、インクおよびプ
ラスチックに使用される。インクの場合、この顔料は主
として紙幣および他の法律的書類の偽造防止のために使
用される。ツーコート自動車用仕上げ塗料に不透明干渉
顔料を使用することは、すでに記載されている。塗料、
特に自動車用塗料に色とメタリック・パール光沢効果と
を付与するためには、これまでかなりの量の不透明な干
渉顔料が下塗り塗料/クリヤ上塗り仕上げ塗料の着色下
塗り塗料内に配合されていた。そのように高い顔料/バ
インダー比は、完全な隠蔽性を提供する下塗り塗料を有
することを必要とする。しかしながら、不透明な干渉顔
料は高価であるから、適当十分な範囲の顔料/バインダ
ー比を有する仕上げ塗料を使用すると、通常の用途にと
ってはコストが高すぎることになる。
【0012】上記した文献は、不透明な黒、白または着
色下塗り塗料の上に付与される中塗り塗料またはクリヤ
塗料内に、はるかに低い顔料/バインダー比で、不透明
な干渉顔料を配合して、広範に色の変わる自動車用仕上
げ塗膜に顕著な多彩効果を達成できることは全く開示し
ていない。なお、本明細書において”着色下塗り塗
料”、”着色顔料”という表現は、黒および白の下塗り
塗料または顔料を包含するものと理解されたい。
【0013】今回、第1の塗料が完全隠蔽を達成するた
め不透明な白、黒または着色顔料を含有し、この第1の
塗料の上に不透明な干渉顔料を含む第2の塗料(中塗り
塗料)を付与し、このあと通常のクリヤな塗料を付与す
ることによって基板にスリーコート仕上げ塗料を付与し
た場合に、利用可能なカラーパレットを顕著に拡大しつ
つ、特異な視覚的効果を達成するために必要な不透明な
干渉顔料の量を劇的に減少させる(したがってコストを
低下させる)ことが可能であることが見いだされた。第
1の塗料はプライマーの上に付与されるか、または第1
の塗料が着色プライマーとして役立ちうる。第2の塗料
は少量の不透明な干渉顔料を含有する。その顔料/バイ
ンダー比は、厚さ8乃至40μmにおいて、0.001
/100乃至7/100である。この第2の塗料は第1
の塗料を完全には隠蔽しない。すなわち、基板上に付与
される不透明な干渉顔料の量は大幅に減少され、しかも
塗装された基板は、不透明な干渉顔料の存在によって生
じるユニークな光学的効果を示す。
【0014】1つの好ましい変法においては、基板は次
のような下塗り塗料/クリヤ上塗り仕上げ塗料で仕上げ
られる。すなわち、25乃至75μmの厚さを有するク
リヤ上塗り塗料が不透明な干渉顔料で着色され、そして
直接不透明な黒、白または着色下塗り塗料の上に付与さ
れ、他方、その下塗り塗料はプライマーの上に付与され
るか、またはそれ自体が着色プライマーとして役立てら
れる。この変法においては、中塗り塗料が省かれて一層
のコスト削減が達成され、しかも所望の審美的効果が得
られる。
【0015】本発明によって使用される干渉顔料は不透
明であるから、上記したツーコートまたはスリーコート
仕上げ塗装系のいずれの場合にも、不透明な干渉顔料は
着色下塗り塗料が見えるように低濃度で使用されねばな
らない。これによって、ツーコート仕上げもスリーコー
ト仕上げも色は黄色からオレンジへ、赤へ、バイオレッ
ト、ブルーおよびグリーンへと変わり、高度の多彩を示
す。
【0016】酸化物コーテッド雲母顔料と組み合わせて
使用されるクリヤコート/ベースコート技術と比較し
て、本発明の仕上げ塗料は、透明有機および/または無
機顔料を使用する必要なしに、コスト効率的な新規な効
果たとえば顕著な多彩をもたらす。透明顔料を必要とし
ないため、塗料のレオロジーの問題も大幅に減少し、こ
れによって環境汚染をもたらす溶剤の必要性が減少され
る。さらに、透明顔料は製造工程で形成される凝集塊を
破壊するために費用のかかる分散工程を必要とする。本
発明は、下塗り塗料に、透明顔料よりもはるかに容易に
