JPH11262727A - 複層上塗り塗膜形成方法 - Google Patents

複層上塗り塗膜形成方法

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JPH11262727A
JPH11262727A JP6596098A JP6596098A JPH11262727A JP H11262727 A JPH11262727 A JP H11262727A JP 6596098 A JP6596098 A JP 6596098A JP 6596098 A JP6596098 A JP 6596098A JP H11262727 A JPH11262727 A JP H11262727A
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coating
film
coating film
layer
pigment
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JP6596098A
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English (en)
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Koji Maekawa
浩二 前川
Kazuo Minagawa
和男 皆川
Toshiaki Inoue
敏明 井上
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な多層干渉薄片顔料の配合量を少なくで
き、しかも光干渉性などの意匠性のすぐれた複層上塗り
塗膜の形成方法に関する。 【構成】 L値(明度)が20以下の濃色塗膜を形成す
る上塗り塗料(A)、多層干渉薄片顔料を樹脂固形分1
00重量部あたり、0.1〜2重量部含有し、かつ下地
隠蔽膜厚が40μm以上である光干渉性塗膜を形成する
上塗り塗料(B)および透明塗膜形成クリヤ塗料(C)
を塗装することを特徴する複層上塗り塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高価な多層干渉薄
片顔料の配合量を少なくでき、しかも光干渉性などの意
匠性のすぐれた複層上塗り塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車外板部に、多層干渉薄
片顔料を含有せしめた塗料およびクリヤ塗料を塗装し
て、光干渉性の上塗り複層塗膜を形成することはすでに
公知である。この多層干渉薄片顔料は、雲母などの他の
干渉性顔料に比べて多色効果などの視覚的効果を有して
おり意匠性のすぐれた塗膜を形成するが、かかる効果を
得るために相当量を配合することが必要となり、この顔
料自体高価であるために塗料コストが非常に高くなり、
該顔料が有している効果を十分に発揮できないという欠
陥を有している。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、多層干渉薄片
顔料の配合量を少なくすることにより塗料コストを低減
し、しかもこの顔料が有する多色効果などの視覚的効果
をなんら低下させずに光干渉性などの意匠性のすぐれた
複層上塗り塗膜を形成する方法に関する。その特徴は、
特定の濃色上塗り塗膜面に多層干渉薄片顔料含有塗料を
塗装すると、この多層干渉薄片顔料を少なくしても、多
色効果などをなんら低下させずに光干渉性などの意匠性
のすぐれた上塗り塗膜が形成できることを見出し、本発
明を完成した。
【0004】しかして本発明は、L値(明度)が20以
下の濃色塗膜を形成する上塗り塗料(A)、多層干渉薄
片顔料を樹脂固形分100重量部あたり、0.1〜2重
量部含有し、かつ下地隠蔽膜厚が40μm以上である光
干渉性塗膜を形成する上塗り塗料(B)および透明塗膜
形成クリヤ塗料(C)を塗装することを特徴する複層上
塗り塗膜形成方法が提供される。
【0005】以下に、本発明の方法について詳細に説明
する。
【0006】上塗り塗料(A):多層干渉薄片顔料を含
有する上塗り塗料(B)に先立って被塗面に塗装する塗
