JP2001226612A - 金属調塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents

金属調塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物

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JP2001226612A JP2000043598A JP2000043598A JP2001226612A JP 2001226612 A JP2001226612 A JP 2001226612A JP 2000043598 A JP2000043598 A JP 2000043598A JP 2000043598 A JP2000043598 A JP 2000043598A JP 2001226612 A JP2001226612 A JP 2001226612A
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coating film
metallic
forming
film
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Eiji Fujimori
榮二 藤森
Shinichi Sakaniwa
伸一 坂庭
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BASF Japan Ltd
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BASF NOF Coatings Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同じ微小金属箔を用いて異なる色調の金属調
塗膜を形成することができ、しかも得られる塗膜はフリ
ップフロップ性が高く、均一で鏡面状の光沢面を形成す
ることができ、デザインの多様化に対応できる意匠性の
高い金属調塗料組成物、それを用いる塗膜形成方法およ
び塗装物を提供する。 【解決手段】 (A)厚さ0.08μm以下、平均粒径
5〜40μmの微小金属箔、(B)透明性着色顔料、お
よび(C)塗膜形成樹脂を含有し、(A):(B)の重
量比が10:90〜99:1、((A)+(B)):
(C)の重量比が5:95〜90:10である金属調塗
料組成物をベースコートとして被塗物に塗装して金属調
塗膜を形成し、さらにその上にクリヤー塗料を塗装して
複合膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属調の塗膜形成に
適した塗料組成物、この塗料組成物を用いる塗装方法、
ならびに得られる塗装物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材、樹脂等の材料に金属調の外観を得
る方法としてメッキ、蒸着等による金属被覆が行われ、
均一な鏡面状の金属光沢を有する金属調の外観を得るこ
とができるが、高コストである。このため塗装により金
属調の外観を得るための塗料組成物が検討されている。
【0003】従来の金属調塗料組成物としては、アルミ
ニウムフレーク顔料と塗膜形成樹脂を配合したメタリッ
ク塗料がある。しかしこのような塗料組成物から得られ
る金属調の塗膜は粒子感(ツブツブ感)があって、アル
ミニウムフレークの粒子が観察され、肌荒れした艶消状
の金属調外観しか得られず、メッキや蒸着で得られる均
一な鏡面状の金属光沢を有する外観を得ることが困難で
ある。
【0004】このようなメタリック塗料の欠点を解決す
るために、従来のアルミニウムフレークに代えて微小金
属箔を用いることが試みられている(例えば特開昭53
−9836号、特開平11−80620号)。この微小
金属箔は蒸着膜を微小箔片に粉砕したものであり、これ
を塗料中に分散させて被塗物に塗装して配向させること
により、均一な鏡面状の金属調外観を得ようとしてい
る。上記の方法は、いずれもメッキや蒸着に代る金属面
の形成を目的としているため、顔料を含まない系で用い
られている。このため金属面の色調を代えるには微小金
属箔の材質(金属の種類)を変える必要があり、微小金
属箔の配合量も多くする必要がある。
【0005】顔料を微小金属箔と組合せる塗膜形成方法
として、着色塗料を塗布した上に、微小金属箔を含む塗
料を塗布し、さらにその上にクリヤー塗料を塗布する塗
装方法が提案されている(例えば特開平11−1066
86号)。この方法で形成される塗膜は第1層として黒
系、茶色系、青系などの濃色塗膜を形成することによ
り、その上に形成する微小金属箔塗膜のフリップフロッ
プ性を強くすることができるとされている。この場合で
も微小金属箔塗膜は透明ではないから、微小金属箔の金
