JPH1079074A - 硬貨入出金機 - Google Patents

硬貨入出金機

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JPH1079074A
JPH1079074A JP23526996A JP23526996A JPH1079074A JP H1079074 A JPH1079074 A JP H1079074A JP 23526996 A JP23526996 A JP 23526996A JP 23526996 A JP23526996 A JP 23526996A JP H1079074 A JPH1079074 A JP H1079074A
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Toshiaki Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一円硬貨より径の小さい外国硬貨などの小径
貨を検知する。 【解決手段】 残留物を受皿16の最低部に位置させ、
最低部に光を当てて残留物の有無を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀行や郵便局など
の金融機関において預貯金の引出し、預入れ、あるいは
振込みなどに使用される自動取引装置に係り、特に硬貨
の入出金処理を行う硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銀行や郵便局などの金融機関にお
いて預貯金の引出し、預入れ、あるいは振込みなどに使
用される自動取引装置内に設けられた、硬貨の入出金処
理を行う硬貨入出金機には、操作者が出入れする硬貨を
一時的に受皿で保持するものがある。受皿は、自動取引
装置の前面に設けられた入出金口の内側に、上下逆さ状
に回動可能に取り付けられる。入出金口は、自動開閉す
るシャッタにより構成されており、硬貨を入金する場
合、顧客はこのシャッタが開いた入出金口に硬貨を投入
する。
【0003】受皿は、硬貨の投入が検知されて、または
硬貨が投入されずに所定時間が経過してシャッタが閉じ
ると回動し、一時的に保持された硬貨をさらに下方に落
下させて硬貨入出金機内に取り込む。硬貨を出金する場
合、硬貨が搬送手段により受皿まで搬送され、所定枚数
の硬貨が受皿に保持されるとシャッタが開く。顧客は、
入出金口に手を入れて一時的に保持された受皿内の硬貨
を掴み取る。なお、入金の際に、硬貨入出金機内の鑑別
手段により所定の硬貨ではないと判定された硬貨は、搬
送手段により再び受皿まで搬送され、顧客に返却され
る。
【0004】ところで、このような硬貨入出金機には、
受皿の底部に残留する硬貨などの有無を検出する残留検
知センサが設けられている。残留検知センサは発光素子
と受光素子とで構成され、受皿の底部を地面に対して水
平方向に光が通過するように備えられている。これらの
発光素子と受光素子とは、日本国で使用される硬貨のう
ち最も径の小さい一円硬貨が検出できる位置に取り付け
られる。残留検知センサは、入金の際には顧客により受
皿に硬貨が投入されたか否か、また出金の際には、搬送
手段により硬貨が受皿まで搬送されたか否かと、顧客が
受皿の硬貨を受けとったか否かとを検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の硬貨入出金機に
あっては、残留検知センサである発光素子と受光素子と
が、受皿の底部を地面に対して水平方向に光が通過する
ように、かつ一円硬貨が検出できる位置に取り付けられ
ているので、入金の際に、所定の硬貨ではないと判定さ
れて受皿まで戻された硬貨が、一円硬貨より径の小さい
外国硬貨などの小径貨である場合、この小径貨が受皿の
底部に落下すると、発光素子の光が通過する位置よりも
下方に位置することになるので、硬貨が受皿まで搬送さ
れておらず搬送エラーになっていると誤判断され、ここ
で自動取引装置の動作が停止してしまい、行員が自動取
引装置を再動作させる処理を行わなければならず、作業
性が悪いという問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の自動取引装置においては、残留物を受皿の
最低部に位置させ、最低部に光を当てて残留物の有無を
検知する。
【0007】上記のように構成された自動取引装置の残
留検知センサの光は、投入された物体が受皿の最底部に