分散され、かつレオロジーの問題が生じることも比較的
少ない不透明な顔料を使用するので、費用と時間とのか
かる分散工程を省略することができる。さらに、本発明
は、透明顔料を含有する仕上げ塗膜に比較して、一般的
に向上された耐光堅牢性および耐候性を有する水性およ
び溶剤型仕上げ塗膜を提供する。
【0017】さらに加えて、本発明の方法において使用
される不透明な干渉顔料は、水性ベースコートと一緒に
使用された場合に金属の腐食を防止するための、米国特
許第5527848号明細書に記載されているような処
理を必要としない。
【0018】本発明は基板を塗装する方法に関し、そし
て本発明の方法は (a)有効着色量の不透明な顔料を含有する第1の塗料
を基板に付与し; (b)有効多彩創出量の不透明な干渉顔料を含む、ただ
し第1の塗膜を完全には隠蔽しない第2の塗料を該第1
の塗膜の上に付与することを特徴とする。特に、本発明
は、第2の塗膜の上にクリヤ塗料が付与されるスリーコ
ート法および第2の塗料が着色クリヤ塗料(着色仕上げ
塗料)である、すなわち不透明干渉顔料が該仕上げ塗料
中に分散されている、ツーコート法に関する。
【0019】本発明の方法によって塗装される基板は、
本発明の適用性にとって決定的なものではない。しかし
ながら、本発明の方法は第一に輸送装置のための仕上塗
装方法として使用することが意図されているので、より
重要な基板は自動車、自転車、オートバイ、バン、トラ
ック等の車体に使用される材料、特に鋼、鉄、アルミニ
ウムのごとき金属、ならびにプラスチックたとえばポリ
カーボネート、ポリアクリレートのごときサーモプラス
チック、そして特に熱可塑性オレフィン類である。
【0020】第1の塗料は、プライマー塗料によってす
でに塗布されている基板に付与されるか、あるいは、プ
ライマーコートとして直接的に基板に付与される。第1
の塗料は不透明顔料を含有しているので、下塗りされて
いるか否かにかかわらず、基板を完全に隠蔽するため塗
布される。一般に、第1の塗量は有効隠蔽量の不透明顔
料を含有する。第1の塗料は不透明顔料を含有する。本
明細書において、”不透明顔料”という表現は、良好な
隠蔽と高度の光散乱とをもたらすのに十分な大きさの粒
子を含有する顔料を意味する。一般に、不透明性は粒子
サイズの関数であり、粒子サイズの大きい顔料ほど不透
明性が高い。最大不透明度は、極大吸収波長の約半分の
サイズを有する粒子において見られる。
【0021】第1の塗料に使用される不透明顔料は、不
透明な無機顔料または不透明なキナクリドン、1、4−
ジケト−3、6−ジアリールピロロ[3,4−c]ピロ
ール、アゾ、アゾメチン、メチン、アントラキノン、フ
タロシアニン、ペリノン、ペリレン、チオインジゴ、イ
ミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、フラバ
ントロン、インダントロン、アントラピリミジンおよび
キノフタロン顔料、またはこれらの混合物である。好ま
しくは、第1の塗料に使用される不透明顔料は、カーボ
ンブラック、酸化鉄、二酸化チタン、バナジン酸ビスマ
ス、チタン酸ニッケルおよびチタン酸クロムから選択さ
れた無機顔料、またはキナクリドン、1、4−ジケト−
3、6−ジアリールピロロ[3,4−c]ピロール、ア
ゾ、フタロシアニン、イミノイソインドリン、イミノイ
ソインドリノンまたはインダントロン顔料、またはこれ
らの組み合わせである有機顔料である。フタロシアニン
顔料は、通常銅フタロシアニンブルーおよびグリーンで
あり、これらは特に基板を隠蔽するために、二酸化チタ
ンとの混合物として、たとえば50/50混合物として
使用される。ブラックの仕上げ塗料は、本発明の方法に
より格別に魅力的な仕上げ塗装を与える。二酸化チタン