属色がそのまま観察されるだけであり、下層の着色塗膜
の色は観察されるものの、膜厚によってスケムラが出や
すいという欠点がある。
【0006】このように従来の微小金属箔を用いる塗料
は微小金属箔の金属色が観察されるにすぎず、例えば微
小金属箔としてアルミニウム箔を用いる場合はアルミニ
ウムの白色の光輝面が形成されるにすぎず、デザインの
多様化に対応できない。そして変わった色調の金属調塗
膜を形成するためには、微小金属箔の種類を変えなけれ
ばならず、高価な材料を使用する必要があり、コスト高
になるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、同じ
微小金属箔を用いて異なる色調の金属調塗膜を形成する
ことができ、しかも得られる塗膜はフリップフロップ性
が高く、均一で鏡面状の光沢面を形成することができ、
デザインの多様化に対応できる意匠性の高い金属調塗料
組成物、それを用いる塗膜形成方法および塗装物を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の金属調塗料
組成物、塗膜形成方法および塗装物である。 (1) (A)厚さ0.08μm以下、平均粒径5〜4
0μmの微小金属箔、(B)透明性着色顔料、および
(C)塗膜形成樹脂を含有し、(A):(B)の重量比
が10:90〜99:1、((A)+(B)):(C)
の重量比が5:95〜90:10である金属調塗料組成
物。 (2) 塗膜の明度がL値で70以下である上記(1)
記載の金属調塗料組成物。 (3) 上記(1)または(2)記載の塗料組成物をベ
ースコートとして被塗物に塗装し、その上にクリヤー塗
料を塗装する塗膜形成方法。 (4) 上記(3)記載の塗膜形成方法により得られる
塗装物。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において塗膜形成の対象と
なる被塗物としては、鉄、アルミニウム、銅もしくはこ
れらの合金を含む金属類、ガラス、コンクリート等の無
機材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリアクリル、ポリエ
ステル、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカ
ーボネート、ポリウレタン、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体等の樹脂成形品および各種FR
Pなどのプラスチック材料、木材、紙などが挙げられ
る。
【0010】本発明において用いられる微小金属箔
(A)は、蒸着(真空蒸着を含む)法、無電解めっき法
およびスパッター法等により製造されたものが挙げられ
る。市販品としては、例えばMetalure(AVE
RY DENNISON社製、商標、微小アルミニウム
箔の厚さ0.01〜0.08μm、平均粒径6〜16μ
m)、Metasheen(WOLSTENHOLME
INTERNATIONAL LTD製、商標、微小
金属箔の厚さ0.01〜0.08μm、平均粒径8〜2
0μm)等が挙げられる。微小金属箔(A)の素材とし
ては、Al、Mg、Cu、Au、Ag等が例示され、特
に制限されないが、顔料による着色の効果のためにはA
lが好ましく、金属の地色を強調する場合には他の金属
を用いてもよい。
【0011】本発明で用いる透明性着色顔料(B)は塗
膜を形成した状態で透明または半透明の着色顔料であり
材質によらない。ここで着色とは白色、黒色を含む。透
明性の度合は光線透過率が50%以上、好ましくは80
%以上が好適である。このような透明性着色類は顔料の
材質自体が透明または半透明なものが含まれるが、不透
明なもの、無機顔料でも塗料中における粒径が0.3μ
m以下のものは透明性を有する。無機顔料は一般に粒子
が大きく光の透過を防げる場合が多いが、シェアーの高
い分散機、例えばスーパーミル、アトライターなどによ
り粒子を分散させて、0.3μm以下とすることにより
透明性が得られるので使用可能である。
【0012】このような着色顔料としては通常の塗料用
の顔料が使用でき、例えば有機系としてアゾレーキ系顔
料、フタロシアニン顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系
顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサ
ジン系顔料、キナクリドン系顔料等をあげることがで
き、無機系としてはビスマスバナジウム黄色顔料、黄色
酸化鉄、カーボンブラック、二酸化チタン等があげられ
る。これらの顔料は1種単独で用いてもよく、2種以上
を配合して使用することもできる。2種以上の顔料を併
用することにより、中間色を得ることができるほか、明
度の調整も可能である。後述のように明度がL値で65