位置することによって遮られ、これにより残留物がある
ことが検知される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、各図面に共通な
要素には同一の符号を付す。図1は本発明の第一の実施
の形態を示す側面図、図2は本発明の要部を示す斜視
図、図3は本発明の自動取引装置を示す斜視図、図4は
自動取引装置の主制御部を示すブロック図、図5は硬貨
入出金機の搬送路を示す説明図である。図3において、
自動取引装置1は、その正面に紙幣投入排出口2、硬貨
投入排出口3、カード挿入排出口4、通帳挿入排出口
5、表示画面6を備えている。
【0009】図4において、自動取引装置1は、取引の
進行に合わせて後述する全てのユニットを制御する主制
御部7を有している。自動取引装置1の中枢である主制
御部7には、顧客操作表示部8、カードリーダプリンタ
9、紙幣入出金機10、硬貨入出金機11、通帳記帳機
12、内部操作部13が接続されている。また主制御部
7は、上位インタフェース部14に接続されている。顧
客操作表示部8は、顧客が暗証番号入力や金額入力など
各種の操作を行う部分で、入力キーや誘導文言を表示す
るCRT、CRTの上部に設置されて図3中の表示画面
6に対して顧客が触れた位置を検知するタッチパネルな
どで構成される。
【0010】カードリーダプリンタ9は、カードの磁気
ストライプ上に記録された磁気データの読みだし、およ
び書き込みと、明細票に対する取引内容の印字を行う。
紙幣入出金機10は、入金紙幣を鑑別、計数し、また指
定枚数の紙幣を計数して出金する。硬貨入出金機11
は、入金硬貨を鑑別、計数し、また指定枚数の硬貨を計
数して出金する。通帳記帳機12は、通帳に対する取引
内容の印字と、通帳の磁気ストライプに記録された磁気
データの読みだし、および書き込みを行う。また、自動
的に通帳の頁を捲るオートターンページ機構を有してい
る。
【0011】内部操作部13は、銀行員と保守員とを対
象とした各種情報、例えば自動取引装置1の運用状況、
実行中の取引内容、障害時の発生状況などの表示や、電
源のオンオフやリセット、保守動作の実行などの動作指
示を行う。上位インタフェース部14は、例えば金融機
関などが保有し、複数の自動取引装置の制御や情報の収
集を総括して行うホストコンピュータ15に、専用回線
などを介して接続される。
【0012】図5において、硬貨入出金機11には、上
述した硬貨投入排出口3の真下に受皿16が備えられて
いる。受皿16は、入金の際は、硬貨投入排出口3から
投入された硬貨や、破損硬貨、偽硬貨、取引取消し硬貨
として返却される硬貨を一時的に保持し、出金の際は、
払い出し硬貨を一時的に保持する。受皿16のさらに下
方には、繰出部17が設けられている。硬貨入出金機1
1の搬送路24、28、33は、この繰出部17と後述
する各機構とを結び、複数のローラとそれらに掛け渡さ
れたベルトとで構成される。入金の際、受皿16に一時
的に保持された硬貨は、繰出部17に一括して取り込ま
れ、一枚ずつ分離されて搬送路24に繰り出される。
【0013】硬貨鑑別部18は、一枚ずつ搬送されてく
る硬貨を金種判別して計数する。選別部19は、鑑別計
数された硬貨を金種別に選別、カウントして一時保留部
20の各保留部に投入する。一時保留部20は、投入さ
れた硬貨を一時的に保留し、顧客が表示画面6上の『確
認』キーを押下すると、それらの硬貨を金種スタッカ部
26の各スタッカ部に投入する。顧客が表示画面6上の
『取消』キーを押下すると、搬送路27、28によりこ
れらの硬貨を受皿16まで搬送する。金種スタッカ部2
6は、硬貨を金種別に収納する。また、出金指示に従い
硬貨を計数して、搬送路32、28により硬貨を受皿1
6まで搬送する。
【0014】リジェクトスタッカ29は、金種スタッカ
部26に入らない入金硬貨であるオーバーフロー貨を収
納する。また、主制御部7から回収指示を受けて繰出部
17内の硬貨を搬送路33により回収する。補充回収カ
セット30は、予め各金種混合で収納された硬貨を、主
制御部7からの補充指示に従って自動的に金種別に金種
スタッカ部26に繰り出す。また、主制御部7からの回
収指示に従って自動的に金種スタッカ部26、またはリ
ジェクトスタッカ29から硬貨を回収する。取忘れ取込
ボックス31は、顧客が取り忘れた受皿16内の硬貨を
収納するので、行員は、この取り忘れ硬貨を顧客に返却