とカーボンブラックとの混合物からなる通常の灰色プラ
イマーも下塗り塗料として有用である。
【0022】本発明の方法においては、第2の塗料は不
透明な干渉顔料を含有する。本発明の方法に有用な不透
明な干渉顔料は、一般に1つまたはそれ以上の光干渉層
によって被覆された1つの不透明層からなる。該光干渉
層は、異なる地点から来る光を反射してその干渉層内に
おいて光の干渉を生じさせ、その結果として色と多彩と
をもたらす役目をする。
【0023】不透明な干渉顔料は、有利には、実質的に
1 /D/M2 またはM1 /D/M2 /D/M1 の構造
(ここにおいて、M1 は半透明層、M2 は不透明層、D
は透明誘電層であり、M2 はその片側または両側におい
てDによって被覆されており、他方DはM1 によって被
覆されている)のフレークからなる干渉顔料である。こ
のような顔料または類似の不透明な干渉顔料は、たとえ
ば下記の米国特許明細書に記載されている:第4879
140号、第5059245号、第4705300号、
第5281480号、第4434010号、第4779
898号、第4838648号、第4390866号、
第5135812号、第5171363号、第5214
530号、第5522923号および第4705356
号。
【0024】1つまたはそれ以上の付加的誘電層または
半透明層または両者によって被覆された上記構造の干渉
顔料、例えば米国特許第5437931号明細書に記載
されているような干渉顔料も本発明の方法に有用であ
る。
【0025】一般に、M2 は不透明金属層、特に不透明
アルミニウム層である。M2 は550nmにおいて約
0.1%より小さい光透過率を有する完全に不透明なも
のでなければならないから、この層は、特にアルミニウ
ムからなる場合、30nmより大きい厚さを有していな
ければならない。好ましくは、この不透明層は金属層、
特にアルミニウム層であり、厚さは30乃至90nm,
好ましくは30乃至70nm,最も好ましくは約50n
mである。
【0026】誘電層Dは、誘電率が好ましくは1.70
以下(空気=1)、最も好ましくは約1.65以下であ
り、可視波長において透明である任意の材料である。こ
の誘電層の光学的厚さ(幾何学的厚さx屈折率)は、任
意所望の干渉色が生じるように公知の光学原理に基づい
て調節される。誘電層として特に有用な材料はMgF2,Si
O2,Al2O3 であり、特にMgF2とSiO2が好ましい。
【0027】M1 は半透明層である。一般に、M1 は、
550nmにおいて約30%乃至40%の透過率を有す
る金属層である。しかし、透過率の必要条件は波長によ
って変わり、50%の透過率が通常の目標値である。好
ましくは、M1 はクロム、モリブデン、タングステンま
たは鉄のごとき金属からなる。
【0028】本発明を実施するためには、第2の塗膜が
第1の塗膜を完全には隠蔽しないことが重要である。す
なわち、第1の塗膜の色の少なくともいくらかが第2の
塗膜を通じて見えることが必要である。
【0029】第2の塗料は好ましくは溶剤ベース塗料で
ある。しかしながら、不透明な干渉顔料が金属不透明層
の腐食防止のための処理を受けている場合および/また
はその顔料が水と接触しても不利な影響を受けない場合
には、第2の塗料は本発明の方法において水性塗料であ
りうる。
【0030】一般的に、スリーコートの本発明の方法
は、第2の塗膜が8乃至40μm、好ましくは10乃至
20μm、最も好ましくは約15μmの厚さを有し、そ
して0.001/100乃至7/100の顔料/バイン
ダー比、好ましくは0.001/100乃至3/10
0、最も好ましくは0.001/100乃至2/100
の顔料/バインダー比で不透明な干渉顔料を含有してい
る場合に、高度の多彩を示す塗膜を与える。中塗り塗料
の他の有用な顔料/バインダー比の範囲は、下限が0.
