JPH1078654A - 感光性組成物、感光性平版印刷版及び現像方法 - Google Patents

感光性組成物、感光性平版印刷版及び現像方法

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JPH1078654A
JPH1078654A JP24853696A JP24853696A JPH1078654A JP H1078654 A JPH1078654 A JP H1078654A JP 24853696 A JP24853696 A JP 24853696A JP 24853696 A JP24853696 A JP 24853696A JP H1078654 A JPH1078654 A JP H1078654A
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JP
Japan
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photosensitive composition
acid
photosensitive
film
group
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Pending
Application number
JP24853696A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kizu
紀幸 木津
Shinichi Matsubara
真一 松原
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Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像性が優れているとともに高解像度が得ら
れ、かつ、ガム除去性が優れた感光性組成物、感光性平
版印刷版及び現像方法を提供すること。 【解決手段】 フィルム形成可能な高分子化合物、光重
合開始剤、光重合モノマーを有する感光性組成物あるい
はフィルム形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物を有
する感光性組成物であって、ベタ4段を形成するのに必
要な露光量で露光したときの露光部の現像液中における
感光性組成物の膨潤度が25〜200%である感光性組成物
及び該感光性組成物層を設けた感光性平版印刷版、フィ
ルム形成可能な高分子化合物、光重合開始剤、光重合モ
ノマーを有する感光性組成物あるいはフィルム形成可能
な高分子化合物、ジアゾ化合物を有する感光性組成物
を、ベタ4段を形成するのに必要な露光量で露光したと
きの露光部の現像液中における感光性組成物の膨潤度が
25〜200%となる現像液で現像する現像方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、解像度、現像性及びガ
ム除去性が優れた感光性平版印刷版の作成に用いるに適
している感光性組成物、感光性平版印刷版及び現像方法
に関する。
【0002】
【発明の背景】感光性平版印刷版は、親水性支持体上に
感光層を設けたもので、例えば、ネガ型感光性平版印刷
版においては、親水性支持体上に、紫外線等の活性光線
による露光により不可溶化してインク受容性となる感光
層が形成されている。
【0003】このようなネガ型感光性平版印刷版は、感
光層に画像露光を施し、次いで現像すると、露光されな
い部分の感光層は除去されて親水性支持体の表面が露出
する一方、露光部の感光層は支持体に残留してインキ受
容層を形成する。平版印刷においては、上記露光部が親
油性で、露光されない部分が親水性であるという性質の
差が利用される。
【0004】これら感光性平版印刷版は網点を忠実に表
現するために解像度が優れていることが要求されてい
る。近年、作業効率の向上に伴い現像時間の短縮化が求
められており、これら感光性平版印刷版は現像性が良好
であることも必要である。また、感光性平版印刷版にお
いては無駄な印刷を避けるためにガム除去性が優れてい
ることも必要である。
【0005】プリント基板作成に用いるフォトレジスト
の解像度を高め、広い現像ラチチュードを得るものとし
て、特開平4-282638号公報には、高分子結合剤、光重合
可能なモノマー、光重合開始剤からなる光重合性組成物
において、画像形成に必要な最小露光量の4〜32倍の範
囲から選ばれた露光量で露光した部分の現像液中におけ
る膨潤度を20%以下とすることが提案されているが、上
記特開平4-282638号公報記載の光重合性組成物を短時間
で現像しようとすると、現像効率が劣り、現像液に濃度
変動があった場合、特に、現像液の希釈、現像液の疲労
等により現像液の溶解力が劣化した場合、十分な現像が
できないという問題があった。
【0006】従って、短時間で現像を行う感光性平版印
刷版に上記特開平4-282638号公報記載の光重合性組成物
を用いた場合、十分な現像性を得ることができなかっ
た。また、ガム除去性にも劣っていた。
【0007】そこで、本発明者等が検討したところ、フ
ィルム形成可能な高分子化合物、光重合開始剤、光重合
モノマーを有する感光性組成物、フィルム形成可能な高
分子化合物、ジアゾ化合物を有する感光性組成物におい
て、感光性組成物の膨潤度を上記特開平4-282638号公報
記載の膨潤度とは異なる膨潤度とすることにより、解像
度においても優れており、優れた現像性が得られ、ガム
除去性にも優れていることが見いだされた。
【0008】
【発明の目的】従って、本発明の第1の目的は、現像性
が優れているとともに高解像度が得られ、かつ、ガム除
去性が優れた感光性組成物を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、現像性が優れてい
るとともに高解像度が得られ、かつ、ガム除去性が優れ
た感光性平版印刷版を提供することにある。
【0010】本発明の第3の目的は、現像性が優れてい
るとともに高解像度が得られ、かつ、ガム除去性が優れ
た現像方法を提供することにある。
【0011】
【発明の構成】上記本発明の目的は、 (1)フィルム形成可能な高分子化合物、光重合開始
剤、光重合モノマーを有する感光性組成物であって、ベ
タ4段を形成するのに必要な露光量で露光したときの露
光部の現像液中における感光性組成物の膨潤度が25〜20
0%であることを特徴とする感光性組成物。 (2)感光性組成物がさらにジアゾ化合物を含むことを
特徴とする上記(1)記載の感光性組成物。 (3)フィルム形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物
を有する感光性組成物であって、ベタ4段を形成するの
に必要な露光量で露光したときの露光部の現像液中にお
ける感光性組成物の膨潤度が25〜200%であることを特
徴とする感光性組成物。 (4)感光性組成物がさらに可塑剤を含有することを特
徴とする上記(3)記載の感光性組成物。 (5)ジアゾ化合物が、ジアゾジフェニルアミンと芳香
環に少なくとも一つの水酸基および/またはカルボキシ
基を持つ化合物との共縮合物であることを特徴とする上
記(2)〜(4)のいずれかに記載の感光性組成物。 (6)芳香環に少なくとも一つの水酸基および/または
カルボキシ基を持つ化合物がp−ヒドロキシ安息香酸で
あることを特徴とする上記(5)記載の感光性組成物。 (7)ジアゾ化合物のカウンター・アニオンが無機塩ま
たは炭素数6以下のアルキル基置換のベンゼンスルホン
酸塩であることを特徴とする上記(2)〜(6)のいず
れかに記載の感光性組成物。 (8)フィルム形成可能な高分子化合物が、重量平均分
子量85,000以上のビニル共重合体であることを特徴とす
る上記(1)〜(7)のいずれかに記載の感光性組成
物。 (9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の感光性組
成物を親水性表面を有する支持体上に塗設してなること
を特徴とする感光性平版印刷版。 (10)フィルム形成可能な高分子化合物、光重合開始
剤、光重合モノマーを有する感光性組成物あるいはフィ
ルム形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物を有する感
光性組成物を、ベタ4段を形成するのに必要な露光量で
露光したときの露光部の現像液中における感光性組成物
の膨潤度が25〜200%となる現像液で現像することを特
徴とする現像方法。 によって達成される。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明の感光性組成物に用いられるフィル
ム形成可能な高分子化合物は、広範な種類の高分子物質
の中から適宜選択することができるが、光重合開始剤、
光重合モノマーとの相溶性、現像液溶解性、有機溶剤溶
解性、強度、軟化温度等を考慮して選択することが好ま
しい。具体的には、(メタ)アクリル酸とビニル系モノ
マーの共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体が
挙げられる。
【0014】本発明の感光性組成物に用いられるフィル
ム形成可能な高分子化合物として特に好ましいフィルム
形成可能な高分子化合物は、主鎖を構成する繰り返し単