することも可能である。
【0015】図1、図2において、自動取引装置1の硬
貨投入排出口3には、矢印A−A´方向に自動開閉する
シャッタ39が取り付けられている。シャッタ39の真
下に備えられた受皿16は、上部が開口した半球状をし
ており、その最底部の中心には凹部34が設けられてい
る。また、受皿16の凹部34の僅か上方には、地面と
水平方向に並んで孔35a、35b、36a、36b、
37a、37bが設けられている。これらの孔35aと
35b、孔36aと36b、孔37aと37bは、それ
ぞれ対向位置にある。残留検知センサ38は、シャッタ
39の裏面に取り付けられた発光素子38aと受皿16
の凹部34内に取り付けられた受光素子38bとで構成
される。また、凹部34には、受光素子38bの上方に
保護ガラス71が取り付けられている。
【0016】シャッタ39が閉まっているとき、発光素
子38aの光は、受皿16の保護ガラス71を通過して
受光素子38bに入る。残留検知センサ40は、自動取
引装置1の内壁に取り付けられた発光素子41a、42
a、43aと、受皿16を挟んでこれらの発光素子41
a、42a、43aの反対側に設けられた受光素子41
b、42b、43bとで構成される。発光素子41aの
光は、受皿16の孔35a、35bを通過して受光素子
41bに入る。発光素子42aの光は、受皿16の孔3
6a、36bを通過して受光素子42bに入る。発光素
子43aの光は、受皿16の孔37a、37bを通過し
て受光素子43bに入る。
【0017】受皿16の縁には、シャフト44、45が
固着されている。シャフト44、45は、自動取引装置
1の内壁に矢印B−B´方向に回動可能に取り付けられ
ている。シャフト45には、ローラ46が固着されてお
り、ローラ46は、駆動ローラ47とベルト48により
連結している。駆動ローラ47に固着されたシャフト5
0は、図示せぬ駆動源に連結されており、その駆動源
は、主制御部7から指令を受けて駆動する。駆動ローラ
47が矢印B方向に回転すると、これによりローラ46
も矢印B方向に回転し、この回転に伴ってシャフト4
4、45が回転して受皿16が矢印B方向に上下逆さ状
に回転する。受皿16の下方には、ワイヤ49が2本張
られている。ワイヤ49は、硬貨投入排出口3に誤って
紙幣やカードが投入された場合、受皿16が回転したと
きにそれらを受けるものである。
【0018】上述したような第一の実施の形態の硬貨入
出金機による残留物検出動作について図面を参照しなが
ら説明する。図6は第一の実施の形態の残留物検出動作
を示すフローチャートである。図6において、顧客が自
動取引装置1に近付くと、表示画面6が待機画面から運
用画面である取引選択画面に切り替わり、顧客のキー操
作による取引が開始される。硬貨入出金機11は、取引
が開始するとステップ1で図1中のシャッタ39を矢印
A方向に移動して開き、顧客による硬貨の投入を待つ。
また、ステップ2で残留検知センサ40により、硬貨が
投入されたか否かを監視する。
【0019】硬貨が投入されると、発光素子41a、4
2a、43aの光のいずれか、または全てが投入された
硬貨により遮られるので、光を遮られた受光素子41
b、42b、43bがオフする。受光素子41b、42
b、43bのいずれか、または全てがオフすると、硬貨
が投入されたとして、ステップ3でシャッタ39を矢印
A´方向に移動して閉める。なお、所定時間待っても硬
貨が投入されない、または取引中止が実行された場合
は、硬貨が投入されなくてもシャッタ39を閉めて後処
理を行う。
【0020】硬貨入出金機11は、ステップ3でシャッ
タ39を閉めると、次にステップ4で駆動ローラ47を
回転して受皿16を逆さ状になるように回転させ、受皿
16内の硬貨を図5中の繰出部17に落下させる。繰出
部17は、受皿16から落下してきた硬貨を搬送路24
へ繰出し、ステップ5で硬貨鑑別部18が入金硬貨を鑑
別計数し、ステップ6で異常硬貨があるか否かを判定す
る。異常硬貨がない場合は、計数結果を表示画面6で表
示して顧客に知らせ、顧客が『確認』キーを押下する
と、入金処理を終了する。異常硬貨がある場合は、ステ
ップ7で搬送路28により全ての硬貨を受皿16まで搬
送する。
【0021】ステップ8でシャッタ39を矢印A方向に
移動して開け、顧客による硬貨の受取りを待つ。また、
ステップ9で残留検知センサ40により、硬貨が受け取
られたか否かを監視する。硬貨が受け取られると、ステ