01/100または0.10/100、そして上限が2
/100,3/100、5/100または7/100で
あるような範囲である。
【0031】一般的に、ツーコートの本発明の方法は、
従来の自動車用仕上げ塗膜の仕上げ塗膜と等価である第
2の塗膜が25乃至75μm、好ましくは40乃至65
μm、最も好ましくは約50μmの厚さを有し、そして
0.001/100乃至7/100の顔料/バインダー
比,好ましくは0.001/100乃至5/100、よ
り好ましくは0.001/乃至3/100、最も好まし
くは0.001/100乃至2/100の顔料/バイン
ダー比で不透明な干渉顔料を含有している場合に、高度
の多彩を示す塗装を与える。着色仕上げ塗料の他の有用
な顔料/バインダー比の範囲は、下限が0.01/10
0または0.10/100、そして上限が2/100,
3/100,5/100または7/100であるような
範囲である。通常、最終的な仕上げ塗膜の光沢は、不透
明な干渉顔料の粒子サイズに関係し、粒子サイズの小さ
い顔料ほど通常は高い光沢ならびに優れた鮮映度を与え
る。
【0032】一般に、本発明の方法においては、第1の
塗料は基板を完全に隠蔽するよう、好ましくは10乃至
50μmまで、通常は約25μmの厚さで付与される。
スリーコート法の場合には、クリヤ塗料は一般に25乃
至100μmの厚さ、通常は約50μmの厚さを有す
る。
【0033】第1の塗料も第2の塗料も通常は透明顔料
を含有しない。しかしながら、第2の層中に少量の透明
顔料を含有させることも可能である。なお、”透明顔
料”と表現は、顔料工業にたずさわる者によく知られて
いる術語である。一般に、透明顔料とは、通常の割合で
使用された場合に、光の散乱を最低とする小さい粒子サ
イズの故に隠蔽しない顔料を指す。有効的に分散されて
いるとすれば、粒子サイズの小さい顔料ほど対応する大
粒子サイズ顔料よりもより透明であると思われる。
【0034】本発明はさらに本発明の方法によって塗装
された基板にも関する。すなわち、本発明は、第1の塗
膜と第2の塗膜とを有し、その第1塗膜は有効着色量の
不透明顔料を含有し、そして第2の塗膜は有効多彩(ま
たはフロップ)創出量の、ただし該第1の塗膜を完全に
は隠蔽しない干渉顔料を含有する。基板が本発明による
スリーコート法によって塗装されている場合、その第2
の塗膜は第1の塗膜と透明仕上げ塗膜との間に位置す
る。
【0035】方法に関して上記に説明した事項は、すべ
て本発明によって塗装された基板上の仕上げ塗装を説明
し限定するものでもある。本発明によって塗装された基
板は好ましくは乗物、たとえば、自動車、自転車、オー
トバイ、バン、トラック、ボートなどである。
【0036】本発明はまた、本発明の方法における第2
の塗料として有用な塗料組成物にも関する。すなわち、
本発明は、溶剤たとえば水または好ましくは有機溶剤、
バインダーおよび不透明な干渉顔料を7/100よりも
低い顔料/バインダーで含有する塗料組成物を包含す
る。顔料/バインダー比は、好ましくは5/100以
下、より好ましくは3/100以下,最も好ましくは2
/100以下である。たとえば、顔料/バインダー比は
0.001/100から7/100までの範囲(ただし
7/100は含まない)、好ましくは0.001/10
0乃至5/100,より好ましくは0.001/100
乃至3/100(ただし3/100は含まない)、そし
て最も好ましくは0.001/100乃至2/100の
範囲である。顔料/バインダー比は、所望の仕上げ塗膜
特性を達成するために必要な、できるだけ低い数値であ
るのが好ましい。
【0037】好ましくは、バインダーは、下塗り塗料/
クリヤ上塗り仕上げ塗料自動車用仕上げ塗料の溶剤ベー
スクリヤ仕上げ塗料のために従来使用されている熱硬化
性または光硬化性高分子有機材料である。このような高
分子有機材料の一般的な例をあげれば、ポリアクリル、
ポリメタクリル、ポリエステル、ポリウレタンおよびこ
れらの混合物である。
【0038】好ましい塗料組成物は高分子有機材料を4
0乃至80重量%含有し、そして不透明な干渉顔料を