料であり、Hunter Lab系でのL値(明度)が
20以下の濃色塗膜を形成する液状塗料である。
【0007】上塗り塗料(A)は、熱硬化性樹脂組成
物、着色顔料および溶剤を含有する液状塗料であり、そ
の硬化塗膜は黒色系、紺色系、褐色系などの濃色に着色
されており、Hunter Lab系でのL値(明度)
が20以下、特に10〜1の範囲内に含まれることが好
ましい。上塗り塗料(A)の塗膜のL値(明度)が20
より大きくなると、上塗り塗料(B)に含有せしめた多
層干渉薄片顔料による光干渉性が低下するので好ましく
ない。
【0008】上塗り塗料(B)の塗膜は隣接する下層の
上塗り塗料(A)の塗膜の色調を隠蔽することはないの
で、これらを塗り重ねてなる複層塗膜を目視観察する
と、下層の塗料(A)塗膜が濃色であるために、上層の
塗料(B)塗膜中の多層干渉薄片顔料が少量であっても
効率よく光干渉して、この顔料が有する多色効果などの
視覚的効果を十分に発揮することができる。上塗り塗料
(A)塗膜のL値(明度)が20より大きくなると該塗
膜からの反射光が多くなるので、塗料(B)塗膜中の多
層干渉薄片顔料が少量では光干渉が相対的に弱くなり、
多色効果が殆ど見られなくなる。
【0009】熱硬化性樹脂組成物として、水酸基などの
架橋性官能基を1分子中に2個以上有するポリエステル
樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂などの基体樹脂およ
びメラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリイソシア
ネ−ト化合物などの架橋剤からなる組成物が好適に使用
できる。
【0010】着色顔料は、上塗り塗料(A)の塗膜のL
値(明度)を20以下に調色するためのものであり、通
常の塗料用ソリッドカラ−顔料が使用でき、例えば、チ
タン白、亜鉛華、カ−ボンブラック、モリブデ−トオレ
ンジ、ベンガラ、ナフト−ル系、ピラゾロン系、ベンツ
イミダゾロン系、アントラキノン系、チオインジゴ系、
ペリレン系、キナクリドン系、チタンイエロ−、モノア
ゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、アンソラピリミジン
系、コバルトグリ−ン、フタロシアニングリ−ン、群
青、コバルトブル−、フタロシアニンブル−、コバルト
バイオレットなどの無機系および有機系の顔料から選ば
れた1種もしくは2種以上が好適に適用できる。さら
に、金属酸化物被覆雲母フレ−ク、雲母フレ−ク、板状
酸化鉄顔料、板状グラファイト顔料などの薄片光輝性顔
料(メタリック顔料)をこれらのソリッドカラ−顔料と
併用することができる。さらに、硫酸バリウム、炭酸バ
リウム、クレ−、タルク。シリカなどの無着色の体質顔
料も併用できる。
【0011】溶剤としては有機溶剤および(または)水
などが使用できる。有機溶剤は、通常の塗料用溶剤が好
ましく、炭化水素系、アルコ−ル系、エステル系、エ−
テル系、ケトン系などがあげれる。
【0012】上塗り塗料(A)は、上記の熱硬化性樹脂
組成物および着色顔料を溶剤に溶解もしくは分散せしめ
ることにより得られるが、さらに必要に応じて沈降防止
剤、塗面調整剤、紫外線安定剤、付着付与剤などを適宜
含有せしめることができる。また、塗料(A)の下地隠
蔽膜厚は硬化塗膜で10〜40μmの範囲が適してい
る。ここで、下地隠蔽膜厚は該塗膜を透して隣接する下
層の白黒市松模様が見えなくなる最小膜厚のことであ
る。
【0013】上塗り塗料(A)は、金属製もしくはプラ
スチック製の自動車または電気製品などの外板部に直接
に塗装することは可能であるが、下塗り塗料や中塗り塗
料などを必要に応じて適宜塗装し、硬化させてから、塗
料(A)を塗装することが好ましい。
【0014】上塗り塗料(A)の粘度を10〜40秒/
フォ−ドカップ#4/20℃に調整し、これをエアスプ
レ−、エアレススプレ−、静電方式などで噴霧塗装する
ことが適しており、その膜厚は硬化塗膜を基準に、下地
隠蔽膜厚(10〜40μm)またはそれ以上であること
が好ましい。
【0015】本発明では、上塗り塗料(A)の塗膜を約
120〜160℃で10〜40分加熱して硬化させてか