ップ10でシャッタ39を矢印A´方向に移動して閉め
る。なお、所定時間待っても硬貨が受け取られない場合
は、シャッタ39を閉めて後処理を行う。
【0022】次に、ステップ11で残留検知センサ38
により残留検知センサ40が検知できなかった小径貨な
どの残留物があるか否かを判定する。残留物は、受皿1
6の最低部の中心に必ず位置しているので、これにより
発光素子38aの光が遮られて受光素子38bがオフす
る。残留物により受光素子38bがオフした場合は、ス
テップ8で再びシャッタ7を開き、残留物があることを
表示画面6により顧客に知らせ、残留物の受取りを待
つ。残留物がない場合は、ステップ5で計数した結果を
表示画面6により顧客に知らせ、顧客が『確認』キーを
押下すると、入金処理を終了する。
【0023】このように、受皿16を半円球状にして残
留物を受皿16の最低部の中心に位置させ、最低部の中
心に備えられた受光素子38bに、発光素子48aの光
を地面と垂直方向に入射させて残留物の有無を検知する
ことにより、入金の際に、所定の硬貨ではないと判定さ
れて受皿まで戻された硬貨が、一円硬貨より径の小さい
外国硬貨などの小径貨であっても、残留検知センサ38
に検知されるので、搬送エラーと誤判断されて自動取引
装置の動作が停止することが防止される。なお、第一の
実施の形態においては、発光素子を受皿の中心の真上
に、受光素子を最低部に形成された凹部に設けたが、受
皿の最低部の中心に孔を設け、受光素子を受皿の下方に
固定して、発光素子の光がその孔を通過して受光素子に
入る構成にしてもよい。また、発光素子、受光素子とし
て光ファイバーを用いてもよい。
【0024】次に、本発明の第二の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図7は本発明の第二の実
施の形態を示す側面図、図8は第二の実施の形態の要部
を示す斜視図である。図7、図8において、自動取引装
置1の硬貨投入排出口3に取り付けられるシャッタ39
の真下には、受皿51が備えられている。受皿51は、
上部が開口した半球状をしており、その最底部には反射
鏡52が設けられている。残留検知センサ53は受皿5
1の縁近辺の互いに対向する位置に備えられた発光素子
53aと受光素子53bとで構成される。発光素子53
aの光は、受皿51の反射鏡52に反射して受光素子5
3bに入る。第二の実施の形態における自動入出金機、
および自動取引装置のその他の構成要素については、第
一の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
【0025】上述したような第二の実施の形態の硬貨入
出金機による残留物検出動作について図面を参照しなが
ら説明する。図9は第二の実施の形態の残留物検出動作
を示すフローチャートである。図9において、顧客が自
動取引装置1に近付くと、表示画面6が待機画面から運
用画面である取引選択画面に切り替わり、顧客のキー操
作による取引が開始される。硬貨入出金機11は、取引
が開始するとステップ31で図1中のシャッタ39を矢
印A方向に移動して開き、顧客による硬貨の投入を待
つ。また、ステップ32で残留検知センサ53により、
硬貨が投入されたか否かを監視する。
【0026】硬貨が投入されると、受皿51の最低部の
中心に位置する反射鏡52上に投入された硬貨が乗って
反射鏡52が塞がれ、発光素子53aの光が反射しなく
なるので、受光素子53bがオフする。受光素子53b
がオフすると、硬貨が投入されたとして、ステップ33
でシャッタ39を矢印A´方向に移動して閉める。な
お、所定時間待っても硬貨が投入されない、または取引
中止が実行された場合は、硬貨が投入されなくてもシャ
ッタ39を閉めて後処理を行う。
【0027】硬貨入出金機11は、ステップ33でシャ
ッタ39を閉めると、次にステップ34で駆動ローラ4
7を回転して受皿51を逆さ状になるように回転させ、
受皿51内の硬貨を図5中の繰出部17に落下させる。
このとき、受皿51は矢印B方向に回転するので、受皿
51の縁に受光センサ53bがぶつかることはない。繰
出部17は、受皿51から落下してきた硬貨を搬送路2
4へ繰出し、ステップ35で硬貨鑑別部18が入金硬貨
を鑑別計数し、ステップ36で異常硬貨があるか否かを
判定する。異常硬貨がない場合は、計数結果を表示画面
6で表示して顧客に知らせ、顧客が『確認』キーを押下
すると、入金処理を終了する。異常硬貨がある場合は、