0.001/100乃至7/100の顔料/バインダー
比で含有する、好ましくは0.001/100乃至5/
100,より好ましくは0.001/100乃至3/1
00、最も好ましくは0.001/100乃至2/10
0の顔料/バインダー比で含有する組成物である。通
常、本塗料組成物は、さらに他の成分、たとえば紫外線
吸収剤および立体障害アミン光安定剤を含む安定剤、分
散剤、湿潤剤、沈殿防止剤などを含有する。
【0039】一般に、本発明の塗料組成物は着色クリヤ
塗装自動車用仕上げ塗料として有用である。本発明の塗
料組成物は、通常高い顔料/バインダー比を有している
インク組成物を含まない。以下の実施例によって本発明
をさらに説明する。これらの実施例は本発明を限定する
ものではない。部は、特に別途記載のない限り、重量部
である。下塗り塗料のために使用された顔料は、the So
ciety of Dyes and Colouristsとthe American Associa
tion of Textile Chemists and Coloristsによって共同
出版されたカラー・インデックス(Color Index)で与え
られている名称で特定化されている。反射スペクトル
は、すべてMAG8 Multiple Angle Spectrophotometer(米
国ミシガン州,GrandvilleのX−RITEから入手でき
る)を使用して、塗装パネルから測定した。反射スペク
トルの測定値は、光沢角度(照明源から90°離隔)か
らはずれた角度において、D65正常光照明下において得
られた。測定値は、白色拡散参照基準に対して参照され
た。
【0040】実施例1−3 以下の実施例は、スリーコート自動車用塗料系に数種の
タイプの顔料を配合する例を示す。 下塗り−ミルベース調合物 1A. ピグメント・レッド254とピグメント・バイ
オレット19とのためのミルベース調合物 容器に下記の成分を装填する: アクリロウレタン樹脂(固形分68%) 46.2g 重合体分散剤(固形分55%) 25.2g 芳香族炭化水素溶剤(Solvesso 100) 46.2g これに顔料47.4gと直径4mmの鋼鉄棒980gとを
加える。この混合物を100rpm.の速度でロールミルに
かけて48時間摩砕する。得られたミルベースは顔料/
バインダー比が100/100、全非揮発分が56.0
%で、顔料28%を含有していた。 1B. その他の顔料のためのミルベース調合物 容器に下記の成分を装填する: アクリロウレタン樹脂 38.8g 芳香族炭化水素溶剤(Solvesso 100) 113.0g これに顔料(ピグメント・ブラック6、ピグメント・イ
エロー110、ピグメントイエロー139、ピグメント
・ブルー15.2、ピグメント・グリーン7)13.2
gと直径4mmの鋼鉄棒または1.27cm(1/2")のセラミ
ックボール980gとを加える。この混合物を100rp
m.の速度でロールミルにかけて48時間摩砕する。得ら
れたミルベースは顔料/バインダー比が50/100、
全非揮発分が24.0%で、顔料8.0%を含有してい
た。 1C. ピグメント・イエロー184のためのミルベー
ス調合物 容器に下記の成分を装填する: アクリロウレタン樹脂 35.3g 芳香族炭化水素溶剤(Solvesso 100) 63.75g これに顔料66gと1.27cm(1/2")のセラミックボー
ル800gとを加える。この混合物をロールミルにかけ
て24時間摩砕する。得られたミルベースは顔料/バイ
ンダー比が277/100、全非揮発分が54.5%
で、顔料40%を含有していた。 1D. 二酸化チタンミルベース調合物 Ti O2 ミルベースを下記成分を混合して調製する: Ti O2 顔料(DuPont R-960) 604.1g アクリロウレタン樹脂 129.8g 芳香族炭化水素溶剤(Solvesso 100) 161.1g これに1.27cm(1/2")のセラミックボール1パイント
を加える。この混合物をロールミルにかけて24時間分
散する。得られたTi O2 分散物は全非揮発分が77.