以下の場合には金属感が強調されるが、例えば黒色と他
の色の顔料を併用することにより明度を低くすることが
可能になる。
【0013】本発明に用いられる塗膜形成樹脂(C)と
しては、通常塗料用として使用されている樹脂を制限な
く使用できる。例えばアクリル樹脂、ポリオレフィン樹
脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂、繊維素系樹脂等を1種単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて非架橋のラッカータイプとするこ
とも、また例えば、イソシアネート化合物、メラミン樹
脂等の架橋剤と組み合わせて、1液型または2液型の架
橋硬化型塗料として使用することもできる。
【0014】本発明において微小金属箔(A):透明性
着色顔料(B)の配合割合(重量比)はそれぞれの材
質、形態等によって異なるが、一般的には10:90〜
99:1、好ましくは20:80〜95:5である。本
発明では微小金属箔と透明性着色顔料とを併用すること
により、顔料の透明性を利用して微小金属箔の着色され
た反射光や拡散光を外部から観察しようとするものであ
る。従って微小金属箔が上記下限値より少ない場合には
目的とする金属調が得られにくく、また上限値より多い
場合には目的とする色調が得られない。
【0015】本発明において微小金属箔(A)と透明性
着色顔料(B)の合計量と塗膜形成樹脂(C)との重量
比((A)+(B)):(C)は5:95〜90:1
0、好ましくは10:90〜60:40である。塗膜形
成樹脂(C)は上記配合割合とすることにより微小金属
箔および顔料に対するバインダとしての機能および必要
な塗膜特性が得られる。
【0016】微小金属箔(A)と塗膜形成樹脂(C)と
の配合割合は上記範囲内であればよいが((A)+
(B)):(C)の固形分重量比が50重量%以下、好
ましくは30重量%以下とするのが好ましく、特に15
重量%未満であっても優れた金属調の塗膜を形成するこ
とができる。
【0017】本発明の塗料組成物は上記微小金属箔
(A)、透明性着色顔料(B)および塗膜形成樹脂
(C)を必須成分とするが、このほかに必要により添加
剤を必要量配合することができる。添加剤としてはベン
ゾトリアゾール、蓚酸アニリド系等の紫外線吸収剤、ベ
ンゾフェノール系等の酸化防止剤、シリコーン系等のレ
ベリング剤、ワックス、有機ベントナイト等の粘性制御
剤、硬化触媒等が挙げられる。上記の塗料組成物は、水
または有機溶剤等の溶媒に分散ないし溶解して使用する
ことができる。有機溶剤としては、芳香族炭化水素系溶
剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶
剤、エーテル系溶剤等が使用できる。これらの溶媒は塗
布作業を容易にするために必要な量を使用することがで
きる。
【0018】本発明の塗料組成物は、塗膜を形成したと
きの明度がL値で70以下であるのが好ましい。このよ
うに塗料組成物の明度を調整するためには、透明着色顔
料の種類、組合せ、配合量などを適当に選択することが
できる。例えば上記のL値は本発明の金属調塗料組成物
自体でも達成されうるが、あらかじめ微小金属箔たとえ
ば蒸着アルミ箔のベース塗料を作成し、これと着色ベー
ス塗料を明度がL値70以下になるように混合し、得る
ことができる。
【0019】本発明の金属調塗料組成物はそれ単独で使
用して金属調塗膜を形成することもできるが、被塗物に
ベースコート塗料として塗装し、この上にベースコート
塗料が硬化、または未硬化の段階でクリヤー塗料を塗装
し、その後所定の条件で硬化させた複層塗膜として用い
ることにより優れた金属調塗膜を形成した塗装物を得る
ことができる。いずれの場合も、必要により被塗物にプ
ライマー、下塗塗料、中塗塗料等を塗布してそれぞれの
塗膜を形成し、その上に上記の金属調塗料組成物を塗布
することができる。
【0020】本発明に用いられるクリヤー塗料は特に限
定されず、ラッカータイプとすることもでき、また架橋
剤と組み合わせて硬化型塗料とすることもできる。後者
の場合従来から硬化性塗料組成物として使用されている
塗膜形成樹脂が制限なく使用できる。代表的な硬化性塗
膜形成成分としては、塗膜形成樹脂としての主体樹脂、
硬化剤としての架橋剤がある。上記主体樹脂は特に制限
されず、従来から熱硬化性塗料組成物の塗膜形成樹脂と
して使用されている樹脂が制限なく使用できる。具体的
には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが
挙げられる。これらは1種単独で使用することもできる
し、2種以上を組み合わせて使用することもできる。こ
れらの主体樹脂中に含まれる架橋に関与する官能基とし
ては、水酸基、カルボキシル基、酸無水基、エポキシ
