JP3641905B2 - 感光性組成物及びこれを用いた感光性平版印刷版 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性組成物及びこれを用いた感光性平版印刷版に関する。詳しくは、エチレン性不飽和単量体と特定の結合剤とを組み合わせてなる感光性組成物及びこれを用いた感光性平版印刷版に関する。
本発明の感光性組成物は、高感度であり、且つ耐刷力、耐薬品性に優れている。
【0002】
【従来の技術】
ネガ型感光性平版印刷版は、一般に、アルミニウム板等の支持体上に感光性組成物を塗布し、陰画像を通して紫外線等の活性光線を照射し、光が照射された部分を重合或いは架橋させ現像液に不溶化させ、非照射部を現像液に溶出させ、それぞれの部分を、水を反発してインクを受容する画像部、及び水を受容してインクを反発する非画像部とすることにより得られる。
従来、この様な目的に使用される感光性組成物としては光重合性組成物がよく知られており一部で実用に共されているが、いずれの感光性組成物も平版印刷版の感光層として用いると、版の磨耗のため途中で版の交換が必要となったり、版面の汚れを拭き取る際使用する薬剤により画線部が劣化する等の問題が生ずる。
これらの問題点を改善するために、特開昭59−46643号及び特開昭63−257749号各公報にはアリル基やビニル基等の架橋性基を有するバインダーの使用が提案されている。また、特開平2−84651号公報には特殊な骨格を有するアリル基含有バインダーが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者のバインダーについては、従来の問題点を解決し且つ高感度化を達成することができ、実用的に使用されるに至ったが、なお、更なる高感度化が望まれていた。また後者のバインダーについては、高感度化は達成されたものの、耐薬品性が未だ不十分であることが判明した。
本発明の目的は、高感度であり、且つ耐刷力、耐薬品性に優れた感光性組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エチレン性不飽和単量体に特定のバインダーを組み合わせることにより、感度、耐刷力、耐薬品性の全てにおいて優れた感光性組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明の要旨は、
1.(1)エチレン性不飽和単量体、(2)アルカリ水可溶又は膨潤性酸性ビニル共重合体及び(3)光重合開始剤を含有してなる感光性組成物において、該共重合体が、少なくとも下記一般式(I)で示されるモノマー(I)と下記一般式(II)で示されるモノマー(II)と不飽和カルボン酸モノマーとの共重合反応により得られたものであることを特徴とする感光性組成物。
【0006】
【化4】
Figure 0003641905
【0007】
(式中、R1 ないしR3 は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、R4 ないしR6 は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアリール基を表わす)
【化5】
Figure 0003641905
【0008】
(式中、R7は、水素原子又はメチル基を表わし、R8は、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアリール基を表わし、Zが、
Figure 0003641905
である。)
【0009】
2.支持体上に1項に記載の感光性組成物からなる層を設けたことを特徴とする感光性平版印刷版。
にある。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(感光性組成物)
本発明の感光性組成物(以下、光重合性組成物ということがある)に第一の必須成分として含まれるエチレン性不飽和単量体(以下、「エチレン性単量体」と略記する)とは、光重合性組成物が活性光線の照射を受けた場合、第三の必須成分である光重合開始系の作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性不飽和結合を有する単量体である。なお、本発明における単量体とは、いわゆる高分子体に相対する概念であって、従って、狭義の単量体以外にも二量体、三量体、オリゴマーをも包含するものである。
【0011】
本発明で用いられるエチレン性単量体については、特に限定はされないが、好ましいタイプとしては、例えば脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸及び多価カルボン酸とのエステル化反応により得られるエステル等が挙げられる。
【0012】
前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルは限定されないが、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステル、クロネートに代えたクロトン酸エステル若しくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