4%で、顔料67.5%を含有していた。
【0041】下塗り−下塗り調合物 2A. ピグメント・レッド254とピグメント・バイオレット19とのための 下塗り調合物 実施例1Aで製造されたミルベース 30.2g クリヤ固体溶液(固形分48.1%) 20.3g (この溶液はメラミン樹脂触媒、非水性分散樹脂および紫外線吸収剤を含有す る) バランス固体カラー溶液(balancing color solution)(固形分58.0%) 49.5g (この溶液はポリエステルウレタン樹脂と溶剤とを含有する) これらの成分を混合し、そしてキシレン76部、ブタノ
ール21部およびメタノール3部を含有する溶剤混合物
で希釈する。希釈は、#2フィシャーカップで測定して
20乃至22秒のスプレー粘度になるように行う。 2B. その他の顔料のための下塗り調合物 実施例1Bに従って製造されたミルベース 64.3g クリヤ固体溶液 24.7g (この溶液はメラミン樹脂触媒、非水性分散樹脂および紫外線吸収剤を含有す る) バランス固体カラー溶液 11.0g (この溶液はポリエステルウレタン樹脂を含有する) これらの成分を混合し、そしてキシレン76部、ブタノ
ール21部およびメタノール3部を含有する溶剤混合物
で希釈する。希釈は、#2フィシャーカップで測定して
20乃至22秒のスプレー粘度になるように行う。 2C. ピグメント・イエロー184のための下塗り調合物 実施例1Cに記載した製造されたミルベース 66.7g クリヤ固体溶液 10.0g バランス固体カラー溶液 23.3g (この溶液はポリエステルウレタン樹脂を含有する) これらの成分を混合し、そしてキシレン76部、ブタノ
ール21部およびメタノール3部を含有する溶剤混合物
で希釈する。希釈は、#2フィシャーカップで測定して
20乃至22秒のスプレー粘度になるよう行う。 2D. ピグメント・レッド15.2とピグメント・グ
リーン7とのための50/50チント下塗り調合物 50/50チントシェードを、下記成分を混合して調製
する: 実施例1Bに記載したミルベース 57.7g 実施例1Cに記載したTi O2 分散物 8.6g クリヤ固体溶液 22.7g 実施例2Aに記載したバランス固体カラー溶液 10.0g この混合物を、上記したように希釈する。 2E. 中塗り調合物 下に記載した色の、構造がM1 /D/M2 /D/M1
ある不透明な干渉顔料を、下記の処方に従って中塗り調
合物中に配合する。顔料の色は、誘電層の厚さを変える
ことによって制御される。干渉顔料カラーシェード グリーンゴールド乃至シルバー イエローゴールド乃至シルバー ブルー乃至レッド レッド乃至ゴールド これらの顔料を、数種の異なる中塗り中に、それぞれ顔
料と塗料ビヒクルとを実験室用ミキサーで混合すること
によって配合した。各中塗りの処方は、つぎのとおりで
ある:中塗り顔料/バインダー 組成 0.0015/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料0.0009g 0.015/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料0.009g 0.15/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料0.09g 1.5/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料0.9g 3/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料1.80g 5/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g+ 顔料3.0g
【0042】3A. マッストーンおよびチント塗布 実施例2A乃至2Dに従って製造された下塗り調合物の
いずれか1つを、パネルの上に、下塗りとして90秒の
間隔で2回スプレー塗布した。60分間のフラシングの
後、実施例2Eに従った中塗りを、上記下塗りの上に9
0秒の間隔で2回塗布した。さらに60分間のフラシン
グ後、クリヤコート樹脂を塗布し、そして60分間フラ
シングした。この系を炉内において、128℃(265
F)で30分間焼付けた。このスリーコート系の各塗
膜の典型的乾燥膜厚は次のとおりである: 下塗り=10乃至50μm、好ましくは20乃至40μ
m 中塗り=8乃至40μm、好ましくは10乃至20μm クリヤコート=25乃至75μm、好ましくは40乃至
65μm 次表は、1.5/100の顔料/バインダー比におい
て、中塗り/下塗りの各種の組み合わせを使用して得ら
れたカラーをまとめて示すものである。
【表1】 仕上塗装の原色は下塗りおよび中塗りに使用される顔料
の種類によって制御される。多彩の度合いは中塗り塗料
内の不透明な干渉顔料の顔料/バインダー比および中塗
りの厚さによって制御される。いずれの場合にも、塗装
されたパネルは0.0015/100の顔料/バインダ
ー比においてさえも多彩を示した。
【0043】実施例4. ツーコート仕上げ 4A. 着色クリヤ塗料調合物 実施例2Eにおいて記載したレッド乃至ゴールド不透明
な干渉顔料を、4種類のクリヤ塗料調合物に配合して、
着色クリヤ塗料調合物を調製した。すなわち、顔料とク
リヤ塗料とを下記の量で実験室用ミキサーで混合して、
顔料/バインダー比が0.0015/100,0.01
5/100,1.5/100,5/100である着色ク
リヤ塗料調合物をつくった。クリヤ塗料は、エステルと
炭化水素溶剤との混合物中のアクリル樹脂(固形分60
%)混合物からなる通常の自動車用組成物であり、3.