ら、または硬化させずに未硬化の状態で、該塗面に光干
渉性塗膜を形成する上塗り塗料(B)を塗装する。
【0016】上塗り塗料(B):上記の上塗り塗料
(A)の硬化もしくは未硬化の塗面に塗装する塗料であ
り、多層干渉薄片顔料を含有せしめた光干渉性塗膜を形
成する塗料である。
【0017】ここで、「多層干渉薄片顔料」は、従来の
雲母粉末や金属酸化物を被覆した雲母粉末などの干渉性
顔料とは明確に区別することができる。この多層干渉薄
片顔料を含有せしめた塗膜は、従来の雲母粉末のような
干渉性顔料を用いた塗膜と比べて、光の入射角の変動ま
たは観察方向(すなわち反射角度)によりオレンジ〜レ
ッド〜パ−プル〜ブル−、シルバ−〜グリ−ン〜ブル−
などの色に変化するので意匠性がすぐれている。
【0018】上塗り塗料(B)に含有せしめる多層干渉
薄片顔料は、光学的に変化しうる薄膜顔料であって、例
えば米国特許第4434010号、第4704356
号、第4779898号、第4838648号、第49
30866号、第5059245号、第5135812
号、第5171363号および第5214530号各明
細書に記載されており既知の顔料である。
【0019】これらの顔料は、柔軟性ウエブの上に無機
の透明誘電体層、半透明の金属層および金属反射層を堆
積させ、これらの層を堆積した薄い被膜層構造が顔料粒
子に粉砕される際に、ウエブから分離することにより製
造される。これらの粒子は不規則な形状の平らな顔料フ
レ−クの形態にある。これらの顔料は、他の種類の顔料
では観察されない二色効果を始めとする劇的な視覚的効
果をもたらすことがきる。
【0020】干渉構造は一般に、少なくとも一つの金属
反射層、少なくとも一つの透明誘電体層および少なくと
も一つの半透明金属層を有する。これらの層の様々な組
み合わせを使用して所望の光学的に変化し得る効果を達
成することができる。好ましい実施態様では、干渉構造
は二色光学的効果を生じ、順に、金属反射層の片側に、
少なくとも一つの透明誘電体層および少なくとも一つの
半透明金属層を有する。好ましい実施態様では、この層
構造は金属反射層の両側で対照的である。
【0021】金属反射層としては、例えばアルミニウム
が使用されることが多いが、金、銅、銀なども使用でき
る。半透明金属層はクロム、ニッケルまたはインコネル
の様な金属から形成することができる。透明誘電体層は
二酸化ケイ素、フッ化マグネシウムまたは酸化アルミニ
ウムなどから形成することができる。層の厚さは顔料に
望まれる特定の性質により変えることができ、例えば、
金属反射層には80nm、半透明金属層には5nm、透
明誘電体層には特定設計波長の半波長の倍数の厚さが適
している。
【0022】多層干渉薄片顔料フレ−クは、柔軟性ウエ
ブの上に半透明金属層、透明誘電体層および金属反射層
を施し、この多層構造からウエブを分離して顔料フレ−
クを形成することにより製造される。ウエブは一般的に
重合体物質、例えばポリビニルアルコ−ル、ポリエチレ
ンテレフタレ−トがあげられる。分離は多層構造をウエ
ブから剥離することにより達成されるが、この場合、こ
の分野で公知のように他の層を施す前にウエブ上に剥離
層(例えば、アクリル樹脂、セルロ−スプロピオネ−
ト、ポリビニルピロリジン・ポリビニルアルコ−ル、ポ
リ酢酸ビニルなどの有機溶剤溶解性または水溶性の塗
膜)を堆積させておくのが好ましい。剥離工程を容易に
するために熱および/または溶剤を使用することができ
る。あるいは、ウエブを適当な溶剤(ウエブ物質の溶解
性に応じて水または有機溶剤)に溶解させて分離を達成
することができる。
【0023】ウエブから多層構造を分離すると、その構
造は一般的に壊れて不規則な形状および大きさのフレ−
クになる。通常、これらのフレ−クは被覆組成物用に必
要な大きさにするためにさらに処理することが好まし
い。この処理は、公知の技術、例えば超音波撹拌、粉砕
またはすりつぶしなどにより達成することができる。
【0024】必要な大きさに処理された多層干渉薄片顔
料フレ−クの平面寸法と厚さに関するアスペクト比は少
なくとも2:1、好ましくは5:1、その厚さは2〜2
00μmが適している。半透明金属層の厚さは50〜1