【0013】
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールトリアクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル等が挙げられる。
【0014】
不飽和カルボン酸及び多価カルボン酸並びに多価ヒドロキシ化合物のエステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物ではないが代表的な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸、及びエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸、及びジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、テレフタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等がある。
【0015】
その他、本発明に用いられるエチレン性単量体の例としては、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル又はポリイソシアネート化合物とポリオール及び水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させて得られるようなウレタン(メタ)アクリレート類;多価エポキシ化合物とヒドロキシ(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸との付加反応物のようなエポキシアクリレート類;エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が有用である。
本発明の付加重合可能なエチレン性不飽和単量体は、感光性組成物の固形分中に通常5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%含有させると良い。
【0016】
本発明の光重合性組成物の第二の必須成分であるアルカリ水可溶又は膨潤性酸性ビニル共重合体は、高分子結合剤とも呼ばれるが、式(I)で示されるモノマー(I)と式(II)で示されるモノマー(II)と不飽和カルボン酸モノマーとを共重合させて得られたものである。
【0017】
【化6】
Figure 0003641905
【0018】
(式中、R1 ないしR3 は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、R4 ないしR6 は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアリール基を表わす)
【0019】
【化7】
Figure 0003641905
【0020】
(式中、R7 は、水素原子又はメチル基を表わし、R8 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアリール基を表わし、Zは、少なくとも三ケの非金属原子を主鎖中に有する二価の連結基を表わす)
【0021】
式(I)において、R4 ないしR6 がアルキル基の場合、炭素数1〜6のものが好ましく、具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−アミル基、t−アミル基、ヘキシル基等が挙げられる。
【0022】
また、これらがアルコキシ基の場合、炭素数1〜6のものが好ましく、具体例としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。またこれらがハロゲン原子の場合、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられるが、この中、塩素又は臭素が好ましい。また、これらがアリール基の場合、好ましいものはフェニル基である。
【0023】
一般式(I)で示されるモノマーの具体例としては、次の示すような化合物が挙げられる。
【0024】
【化8】
Figure 0003641905
【0025】
また、式(II)において、R8 がアルキル基の場合、炭素数1〜6のものが好ましく、具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−アミル基、t−アミル基、ヘキシル基等が挙げられる。
【0026】
また、これがアルコキシ基の場合、炭素数1〜6のものが好ましく、具体例としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。また、これがハロゲン原子の場合、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられるが、この中、塩素又は臭素が好ましい。また、これがアリール基の場合、好ましいものはフェニル基である。
また、Zの具体例としては、例えば
【0027】
【化9】
Figure 0003641905
【0028】
等が挙げられる。