9%の安定剤(紫外線吸収剤/立体障害アミン光安定
剤)を含有していた。 着色クリヤ塗料 顔料/バインダー比 組成 (1)0.0015/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g +顔料0.0009g (2)0.15/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g +顔料0.09g (3)1.5/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g +顔料0.9g (4)5/100 クリヤ塗料(固形分60%)100g +顔料3.0g 4B. 下塗りおよび着色クリヤ塗料塗布 実施例2A(ピグメント・バイオレット19)および2
B(ピグメント・ブラック6)記載の下塗り調合物のい
ずれか1つを、パネルの上に、下塗りとして90秒の間
隔で2回スプレー塗布した。60分間のフラシングの
後、実施例4Aに記載の着色クリヤ塗料調合物の1つ
を、上記下塗りの上に90秒の間隔で4回塗布した。こ
のあと、スプレー塗布されたパネルを60分間フラシン
グした。このツーコートパネルを炉内において128℃
(265゜F)で30分間焼付けた。典型的には、その乾
燥下塗りの膜厚は約25μmであった。乾燥着色クリヤ
塗料の膜厚は、典型的には、約50μmであった。いず
れの仕上げ塗装も多彩を示した。下塗りとしてPV19
を有し、上塗り塗膜内に赤乃至ゴールド干渉顔料を有し
ているパネルは明瞭な多彩を示し、そして90°の角度
で見た時に青赤色のバックグランドを有する原色のゴー
ルデンカラーを呈した。下塗りとしてPB6を有し、上
塗り塗料内に赤乃至ゴールド干渉顔料を有しているパネ
ルは、90°の角度で見た時にゴールデンカラーの干渉
色を含む黒の原色(primary color) を呈し、明らかな多
彩を示した。実施例2に従う下塗り調合物、実施例4A
に従う着色クリヤ塗料調合物を調製し、そして実施例4
Bに従って仕上げ塗料を付与することによって、それぞ
れ下記の下塗り/クリヤ塗料顔料組み合わせを有する仕
上げ塗装を得た。
【表2】 上記の下塗り/クリヤ塗料顔料のそれぞれの組み合わせ
において、顔料/バインダー比が0.0015/10
0,0.015/100,1.5/100および5/1
00、そして厚さが約50μmの着色クリヤ塗料が付与
された。いずれの場合にも、多彩を有する仕上げ塗膜を
得た。反射率の測定結果は、実施例3に記載したスリー
コート系の場合の測定結果と類似していた。すなわち、
パネルの光沢角から25°の角度で測定した反射率は、
以下のとおりであった: 下塗りにPB6を有し、中塗りまたは上塗りに1.5/
100の顔料/バインダー比でレッド乃至ゴールド不透
明な干渉顔料を有するパネルの反射率測定値:中塗りの
場合 L=43.4,A=33.3,B=43.2;上
塗りの場合 L=44.4,A=33.3,B=42.
9 下塗りにPV19を有し、中塗りまたは上塗りに3/1
00の顔料/バインダー比でレッド乃至ゴールド不透明
な干渉顔料を有するパネルの反射率測定値:中塗りの場
合 L=52.3,A=38.9,B=50.2;上塗
りの場合 L=53.4,A=39.6,B=50.4 下塗りに赤色酸化鉄を有し、中塗りまたは上塗りに0.
15/100の顔料/バインダー比でレッド乃至ゴール
ド不透明な干渉顔料を有するパネルの反射率測定値:中
塗りの場合 L=30.4,A=31.8,B=32.