位の50モル%以上がメタクリル酸誘導体からの繰り返し
単位で構成されているアルカリ可溶性または膨潤性のフ
ィルム形成可能な高分子化合物である。
【0015】上記メタクリル酸誘導体からの繰り返し単
位で構成されているアルカリ可溶性または膨潤性のフィ
ルム形成可能な高分子化合物は、特に限定なく用いるこ
とができるが、ビニル系モノマーとの共重合体であるこ
とが好ましい。
【0016】フィルム形成可能な高分子化合物の繰り返
し単位を構成するメタクリル酸誘導体としては、例え
ば、下記のモノマーを用いることが好ましい。 (1)メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、グ
リシジルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタク
リレートなどの(置換)アルキルメタクリレート (2)メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、4−ヒドロキシブチルメタクリレートなどの脂肪
族水酸基を有するメタクリル酸エステル類、o,m,p
−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド、o,m,p−
ヒドロキシフェニルメタクリレートなど芳香族水酸基を
側鎖に有するビニル単量体 上記のメタクリル酸誘導体の内でも、本発明に用いるの
に好ましいメタクリル酸誘導体は、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、メタクリル酸、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、o,m,p−ヒドロキシフェニルメタクリ
ルアミド、o,m,p−ヒドロキシフェニルメタクリレ
ートである。
【0017】また、本発明のフィルム形成可能な高分子
化合物は、分子内に、芳香族水酸基を有する付加重合性
モノマーからの繰り返し単位を有することが好ましい。
【0018】分子内に、芳香族水酸基を有する付加重合
性モノマーからの繰り返し単位を導入するのに用いるモ
ノマーは、芳香族水酸基を有する付加重合性モノマーで
あれば特に限定されるものではないが、下記一般式
(1)で表されるモノマーが好ましい。
【0019】
【化1】 [式中、R1は水素原子、メチル基を、R2は−COO
−、−CONH−を表す。nは0または1を表す。] 本発明のフィルム形成可能な高分子化合物を構成する他
のモノマーとしては、 (a)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、例
えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート (b)アクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の
α,β−不飽和カルボン酸 (c)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート等の(置換)アルキ
ルアクリレート (d)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリル
アミド、N−シクロへキシルアクリルアミド、N−ヒド
ロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルア
ミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル
−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド類 (e)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類 (f)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビ
ニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類 (g)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン等のスチレン類 (h)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロ
ピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン類 (i)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類 (j)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン等が挙げられる。
【0020】本発明のフィルム形成可能な高分子化合物
は、優れたアルカリ可溶性を得るために下記のモノマー
を用いたものが好ましい。 (1)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸などのα、β−不飽和カルボン酸 (2)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの脂肪族
水酸基を有するアクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
ステル類 (3)o,m,p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリ
ル酸アミド、o,m,p−ヒドロキシスチレン、o,
m,p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、
o,m,p−ヒドロキシフェニルマレイミドなど芳香族
水酸基を側鎖に有するビニル単量体 本発明のフィルム形成可能な高分子化合物は、上記のモ
ノマーを周知の手段によって重合させることによって得
ることができる。
【0021】また、これらビニル系共重合体は、光に対
する硬化性を向上する目的で、分子内に光による架橋の
可能な不飽和結合を有せしめてもよい。このような不飽
和結合を有する基としては、例えば、アクリル基、メタ
クリル基、マレイミド基、シンナミル基、シンナモイル
基が挙げられる。
【0022】本発明のフィルム形成可能な高分子化合物
の分子量は、重量平均分子量で5,000〜200,000であるこ
とが好ましく、更には、85,000〜160,000であるのが好
ましい。
【0023】本発明のフィルム形成可能な高分子化合物
は、光重合モノマー/フィルム形成可能な高分子化合物
が重量比で5/95〜70/30になるように用いるのが好ま
しく、更には、10/90〜50/50になるように用いるのが
好ましい。
【0024】本発明において用いられる光重合モノマー
は公知であり、本発明の感光性組成物においては、光重
合性組成物に用いられる公知の重合性不飽和化合物を用
いることができ、どのような化学構造を有するものであ
ってもよいが、分子中に2またはそれ以上の付加重合性
不飽和結合を有する化合物が好ましい。また、2以上の
付加重合性不飽和結合を有する重合可能な化合物を併用
しても構わない。
【0025】光重合モノマーとしては、例えば、不飽和
カルボン酸、不飽和カルボン酸と脂肪族ポリヒドロキシ
化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価
カルボン酸および前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、
芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物
とのエステル化反応により得られるエステル等が挙げら
れ、具体的には、特開昭59-71048号公報に記載されてい
るジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、ヒドロキノンジ(メタ)
アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、
ピロガロールトリアクリレート、2,2−ビス(4−ア
クリロキシジエトキシフェニル)プロパン等が挙げられ
る。その他、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘ
キサメチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)
アクリルアミド類、あるいは、ビニルウレタン化合物や
エポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。
【0026】本発明の感光性組成物における光重合モノ
マーの使用量は、感光性組成物の全固形分中に、通常5
〜70重量%、好ましくは、10〜50重量%である。
【0027】本発明に用いることができる光重合開始剤
は特に限定はなく、光重合性組成物に用いられる従来公
知のものが使用でき、例えば、ベンゾイン、ベンゾイン
アルキルエーテル、ベンゾフェノン、アントラキノン、
ミヒラーズケトン、トリハロメチル−s−トリアジン系
化合物、オキサジアゾール系化合物、ビイミダゾールと
ミヒラーズケトンの複合体系、チオキサントンと芳香族