また、一般式(II)で示されるモノマーの具体例としては、次に示すような化合物が挙げられる。
【0029】
【化10】
Figure 0003641905
【0030】
一般式(I)及び(II)で示されるモノマーと共重合される不飽和カルボン酸モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等が挙げられる。
また、本発明においては、光重合性組成物の特性を修飾するためにその性能を損わない程度、他の共重合可能な単量体を共重合させることも可能である。かかる共重合可能な単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、等のアクリル酸エステル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル等のメタクリル酸エステル、塩化ビニル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル等のビニル化合物を挙げることができる。
以上示した共重合成分の量比は、全モノマー成分に対して一般式(I)で示される化合物が5〜60モル%、好ましくは20〜50モル%、一般式(II)で示される化合物が5〜50モル%、好ましくは20〜40モル%、不飽和カルボン酸モノマーが2〜30モル%、好ましくは5〜15モル%、その他の成分が0〜30モル%、好ましくは0〜15モル%である。
【0031】
なお、共重合体については、所定量の式(I)のモノマー、式(II)のモノマー及び不飽和カルボン酸モノマー並びに必要に応じて共重合可能な単量体をエタノール等の反応溶媒中に溶解し、AIBNのような重合開始剤を加えて、通常60〜100℃で、1〜6時間反応させるところの常法により製造される。反応終了後、反応混合物にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−AC)等を加えて希釈し、最後にエタノールを除いて共重合体のPGM−AC溶液を得る。
本発明の酸性ビニル共重合体の重量平均分子量は、10,000〜1,000,000、好ましくは30,000〜700,000である。
本発明における酸性ビニル共重合体は、感光性組成物の固形分中に、通常30〜95重量%、より好ましくは40〜80重量%含有させると良い。
【0032】
光重合開始剤としては、前記エチレン性単量体の重合を開始させ得るものは全て使用でき、例えばベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾフェノン、アントラキノン系化合物、ミヒラーズケトン、トリハロメチル−s−トリアジン系化合物、オキサジアゾール系化合物、ビイミダゾール系化合物、チタノセン系化合物、チオキサントン系化合物、芳香族第三アミン類等をいずれも好適に用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で用いることも可能であるが、二種以上を併用することもできる。これら光重合開始剤の具体例と好ましい併用例については、「UV/EB硬化ハンドブック−原料編−」加藤清視編(高分子刊行会)の67〜73頁、「UV/EB硬化技術の応用と市場」田畑米穂監修、ラドテック研究会編集(シーエムシー)の64〜82頁、特公平6−42074、特開昭62−61044、特開昭60−35725、特開平2−287547各号公報に記載されている物が挙げられる。また特開平4−362643、特開平4−362644各号公報に記載されている活性光線の照射により酸を発生し得る化合物も光重合開始剤として用いることができる。
また、本発明に用いることのできる光重合開始剤は、上記具体例に限定されるものではない。
本発明における光重合開始剤は、感光性組成物の固形分中に、通常0.2〜30重量%、より好ましくは0.5〜10重量%含有させると良い。
【0033】
本発明においては、感光層の支持体に対する接着性を付与する目的でジアゾ樹脂を添加することができる。
本発明において使用できるジアゾ樹脂は、任意であるが、中でも下記一般式(III)又は(IV)で表わされる構造を有する感光性化合物を用いるのが好ましく(IV)で表わされる化合物が特に好ましい。
【0034】
【化11】
Figure 0003641905
【0035】
(式中、R5 は、水素原子、アルキル基、またはフェニル基を表わし、R6 、R7 及びR8 は、それぞれ、水素原子、アルコキシ基、又はアルキル基を表わし、Xは対アニオンを表わし、Yは、−O−、−S−又は−NH−を表わす)
【0036】
【化12】
Figure 0003641905
【0037】
(式中、R9 ,R10はそれぞれ、水素原子、アルキル基、又はフェニル基を表わし、R11、R12,R13は、それぞれ水素原子、アルコキシ基、又はアルキル基を表わし、Xは対アニオンを表わし、Yは−O−、−S−又は−NH−を表わし、Aは芳香族性基を表わす)
【0038】