ステップ37で搬送路28により全ての硬貨を受皿51
まで搬送する。
【0028】ステップ38でシャッタを矢印A方向に移
動して開け、顧客による硬貨の受取りを待つ。また、ス
テップ39で残留検知センサ53により、硬貨が受け取
られたか否かを監視する。硬貨が受け取られると、ステ
ップ40でシャッタ39を矢印A´方向に移動して閉め
る。なお、所定時間待っても硬貨が受け取られない場合
は、シャッタ39を閉めて後処理を行う。
【0029】このように、受皿51を半円球状にして残
留物を受皿51の最低部の中心に位置させ、最低部の中
心に設けられた反射鏡52に発光素子53aと受光素子
53b間の光を反射させて残留物の有無を検知すること
により、入金の際に、顧客が硬貨入出金口3に誤って硬
貨と一緒に紙幣やカードを落下させてしまった場合、硬
貨とともにこれらの残留物も確実に検知することが可能
となる。また、シャッタ39の開閉に関わらず、発光素
子53aと受光素子53bと反射鏡52のみによって残
留物を検知するので、第一の実施の形態に必要であっ
た、受皿16の底部を地面に対して水平に光が通過する
ように備えられた残留検知センサ40を削除することが
可能となり、部品点数が減って構成が容易になる。
【0030】次に、本発明の第三の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図10は本発明の第三の
実施の形態を示す側面図、図11は第三の実施の形態の
要部を示す斜視図である。図10、図11において、自
動取引装置1の硬貨投入排出口3に取り付けられるシャ
ッタ39の真下には、受皿61が備えられている。受皿
61は、上部が開口した半球状をしており、その最底部
には凹部62が設けられている。残留検知センサ63は
受皿61の縁に備えられた発光素子63aと、凹部62
内に設けられた受光素子63bとで構成される。また、
凹部62には、受光素子63bの上方に保護ガラス72
が設けられている。発光素子63aの光は、受皿61の
保護ガラス72を通過して受光素子63bに入る。第三
の実施の形態における自動入出金機、および自動取引装
置のその他の構成要素については、第一、第二の実施の
形態と同様であるので説明は省略する。
【0031】上述したような第三の実施の形態の硬貨入
出金機による残留物検出動作について図面を参照しなが
ら説明する。図12は第一の実施の形態の残留物検出動
作を示すフローチャートである。図12において、顧客
が自動取引装置1に近付くと、表示画面6が待機画面か
ら運用画面である取引選択画面に切り替わり、顧客のキ
ー操作による取引が開始される。硬貨入出金機11は、
取引が開始するとステップ51で図10中のシャッタ3
9を矢印A方向に移動して開き、顧客による硬貨の投入
を待つ。また、ステップ52で残留検知センサ63によ
り、硬貨が投入されたか否かを監視する。
【0032】硬貨が投入されると、発光素子63aの光
が投入された硬貨により遮られるので、光を遮られた受
光素子63bがオフする。受光素子63bがオフする
と、硬貨が投入されたとして、ステップ53でシャッタ
39を矢印A´方向に移動して閉める。硬貨入出金機1
1は、ステップ53でシャッタ39を閉めると、次にス
テップ54で駆動ローラ47を回転して受皿51を逆さ
状になるように回転させ、受皿16内の硬貨を図5中の
繰出部17に落下させる。繰出部17は、受皿61から
落下してきた硬貨を搬送路24へ繰出し、ステップ55
で硬貨鑑別部18が入金硬貨を鑑別計数し、ステップ5
6で異常硬貨があるか否かを判定する。異常硬貨がない
場合は、計数結果を表示画面6で表示して顧客に知ら
せ、顧客が『確認』キーを押下すると、入金処理を終了
する。異常硬貨がある場合は、ステップ57で搬送路2
8により全ての硬貨を受皿61まで搬送する。
【0033】ステップ58でシャッタ39を矢印A方向
に移動して開け、顧客による硬貨の受取りを待つ。ま
た、ステップ59で残留検知センサ63により、硬貨が
受け取られたか否かを監視する。硬貨が受け取られる
と、ステップ60でシャッタ39を矢印A´方向に移動
して閉める。また、ステップ52で硬貨が投入されない
場合は、ステップ63でタイムアウトか否か、または取
引中止が実行されたか否かを判定し、タイムアウト、ま
たは取引中止が実行された場合にもステップ60でシャ
ッタ39を閉める。
【0034】次に、ステップ61で駆動ローラ47を矢