第3アミンの複合体系等をいずれも好適に用いることが
できる。
【0028】これら光重合開始剤は、通常、感光性平版
印刷版の露光に用いられる光源波長に吸収を有する化合
物が用いられる。
【0029】本発明において、光重合開始剤としては下
記のものが好ましい。
【0030】
【化2】 [R1は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、ハロゲンを表す。a及びbは、0≦a+b≦4
となる整数を表す。] 具体的には、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメ
チルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロ
ピルチオキサントン等を挙げることができる。
【0031】
【化3】 [R2、R3、R4は、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基を表す。Arは、置換または無置換
のフェニレン基、ナフチレン基または複素環式芳香族基
を表す。] 具体的には、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−
ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を挙げることがで
きる。
【0032】
【化4】 [Arは、置換または無置換のフェニレン基、ナフチレ
ン基、または複素環式芳香族基を表す。R5は、水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、
アルキルチオ基、ヒドロキシ基、ハロゲン、−COOR
6、−O−(CH 2f−COOR6、−O−(CH2CH
(R7)O)g−R6、−R8−COOR6、−R8−CON
HR6、−NHCOR9(R6は、水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基を表
す。R7は、水素原子またはメチル基、R8は、アルキレ
ン基、R9は、アルキル基、置換アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、置換アリール基を表す。f、gは、
1〜10の整数を表す。)を表す。cは、0〜2の整数
を表す。Xは、ハロゲンを表す。d、eは、0〜3の整
数を表すがd+e≦5の範囲内である。] 具体的には、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−
(p−メトキシスチリル)−s−トリアジン、2,4−
ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メチルスチリ
ル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチ
ル)−6−(o,p−ジメチルスチリル)−s−トリア
ジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(o,
p−ジメトキシスチリル)−s−トリアジン等を挙げる
ことができる。
【0033】光重合開始剤としては上記の中でもトリア
ジン系化合物が好ましい。
【0034】光重合開始剤の使用量は、感光性組成物の
全固形分中に、通常0.5〜30重量%であり、より好まし
くは2〜10重量%である。
【0035】次に、ジアゾ化合物について説明する。
【0036】本発明で用いるられるジアゾ化合物として
は、例えば、芳香族ジアゾニウム化合物とカルボニル化
合物との縮合樹脂及びそれら縮合樹脂の塩が挙げられ
る。これらの縮合樹脂は、その分子内にカルボニル基、
スルホニル基等の基を導入したものが好ましい。
【0037】本発明において用いるのに好ましいジアゾ
化合物は、カルボニル基(例えば、カルボキシル基)、
スルホニル基(例えば、スルホン酸基)を有する芳香族
化合物と芳香族ジアゾニウム化合物、好ましくは、ジア
ゾジフェニルアミンとを構成単位として分子中に有する
共縮合化合物である。
【0038】前記のカルボニル基、スルホニル基を有す
る芳香族化合物は、少なくとも1つのカルボニル基を有
する芳香族環および/または少なくとも1つのスルホニ
ル基を有する芳香族環を分子中に含むものであって、こ
の場合、上記カルボニル基とスルホニル基とを同一の芳
香族環に有するものでもよい。
【0039】そして上記の芳香族環としては、好ましく
はアリール基、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げ
ることができる。
【0040】また、前記のカルボニル基、スルホニル基
は芳香族環に直接結合してもよく、何らかの結合基(以
下、単にジョイントという。)を介して結合していても
よい。
【0041】上記の場合において、1つの芳香族環に結
合するカルボニル基、スルホニル基の数としては1また
は2が好ましい。さらにジョイントとしては、例えば、
炭素数1〜4のアルキレン基を挙げることができる。
【0042】前述のカルボニル基を有する芳香族化合物
の具体例としては、安息香酸、(o,m,p)−クロロ
安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、ジフェニル酢酸、
フェノキシ酢酸、p−メトキシフェニル酢酸、p−メト
キシ安息香酸、2,4−ジメトキシ安息香酸、2,4−
ジメチル安息香酸、p−フェノキシ安息香酸、4−アニ
リノ安息香酸、4−(m−メトキシアニリノ)安息香
酸、4−(p−メトキシベンゾイル)安息香酸、4−
(p−メチルアニリノ)安息香酸、4−フェニルスルホ
ニル安息香酸、サリチル酸、4−メチルサリチル酸、6
−メチルサリチル酸、4−エチルサリチル酸、6−プロ
ピルサリチル酸、6−ラウリルサリチル酸、6−ステア
リルサリチル酸、4,6−ジメチルサリチル酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒドロキシ安息香
酸、6−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジ
メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキ
シ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香
酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロ
キシ−4−メチル安息香酸、4−クロロ−2,6−ジヒ
ドロキシ安息香酸、4−メトキシ−2,6−ジオキシ安
息香酸、没食子酸、フロログルシンカルボン酸、2,
4,5−トリヒドロキシ安息香酸、m−ガロイル没食子
酸、タンニン酸、m−ベンゾイル没食子酸、m−(p−
トルイル)没食子酸、プロトカテクオイル−没食子酸、
4,6−ジヒドロキシフタル酸、(2,4−ジヒドロキ
シフェニル)酢酸、(2,4−ジヒドロキシフェニル)
酢酸、(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)酢酸、
p−ヒドロキシメチル安息香酸、p−ヒドロキシエチル
安息香酸、4−(p−ヒドロキシフェニル)メチル安息
香酸、4−(o−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、4
−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)安息香酸、4−
(p−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−(p−ヒ
ドロキシアニリノ)安息香酸、ビス(3−カルボキシ−
4−ヒドロキシフェニル)アミン、4−(p−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)安息香酸、4−(p−ヒドロキ
シフェニルチオ)安息香酸等が挙げられ、このうち特に
好ましいものは、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、p−メトキシ安息香酸、メタクロロ安息香酸であ
る。
【0043】また、スルホニル基を有する芳香族化合物
の具体例としては、ベンゼンスルホン酸、(o,m,
p)−クロロベンゼンスルホン酸、p−メトキシベンゼ
ンスルホン酸、2,4−ジメトキシベンゼンスルホン
酸、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、p−フェノ
キシベンゼンスルホン酸、4−アニリノベンゼンスルホ
ン酸、4−(m−メトキシアニリノ)ベンゼンスルホン
酸、4−(p−メトキシベンゾイル)ベンゼンスルホン
酸、4−(p−メチルアニリノ)ベンゼンスルホン酸、
4−フェニルスルホニルベンゼンスルホン酸、p−ヒド
ロキシベンゼンスルホン酸、2−メチル−4−ヒドロキ
シベンゼンスルホン酸、6−メチル−4−ヒドロキシベ
ンゼンスルホン酸、2,6−ジメチル−4−ヒドロキシ
ベンゼンスルホン酸、2,4−ジヒドロキシベンゼンス
ルホン酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチルベンゼン
スルホン酸、2,6−ジヒドロキシベンゼンスルホン
酸、2,6−ジヒドロキシ−4−メチルベンゼンスルホ
ン酸、4−クロロ−2,6−ジヒドロキシベンゼンスル
ホン酸、4−メトキシ−2,6−ジオキシベンゼンスル
ホン酸、2,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン
酸、p−ヒドロキシメチルベンゼンスルホン酸、p−ヒ
ドロキシエチルベンゼンスルホン酸、4−(p−ヒドロ
キシフェニル)メチルベンゼンスルホン酸、4−(o−
ヒドロキシベンゾイル)ベンゼンスルホン酸、4−
(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)ベンゼンスルホン
酸、4−(p−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンスルホ
ン酸、4−(p−ヒドロキシアニリノ)ベンゼンスルホ
ン酸、ビス(3−カルボキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)アミン、4−(p−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)ベンゼンスルホン酸、4−(p−ヒドロキシフェニ
ルチオ)ベンゼンスルホン酸等が挙げられ、このうち特
に好ましいものは、ベンゼンスルホン酸、p−ヒドロキ
シベンゼンスルホン酸、p−メトキシベンゼンスルホン
酸、メタクロロベンゼンスルホン酸である。
【0044】前述のジアゾ化合物の構成単位をなす芳香
族ジアゾニウム化合物は、塩として用いられ、例えば、
特公昭49-48001号公報に挙げられているようなジアゾニ
ウム塩を用いることができるが、特に、ジフェニルアミ
ン−4−ジアゾニウム塩類が好ましい。
【0045】ジフェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類
は、4−アミノ−ジフェニルアミン類から誘導される
が、このような4−アミノ−ジフェニルアミン類として
は、4−アミノ−ジフェニルアミン、4−アミノ−3−
メトキシ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2′−メトキシ−
ジフェニルアミン、4−アミノ−4′−メトキシ−ジフ
ェニルアミン、4−アミノ−3−メチルジフェニルアミ
ン、4−アミノ−3−エトキシ−ジフェニルアミン、4
−アミノ−3−β−ヒドロキシ−エトキシジフェニルア
ミン、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−スルホン
酸、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−カルボン酸、
4−アミノ−ジフェニルアミン−2′−カルボン酸等が
挙げられ、特に好ましくは、4−アミノ−4′−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4−アミノ−ジフェニルアミン
である。
【0046】上記ジアゾ化合物は、公知の方法、例え
ば、フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジ
ニアリング(Photo.Sci.Eng.)第17巻、第33頁(197
3)、米国特許第2,063,631号明細書、同第2,679,498号
明細書に記載の方法に従い、硫酸やリン酸あるいは塩酸
中でジアゾニウム塩、カルボキシル基および/またはヒ
ドロキシル基を有する芳香族化合物およびアルデヒド
類、例えば、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒドあるいはケトン類、例えば、アセ
トン、アセトフェノンとを重縮合させることによって得
られる。
【0047】また、これら分子中にカルボニル基、スル
ホニル基を有する芳香族化合物、芳香族ジアゾ化合物お
よびアルデヒド類またはケトン類は相互に組合せ自由で
あり、さらに各々2種以上を混ぜて共縮合することも可
能であるが、好ましくは、ジアゾジフェニルアミンと分
子内にカルボニル基、スルホニル基を有する芳香族化合
物との共縮合樹脂であり、よリ好ましくは、ジアゾジフ
ェニルアミンと安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニ
ル酢酸との共縮合物、さらに好ましくは、ジアゾジフェ
ニルアミンとp−ヒドロキシ安息香酸との共縮合物であ
る。
【0048】カルボニル基およびスルホニル基のうちの
少なくとも一方を有する芳香族化合物と芳香族ジアゾ化
合物の仕込みモル比は、通常1:0.1〜0.1:1、好まし
くは1:0.5〜0.2:1、より好ましくは1:1〜0.2:
1である。また、この場合、カルボニル基、スルホニル
基のうちの少なくとも一方を有する芳香族化合物および
芳香族ジアゾ化合物の合計とアルデヒド類またはケトン
類とをモル比で通常1:0.6〜1.5、好ましくは1:0.7
〜1.2で仕込み、低温で短時間、例えば、3時間程度反
応させることにより共縮合ジアゾ樹脂が得られる。
【0049】本発明において使用されるジアゾ化合物の
カウンター・アニオンは、該ジアゾ化合物と安定に塩を
形成し、かつ該樹脂を有機溶媒に可溶となすアニオンを
含む。これらは、デカン酸および安息香酸等の有機カル
ボン酸、フェニルリン酸等の有機リン酸およびスルホン
酸を含み、典型的な例としては、メタンスルホン酸、ク
ロロエタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン
酸、およびアントラキノンスルホン酸、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、ヒド
ロキシスルホン酸、4−アセチルベンゼンスルホン酸、
ジメチル−5−スルホイソフタレート等の脂肪族並びに
芳香族スルホン酸、2,2′,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、1,2,3−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2′,4−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン等の水酸基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロリン
酸、テトラフルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス酸、C
lO4、IO4等の過ハロゲン酸等が挙げられるが、これ
らに限られるものではない。これらの中で、特に好まし
いものは、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ
酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸である。
【0050】カウンター・アニオンとして好ましいもの
は、無機塩または炭素数6以下のアルキルキ基置換のベ
ンゼンスルホン酸塩である。
【0051】上記ジアゾ化合物は、各単量体のモル比お
よび縮合条件を種々変えることにより、その分子量は任
意の値として得ることができるが、本発明の目的とする
使途に有効に供するためには分子量約400〜10,000の範
囲から選択されることが一般的であるが、好ましくは約
800〜5,000である。
【0052】上記ジアゾ化合物は感光性組成物中に1〜
25重量%含有させるのが好ましい。
【0053】本発明で用いるられる可塑剤としては、例
えば、フタル酸エステル(例えば、ジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、
ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレー
ト、エチルフタリルエチルグリコレート)、トリメリッ
ト酸エステル(例えば、トリ−2−エチルヘキシルトリ
メリテート)、脂肪酸(二塩基性)エステル(例えば、
ジメチルアジぺート、ジイソブチルアジぺート、ジブチ
ルアジぺート、ジ−2−エチルヘキシルアジぺート、ジ
イソデシルアジぺート、ジブチルジグリコールアジぺー
ト、ジブチルジグリコールアジぺート、ジ−2−エチル
ヘキシルアゼレート、ジメチルセバケート、ジブチルセ
バケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、メチル
−アセチルリシノケート)、正リン酸エステル(例え
ば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシ
ルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ト
リオレイルホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフ
ェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェート)が挙げられる。
【0054】本発明の感光性組成物には、さらに色素を
含有させることができる。該色素は、露光による可視画
像(露光可視画像)と現像後の可視画像を得ることを目