上記一般式(IV)において、Aで表わされる芳香族性基を与えるために用いることができる芳香族化合物の具体例としては、m−クロロ安息香酸、ジフェニル酢酸、フェノキシ酢酸、p−メトキシフェニル酢酸、p−メトキシ安息香酸、2,4−ジメトキシ安息香酸、2,4−ジメチル安息香酸、p−フェノキシ安息香酸、4−アニリノ安息香酸、4−(m−メトキシアニリノ)安息香酸、4−(p−メチルベンゾイル)安息香酸、4−(p−メチルアニリノ)安息香酸、フェノール、(o,m,p)−クレゾール、キシレノール、レゾルシン、2−メチルレゾルシン、(o,m,p)−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、カテコール、フロログルシン、p−ヒドロキシエチルフェノール、ナフトール、ピロガロール、ヒドロキノン、p−ヒドロキシベンジルアルコール、4−クロロレゾルシン、ビフェニル−4,4′−ジオール、1,2,4−ベンゼントリオール、ビスフェノールA、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、p−ヒドロキシアセトフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルアミン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、クミルフェノール、(o,m,p)−クロロフェノール、(o,m,p)−ブロモフェノール、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、6−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−クロロ−2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−メトキシ−2,6−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、フロログルシンカルボン酸、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、桂皮酸、桂皮酸エチル、p−ヒドロキシ桂皮酸、スチレン、(o,p)−ヒドロキシスチレン、スチルベン、4−ヒドロキシスチルベン、4−カルボキシスチルベン、4,4′−ジカルボキシスチルベン、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン、ジフェニルチオエーテル、4−メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシジフェニルアミン、4−メトキシジフェニルチオエーテル等を挙げることができる。
【0039】
このうち特に好ましいものは、p−ヒドロキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ジフェニルエーテル、4−メトキシジフェニルエーテル、ジフェニルアミンである。
上記一般式(III)及び(IV)で表わされるジアゾ樹脂の構成単位とする芳香ジアゾニウム化合物には、例えば特公昭49−48001号公報に挙げられるようなジアゾニウム塩を用いることができるが、特に、ジフェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類が好ましい。ジフェニルアミン−4−ジアゾニラウム塩類は、ジフェニルアミン類から誘導されるが、このような4−アミノ−ジフェニルアミン類としては、4−アミノジフェニルアミン、4−アミノ−3−メトキシジフェニルアミン、4−アミノ−2−メトキシジフェニルアミン、4′−アミノ−2−メトキシジフェニルアミン、4′−アミノ−4−メトキシジフェニルアミン、4−アミノ−3−メチルジフェニルアミン、4−アミノ−3−エトキシジフェニルアミン、4−アミノ−3(β−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルアミン、4−アミノジフェニルアミン−2−スルホン酸、4−アミノジフェニルアミン−2−カルボン酸、4−アミノジフェニルアミン−2′−カルボン酸等を挙げることができる。
【0040】
上記ジアゾ樹脂は、公知の方法、例えば、フォトグラフィック・サイエンス・エンジニアリング(Photo.Sci.Eng.)第17巻、第33頁(1973)、米国特許第2,063,631号明細書に記載の方法に従い、硫酸やリン酸或いは塩酸中で芳香族ジアゾニウム塩、Aで表わされる芳香族基を与える芳香族化合物及び活性カルボニル化合物、例えばパラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド或いはアセトン、アセトフェノンとを重合させることによって得られる。
【0041】
また、一般式(IV)においてAで表わされる芳香族性基を与える芳香族化合物と芳香族ジアゾ化合物及び活性カルボニル化合物等はその相互の組み合わせは自由であり、更に各々二種以上を混ぜて縮合することも可能である。
Aで表される芳香族性基を与える芳香族化合物と芳香族ジアゾニウム化合物の仕込みモル比は、好ましくは、1:0.1〜0.1:1、より好ましくは1:0.5〜0.2:1、更に好ましくは1:1〜0.2:1である。またこの場合、Aで表わされる芳香族性基を与える芳香族化合物及び芳香族ジアゾニウム化合物の合計とアルデヒド類又はケトン類とをモル比で通常、好ましくは、1:0.6〜1:1.5、より好ましくは、1:0.7〜1:1.2で仕込み、低温で短時間、例えば3時間程度反応させることにより、ジアゾ樹脂が得られる。