6;上塗りの場合L=30.4,A=32.2,B=3
3.1
【0044】光沢角(照明源から90°離隔)に関して
各種の角度で測定した塗装パネルの反射スペクトルを比
較することによって、次のことがわかった。すなわち、
本発明による仕上げ塗膜の比反射は、従来の下塗り/ク
リヤ塗料自動車用仕上げ塗装における下塗りとしての不
透明な干渉顔料によって完全隠蔽にまで被覆されたパネ
ルから比例ベースで予想されていた値よりも高いのであ
る。すなわち、顔料/バインダー比1.5/100でレ
ッド乃至ゴールド干渉顔料でオーバーコートされたカー
ボンブラック着色下塗りは、650nmかつ角度15°
および25°において最大反射率a%を示し、これは1
5/100の顔料/バインダー比で同じ干渉顔料で着色
された下塗りを有する従来の下塗り/クリヤ塗料自動車
用仕上げ塗料で塗装されたパネルに対して、角度15°
では384%、そして25°では368%であった。他
方、厳密な比例ベースで予想される反射率はわずかに約
10%にすぎないであろう。この有利な懸隔は、黒色下
塗りの場合に最も良く観察される。なぜならば、黒色下
塗りは色の反射を示さないからである。着色下塗りが使
用された場合には、効果の測定はより困難となる。なぜ
ならば、下塗りが、さらに全反射に加えられるからであ
る。しかし、この場合でも有利性はいぜんとして明らか
である。キナクリドン(PV19)(Ciba社のRT-385
- D)は410nm近辺においては光を反射せず、レッ
ド乃至ブルーの不透明な干渉顔料は光を反射するので、
この系を使用して比較ができる。しかして、第2の塗料
としての1.5/100の顔料/バインダー比のブルー
乃至レッド不透明干渉顔料によってオーバーコートされ
たPV19の下塗りは、顔料/バインダー比15/10
0で同じ干渉顔料で完全隠蔽にまで塗覆され、そして上
塗りによってカバーされたパネルに関して、期待されて
いたよりも大きい反射率を示す。すなわち、期待値の1
0%に対して、測定値は、角度15°においては136
%、そして25°においては161%であった。これら
の観察に基づいて、本発明の方法によって製造された仕
上げ塗装が、従来の下塗り/クリヤ塗料における下塗り
として同じ隠蔽量の干渉顔料を含有している仕上げ塗装
と比較して、最大反射において比例的数値よりも高い反
射を有するということが予想される。しかしながら、こ
の利点は、下塗りおよび中塗りまたは上塗り内に存在す
る不透明な干渉顔料の色学的性質により測定が多かれ少
なかれ困難であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/36 C09D 5/36 (72)発明者 フランクリン ロバーツ ヒルフィカー アメリカ合衆国,19711 デラウェア,ニ ューアーク,ヴィーナス ドライヴ 103 (72)発明者 ミルトン ジョン ミソギアンズ アメリカ合衆国,19803 デラウェア,ウ ィルミントン,タウントン ロード 716

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を塗装する方法において、 (a)有効着色量の不透明な顔料を含有する第1の塗料
    を基板に付与し; (b)有効多彩創出量の不透明な干渉顔料を含む、ただ
    し第1の塗膜を完全には隠蔽しない第2の塗料を該第1
    の塗膜の上に付与することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 第2の塗膜の上にクリヤ仕上げ塗料が付
    与されるスリーコート法である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該第2の塗料が着色上塗り塗料であるツ
    ーコート法である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 該不透明な干渉顔料が、M1 /D/M2
    またはM1 /D/M2 /D/M1 の構造(ここにおい
    て、M1 は半透明層、M2 は不透明層、Dは透明誘電層
    であり、M2 はその片側または両側においてDによって
    被覆されており、他方DはM1 によって被覆されてい
    る)のフレークから実質的になる請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該第1の塗料が水性下塗り塗料である請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第1の塗膜と第2の塗膜とを有し、その
    第1の塗膜は有効着色量の不透明な顔料を含有し、そし
    て第2の塗膜は有効多彩創出量の、ただし該第1の塗膜
    を完全には隠蔽しない干渉顔料を含有する塗装された基
    板。
  7. 【請求項7】 溶剤、バインダーおよび不透明な干渉顔
    料を7/100よりも低い顔料/バインダー比で含有す
    る塗料組成物。
  8. 【請求項8】 該塗料組成物が自動車用の着色クリヤコ
    ート調合物でる請求項7記載の塗料組成物。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の塗料組成物を着色クリヤ
    コート自動車用仕上げ塗料として使用する方法。
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