基、シラン基などが挙げられる。
【0021】前記架橋剤も特に制限されず、従来から硬
化性塗料組成物の架橋剤として使用されているものが制
限なく使用できる。架橋剤の具体例としては、メラミン
樹脂、イソシアネート化合物、エポキシ化合物などが挙
げられる。これらは1種単独で使用することもできる
し、2種以上を組み合わせて使用することもできる。本
発明に用いられるクリヤー塗料は、必要に応じて他の成
分を配合することができる。このような他の成分として
は、従来から塗料に使用されている添加剤が制限なく使
用できる。具体的には、アクリル樹脂系、シリコン樹脂
系等の消泡剤、ヒンダードアミン系光安定剤(HAL
S)、消光剤、酸化防止剤、硬化触媒などが挙げられ
る。クリヤー塗料は、水または有機溶剤に分散ないし溶
解して使用することができる。有機溶剤としては、芳香
族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、ア
ルコール系溶剤、エーテル系溶剤等が使用できる。
【0022】本発明の金属調塗料組成物を用いる塗膜形
成方法は通常のメタリック塗膜の形成方法と同様に行わ
れる。すなわち被塗物に必要により下塗塗膜、中塗塗膜
を形成したのち、その上に金属調塗料組成物を必要によ
り前記溶媒に溶解または分散させて、スプレー塗装、静
電塗装、エアレス塗装、バーコーター、ローラーコータ
等の塗装手段により塗布し、乾燥または加熱硬化させて
金属調塗膜を形成する。金属調塗膜の厚さは1〜10μ
m、好ましくは2〜5μm程度とするのが好ましい。1
μm未満であると下地がすけて見えることがあり好まし
くない。
【0023】クリヤーコートを形成する場合は、金属調
塗料組成物を塗布し、硬化させたのちクリヤー塗料を塗
布して硬化させるか、あるいは金属調塗料組成物を塗布
して硬化前にウエットオンウェット法によりクリヤー塗
料を塗布し、その後両塗膜を同時に加熱硬化させ、複合
塗膜を形成することができる。
【0024】上記によって形成される金属調塗膜は微小
金属箔と透明性着色顔料の複合効果により、均一な金属
調の反射光が透明性着色顔料を通して観察されるため、
着色された透明光として認識される。このため微小金属
箔の色調と着色顔料の色調が複合された色調が得られ
る。微小金属箔は塗膜中で配向するためフリップフロッ
プ性が高く、粒子感がなくて均一で鏡面状の光沢面を形
成するが、この光沢面が透明性着色顔料の色調と複合さ
れるため、微小金属箔の色調とは異なる色調が観察され
る。
【0025】このように本発明の方法により得られた複
層塗膜は明度70以下の白色系ダーク色または好みの着
色系において、フリップフロップ性の高い優れた金属調
塗膜である。ここでフリップフロップ性とは塗膜に入射
された光の反射光のうち、正反射領域に近いハイライト
部での反射領域とシェード部での拡散反射強度を比較す
ることにより得られる塗膜の光反射特性であり、ハイラ
イト部での反射光が強く、シェード部での拡散反射光が
弱いほどフリップフロップ性は高くなる。
【0026】着色顔料として不透明着色顔料を用いる
と、濁った感じの外観となり、微小金属箔による反射光
が遮られ、フリップフロップ性も低くなるが、透明性着
色顔料を前記の割合で用いることにより、このような不
都合は生じず、澄んだ色調であって深みのある色調が得
られ、高級感を与えることができ、意匠性の高い金属調
塗膜を形成することができる。特に明度がL値で70以
下とすることにより、フリップフロップ性の高い塗膜が
得られる。
【0027】微小金属箔としては例えばアルミニウム箔
を用い、着色顔料の種類、組合せ、配合割合等を変える
ことにより、異なる色調の金属調塗膜を形成することが
できる。このため高価な微小金属箔を多種類用いなくて
も、安価なアルミニウム箔を1種類だけ用いて異なる色
調の塗膜を形成することができ、低コストでデザインの
多様化に対応することができる。
【0028】上記のような金属調塗膜を形成した塗装物
は自動車の車体外板、ホイール、把手、外装部品、家電
製品などの広い分野において使用可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、特定の微小金属箔、透
明性および塗膜形成樹脂を特定の割合で用いることによ
り、同じ微小金属箔を用いて異なる色調の金属調塗膜を
形成することができ、しかも得られる塗膜はフリップフ
ロップ性が高く、均一で高い光沢を有する塗膜を形成す
ることができ、デザインの多様化に対応できる意匠性の
高い金属調塗料組成物、それを用いる塗膜形成方法およ
び塗装物を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに具体的に説明する。 実施例1 (1)被塗物 被塗物は厚さ3mm、7cm×12cmの住友A&L