【0042】
上記ジアゾ樹脂の対アニオンは、該ジアゾ樹脂と安定に塩を形成し、且つ該樹脂を有機溶媒に可溶となすアニオンを含む。このようなアニオンを形成するものとしては、デカン酸及び安息香酸等の有機カルボン酸、フェニルリン酸等の有機リン酸及びスルホン酸を含み、典型的な例としては、メタンスルホン酸、クロロエタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸、及びアントラキノンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、ヒドロキシスルホン酸、4−アセチルベンゼンスルホン酸、ジメチル−5−スルホイソフタレート等の脂肪族並びに芳香族スルホン酸、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、1,2,3−トリヒドロキシベンゾフェノン等の水酸基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス酸、過塩素酸、過ヨウ素酸等の過ハロゲン酸等を挙げることができる。但し、これに限られるものではない。これらの中で特に好ましいものは、ヘキサフルオロリン酸、メシチレンスルホン酸である。
【0043】
本発明において、用いるジアゾ樹脂の分子量には特に限定はなく、例えば、上記の共縮合ジアゾ樹脂は、各単量体のモル比及び縮合条件を種々変えることにより、その分子量は任意の値として得ることができる。本発明においては、一般に、好ましくは、分子量が約400乃至10,000のものが有効使用でき、より好ましくは、約800乃至5,000のものが適当である。
これらジアゾ樹脂の全組成物に対する添加量は1〜30重量%であり、好ましくは3〜15重量%である。
【0044】
本発明の感光性組成物には、感光層の着色を目的として染料若しくは顔料や、焼き出し剤としてpH指示薬等を添加することができる。
これら着色剤のうち好ましい物として、酸と塩を形成して色調を変化する色素が挙げられる。これら色素としては、例えば、ビクトリアピュアブル−BOH〔保土谷化学社製〕、オイルブルー#603〔オリエント化学工業社製〕、パテントピュアブルー〔住友三国化学社製〕、クリスタルバイオレット、ブリリアントグリーン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、メチルグリーン、エリスロシンB、ベイシックフクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾールパープル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系又はアントラキノン系の色素が有色から無色或いは異なる有色の色調へ変化する変色剤の例として挙げられる。
【0045】
一方、無色から有色に変化する変色剤としては、ロイコ色素及び、例えばトリフェニルアミン、ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−トリアミノトリフェニルメタンに代表される第一級又は第二級アリールアミン系色素が挙げられる。
【0046】
特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系色素が有効に用いられ、更に好ましくはトリフェニルメタン系色素であり、特にビクトリアピュアブルーBOHである。
上記色素は、感光性組成物の全固形分中に通常0.5〜10重量%含有され、好ましくは約1〜5重量%含有させる。
【0047】
本発明の感光性組成物には、更に種々の添加物を加えることができる。
例えば、塗布性を改良するためのアルキルエーテル類(例えばエチルセルロース、メチルセルロース)、フッ素系界面活性剤類や、ノニオン系界面活性剤〔例えば、プルロニックL−64(旭電化(株)製)〕、塗膜の柔軟性、耐摩耗性を付与するための可塑剤(例えばブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー)、画像部の感脂性を向上させるための感脂化剤(例えば、特開昭55−527号公報記載のスチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコールによるハーフエステル化物等)、安定剤〔例えば、リン酸、亜リン酸、有機酸(クエン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸等)〕、現像促進剤(例えば高級アルコール、酸無水化物等)等が挙げられる。これらの添加剤の添加量はその使用対象目的によって異なるが、一般に感光性組成物の全固形分に対して、0.01〜30重量%である。
【0048】
(感光性平版印刷版)
このような感光性組成物を、感光性平版印刷版の製造に適用する場合には適当な支持体上に塗設される。