50オングストロ−ムが適している。透明誘電体層の光
学的厚さは所望の色に応じて400ナノメ−タの設計波
長で2/4波長厚さないし700ナノメ−タの設計波長
で6/4波長厚さに堆積することが好ましい。また金属
反射層は100〜500オングストロ−ムの厚さが適し
ている。
【0025】このような構造を有する多層干渉薄片顔料
は既知のものであり、例えばフレックスプロダクツ社
(Flex Products,Inc Compan
y)製の商品名「クロマフレア」(ChromaFla
ir)で販売されており、具体的には、「ゴ−ルド/シ
ルバ−080」、「レッド/ゴ−ルド000」、「マジ
ェンタ/ゴ−ルド330」、「パ−プル/オレンジ30
0」、「ブル−/レッド280」、「シアン/パ−プル
230」、「グリ−ン/パ−プル190」、「シルバ−
/グリ−ン060」などがあげられる。
【0026】上塗り塗料(B)は、かかる多層干渉薄片
顔料、熱硬化性樹脂組成物および溶剤を含有する液状塗
料であり、さらに必要に応じて着色顔料、メタリック顔
料、沈降防止剤、塗面調整剤、紫外線吸収剤、紫外線安
定剤などを適宜含有せしめることができる。これらのう
ち、熱硬化性樹脂組成物、溶剤、着色顔料およびメタリ
ック顔料などは上記の上塗り塗料(A)の説明で例示し
たものが好適に使用できる。
【0027】また、上塗り塗料(B)における多層干渉
薄片顔料の配合量は、熱硬化性樹脂組成物100重量部
(固形分)あたり、0.1〜2重量部、特に0.3〜1
重量部が適している。この配合量は、これまでの5〜1
0重量部より極めて少量であり、経済的に低コストにす
ることができた。
【0028】上塗り塗料(B)は、上記した成分を溶剤
(有機溶剤および/または水)に溶解もしくは分散せし
めることにより得ることができ、その下地隠蔽膜厚は硬
化塗膜で40μm以上、特に50〜300μmの範囲が
適している。
【0029】上塗り塗料(B)は、上塗り塗料(A)の
硬化もしくは未硬化の塗面に塗装する。具体的には、粘
度を10〜40秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整
し、これをエアスプレ−、エアレススプレ−、静電方式
などにより、硬化塗膜を基準に、上記の隠蔽膜厚以下の
膜厚、特に5〜35μmの膜厚になるように塗装するこ
とが好ましい。
【0030】本発明では、上塗り塗料(B)を塗装後、
約120〜160℃で10〜40分加熱して硬化させて
から、または硬化させずに未硬化の状態で、該塗面に透
明塗膜形成クリヤ塗料(C)を塗装する。
【0031】クリヤ塗料(C)は、硬化もしくは未硬化
の塗料(B)の塗面に塗装する、透明塗膜を形成する塗
料である。
【0032】具体的には、熱硬化性樹脂組成物および溶
剤(有機溶剤および/または水)を含有する液状塗料で
あり、さらに必要に応じて着色顔料、メタリック顔料、
沈降防止剤、塗面調整剤、紫外線吸収剤などを適宜含有
せしめることができる。着色顔料およびメタリック顔料
は、該透明塗膜の透明性を阻害しない程度に配合するこ
とが好ましい。これらの熱硬化性樹脂組成物、溶剤、着
色顔料およびメタリック顔料などは上塗り塗料(A)の
説明で例示したものが好適に使用できる。
【0033】上塗り塗料(C)は、上記の各成分を溶剤
に溶解もしくは分散せしめることにより得られる。
【0034】上塗り塗料(C)は、上塗り塗料(B)の
硬化もしくは未硬化の塗面に塗装する。具体的には、粘
度を10〜40秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整
し、これをエアスプレ−、エアレススプレ−、静電方式
などにより、硬化塗膜を基準に、20〜50μmの膜厚
になるように塗装することが好ましい。塗料(C)を塗
装後、約120〜160℃で10〜40分加熱して塗膜
を硬化させることにより、本発明の方法が達成される。
【0035】本発明のおいて、上記塗料(A)、塗料
(B)および塗料(C)を使用して塗装するにあたり、
これらの塗料を3コ−ト1ベイク方式、3コ−ト2ベイ
ク方式および3コ−ト3ベイク方式のいずれでも塗装で
きるが、特に、塗料(A)を塗装し、加熱硬化後、塗料