的として使用される。
【0055】該色素としては、フリーラジカルまたは酸
と反応して色調を変化するものが好ましく使用できる。
ここに「色調が変化する」とは、無色から有色の色調へ
の変化、有色から無色あるいは異なる有色の色調へのい
ずれをも包含する。好ましい色素は酸と塩を形成して色
調を変化するものである。
【0056】有色から無色へあるいは異なる有色の色調
へ変化する色素の例としては、例えば、ビクトリアピュ
アブルーBOH〔保土ヶ谷化学社製〕、オイルブルー♯
603〔オリエント化学工業社製〕、パテントピュアブル
ー〔住友三国化学社製〕、クリスタルバイオレット、ブ
リリアントグリーン、エチルバイオレット、メチルバイ
オレット、メチルグリーン、エリスロシンB、ベイシッ
クフクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−
クレゾールパープル、ローダミンB、オーラミン、4−
p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、シア
ノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代
表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、
オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、
アゾメチン系またはアントラキノン系の色素が挙げられ
る。
【0057】一方、無色から有色に変化する色素の例と
しては、例えば、ロイコ色素及び、例えば、トリフェニ
ルアミン、ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、
1,2,3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメ
チルアミノジフェニルアミン、1,2−ジアニリノエチ
レン、p,p′,p″−トリス−ジメチルアミノトリフ
ェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−
メチルトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチル
アミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,
p′,p″−トリアミノトリフェニルメタンに代表され
る第1級または第2級アリールアミン系色素が挙げられ
る。
【0058】これらの色素のうち、トリフェニルメタン
系、ジフェニルメタン系色素が好ましく、さらに好まし
くはトリフェニルメタン系色素であり、特に、ビクトリ
アピュアブルーBOHが好ましい。
【0059】上記色素は、感光性組成物の全固形分中に
通常0.5〜10重量%含有され、好ましくは約1〜5重量
%含有させる。
【0060】本発明の感光性組成物には、更に種々の添
加物を加えることができる。
【0061】例えば、塗布性を改良するためのアルキル
エーテル類(例えば、エチルセルロース、メチルセルロ
ース)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオン系界面活性
剤〔例えば、プルロニックL−64(旭電化(株)
製)〕、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑
剤(例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸又はメタクリル酸のオリゴマーおよびポリマー)、画
像部の感脂性を向上させるための感脂化剤(例えば、特
開昭55-527号公報記載のスチレン−無水マレイン酸共重
合体のアルコールによるハーフエステル化物等)、安定
剤〔例えば、リン酸、亜リン酸、有機酸(クエン酸、シ
ュウ酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、
4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−5−ス
ルホン酸、酒石酸等)〕、現像促進剤(例えば高級アル
コール、酸無水化物等)等が挙げられる。これらの添加
剤の添加量はその使用対象目的によって異なるが、一般
に感光層の全固形分に対して、0.01〜30重量%である。
【0062】本発明の感光性平版印刷版は、本発明の感
光性組成物を適当な溶媒(例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、アセ
トン、メチルエチルケトン、メタノール、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、乳酸メチル、4−ヒ
ドロキシ−2−ブタノン、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、水又は
これらの混合物等)中に溶解させて感光性組成物の塗布
液を調製し、これを支持体上に塗布、乾燥し、感光層を
形成することにより得ることができる。
【0063】溶剤としては、乳酸メチル等の乳酸エステ
ルを用いることが好ましい。乳酸メチル等の乳酸エステ
ルは、環境適性が優れ、安全性に問題がない、沸点が適
当であって乾燥し易いこと等の理由によって好ましい。
【0064】塗布液における感光性組成物の濃度は1〜
50重量%の範囲とすることが望ましい。
【0065】塗布には、従来公知の方法、例えば、回転
塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ
塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等を
用いることができる。
【0066】この場合、塗布量は、乾燥重量で、おおむ
ね、0.2〜10g/m2程度とすればよい。
【0067】支持体としては、紙、プラスチック(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンな
ど)ラミネート紙、アルミニウム(アルミニウム合金も
含む)、亜鉛、銅などのような金属の板、二酢酸セルロ
ース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリカーボネートポリビニルアセタールなどのよ
うなプラスチックのフィルム、上記の如き金属がラミネ
ートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィル
ム、アルミニウムもしくはクロームメッキが施された鋼
板などが挙げられ、これらのうち特に、アルミニウム及
びアルミニウム被覆された複合支持体が好ましい。
【0068】また、アルミニウム材の表面は、保水性を
高め、感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理
されていることが望ましい。
【0069】粗面化方法としては、一般に公知のブラシ
研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチ
ング、液体ホーニング、サンドブラスト等の方法および
これらの組合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、
電解エッチング、化学的エッチングおよび液体ホーニン
グが挙げられ、これらのうちで、特に電解エッチングの
使用を含む粗面化方法が好ましい。また、電解エッチン
グの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリまた
はそれらの塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性
溶液が用いられ、これらのうちで特に塩酸、硝酸または
それらの塩を含む電解液が好ましい。さらに、粗面化処
理の施されたアルミニウム板は、必要に応じて酸または
アルカリの水溶液にてデスマット処理される。こうして
得られたアルミニウム板は、陽極酸化処理されることが
望ましく、特に好ましくは、硫酸またはリン酸を含む浴
で処理する方法が挙げられる。また、さらに必要に応じ
て、ケイ酸アルカリや熱水による処理、その他水溶性高
分子化合物や弗化ジルコニウム酸カリウム水溶液への浸
漬などによる表面処理を行うことができる。性、特にU
Vインキ洗い油に対する耐性を改良することができる。
【0070】本発明のフィルム形成可能な高分子化合
物、光重合開始剤、光重合モノマーを有する感光性組成
物、フィルム形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物を
有する感光性組成物及び本発明の感光性平版印刷版にお
いて、ベタ4段を形成するのに必要な露光量で露光した
ときの露光部の現像液中における感光性組成物の膨潤度
が25〜200%であるが、好ましくは、30〜150%であり、
より好ましくは35〜100%である。
【0071】ベタ4段を形成するのに必要な露光量は、
感光性組成物を平滑な支持体、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)支持体(例えば、膜厚100μm)
上に塗布乾燥し、感光層を形成した試料を光学濃度差0.