前記の感光性平版印刷版に使用される支持体としては、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)ラミネート紙、アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅等のような金属の板、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートポリビニルアセタール等のようなプラスチックのフィルム、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム、アルミニウム若しくはクロームメッキが施された鋼板等が挙げられ、これらのうち特に、アルミニウム及びアルミニウム被覆された複合支持体が好ましい。
また、アルミニウム材の表面は、保水性を高め、感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理されていることが望ましい。
【0049】
粗面化方法としては、一般に公知のブラシ研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体ホーニング、サンドブラスト等の方法及びこれらの組合せが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電解エッチング、化学的エッチング及び液体ホーニングが挙げられ、これらのうちで、特に電解エッチングの使用を含む粗面化方法が好ましい。また、電解エッチングの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリ又はそれらの塩を含む水溶液或いは有機溶剤を含む水性溶液が用いられ、これらのうちで特に塩酸、硝酸又はそれらの塩を含む電解液が好ましい。更に、粗面化処理の施されたアルミニウム板は、必要に応じて酸又はアルカリの水溶液にてデスマット処理される。こうして得られたアルミニウム板は、陽極酸化処理されることが望ましく、特に好ましくは、硫酸又はリン酸を含む浴で処理する方法が挙げられる。また、更に必要に応じて、ケイ酸アルカリや熱水による処理、その他水溶性高分子化合物や弗化ジルコニウム酸カリウム水溶液への浸漬等による表面処理を行うことができる。
上記水溶性高分子化合物としては、カルボキシメチルセルロース、及びそのアルカリ金属塩、ポリビニルホスホン酸、デキストリン、アラビアガム、ペクチン、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸及びそのアルカリ金属塩、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0050】
上述の感光性組成物を支持体上に設けるには、前記(1)の化合物、前記(2)の共重合体、(3)の光重合開始剤及び前記(4)のジアゾ樹脂及び必要に応じて種々の添加剤の所定量を適当な溶媒(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、メチルジグリコール、水又はこれらの混合物等)中に溶解させ感光性組成物の塗布液を調整し、これを支持体上に塗布、乾燥すればよい。塗布する際の感光性組成物の濃度は1〜50重量%の範囲とすることが望ましい。この場合、感光性組成物の塗布量は、おおむね、0.2〜10g/m2 程度とすればよい。
【0051】
支持体上に設けられた感光性組成物の層の上には、空気中の酸素による重合作用を防止する為、例えばポリビニルアルコール、酸性セルロース類等のような酸素遮断性に優れたポリマーよりなる保護層を設けてもよい。
支持体上に塗布された感光材料の露光、現像には、常法が適用される。即ち、線画像、網点画像等を有する透明原画を通して露光し、次いで、水性現像液で現像することにより、原画に対してネガのレリーフ像が得られる。露光に好適な活性光の光源としては、カーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ストロボ等が挙げられる。
【0052】
本発明の感光性組成物の現像液は特に限定されないが、好ましい物としてはベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ブトキシエタノールのような有機溶剤を少量含むアルカリ水溶液であり、例えば米国特許第3,475,171号及び同3,615,480号明細書に記載されているものを挙げることができる。
更に特願平8−347531号明細書に記載されている現像液も本発明の感光性組成物の現像液として優れている。
【0053】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
【0054】
結合剤−1の合成
羽付き攪拌棒、還流冷却器、窒素管を備えた3L 四つ口フラスコにビニルメタクリレート45g、下記構造の2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピルメタクリレート(HAOPMA)60g、アクリロニトリル8.0g、メタアクリル酸13g、及び反応溶剤としてエタノール1.6Lを入れ、80℃のオイルバスで加熱攪拌した。この溶液にAIBN1.6gを400mlのエタノールに溶解して加えた。