(B)および塗料(C)をウエットオンウエットで塗装
し、ついで加熱してこの両塗膜を硬化せしめる3コ−ト
2ベイク方式が好適である。
【0036】
【発明の効果】高価な多層干渉薄片顔料の配合量を少な
くして塗料コストを低減し、しかも該顔料が有する多色
効果などの視覚的効果をなんら低下させない、光干渉性
などの意匠性のすぐれた複層塗膜の形成することができ
た。
【0037】以下に、本発明に関する実施例および比較
例について説明する。部および%は重量に、膜厚は硬化
塗膜にそれぞれ基づいている。また、膜厚は硬化塗膜を
基準にしたものである。
【0038】1.試 料 1)被塗物:脱脂した鋼板にカチオン電着塗料(「エレ
クロン9200」、関西ペイント社製、商品名、エポキ
シ樹脂系)を膜厚20μmに塗装し、170℃で30分
加熱して硬化し、ついで中塗り塗料(「ル−ガベ−クK
PX−60 N−2」、関西ペイント社製、商品名、ポ
リエステル樹脂・メラミン樹脂系)を膜厚30μmに塗
装し、140℃で30分加熱し硬化したものを被塗物と
した。
【0039】2)塗料(A) a):水酸基含有ポリエステル樹脂とブチルエ−テル化
メラミン樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物100部(固
形分)あたり、カ−ボンブラックMA−100(三菱化
成工業社製、商品名)3部、FASTGEN SUPE
R RED 380R(大日本インキ化学工業社製、商
品名)3部、フタロシアニンブル−5240K(大日精
化工業社製、商品名)1部の割合で、有機溶剤(スワゾ
−ル1500/スワゾ−ル1000/キシレン/ブチル
セロソルブ=10/40/30/20 重量比)に混合
し、粘度20秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整し
て得た。この塗料の下地隠蔽膜厚は20μmで、塗膜の
L値は3であった。「スワゾ−ル1500」、「スワゾ
−ル1000」はコスモ石油社製の商品名で、芳香族系
炭化水素溶剤である。
【0040】b):水酸基含有ポリエステル樹脂とブチ
ルエ−テル化メラミン樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物
100部(固形分)あたり、カ−ボンブラックMA−1
001.5部、フタロシアニンブル−5240K 1
部、TITANIUMU DIOXIDE JR−70
1(帝国化工社製、商品名)8部の割合で、有機溶剤
(スワゾ−ル1500/スワゾ−ル1000/キシレン
/ブチルセロソルブ=10/40/30/20 重量
比)に混合し、粘度20秒/フォ−ドカップ#4/20
℃に調整して得た。この塗料の下地隠蔽膜厚は20μm
で、塗膜のL値は12であった。
【0041】c):水酸基含有ポリエステル樹脂とブチ
ルエ−テル化メラミン樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物
100部(固形分)あたり、カ−ボンブラックMA−1
002部、FASTGEN SUPER RED 38
0R 3部、フタロシアニンブル−5240K 1部、
TITANIUMU DIOXIDE JR−701
13部の割合で、有機溶剤(スワゾ−ル1500/スワ
ゾ−ル1000/キシレン/ブチルセロソルブ=10/
40/30/20 重量比)に混合し、粘度20秒/フ
ォ−ドカップ#4/20℃に調整して得た。この塗料の
下地隠蔽膜厚は20μmで、塗膜のL値は25であっ
た。比較用。
【0042】3)塗料(B) a):水酸基含有アクリル樹脂とブチルエ−テル化メラ
ミン樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物100部(固形
分)あたり、クロマフレア シルバ−/グリ−ン060
1部、イリオジン103R(メルク社製、商品名)
0.5部、FASTGEN GREEN 2YK(大日
本インキ化学工業社製、商品名)0.3部、カ−ボンブ
ラックMA−100 0.2部の割合で、有機溶剤(ト
ルエン/キシレン/酢酸エチル=40/20/40 重
量比)に混合し、粘度12秒/フォ−ドカップ#4/2