15のステップタブレット(コニカ社製)を介して、露光
し、露光5分後、適当な現像液でバットを用いて、32℃
で15秒間現像後、水洗乾燥し、ベタ4段を形成するのに
必要な露光量を算出することにより求める。
【0072】ベタ4段を形成するのに必要な露光量で露
光したときの露光部の現像液中における感光性組成物の
膨潤度は、溶剤に溶解した感光性組成物塗布液をポリエ
チレンテレフタレート(PET)ベース(例えば、膜厚
100μm)上にワイヤーバーを用いて塗布乾燥し、感光層
を形成した試料を上記ベタ4段形成に必要な露光量で露
光し、感光層の膜厚(A)を測定する。また、前記露光
した試料を適当な現像液、例えば、上記組成の現像液で
現像液に5分間浸漬した後、現像液を除去し、現像液浸
漬で膨潤した感光層の膜厚(B)を同様にして測定し、
下記式により求められる。
【0073】
【数1】 本発明の感光性組成物においては、ベタ4段を形成する
のに必要な露光量で露光したときの露光部の現像液中に
おける感光性組成物の膨潤度は、基準の現像液として、
例えば、下記の現像液を用いればよい。 〈現像液〉 フェニルグリコール 180.0g ジエタノールアミン 85.5g ジブチルナフタレンスルホネート 93.0g 純水 3835ミリリットル 本発明のフィルム形成可能な高分子化合物、光重合開始
剤、光重合モノマーを有する感光性組成物及びフィルム
形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物を有する感光性
組成物において、ベタ4段を形成するのに必要な露光量
で露光したときの露光部の現像液中における感光性組成
物の膨潤度が25〜200%であるが、好ましくは、30〜150
%であり、より好ましくは35〜100%である。
【0074】本発明の感光性平版印刷版は、常法により
処理することができる。
【0075】すなわち、線画像、網点画像等を有する透
明原画を通して感光し、次いで、水性現像液で現像する
ことにより、原画に対してネガのレリーフ像が得られ
る。露光に好適な活性光の光源としては、カーボンアー
ク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラン
プ、ストロボ等が挙げられる。
【0076】本発明の感光性平版印刷版の現像は、通常
の方法で行うことができる。
【0077】具体的には、画像露光された感光性平版印
刷版を現像液中に浸漬する方法、感光性平版印刷版の感
光層に対して多数のノズルから現像液を噴出する方法、
現像液が湿潤されたスポンジで感光性平版印刷版の感光
層を拭う方法、感光性平版印刷版の感光層の表面に現像
液をローラー塗布する方法等、種々の方法を用いること
ができる。また、このようにして感光性平版印刷版の感
光層に現像液を与えた後、感光層の表面をブラシなどで
軽く擦ることもできる。
【0078】本発明の感光性組成物より得られる感光性
平版印刷版を現像処理する現像液は、これを現像し得る
ものであれば、任意である。
【0079】好ましくは、特定の有機溶媒と、アルカリ
剤と、水とを必須成分として含有する現像液を用いるこ
とができる。ここに特定の有機溶媒とは、現像液中に含
有させたとき、感光層の非露光部(非画像部)を溶解な
いしは膨潤することができるものをいう。このような有
機溶媒としては、上記のような特性を有するものであり
さえすればよく、以下のもののみに限定されるものでは
ないが、これらを例示するならば、例えば、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベン
ジル、エチレングリコールモノブチルアセテート、レブ
リン酸ブチルのようなカルボン酸エステル;エチルブチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
のようなケトン類;エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレン
グリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコー
ル、メチルフェニルカルビノール、n−アミルアルコー
ル、メチルアミルアルコールのようなアルコール類;キ
シレンのようなアルキル置換芳香族炭化水素;メチレン
ジクロライド、エチレンジクロライド、モノクロロベン
ゼンのようなハロゲン化炭化水素;などがある。
【0080】これら有機溶媒は1種用いても2種以上を
併用してもよい。これら有機溶媒の中では、エチレング
リコールモノフェニルエーテルとベンジルアルコールが
特に有効である。また、これら有機溶媒の現像液中にお
ける含有量は、好ましくは、おおむね1〜20重量%であ
り、特に2〜10重量%のときより好ましい結果をえる。
【0081】他方、現像液中に含有される好ましいアル
カリ剤としては、(A)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチ
ウム、第二または第三リン酸ナトリウムまたはアンモニ
ウム塩、メタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは
アンモニウム等の無機アルカリ剤、(B)モノ,ジまた
はトリメチルアミン、モノ,ジまたはトリエチルアミ
ン、モノまたはジイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノ,ジまたはトリエタノールアミン、モノ,ジま
たはトリイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エ
チレンジアミン等の有機アミン化合物等が挙げられる。
【0082】これらアルカリ剤の現像液中における含有
量は通常0.05〜4重量%であることが好ましく、より好
ましくは0.5〜2重量%である。
【0083】また、現像液中には、保存安定性、耐刷性
等をより以上に高めるためには、水溶性亜硫酸塩を含有
させることが好ましい。このような水溶性亜硫酸塩とし
ては、亜硫酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩が好
ましく、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、
亜硫酸リチウム、亜硫酸マグネシウム等がある。
【0084】これらの亜硫酸塩の現像液組成物における
含有量は、通常、好ましくは、0.05〜4重量%であり、
より好ましくは0.1〜1重量%である。
【0085】かかる現像液用い、現像露光後の感光性平
版印刷版と接触させたり、あるいは、現像液により擦っ
たりすれば、常温〜40℃にて、10〜60秒後には、感光層