3時間加熱攪拌した後窒素管を外し、p−メトキシフェノール0.04gプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−AC)400mlを加え、バス温を100℃に上昇させ、1時間加熱攪拌を続けた。最後にエタノールを留去し、エチレン性高分子結合剤(「結合剤−1」と略す)23重量%溶液を得た(MW 23万)。得られた結合剤溶液はPGM−ACで希釈し、20重量%溶液として使用した。
【0055】
【化13】
Figure 0003641905
【0056】
結合剤−2の合成
羽付き攪拌棒、還流冷却器、窒素管を備えた3L 四つ口フラスコにビニルメタクリレート90g、メタアクリル酸17g、及び反応溶剤としてエタノール1.6Lを入れ、80℃のオイルバスで加熱攪拌した。この溶液にAIBN1.6gを400mlのエタノールに溶解して加えた。
3時間加熱攪拌した後窒素管を外し、p−メトキシフェノール0.04gプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400mlを加え、バス温を100℃に上昇させ、1時間加熱攪拌を続けた。最後にエタノールを留去し、エチレン性高分子結合剤(「結合剤−2」と略す)20重量%溶液を得た(MW 26万)。
【0057】
結合剤−3の合成
羽付き攪拌棒、還流冷却器、窒素管を備えた3L 四つ口フラスコにHAOPMA160g、メタアクリル酸17g、及び反応溶剤としてエタノール1.6Lを入れ、80℃のオイルバスで加熱攪拌した。この溶液にAIBN1.6gを400mlのエタノールに溶解して加えた。
3時間加熱攪拌した後窒素管を外し、p−メトキシフェノール0.04gプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400mlを加え、バス温を100℃に上昇させ、1時間加熱攪拌を続けた。最後にエタノールを留去し、エチレン性高分子結合剤(「結合剤−3」と略す)30重量%溶液を得た(MW 15万)。得られた結合剤溶液はPGM−ACで希釈し、20重量%溶液として使用した。
【0058】
ジアゾ樹脂の合成
p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(0.025モル)、及びp−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩21.75g(0.075モル)を氷冷下90gの濃硫酸に溶解した。この反応液に2.7gのパラホルムアルデヒド(0.09モル)をゆっくりと添加した。この際、反応温度が10℃を越えないようにした。その後、2時間氷冷下攪拌を続けた。この反応混合物を氷冷下、1Lのメタノールに注入し、生じた沈澱を濾過した。エタノールで洗浄後、この沈澱物を200mlの純水に溶解し、この液に、10.5gの塩化亜鉛を溶解した冷濃厚水溶液を加えた。生じた沈澱を濾過した後、エタノールで洗浄し、これを300mlの純水に溶解した。この液に13.7gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶解した冷濃厚水溶液を加えた。生じた沈澱をろ別し水洗した後、30℃、1昼夜乾燥してジアゾ樹脂を得た。
この共縮合ジアゾ樹脂をGPC(ゲルパーミネイションクロマトグラフィー)により分子量を測定したところ、重量平均分子量で約2,300であった。
アルミニウム支持体の製造(1)
アルミニウム板を3%水酸化ナトリウムにて脱脂し、これを18.0g/l硝酸浴中で25℃、80A/dm2 の電流密度で15秒電解エッチングし、その後1%水酸化ナトリウム水溶液50℃で5秒間デスマット処理を行い、次に10%硝酸水溶液25℃、5秒で中和した。水洗後30%硫酸浴中で30℃、10A/dm2 の条件で16秒間陽極酸化し、水洗、乾燥して平版印刷版用アルミニウム板(以下「支持体−1」と略す)を得た。
【0059】
アルミニウム支持体の製造(2)
アルミニウム板を3%水酸化ナトリウムにて脱脂し、これを18.0g/l硝酸浴中で25℃、80A/dm2 の電流密度で15秒電解エッチングし、その後1%水酸化ナトリウム水溶液50℃で5秒間デスマット処理を行い、次に10%硝酸水溶液25℃、5秒で中和した。水洗後30%硫酸浴中で30℃、10A/dm2 の条件で16秒間陽極酸化し、水洗した。最後に1%メタケイ酸ナトリウム水溶液85℃で30秒間処理し、水洗、乾燥して、平版印刷版用アルミニウム板(以下「支持体−2」と略す)を得た。
【0060】
実施例1、比較例1〜2
次に下記に示す感光液Iを調製した。
感光液I
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.0g
結合剤−1(20重量%PGM−AC溶液) 14g
下記構造の重合開始剤 0.12g
【0061】
【化14】
Figure 0003641905
【0062】
ジアゾ樹脂 0.20g
ビクトリアブルーBOH(保土谷化学(株)製) 0.12g
ジュリマーAC−10L(日本純薬(株)製) 0.12g