(株)製ABS基材、クララスチックMVの試験片を用
い、イソプロピルアルコールを用いて脱脂したものを用
いた。 (2)評価方法 塗膜の評価は以下のようにして行った。 (i)金属調外観 肉眼観察により次の基準で評価した。 5:優れた金属調に見える 4:かなり金属調に見える 3:金属調に見える 2:金属感がやや乏しい 1:金属感がしない (ii)フリップフロップ性(FF) 関西ペイント(株)社製、商品名ALCOPE LMR
−200により測定した。 (iii)明度 ミノルタ製CR231色差計で明度指数L値を測定し
た。
【0031】(2)金属調塗料組成物、複層塗膜の製造 あらかじめ塗料A、および塗料B(各色)を表1、2の
配合で作成した。前者は微小金属アルミニウム箔含有の
ベース塗料、後者は透明性着色顔料のベース塗料であ
る。塗料B(各色)は黒、青、赤の各着色顔料を別々に
用い、得られたものを塗料B(黒)、塗料B(青)、塗
料B(赤)と呼ぶ。塗料Bは原料の混合後アトライター
で15時間分散し、塗料中の顔料の平均粒径が0.3μ
m以下であることを確認した。塗料Bの不揮発分は45
重量%である。
【0032】
【表1】 *1:カーボンブラックはあらかじめ繊維素系樹脂で分
散し0.3μm以下であって透明であることを確認した
ものを用いた。
【0033】
【表2】 *2:透明性着色顔料は黒色としてカーボンブラック、
青色としてフタロシアニン、赤色としてキナクリドンを
用いた。
【0034】次に塗料A、塗料B(各色)をA/B=7
/3、5/5、3/7、1/9の混合比で混合して金属
調塗料組成物を得た。得られた金属調塗料組成物の成分
比を表3に示す。ここで塗料Aの作成に用いたカーボン
ブラックは透明性着色顔料に含める。
【0035】
【表3】
【0036】次いで得られた金属調塗料組成物を酢酸イ
ソブチル:キシレンが50:50の混合溶剤にて希釈
し、15秒(フォードカップNo.4/20℃)に粘度
調整した後、乾燥膜厚10μmとなるように前記被塗物
にスプレー塗装し、室温にて約10分間放置した後、そ
の上にアクリル樹脂/ウレタン樹脂系の二液型クリヤー
塗料、ハイウレタンNo.6500クリヤー(日本油脂
(株)製、商標)を乾燥膜厚35μmとなるように塗装
し、75℃で30分間焼き付けて硬化塗膜を得た。得ら
れた硬化塗膜のL膜、フリップフロップ性を測定した。
また塗膜の外観性を評価した。結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】比較例1 前記塗料Bの配合において着色顔料に不透明の二酸化チ
タン、ベンガラを用い、塗料Bを作成した。塗料B中の
二酸化チタン、ベンガラの平均粒径は0.6μmおよび
0.5μmであった。これを着色塗料B(白、不透明)
および着色塗料B(赤、不透明)と呼ぶ。これらを用い
て表5に示す配合で金属調塗料組成物を作成した。
【0039】
【表5】
【0040】実施例1は着色顔料の平均粒径が0.3μ
m以下になっているので、低い明度においても塗膜の金
属調外観性が優れ、高いフリップフロップ性を示すこと
がわかる。ここでは1.7以上を良とした。また、比較
例1は微粒化の程度が不充分のため着色顔料の平均粒径
が0.3μmを越えている。そのため金属調の外観性に
劣るか、フリップフロップ性に劣ることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE03 CB13 EA43 4J038 BA021 CB031 CB091 CB171 CD091 CG141 DB001 DD001 DL031 GA03 GA06 GA07 GA15 HA066 KA06 KA08 KA20 MA09 MA10 NA01 NA19 PA18 PA19 PB05 PB09 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)厚さ0.08μm以下、平均粒径
    5〜40μmの微小金属箔、 (B)透明性着色顔料、および (C)塗膜形成樹脂を含有し、 (A):(B)の重量比が10:90〜99:1、 ((A)+(B)):(C)の重量比が5:95〜9
    0:10である金属調塗料組成物。
  2. 【請求項2】 塗膜の明度がL値で70以下である請求
    項1記載の金属調塗料組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の塗料組成物をベ
    ースコートとして被塗物に塗装し、その上にクリヤー塗
    料を塗装する塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の塗膜形成方法により得ら
    れる塗装物。
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