の露光部に悪影響を及ぼすことなく、感光層の非露光部
が完全に除去される。
【0086】現像条件については、現像方法に応じて適
宜選ぶことができる。一例を示すと、例えば、浸漬によ
る現像方法では、約10〜40℃の現像液に約10〜80秒間浸
漬させる方法を用いることができる。
【0087】本発明の現像方法においては、感光性組成
物の現像液中における膨潤度が25〜200%となる現像液
を用いて現像される。
【0088】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。 実施例 《支持体の作製》0.3mm厚のアルミニウム板(材質105
0、調質H16)の表面を3%水酸化ナトリウム浴中で脱脂
し、1%塩酸浴中で、25℃、電流密度80A/dm2の条件
下で400c/dm2の電気量で電解エッチングし、水洗した
後、30%硫酸浴中で3g/dm2の陽極酸化皮膜を設け、8
5℃、20秒間、2%ケイ酸ナトリウム水溶液で親水化処
理し、アルミニウム支持体を得た。 《感光性平版印刷版試料1〜8の作製》得られた支持体
に、下記に示す組成を有する感光性組成物1〜8をワイ
ヤーバーを用いて塗布し、80℃で2分間乾燥し、感光性
平版印刷版試料1〜8を得た。このとき、感光性組成物
1〜8の塗布量は、乾燥重量として1.6g/m2となるよ
うにした。
【0089】 〈感光性組成物1〉(本発明) 高分子化合物A 8.0g DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.3g ジアゾ樹脂A〔ジアゾジフェニルアミン/p−ヒドロキシ安息香酸共縮合物( モル比:75/25)メシチレンスルホン酸塩(重量平均分子量3,400)〕1.5g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g メチルセルソルブ 200ミリリットル
【0090】 〈感光性組成物2〉(本発明) 高分子化合物B 8.0g DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.3g ジアゾ樹脂A 1.5g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0091】 〈感光性組成物3〉(本発明) 高分子化合物C 8.0g DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.3g ジアゾ樹脂A 1.5g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0092】 〈感光性組成物4〉(本発明) 高分子化合物D 8.0g DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.1g ジアゾ樹脂B〔ジアゾジフェニルアミン/p−ヒドロキシ安息香酸共縮合物( モル比:75/25)6フッ化リン酸塩(重量平均分子量3,400)〕 1.0g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0093】 〈感光性組成物5〉(本発明) 高分子化合物A 8.0g U306H(ウレタン6官能モノマー、共栄油脂社製) 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.3g ジアゾ樹脂A 1.5g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0094】 〈感光性組成物6〉(本発明) 高分子化合物C 10.0g ジアゾ樹脂A 1.5g ジブチルグリコールアジペート 1.0g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0095】 〈感光性組成物7〉(比較) 高分子化合物E 10.0g ドデカプロピレングリコールジアクリレート 6.5g テトラエチレングリコールジアクリレート 1.5g p−トルエンスルホンアミド 0.5g 4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.05g ベンゾフェノン 1g 2,6−ビス(トリクロロメチル)−4−フェニルトリアジン 0.5g マラカイトグリーン 0.01g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0096】 〈感光性組成物8〉(比較) 高分子化合物F 8.0g ペンタエリスリトールトリアクリレート 2.0g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s− トリアジン 0.3g ジアゾ樹脂A 1.5g ポリアクリル酸(ジュリマーAC10L、日本純薬製) 0.05g フッ素系界面活性剤(FC430、住友3M社製) 0.01g 色素(ビクトリアピュアブルーBOH、保土ヶ谷化学社製) 0.02g 乳酸メチル 180ミリリットル 2−エトキシプロパノール 20ミリリットル
【0097】上記感光性組成物塗布液1〜8において用
いた高分子化合物A〜Fは下記により合成されたもので
ある。
【0098】〈高分子化合物Aの合成〉(合成例1) 温度計、還流冷却管、撹拌装置、窒素導入管を備えた50
0ミリリットルの4つ首フラスコ中に、アセトン50ミリ
リットル、メタノール50ミリリットルの混合溶媒を入
れ、高分子化合物を構成するモノマーとして、2−ヒド
ロキシエチルメタクリルアミド(HEMA)26.02g
(0.40モル)、メタクリル酸(MAA)1.29g(0.03モ
ル)、アクリロニトリル(AN)6.63g(0.25モル)及
びエチルメタクリレート(EMA)18.24g(0.32モ
ル)を溶解した。更に、重合反応開始剤としてアゾイソ
ブチロニトリル0.62g(0.0075モル)を溶解し、窒素気
流下で撹拌しながら還流した。最後に、反応停止剤とし
て、ハイドロキノン0.050gを投入し反応を終了させ
た。
【0099】反応終了後、反応液を室温まで冷却し、水
5リットル中に投じて結析させ、これをろ取、乾燥し、
高分子化合物Aを得た。
【0100】得られた高分子化合物Aの重量平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)により、プルラン標準、N,N−ジメチルホルムア
ミド溶媒で測定したところ、145,000であった。
【0101】〈高分子化合物Bの合成〉(合成例2) 高分子化合物を構成するモノマーを、4−ヒドロキシフ
ェニルメタクリルアミド(HyPMA)4.43g(0.05モ
ル)、HEMA22.7g(0.35モル)、MAA1.29g(0.