印B−B´方向に回転して受皿61を揺らし、再度残留
検知センサ63により残留物があるか否かを判定する。
つまり、受皿61に孔の開いた小径貨や指輪などの残留
物が残っている場合でも、発光素子63aの光がそれら
の孔を通過して、受光素子63bがオンしていることが
ある。そこで、受皿61が揺らされて残留物が受皿61
内で動くことによって発光素子63aの光が遮られる
と、受光素子63bがオフする。残留物により受光素子
63bがオフした場合は、ステップ62で再びシャッタ
7を開き、残留物があることを表示画面6により顧客に
知らせ、残留物の受取りを待つ。残留物がない場合は、
ステップ55で計数した結果を表示画面6により顧客に
知らせ、顧客が『確認』キーを押下すると、入金処理を
終了する。
【0035】このように、受皿61を半円球状にして残
留物を受皿61の最低部の中心に位置させ、最低部の中
心に形成された凹部62内に設けられた受光素子63b
に発光素子63aの光を斜め方向に入射させ、受皿61
を揺らして残留物の有無を検知することにより、入金の
際に、顧客が硬貨入出金口3に誤って孔の開いた小径貨
や指輪などを落下させてしまった場合でも、硬貨ととも
にこれらの残留物も確実に検知することが可能となる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0037】すなわち、残留物を受皿の最底部に位置さ
せ、その最低部に光を当てて残留物の有無を検知するこ
とにより、入金の際に、所定の硬貨ではないと判定され
て受皿まで戻された硬貨が、一円硬貨より径の小さい外
国硬貨などの小径貨であっても検知されるので、搬送エ
ラーと誤判断されて自動取引装置の動作が停止すること
が防止され、行員が自動取引装置を再動作させる処理が
削減され、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す側面図であ
る。
【図2】本発明の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明の自動取引装置を示す斜視図である。
【図4】自動取引装置の制御部を示すブロック図であ
る。
【図5】硬貨入出金機の搬送路を示す説明図である。
【図6】第一の実施の形態の残留物検出動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】本発明の第二の実施の形態を示す側面図であ
る。
【図8】第二の実施の形態の要部を示す斜視図である。
【図9】第二の実施の形態の残留物検出動作を示すフロ
ーチャートである。
【図10】本発明の第三の実施の形態を示す側面図であ
る。
【図11】第三の実施の形態の要部を示す斜視図であ
る。
【図12】第三の実施の形態の残留物検出動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
11 硬貨入出金機 16 受皿 34、62 孔 38a、53a、63a 発光素子 38b、53b、63b 受光素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作者が出入れする硬貨を一時的に受皿
    で保持する硬貨入出金機において、 残留物を上記受皿の最低部に位置させ、上記最低部に光
    を当てて残留物の有無を検知することを特徴とする硬貨
    入出金機。
  2. 【請求項2】 上記受皿を、上記最低部に受光部を有す
    る半円球状とするとともに、上記受光部に光が入射する
    ように発光部を設けた請求項1記載の硬貨入出金機。
  3. 【請求項3】 上記発光部を上記受皿の真上に、上記受
    光部を上記最低部に形成された凹部に設けた請求項2記
    載の硬貨入出金機。
  4. 【請求項4】 上記発光部を上記受皿の縁に設け、受皿
    を揺らして残留物の有無を検知する請求項2記載の硬貨
    入出金機。
  5. 【請求項5】 上記受皿を、上記最低部に反射部材を有
    する半円球状とするとともに、上記反射部材に光が当た
    るように発光部と受光部とを設けた請求項1記載の硬貨
    入出金機。
  6. 【請求項6】 上記発光部は発光素子であり、上記受光
    部は受光素子である請求項2、または請求項5記載の硬
    貨入出金機。
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