0℃に調整して得た。
【0043】b):水酸基含有アクリル樹脂とブチルエ
−テル化メラミン樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物10
0部(固形分)あたり、クロマフレア シアン/パ−プ
ル230 1部、イリオジン103R 0.5部、HE
LIOGEN BLUE L6900TGEN(BAS
F社製、商品名)0.3部、カ−ボンブラックMA−1
00 0.2部の割合で、有機溶剤(トルエン/キシレ
ン/酢酸エチル=40/20/40 重量比)に混合
し、粘度12秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整し
て得た。
【0044】4)クリヤ塗料(C) 水酸基含有アクリル樹脂とブチルエ−テル化メラミン樹
脂からなる熱硬化性樹脂組成物を有機溶剤(トルエン/
キシレン/酢酸エチル=40/20/40 重量比)に
混合し、粘度25秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調
整して得た。
【0045】2.実施例および比較例 上記の被塗物に、上塗り塗料(A)をエアスプレ−によ
り30μmの膜厚になるように塗装し、室温で3分放置
してから、140℃で30分加熱して該塗膜を硬化させ
てから、その塗面に上塗り塗料(B)をエアスプレ−に
より15μmの膜厚になるように塗装し、室温で3分放
置してから、その塗面に、クリヤ塗料(C)をエアスプ
レ−により35μmの膜厚になるように塗装し、室温で
3分放置してから、140℃で30分加熱して、これら
の2層塗膜を同時に硬化させた。かくして得られた塗装
板を用いて塗膜の性能試験を行った。その結果を表1に
示した。
【0046】
【表1】
【0047】表1における性能試験方法および評価基準
はつぎのとおりである。
【0048】*1)L値:上塗り塗料(A)の単独塗膜
(膜厚30μm)のHunter Lab系でのL値
(明度)であり、MINOLTA測色計CR331(ミ
ノルタ社製、商品名)で測定した。
【0049】*2)意匠性:塗料(A)、(B)および
(C)を塗装し、加熱硬化してなる塗膜面に対して、4
5゜の角度で人口太陽灯(「人口太陽灯XC−100
A」セリック社製、商品名)を当てて、正面色(反射角
0゜)とハイライト(反射角60゜)との色変化を観察
した。○は色変化が大きく意匠性が非常に優れている、
△は色変化は少し見られるが意匠性は劣っている、×は
色変化は全くなく意匠性は非常に劣っていることを示
す。
【0050】*3)耐候性:キセノンウエザオメ−タ
(スガ試験機社製)で1440時間試験後の塗面の色変
化をMINOLTA測色計CR331で測定した。数値
の小さいほど色変化が少ないことを示す。
【0051】*4)耐湿性:温度50℃、かつ湿度95
%以上に保持しているブリスタボックスに試験板を入
れ、120時間経過後の塗面状態(ツヤびけやブリスタ
などの発生の有無)およびゴバン目付着性(2×2mm
ゴバン目100個、セロハンテ−プ剥離)を観察した。
塗面状態において、○はツヤびけやブリスタなどの発生
が全く認められない、△はツヤびけやブリスタなどの発
生が少し認められた、×はツヤびけやブリスタなどの発
生が多く認められたことを示す。付着性において、○は
ゴバン目塗膜の剥離が全く認められない、△は1〜5個
のゴバン目塗膜の剥離が認められ、×は6個以上のゴバ
ン目塗膜の剥離が認められたことを示す。
【0052】*5)光 沢:60゜鏡面反射率(%)で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L値(明度)が20以下の濃色塗膜を形
    成する上塗り塗料(A)、多層干渉薄片顔料を樹脂固形
    分100重量部あたり、0.1〜2重量部含有し、かつ
    下地隠蔽膜厚が40μm以上である光干渉性塗膜を形成
    する上塗り塗料(B)および透明塗膜形成クリヤ塗料
    (C)を塗装することを特徴する複層上塗り塗膜形成方
    法。
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