03モル)、AN6.63g(0.25モル)及びEMA18.24g
(0.32モル)に代えた他は合成例1と同様にして高分子
化合物Bを得た。
【0102】合成例1と同様にして重量平均分子量を測
定したところ、重量平均分子量は120,000であった。
【0103】〈高分子化合物Cの合成〉(合成例3) 高分子化合物を構成するモノマーを、HEMA26.02g
(0.40モル)、MAA1.29g(0.03モル)、AN6.63g
(0.25モル)、EMA15.39g(0.27モル)及びエチル
アクリレート(EA)2.50g(0.05モル)に代えた他は
合成例1と同様にして高分子化合物Cを得た。
【0104】合成例1と同様にして重量平均分子量を測
定したところ、重量平均分子量は150,000であった。
【0105】〈高分子化合物Dの合成〉(合成例4) 重合反応開始剤をアゾイソブチロニトリル1.23g(0.01
5モル)に代えた他は合成例1と同様にして高分子化合
物Dを得た。
【0106】合成例1と同様にして重量平均分子量を測
定したところ、重量平均分子量は85,000であった。
【0107】〈高分子化合物Eの合成〉(合成例5) 高分子化合物を構成するモノマーを、メチルメタクリレ
ート(MMA)27.53g(0.55モル)、MAA12.05g
(0.28モル)、2−エチルヘキシルアクリレート4.41g
(0.05モル)及びベンジルメタクリレート11.06g(0.1
2モル)に代えた他は合成例1と同様にして高分子化合
物Eを得た。
【0108】合成例1と同様にして重量平均分子量を測
定したところ、重量平均分子量は80,000であった。
【0109】〈高分子化合物Fの合成〉(合成例6) 高分子化合物を構成するモノマーを、HyPMA8.86g
(0.10モル)、MAA3.01g(0.07モル)、AN6.63g
(0.25モル)及びEA29.03g(0.58モル)に代えた他
は合成例1と同様にして高分子化合物Fを得た。
【0110】合成例1と同様にして重量平均分子量を測
定したところ、重量平均分子量は78,000であった。
【0111】感光性平版印刷版試料1〜8の作製に用い
た感光性組成物1〜8の現像液中膨潤度を下記により求
めた。また、得られた感光性平版印刷版試料1〜8につ
いて、下記により解像度、現像性、ガム除去性を評価し
た。得られた結果を表1、表2に示す。
【0112】《現像液中膨潤度の測定》感光性組成物1
〜8をポリエチレンテレフタレート(PET)ベース
(膜厚100μm)上にワイヤーバーを用いて塗布し、80℃
で2分間乾燥し感光層を形成し、光学濃度差0.15のステ
ップタブレット(コニカ社製)を介して、露光し、露光
5分後、下記現像液で32℃で15秒間現像後、水洗乾燥し
ベタ4段を形成するのに必要な露光量を算出した。次い
で、上記ベタ4段形成に必要な露光量で露光した。5分
後、感光層の膜厚(A)をWYCO社のRSTplus
を用いて測定した。また、前記露光した試料を下記現像
液に5分間浸漬した後、現像液を除去し、現像液浸漬で
膨潤した感光層の膜厚(B)を同様にして測定し、下記
式により現像液中膨潤度を求めた。
【0113】
【数2】
【0114】〈現像液〉 フェニルグリコール 180.0g ジエタノールアミン 85.5g ジブチルナフタレンスルホネート 93.0g 純水 3835ミリリットル
【0115】《解像度の評価》感光性平版印刷版試料1
〜8にFOGRAチャート(PMS−1、日本プリンテ
ィング社製)を密着し、2kWメタルハライドランプを光
源として8mW/cm2で30秒間露光し、上記現像液を用い
て、32℃で15秒間、バットで現像し、水洗、乾燥した。
【0116】FOGRAチャート上の現像にて除去でき
た最小のラインを求め解像度を評価した。
【0117】《現像性の評価》感光性平版印刷版試料1
〜8を、上記現像液を水で希釈した現像液(×1.5、×
2、×3)で32℃で15秒間バットで現像し、水洗、乾燥
し、残膜の有無を目視で下記の評価基準により評価し
た。 〇:残膜なし △:残膜あり ×:全く現像できず
【0118】《ガム除去性の評価》感光性平版印刷版試
料1〜8にフィルム原稿を密着し、2kWメタルハライド
ランプを光源として8mW/cm2で30秒間露光し、自動現
像機(コニカ社製、PSZ910)に上記現像液及びガム
液(コニカ社製、SGW3)を入れ、30℃、12秒、ドラ
イヤーOFFの条件で現像し、10℃、湿度80%のハイド
ロサーモに24時間放置した。
【0119】得られた試料で印刷を行い、印刷物に正常
にインキが着肉するまでの印刷枚数を求め、ガム除去性
を評価した
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】
【発明の効果】本発明の感光性組成物、感光性平版印刷
版は、現像性が優れているとともに高解像度が得られ、
かつ、ガム除去性が優れている。また、感光性平版印刷
版の現像方法によれば、現像性が優れているとともに高
解像度が得られ、かつ、ガム除去性が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/033 G03F 7/033 7/30 7/30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム形成可能な高分子化合物、光重
    合開始剤、光重合モノマーを有する感光性組成物であっ
    て、ベタ4段を形成するのに必要な露光量で露光したと
    きの露光部の現像液中における感光性組成物の膨潤度が
    25〜200%であることを特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】 感光性組成物がさらにジアゾ化合物を含
    むことを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】 フィルム形成可能な高分子化合物、ジア
    ゾ化合物を有する感光性組成物であって、ベタ4段を形
    成するのに必要な露光量で露光したときの露光部の現像
    液中における感光性組成物の膨潤度が25〜200%である
    ことを特徴とする感光性組成物。
  4. 【請求項4】 感光性組成物がさらに可塑剤を含有する
    ことを特徴とする請求項3記載の感光性組成物。
  5. 【請求項5】 ジアゾ化合物が、ジアゾジフェニルアミ
    ンと芳香環に少なくとも一つの水酸基および/またはカ
    ルボキシ基を持つ化合物との共縮合物であることを特徴
    とする請求項2〜4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. 【請求項6】 芳香環に少なくとも一つの水酸基および
    /またはカルボキシ基を持つ化合物がp−ヒドロキシ安
    息香酸であることを特徴とする請求項5記載の感光性組
    成物。
  7. 【請求項7】 ジアゾ化合物のカウンター・アニオンが
    無機塩または炭素数6以下のアルキル基置換のベンゼン
    スルホン酸塩であることを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載の感光性組成物。
  8. 【請求項8】 フィルム形成可能な高分子化合物が、重
    量平均分子量85,000以上のビニル共重合体であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感光性組成
    物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の感光性
    組成物を親水性表面を有する支持体上に塗設してなるこ
    とを特徴とする感光性平版印刷版。
  10. 【請求項10】 フィルム形成可能な高分子化合物、光
    重合開始剤、光重合モノマーを有する感光性組成物ある
    いはフィルム形成可能な高分子化合物、ジアゾ化合物を
    有する感光性組成物を、ベタ4段を形成するのに必要な
    露光量で露光したときの露光部の現像液中における感光
    性組成物の膨潤度が25〜200%となる現像液で現像する
    ことを特徴とする現像方法。
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