メチルセルソルブ 30g
感光液Iをろ過後、支持体上−2上にバーコーターを用いて乾燥後の重量にして1.5g/m2 となるように塗布した。このようにして得られた感光性平版印刷版をサンプルAとした。
比較例1、2として、感光液Iの結合剤−1を同量の結合剤−2及び結合剤−3に置き換えた感光液II、感光液III を調整し、支持体−2上に同様に塗布した。得られた感光性平版印刷版をそれぞれサンプルB、サンプルCとした。
得られた感光性平版印刷板にコニカ社製ステップガイドを真空密着させて、2kWのメタルハライドランプで60cmの距離から60秒間露光し、下記組成の現像液に25℃、20秒間浸漬した後、脱脂綿で軽くこすり現像した。次いでガム液にて不感脂化処理を行い印刷版を得た。
ベンジルアルコール : 3.0g
トリエタノールアミン : 3.0g
ペレックスNBL(花王社製) : 3.0g
純水 : 100g
【0063】
実施例2、比較例3
次に下記感光液IVを調整し、支持体上−1上に1.5g/cm2 となるように塗布し、得られた感光性平版印刷版をサンプルDとした。
感光液IV
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 1.0g
結合剤−1(20重量%PGM−AC溶液) 14g
下記構造の重合開始剤 0.2g
【0064】
【化15】
Figure 0003641905
【0065】
銅フタルシアニン顔料 0.16g
ビクトリアブルーBOH(保土谷化学(株)製) 0.12g
シクロヘキサノン 40g
比較例3として、感光液IVの結合剤−1を同量の結合剤−2に置き換えた感光液Vを調整し、支持体−2上に同様に塗布した。得られた感光性平版印刷版をサンプルEとした。
得られた感光性平版印刷版にコニカ社製ステップガイドを真空密着させて、2kWのメタルハライドランプで60cmの距離から10秒間露光し、下記組成の現像液25℃、に20秒間浸漬した後、脱脂綿で軽くこすり現像した。
現像液
無水炭酸ナトリウム : 0.5g
ペレックスNBL(花王社製) : 3.0g
純水 : 100g
このようにして得られた平版印刷版(サンプルA,B,C,D,E)を用いて、下記3項目について評価を行った。結果を表1にまとめた。
【0066】
<感度>
ステップガイドのベタ段数を目視で評価した。
【0067】
<耐刷力>
印刷版を“DAIYA−1F−2型”(三菱重工(株)社製)にて印刷し、画線部(175線、3%の小点)が跳ぶまでの印刷枚数を耐刷力として示した。
【0068】
<耐薬品性>
露光、現像されたサンプルを松井化学社製UV洗い油に30分浸漬し、反射濃度(レッドフィルター)から残膜率を算出した。
【0069】
【表1】
Figure 0003641905
【0070】
【発明の効果】
以上示した通り、本発明の感光性組成物を用いた感光性平版印刷版は、感度、耐薬品性、耐刷力の全てにおいて従来品よりも優れていることがわかる。

Claims (5)

  1. (1)エチレン性不飽和単量体、(2)アルカリ水可溶又は膨潤性酸性ビニル共重合体及び(3)光重合開始剤を含有してなる感光性組成物において、該共重合体が、少なくとも下記一般式(I)で示されるモノマー(I)と下記一般式(II)で示されるモノマー(II)と不飽和カルボン酸モノマーとの共重合反応により得られたものであることを特徴とする感光性組成物。
    Figure 0003641905
    (式中、R1ないしR3は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表わし、R4ない
    しR6は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は
    アリール基を表わす)
    Figure 0003641905
    (式中、R7は、水素原子又はメチル基を表わし、R8は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はアリール基を表わし、Zが、
    Figure 0003641905
    である。)
  2. 該共重合体が、モノマー(I)5〜60モル%、モノマー( II )5〜50モル%、不飽和カルボン酸モノマー2〜30モル%、その他成分0〜30モル%を共重合させたものであることを特徴とする請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 第四成分として更にジアゾ樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性組成物。
  4. ジアゾ樹脂が、カルボキシル基及び水酸基の中の少なくとも一種を有する芳香族化合物と芳香族ジアゾニウム化合物とを構成単位として含む共縮合生成物であることを特徴とする請求項3に記載の感光性組成物。
  5. 支持体上に請求項1ないし4のいずれかに記載の感光性組成物からなる層を設けたことを特徴とする感光性平版印刷版。
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